JP2007005116A - 電線の端末構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電線をその左右方向へ大きく振らせるような外力に対して電線の断線を効果的に防止する。
【解決手段】コネクタ1に接続固定される電線2A,2Bの一端21に近い端末部22を、直線よりも軌跡が長くなるコイル形状に成形し、ケブラー糸4の一端をコネクタ1の外壁に設けた取付孔15に固定するとともに、ケブラー糸4の他端を、外壁から遠い側の端末部22を越えた電線2A,2Bを束ねる結束バンド3に固定する。ケブラー糸4の一端および他端の固定は縛りによって行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は電線の端末構造に関し、特に、コネクタ等の機器に接続される電線の断線を防止するための端末構造に関する。
この種の端末構造として、例えば特許文献1には、コネクタにリアホルダを設けて、当該リアホルダで電線を上下方向に折り曲げた状態で挟むことにより、電線端子の抜けと断線を防止したものが示されている。
特開2000−106243
しかし、上記従来の構造では、電線をその長手方向へ引っ張るような外力に対しては比較的有効であるものの、電線をその左右方向へ大きく振らせるような外力に対しては、リアホルダで挟んだ部分にせん断力が作用するため断線を有効に防止することができないという問題があった。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、電線をその左右方向へ大きく振らせるような外力が入力しても電線の断線を効果的に防止できる電線の端末構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、機器(1)に接続固定される電線(2A,2B)の一端(21)に近い端末部(22)を、直線よりも軌跡が長くなる形状に成形し、糸部材(4)の一端を機器(1)の外壁に固定するとともに、糸部材(4)の他端を、外壁から遠い側の端末部(22)を越えた電線(2A,2B)の外周に固定する。この場合、糸部材(4)の一端および他端の固定を縛りによって行うと、固定を簡易に行うことができる。
本発明において、電線をその左右方向へ大きく振らせるような外力に対し、糸部材は外力に応じて自在に左右に振れつつ十分な耐久力を発揮してその長さを維持する。これにより、電線が過大に引っ張られることが防止される。そして、この際、電線にある程度の引っ張り力や左右への振れ力が生じても、これらは、直線よりも軌跡が長くなる形状に成形された端末部が延伸あるいは湾曲することによって吸収される。これにより、電線に過大な引っ張り力やせん断力が作用しないから、断線が効果的に防止される。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明の電線の端末構造によれば、電線をその左右方向へ大きく振らせるような外力に対しても電線の断線を効果的に防止することができる。
図1には本発明の電線の端末構造の一例を示す。図1において、機器としてのコネクタ1にはその後端部に二本の電線2A,2Bの各一端21が入力接続されている。各電線2A,2Bは一端21に近い端末部22が螺旋のコイル状に成形されており、これにより、各電線2A,2Bはその長手方向への引っ張り外力に加えて、左右方向へ電線2A,2Bを振らせる外力が加わっても、これに応じて端末部22が延伸しあるいは湾曲することによって、外力が吸収されるようになっている。両電線2A,2Bは端末部22を越えてコネクタ1とは反対側で結束バンド3によって結束されている。そして、コネクタ1の外壁後端部両側面の上下位置と上記結束バンド3との間にケブラー(米国デュポン株式会社登録商標)糸4が張られている。
このような端末構造を実現するには、図2に示すように、各電線2A,2Bの一端21にかしめ固定された端子23を、コネクタ1のアウタハウジング11の後端面に形成した筒状挿通部13,14の挿通孔131,141から当該ハウジング11内へ通して、インナハウジング12の接続口(図示略)内へ挿入固定する。アウタハウジング11の後端両側面には、上端位置と、これより下方の挿通部14周面とに取付孔15が貫通形成されている。電線2A,2Bの一端21をコネクタ1内に接続固定した状態で(図1参照)、端末部22を越えてコネクタ1とは反対側位置で両電線2A,2Bを結束バンドで結束する。そして、上記各取付孔15と結束バンド3の適当位置とをケブラー糸4で結ぶ。ケブラー糸4の両端の、取付孔15ないし結束バンド3への固定は、ケブラー糸4の端部を取付孔15、ないし結束バンド3のリング状開口内に通して縛った後、当該縛り部に接着剤を塗布することにより行なう。ケブラー糸4の縛り方は例えば「ふた結び」によることができ、これを図3で取付孔15への結合の場合を例に説明すると、取付孔15に通したケブラー糸4の折り返し部41をケブラー糸4の一般部42周りに2回巻きした後(図3(1))、ケブラー糸4の先端を引いて締め上げる(図3(2))。
このような端末構造によれば、電線長手方向の引っ張り外力に対して、コネクタ1外壁の取付孔15と結束バンド3を結ぶケブラー糸4が十分な耐久力を発揮してその長さを維持して、電線2A,2Bが過大に引っ張られることを防止する。また、電線2A,2Bをその左右方向へ大きく振らせるような外力に対しても、ケブラー糸4は外力に応じて自在に左右に振れつつ十分な耐久力を発揮してその長さを維持し、この場合も電線2A,2Bが過大に引っ張られることが防止される。この際、電線2A,2Bにある程度の引っ張り力や左右への振れ力が生じても、これは既述のように、端末部22が延伸し、あるいは湾曲することによって吸収される。このようにして、電線2A,2Bに過大な引っ張り力やせん断力が作用しないから、その断線が効果的に防止される。
上記実施形態において、端末部22はコイル状に成形するのが最適であるが、必ずしもこれに限られるものではなく、直線よりも軌跡が長くなって長さに余裕を生じる形状に成形すればよい。また、ケブラー糸4に代えて他の耐久性に富んだ糸部材を使用することができる。ケブラー糸4の固定は、必ずしも縛ることによる必要はないが、縛るのが簡易な固定方法として優れている。また、電線2A,2Bを束ねるのを結束バンド3以外のもので行っても良いことはもちろんである。ケブラー糸4の本数は1本以上の適宜数とし、電線が一本の場合も結束バンド3を使用することができるが、これに限られるものではない。
端末構造の一例を示す斜視図である。 端末構造の分解斜視図である。 ケブラー糸の縛り方を示す斜視図である。
符号の説明
1…コネクタ、2A,2B…電線、21…一端、22…端末部、3…結束バンド、4…ケブラー糸。

Claims (2)

  1. 機器に接続固定される電線の一端に近い端末部を、直線よりも軌跡が長くなる形状に成形し、糸部材の一端を前記機器の外壁に固定するとともに、前記糸部材の他端を前記外壁から遠い側の、前記端末部を越えた前記電線の外周に固定したことを特徴とする電線の端末構造。
  2. 前記糸部材の一端および他端の固定を縛りによって行った請求項1に記載の電線の端末構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017027355A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 鹿島建設株式会社 監視装置

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