JP2007002129A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】回収光学ディスク等の低分子量PC樹脂を用いて、機械的物性に優れ、成形性にも優れた樹脂組成物を作製する。
【解決手段】少なくともポリカーボネート樹脂(PC樹脂)と、改質材とからなる混合樹脂により構成される樹脂組成物において、当該混合樹脂と、前記PC樹脂との、220℃、10kgfの条件下におけるメルトフロー比(MFR比:JISK7210による)が混合樹脂/PC樹脂=0.1〜1.5であり、アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。)が、混合樹脂/PC樹脂=2.0以上である樹脂組成物を作製する。
【選択図】図1

Description

本発明は、良好な流動成形性を有し、かつ機械的物性にも優れているポリカーボネート含有の樹脂組成物に関するものである。
ポリカーボネート(PC)樹脂は、透明性、耐熱性、硬度、成形性、力学物性に優れ、電気、光学用途、各種筐体、窓材として汎用されている。
例えば、デジタルビデオディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、磁気ディスク(MD)、光学・磁気ディスク(MO)等に代表される光学ディスク用の基板材料として用いられており、その他、車両用のパネル、照明窓材、各種梱包材料として使用されている。
上記のような光学ディスクは、使用後廃棄される際、あるいは製造過程で大量に発生する不良品や成形屑を再利用する際には、環境面やコスト面に留意しなければならない。
従来においては、主に焼却廃棄されているが、近年の資源事情やエネルギー事情を考慮すると、焼却廃棄せず再利用やリサイクルを行う技術への要望が高まってきた。
しかしながら、光学ディスクは、その機能や用途に応じて、金属反射層や記録材料層、接着材層、保護層、印刷用インキ層、レーベル等の付着物を有していたり、各種添加剤が含有されていたりするため、そのままマテリアルリサイクルすると、品質、成形性、力学物性等が低下してしまい、材料としてのリサイクルは困難であった。
このような材料リサイクルが事実上困難であることに対し、従来においては、高分子量のポリカーボネート新材を使用する技術や、これに無機充填物材を添加する技術の提案がなされていた(例えば、特許文献1、2参照。)。
これらにおいては、いずれも一定の分子量以上のポリカーボネート新材を使用しており、回収された光学ディスクの含有率も低く、完全なリサイクル技術であるとは言えず、コスト的にも改善の余地がある。
特開平8−311326号公報 特開平8−142054号公報
上述したように、従来提案されているリサイクル技術は、いずれも品質面、物性面、コスト面において課題を有しており、必ずしも廃棄物の再利用と言うコンセプトからは実用的な方法ではなかった。
そこで本発明においては、このような従来の問題点に鑑み、光学ディスク用の低分子量PC樹脂を使用して、機械的物性に優れ、かつ良好な流動性を有し、成形性にも優れたポリカーボネート含有の樹脂組成物を提供することとした。
本発明においては、少なくとも、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)と、改質材とからなる混合樹脂により構成される樹脂組成物であって、前記混合樹脂と、前記PC樹脂との、220℃、10kgfの条件下におけるメルトフロー比(MFR比:JISK7210による)が、混合樹脂/PC樹脂=0.1〜1.5であり、アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。)が、混合樹脂/PC樹脂=2.0以上である樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、PC樹脂のリサイクルに寄与することができ、優れた機械的特性を有し、良好な成形性、加工性を有する樹脂組成物が得られた。
また、材料のPC樹脂として使用する光ディスクに、記録材料層、保護層、レーベル、表面硬化層、各種塗装、メッキ等の付着物があったとしても、実用的に充分な成形性や物性を確保でき、極めて低コストで優れた材料のリサイクルを行うことが可能となった。
以下、本発明の樹脂組成物について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明においては、少なくともポリカーボネート樹脂(PC樹脂)と、改質材とからなる混合樹脂により構成される樹脂組成物であって、当該混合樹脂と、前記PC樹脂との、220℃、10kgfの条件下におけるメルトフロー比(MFR比:JISK7210による)が混合樹脂/PC樹脂=0.1〜1.5であり、アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。)が、混合樹脂/PC樹脂=2.0以上である樹脂組成物を提供する。
ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)は、一般に使用されるものであれば特に限定されるものではない。
PC樹脂は、新材のPC樹脂の他、製造工程において生じた廃材、屑等、あるいは製品(例えば、DVD、コンパクトディスク、MO、各種筐体、窓材、シート等)の回収物、廃材であってもよい。
PC樹脂は、ビスフェノールAとホスゲンとの反応により合成でき、下記式(1)あるいは式(2)に示す構造を有している。但し、化学式の一部が置換し、あるいは共重合成分を有していてもよい。
Figure 2007002129
但し、上記式(1)中のArは、2価の炭素数5〜200の芳香族残基を示す。
例えば、フェニレン基、ナフチレン基等であり、H基は他の元素で置換されていてもよい。
Figure 2007002129
但し、上記式(2)中、Ar1、Ar2は、上記式(1)中のフェニレン基、ナフチレン基と同類のアリレン基であり、Rは、低級アルキル基、アリール基、アラルキル基を示し、一部あるいは全てのH基がハロゲン原子によって置換されていても良い。
PC樹脂の成形性や機械的物性は、ポリマーの分子量が大きく影響するが、かかる点に鑑みれば、本発明において使用するPC樹脂の重量平均分子量(テトラヒドルフラン溶媒法によるGPCにてポリスチレン換算分子量)は、40000程度が好適であり、更には10000〜37000が望ましい。
PC樹脂の重量平均分子量が40000を超えると、最終的に目的とする樹脂組成物の成形体の機械的物性は良好なものとなるが、流動性が低下し、精密な部品等の成形が困難になったり、成形効率が低下したりする。
一方、重量平均分子量が10000未満であると、流動性は極めて良好となるが、微小な部分にバリの発生や成形体の物性、例えば衝撃強度、引っ張り物性、曲げ物性等が低下し、実用面において問題が生じる。
また、PC樹脂として、回収された光ディスクを使用する場合、金属反射層、メッキ層、記録材料層、接着剤層、レーベル等の各種付着物があるが、本発明においては、これらを具備したまま使用してもよく、このような不純物や副材料を従来公知の方法により分離・除去した後のものを用いてもよい。
具体的には、Al、Au、Si等の金属反射層、シアニン系色素を含む有機色素、Te、Se、S、Ge、In、Sb、Fe、Tb、Co、Ag、Ce、Bi等の記録材料層、アクリル系アクリレート、エーテル系アクリレート、ビニル系のモノマーやオリゴマー、ポリマーの少なくとも一種以上からなる接着剤層、紫外線硬化型のモノマー、オリゴマー、ポリマーの少なくとも一種及び重合開始剤や顔料、補助剤が混入されているレーベルインキ層等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、光学ディスクにおいて通常使用される膜形成材料、塗装材料を含んでいてもよい。
なお、リサイクルという観点においては、原料が低コストであることが望ましいため、樹脂に各種材料による不純物が含まれたまま再利用することが好適である。
例えば光学ディスクを細かく破砕し、そのまま、あるいは所定の添加物と混練・溶融し、ペレット化してPC樹脂原料として用いることができる。
あるいは、射出成型機の構造によっては、回収ディスクを、後述する改質材と共に射出成型機のホッパー等に直接投入し、樹脂組成物よりなる成形体を得てもよい。
なお、PC樹脂として、上記各種不純物を含まない状態のものを使用する場合には、金属反射層、記録材料層、接着剤層、表面硬化層、レーベル等の付着物は、例えば、特開平6−223416号公報、特開平10−269634公報、特開平10−249315号公報等において提案されている機械的あるいは化学的な方法で除去することができる。
但し、付着物や不純物の除去処理を行うためには、通常多大なエネルギーを必要とするため、コスト高を招来するので、最終的に目的とする樹脂組成物よりなる成形体の品質において実用面における性能を考慮して、原料となるPC樹脂を選定することが好ましい。
次に、改質材について説明する。
改質材としては、PC樹脂と混合した樹脂組成物と、混合前のPC樹脂との、220℃、10kgf条件下におけるメルトフロー比(MFR比:JISK7210による)が、混合樹脂/PC樹脂=0.1〜1.5であり、アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。後ノッチ付き試料)が少なくとも2.0となるものを適用する。
上記MFR値は、加熱溶融時のポリマーの流れやすさを表すものであり、その数値が大きいほど樹脂が流れやすいことを示すものである。
MFR比が大きいと、溶融成型を行う際、小さく細長い部分でも充分に樹脂が供給でき、均一な成形体が得られるが、一方において、MFR比が大きいということは、樹脂組成物の分子量が小さいことを意味しているので、一般的には成形体の物性、例えば衝撃強度が大幅に低下する傾向がある。
このことに鑑みて、本発明の樹脂組成物のMFR比を0.1〜1.5とした。
MFR比が1.5より大きい場合には、流動性が大きく、精密かつ高速な成形が可能となるが、衝撃強度が低下する。
一方、MFR比が0.1未満であると、溶融流動性が乏しくなり、精密な成形ができなくなる。
なお、PC樹脂と改質材との混合樹脂である樹脂組成物の性状は、基本的には上記MFR比、及びアイゾット衝撃強度比によって定義できるが、樹脂組成物からPC成分だけを、例えばテトラヒドロフラン等のPC良溶剤を用いて加熱抽出し、コンタミを濾別してGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)でPC成分の分子量を評価するようにしてもよい。
本発明の樹脂組成物を、上記方法で評価した場合、PC成分の重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算分子量)は40000程度が好適であり、更には10000〜37000が望ましい。
PC樹脂成分の分子量が40000万を超えると、最終的に得られる樹脂組成物のMFR比が小さくなり、成形性が劣化する。分子量が10000未満であると、優れた成形性は得られるが、衝撃強度等の力学物性が劣化する。
本発明の樹脂組成物の、原料PC樹脂とのアイゾット衝撃強度(JISK7110法による。後ノッチ付き)比は、2.0以上であり、より好ましくは2.5〜50であるものとする。
アイゾット衝撃強度比が2.0未満であると、成形体物性として不充分である。
一方、衝撃強度比が50を超える樹脂組成物を作製するためには、原料PC樹脂の精製度を上げたり、あるいは改質材の使用比率を大きくしたりする必要があり、コスト高を招来したり、曲げ弾性率や引っ張り弾性率の低下を招来する。
材料のアイゾット衝撃強度比を上げるためには、予め分子量の大きいPC樹脂を選定したり、側鎖や分岐のある粘度の高い樹脂をブレンドしたりすることが効果的である。
高分子量のPC樹脂をブレンドすると、PC樹脂と改質材とを混合した樹脂組成物の溶融粘度が高くなり、成形性が低下し、また、再生材(回収された光学ディスク)のブレンド率を上げることが困難になる。
本発明においては、実用上充分な衝撃強度比を確保することと、優れた成形性を維持することの両立を図るべく、上記数値範囲に特定した。
次に、改質材について具体的に説明する。
改質材としては、従来、ポリマーの改質の用途に使用されている材料を適用可能である。
例えば、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、AS(アクリロニトリル−スチレン樹脂)、HIPS(ハイインパクトポリスチレン)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンゴム)、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、MBS(メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン)樹脂、イソプレン−スチレンゴム、イソプレンゴム、PB(ポリブタジエン)、ブタジエン−アクリルゴム、イソプレン−アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、PC/ABS、PC/HIPS等が挙げられる。
上記材料のうち、添加量が少なくても高い効果が得られるものとしては、ABS、HIPS、SBR、SBS、MBS、イソプレン−スチレンゴム、イソプレンゴム、PB(ポリブタジエン)、ブタジエン−アクリルゴム、イソプレン−アクリルゴム、PC/ABS等のゴム成分を有する樹脂が挙げられる。
特に、ABSでは共重合組成を比較的容易に変えることができるため、好適な材料である。
ABS樹脂中のゴム成分の比率は、靭性等に大きく影響するが、好ましくは9%重量以上、更には11〜70重量%であることが望ましい。
ゴム成分の含有量が9%未満であると、改質効果が得られにくくなる。一方、ゴム成分の含有量が70重量%を超えると、混合樹脂組成物自体の硬度が低下したり、あるいは耐熱性が低下したりする場合もある。
改質材として、ABS樹脂を単独で使用する場合は、ABS樹脂中のゴム成分の量が9重量%以上であることが好ましく、更には11重量%以上であることが望ましい。
また、ABS樹脂のモルフォロジーも、PC樹脂の補強効果に影響する。
すなわち、ゴム成分がゴム成分粒子として単独で存在する形態よりも、ゴム成分の中にABS樹脂の可塑成分であるAS(アクリロニトリル−スチレン重合体)と、ブタジエンとが分離した状態となって、点在したドメインを形成した複合構造、いわゆるサラミ状構造を形成した場合に、高い物性改善効果が得られることが確かめられた。
これは、ABS樹脂中のゴム量が同一である場合、ゴム成分粒子単独の分散系であるより、サラミ状となってゴム成分粒子が分離し点在した状態となっている構造の方が、ABS樹脂中に占めるゴム成分粒子の面積が大きくなり、実質的な補強効果も大きくなるためである。
このようないわゆるサラミ状構造の好適な一例を図1に示す。
図1においては、ABS樹脂において、ゴム成分(ブタジエン)が島状成分2として点在しており、アクリロニトリル−スチレン共重合体成分が海状成分1となって互いに分離している。更に、島状成分2中において、アクリロニトリル−スチレン共重合体が粒子状に分散した点在成分3となっている。
なお、ABS樹脂中のゴム成分は比較的大きい径を有する方が好ましい。
すなわち、長径250μm以上のゴム成分粒子の数が通常全体のゴム成分粒子の数の30%以上、更には35%以上であることが好ましく、かつ長径100μm未満のゴム成分粒子の数が同様の基準で25%以下であり、長径が250μm以上のゴム成分粒子の数が40%以上であることが望ましい。
具体的に、回収した光ディスクと、ABS樹脂とをブレンドし、樹脂組成物を作製する場合、ABS樹脂として全ゴム成分粒子数中で長径250μm以上のゴム成分粒子数の比率が41%であるテクノポリマー社製のテクノABS170を用いた場合には、混合比率に応じて得られた樹脂組成物の衝撃強度は実用上充分に良好な数値となった。
しかし、ABS樹脂として、長径250μm以上のゴム成分粒子を10〜20%しか含まないUBMABS社のサイコラックEX10U、あるいは株式会社東レ製のトヨラックを使用した場合には、ABS樹脂の添加量を多くしても、最終的に得られる樹脂組成物の衝撃強度は前記例ほどには得られず、多量に添加すると衝撃強度は向上したが、その他の物性の低下を招来した。
従って、ABS樹脂のモルフォロジーとして、ゴム成分粒子の大きさや、長径が250μm以上であるものの比率が重要な要素となることが解った。
例えば、長径が250μm以上のゴム成分粒子の比率が30%未満であると、充分な補強効果が得られない場合があり、かかる場合には添加量を増加しなければならない。これは、外部衝撃を吸収する断面積が大きするためであり、ゴム成分粒子中に点在するAS(アクリロニトリル−スチレン)共重合体のPC樹脂との親和性が改善するためである。
また、長径100μm未満のゴム成分粒子は外部応力を受けて変形し難く、補強効果が充分に発揮できない場合があるため、この含有量は25%以下であることが好ましい。このような小粒子ゴム成分が25%を超えて含有されていると、最終的に得られる樹脂組成物において、充分な衝撃強度が得られなくなることが確かめられた。
改質材としては、相溶化剤を適用してもよい。
相溶化剤は、上記ABS樹脂と併用しても良いし、単独で用いてもよい。
相溶化剤としては、例えば、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−水素化ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンポリマーをグラフトしたポリカーボネート、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体、石油系樹脂、ゴム微粒子のポリマーによる表面修飾物、エチレン−グリシジル基(メタ)アクリレート共重合体、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤等のカップリング剤、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性ブロック共重合体、各種の無水マレイン酸変性ポリマー(例えば、MAH−g−PS、MAH−g−PMMA、MAH−g−AS(MAHは無水マレイン酸を示す)、あるいはエポキシ変性ポリマー(例えば、EGMA−g−PS、EGMA−g−PMMA、EGMA−g−AS、(ただし、EGMAはエチレン−グリシジルメタクリレート共重合体。)等が挙げられる。
上記相溶化剤は、単独ではPC樹脂の靭性の改善や伸度の改善に効果があり、又、PC樹脂とABS樹脂の混合系では両者に相溶して、あるいは一部反応して相溶性を改善し、混合樹脂の力学物性や成形性を改善する。
相溶化剤の構造、機能は、PC樹脂に改質材としてABS樹脂を使用する場合は、上記のSEBS、SBS、スチレン−水素化ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンポリマーをグラフトしたポリカーボネート、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体、C5−C9留分の重合により得られる石油系樹脂、エチレン−グリシジル基(メタ)アクリレート共重合体、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤等のカップリング剤、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性ブロック共重合体、各種の無水マレイン酸変性ポリマー(例えば、MAH−g−PS、MAH−g−PMMA、MAH−g−AS)或いはエポキシ変性ポリマー(例えば、EGMA−g−PS、EGMA−g−PMMA、EGMA−g−AS等が好ましく、又、PC樹脂に直接添加する場合は、スチレン−水素化ブタジエンースチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンポリマーをグラフトしたポリカーボネート、スチレン−ビニルオキサゾリン共重合体、エチレンプラントの副生物として産出されるC5留分やC9留分を重合した各種の石油系樹脂、ゴム微粒子のポリマーによる表面修飾物、エチレン−グリシジル基(メタ)アクリレート共重合体、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤等のカップリング剤、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性ブロック共重合体、各種の無水マレイン酸変性ポリマー(例えば、MAH−g−PS、MAH−g−PMMA、MAH−g−AS)あるいはエポキシ変性ポリマー(例えば、EGMA−g−PS、EGMA−g−PMMA、EGMA−g−AS等を好ましい組み合わせとして挙げることができる。
なお、上述した各種改質材は、単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。
上述したように、本発明の樹脂組成物においては、最適な組み合わせとして、PC樹脂とABS樹脂、PC樹脂とABS樹脂と相溶化剤、PC樹脂と相溶化剤が挙げられ、これらのいずれにおいても、コスト的に有利で、機械的物性及び成形性が両立した樹脂組成物が得られた。
改質材は、一般的にPC樹脂に比べて耐熱性に劣るため、含有量を多くすると、最終的に得られる樹脂組成物の力学物性や熱的・光的物性が低下するため、50重量%以下とすることが好ましく、更には、3〜40重量%とすることが望ましい。
含有量が50重量%を超えると、改質材の効果が飽和に達し、更には、コスト高を招来し、熱的物性や力学物性も大きく低下するおそれがある。
かかる点に鑑みて、改質材含有量は、PC樹脂の性状や最終的に目的とする樹脂組成物の必要性能、成形方法、成形体の形状等によって適宜決定する。
具体的には、成形体が、低荷重用の筐体やコンテナ等である場合は、改質材は比較的少量でよいが、薄型で、かつ比較的衝撃強度が大きい容器等とする場合は改質材は比較的多く必要となる。
次に、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明の樹脂組成物は、上述したPC樹脂と改質材とを、従来公知のポリマー混合用の機器、例えばバンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、ラボプラストミル、コニーダ等を用いて製造することができる。
混合工程においては、材料樹脂をドライブレンドし、所定の混合機器に供給してもよいし、PC樹脂を溶融混練しながら改質材を供給してもよい。改質材は一工程で添加してもよく、数回に分けて添加してもよい。これらの手法は、最終的に目的とする樹脂組成物の性状、使用目的、要求性能等に応じて最適な方法を選択する。
なお、回収した使用済みの光学ディスクをPC樹脂として使用する場合、これに付着している金属反射層、接着剤層、レーベルインキ、表面硬化層等は、破断・粉砕片に有機溶剤や無機酸や無機アルカリ溶液を用いて得た溶液を除去したり、あるいは、物理的・機械的な方法で付着物を除去したりすることによってPC樹脂を得、これを原料として用いれば、より衝撃強度比に優れた樹脂組成物が得られることが確かめられた。
原料を溶融混練する工程においては、溶融温度を高くした方が相溶性の促進効果が得られるが、改質材の劣化や分解や着色等を防止するため、200〜330℃、更には230〜300℃の範囲とすることが好ましい。
更に、各種コンタミやディスク間の空気を除去するために、混練工程においては、真空ベント付きの2軸混練機を適用することが好ましい。真空ベントから真空で引くことによって、不純物である低沸点物、空気等を除去でき、最終的に得られる混合樹脂組成物の密度が向上し、品質が改善する。
得られた樹脂組成物は、ペレット化して、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、発泡成形法等の、所定の方法により所望の形状に成形可能である。
なお、射出成形、押し出し成形等、通常熱可塑性樹脂を用いる方法は、いずれも適用できるが、射出成形法、押し出し成形法が特に好適である。樹脂組成物は、一般家庭用品、電気製品、自動車用部品、機械部品等に適用される。
本発明の樹脂組成物は、PC樹脂を主成分とするため、難燃性については比較的良好であるが、更に難燃性を向上させるために従来公知の難燃剤を添加してもよい。例えば、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、無機系難燃剤(金属水酸化物等)、ホウ素系難燃剤、珪素系難燃剤、金属塩系難燃剤、弗素系難燃剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物や、これにより作製される成型体には、必要に応じて、顔料、染料、滑剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、ハロゲン補足剤、遮光剤、金属不活性剤、消光剤、帯電防止剤、導電性フィラー、補強剤、充填剤等の各種添加剤を配合してもよい。
次に、本発明の樹脂組成物について、具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
下記に示すように、所定の材料を用いて、各種樹脂組成物のサンプルを作製し、衝撃強度と成形性についての評価を行った。
なお、含有量の単位は重量部であるものとする。
〔使用材料〕
(PC樹脂)
回収ディスクA:使用済みDVDを粉砕処理(2〜20mm)したものをアルカリ性の熱水溶液で処理することにより塗装膜(記録材料層、レーベル、接着剤層、硬化層、金属反射層等)を除去したもの。
回収ディスクB:使用済みDVDをそのまま粉砕処理(2〜20mm)したもの。
市販のPC樹脂:高分子量PC(帝人化成製パンライトL−1225L)。
(相溶化剤)
タフテックM1943(旭化成製商品名):水素化スチレン・(ブタジエン・エチレン)共重合体
ネオポリマーDP90(新日本石油化学製):石油系樹脂(C5留分の重合物)
オキサゾリン系化合物:日本触媒(株)エポクロスRPS1005
〔樹脂混合物の作製〕
PC樹脂及び改質材を、所定量ドライブレンドし、2軸混練機((株)テクノベル製 シリンダー径:15mm L/D=45)を用いて、第一ベントにて減圧をかけながら、230℃で溶融混練し、直径3mmのダイスから押し出し冷却後、長さ約3〜5mmにカットして樹脂組成物のペレットを得た。
〔射出成型〕
上記において作製した樹脂組成物のペレットを、通風乾燥機にて100℃で17時間乾燥し、小型射出成型機(日精樹脂工業(株)製、HM7−DENKEY)を用いて成形し、樹脂組成物サンプルを作製した。
なおサンプルの形状は、後述する試験法に応じた形状に成型するものとした。
成形条件は、樹脂温度:220〜260℃(樹脂組成によって異なる)、金型温度:50℃とした。
作製した評価サンプルに対して下記の評価を行った。
〔評価方法〕
(MFR比評価)
JIS K−7210に従って220℃、10kgfの条件下において行った。
宝工業製メルトインデクサーMX−101−Bによる評価を行った。
(衝撃強度比試験)
JIS K−7110に従って行った。
試験機:衝撃試験機(東洋精機製作所製 アイゾットNo−555)
試験方法(V字ノッチ付):秤量:2.75J 持ち上げ角度:150℃
衝撃速度:3.5m/sec
試験雰囲気:温度:23℃、湿度:50%RH
〔実験1〕
この実験においては、PC樹脂成分として回収ディスクA(使用済みDVDを粉砕処理(2〜20mm)したものをアルカリ性の熱水溶液で処理することにより塗装膜(記録材料層、レーベル、接着剤層、硬化層、金属反射層等)を除去したもの。)を用いた。
改質材としてABS樹脂である(UMGABS(株)製 サイコラックEX10U)と、相溶化剤である水素化スチレン・(ブタジエン・エチレン)共重合体(旭化成製タフテックM1943)を用いた。
このABS樹脂は、10%のゴム成分を含有しているものとし、拡大概略図を図2に示す。これは、ゴム成分粒子の長径250μm以上のものの比率が比較的少なく、全粒子数中約11%であるものとした。
上記原料を下記表1に示す比率で、それぞれを乾燥処理後ドライブレンドし、混練ゾーンの温度230℃に設定した2軸混練機にて溶融混練後、3mm程度の径のストランドに押し出し、空冷後3〜4mmの長さにカットして、樹脂組成物のペレットを作製した。
なお、下記表1中、サンプル8〜11は、PC樹脂として、市販の射出成形グレードのパンライトL−1225L(帝人化成(株)製)の新材を使用した例である。
MFR比の評価については、樹脂組成物のペレットを100℃条件下で5時間乾燥処理後行った。
上記衝撃試験については、乾燥処理を行ったペレットを射出成形機(HM7−DENKEY、日精樹脂工業(株)製)を使用して、樹脂温度260℃、金型温度50℃の条件下で試験片を作製しこれを用いて測定し、原料PC樹脂の測定値との比を算出した。
測定結果を表1に示す。なお、樹脂組成は重量部で示した。衝撃強度、MFR比は、上記方法で得られた数字を示す。
Figure 2007002129
上記表1に示すように、回収した光ディスク(PC樹脂成分)そのものであるサンプル1よりも、改質材としてABS樹脂、相溶化剤を添加したサンプル5〜7において、アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。)が2.0以上確保できた。また、これらにおいては、メルトフロー比(MFR比:JISK7210による)も0.1〜1.5の範囲となり、充分な機械的強度を有しつつ、加工性についても実用上良好な樹脂組成物が得られた。
PC樹脂として従来公知の新材を用いたサンプル8〜11においては、衝撃強度比が2未満となり充分な数値が得られなかった。これは、PC樹脂の分子量が大きくABS樹脂や相溶化剤を添加しても、向上効果はさほど期待できないためである。
〔実験2〕
ABS樹脂として、テクノABS170(テクノポリマー社製)を使用した。
その他の条件は、上記〔実験1〕と同様にして混合樹脂組成物のサンプルを作製し、評価を行った。
樹脂組成及び評価結果を下記表2に示す。
Figure 2007002129
テクノABSを改質材として適用したこの実験においては、ABS樹脂の含有量を10重量部とした場合においても、混合樹脂の衝撃強度比が大きく向上している。これは、上記〔実験1〕のサンプル3と〔実験2〕のサンプル11とを比較すると明らかである。
テクノABSは、図1に示したABSの拡大図のように、ゴム成分である島状成分2の中に、微細なアクリロニトリル−スチレン共重合体が点在成分として存在し、サラミ構造となっており、更には長径が〔実験1〕のABS樹脂よりも大きいゴム成分粒子を多数含む(250μm以上のゴム粒子数の全粒子数の内、比率は約41%である)ものであるため、混合樹脂の耐衝撃性が飛躍的に向上したためである。
〔実験3〕
相溶化剤として、石油系樹脂(新日本石油化学性ネオポリマーDP90)を使用した。その他の条件は、上記〔実験2〕と同様にして樹脂組成物サンプルを作製し、評価を行った。
評価結果を下記表3に示す。
Figure 2007002129
上記表3に示すように、改質材として相溶化剤の石油系樹脂を適用した場合においても、ABS樹脂の含有量が10重量部であっても、混合樹脂の衝撃強度比が大きく向上している。
〔実験4〕
PC樹脂として、回収ディスクB(使用済みDVDをそのまま粉砕処理(2〜20mm)したもの。)を使用した。
ABS樹脂として、上記〔実験2〕で使用したテクノABS170を使用し、相溶化剤としてタフテックM1943を使用して樹脂組成物のサンプルを作製し、評価を行った。評価結果を下記表4に示す。
なお、下記表4中のサンプル32は、先ず、PC樹脂と、相溶化剤のタフテックM1943を7重量部とを溶融混練し、その後、更にABS樹脂とタフテックM1943を3重量部添加して溶融混練し、樹脂組成物を得たものである。
Figure 2007002129
上記表4に示すように、改質材としてABS樹脂を単独で用いた場合には、衝撃強度10以上を実現するためには、50%添加することが必要であったが、相溶化剤であるタフテックM1943を併用すれば、ABS樹脂を10〜30%程度の含有量で、光ディスクAを使用した〔実験1〕と遜色なく、物理的な強度特性も得られ、良好な加工性も確保できた。
すなわち、回収ディスクBの再生を行うという観点においては、ABS樹脂であるテクノABSと、相溶化剤であるタフテックM1943を併用することが有効であることがわかった。
〔実験5〕
PC樹脂として、回収ディスクBを使用した。
ABS樹脂として、上記〔実験1〕で使用したサイコラックEX10Uを適用した。
相溶化剤としてオキサゾリン基を有するエポクロスRPS1005を使用した。
その他の条件は、上記〔実験1〕と同様として樹脂組成物のサンプルを作製し、評価を行った。評価結果を下記表5に示す。
Figure 2007002129
上記表5に示すように、相溶化剤としてオキサゾリン基を有するエポクロスRPS1005を使用した場合においては、実用上充分な衝撃強度の改善効果は得られなかった。
〔実験6〕
PC樹脂として、回収ディスクBを使用した。
ABS樹脂は、樹脂中のゴム成分量をサンプルごとに変化させて比較することとした。
相溶化剤は、タフテックM1943を使用した。
これらを所定量ドライブレンドし、上記〔実験1〕と同様にして樹脂組成物サンプルを作製し、評価を行った。
評価結果を下記表6に示す。
Figure 2007002129
但し、表6中、ABS樹脂に関し、B2はB200Nを示し、ゴム成分量は概略20%であるものとし、B3はB300Nを示しゴム成分量は概略30%であり、B5はB500Nを示しゴム成分量は概略50%である。いずれも、UMGABS社の製品である。
ABS樹脂のゴム成分の量が20%程度であると、相溶化剤を添加しないと実用上充分な衝撃強度が得られなかった。
通常、ABS樹脂/PC樹脂のアロイの場合、ABS樹脂を添加することによりMFR比が向上するのが一般的である。
しかし、長径の比較的大きなゴム成分粒子を含むABS樹脂を含有させた場合、得られる混合樹脂組成物のMFR比は低下し、かつ衝撃強度比が高くなる。
なお、ABS樹脂を添加せず相溶化剤のみでも衝撃強度比の向上効果が得られ、流動性も充分に確保されることが確かめられた。
本発明の樹脂組成物によれば、良好な成形性を確保しつつ優れた衝撃強度をも実現でき、廃材のリサイクルに寄与するのみでなく、新たな用途に適用可能な成型体も提供できた。
また、新材のみでなく、光ディスクやコンパクトディスク、あるいはその他の製品、部品等においても、ディスクの記録材料層、金属反射層、保護層、レーベル、表面硬化層や各種塗装やメッキがついたままの状態でも、リサイクルにより実用上充分な成形性や物性が得られ、コスト的に有利な樹脂組成物が得られた。
テクノABS170のTEM写真を模式的に表した概略図を示す。 サイコラックEX10UのTEM写真を模式的に表した概略図を示す。
符号の説明
1……海成分(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、2……島成分(ブタジエン)、3……点在成分(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、10……アクリロニトリル−スチレン共重合体、11……ゴム成分粒子

Claims (13)

  1. 少なくともポリカーボネート樹脂(PC樹脂)と、改質材とからなる混合樹脂により構成される樹脂組成物であって、
    当該混合樹脂と、前記PC樹脂との、220℃、10kgfの条件下におけるメルトフロー比(MFR比:JISK7210による)が混合樹脂/PC樹脂=0.1〜1.5であり、
    アイゾット衝撃強度比(JISK7110による。)が、混合樹脂/PC樹脂=2.0以上であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記PC樹脂成分が、光学ディスク用のPC樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記PC樹脂が、金属層、記録材料層、接着剤層、レーベル、表面硬化層の少なくともいずれかが付着した使用済みの光学ディスク、もしくは、排光学ディスクであることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記PC樹脂が、金属層、記録材料層、接着剤層、レーベル、表面硬化層の少なくともいずれかよりなる付着物が付着した使用済み光学ディスク若しくは廃光学ディスクから、前記付着物を分離・除去したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  5. 前記改質材を、1〜50重量%含有していることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 前記改質材が、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合体(ABS樹脂)であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記ABS樹脂が、少なくとも20重量%のゴム成分を含有しているものであることを特徴とする請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 前記ABS樹脂において、前記ゴム成分が島状に点在していることを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 前記ABS樹脂中において、ゴム成分であるブタジエンが島状成分、アクリロニトリル−スチレン共重合体成分が海状成分として分離しており、
    かつ前記島状成分中において、アクリロニトリル−スチレン共重合体が粒子状に点在しており、
    長径が250μm以上の前記ゴム成分粒子数が、全体の30%以上であることを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物。
  10. 前記改質材が、相溶化剤であることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  11. 前記相溶化剤が、1〜20重量%含有されていることを特徴とする請求項10に記載の樹脂組成物。
  12. 前記相溶化剤には、ゴム成分が含有されていないことを特徴とする請求項10又は11に記載の樹脂組成物。
  13. 前記相溶化剤が、ポリブタジエンブロックの二重結合を水素添加により飽和させた直鎖状スチレン系エラストマー、あるいは石油系樹脂であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
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