JP2007001887A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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【解決手段】 本発明の毛髪化粧料は、(A)水溶性高分子0.01〜2重量%と、(B)室温で固形状の油剤1〜11重量%と、(C1)室温で液状のエステル油1〜20重量%と、(C2)室温で液状の環状シリコーン油1〜20重量%とを含んでなる毛髪化粧料であって、
(B)成分に対する、(C1)成分と(C2)成分との合計の重量比(B:(C1+C2))が1:0.3〜20であり、かつ(C1)成分に対する(C2)成分の重量比(C1:C2)が1:0.5〜2であることを特徴としている。
【効果】 本発明の毛髪化粧料によれば、毛髪に塗布した際および塗布した後も、べたつきが抑制され、セット力とコンディショニング性能の双方が充分に発揮される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。より詳しくは、べたつきを抑制し、セット力とコンディショニング性能とを兼ね備えた整髪料、とくにヘアワックスに好適な毛髪化粧料に関する。
従来、毛髪化粧料の分野では、ヘアスプレー、ヘアリキッド、ムース、ジェル、ヘアクリーム、ヘアワックスなど種々の形態の整髪料が知られている。このうち、ヘアワックスについては、セット力を適度に抑えることが難しく、毛髪の指どおりのよさやしっとり感などのコンディショニング性能を重視するとセット力が失われ、逆にセット力を重視するとコンディショニング性能が損なわれる上にべたつきが生じるという問題があった。
これに対し、セット力の保持およびべたつきの防止を目的として、ロウ類、曳糸性の水溶性高分子、流動油分および水を、それぞれ特定量で配合したワックス状整髪料が提案されている(特許文献1参照)。
また、べたつきの防止、伸びの改善、指どおりのよい触感の付与を目的として、固形ワックス、水溶性高分子、液状油分、粉末および水を、それぞれ特定量で配合したクリーム状整髪料が提案されている(特許文献2参照)。
また、液だれの防止と、伸びや毛髪へのなじみ易さの改善を目的として、架橋型ポリアクリル酸、シリコーン類、セット成分(高融点油剤など)、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、pH調整剤および特定量の水を配合した整髪料が提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、これらの整髪料では、いずれもセット力とコンディショニング性能とが充分に両立されているとはいえなかった。
特開平10−45546号公報 特開2001−316228号公報 特開2003−183139号公報
本発明は、べたつきを抑制し、セット力とコンディショニング性能とを兼ね備えた毛髪化粧料を提供することを課題としている。より具体的には、上記性能を備えた整髪料、とくにヘアワックスに好適な毛髪化粧料を提供することを課題としている。
本発明者らは、鋭意研究した結果、水溶性高分子と、室温で固形状の油剤と、室温で液状の油剤であるエステル油および環状シリコーン油とを特定量で含み、さらに固形状油剤に対する液状油剤の量比、ならびに該液状油剤中のエステル油に対する環状シリコーン油の量比が、特定の範囲内にある毛髪化粧料によれば、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る毛髪化粧料は、(A)水溶性高分子0.01〜2重量%と、(B)室温で固形状の油剤1〜11重量%と、(C1)室温で液状のエステル油1〜20重量%と、(C2)室温で液状の環状シリコーン油1〜20重量%とを含んでなる毛髪化粧料で
あって、
(B)成分に対する、(C1)成分と(C2)成分との合計の重量比(B:(C1+C2))が1:0.3〜20であり、かつ(C1)成分に対する(C2)成分の重量比(C1:C2)が1:0.5〜2であることを特徴としている。
前記(B)成分はロウ類であることが好ましい。
該毛髪化粧料は、さらに界面活性剤を1〜8重量%の量で含むことが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、整髪料であることが好ましく、ヘアワックスであることがより好ましい。
本発明の毛髪化粧料によれば、毛髪に塗布した際および塗布後も、べたつきが抑制される上、セット力とコンディショニング性能の双方が充分に発揮される。
具体的には、油性成分の配合量を最小限に抑えて水溶性高分子を配合することでヘアワックスとしての形状を保持すると共に、固形状油剤に対する液状油剤の量比を特定の範囲内にすることでセット力とコンディショニング性能の両立を図り、さらに液状油剤のうちでも特定の複数の油剤を特定の量比で組み合わせることで、コンディショニング性能の一層の改善が図られている。
したがって、本発明の毛髪化粧料は、整髪料、とくにヘアワックスとして好適に使用できる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の毛髪化粧料は、少なくとも、(A)水溶性高分子と、(B)室温で固形状の油剤と、(C1)室温で液状のエステル油と、(C2)室温で液状の環状シリコーン油とを含んでいる。まず、各成分について説明し、その後、本発明の毛髪化粧料について説明する。
<(A)水溶性高分子>
本発明に用いることのできる水溶性高分子としては、とくに限定されず、化粧料に使用できる公知の水溶性高分子が挙げられる。
具体的には、たとえば、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エチル、ポリエチレンイミンなどの合成高分子;
セルロース、デンプン、グリコーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、カラギーナン、グアガム、ローカストビンガム、クインシード、ガラクタン、アラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、デキストリン、コラーゲンなどの天然高分子;
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの天然高分子の誘導体などが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせて用いてもよい。なお、とくに限定されるものではないが、該水溶性高分子は、100万〜500万程度の重量平均分子量を有していることが望ましい。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて、ポリスチレン換算によって求めることができる。
これらのうちでは、毛髪化粧料全体の粘度調整が容易で、べたつきが少ない点からカルボキシビニルポリマーが好ましい。
本発明では、前記水溶性高分子は、毛髪化粧料100重量%中に、通常0.01〜2重量%、好ましくは0.25〜1重量%の量で含まれていることが望ましい。毛髪化粧料中に水溶性高分子が上記範囲内の量で含まれていると、油性成分の配合量を最小限に抑えつつ適度な粘度を維持し、ヘアワックスとしての形状を保持するのに好適である。また、上記上限値を超えた量で水溶性高分子を含むとべたつきを生じる場合がある。
<(B)室温で固形状の油剤>
本明細書において「室温で固形状の油剤」とは、20〜30℃の温度において、流動性を有しない固体あるいはペースト状の、ロウ類、油脂類および炭化水素類から選ばれる少なくとも1種を意味する。
ロウ類としては、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、還元ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシルなどが挙げられる。
油脂類としては、ヒマシ油、パーム油、パーム核油、ヤシ脂、カカオ脂、シア脂、ココア脂、モクロウ、馬油、牛脂、乳脂、これらを水添して得られる硬化油などが挙げられる。
炭化水素類としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、ワセリンなどが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらのうちでは、融点が30℃を超えているものが望ましく、なかでもべたつきが比較的少なく、硬さの無い柔らかなセット性を出せる点からはロウ類が好ましい。
前記室温で固形状の油剤は、毛髪化粧料100重量%中に、通常1〜11重量%、好ましくは3〜9重量%の量で含まれていることが望ましい。毛髪化粧料中に、室温で固形状の油剤がこのような量で含まれていると、べたつきを抑制しつつ、適度なセット力を保持できる。
また、前記室温で固形状の油剤は、その他の固形油剤と組み合わせて使用してもよい。その他の固形油剤としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸が好ましく挙げられる。これら高級脂肪酸を、前記室温で固形状の油剤と併用すると、毛髪化粧料が乳化した系である場合にその乳化安定性が向上する。
その一方、固形油剤であってもミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコールと組み合わせると、べたつきを強く感じることがあるため好ましくない。
上記のように、室温で固形状の油剤と、その他の固形油剤とを併用する場合には、室温で固形状の油剤の量を100重量部としたときに、その他の固形油剤を、0重量部を超えて80重量部以下の量で使用することが望ましい。
<(C1)室温で液状のエステル油>
本発明に用いることのできるエステル油としては、室温で液状のエステル油である限り、とくに限定されず、化粧料に使用できるものが広く挙げられる。
本明細書において「室温で液状のエステル油」とは、20〜30℃の温度において、流動性を有するエステル油を意味し、なかでも融点が20℃未満であるものが望ましい。
具体的には、たとえば、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、乳酸イソステアリル、トリオクタン酸グリセリル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセ
リル、安息香酸アルキル(C12〜C15)、コハク酸ジオクチルなどが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、きしみのない柔らかなしっとり感を毛髪に与えられる点から、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピルが好ましい。
本発明では、室温で液状の油剤として、このようなエステル油と、後述する環状シリコーン油とを組み合わせて用いることで、毛髪化粧料のセット力を低下させることなく、べたつきを抑制して、伸びを改善し、塗布後の毛髪に適度な柔らかさ、しっとり感、ツヤなどを付与し、コンディショニング性能を一層向上させることできる。これに対して、エステル油を使用せずに流動パラフィンなどの液状の炭化水素油を使用した場合には、塗布後の毛髪にきしみが生じる場合がある。
該エステル油は、毛髪化粧料100重量%中に、通常1〜20重量%、好ましくは6〜15重量%の量で含まれていることが望ましい。本発明の毛髪化粧料は、上記範囲内の量で液状のエステル油を含有しているため、塗布後の毛髪に適度な柔らかさとしっとり感を付与できる。
<(C2)環状シリコーン油>
本発明に用いることのできる環状シリコーン油としては、室温で液状の環状シリコーン油である限り、とくに限定されず、化粧料に使用できるものが広く挙げられる。
本明細書において「室温で液状の環状シリコーン油」とは、20〜30℃の温度において、流動性を有する環状シリコーン油を意味し、なかでも融点が20℃未満であるものが望ましい。
具体的には、たとえば、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサンなどが挙げられる。なお、該環状シリコーン油の25℃における動粘度は1〜10mm2/s程度であることが好ましい。
これらは、1種単独であるいは2種以上組み合わせて用いてもよいが、2種以上組み合わせて用いる場合には、それらを混合して得られた環状シリコーン油組成物の25℃における動粘度が上記範囲内であることが望ましい。
該環状シリコーン油は、毛髪化粧料全量中に通常1〜20重量%、好ましくは6〜15重量%の量で含まれていることが望ましい。
本発明の毛髪化粧料は、このような量で液状の環状シリコーン油を含有しているため、べたつきが改善され、伸びがよく、塗布後の毛髪にツヤと軽い質感を付与できる。これに対して、環状シリコーン油を使用せずに、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサンなどの非環状シリコーン油を使用した場合には、べたつきやセット力の低下が見られることがあり、椿油などの植物油を使用した場合には、塗布後の毛髪に硬さやごわつきが生じることがある。
該環状シリコーン油は、前記エステル油との関係では、該エステル油に対する重量比(C1:C2)が、通常1:0.5〜2、好ましくは1:0.6〜1.5となるような量で毛髪
化粧料に含まれていることが望ましい。
毛髪化粧料が、室温で液状の油剤として、エステル油と環状シリコーン油とを上記重量比で含有していると、毛髪化粧料のべたつきが抑制されると共に、過剰なコンディショニング効果に由来する、ぬるつきの発生までもが防止され、適切なコンディショニング性能を発揮させることが可能となる。
さらに、本発明の毛髪化粧料では、前記(C1)室温で液状のエステル油と、前記(C2)室温で液状の環状シリコーン油とが合計で、前記(B)室温で固形状の油剤に対する重量比(B:(C1+C2))で、通常1:0.3〜20、好ましくは1:2〜5の量で含まれていることが望ましい。
毛髪化粧料中に、前記(C1)成分および(C2)成分が合計で、前記(B)成分に対して、このような重量比で含まれていると、セット力とコンディショニング性能との両立を図るのに好都合であり、毛髪に塗布した際および塗布後も、べたつきが抑制される上、セット力とコンディショニング性能の双方が充分に発揮される。
<界面活性剤>
本発明の毛髪化粧料には、上述した成分に加えて、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、とくに限定されず、化粧料に用いられる公知の、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤を用いることができる。
具体的には、たとえば、陽イオン性界面活性剤として、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5E.O.)、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイル
メチルアンモニウム(2E.O.)、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリ
メチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩;脂肪酸アミドアミン塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;ピリジウム塩;イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキル/アルキルアリルエーテル硫酸塩;スルホコハク酸塩;N−アシルスルホン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;N−アシルアミノ酸塩;POEアルキルエーテルリン酸およびその塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、POEアルキルエーテル類;POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル類;多価アルコール脂肪酸エステル類;グリセリン脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;セスキオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;POEグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POEソルビット脂肪酸エステル類;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;アルキルアルカノールアミド類;POE硬化ヒマシ油;ピログルタミン酸イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油;POEエチレンラノリン;POEコレステロール;POEフィトステロール;POEコレスタノール;POEフィトスタノールなどが挙げられる。
両イオン性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのベタイン型;2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウムなどのイミダゾリン型;アミノ酸型などが挙げられる。
これらのうちでは、べたつきが少なく、上述した固形状油剤および液状油剤を充分に分散させ乳化できる点から、非イオン性界面活性剤が好ましく、なかでもソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類がより好ましい。
前記界面活性剤は、毛髪化粧料100重量%中に、通常1〜8重量%、好ましくは1〜6重量%の量で含まれていることが望ましい。
<水>
本発明の毛髪化粧料には、上述した成分に加えて、上述した各成分の溶解あるいは分散や、組成物全体の粘度調整や濃度調整などが容易となる点から、媒体として水が含まれていることが好ましい。本発明に用いることのできる水としては、とくに限定されないが、イオン交換水、蒸留水などの精製水が好ましく挙げられる。
水は、本発明の毛髪化粧料中に、通常50〜90重量%、好ましくは60〜80重量%の量で含まれていることが望ましい。
<その他>
本発明の毛髪化粧料には、上述した成分に加えて、化粧料に用いられる公知のその他の成分が本発明の効果を損なわない範囲内で含まれていてもよい。
該その他の成分としては、たとえば、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、トリエタノールアミンなどのpH調整剤;
ポリペプチド、シリル化ポリペプチド、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸誘導体、擬似セラミドなどの毛髪保護剤;
グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの湿潤剤:
アスコルビン酸、エリソルビン酸、エデト酸塩、エチドロン酸塩、フェナセチン、サリチル酸などの安定化剤;
メチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウムなどの防腐剤;
養毛剤;紫外線吸収剤;香料;色素;パール剤;植物抽出液などが挙げられる。
<毛髪化粧料の調製>
本発明の毛髪化粧料は、上述した各成分を、公知の方法で適宜、撹拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散(乳化)等することによって製造できる。
なお、本発明の毛髪化粧料の形態はとくに限定されず、溶液であっても、分散した系(たとえば、乳化した系)であってもよい。また、その剤型もとくに限定されず、スプレー、ミスト、フォーム、ジェル、クリーム、ワックスなどのいずれでもよい。
さらに、本発明の毛髪化粧料の用途は、とくに限定されず、たとえば、ヘアスプレー、ヘアリキッド、ムース、ジェル、ヘアクリーム、ヘアワックスなどの整髪料;シャンプー、コンディショナーなどの毛髪洗浄料などに用いることができる。これらのうちでは、整髪料として好適であり、なかでもヘアワックスとしてとくに好適である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の例中、とくに明示しない限り、「%」は重量基準であり、また(A)水溶性高分子、(B)室温で固形状の油剤、(C1)室温で液状のエステル油、ならびに(C2)室温で液状の環状シリコーン油として、下記の材料を用いた。
(A);カルボキシビニルポリマー(重量平均分子量=約300万)
(B);キャンデリラロウ(融点68〜72℃)
(C1);パルミチン酸イソプロピル(融点13.5℃)
(C2);デカメチルシクロペンタシロキサン(融点−38℃、25℃における動粘度3.5〜4.5mm2/s)
[実施例1〜9]
30cm×30gの人毛毛束(BS−B3A;ビューラックス社製)を3束まとめ、ブリーチ処理を常温で30分間施し、ブリーチ処理後、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)30%水溶液で洗浄し、ドライヤーで充分に乾燥させたものを試料として用いた。
表2に記載の成分組成に従い、それぞれ毛髪化粧料を調製した。
上記試料の毛束1束(30cm×30g)につき、毛髪化粧料0.25gを塗布し、モニター1名により、塗布時に毛髪化粧料の(1)伸び、(2)べたつきのなさについて、下記表1の評価基準に基づいて評価した。
塗布終了後、同モニターにより、(3)毛束の束感、毛髪の(4)おさまり、(5)セット力、(6)ツヤ、(7)指どおり、(8)しっとり感、(9)柔らかさ、(10)軽さの各項目について、下記表1の評価基準に基づいて評価した。
結果を表2に示す。
[実施例10〜19]
表3に記載の成分組成に従い、毛髪化粧料を調製したほかは、上記実施例1〜9と同様にして、得られた毛髪化粧料の評価を行なった。
結果を表3に示す。
[実施例20〜23]
表4に記載の成分組成に従い、毛髪化粧料を調製したほかは、上記実施例1〜9と同様にして、得られた毛髪化粧料の評価を行なった。
結果を表4に示す。
[比較例1〜6]
表4に記載の成分組成に従い、毛髪化粧料を調製したほかは、上記実施例1〜9と同様にして、得られた毛髪化粧料の評価を行なった。
結果を表4に示す。
[比較例7〜11、参考例1]
表5に記載の成分組成に従い、毛髪化粧料を調製したほかは、上記実施例1〜9と同様にして、得られた毛髪化粧料の評価を行なった。
結果を表5に示す。
Figure 2007001887
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Figure 2007001887
Figure 2007001887
Figure 2007001887
表2〜5より、(A)水溶性高分子と、(B)室温で固形状の油剤と、室温で液状の油剤である(C1)エステル油および(C2)環状シリコーン油とを特定量で含み、さらに(B)固形状油剤に対する液状油剤(C1+C2)の量比、ならびに該液状油剤中の(C1)エステル油に対する(C2)環状シリコーン油の量比が、特定の範囲内にある実施例の毛髪化粧料によれば、比較例の毛髪化粧料とは異なり、毛髪に塗布した際および塗布後も、べたつきが抑制される上、セット力とコンディショニング性能の双方が充分に発揮されていることがわかる。
また、表5の参考例1より、固形油剤であっても高級アルコールと組み合わせると、べたつきを抑制できず、却ってべたつきを強く感じさせることがわかる。

Claims (5)

  1. (A)水溶性高分子0.01〜2重量%と、(B)室温で固形状の油剤1〜11重量%と、(C1)室温で液状のエステル油1〜20重量%と、(C2)室温で液状の環状シリコーン油1〜20重量%とを含んでなる毛髪化粧料であって、
    (B)成分に対する、(C1)成分と(C2)成分との合計の重量比(B:(C1+C2))が1:0.3〜20であり、かつ
    (C1)成分に対する(C2)成分の重量比(C1:C2)が1:0.5〜2であることを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 前記(B)成分がロウ類であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. さらに、界面活性剤を1〜8重量%の量で含むことを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  4. 整髪料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  5. 前記整髪料がヘアワックスであることを特徴とする請求項4に記載の毛髪化粧料。
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