JP2006528733A - 紙の製造方法及び紙 - Google Patents

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Abstract

アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物および/または前記重合物の誘導体から成る定着剤とを用いることを特徴とする紙の製造方法ならびにアニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物および/または前記重合物の誘導体から成る定着剤とを含有することを特徴とする紙。

Description

本発明は、紙の製造方法及び紙に関し、さらに詳しくは、紙に対する耐油剤の定着率を向上させて、優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙を製造するに好適であり、しかも製造時の濾水性などの操業性を向上させることができる上に、環境負荷の低減化と経済的効率化とを達成することのできる紙の製造方法並びに優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙に関する。
耐油剤は、食品容器、食品用包装紙、建材用紙などの油やその他の油性物質による汚染を防止するために使用される。特に耐油剤を紙製造工程内でパルプスラリーに添加する方法(内添)においては、表面自由エネルギーが低く、高い耐油性を達成することのできる含フッ素系耐油剤が使用される。この含フッ素系耐油剤内添紙は、耐油剤を塗工することで紙に耐油性を付与する方法(外添)と比較して、紙内部にまで耐油性を有しており、折り部及び断面においても高い耐油性を有していること及び通気性に優れることが特長的である。
前記含フッ素系耐油剤は、操業性及び安全性を考慮して、一般的には水溶液又は水性分散液として市販されるため、イオン性基を含フッ素系耐油剤化合物に含有させて水溶性を高める処理が行われる。また、イオン性又は非イオン性界面活性剤を用いて、水中に含フッ素系耐油剤を分散させる処理も行われる。その結果、多くの含フッ素系耐油剤はイオン性を有することになるが、その製造の簡便性及び安全性の点から、ほとんどの含フッ素系耐油剤はアニオン性を有するものとなる。
このアニオン性含フッ素系耐油剤をパルプスラリーにそのまま添加すると、同じくアニオン性を有するパルプ表面への定着ないし固着が不十分となり、耐油性能の発現が十分に達成できないこととなる。この場合、耐油剤の使用量を増大させることによって対処することが考えられるが、抄紙系内への耐油剤の蓄積による廃水処理負荷の増加及び系外への耐油剤の漏出のおそれがあり、環境負荷の増加という問題を招来することとなる。また、耐油剤の使用量の増大は、経済性の点からも好ましいことではない。
このために、アニオン性耐油剤の紙への定着を向上させることを目的として、カチオン性物質をアニオン性耐油剤に混合する、又はアニオン性耐油剤とは別にカチオン性物質を紙製造工程においてパルプスラリーに添加するという必要性が生じてくる。
カチオン性物質をアニオン性耐油剤に混合する場合は、静電的な相互作用により、混合液の安定性を損ねることが多かった。また、抄紙系のイオンバランスに最適なカチオン性を耐油剤に付与させるために、カチオン性物質の混合量やイオン強度をその都度変更したり、イオン性を調節するために別の薬品を添加したりする必要が生じる。したがって、作業性の点からすると、きわめて非効率的な作業を強いられることとなる。
一方、耐油剤とは別にカチオン性物質をパルプスラリーに添加する場合は、耐油剤の定着に最適となるようにカチオン性物質の添加量を調整するのみで足りることから、パルプスラリーにアニオン性耐油剤とカチオン性物質を別に添加する、又は添加直前に両者を混合することが好ましく行われている。
耐油剤の定着剤として用いられるカチオン性物質の多くは、カチオン性モノマーを含む成分を重合して得られるポリマー又はイオン性を有するモノマーもしくはイオン性を有しないモノマーを含む成分を重合して得られるポリマーにカチオン化変性を施して得られるポリマーである。これらカチオン性ポリマーの多くは、耐油剤の定着のみを目的としており、紙力、サイズ性、濾水性などの紙質の向上に貢献するものは少なかった。
これまでに、アニオン性含フッ素系耐油剤の定着剤として用いられるカチオン性物質として、ポリフルオロアルキル基を有する単量体と、ポリフルオロアルキル基とカルボキシルポリフルオロアルキル基とを有さない単量体とを含む共重合体及び側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むポリアミン共重合体を含む水分散型フッ素系共重合体組成物が知られている(特許文献1参照)。
特開2002−220539号公報
しかしながら、このフッ素系共重合体組成物を用いた処理によっては、耐油性、湿潤紙力及び耐水性、さらに製造時の濾水性をことごとく同時に向上させた紙を製造することはきわめて困難であった。
また、アニオン性含フッ素系耐油剤の定着剤として用いられるカチオン性物質として、パーフルオロアルキルアクリレート単量体とカルボキシル基を有する単量体とモノエチレン性単量体とを特定の割合で共重合して得られる水性エマルジョンと、ポリアリルアミン塩などのカチオン性水溶性高分子物質とからなる撥水性組成物も知られている(特許文献2参照)。
特開平6−49319号公報
しかしながら、この撥水性組成物を用いた処理によっても、耐油性、湿潤紙力及び耐水性、さらに製造時の濾水性をことごとく同時に向上させた紙を製造することは困難であった。
本発明は、このような従来の問題を解消し、紙に対する耐油剤の定着率を向上させて、優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙を製造するに好適であり、しかも製造時の濾水性などの操業性を向上させることができる上に、環境負荷の低減化と経済的効率化とを達成することのできる紙の製造方法並びに優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙を提供することをその課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するために、アニオン性フッ素系耐油剤と共に用いる定着剤に着目して検討を重ねた結果、この定着剤として、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体を用いることによって、前記課題を解決することができるということを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを用いることを特徴とする紙の製造方法
である。
この第1の手段における好ましい態様としては、下記(a)〜(d)の紙の製造方法を挙げることができる。
(a) 前記重合物の誘導体が、前記少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物の加水分解物である紙の製造方法。
(b) 前記重合物の誘導体が、ポリ(N−ビニルホルムアミド)の加水分解物である紙の製造方法。
(c) 前記加水分解物が、前記重合物中のホルミル基を、全ホルミル基の10〜90%の加水分解率で、加水分解して得られた生成物である紙の製造方法。
(d) 前記アニオン性フッ素系耐油剤が、リン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物から成る耐油剤である紙の製造方法。
また、本発明の前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを含有することを特徴とする紙
である。
この第2の手段における好ましい態様としては、前記アニオン性フッ素系耐油剤が、リン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物から成る耐油剤である紙を挙げることができる。
本発明によれば、紙に対する耐油剤の定着率を向上させて、優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙を製造するに好適であり、しかも製造時の濾水性などの操業性を向上させることができる上に、環境負荷の低減化と経済的効率化とを達成することのできる紙の製造方法並びに優れた耐油性、湿潤紙力及び耐水性を有する紙が提供され、製紙工業分野に寄与するところはきわめて多大である。
(1)本発明の紙の製造方法は、アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを用いることを特徴とする。
本発明で使用するアニオン性フッ素系耐油剤としては、紙内部に定着して耐油性ないし撥油性を発揮するものである限り、特に制限はない。ここに、アニオン性とは、耐油剤自身がアニオン性を示す官能基を含む場合又はアニオン性を有さない耐油剤とアニオン性を示す官能基を含む物質とを水性媒体により分散させた水性エマルジョンである場合をいう。アニオン性を示す官能基としては、カルボキシル基、リン酸基、リン酸エステル基、スルホン酸基、硫酸エステル基などを挙げることができる。これら官能基の中でも、リン酸基又はリン酸エステル基が好ましく、特にリン酸エステル基が好ましい。耐油剤には、耐油性ないし撥油性を発現させる成分の他に、合成時又は保管時の分散安定性、サイズ性などを向上させるための添加剤が含まれていてもよい。
本発明で好ましく使用されるアニオン性フッ素系耐油剤としては、リン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物から成る耐油剤を挙げることができ、耐油剤を構成する化合物自身がリン酸基又はリン酸エステル基を有する耐油剤であってもよく、リン酸基又はリン酸エステル基を有さない化合物とリン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物との混合物から成る耐油剤であってもよい。このようなアニオン性フッ素系耐油剤としては、例えば、ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステル塩、及びポリ(フルオロアルキレンオキサイド)を有するリン酸エステルなどを挙げることができる。
前記ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステル塩としては、N−アルキルパーフルオロアルカンスルホンアミドアルキルアルコールとオキシ塩化リン(特公昭40−6857号公報参照)又はジクロロリン酸(特公昭54−7776号公報参照)との反応物の加水分解物、ポリフルオロアルカノールとオキシハロゲン化リン、五酸化リン又はジアルキルホスファイトとの反応物の加水分解物(特公昭48−4770号公報参照)及びそのエタノールアミン塩(特開昭53−77015号公報参照)などを挙げることができる。
また、ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステル塩の水への分散安定性を改良するために、フルオロ又はクロロフルオロ脂肪族炭化水素を添加してもよく(特開昭56−138197号公報参照)、アニオン性界面活性剤(特開昭64−6196号公報参照)又は特定のノニオン性界面活性剤(特開2000−144120号公報参照)を配合してもよい。
前記ポリ(フルオロアルキレンオキサイド)を有するリン酸エステルとしては、[XCFCFO(CFXCFO)CFXCFO]PO(OM)(但し、XはF及びCFから選ばれた原子又は基であり、xは1〜8の整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン及び置換アンモニウムイオンから選ばれた水溶性カチオンである。)で表される化合物(米国特許3492374号明細書参照)を挙げることができる。
また、A−CFO−(CFO)(CO)−CF−B(但し、式中、nは1〜20の整数、mは1〜20の整数であり、A及びBが−[CHO(RO)−P(O)(OH)3−k、(ここでRはアルキレン基、特にエチレン又はプロピレンであり、pは1〜10の整数であり、kは1又は2である。)を有するリン酸エステル基である。)で表される化合物(特開2000−219847号公報参照)を挙げることもできる。
本発明で使用されるアニオン性フッ素系耐油剤としては、前記に例示した耐油剤以外に、フルオロアルキル基を有するモノマーと他のモノマーとの共重合物、フルオロアルキルカルボン酸、ポリ−パーフルオロアルキル置換ポリアミド、フルオロアルキル基含有有機ケイ素化合物並びに非イオン性基、アニオン性基及びカチオン性基から選ばれる少なくとも一種のモノエチレン性不飽和単量体とフルオロアルキル基含有モノエチレン性不飽和単量体とシリコーン基含有モノエチレン性不飽和単量体とから成る重合体などをも挙げることができる。
なお、市販のアニオン性フッ素系耐油剤としては、アサヒガードAGシリーズ(旭硝子株式会社製)、Fluorolink PTシリーズ(Solvey Solexis社製)、Zonylシリーズ(duPont社製)及びScotchbanシリーズ(3M社製)などを挙げることができる。
本発明において用いる定着剤は、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体である。
前記少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物としては、N−ビニルホルムアミドを重合して得られる単独重合物又はN−ビニルホルムアミドと、このN−ビニルホルムアミドと共重合し得るモノマーとを共重合して得られる共重合物(以下、前記単独重合物と前記共重合物とを総称して、単に「重合物」ということがある。)を挙げることができる。本発明においては、前記単独重合物と前記共重合物との混合物を用いることもできる。
前記N−ビニルホルムアミドと共重合し得るモノマーとしては、例えば、窒素原子を含む側鎖基を有するビニル化合物、飽和カルボン酸のビニルエステル又はプロペニルエステル、ノニオン性の(メタ)アリルモノマー、窒素原子を含む側鎖基を有する(メタ)アリルモノマー、オレフィン類、エチレン性不飽和カルボン酸、前記のエチレン性不飽和カルボン酸のエステル又はアミド、ニトリル基を有するモノマー、スルホン酸基を有するモノマー、リン酸基を有するモノマー及びスチレン系モノマーなどを挙げることができる。
前記窒素原子を含む側鎖基を有するビニル化合物としては、例えば、N−ビニルアセトアミド及びN−ビニルプロピオン酸アミドなどのN−ビニルカルボン酸アミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド及びN−エチル−N−ビニルアセトアミドなどのN−置換−N−ビニルカルボン酸アミド、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニルラクタム、N−ビニル−N−メチルアミン及びN−ビニル−N−エチルアミンなどの、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を窒素原子に結合してなるN−ビニル−N−アルキルアミン並びにN−ビニルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチル−イミダゾール、N−ビニル−4−メチル−イミダゾール、N−ビニル−5−メチルイミダゾール、N−ビニル−2−エチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾリン、N−ビニル−2−メチルイミダゾリン、N−ビニル−2−エチルイミダゾリン、N−ビニルオキサゾール及びN−ビニルオキサゾリンなどのビニルへテロ環化合物などを挙げることができる。
なお、N−ビニルイミダゾール及びN−ビニルイミダゾリンは、遊離塩基の形態以外に、酸で中和した形態及び四級化された形態で使用することもできる。前記酸としては、例えば、塩酸、炭酸、硫酸及び硝酸などの鉱酸、並びにギ酸、酢酸、及びプロピオン酸などのカルボン酸及びスルホン酸などの有機酸を挙げることができる。前記四級化は、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸、並びにエピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンで行うことができる。
前記飽和カルボン酸のビニルエステルとしては、例えば、ビニルホルメート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート及びビニルブチレートなどを挙げることができ、飽和カルボン酸のプロペニルエステルとしては、例えば、プロペニルホルメート、プロペニルアセテート及びプロペニルプロピオネートなどを挙げることができる。
前記ノニオン性の(メタ)アリルモノマーとしては、アリルアルコール、及びメタリルアルコールなどの(メタ)アリルアルコール、アリルクロライド、アリルブロマイド、メタリルクロライド及びメタリルブロマイドなどの(メタ)アリルハライド、アリルメチルエーテル、アリルエチルエーテル、メタリルメチルエーテル及びメタリルエチルエーテルなどの炭素数1〜18個の、アルキル基をエーテル結合した(メタ)アリルエーテル、アリルホルメート、アリルアセテート、アリルプロピオネート、メタリルホルメート及びメタリルアセテートなどの、1〜18個の炭素原子を有する飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステルなどを挙げることができる。
前記窒素原子を含む側鎖基を有する(メタ)アリルモノマーとしては、例えば、アリルアミン及びメタリルアミンなどの(メタ)アリルアミン、N−メチルアリルアミン、N−エチルアリルアミン、N−ステアリルアリルアミン、N−メチルメタリルアミン及びN−エチルメタリルアミンなどの、炭素数1〜18個のアルキル基を窒素原子に結合するN−アルキル(メタ)アリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N,N−ジエチルアリルアミン、N,N−ジメチルメタリルアミン、N,N−ジエチルメタリルアミン、N−メチル−N−ステアリルメタリルアミン及びN,N−ジステアリルメタリルアミンなどの、炭素数1〜18個のアルキル基を窒素原子に結合するN,N−ジアルキル(メタ)アリルアミン、N,N,N−トリメチルアリルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチルメタリルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチルメタリルアンモニウムクロライド、N−メチル−N,N−ジステアリルメタリルアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル−N−ステアリルメタリルアンモニウムクロライドなどの、炭素数1〜18個のアルキル基を窒素原子に結合するN,N,N−トリアルキル(メタ)アリルアンモニウムハライド、ジアリルアミン及びジメタリルアミンなどのジ(メタ)アリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−メチルジメタリルアミン、N−エチルジメタリルアミン及びN−ステアリルジメタリルアミンなどの、炭素数1〜18個のアルキル基を窒素原子に結合するN−アルキルジ(メタ)アリルアミン、並びに、N,N−ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチルジアリルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチルジメタリルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチルジメタリルアンモニウムクロライド及びN,N−ジステアリルジメタリルアンモニウムクロライドなどの、炭素数1〜18個のアルキル基を窒素原子に結合するN,N−ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウムハライドなどを挙げることができる。
なお、前記(メタ)アリルアミン、N−アルキル(メタ)アリルアミン、N,N−ジアルキル(メタ)アリルアミン及びN−アルキルジ(メタ)アリルアミンなどは、遊離塩基の形態以外に、酸で中和した形態及び四級化された形態でも使用することができる。前記酸としては、例えば、塩酸、炭酸、硫酸及び硝酸等の鉱酸、並びに、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸及びスルホン酸等の有機酸を挙げることができる。前記四級化は、例えば、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸並びにエピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンなどで行うことができる。
前記オレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、及びブタジエンなどを挙げることができる。
前記エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、けい皮酸、ビニルエステル酸、2−(メタ)アクリルアミドグリコリック酸、α,β−不飽和トリカルボン酸、及びα,β−不飽和テトラカルボン酸並びにこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩などを挙げることができる。
前記エチレン性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びステアリルアクリレートなどの、1〜18個の炭素原子を有するアルキル基とエステル結合する(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、2−メトキシブチルアクリレート、2−メトキシブチルメタクリレート及び分子量500〜10000のポリアルキレングリコールのアクリル酸モノエステルなどの、1つの水酸基がエステル化されているのみである(メタ)アクリル酸エステル、並びにジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート及びジエチルアミノブチルアクリレートなどの、アミノアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルなどを挙げることができる。
なお、アミノアルコールのカルボン酸エステルは、遊離塩基の形態以外に酸で中和した形態、及び四級化された形態でも使用されることができる。前記酸としては、例えば、塩酸、炭酸、硫酸及び硝酸等の鉱酸、並びに、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸及びスルホン酸等の有機酸を挙げることができる。前記四級化は、例えば、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸並びにエピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンなどで行うことができる。
前記の不飽和カルボン酸のアミドとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミドなどの、1〜6個の炭素原子のアルキル基を有するモノエチレン性不飽和カルボン酸のN−アルキルモノアミド及びN−アルキルジアミド、並びにジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド及びジエチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。
前記N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドは、遊離塩基の形態以外に酸で中和した形態、及び四級化された形態でも使用されることができる。前記酸としては、例えば、塩酸、炭酸、硫酸及び硝酸等の鉱酸、並びに、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸及びスルホン酸等の有機酸を挙げることができる。前記四級化は、例えば、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸並びにエピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンなどで行うことができる。
前記ニトリル基を有するモノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、及び2−メチレングルタロニトリルなどを挙げることができる。
前記スルホン酸基を有するモノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−プロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル酸−3−スルホプロピルエステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホエチル、アクリル酸ヒドロキシエチルの硫酸エステル塩、及びアクリル酸ポリオキシアルキレンオキサイドの硫酸エステル、並びにこれらの酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩などを挙げることができる。
前記リン酸基を有するモノマーとしては、ビニルホスホン酸、及びスチレンホスホン酸、並びにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩などを挙げることができる。
前記スチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー及びビニルベンジルアミンなどを挙げることができる。なお、ビニルベンジルアミンは、遊離塩基の形態以外に酸で中和した形態、及び四級化された形態でも使用されることができる。前記酸としては、例えば、塩酸、炭酸、硫酸及び硝酸等の鉱酸、並びに、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸及びスルホン酸等の有機酸を挙げることができる。前記四級化は、例えば、メチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸並びにエピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンなどで行うことができる。
前記N−ビニルホルムアミドの重合物を製造するにあたっては、アニオン重合、及びカチオン重合などのイオン重合方法、並びにラジカル重合方法のいずれの方法を用いてもよい。分子量を容易に制御できる点からラジカル重合方法が好ましく、例えば、特開平11−322849号公報に記載の方法を採用することができる。
また、前記N−ビニルホルムアミドの重合物を製造するにあたっては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、及び乳化重合などの方法によって行うことができる。重合反応は一般的に不活性ガス気流下、通常、30〜100℃の温度条件下で行われる。
溶液重合は、水又はN−ビニルホルムアミドが溶解可能な極性溶媒を用い、通常、単量体濃度5〜60質量%の水溶液で重合する。懸濁重合は、通常、単量体濃度20〜80質量%の水溶液を疎水性の溶媒と分散安定剤とを用いて油中水型の分散状態で重合する。また、乳化重合は、通常、単量体濃度20〜60質量%の水溶液を疎水性の溶媒と乳化剤とを用いて、水中油型又は油中水型の乳化状態で重合する。
前記N−ビニルホルムアミドと、このN−ビニルホルムアミドと共重合し得るモノマーとの共重合物を製造するにあたっては、N−ビニルホルムアミドと、このN−ビニルホルムアミドと共重合し得るモノマーとをグラフト重合又はブロック共重合することにより、グラフトポリマー又はブロックポリマーとして製造することができる。
前記共重合物は、N−ビニルホルムアミド90〜1mol%及びこれと共重合し得るモノマー10〜99mol%で、好ましくは、95〜50mol%及び5〜50mol%で共重合して製造することができる。
前記重合物を製造するにあたり、重合反応、特にラジカル重合反応で使用するラジカル重合触媒としては、常用の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤、過硫酸塩、過酸化物、臭素酸塩、過ホウ素酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩等を使用することができる。具体的には、アゾ系重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)、2,2’−アゾビス−(N,N’−ジメチレンイソブチルアミン)、2,2’−アゾビス−(N,N’−ジメチレンイソブチルアミン)、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)、及び4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)並びにその塩などを挙げることができる。過硫酸塩としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムなどを挙げることができる。過酸化物としては、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド及びジ−tert−ブチルパーオキサイドなどを挙げることができる。臭素酸塩としては、臭素酸ナトリウム及び臭素酸カリウムなどを挙げることができる。過ホウ素酸塩としては、過ホウ素酸ナトリウム及び過ホウ素酸アンモニウムなどを挙げることができる。過炭酸塩としては、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム及び過炭酸アンモニウムなどを挙げることができる。過リン酸塩としては、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム及び過リン酸アンモニウムなどを挙げることができる。
これら重合開始剤は、単独で使用してもよく、二種以上組み合わせて使用してもよい。特に好ましい開始剤としては、2,2′−アゾビス−4−アミジノプロパンの塩酸塩及び酢酸塩、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸のナトリウム塩、アゾビス−N,N′−ジメチレンイソブチルアミジンの塩酸塩及び硫酸塩を挙げることができる。
また、過酸化物系の重合開始剤は、亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸ナトリウムなどのメタ重亜硫酸塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなどの有機アミン、又はアルドースなどの還元糖などの還元剤と併用して、レドックス系重合開始剤として使用することもでき、これらの還元剤は、単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
重合は、重合開始剤をモノマー溶液に添加することにより開始する。ただし、未反応のモノマーの低減を目的として、重合開始剤の一部を重合途中に追添加してもよく、重合開始剤を滴下法に代表されるような手法により、連続的に添加してもよい。また、放射線、電子線又は紫外線を照射する方法を用いることもできる。これらの手法は単独で使用してもよく、二種以上組み合わせて使用してもよい。
重合に際しては、必要に応じて連鎖移動剤を適宜、使用することができる。この連鎖移動剤としては、分子内に1個ないし複数個の水酸基を有する化合物、分子内に1個ないし複数個のメルカプト基を有する化合物、分子内に1個又は複数個の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物、ジブチルパーオキサイドなどの過酸化物、及び次亜リン酸などを挙げることができる。連鎖移動剤は、単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、重合に際しては、必要に応じて架橋剤を適宜、添加することができる。この架橋剤としては、2つの不飽和結合を持つ、ジ(メタ)アクリレート類、ビス(メタ)アクリルアミド類及びジビニルエステル類などの2官能性重合性ビニルモノマー、ビニル基と連鎖移動が発生する官能基とを持つことで架橋作用を持つモノマー、ビニル基と反応性基とを持つことで架橋作用を持つモノマー、3つの不飽和結合を持つ3官能性重合性ビニルモノマー、4つの不飽和結合を持つ4官能性重合性ビニルモノマー、水溶性アジリジニル化合物、水溶性多官能エポキシ化合物並びにシリコン系化合物などを挙げることができ、これらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、N−ビニルホルムアミドの重合又は、N−ビニルホルムアミドとこれと共重合可能なモノマーとの共重合は、本発明の目的を損なわない程度で、酸化澱粉、カチオン化澱粉、両性澱粉及び酵素変性澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール類、キトサン及びガム類等の水溶性高分子の存在下で、行うこともできる。
本発明に用いる少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物の誘導体は、N−ビニルホルムアミドの単独重合物に含まれているホルムアミド基が変性されて成る重合物(1)、N−ビニルホルムアミドと、このN−ビニルホルムアミドと共重合し得るモノマーとの共重合物に含まれているホルムアミド基が変性されて成る重合物(2)、及び前記重合物(1)及び前記重合物(2)の混合物(3)等を挙げることができる。
この変性としては、加水分解、アミド交換、加水分解後のアミノ基とメチルクロライド及びメチルブロマイドなどのアルキルハライド、ベンジルクロライド及びベンジルブロマイドなどのアラルキルハライド、ハロゲン化蟻酸エステル及びハロゲン化酢酸エステルなどのハロゲン化カルボン酸エステル、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸などのジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン及びエピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリン、飽和脂肪族又は芳香族グリシジルエーテル化合物、及び尿素などのいずれかとの反応による変性、アンモニア存在下での加水分解によるアミジン変性、並びにN−ビニルホルムアミドを少なくとも重合成分として有する前記重合物の誘導体の部分加水分解物を加熱することにより得られる環状アミジン変性などを挙げることができる。これらの中でも、N−ビニルホルムアミドの前記単独重合物及びN−ビニルホルムアミドと共重合可能な重合性ビニル単量体との共重合物におけるホルミル基を加水分解して得られる誘導体が好ましい。
前記重合物を加水分解して得られる誘導体は、これら重合物中のホルミル基を加水分解して得られる誘導体である。この誘導体は、酸性加水分解方法、塩基性加水分解方法、水を含有するアルコールなどの親水性溶媒中で酸性加水分解する方法、及び酸性条件下での加アルコール分解する方法などの公知の加水分解方法を用いて、溶液状又は脱水もしくは乾燥して粉末状とした後、加水分解することにより得ることができる。これら加水分解方法の中でも、酸性又は塩基性加水分解方法が好ましい。
酸性加水分解に使用される変性剤としては、例えば、塩酸、臭素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸、スルファミン酸及びメタンスルホン酸などの強酸として作用する化合物であれば、いずれをも使用することができるが、加水分解物が水に溶解し易くするためには、1価の酸が好ましい。
また、塩基性加水分解に使用される変性剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及び第4級アンモニウムハイドロオキサイドなどの強塩基として作用する化合物であれば、いずれをも使用することができる。
加アルコール分解の場合に用いられるアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びブタノールなどの炭素数1〜4のアルコールが挙げられるが、好ましくは、メタノールである。
加水分解に使用される変性剤の使用量は、前記重合物中のホルミル基に対して、通常0.05〜5倍モルの範囲で、目的の変性率に応じて適宜、決定される。加水分解を行う際、反応温度は、通常30〜110℃で、反応時間は、通常0.1〜24時間である。
少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物におけるホルミル基の加水分解率は、重合物中の全ホルミル基に対して10%〜90%が好ましく、30〜70%がさらに好ましい。加水分解率が低すぎると、耐油剤の定着効果が不十分になる場合があり、逆に加水分解率が高すぎると、抄紙系内のイオンバランスを崩して歩留り、地合いなど、紙質、操業性を悪化させる場合がある。
加水分解を行う際、不純物によって起きるゲル化を防止する目的で、任意に塩酸ヒドロキシルアミン及び硫酸ヒドロキシルアミン等のゲル化防止剤を加えて変性を行ってもよい。また変性前にゲル化防止剤で処理を行った後、加水分解を行うこともできる。加水分解は、水もしくは水とメタノールなどの極性溶媒との混合溶媒を用いた均一溶液又は少なくとも水を含む極性溶媒とヘキサン、及びトルエンなどの非極性溶媒とからなる不均一溶液で行うことができる。
前記重合操作及び誘導体調製操作により、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又はその誘導体の溶液の固形分濃度は、通常は、3〜40質量%である。また、前記重合物溶液及び/又はその誘導体溶液の粘度は、25℃におけるブルックフィールド回転粘度計によると、通常は、10万mPa・s以下、好ましくは2万mPa・s以下である。本発明においては、前記重合物及び/又はその誘導体の溶液をそのまま利用して定着剤として用いることができる。
本発明の紙の製造方法に用いる紙の原料のパルプとしては、クラフトパルプ、サルファイトパルプなどの晒し又は未晒し化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプなどの晒し又は未晒し高収率パルプ、さらに、新聞古紙、雑誌古紙、及び段ボール古紙などの古紙パルプを含有するパルプなどを挙げることができる。前記木材パルプ以外に、藁やケナフなどの非木材を原料とするパルプを使用してもよい。また、前記パルプとポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、及びポリビニルアルコールなどの合成繊維との混合物であってもよい。
本発明のアニオン性フッ素系耐油剤及び定着剤は、抄紙工程のドライヤーパートよりも前に添加することが可能であり、その添加方法に特に制限はないが、ウェットウェブ形成前の紙料に添加することが好ましい。アニオン性フッ素系耐油剤及び定着剤の添加順序にも制限はなく、両者を同じ場所で添加してもよく、添加直前に両者を混合してもよい。また、いずれか一方を他方の前に添加してもよい。
本発明のアニオン性フッ素系耐油剤と定着剤とをウェットウェブ形成前の紙料に添加する場合、同時に、又はその前後に、他の薬品を添加してもよい。この薬剤に特に制限はなく、凝結剤、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、サイズ剤、填料、歩留り向上剤、及び濾水性向上剤などを挙げることができ、各々の紙種に要求される物性を発現するために、又は操業性向上のために、必要に応じて使用してもよい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
凝結剤としては、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、アミンとエピハロヒドリンとの反応物などが挙げられる。乾燥紙力剤としては、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉、及び両性澱粉などが挙げられる。湿潤紙力剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、及び尿素ホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。
また、サイズ剤としては、脂肪酸石鹸、溶液ロジン、酸性ロジンエマルション、中性ロジンエマルション、アルケニルコハク酸無水物のエマルションや加水分解物の塩、2−オキセタノンのエマルション、パラフィンワックスのエマルション、カルボン酸と多価アミンとの反応により得られるカチオン性サイズ剤、脂肪族オキシ酸と脂肪族アミン又は脂肪族アルコールとの反応物のエマルション、及びカチオン性スチレン系サイズ剤などを挙げることができる。
さらに、填料としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、及びホワイトカーボンを挙げることができ、歩留まり向上剤としては、アニオン性高分子ポリアクリルアミド、カチオン性高分子ポリアクリルアミド、両性高分子ポリアクリルアミド、シリカゾル、及びベントナイトなどを挙げることができる。
また、濾水性向上剤としては、ポリエチレンイミン、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド及び両性ポリアクリルアミドなどを挙げることができ、他の薬品としては、硫酸バンド及びポリアルミニウムクロライドなどのアルミニウム化合物、染料、消泡剤又はpH調整剤などを挙げることができる。
アニオン性フッ素系耐油剤と定着剤とをウェットウェブ形成後にスプレーなどで紙に付与する場合、又は塗工機、印刷機などで紙に表面塗工する場合、他の薬剤を併用してもよい。この併用する薬剤に特に制限はなく、表面紙力剤、層間紙力剤、表面サイズ剤、防滑剤、及び粘度調整剤などを挙げることができ、各々の紙種に要求される物性を発現するために、また、操業性向上のために、必要に応じて適宜、選択して使用される。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるアニオン性フッ素系耐油剤の紙への添加率又は塗工量は、紙に要求される耐油度により適宜、調節可能である。アニオン性フッ素系耐油剤をウェットウェブ形成前の紙料に添加する場合、その添加率は、原料パルプの乾燥質量に対して、通常は0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜2質量%である。アニオン性フッ素系耐油剤の添加率が低すぎると、アニオン性フッ素系耐油剤が紙中に十分定着した場合でも、要求された耐油効果を発揮出来ない場合がある。逆にアニオン性フッ素系耐油剤の添加率が高すぎると、紙中に定着されない耐油剤が白水中に蓄積し、廃水処理設備への負荷が大きくなること及び薬剤コストが必要以上に高額になる場合がある。
アニオン性フッ素系耐油剤をウェットウェブ形成後にスプレーなどで紙に付与する場合、又は塗工機、印刷機などで紙に表面塗工する場合、その塗工量は、紙の乾燥質量に対して、通常は0.1〜50g/m、好ましくは1〜20g/mであり、紙に要求される耐油度によって適宜、調節が可能である。
本発明における定着剤の紙への添加率又は塗工量は、紙に要求される耐油度他の紙質、アニオン性フッ素系耐油剤の添加率又は塗工量、抄紙系内のイオンバランス、操業性などに応じて、最適な値を選択する必要がある。定着剤の添加率は、通常は、アニオン性フッ素系耐油剤の固形分添加率の0.01〜10倍、好ましくは0.1〜2倍である。定着剤の添加率が低すぎると、アニオン性フッ素系耐油剤が紙中に十分定着せず、要求された耐油効果を発揮できないばかりか、アニオン性フッ素系耐油剤を内添する場合は、紙中に定着されないアニオン性フッ素系耐油剤が白水中に蓄積し、廃水処理設備への負荷が大きくなる場合がある。逆に定着剤の添加率が高すぎると、抄紙系内のイオンバランスが崩れ、歩留り、地合いなど紙質又は操業性を悪化させる場合がある。
(2)また、本発明の紙は、アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを含有する。
前記アニオン性フッ素系耐油剤、前記少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体は、前記(1)の紙の製造方法において用いたものと変わるところはない。本発明の紙は、例えば、前記(1)の紙の製造方法によって製造することができる。
前記(1)の紙の製造方法によって製造された紙又は前記(2)の紙としては、アニオン性フッ素系耐油剤による耐油性又はこのアニオン性フッ素系耐油剤を含有することにより得られるその他の付加的効果を必要とするあらゆる紙を挙げることができる。本発明の紙には、板紙も含まれる。これら紙の種類としては、食品用包装紙、食品用容器、金属用包装紙などの耐油紙をはじめ、PPC用紙、インクジェット印刷用紙、レーザープリンター用紙、フォーム用紙、熱転写紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙、更紙などの情報用紙、印画紙及びその原紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙などのコート紙及びその原紙、クラフト紙、純白ロール紙などの包装用紙、その他筆記用紙、書籍用紙、各種印刷用紙、新聞巻取紙などの各種紙、マニラボール、白ボール、チップボールなどの紙器用板紙、並びにライナー、耐水ライナー、中芯、耐水中芯、及び石膏ボード原紙などの板紙を挙げることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。なお、「%」とあるのは、特に断りのない限り質量%である。
(定着剤の製造例1)
撹拌機、温度計及び窒素雰囲気下における操作のための装置を備えた2L容量のフラスコ中で、水385gにN−ビニルホルムアミド80g(1125mmol)を溶解した。これに2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.65g(2.4mmol)を混合し、窒素を導入することにより酸素を排除して、反応混合物を1時間以内に55℃に加温した。この温度を5時間保持した後、変化率を高めるために、さらに60℃にて30分加熱して変化率を100%とした。こうして得られた粘稠な重合物溶液に、次いで、36%塩酸水溶液68.5g(676mmol)を混合し、90℃に2時間加熱し、加水分解した。重合物水溶液が合計で534.5g得られ、その粘度は1500mPa・s(ブルックフィールド粘度、25℃)であり、ホルミル基の60%が加水分解されたことをH−NMRにより確認した。
(定着剤の製造例2)
定着剤の製造例1において用いた36%塩酸水溶液68.5g(676mmol)に代えて、36%塩酸水溶液40.5g(400mmol)を混合した以外は、実施例1と同様に反応を行い、粘度1400mPa・s(ブルックフィールド粘度、25℃)、ホルミル基の40%が加水分解(H−NMRにより確認)された重合物水溶液を得た。
(定着剤の製造例3)
定着剤の製造例1において用いた36%塩酸水溶液68.5g(676mmol)に代えて、36%塩酸水溶液81.0g(800mmol)を混合した以外は、実施例1と同様に反応を行い、粘度1600mPa・s(ブルックフィールド粘度、25℃)、ホルミル基の80%が加水分解(H−NMRにより確認)された重合物水溶液を得た。
実施例1〜3(紙の製造例)
2.4%のパルプスラリー(LBKP/NBKP=9/1、カナディアンスタンダードフリーネス400)に、硫酸バンド0.5%、市販の共重合ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤(星光PMC株式会社製、商品名「DS437」)0.1%、表1に示す定着剤0.15%及び市販のパーフルオロアルキルリン酸エステル塩系アニオン性耐油剤(旭硝子株式会社製、商品名「アサヒガードAG−530」)0.5%を順次加えた。これを撹拌した後、パルプスラリーを清水により0.5%に希釈し、一部を分取して濾水性を測定した。
この濾水性は、「タッピジャーナル」第56巻、第10号(1973年)の第46頁に記載されている「ダイナミック・ドレナージ・ジャー」と同様の装置を用いて、パルプスラリー500mlを直径7.5cmのジャーに注ぎ、600rpmで撹拌しながら下部コックを開き、100メッシュの金網を通過させ、濾液量が250gになるまでの時間を測定することにより評価した。
残りのパルプスラリーを用い、ノーブルアンドウッド社製手抄き装置により、坪量80g/mの湿紙を得た。このときの抄紙pHは6.8であった。この湿紙をプレスし、次いで、ドラムドライヤーで100℃、80秒間乾燥した。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下で24時間調湿した後、JAPAN TAPPI No.41「紙及び板紙−はつ油度試験方法−キット法」により耐油度を測定した。また、JIS P 8122「紙のステキヒト・サイズ試験方法」により耐水性を、JIS P 8113「紙及び板紙−引張特性の試験方法」により湿潤裂断長を測定した。なお、前記薬剤の添加率は、パルプ絶乾質量に対する固形分質量比である。これらの結果を表1に示す。
比較例1
定着剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして手抄き紙を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
カチオン性(メタクリル酸エステル/アクリルアミド)系ポリマーである市販の定着剤(明成化学株式会社製、商品名「AGフィックスM−15」)を0.3%添加した以外は、実施例1と同様にして手抄き紙を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
カチオン性(ジアリルアミン/アクリルアミド)系ポリマーである市販の定着剤(星光PMC株式会社製、商品名「フィクスターX−15」)を0.3%添加添加した以外は、実施例1と同様にして手抄き紙を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006528733
表1から、製造例1〜3により製造された定着剤を用いることにより、紙に優れた耐油性と共に、優れた湿潤紙力及び耐水性を付与することができ、しかも濾水性の向上をも図ることができることが確認された。


Claims (7)

  1. アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを用いることを特徴とする紙の製造方法。
  2. 前記重合物の誘導体が、前記少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物の加水分解物である請求項1に記載の紙の製造方法。
  3. 前記重合物の誘導体が、ポリ(N−ビニルホルムアミド)の加水分解物である請求項1又は2に記載の紙の製造方法。
  4. 前記加水分解物が、前記重合物中のホルミル基を、全ホルミル基の10〜90%の加水分解率で、加水分解して得られた生成物である請求項2又は3に記載の紙の製造方法。
  5. 前記アニオン性フッ素系耐油剤が、リン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物から成る耐油剤である請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙の製造方法。
  6. アニオン性フッ素系耐油剤と、少なくともN−ビニルホルムアミドを重合成分とする重合物及び/又は前記重合物の誘導体から成る定着剤とを含有することを特徴とする紙。
  7. 前記アニオン性フッ素系耐油剤が、リン酸基又はリン酸エステル基を有する化合物から成る耐油剤である請求項6に記載の紙。
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