JP2006522838A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は熱可塑性樹脂組成物に関する。より詳しくはグラフトABS重合体と耐熱性共重合体の熱可塑性樹脂が、アクリル系樹脂、ペルオキシド系添加剤または架橋添加剤を含んでいるため、本発明の熱可塑性樹脂組成物は低温白化低減性及び剛性が優秀であるため、着色された耐熱性ABS樹脂の加工に優れ、後加工工程で重要な熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀でありながらその他の物性が低下されず、耐熱性及び無光沢性が優秀でありながら機械的強度が低下しない。

Description

本発明は熱可塑性樹脂組成物に関するものである。より詳しくはグラフトABS重合体と耐熱性共重合体の熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂、ペルオキシド系添加剤または架橋添加剤を含んでいるため、低温応力白化性が低減され、後加工工程で重要な熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀であり、熱可塑性樹脂自体が無光沢性を発揮しながら耐熱性が優秀であり、引張強度、屈曲強度などの機械的物性及びその他の物性が低下されない熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
最近自動車軽量化の必要性によって耐衝撃性、耐化学性及び加工性などが優秀なアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)に耐熱性を付与して自動車内装材で使用しようとする研究がたくさんなされて来た。
ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)に耐熱性を付与する方法としては、グラフトABS重合体に耐熱性が優秀な共重合体を混練して耐熱性ABS樹脂を製造する方法が提案されている。耐熱性ABS樹脂を製造する方法としては、米国特許第3、010、936号および第4、659、790号には、耐熱性共重合体を製造する時使われるスチレンの一部または全量を、耐熱性の優秀なα−メチルスチレンに取り替える方法が開示されている。また、特開昭58−206657号、特開昭63−162708号、特開昭63−235350号および米国特許第4、757、109号には、マレイミド化合物を含む耐熱性ABS樹脂を製造する方法があり、その他にABSとポリカボネート樹脂とを混練する方法、ABSに無機物を充填する方法などが開示されている。
このような耐熱性ABS樹脂は一般にペレット形態で生産されるため、最終製品生産のためには射出成形、押出成型などのような加工工程が必要となる。
耐熱性ABS樹脂または加工成形品を低温、特に0℃未満の温度で貯蔵または運送する場合、望ましくない色調変化、普通は白化現状が起き得る。
低温応力白化として知られたこの現象が起きれば、成形品元々の色が消えるため着色された成形品に特に有害である。
耐熱性ABS樹脂または加工成形品の適用のためには低温応力白化現状の低減程度が優秀でなければならない。
従って、このような低温応力白化低減程度が優秀な耐熱性ABS樹脂に対する要求が高まっているが、かかる熱可塑性樹脂を製造する方法としては熱可塑性重合体に10乃至200ppmのポリオルガノシロキサンを添加する方法(韓国公開特許公報 第2002−0047285号)などが多様に研究されている。
また、耐熱性ABS樹脂は射出成形後の加工工程が多くて後加工性が重要である。特に、自動車バックランプハウジングの場合ポリメチルメタクリル酸(PMA)樹脂を射出した後平らな射出表面と美麗な外観のためにシンナーで塗装して、塗装後アルミニウムを蒸着させ一定温度及び一定圧力でPMA板を相互に接合することによって製造されるが、製造工程中の塗装工程で塗料の広がり性が低下すると追加にシンナーを塗布しなければならなく、追加に塗布されたシンナーが塗装工程の不良及び浪費の要因になり、またはアルミニウム蒸着工程で蒸着外観の不良をもたらす。また熱融着工程で溶融ストレンドが発生して熱融着性が低下し、平坦でなく接着しにくいため外観不良を発生する。従って、自動車バックランプハウジングとして使われるポリメチルメタクリル酸(PMA)は熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀でなければならない。
また、最近になって使用者らの感性品質水準が高くなっており、より品位のある雰囲気演出のために無光沢樹脂に対する要求が増加しており、同時に環境問題が台頭されながら無光塗装やパッドで覆う工程を略し無光沢樹脂を直接に使用しようとする趨勢である。
このような無光沢樹脂を製造するために適用される主要原理は樹脂表面の平滑度を可視光線領域より大きく調節して入射された光を散乱させ無光效果を発揮するようにすることである。具体的な方法としては、次の3種類が挙げられる。
第一、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を改良する方法としてバルク重合して得られた2μm以上の大口径ゴム粒子を使用する方法がある。しかし、このような方法で製造された樹脂は低光沢效果が不備であり、衝撃強度及び耐熱性が不良である。
第二、樹脂に5μm以上の粒子大きさを有する無光フィラーを投入する方法がある。このような方法で製造された樹脂は優秀な成形性を現わすが、低光沢性が不十分で、特に衝撃強度の低下がひどい。
第三、エマルション重合法で製造されるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体に改質剤としてエチレン−不飽和カルボン酸のような単量体をグラフト重合して製造する方法がある。
このような方法で製造された樹脂は低光沢性が優秀で衝撃強度及び諸般物性が良好で樹脂に無光效果を付与するために広く使われている。
しかし、超耐熱熱可塑性樹脂に適用するには耐熱度が不足であり、最近になって使用量が増加しているアクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂のような耐候性樹脂に適用する場合耐候性が低下するという問題点がある。
米国特許第3、010、936号 米国特許第4、659、790号 特開昭58−206657号 特開昭63−162708号 特開昭63−235350号 米国特許第4、757、109号 韓国公開特許公報 第2002−0047285号
前記のような問題点を解決するために、本発明の目的は低温応力白化低減程度が優秀な熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀な熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
そして、本発明のまた他の目的は熱可塑性樹脂自体が無光沢性を発揮しながらも耐熱性が優秀で、機械的強度が低下されない耐熱性及び無光沢性が優秀な熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は10乃至50重量部のグラフトABS重合体;50乃至90重量部の耐熱性共重合体;及び0.01乃至10重量部のペルオキシド系添加剤または架橋添加剤;とを含んでなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供する。
前記熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体20乃至40重量部;耐熱性共重合体60乃至80重量部;及びペルオキシド系添加剤0.5乃至10重量部;とを含んでなることができる。
前記熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体20乃至40重量部;耐熱性共重合体60乃至80重量部;ペルオキシド系添加剤0.1乃至10重量部;及びアクリル系樹脂1乃至10重量部;とを含んでなることができる。
前記熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体10乃至50重量部;耐熱性共重合体50乃至90重量部;及び架橋添加剤0.01乃至10重量部;とを含んでなることができる。
前記グラフトABS重合体は共役ジエン系ゴムラテックス40乃至70重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至40重量部及びビニルシアニド系化合物5乃至20重量部とを含んでなることができる。
前記共役ジエン系ゴムラテックスの粒子径は2、500乃至5、000Åであり、ゲル含量が70乃至95%であり、膨潤指数が12乃至30であり得る。
前記芳香族ビニル系化合物はスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン及びこれらの誘導体とからなる群から選ばれることができる。
前記ビニルシアニド系化合物はアクリロニクリル(AN)、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル及びこれらの誘導体とからなる群から選ばれることができる。
前記グラフトABS重合体は平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエンゴムラテックス10乃至40重量部、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエンゴムラテックス15乃至30重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至30重量部及びビニルシアニド系化合物10乃至25重量部とを共重合させて製造されたものであり得る。
前記グラフトABS重合体はa)平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエンゴムラテックス20乃至30重量部と、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエンゴムラテックス20乃至30重量部のゴムラテックス混合物、芳香族ビニル系化合物5乃至10重量部、ビニルシアニド系化合物5乃至10重量部、ロジン酸カリウム0.1乃至0.5重量部、分子量調節剤0.1乃至1.0重量部及び脱イオン水50乃至80重量部とを混合し、重合反応器の温度を40乃至60℃に昇温し、過酸化物開始剤を1次投与して重合を開始させる工程;b)前記重合の開始から30乃至60分経過後の単量体転換率が50乃至75%である時点で、芳香族ビニル系化合物10乃至15重量部と、ビニルシアニド系化合物10乃至15重量部と、ロジン酸カリウム0.5乃至1.5重量部と、及び脱イオン水20乃至30重量部とを含むエマルションを1乃至2時間連続投入しながら重合反応器の温度を60乃至70℃に徐々に昇温させ重合を進行させる工程;c)前記エマルションを連続投入することと同時に別途に用意した過酸化物開始剤を1乃至2時間連続して2次投入する工程; 及びd)前記b)のエマルションとc)の過酸化物開始剤を投入した後、開始反応を促進する活性化剤と3次の過酸化物開始剤を一括投与し重合反応器の温度を70乃至80℃に1乃至2時間昇温させた後重合を完了させる工程;を有する製造方法によって製造されることができる。
前記過酸化物開始剤は無機過酸化物であり得る。
前記無機過酸化物は過硫酸カリウムまたは過硫酸ナトリウムであり得る。
前記耐熱性共重合体はα−メチルスチレン(AMS)50乃至80重量部及びアクリロニトリル(AN)20乃至50重量部とから重合されたものであり得る。
前記耐熱性共重合体はマレイミド系耐熱性共重合体であり得る。
前記ペルオキシド系添加剤はジクミルペルオキシド(dicumyl peroxide)、ジ−(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、及び2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンとからなる群から選ばれることができる。
前記架橋添加剤はアシルペルオキシド系化合物、アルキルペルオキシド系化合物、ヒドロペルオキシド系化合物、過エステル(peresters)、アゾ系化合物、ジスルフィド系化合物、またはテトラゼン系化合物であり得る。
前記アクリル系樹脂は分子量が50、000乃至200、000であるポリメチルメタクリル酸(PMMA)であり得る。
前記アクリル系樹脂はポリブタジエン系ゴムラテックス8乃至25重量部、アクリル系化合物40乃至70重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至30重量部及びビニルシアニド系化合物1乃至20重量部とを含んでなることができる。
前記熱可塑性樹脂組成物は滑剤0.1乃至5重量部及び酸化防止剤0.1乃至1重量部を更に含んでなることができる。
前記滑剤は酸化されたポリエチレンワックス、ステアリン酸マグネシウム及びこれらの混合物とからなる群から選ばれることができる。
以下、本発明に対して詳しく説明すれば、次のようである。
本発明はグラフトABS重合体と耐熱性共重合体が混練され製造される熱可塑性樹脂の低温応力白化低減程度を向上させながらも、機械的強度を優秀に向上させるための構成成分としてペルオキシド系添加剤を採択することに特徴がある。
即ち、本発明による低温応力白化低減程度が優秀である熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体、耐熱性共重合体及びペルオキシド系添加剤とを混合して製造され、具体的な製造方法は下記工程による。
(1)グラフトABS重合体の製造工程
グラフトABS重合体は小口径共役ジエン系ゴムラテックスを製造した後、これを凝集させ製造された大口径共役ジエン系ゴムラテックスに芳香族ビニル系化合物とビニルシアニド系化合物をグラフト重合させることによって製造される。
グラフトABS重合体の製造に使われる共役ジエン系ゴムラテックスの粒子径とゲル含量は樹脂の衝撃強度、加工性などに非常に大きな影響を及ぼす。一般にゴムラテックスの粒子径が小さいほど耐衝撃性と加工性が低下し、粒子径が大きいほど耐衝撃性が良くなる。そして、ゲル含量が低いほどゴムラテックス内部に単量体がたくさん膨潤された状態で重合され外観粒子径が大きくなるので衝撃強度が向上する。
また、グラフトABS重合体を製造する際、グラフト率はグラフトABS重合体の物性に大きく影響を及ぼすが、グラフト率が低下するとグラフティングされないゴムラテックスがたくさん存在するため熱安定性が低下する。そして、ゴムラテックスの含量が多くて粒子径が大きいほどグラフト率が落ちるため熱安定性向上の限界を有する。
したがって、適切な粒子径とゲル含量を有する共役ジエン系ゴムラテックスの製造方法が重要であり、大口径ゴムラテックスに芳香族ビニル系化合物とビニルシアニド系化合物をグラフティングさせる時グラフト率を増加させる方法が重要である。
前記のような点を考慮してグラフトABS重合体を製造するためには、先ず共役ジエン系重合体として粒子径が600乃至1、500Åであり、ゲル含量が70乃至95%であり、膨潤指数が12乃至30である小口径共役ジエン系ゴムラテックスを製造した後、前記小口径共役ジエン系ゴムラテックスを熱融着によるグラフト共重合をして粒子径が2、500乃至5、000Åである大口径共役ジエン系ゴムラテックスを製造する。前記小口径共役ジエン系ゴムラテックスのゲル含量が70乃至95%を超えると衝撃強度が低下し、70%未満の場合には熱安定性が低下する。また、前記大口径共役ジエン系ゴムラテックスの粒子径は熱可塑性樹脂に高衝撃性を付与することにおいて重要な要素となるものであって、本発明の物性を満たす大きさは2、500乃至5、000Åであることが好ましい。
以下で、グラフトABS共重合体樹脂の製造工程を小口径ゴムラテックスの製造工程、大口径ゴムラテックスの製造工程及びグラフト共重合工程に分けて各工程別に詳しく説明する。
a)小口径ゴムラテックスの製造工程
共役ジエン系化合物100重量部に対して、乳化剤1乃至4重量部、重合開始剤0.1乃至0.6重量部、電解質0.1乃至1.0重量部、分子量調節剤0.1乃至0.5重量部及びイオン交換水90乃至130重量部を一括的に反応器に投与し、50乃至65℃の温度で7乃至12時間反応させた後、分子量調節剤0.05乃至1.2重量部を更に投与し、55乃至70℃の温度で5乃至15時間反応させ、平均粒子径が600乃至1、500Åであり、ゲル含量が70乃至95%であり、膨潤指数が12乃至30である小口径共役ジエン系ゴムラテックスを製造する。
前記共役ジエン系化合物は脂肪族共役ジエン系化合物の単独または脂肪族共役ジエン系化合物とエチレン系不飽和単量体との混合物であるのが好ましい。
前記乳化剤はアルキルアリールスルホン酸塩、アルカリ金属アルキル硫酸塩、スルホン酸塩化アルキルエステル、脂肪酸せっけん、ロジン酸アルカリ塩などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記重合開始剤は水溶性過硫酸塩、酸化−還元系化合物、脂溶性化合物などがある。水溶性過硫酸塩としては過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどがあり、酸化−還元系化合物としてはペルオキシ化合物、ホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム、ナトリウムエチレンジアミンテトラアセテート、硫酸第1鉄、デキストロース、ピロリン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどがある。脂溶性重合開始剤としてはクメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチルニトリル、3級ブチルヒドロペルオキシド、パラメタンヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過硫酸塩などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記電解質はKCl、NaCl、KHCO、NaHCO、KCO、NaCO、KHSO、NaHSO、K、KPO、NaPO、KHPO、NaHPOなどがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記分子量調節剤ではt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類化合物が好ましい。
重合温度はゴムラテックスのゲル含量及び膨潤指数を調整することにおいて非常に重要であり、この時開始剤の選定も考慮されなければならない。
b)大口径ゴムラテックスの製造工程(小口径ゴムラテックスの熱融着工程)
一般的に大口径ゴムラテックス粒子径は熱可塑性樹脂に高衝撃性を付与するため、その製造は非常に重要である。本発明において物性を満たすために要求される粒子径は2、500乃至5、000Åが望ましい。
前記大口径ゴムラテックスは粒子径が600乃至1、500Å、ゲル含量が70乃至95%、膨潤指数が12乃至30である小口径ゴムラテックス100重量部に酢酸水溶液2.5乃至4.5重量部を1時間徐々に投与しながら攪拌して粒子を肥大化させた後、攪拌を中断して粒子径が2、500乃至5、000Åになり、ゲル含量が70乃至95%になり、膨潤指数が12乃至30になるように熱融着させることによって大口径共役ジエン系ゴムラテックスを製造する。
c)グラフト重合工程
グラフトABS重合体は前記方法で製造された大口径共役ジエン系ゴムラテックスに芳香族ビニル系化合物とビニルシアニド系化合物とをグラフト共重合させることによって製造される。
即ち、共役ジエン大口径ゴムラテックス40乃至70重量部に芳香族ビニル系化合物15乃至40重量部、ビニルシアニド系化合物5乃至20重量部、乳化剤 0.2乃至0.6重量部、分子量調節剤0.2乃至0.6重量部、及び重合開始剤0.1乃至0.5重量部とを利用してグラフト共重合させる。
前記芳香族ビニル系化合物はスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン、これらの誘導体などが好ましく、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記ビニルシアニド系化合物はアクリロニトリル(AN)、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、これらの誘導体などが好ましく、これらを単独または 2種以上を混合して使用することができる。
前記乳化剤はアルキルアリールスルホン酸塩、アルカリ金属アルキル硫酸塩、スルホン酸塩化アルキルエステル、脂肪酸せっけん、ロジン酸アルカリ塩などが好ましく、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記分子量調節剤としては、3級ドデシルメルカプタンが好ましい。
前記重合開始剤としては、水溶性過硫酸塩、酸化−還元系化合物、脂溶性化合物などがある。水溶性過硫酸塩としては、ナトリウム過硫酸塩、カリウム過硫酸塩などがある。
酸化−還元系化合物としては、ペルオキシ化合物、ホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム、ナトリウムエチレンジアミンテトラアセテート、硫酸第1鉄、デキストロース、ピロリン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどがある。脂溶性重合開始剤としては、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチルニトリル、3級ブチルヒドロペルオキシド、パラメタンヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過硫酸塩などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
グラフト重合時重合反応の温度は45乃至80℃が適当であり、重合時間は3乃至5時間が望ましい。
また、各成分の添加方法としては、各成分を一括投与する方法、多段階で分割投与する方法、連続的に投与する方法が挙げられるが、グラフト率の向上と凝固物の生成を極小化するためには多段階分割投与方法や連続投与方法が望ましい。
重合終了後収得されたラテックスの重合転換率は96%以上である。このラテックスに酸化防止剤及び安定剤を投与して80℃以上の温度で硫酸水溶液によって凝集させた後脱水及び乾燥させて粉末を得る。
前記グラフト共重合体ラテックスの安定性の如何は下記数式1によって計算された固形凝固分(%)によって判断する。
[数式1]
固形凝固分(%)={(反応器内の生成凝固物の重さ)/(総ゴム及び単量体の重さ)} ×100
前記固形凝固粉が0.7%以上である時にはラテックスの安定性が極めて落ちる。また、多量の凝固物によって本発明に適合であるグラフト重合体を得にくい。
また、前記グラフト重合体のグラフト率を測定するために、グラフト重合体ラテックスを凝固、洗浄及び乾燥して粉末形態で収得し、この粉末2gをアセトン300mlに入れて24時間攪拌する。得られた溶液を超遠心分離器を利用して分離した後、分離したアセトン溶液をメタノールに落としてグラフトされない部分を収得し、これを乾燥させて重さを測定する。この重さから下記数式2によってグラフト率を計算する。
[数式2]
グラフト率(%) = {グラフトされた単量体の重さ/ゴム質の重さ}×100
本発明に使われるグラフトABS重合体のグラフト率は26%以上であることが望ましい。グラフト率が26%未満であれば熱安定性が低下されてグラフトABS重合体には望ましくない。
(2)耐熱性共重合体の製造工程
耐熱性共重合体はα−メチルスチレン単量体とアクリロニトリル単量体を適切な割合で調節して共重合して製造される。重合方法としては、乳化重合または塊状重合が望ましい。製造方法の例としては、α−メチルスチレン単量体50乃至80重量部、アクリロニトリル単量体20乃至50重量部、溶媒であるトルエン26乃至30重量部、及び分子量調節剤であるジ-tert-ドデシルメルカプタン0.1乃至1.0重量部を混合した後反応器に連続的に投入しながら2乃至4時間反応させる。この時の反応温度は140乃至170℃に保持することが望ましい。製造工程は原料投入ポンプ、連続攪拌槽、予備加熱槽及び揮発槽、ポリマー移送ポンプ及び押出加工機とから構成されている連続工程による。
得られたα−メチルスチレン(AMS)とアクリロニトリル(AN)共重合体の分子鎖構造の分布は13C NMR分析機器を利用して分析する。分析方法は得られたペレットを重水素化クロロホルムの中に溶解させ、内部標準としてテトラメチルシランを使用して測定する。140乃至150ppmに測定されたピーク中、141乃至144ppmの範囲で現われるピークがα−メチルスチレン−アクリロニトリル−アクリロニトリル(AMS−AN−AN)鎖構造で、144.5乃至147ppmの範囲で現われるピークがα−メチルスチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル(AMS−AMS−AN)鎖構造で、147.5乃至150ppmの範囲で現われるピークがα−メチルスチレン−α−メチルスチレン−α−メチルスチレン(AMS−AMS−AMS)鎖構造であり、これらのピークの面積を測定して得られた共重合体を分析する。
本発明において、共重合体の分子鎖構造の中、α−メチルスチレン−α−メチルスチレン−α−メチルスチレン(AMS−AMS−AMS)鎖構造は14%以下であることが望ましい。14%を超過すれば加工時α−メチルスチレン−α−メチルスチレン−α−メチルスチレン(AMS−AMS−AMS)鎖構造の熱分解によって熱安定性が低下する。また、α−メチルスチレン−アクリロニトリル−アクリロニトリル(AMS−AN−AN)鎖構造は39%以下であることが望ましい。(AMS−AN−AN)鎖構造が39%を超過すれば耐熱性が良くない。
(3)ペルオキシド系添加剤の準備
低温応力白化性が低減された熱可塑性樹脂組成物に適合である添加剤はペルオキシド系化合物であり、形状は液状またはフレーク状態であることが望ましいが、これに限定されるのではない。このようなペルオキシド系添加剤はジクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、及び2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンとからなる群から選ばれることができる。
(4)混練工程
前記(1)で(3)工程を通して用意したグラフトABS重合体20乃至40重量部、耐熱性共重合体60乃至80重量部、及びペルオキシド系添加剤は0.5乃至10重量部とを混合して熱可塑性樹脂組成物を製造する。熱可塑性樹脂組成物の物性をより向上させるために滑剤及び酸化防止剤を更に添加することができる。
前記グラフトABS重合体は20乃至40重量部が望ましく、より望ましくは25乃至30重量部である。
前記耐熱性共重合体は60乃至80重量部が望ましく、より望ましくは 70乃至75重量部である。
前記ペルオキシド系添加剤は0.5乃至10重量部が望ましく、より望ましくは1乃至5重量部である。
前記滑剤は酸化されたポリエチレンワックス、ステアリン酸マグネシウム、これらの混合物などを0.1乃至5重量部で使用することが望ましい。より望ましくは0.2乃至1重量部である。
前記酸化防止剤は0.1乃至1重量部で使用することが望ましい。
また、本発明はグラフトABS重合体と耐熱性共重合体が混練されて製造される熱可塑性樹脂の熱融着、着色性及び塗装広がり性を向上させながら機械的強度を優秀にするための構成成分としてアクリル系樹脂及びペルオキシド系添加剤を採択することに特徴がある。
即ち、本発明による熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀な熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体、耐熱性共重合体、アクリル系樹脂及びペルオキシド系添加剤とを混合して製造され、具体的な製造方法は下記工程による。
(1)グラフトABS重合体の製造工程
低温応力白化性が低減された熱可塑性樹脂組成物において説明したグラフトABS重合体の製造方法と同一の方法によって製造することができる。
(2)耐熱性共重合体の製造工程
低温応力白化性が低減された熱可塑性樹脂組成物において説明した耐熱性共重合体の製造方法と同一の方法によって製造することができる。
(3)アクリル系樹脂の製造工程
アクリル系樹脂はポリブタジエン系ゴムラテックス、アクリル系化合物、芳香族ビニル系化合物及びビニルシアニド系化合物で製造される。即ち、ポリブタジエン系ゴムラテックス8乃至25重量部、アクリル系化合物40乃至70重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至30重量部、ビニルシアニド系化合物 1乃至20重量部、イオン交換水70乃至110重量部、乳化剤0.2乃至0.6重量部、分子量調節剤0.2乃至0.6重量部及び重合開始剤0.05乃至0.3重量部とを混合して4乃至7時間で製造する。この時の重合温度は65乃至80℃であることが望ましい。
前記ポリブタジエン系ゴムラテックスは1、3−ブタジエン100重量部、乳化剤1乃至4重量部、重合開始剤0.2乃至1.5重量部、電解質0.3乃至0.9重量部、分子量調節剤0.1乃至0.5重量部及びイオン交換水60乃至100重量部とを一括的に投与した後、25乃至50時間、65乃至85℃の温度で反応させることによって製造される。このようなポリブタジエン系ゴムラテックスは平均粒子径が2、500乃至5、000Åであり、ゲル含量が60乃至95%であり、膨潤指数が12乃至40であることが望ましい。
前記アクリル系化合物はメタクリル酸アルキルエステル化合物またはアクリル酸アルキルエステル化合物を使用することができる。
前記乳化剤はアルキルアリールスルホン酸塩、アルカリ金属アルキル硫酸塩、スルホン酸塩化アルキルエステル、脂肪酸せっけん、ロジン酸アルカリ塩などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記分子量調節剤としては3級ドデシルメルカプタンを使用することができる。
前記重合開始剤としてはホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム、ナトリウムエチレンジアミンテトラアセテート、硫酸第1鉄、デキストロース、ピロリン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどのような還元剤との混合物からなる酸化−還元系化合物またはクメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、過硫酸塩などの過酸化物であり、これらを単独または2種以上混合して使用することができる。
(4)ペルオキシド系添加剤の準備
熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀な熱可塑性樹脂組成物に適合である添加剤はペルオキシド系添加剤である。ペルオキシド系添加剤の形状は液状またはフレーク状態であることが望ましいが、これに限定されるのではない。
ペルオキシド系添加剤の例としては、ジクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンなどがある。
(5)混練工程
前記(1)で(4)工程を通して用意したグラフトABS重合体20乃至40重量部、耐熱性共重合体60乃至80重量部、アクリル系樹脂1乃至 10重量部及びペルオキシド系添加剤は0.1乃至10重量部とを混合して熱可塑性樹脂組成物を製造する。熱可塑性樹脂の物性をより向上させるために、滑剤及び酸化防止剤を更に添加することができる。
前記グラフトABS重合体は20乃至40重量部が望ましく、より望ましくは25乃至30重量部である。
前記耐熱性共重合体は60乃至80重量部が望ましく、より望ましくは 70乃至75重量部である。
前記ペルオキシド系添加剤は0.1乃至10重量部が望ましく、より望ましくは0.5乃至5重量部である。
前記滑剤は酸化されたポリエチレンワックス、ステアリン酸マグネシウム、これらの混合物などを0.1乃至5重量部で使用することが望ましい。より望ましくは0.2乃至1重量部である。
前記酸化防止剤は0.1乃至2重量部で使用することが望ましい。
そして、本発明はグラフトABS重合体と耐熱性共重合体とからなる熱可塑性樹脂組成物に無光沢性を付与しながら耐熱性及び機械的強度などの物性が低下しないようにするための構成成分として架橋添加剤を採択することに特徴がある。
即ち、本発明による耐熱性及び無光沢性が優秀な熱可塑性樹脂組成物はグラフトABS重合体、耐熱性共重合体及び架橋添加剤とを混合して製造され、具体的な製造方法は下記工程による。
(1)グラフトABS重合体の製造工程
グラフトABS重合体は共役ジエン系ゴムラテックスに芳香族ビニル系化合物及びビニルシアニド系化合物をグラフト重合させることによって製造される。
即ち、グラフトABS重合体は平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエン系ゴムラテックス 20乃至30重量部と、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエン系ゴムラテックス20乃至30重量部とを含むゴムラテックス混合物、芳香族ビニル系化合物及びビニルシアニド系化合物とを混合して乳化グラフト共重合させることによって製造される。これによる結果としてグラフト率が10乃至20%であるグラフトABS重合体が製造される。
前記グラフトABS重合体の製造の一例は下記の通りである。用意した重合反応器に平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエン系ゴムラテックス20乃至30重量部と、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエン系ゴムラテックス20乃至30重量部とを含むゴムラテックス混合物、芳香族ビニル系化合物5乃至10重量部、ビニルシアニド系化合物5乃至10重量部、ロジン酸カリウム0.1乃至0.5重量部、分子量調節剤0.1乃至1.0重量部及び脱イオン水50乃至80重量部とを投与した後、重合反応器の温度を40乃至60℃に昇温させ、過酸化物開始剤を1次に投与して重合を開始する。
重合開始から30乃至60分が経過した後単量体の転換率が50乃至75%である時点で、芳香族ビニル系化合物10乃至15重量部、ビニルシアニド系化合物10乃至15重量部、ロジン酸カリウム0.5乃至1.5重量部、及び脱イオン水20乃至30重量部とを含むエマルションを1乃至2時間連続投入しながら重合反応器の温度を60乃至70℃に徐々に昇温させる。エマルションを連続投入することと同時に別途に用意した過酸化物開始剤を2次に1乃至2時間連続投入する。エマルションと過酸化物開始剤を投入した後開始反応を促進する活性化剤と3次の過酸化物開始剤を一括投与して重合反応器の温度を70乃至80℃に1乃至2時間昇温させた後重合を完了する。
上述したグラフトABS重合体の製造方法によれば、総重合反応時間は大略3乃至7時間となり、重合転換率は96% 以上となる。
前記共役ジエン系ゴムラテックスは脂肪族共役ジエン系化合物単独または脂肪族共役ジエン系化合物とエチレン系不飽和化合物の混合物を選択して使用することができるが、この中でポリブタジエン系ゴムラテックスを使用することが本発明に最も適合である。
前記芳香族ビニル系化合物はスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−エチルスチレン、o−エチルスチレン、p‐エチルスチレン、ビニルトルエン、これらの誘導体などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができ、この中でスチレンを使用することが望ましい。
前記ビニルシアニド系化合物はアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、これらの誘導体などがあり、これらを単独または2種以上を混合して使用することができ、この中でアクリロニトリルを使用することが望ましい。
本発明のグラフトABS重合体は上述したような単量体以外にもマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−フェニルマレイミド、メチルメタクリルレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリル酸、無水マレイ酸などのビニル系単量体を少量含んで共重合されることができる。
グラフトABS共重合体を製造するために、投入されるエマルションのための乳化剤としては陰イオン系乳化剤、陽イオン系乳化剤、または非イオン系乳化剤を選択して使用することができ、これらを混合して使用することもできる。
前記陰イオン系乳化剤はアルキルアリールスルホン酸塩、アルカリメチルアルキル硫酸塩、スルホン酸塩アルキルエステル、脂肪酸せっけん、ロジン酸アルカリ塩などを0.6乃至2.0重量部で使用することができる。
また、本発明のグラフトABS重合体を製造するために使われる分子量調節剤としては、メルカプタン類を使用することが望ましく、この中で3級ドデシルメルカプタンを使用することがより望ましい。
前記分子量調節剤は0.1乃至1.0重量部で使用することが望ましい。
グラフトABS重合体を製造するために投入される過酸化物開始剤は過硫酸カリウム塩、過硫酸ナトリウム塩などの無機過酸化物が望ましい。過酸化物開始剤は0.05乃至0.5重量部で使われるのが望ましいが、3回にかけて分けて使われることが望ましい。即ち、重合開始工程で全体過酸化物開始剤の使用量の30乃至50重量%を使用し、重合進行工程で30乃至50重量%を使用し、重合を完了する以前に10乃至20重量%を使用することが望ましい。
上述のような重合方法によって重合されたグラフトABS重合体は硫酸、硫酸マグネシウム(MgSO4)、塩化カルシウム(CaCl2)、硫酸アルミニウム(Al2(SO43)など通常的な凝集剤で凝集した後、洗浄、脱水及び乾燥して粉末状態で得ることができる。
(2)耐熱性共重合体の製造工程
低温応力白化性が低減された熱可塑性樹脂組成物で説明した耐熱性共重合体の製造方法と同一の方法によって製造することができる。
また、本発明の耐熱性共重合体としてはマレイミド系耐熱性共重合体を使用することができる。
(3)架橋添加剤の準備
耐熱性及び無光沢性が優秀な熱可塑性樹脂に適合である添加剤は架橋添加剤である。架橋添加剤の形状は特別に制限しないが、液状またはフレークであることが望ましい。
前記架橋添加剤はアシルペルオキシド系化合物、アルキルペルオキシド系化合物、ヒドロペルオキシド系化合物、過エステル、アゾ系化合物、ジスルフィド系化合物、テトラゼン系化合物などを選択して使用することができる。
ペルオキシド系化合物としてはジクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5‐ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンなどが挙げられる。
このような架橋添加剤を熱可塑性樹脂製造時に添加することによって樹脂加工中にラジカルが生成され、生成されたラジカルによる架橋反応が進行され、これによって結局熱可塑性樹脂が無光沢性を現わすようになる。
(4)混練工程
前記(1)で(3)工程を通して用意したグラフトABS重合体10乃至50重量部、耐熱性共重合体50乃至90重量部、及び架橋添加剤0.05乃至10重量部とを混合して熱可塑性樹脂組成物を製造する。熱可塑性樹脂の物性をより向上させるために、滑剤及び酸化防止剤を更に添加することができる。
前記グラフトABS重合体は10乃至50重量部が望ましく、より望ましくは25乃至30重量部である。
前記耐熱性共重合体は50乃至90重量部が望ましく、より望ましくは70乃至75重量部である。
架橋添加剤は0.05乃至10重量部が望ましく、より望ましくは0.1乃至1重量部である。
前記滑剤は酸化されたポリエチレンワックス、ステアリン酸マグネシウムまたはこれらの混合物を使用することができ、この中でエチレンビスステアルアマイド(EBA)がより望ましい。滑剤は0.1乃至5重量部で使用することが望ましく、より望ましくは0.1乃至2重量部である。
前記酸化防止剤は0.1乃至1重量部で使用することが望ましい。
このように説明された方法によって製造された熱可塑性樹脂は、ASTM D−523の方法によって測定された表面光沢は角度45°で25未満であり、耐熱性が優秀である。
以下、下記の実施例を通じて本発明をより詳しく説明するが、本発明の範囲が実施例に限られるものではない。また、実施例及び比較例を通して製造されたゴムラテックス及び最終樹脂に対する物性評価は下記のような方法によって施行された。
ゲル含量及び膨潤指数:ゴムラテックスを希釈酸や金属塩を使用して凝固させた後、洗浄して60℃の真空オーブンで24時間乾燥した後得られたゴムの塊をはさみで細く切り、1gのゴム切片を取ってトルエン100gに入れて48時間室温の暗室で保管した後、ゾルとゲルとに分離して下記数式3によってゲル含量を計算し、下記数式4によって膨潤指数を計算した。
[数式3]
ゲル含量(%) = (不溶分(ゲル)の重さ/試料の重さ) × 100
[数式4]
膨潤指数 = 膨潤したゲルの重さ/ゲルの重さ
粒子径:ダイナミックレーザー光散乱法でNicomp(モデル:370HPL)を利用して測定した。
重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn):グラフト率測定の時に分離したゾル部分に非溶媒を加えて抽出した後、乾燥してスチレン系共重合体を取得した。
スチレン系共重合体をTHFに溶解してGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)分析機器を利用して重量平均分子量(Mw)と分子量分布(Mw/Mn)を測定した。
グラフト率:ゴム1gにグラフトされたスチレン系共重合体の重さを百分率で示したものである。粉末状のグラフトABS重合体2gをアセトン100mlに入れて24時間攪拌してグラフトされないスチレン系共重合体を溶解した後、超遠心分離器でゲルとゾルとを分離した後、グラフトされない部分の重さを測定して、下記数式5によってグラフト率を計算した。数式5のゴム含量は重合工程で入れたゴムラテックスのグラフトABS重合体に対する百分率である。
[数式5]
グラフト率(%)=(ゲルの重さ−(ABS重合体×ゴムの含量))/(ABS重合体×ゴムの重さ) × 100
引張強度:ASTM D638に基づいて測定した。
屈曲強度:ASTM D790に基づいて測定した。
衝撃強度:ASTM D256に基づいて測定した。
低温応力白化度:通常的に行われる色座標を測定し、これに基づいて色差dEを計算することによって決めた。dEが3より大きいというのは大きな低温応力白化現象が起き、一般的に許容範囲を外したことを意味する。
熱融着性:320℃から5barの圧力で60秒間樹脂を溶かした後樹脂と金属面との融着強度を評価した。即ち、樹脂が金属面との接触後発生するストレンドの大きさ及び太さで熱融着性程度を評価した。同一の熱融着の条件下でストレンドが太くて多ければ熱融着強度が下がり、ストレンドが細くて存在しなければ熱融着強度が良好であることと判断した。ストレンドの存在しない状態をA等級にし、全部発生する場合をC等級にしてストレンドの数と太さによって相対的に評価した。
塗料の着色性:通常的に行われる色座標を測定し、これに基づいてL値を測定することによって着色性の程度を決めた。
塗装広がり性:塗装広がり性は塗装工程で耐熱ABS表面に塗料が広がる程度を示したが、これは表面と塗料との湿潤性が重要であるが、これは表面エネルギーを測定して確認した。
耐熱性:ASTM D648に基づいて熱変形温度(HDT)を測定した。
無光沢性:ASTM D523に基づいて表面光沢度を測定した。
実施例1乃至9及び比較例1:低温応力白化性が低減された熱可塑性樹脂の製造
<実施例1>
第1工程:グラフトABS重合体の製造
(a)小口径ゴムラテックスの製造:
窒素置換した重合反応器(オートクレーブ)に、イオン交換水100重量部、単量体として1、3−ブタジエン100重量部、乳化剤としてロジン酸カリウム塩1.2重量部、オレイン酸カリウム塩1.5重量部、電解質として炭酸ナトリウム(NaCO)0.1重量部、炭酸水素カリウム(KHCO)0.5重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.3重量部を一括投与した。反応温度を55℃に調節した後開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を一括投与して反応を開始させ10時間反応させた。反応させた後3級ドデシルメルカプタン0.05重量部を更に投与して反応温度を65℃に昇温させた後、8時間反応させた。製造した小口径ゴムラテックスの粒子径は1、000Åで、ゲル含量は90%であり、膨潤指数は18であった。
(b)大口径ゴムラテックスの製造(小口径ゴムラテックスの融着)
(a)で製造された小口径ゴムラテックス 100重量部を反応器に投入して温度を30℃の温度で10rpmの攪拌速度で攪拌しながら、7%の酢酸水溶液3.0重量部を1時間徐々に投入した後、攪拌を中断させて30分間放置して小口径ゴムラテックスを熱融着させ大口径共役ジエンゴムラテックスを製造した。大口径ゴムラテックスの粒子径は3、100Åであり、ゲル含量は90%、膨潤指数は17であった。
(c)グラフト重合工程(グラフトABS共重合体の製造):
窒素置換した重合反応器に、(b)で製造した大口径ゴムラテックス50重量部、イオン交換水65重量部、乳化剤としてロジン酸カリウム0.35重量部、ナトリウムエチレンジアミンテトラアセテート0.1重量部、硫酸第一鉄0.005重量部及びホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム0.23重量部を一括投与し、温度を70℃に昇温させた。そしてイオン交換水50重量部、ロジン酸カリウム0.65重量部、スチレン35重量部、アクリロニトリル15重量部、tert−ドデシルメルカプタン0.4重量部、及びジイソプロピレンヒドロペルオキシド0.4重量部からなる混合エマルション溶液を3時間連続投入した後80℃に昇温させ、また1時間熟成させた後反応を終了した。
製造されたグラフトABS重合体の転換率は97.5%、固形凝固分は0.2%、グラフト率は37.0%であった。このようなグラフトABS重合体を硫酸水溶液で凝固させた後洗浄して粉末形態で得た。
第2工程:耐熱性共重合体の製造
α−メチルスチレン70重量部、アクリロニトリル30重量部、溶媒としてトルエン30重量部及び分子量調節剤としてジ-tert-ドデシルメルカプタン0.15重量部を混合した混合物を反応時間が3時間になるように反応器に連続的に投入した。この時の反応温度を148℃に保持した。反応器から排出された重合液を予備加熱器で加熱し、揮発器で未反応単量体を揮発させた後、ポリマーの温度が210℃に保持されるようにして、移送ポンプ押出加工機を利用して耐熱性共重合体(SAN系共重合体)をペレット形態で加工した。
第3工程:混練
前記第1工程で製造したグラフトABS重合体30重量部、第2工程で製造したSAN系共重合体70重量部、ペルオキシド系添加剤としてジクミルペルオキシド(Perkadox BC、Perkadox BC-FF (Akzo Noble))をゴム含量対比1重量部、滑剤としてエチレンビスステアルアマイド(EBA)1重量部及び酸化防止剤0.3重量部を混合した後、230℃で2軸押出器を利用してペレットを製造した。
第4工程::物性評価
第3工程で製造したペレットを再び射出して引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
<実施例2>
ペルオキシド系添加剤としてジ−(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを使用したことを除いては、実施例1と同一に遂行した後引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
<実施例3>
ペルオキシド系添加剤として2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンを使用したことを除いては、実施例1と同一に遂行した後引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
<実施例4>
実施例2のペルオキシド系添加剤をゴム含量対比3重量部で使用したことを除いては、実施例1と同一に遂行した後引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
<実施例5>
実施例3のペルオキシド系添加剤をゴム含量対比5重量部で使用したことを除いては、実施例1と同一に遂行した後引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
<比較例1>
ペルオキシド系添加剤を使用しないことを除いては、実施例1と同一に遂行した後引張強度、屈曲強度及び低温応力白化度を測定してその結果を下記表1に示した。
Figure 2006522838
前記表1に示したように、本発明によってグラフトABS重合体、耐熱性共重合体及びペルオキシド系添加剤を一定の組成にして製造した実施例1乃至9の熱可塑性樹脂組成物はペルオキシド系添加剤を添加しない比較例1に比べて引張強度、屈曲強度などの剛性が優秀である。
また、低温応力白化度を察してみれば、dE値が高いほど低温応力白化現象が悪いということを表すことで、実施例1乃至9の熱可塑性樹脂組成物は1.7から3.8のdE値を有することによって低温応力白化低減性が70乃至90%改善されることが分かる。
実施例10乃至14及び比較例2:熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀な熱可塑性樹脂の製造
<実施例10>]
第1工程:グラフトABS重合体の製造
実施例1の第1工程と同一の方法によってグラフトABS重合体を製造した。
第2工程:耐熱性共重合体の製造
実施例1の第2工程と同一の方法によって耐熱性共重合体を製造した。
第3工程:アクリル系樹脂の製造
窒素置換した重合反応器(オートクレーブ)に、1、3−ブタジエン100重量部、イオン交換水80重量部、乳化剤としてロジン酸カリウム塩1.2重量部、オレイン酸カリウム塩1.5重量部、電解質である炭酸ナトリウム(NaCO)0.7重量部、炭酸水素カリウム0.8重量部及び分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TTDM)0.3重量部を一括投与し、反応温度を65℃に調節した後重合開始剤である過硫酸カリウム0.3重量部を更に投入して35時間85℃に連続的に反応温度を昇温後反応を終了してポリブタジエンゴムラテックスを製造した。
製造されたポリブタジエンゴムラテックス10重量部、イオン交換水 90重量部、乳化剤としてオレイン酸ナトリウム0.2重量部、アクリル系単量体としてメチルメタクリルレート14.38重量部、芳香族ビニル系単量体としてスチレン5.62重量部、ビニルシアニド系単量体としてアクリロニトリル2.5重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン0.2重量部、重合開始剤としてピロリン酸ナトリウム0.048重量部、デキストロース0.012重量部、硫化第1鉄0.001重量部、クメンヒドロペルオキシド0.04重量部を50℃で一括的に投与した後2時間にかけて73℃の温度に昇温させながら反応させた。
反応させた後イオン交換水70重量部、オレイン酸ナトリウム0.4重量部、メチルメタクリルレート43.12重量部、スチレン16.88重量部、アクリロニトリル7.5重量部、3級ドデシルメルカプタン0.25重量部、ピロリン酸ナトリウム0.048重量部、デキストロース0.012重量部、硫化第1鉄0.001重量部、及びクメンヒドロペルオキシド0.10重量部とを混合したエマルションを4時間連続投与した後76℃に再び昇温させ1時間熟成させ反応を終了してアクリル系樹脂を製造した。塩化カルシウム水溶液で凝固させ洗浄した後粉末形態で得た。この時、重合転換率は99.5%であり、固形凝固分は0.1%であった。
第4工程:混練
第1工程で製造したグラフトABS共重合体30重量部、第2工程で製造した耐熱性共重合体70重量部、第3工程で製造したアクリル系樹脂1重量部、ペルオキシド系添加剤としてジクミルペルオキシド(Perkadoc BC、Perkadox BC-FF)をゴム含量対比0.1重量部、滑剤としてエチレンビスステアルアマイド(EBA)1重量部及び酸化防止剤0.3重量部とを混合して230℃で2軸押出器を利用してペレットを製造した。
<実施例11>
アクリル系樹脂を5重量部で使用したことを除いては、実施例10と同一の方法によって熱可塑性樹脂を製造した。
<実施例12>
実施例10のペルオキシド系添加剤を1重量部で使用したことを除いては、実施例10と同一の方法によって熱可塑性樹脂を製造した。
<実施例13>
耐熱性共重合体を80重量部で使用したことを除いては、実施例10と同一の方法によって熱可塑性樹脂を製造した。
<実施例14>
アクリル系樹脂を3重量部、実施例10のペルオキシド系添加剤を3重量部で使用したことを除いては、実施例10と同一の方法によって熱可塑性樹脂を製造した後、熱融着性、塗料の着色性、表面エネルギー、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表2に示した。
<比較例2>
アクリル系樹脂とペルオキシド系添加剤を使用しないことを除いては、実施例10と同一の方法によって熱可塑性樹脂を製造した後、熱融着性、塗料の着色性、表面エネルギー、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表2に示した。
Figure 2006522838
前記表2に示したように、本発明によってグラフトABS重合体、耐熱性共重合体、アクリル系樹脂及びペルオキシド系添加剤を一定の組成で製造した実施例5の熱可塑性樹脂組成物は、アクリル系樹脂及びペルオキシド系添加剤を添加していない比較例1に比べて熱融着性、着色性及び塗装広がり性(表面エネルギー)が優秀であると同時に引張強度及び屈曲強度においてもはるかに優秀である。ここで、熱融着性はA等級がC等級より良好な状態を現わすことであり、塗料の着色性はL値が低いほど着色性程度が優秀なことであり、塗装広がり性は表面エネルギー値が高いほど塗装広がり性が優秀なことである。
実施例15乃至21及び比較例3乃至4:耐熱性及び無光沢性が優秀な熱可塑性樹脂の製造
<実施例15>
第1工程:グラフトABS重合体の製造
加熱装置が設けられた重合反応器に平均粒径が3100Åであり、ゲル含量が75%であるポリブタジエンゴムラテックス30重量部、平均粒径が3100Åであり、ゲル含量が86%であるポリブタジエンゴムラテックス25重量部、イオン交換水145重量部、アクリロニトリル2.9重量部、スチレン9.1重量部、ロジン酸カリウム0.5重量部、3級ドデシルメルカプタン0.1重量部とを投入した後重合反応器の温度を60℃に昇温させ、過硫酸カリウム塩0.1重量部を投入して重合反応を開始した。重合を開始し、60分間重合反応器の温度を70℃に昇温させた。この時の重合転換率は73%であった。
別途の混合装置でアクリロニトリル7.9重量部、スチレン25.1重量部、イオン交換水25重量部、及びロジン酸カリウム0.9重量部とを含むエマルションを用意して2時間重合反応器内に連続的に投入した。また、単量体を含むエマルションと別に過硫酸カリウム塩0.15重量部を2時間反応器内に連続的に投入した。この時の反応温度を70℃に保持した。
単量体を含むエマルションを投入した後、過硫酸カリウム塩0.05重量部を一括的に重合反応器に投入し温度を80℃まで1時間にかけて昇温した後重合反応を終結した。この時の反応転換率は90%であった。
重合反応を完了して得たグラフトABS重合体に酸化防止剤を投入し、10%硫酸水溶液で凝集した後洗浄及び乾燥して粉末状態のグラフトABS重合体を製造した。
第2工程:耐熱性共重合体の製造
α−メチルスチレン70重量部、アクリロニトリル30重量部、溶媒としてトルエン30重量部及び分子量調節剤としてジ-tert-ドデシルメルカプタン0.15重量部を混合した混合物を反応時間が3時間になるように反応器に連続的に投入し、この時の反応温度を148℃に保持した。反応器から排出された重合液を予備加熱器で加熱し、揮発器で未反応単量体を揮発させた後、ポリマーの温度が210℃に保持されるようにした。その後、移送ポンプ押出加工機を利用して耐熱性共重合体(SAN系共重合体)をペレット形態で加工した。
第3工程:混練
滑剤としてエチレンビスステアルアマイド(EBA)1重量部及び酸化防止剤0.3重量部を添加し、第1工程で製造したグラフトABS重合体30重量部、第2工程で製造したSAN系共重合体70重量部、及びペルオキシド系添加剤としてジクミルペルオキシドを0.1重量部に混合して230℃で2軸押出器を利用してペレットを製造した。
第4工程:物性評価
第3工程で製造したペレットを再び射出して熱変形温度(HDT)、表面光沢度(Gloss)、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例16>
グラフトABS重合体の製造工程の第1工程の重合開始工程でアクリロニトリル2.4重量部とスチレン9.6重量部とを使用することと、単量体を含むエマルションがアクリロニトリル6.6重量部とスチレン26.4重量部で用意されることを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例17>
耐熱性共重合体としてn−フェニルマレイミド耐熱SAN重合体30重量部を含む混合重合体を使用したことを除いては、実施例15と同一に遂行し、熱可塑性樹脂組成物を製造した。ここで、n−フェニルマレイミド耐熱SAN重合体は、n−フェニルマレイミド38%、スチレン53%、アクリロニトリル9重量部、および一般的なSAN重合体35重量部からなる三元共重合体である。熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例18>
架橋添加剤としてジクミルペルオキシドの代わりにジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを使用したことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例19>
架橋添加剤としてジクミルペルオキシドの代わりに2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンを使用したことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例20>
架橋添加剤としてジクミルペルオキシドの代わりに2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンを使用したことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<実施例21>
架橋添加剤としてジクミルペルオキシドを1.0重量部で使用したことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<比較例3>
架橋添加剤であるジクミルペルオキシドを添加していないことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
<比較例4>
架橋添加剤であるジクミルペルオキシドを20重量部で添加したことを除いては、実施例15と同一に遂行した後熱変形温度(HDT)、表面光沢度、衝撃強度、引張強度及び屈曲強度を測定してその結果を下記表3に示した。
Figure 2006522838
前記表3で示したように、本発明によってグラフトABS重合体、耐熱性共重合体、及び架橋添加剤を一定の組成で製造した実施例15乃至21の熱可塑性樹脂は、架橋添加剤を添加していない比較例3及び架橋添加剤を過量で添加した比較例4に比べて熱変形温度(HDT)が高く、または類似(実施例7)であるため耐熱性に優れ、表面光沢度が低くて無光沢性が優秀でありながら衝撃強度、引張強度、及び屈曲強度が優秀であることが分かる。
本発明による熱可塑性樹脂は低温白化低減性及び剛性が優秀であるため、着色された耐熱性ABS樹脂加工が容易に行われるようにする効果があり、後加工工程においてより重要な熱融着性、着色性及び塗装広がり性が優秀でありながらその他の物性が低下されない熱可塑性樹脂を生産する効果があり、耐熱性及び無光沢性が優秀でありながら機械的強度が低下されない効果のある有用な発明である。
本発明の特定の好適な実施形態と比較例が記載されているにもかかわらず、本発明は限定して明らかに解釈されるものではなく、他の各種実施形態と実施は以下の請求項の範囲内である。

Claims (20)

  1. 10乃至50重量部のグラフトABS重合体;50乃至90重量部の耐熱性共重合体;及び0.01乃至10重量部のペルオキシド系添加剤または架橋添加剤;とを含んでなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物がグラフトABS重合体20乃至40重量部;耐熱性共重合体60乃至80重量部;及びペルオキシド系添加剤0.5乃至10重量部;とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂組成物がグラフトABS重合体20乃至40重量部;耐熱性共重合体60乃至80重量部;ペルオキシド系添加剤0.1乃至10重量部;及びアクリル系樹脂1乃至10重量部とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記熱可塑性樹脂組成物がグラフトABS重合体10乃至50重量部;耐熱性共重合体50乃至90重量部;及び架橋添加剤0.01乃至10重量部とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記グラフトABS重合体が共役ジエン系ゴムラテックス40乃至70重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至40重量部及びビニルシアニド系化合物5乃至20重量部とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記共役ジエン系ゴムラテックスの粒子径が2、500乃至5、000Åであり、ゲル含量が70乃至95%であり、膨潤指数が12乃至30であることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 前記芳香族ビニル系化合物がスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン及びこれらの誘導体とからなる群から選ばれることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 前記ビニルシアニド系化合物がアクリロニクリル(AN)、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル及びこれらの誘導体とからなる群から選ばれることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 前記グラフトABS重合体が平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエンゴムラテックス10乃至40重量部、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエンゴムラテックス15乃至30重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至30重量部及びビニルシアニド系化合物10乃至25重量部とを共重合させて製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 前記グラフトABS重合体が
    a)平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が70乃至80%であるポリブタジエンゴムラテックス20乃至30重量部と、平均粒径が2、500乃至3、500Åであり、ゲル含量が80乃至90%であるポリブタジエンゴムラテックス20乃至30重量部とのゴムラテックス混合物、芳香族ビニル系化合物5乃至10重量部、ビニルシアニド系化合物5乃至10重量部、ロジン酸カリウム0.1乃至0.5重量部、分子量調節剤0.1乃至1.0重量部及び脱イオン水50乃至80重量部とを混合し、重合反応器の温度を40乃至60℃に昇温し、過酸化物開始剤を1次投与して重合を開始させる工程;
    b)前記重合の開始から30乃至60分経過後の単量体転換率が50乃至75%である時点で、芳香族ビニル系化合物10乃至15重量部と、ビニルシアニド系化合物10乃至15重量部と、ロジン酸カリウム0.5乃至1.5重量部と、及び脱イオン水20乃至30重量部とを含むエマルションを1乃至2時間連続投入しながら重合反応器の温度を60乃至70℃に徐々に昇温させ重合を進行させる工程;
    c)前記エマルションを連続投入することと同時に別途に用意した過酸化物開始剤を1乃至2時間連続して2次投入する工程;及び
    d)前記b)のエマルションとc)の過酸化物開始剤とを投入した後、開始反応を促進する活性化剤と3次の過酸化物開始剤を一括投与し重合反応器の温度を70乃至80℃に1乃至2時間昇温させた後重合を完了させる工程;
    を有する製造方法によって製造されることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 前記過酸化物開始剤が無機過酸化物であることを特徴とする請求項10に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 前記無機過酸化物が過硫酸カリウムまたは過硫酸ナトリウムであることを特徴とする請求項11に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  13. 前記耐熱性共重合体がα−メチルスチレン(AMS)50乃至80重量部及びアクリロニトリル(AN)20乃至50重量部から重合されたものであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  14. 前記耐熱性共重合体がマレイミド系耐熱性共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  15. 前記ペルオキシド系添加剤が、ジクミルペルオキシド、ジ−(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、及び2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンとからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  16. 前記架橋添加剤が、アシルペルオキシド系化合物、アルキルペルオキシド系化合物、ヒドロペルオキシド系化合物、過エステル、アゾ系化合物、ジスルフィド系化合物、及びテトラゼン系化合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  17. 前記アクリル系樹脂が分子量50、000乃至200、000のポリメチルメタクリル酸(PMMA)であることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  18. 前記アクリル系樹脂がポリブタジエン系ゴムラテックス8乃至25重量部、アクリル系化合物40乃至70重量部、芳香族ビニル系化合物15乃至30重量部及びビニルシアニド系化合物1乃至20重量部とを含んでなることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  19. 前記熱可塑性樹脂組成物が滑剤0.1乃至5重量部及び酸化防止剤0.1乃至1重量部とを更に含んでなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  20. 前記滑剤が、酸化されたポリエチレンワックス、ステアリン酸マグネシウム及びこれらの混合物とからなる群から選ばれることを特徴とする請求項19に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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