JPH0959481A - 耐熱マスターバッチ及びそれを用いた樹脂組成物 - Google Patents

耐熱マスターバッチ及びそれを用いた樹脂組成物

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JPH0959481A
JPH0959481A JP23917895A JP23917895A JPH0959481A JP H0959481 A JPH0959481 A JP H0959481A JP 23917895 A JP23917895 A JP 23917895A JP 23917895 A JP23917895 A JP 23917895A JP H0959481 A JPH0959481 A JP H0959481A
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polymer
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styrene
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JP23917895A
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Koryo Sato
公亮 佐藤
Masahiko Noro
雅彦 野呂
Katsuro Omura
勝郎 大村
Hisao Nagai
久男 永井
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はマレイミド系共重合体を予めゴム
強化スチレン系重合体に配 合した分散性の良好な耐熱
マスタ−バッチを得ることを目的とする。 【構成】ゴム強化スチレン系重合体用耐熱マスタ−バッ
チ:(A)ゴム状重合体含有量が30〜80重量%、グ
ラフト率20〜150%、極限粘度0.2〜1.0dl/gで
あるゴム強化スチレン系重合体、(B)Tgが130℃
〜235℃であ るマレイミド系共重合体、及び(C)
極限粘度が0.3〜1.0dl/gであるスチ レン系共重
合体からなるゴム強化スチレン系重合体用耐熱マスタ−
バッチ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱マスタ−バッチに関
し、さらに詳細には耐熱マトリクスの分散性、機械強度
及び成形加工性に優れた性能を有し、ゴム強化スチレン
系重合体に好適な耐熱マスタ−バッチ及びそれを用いた
樹脂組成物に関する。
【従来の技術】従来よりゴム強化スチレン系樹脂の耐熱
性向上には、α-メチルスチレン(以下「AMS」とい
う)系あるいはマレイミド系共重合体を配合していた。
AMS系共重合体とゴム強化スチレン系重合体のガラス
転移温度(以下「Tg」という)差は小さく分散性にそ
れほど問題がないが、マレイミド系共重合体はTgがゴ
ム強化スチレン系重合体よりかなり高いため分散性に劣
り衝撃強度が低下するなどの問題があった。マレイミド
系共重合体の分散性向上として2軸混練機等の練り強度
の大きい押し出し機を使用する方法があるが、この方法
を用いても分散性の大きな改良は果たせない。その結
果、機械的強度、靭性等の低下を招き問題であった。
【本発明が解決しようとする課題】本発明はマレイミド
系共重合体を予めゴム強化スチレン系重合体に配合した
マスタ−バッチを得、これをゴム強化スチレン系樹脂に
配合することでマレイミド系共重合体の分散性を改良
し、機械的強度、靭性の優れた樹脂組成物を得ることを
目的とする。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ゴム状
重合体の存在下に芳香族ビニル及びシアン化ビニルから
なる単量体を重合して得られ、ゴム状重合体含有量が2
0〜80重量%、グラフト率20〜150%、メチルエ
チルケトン可溶分の極限粘度(30℃)が0.2〜1dl
/gであるゴム強化スチレン系重合体8〜80重量%、
(B)マレイミド化合物、芳香族ビニル及びまたはシア
ン化ビニルからなる単量体を共重合して得られるガラス
転移温度が130℃〜235℃であるマレイミド系共重
合体20〜85重量%および(C)芳香族ビニル及びシ
アン化ビニル単量体を共重合して得られ、メチルエチル
ケトン可溶分の極限粘度(30℃)が0.3〜1dl/gで
あるスチレン系共重合体0〜70重量%を含有してなる
ことを特徴とするゴム強化スチレン系重合体用耐熱マス
タ−バッチ。ならびに、(D)上記の耐熱マスタ−バッ
チ、(E)ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル及びシ
アン化ビニルからなる単量体を重合して得られ、ゴム状
重合体含有量が10〜80重量%、グラフト率20〜1
50%、メチルエチルケトン可溶分の極限粘度(30
℃)が0.2〜1dl/gであるゴム強化スチレン系重合体
および(F)芳香族ビニル及びシアン化ビニル単量体を
共重合して得られ、メチルエチルケトン可溶分の極限粘
度(30℃)が0.3〜1dl/gであるスチレン系共重合
体を含有してなる樹脂組成物であって、該組成物中のゴ
ム状重合体含有量が5〜25重量%、マレミド化合物含
有量が4〜25重量%であることを特徴とする樹脂組成
物。を提供するものである。以下に本発明について詳細
に説明する。
【0003】請求項1についての説明 成分(A),(B),(C)は乳化重合、溶液重合等公
知の重合法によって得ることができる。(A)成分は、
ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル及びシアン化ビニ
ルからなる単量体を重合して得られ、ゴム状重合体含有
量が20〜80重量%、グラフト率20〜150%、メ
チルエチルケトン(以下MEKという)可溶分の極限粘
度(30℃)が0.2〜1dl/gであるゴム強化スチレン
系重合体である。成分(A)に使用されるゴム状重合体
としては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体等のジエン系ゴム重合体、該ジエン系ゴム重合体の水
素添加物、エチレン−プロピレン−(ジエン)ゴム、エ
チレン−ブチレン−(ジエン)ゴム、アクリルゴム等が
あげられる。これらは、1種または2種以上で使用され
る。好ましくはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及び
それらの水素添加物、エチレン−プロピレン(ジエン)
ゴムである。成分(A)中のゴム状重合体含有量は20
〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、より好ま
しくは35〜65重量%である。ゴム状重合体含有量が
20重量%未満のゴム強化スチレン系重合体を用いると
マレイミド系共重合体の分散性が悪くなる。従ってゴム
状重合体含有量が少なくなることは分散に必要なゴム量
を添加するために成分(A)を多量に添加する必要が生
じ、マレイミド系共重合体の添加量の減少につながるた
め耐熱マスタ−バッチとしては好ましくない。ゴム状重
合体含有量が80重量%を越えるとゴムの凝集によるブ
ツが発生し、成形品の外観性を低下させる。グラフト率
は20〜150%、好ましくは30〜120%、より好
ましくは40〜100%であり、グラフト率が20%未
満だと成形品の外観性の低下や強度低下の原因となり、
150%を越えるとゴム成分が硬化する恐れがあるため
強度の低下を招く。またMEK可溶分の極限粘度は0.
2〜1dl/g、好ましくは0.35〜0.8dl/g、より好
ましくは0.4〜0.7dl/gである。極限粘度が0.2dl
/g未満だと強度が低下し、1dl/gを越えると加工性の
低下の原因となる。耐熱マスターバッチ中の成分(A)
の含有量は、8〜80重量%、好ましくは10〜75重
量%、さらに好ましくは15〜70重量%、特に好まし
くは20〜65重量%である。
【0004】(B)マレイミド化合物、芳香族ビニル及
びまたはシアン化ビニルからなる単量体を共重合して得
られるガラス転移温度(Tg)が130℃〜235℃で
あるマレイミド系共重合体である。成分(B)のTgは
130〜235℃、好ましくは140〜225℃、更に
好ましくは150〜210℃であり、130℃未満であ
ると耐熱性付与効果が小さく耐熱マスタ−バッチとして
は不適である。また、235℃を越えると押し出し加工
時の温度を高く設定する必要があるためゴム成分の劣化
の原因となる。成分(B)を構成するマレイミド化合物
としてはマレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド等の化合物をあ
げることができる。尚成分(B)は上記マレイミド化合
物を使用しなくても、例えば無水マレイン酸を他の単量
体と共重合した後アンモニア、アニリン等でイミド化し
たものも含む。成分(B)中のマレイミド化合物の含有
量は、好ましくは15〜70重量%、さらに好ましくは
18〜68重量%、特に好ましくは20〜65重量%で
ある。耐熱マスターバッチ中の成分(B)の含有量は、
20〜85重量%、好ましくは24〜80重量%、さら
に好ましくは27〜70重量%、特に好ましくは30〜
65重量%である。成分(C)は、芳香族ビニル及びシ
アン化ビニル単量体を共重合して得られ、MEK可溶分
の極限粘度(30℃)が0.3〜1dl/gであるスチレン
系共重合体である。成分(C)のMEK可溶分の極限粘
度は0.3〜1dl/g、好ましくは0.35〜0.8dl/
g、さらに好ましくは0.4〜0.7dl/gである。極限粘
度が0.3dl/g未満であると強度が低下し、1.0dl/
gを越えると加工性が低下する。耐熱マスターバッチ中
の成分(C)の含有量は、0〜80重量%、好ましくは
1〜65重量%、さらに好ましくは3〜60重量%、特
に好ましくは5〜50重量%である。
【0005】また成分(A)、(B)、(C)を構成す
る芳香族ビニルとしてはスチレン、t−ブチルスチレン
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニル
ベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン等があげられ、
特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。ここに
あげられた芳香族ビニルは単独または2種類以上混合し
て使用される。更に成分(A)、(B)、(C)を構成
するシアン化ビニルとしては例えばアクリロニトリル、
メタアクリロニトリル等があげられ、特にアクリロニト
リルが好ましい。ここにあげられたシアン化ビニルは単
独または2種類以上混合して使用される。成分(A)、
(C)に使用される芳香族ビニル/シアン化ビニル単量
体比は好ましくは82/18〜60/40、更に好まし
くは78/22〜65/35である。シアン化ビニル単
量体量が上記範囲より少ないと耐薬品性が悪くなり、多
いと着色しやすく熱安定性が低下する。
【0006】上記(A)、(B)および(C)からなる
組成物(D)中のゴム状重合体含有量は好ましくは3〜
60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%、特に
好ましくは15〜40重量%であり、ゴム状重合体含有
量が3重量%未満であるとマレイミド系共重合体の分散
性が不十分で、60重量%を越えると押し出し時に焼け
等の異物が生じ成形外観を低下させることとなる。溶融
混練りは単軸押し出し機、2軸押し出し機、バンバリ−
ミキサ−、ニ−ダ−等の加工機を用いて行われるが、好
ましくは2軸押し出し機を用いることで一段と優れた本
発明の目的とする耐熱マスタ−バッチを得ることができ
る。
【0007】請求項2の耐熱樹脂組成物の説明 耐熱樹脂組成物中、(D)成分の含有量は、好ましくは
5〜80重量%、より好ましくは10〜75重量%、特
に好ましくは15〜65重量%である。成分(E),
(F)は成分(A)、(B)、(C)と同様に乳化重
合、溶液重合等公知の重合法によって得ることができ
る。(E)成分は、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニ
ル及びシアン化ビニルからなる単量体を重合して得ら
れ、ゴム状重合体含有量が10〜80重量%、グラフト
率20〜150%、MEK可溶分の極限粘度(30℃)
が0.2〜1dl/gであるゴム強化スチレン系重合体であ
る。本発明の成分(E)中のゴム状重合体としては、例
えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等のジエン
系ゴム重合体、該ジエン系ゴム重合体の水素添加物、エ
チレン−プロピレン-(ジエン)ゴム、エチレン−ブチ
レン−(ジエン)ゴム、アクリルゴム等があげられ、こ
れらの1種類または2種類以上が使用できる。好ましく
はポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体及びそれらの水素
添加物、エチレン−プロピレン(ジエン)ゴムであり、
更には成分(A)に使用されるゴム状重合体と同一のゴ
ムが好ましい。成分(E)中のゴム状重合体含有量は1
0〜80重量%、好ましくは15〜70重量%、より好
ましくは20〜65重量%である。グラフト率は20〜
150%、好ましくは30〜120%、より好ましくは
40〜100%であり、グラフト率が20%未満だと成
形外観の低下や強度低下の原因となり、150%を越え
るとゴム成分が硬化する恐れがあり強度の低下を招く。
またMEK可溶分の極限粘度は0.2〜1dl/g、好まし
くは0.3〜0.8 dl/g、より好ましくは0.4〜0.
7 dl/gである。極限粘度が0.2dl/g未満だと強度
が低下し、1dl/gを越えると加工性の低下の原因とな
る。耐熱樹脂組成物中、(E)成分の含有量は、好まし
くは0〜95重量%、より好ましくは5〜80重量%、
特に好ましくは8〜70重量%である。
【0008】(F)成分は、芳香族ビニル及びシアン化
ビニル単量体を共重合して得られ、MEK可溶分の極限
粘度(30℃)が0.3〜1dl/gであるスチレン系共重
合体である。成分(F)のMEK可溶分の極限粘度は
0.3〜1dl/g、好ましくは0.35〜0.8dl/g、好
ましくは0.4〜0.7dl/gである。 極限粘度が0.3
dl/g未満であると強度が低下し、1dl/gを越えると
加工性が低下する。耐熱樹脂組成物中、(F)成分の含
有量は、好ましくは0〜95重量%、より好ましくは5
〜80重量%、特に好ましくは10〜75重量%であ
る。
【0009】次に成分(E)、(F)を構成する芳香族
ビニルとしてはスチレン、t−ブチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、1,1−ジフェニルスチレン等があげられ、特にス
チレン、α−メチルスチレンが好ましく、ここにあげら
れた芳香族ビニルは単独または2種類以上混合して使用
される。また成分(E)、(F)を構成するシアン化ビ
ニルとしては例えばアクリロニトリル、メタアクリロニ
トリル等があげられ、特にアクリロニトリルが好まし
い。ここにあげられたシアン化ビニルは単独または2種
類以上混合して使用される。成分(E)、(F)に使用
される芳香族ビニル/シアン化ビニル単量体比は好まし
くは82/18〜60/40、更に好ましくは78/2
2〜65/35である。シアン化ビニル単量体量が上記
範囲より少ないと耐薬品性が悪くなり、多いと着色しや
すく熱安定性が低下する。上記耐熱樹脂組成物中のゴム
状重合体含有量は5〜25重量%、好ましくは8〜18
重量%であり、5重量%以下だとマレイミド化合物の分
散が良好でも衝撃強度の低下を招き、25重量%以上だ
と加工性の低下または成形外観不良が生じる。また、上
記耐熱樹脂組成物中のマレイミド化合物の含有量は、4
〜25重量%好ましくは4.5〜22重量%、さらに好
ましくは5〜20重量%である。溶融混練りは単軸押し
出し機、2軸押し出し機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ
−等の加工機を用いて行われる。
【0010】本発明のマレイミド系耐熱マスタ−バッチ
及びその組成物には、必要に応じて各種の添加剤を添加
することができる。ここでいう添加剤としては公知の滑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、
ガラス繊維等があげられる。
【0011】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって制限されるもの
ではない。実施例の各種評価は次のようにして測定し
た。アイゾッド衝撃強度 ASTM D256(1/4inch、ノッチ付き)に
準拠。 単位:kgf・cm/cm熱変形温度 ASTM D648(1/2inch、応力264ps
i)に準拠。 単位:℃メルトフロ−レ−ト ASTM D1238(220℃、荷重10kg)に準
拠。 単位:g/10min成形外観 フロ−マ−ク、シルバ−等を目視で評価。
【0012】各成分の調製成分(A) [ゴム強化スチレン系重合体(A−1)の調製] [重合処方] ポリブタジエンラテックス 50部(固形分) スチレン 12 アクリロニトリル 4 t−ドデシルメルカプタン 0.3 ロジン酸カリウム 0.25 水酸化カリウム 0.005 イオン交換水 100 上記重合処方をジャケット及び撹拌機付きの反応器に
仕込み、N2下で内部の空気を置換した後、ジャケット
を70℃にコントロ−ルしながら内部を50℃まで昇温
し、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム二水塩0.3
部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラ−ト二水
塩0.35部及び硫酸第一鉄0.01部を水10部に溶解
した溶液とクメンハイドロパ−オキサイド0.1部を添
加しその後70℃に昇温し反応させた。反応開始後1H
r後に下記重合処方を4時間にわたって連続的に添加
し反応を続け、さらに1Hr反応を継続した。 [重合処方] スチレン 24部 アクリロニトリル 10 t−ドデシルメルカプタン 0.5 ロジン酸カリウム 1.0 水酸化カリウム 0.02 クメンハイドロパ−オキサイド 0.15 イオン交換水 50 以上の重合により以下の構造のゴム強化スチレン系重合
体(A−1)を得た。 A−1 ゴム状重合体含有量 50重量% グラフト率 60% MEK可溶分極限粘度 0.5dl/g
【0013】[ゴム強化スチレン系重合体(A−2)の
調製]ゴム強化スチレン系重合体(A−2)も(A−
1)と同様にしてポリブタジエンラテックス(固形分)
10部にスチレン65部、アクリロニトリル25部をグ
ラフト重合することにより(A−2)を得た。構造は以
下の通りである。 A−2 ゴム状重合体含有量 10重量% グラフト率 100% MEK可溶分極限粘度 0.4dl/g [ゴム強化スチレン系重合体(A−3)の調製]ゴム強
化スチレン系重合体(A−3)も(A−1)と同様の方
法でクメンハイドロパ−オキサイドとt-ドデシルメル
カプタン量を変量し、ポリブタジエンラテックス(固形
分)50部にスチレン36部、アクリロニトリル14部
をグラフト重合することにより得た。構造は以下の通り
である。 A−3 ゴム状重合体含有量 50重量% グラフト率 10% MEK可溶分極限粘度 0.5dl/g
【0014】[ゴム強化スチレン系重合体(A−4)の
調製]ゴム強化スチレン系重合体(A−4)も(A−
1)と同様の方法でポリブタジエンラテックス(固形
分)30部にスチレン53部、アクリロニトリル17部
をグラフト重合することにより得た。構造は以下の通り
である。 A−4 ゴム状重合体含有量 30重量% グラフト率 20% MEK可溶分極限粘度 0.17dl/g
【0015】成分(B) [マレイミド系共重合体(B−1)の調製]トルエン/
MEK=1/1(重量比)の混合溶液400部、スチレ
ン37部、アクリロニトリル13部、N−フェニルマレ
イミド50部、ベンゾイルパ−オキサイド0.1部及び
t−ドデシルメルカプタン0.1部を撹拌機付きの反応
器に仕込み、N2で内部の空気を置換後内温を85℃に
昇温し3Hr反応させた。次いでスチ−ムストリッピン
グによりトルエン/MEK混合溶液と未反応単量体を除
去し以下の構造の共重合体を得た。 B−1 マレイミド化合物含有量 55重量%部 Tg 210℃ [マレイミド系共重合体(B−2)の調製]マレイミド
系共重合体(B−2)も(B−1)と同様にスチレン6
5部、アクリロニトリル20部、N−フェニルマレイミ
ド15部を共重合して得た。構造は以下の通りである。 B−2 マレイミド化合物含有量 15重量% Tg 120℃
【0016】[マレイミド系共重合体(B−3)の調
製]マレイミド系共重合体(B−3)も(B−1)と同
様にスチレン27部、アクリロニトリル8部、N−フェ
ニルマレイミド65部を共重合して得た。構造は以下の
通りである。 B−3 マレイミド化合物含有量 65重量% Tg 225℃ [マレイミド系共重合体(B−4)の調製]マレイミド
系共重合体(B−4)も(B−1)と同様にスチレン2
2部、アクリロニトリル8部、N−フェニルマレイミド
70部を共重合して得た。構造は以下の通りである。 B−4 マレイミド化合物含有量 72重量% Tg 238℃
【0017】成分(C) [スチレン系共重合体(C−1)の調製]トルエン50
部、スチレン70部、アクリロニトリル30部及びt−
ドデシルメルカプタン0.1部をジャケット及び撹拌機
付きの反応器に仕込み、N2で内部の空気を置換後内温
を130℃に昇温し4Hr反応させた。次いでスチ−ム
ストリッピングによりトルエンと未反応単量体を除去し
以下の構造のスチレン系共重合体を得た。 C−1 MEK可溶分極限粘度 0.5dl/g [スチレン系共重合体(C−2)の調製]スチレン系共
重合体(C−2)も(C−1)と同様にスチレン70
部、アクリロニトリル30部を共重合して得た。構造は
以下の通りである。 C−2 MEK可溶分極限粘度 0.2dl/g
【0018】成分(E) [ゴム強化スチレン系重合体(E−1)、(E−2)、
(E−3)、(E−4)の調製」ゴム強化スチレン系重
合体(E−1)、(E−2)、(E−3)、(E−4)
はそれぞれゴム強化スチレン系重合体(A−1)、(A
−2)、(A−3)、(A−4)にて代用した。成分F [スチレン系共重合体(F−1)、(F−2)の調製]
共重合体(F−1)、(F−2)はそれぞれ共重合体
(C−1)、(C−2)にて代用した。 [スチレン系共重合体(F−3)の調製]共重合体(F
−3)は(C−1)の調製と同様にしてトルエン50
部、スチレン70部、アクリロニトリル30部を共重合
して得た。構造は以下の通りである。 F−3 MEK可溶分極限粘度 1.2dl/g
【0019】実施例1〜7、比較例1〜15 上記方法で調製したゴム強化スチレン系重合体、マレイ
ミド系共重合体、スチレン系共重合体を表−1に示す成
分(D)の配合処方を用いてヘンシェルミキサ−で混合
し、ベント付き2軸押し出し機230℃〜250℃で溶
融混合し耐熱マスタ−バッチを調製した。調製した成分
(D)の耐熱マスタ−バッチ、成分(E)、成分(F)
を表−1に示す配合比でヘンシェルミキサ−で混合し、
ベント付き単軸押し出し機240℃で溶融混練し、得ら
れたペレットを90℃下で3Hr乾燥させた後、240
℃で成形を行い評価を実施した。結果は表−1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】・比較例1:成分(A)の添加量が本発明
範囲未満であり耐衝撃性、成形外観が劣る。 ・比較例2:成分(A)中のゴム状重合体量が本発明範
囲未満であるため耐衝撃性、成形外観が劣る。 ・比較例3:成分(A)のグラフト率が本発明範囲未満
であるため耐衝撃性は劣る。 ・比較例4:成分(B)のTgが本発明範囲未満である
ため耐熱性が劣る。 ・比較例5:成分(C)のMEK可溶分極限粘度が本発
明範囲未満であるため耐衝撃性、成形外観が劣る。 ・比較例6:成分(E)のグラフト率が本発明範囲未満
であるため耐衝撃性が劣る。
【0023】・比較例7:成分(F)のMEK可溶分極
限粘度が本発明範囲未満であるため耐衝撃性、成形外観
が劣る。 ・比較例8:成分(F)のMEK可溶分極限粘度が本発
明範囲を越えるため加工性、成形外観が劣る。 ・比較例9:組成物中のマレイミド化合物含有量が本発
明範囲未満であるため耐熱性が劣る。 ・比較例10:組成物中のゴム状重合体量が本発明範囲
を越えるため加工性、成形外観が劣る。 ・比較例11:成分(B)のTg及び成分(B)の添加
量が本発明範囲を超えるため耐衝撃性、成形外観が劣
る。 ・比較例12:組成物中のマレイミド化合物量が本発明
範囲を超えるためABSとしては評価不可。 ・比較例13:成分(A)中のMEK可溶分極限粘度が
本発明範囲未満であるため耐衝撃強度が劣る。 ・比較例14:成分(E)中のMEK可溶分極限粘度が
本発明範囲未満であるため耐衝撃性が劣る。 ・比較例15:成分(D)に必須のゴム状重合体が未添
加であるため耐衝撃性、成形外観が劣る。
【0024】
【発明の効果】前記表−1から明らかなように本発明の
耐熱マスタ−バッチの分散性は優れており、その組成物
は良好な耐衝撃性、加工性を有し高品位の成形外観を有
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 久男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニ
    ル及びシアン化ビニルからなる単量体を重合して得ら
    れ、ゴム状重合体含有量が20〜80重量%、グラフト
    率20〜150%、メチルエチルケトン可溶分の極限粘
    度(30℃)が0.2〜1dl/gであるゴム強化スチレン
    系重合体8〜80重量%、 (B)マレイミド化合物と、芳香族ビニル及びまたはシ
    アン化ビニルからなる単量体とを共重合して得られるガ
    ラス転移温度が130℃〜235℃であるマレイミド系
    共重合体20〜85重量%および (C)芳香族ビニル及びシアン化ビニル単量体を共重合
    して得られる、メチルエチルケトン可溶分の極限粘度
    (30℃)が0.3〜1dl/gであるスチレン系共重合体
    0〜70重量%を含有してなることを特徴とするゴム強
    化スチレン系重合体用耐熱マスタ−バッチ。
  2. 【請求項2】(D)請求項(1)記載の耐熱マスタ−バ
    ッチ、 (E)ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル及びシアン
    化ビニルからなる単量体を重合して得られ、ゴム状重合
    体含有量が10〜80重量%、グラフト率20〜150
    %、メチルエチルケトン可溶分の極限粘度(30℃)が
    0.2〜1dl/gであるゴム強化スチレン系重合体および (F)芳香族ビニル及びシアン化ビニル単量体を共重合
    して得られ、メチルエチルケトン可溶分の極限粘度(3
    0℃)が0.3〜1dl/gであるスチレン系共重合体を含
    有してなる樹脂組成物であって、該組成物中のゴム状重
    合体含有量が5〜25重量%、マレミド化合物含有量が
    4〜25重量%であることを特徴とする樹脂組成物。
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