JP2006521103A - パントラクトンヒドロラーゼ - Google Patents

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Abstract

本発明は、パントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子をヌクレオチド配列、並びにこのようなヌクレオチド配列を含有するベクター及び宿主細胞及びこのようなヌクレオチド配列によりコードされたパントラクトンヒドロラーゼに関する。パントラクトンヒドロラーゼを製造及び使用するための方法も提供する。

Description

本発明は、パントラクトンのエナンチオマーの光学分割に有用な酵素、該酵素をコードする遺伝子、及びR−パントテン酸若しくはその塩又はR−パンテノールの製造方法における該酵素の使用に関する。
エナンチオマーは、その生理学的効果、即ち、毒物学的効果及び薬理学的効果、酵素との反応及び感覚的特徴において異なる。R−パントラクトンのみが、成長、再生及び正常な生理学的機能のためにヒト及び動物にとって必須のビタミン、R−パントテン酸の製造における中間体として知られている。補酵素Aの前駆体として及び脂肪酸シンセターゼのアシル担体タンパク質として、パントテン酸は、炭水化物、タンパク質及び脂質のエネルギー代謝並びに脂質、神経伝達物質、ステロイドホルモン、ポルフィリン及びホルモンの合成を含む100を越える種々の代謝経路に関与している。最近まで、R−パントラクトンを製造するために広く使用された技術は、化学的に合成されたR−及びS−パントラクトンの光学分割であった。このような方法は、非常にコストがかさむ。何故ならばそれは高価な光学分割剤の使用を必用とするからである。更に、パントラクトンのR−エナンチオマーの回収はより困難である。ゆえに、パントラクトンのR−及びS−エナンチオマーの光学分割に有用なパントラクトンヒドロラーゼを提供することは望ましい。パントラクトンのS−形及びR−形を特異的に分解するこのような酵素の使用は、パントラクトンの2つのエナンチオマーの分離のための費用が少なくそして取り扱いが容易な方法である。R−パントテン酸の塩の例は、R−パントテン酸カルシウムを含む。
1つの態様では、本発明は、ウマの肝臓、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854、又はA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列を提供する。これらの菌株はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)、10801、大学通り、マナッサス、20110−2209、米国から入手可能である。
他の態様では、本発明は、ウマの肝臓に由来するときは配列番号1に示されたヌクレオチド配列、A.niger MacRae ATCC46951に由来するときは配列番号5に示されたヌクレオチド配列、A.niger ATCC9142に由来するときは配列番号7に示されたヌクレオチド配列及びA.niger awamori ATCC38854に由来するときは配列番号9に示されたヌクレオチド配列を含むパントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列を提供する。
ヌクレオチド配列は、示されたそれぞれのパントラクトンヒドロラーゼのコード配列及び調節配列を含むことができる。
「調節配列」は、作用可能に連結された(operably linked)核酸の転写を指向する核酸制御配列のアレーとして定義される。このような発現制御配列の例はプロモーターである。「プロモーター」は、転写の開始部位付近の必要な核酸配列を含む。プロモーターはまた転写の開始部位から数千塩基対も離れて位置することができる遠位エンハンサー又はリプレッサーエレメントも場合により含む。「構成的」プロモーターは、大抵の環境及び発生条件(developmental conditions)下に活性であるプロモーターである。「誘導性」プロモーターは、環境又は発生調節下に活性であるプロモーターである。「作用可能に連結された」という用語は、核酸発現制御配列(例えば、プロモーター又は転写因子結合部位のアレー)と第2核酸配列間の機能的連結であって、発現制御配列が第2配列に相当する核酸の転写を指向する連結を指す。
ヌクレオチド配列の断片は、例えばハイブリダイゼーションアッセイにおけるプローブとして使用することができる。
ヌクレオチド配列が宿主生物中に挿入され、転写されそして翻訳されて、機能的ポリペプチドを産生する場合に、コドン縮重のため、多数のポリヌクレオチド配列が同じポリペプチドをコードすることを当業者は認識するであろう。これらの変異体は、特に、本発明の範囲内にある。更に、本発明は、互いに実質的に同じ(下記のごとく決定して)であるこれらの配列、及び野生型ポリペプチドの突然変異体であるか又はポリペプチドの機能を保持する(例えば、ポリペプチド中のアミノ酸の保存性置換から生じる)ポリペプチドをコードするこれらの配列を含む。更に、変異体は、下記する優性ネガティブ変異体をコードする変異体であることができる。
2つの核酸配列又はポリペプチドは、2つの配列においてそれぞれヌクレオチド又はアミノ酸残基の配列が、下記する最大対応(maximum correspondence)でアラインメントされる場合に同じであるならば同一であると言われる。2つ以上の核酸又はポリペプチド配列に関して、「同一」又は百分率「同一性」という用語は、下記の配列比較アルゴリズムの1つを使用して又はマニュアルアラインメント及び視覚検査により測定して、比較ウインドー(comparison window)に対して比較されそして最大対応でアラインメントされるとき、同じであるか又は同じであるアミノ酸残基若しくはヌクレオチドの特定の百分率を有する2つ以上の配列又はサブ配列(subsequences)を指す。配列同一性の百分率がタンパク質又はペプチドに関して使用される場合に、同一ではない残基位置は、アミノ酸残基が同様な化学的性質(例えば、電荷又は疎水性)を有する他のアミノ酸残基で置換されそしてそれゆえ分子の機能的性質を変えない、保存性アミノ酸置換によりしばしば異なることは認識される。配列が保存性置換において異なる場合に、百分率配列同一性は、上向きに調節されて置換の保存的性質を訂正することができる。典型的には、この調節をするための手段は当業者に周知されている。典型的には、これは、完全ミスマッチではなくてむしろ部分的ミスマッチとして保存性置換をスコア化し、それにより百分率配列同一性を増加させることを含む。ゆえに、例えば、同一アミノ酸が1のスコアを与えられそして非保存性置換がゼロのスコアを与えられる場合に、保存性置換がゼロと1との間のスコアを与えられる。保存性置換のスコア化は例えば、Meyers&Miller, Computer Applic.Biol.Sci.4: 11-17(1998)のアルゴリズムにしたがって、例えばプログラムPC/GENE(Intelligenetics, Mountain View, Calf., USA)において実施されたようにして計算される。
2つの核酸又はポリペプチドに関して「実質的に同一」というフレーズは、下記の配列比較アルゴリズムの1つを使用して又はマニュアルアラインメント及び視覚検査により測定して、比較ウインドーに対して最大対応でアラインメントされるとき、少なくとも60%、好ましくは80%、最も好ましくは90〜95%のヌクレオチド又はアミノ酸残基同一性を有する配列又はサブ配列を指す。この定義は、その配列の相補体が試験配列にハイブリダイゼーションする配列も指す。
配列比較のために、典型的には、1つの配列は、基準配列として作用し、これと試験配列を比較する。配列比較アルゴリズムを使用する場合に、試験配列及び基準配列をコンピュータに入力し、サブ配列協調(subsequence coordinate)を必要に応じて指定し、そして配列アルゴリズムプログラムパラメーターを指定する。デフォールトプログラムパラメーターを使用することができ、又は他のパラメーターを指定することができる。次いで配列比較アルゴリズムは、プログラムパラメーターに基づいて基準配列に対する試験配列の百分率配列同一性を計算する。
本発明で使用される「比較ウインドー」は、20〜600、通常約50〜約200、更に通常約100〜約150からなる群より選ばれる連続位置の数のいずれか1つのセグメントであって、それにおいて、2つの配列が最適にアラインメントされた後、配列を同じ数の連続位置の基準配列と比較することができる、セグメントを指すことを含む。比較のための配列のアラインメントの方法は当該技術分野で周知されている。
「保存的に修飾された変異体("conservatively modified variants")」は、アミノ酸及び核酸配列の両方に当てはまる。特定の核酸配列に関して、保存的に修飾された変異体は、同一の若しくは本質的に同一のアミノ酸配列をコードするこれらの核酸配列を指すか、又は核酸がアミノ酸配列をコードしない場合には、本質的に同一配列を指す。遺伝子コードの縮重のゆえに、多数の機能的に同一の核酸コドンは、いずれかの与えられたタンパク質をコードする。例えば、コドン、GCA、GCC、GCG及びGCUはすべてアミノ酸アラニンをコードする。ゆえに、アラニンがコドンにより特定されるすべての位置において、コドンは、コードされたポリペプチドを変えないで記載された対応するコドンのいずれかに変えることができる。このような核酸変異は、保存的に修飾された変異の1つの種である「サイレント変異("silent variation")」である。ポリペプチドをコードする本発明におけるすべての核酸配列は、核酸のすべての可能なサイレント変異も記載する。当業者は、核酸における各コドン(通常メチオニンのための唯一のコドンであるAUGを除いて)を修飾して機能的に同一の分子を生じさせることができることを認識するであろう。したがって、ポリペプチドをコードする核酸の各サイレント変異は各記載された配列に事実上含まれている。
アミノ酸配列に関して、当業者は、コードされた配列において単一のアミノ酸又は小さい百分率のアミノ酸(即ち、20%未満、例えば、15%、10%、5%、4%、3%、2%又は1%)を変える、核酸に対する個々の置換、欠失若しくは付加、又はペプチド、ポリペプチド若しくはタンパク質配列に対する置換は、この変化がアミノ酸の化学的に類似したアミノ酸による置換をもたらす場合に、「保存的に修飾された変異体」であることを認識するであろう。機能的に類似したアミノ酸を与える保存性置換表は当該技術分野で周知されている。
下記の6つの基は、各々互いに保存性置換であるアミノ酸を含有する:
アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T);
アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);
アスパラギン(N)、グルタミン(Q);
アルギニン(R)、リシン(K);
イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);及び
フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)、(例えば、Creighton, Proteins(1984)参照)。
2つの核酸配列又はポリペプチドが実質的に同一であるという指示は、第1核酸によりコードされたポリペプチドが第2核酸によりコードされたポリペプチドに対して生じた抗体と免疫学的に交差反応性であるということである。かくして、ポリペプチドは、第2のポリペプチドに対して、例えば、該2つのペプチドが保存性置換によってのみ異なる場合には、典型的に実質的に同一である。2つの核酸配列が実質的に同一であるという指示は、2つの分子又はそれらの相補体が下記するとおりストリンジェントな条件(stringent conditions)下に互いにハイブリダイゼーションするということである。
「特異的にハイブリダイゼーションする」というフレーズは、その配列が複合混合物中に存在するとき(例えば全細胞又はライブラリーのDNA又はRNA)、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下に特定のヌクレオチド配列に対してのみ分子が結合すること、2本鎖化すること(duplexing)又はハイブリダイゼーションすることを指す。
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」というフレーズは、プローブが典型的には核酸配列の複合混合物中のその標的配列にハイブリダイゼーションするが、他の配列にはハイブリダイゼーションしないような条件を指す。ストリンジェントな条件は、配列依存性でありそして異なる環境において異なるであろう。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリダイゼーションする。一般に、高度にストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度及びpHにおける特異的配列について融解温度(thermal melting point)(Tm)より約5〜10℃低いように選ばれる。低いストリンジェンシー条件は、一般にTmより約15〜30℃低いように選ばれる。Tmは、標的に対して相補的なプローブの50%が平衡状態において標的配列にハイブリダイゼーションする(標的配列は過剰に存在しているので、Tmにおいては、プローブの50%が平衡状態である温度(規定されたイオン強度、pH及び核酸濃度の下に)である。ストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0〜8.3において約1.0Mより少ないナトリウムイオン、典型的には約0.01〜1.0Mナトリウムイオン濃度(又は他の塩)でありそして温度は短いプローブ(例えば、10〜50ヌクレオチド)では少なくとも約30℃でありして長いプローブ(例えば、50より多くのヌクレオチド)では少なくとも約60℃である条件であろう。ストリンジェントな条件は、脱安定化剤、例えばホルムアミドを添加して達成することもできる。選択的又は特異的ハイブリダイゼーションでは、ポジティブシグナルはバックグラウンドの少なくとも2倍、好ましくは、バックグラウンドハイブリダイゼーションの10倍である。
ストリンジェントな条件下に互いにハイブリダイゼーションしない核酸でも、それらがコードするポリペプチドが実質的に同一であるならば、やはり実質的に同一である。これは、例えば、核酸のコピーが遺伝子コードにより許容される最大コドン縮重を使用して創り出される場合に起こる。このような場合に、核酸は、典型的には、中程度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にハイブリダイゼーションする。
本発明においては、本発明の核酸を含有するゲノムDNA(gDNA)又はcDNAは、本発明に開示された核酸配列を使用してストリンジェントな条件下に標準サザンブロットにおいて同定することができる。この開示の目的で、このようなハイブリダイゼーションのための適当なストリンジェントな条件は、37℃で40%ホルムアミド、1M NaCl、1%ドデシル硫酸ナトリウムSDSの緩衝液中でのハイブリダイゼーション及び少なくとも約50℃、通常約55℃〜約60℃の温度で20分間の0.2X SSCにおける少なくとも1回の洗浄又は同等な条件を含む条件である。ポジティブハイブリダイゼーションはバックグラウンドの少なくとも2倍である。当業者は別のハイブリダイゼーション及び洗浄条件を使用して同様なストリンジェンシーの条件を与えることができることを容易に認識するであろう。
ポリヌクレオチドが実質的に同一であるという更なる表示は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にプローブとして使用されて、cDNAもしくはゲノムライブラリーから試験配列を単離するか又は例えば、ノーザン若しくはサザンブロットにおいて試験配列を同定することができる、オリゴヌクレオチドプライマーの対により増幅される基準配列である。
本発明は、本明細書で定義された発現ベクターも含む。発現ベクターは、上記したポリヌクレオチド配列の各々の1つ以上のコピーを含む。本発明の発現ベクターは、本明細書で定義されたポリヌクレオチド配列のいずれをも含有することができる。
ゆえに、更なる態様では、本発明は、パントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列を含む発現ベクターであって、該パントラクトンヒドロラーゼがウマの肝臓、Bacillus subtilis、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854若しくはA.niger MacRae ATCC46951に由来するものである発現ベクター、又は配列番号2により示されるようなウマの肝臓に由来するパントラクトンヒドロラーゼ、配列番号4により示されるようなBacillus subtilisに由来するパントラクトンヒドロラーゼ、配列番号8に示されるA.niger ATCC9142に由来するパントラクトンヒドロラーゼ、配列番号10により示されるようなA.niger awamori ATCC38854に由来するパントラクトンヒドロラーゼ、及び配列番号6により部分的に示されるようなA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
発現ベクターにおけるポリヌクレオチド配列は、場合により上記した発現制御配列に作用可能に連結されていてもよい。
本明細書で使用された、「発現ベクター」というフレーズは、本明細書に記載のポリヌクレオチド配列をコードするDNA配列を有する複製可能なベヒクル及びそして本明細書に記載のポリヌクレオチド配列をコードするDNA配列の発現を媒介することができる複製可能なベヒクルである。これに関して、「複製可能な」という用語は、ベクターが導入されている与えられたタイプの宿主細胞において複製することができることを意味する。問題のポリヌクレオチド配列(1つ又は複数)のすぐ上流に、シグナルペプチドであって、その存在がベクターを宿らせる宿主により発現されるコードされたポリペプチドの分泌を確実にするシグナルペプチドをコードする配列を設けることができる。シグナル配列は、選ばれたポリヌクレオチド配列と自然に関連したシグナル配列又は他の起源のシグナル配列であることができる。
ベクターは、便利に組換えDNA処置を受けることができるいかなるベクターであってもよく、そしてベクターの選択は、ベクターが導入されるべき宿主細胞にしばしば依存するであろう。ゆえに、ベクターは、自律的に複製するベクター、即ち、染色体外実体(extrachromosomal entity)として存在するベクターであって、その複製は染色体複製に依存しないベクターであることができ、このようなベクターの例は、プラスミド、ファージ、コスミド又はミニ染色体である。別法として、ベクターは、宿主細胞に導入されるとき、宿主細胞ゲノム中に組み込まれそしてベクターが導入されている染色体(1つ又は複数)と共に複製されるベクターであることができる。本発明の発現ベクターは、本発明のDNA配列のいずれかを有することができそして本発明のポリペプチドのいずれかの発現のために使用することができる。
本発明は、ポリヌクレオチド配列の1つ以上及び/又は本明細書に開示された発現ベクターの1つ以上を含有する培養された細胞又は宿主細胞も含む。本明細書で使用された、「培養された細胞」は、規定された条件下に増殖することができそして本発明のポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチドの1つ以上を発現することができるいかなる細胞も含む。好ましくは、培養された細胞は、酵母、真菌、バクテリア又は藻類である。更に好ましくは、培養された細胞は、Escherichia coli、Saccharomyces serevisiae、Pichia pastoris、Aspergillus niger又はBacillus subtilisである。
他の態様では、本発明は、ウマの肝臓、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854、又はA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼを提供する。
更に他の態様では、本発明は、パントラクトンヒドロラーゼであって、そのアミノ酸配列が、ウマの肝臓に由来する場合には配列番号2により示さるアミノ酸配列、A.niger MacRae ATCC46951に由来する場合には配列番号6により示されるアミノ酸配列、A.niger ATCC9142に由来する場合には配列番号8により示されるアミノ酸配列及びA.niger awamori ATCC38854に由来する場合には配列番号10により示されるアミノ酸配列を含む、パントラクトンヒドロラーゼを提供する。
配列番号2により示されるようなウマの肝臓に由来するパントラクトンヒドロラーゼ及び配列番号4により示されるようなBacillus subtilisに由来するパントラクトンヒドロラーゼは、S−パントラクトンヒドロラーゼ活性を示す。配列番号8により示されるようなA.niger ATCC9142に由来するパントラクトンヒドロラーゼ、配列番号10により示されるようなA.niger awamori ATCC38854に由来するパントラクトンヒドロラーゼ及び配列番号6により部分的に示されるようなA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼはR−パントラクトンヒドロラーゼ活性を示す。
更なる態様では、本発明は、上記アミノ酸配列の断片であって、完全タンパク質の酵素活性を有する断片を含む。
本発明に従う「アミノ酸配列の断片」は、タンパク質の正しい折りたたみのために必要でありうるアミノ酸のストレッチの欠乏した(depleted of stretches)配列として定義することができる。しかしながら、一旦タンパク質が折りたたまれると、アミノ酸ストレッチはそれぞれのタンパク質の機能を破壊することなく欠乏させる(depleted)ことができる。これらのストレッチは、ループとして折りたたまれたタンパク質中に存在することができ又は折りたたまれたタンパク質の活性のための直接関連のないN−若しくはC−末端であることができる。
更に、本発明は、該R−及びS−パントラクトンヒドロラーゼの酵素活性を含むタンパク質の誘導体を包含する。該誘導体は、酵素が膜装置、例えば、中空繊維、ポリマーネットワーク又はマイクロカプセル内に保持されている、固定化された酵素、例えば包含すること(inclusion)により固定化された酵素を含む。酵素は、架橋又は酵素の結晶の発生により固定化することもできる。酵素を固定化するための更なる可能性は、成長しているポリマー、例えば、シリカゾルゲル若しくはシリカグラファイトゾルゲルへのその連結であるか又は前もって製造された担体、例えばEupergitC、Eupergit250L、PEG、セライト(Celite)及びAmberlite XAD−7に酵素を結合させることによる。本発明のR−及びS−パントラクトンヒドロラーゼに適用可能な酵素の固定化のための更なる技術は、水に非混和性有機溶媒にそれらを分散させることである。一般に、酵素的に活性なタンパク質、例えば、本発明の酵素は、当該技術分野で知られている固定化技術の殆どすべてにより固定化することができる。
本発明の更に他の態様では、本発明は、R−パントテン酸及びR−パントテノールの製造のための前駆体であるパントラクトンのR−エナンチオマーの工業的製造において適用可能なR−若しくはS−パントラクトンの選択的加水分解のための単離されたパントラクトンヒドロラーゼの使用に関する。
ゆえに、本発明の目的は、本明細書に記載された単離されたパントラクトンヒドロラーゼを使用してR−若しくはS−パントラクトンを選択的に加水分解する方法(process or method)を提供することである。
他の態様では、本発明は、本発明のパントラクトンヒドロラーゼの存在下にR−若しくはS−パントラクトンの選択的加水分解の工程を含むR−パントテン酸若しくはその塩又はR−パンテノールの製造方法を提供する。
更なる態様では、本発明は、既知の配列に直接隣接したヌクレオチド配列、例えば、新規なパントラクトンヒドロラーゼ又はその一部をコードするヌクレオチド配列のクローニングのための方法を提供する。
特に、本発明は、未知の配列の増幅を可能とする新規なPCRストラテジーを含む。新規なPCRストラテジーは、第1DNA鎖及び第2DNA鎖の両方の合成のための1つのプライマーの使用を含む。プライマーは、増幅されるべきgDNAの既知の区域にハイブリダイゼーションする。このプライマーは、この既知の配列に対して100%相同性を示す。このプライマーの助けにより、第1PCRを行って、未知の配列に到達するゲノムDNAの第1一本鎖コピーを得る。テンプレートとして第1PCR反応の小アリクォートを使用し、第1PCRで使用されたプライマー(「ネステッド」)の3’方向に位置しているがしかし論理的にはまだ配列の既知の部分に位置したDNA断片にハイブリダイゼーションするプライマーを使用して、第2PCRを行う。第1ポリメラーゼ反応で産生された一本鎖DNAにこのネステッドプライマーをランダムハイブリダイゼーションさせた後、この一本鎖DNAの対向鎖(opposite strand)を発生させ、これは、それ自体、次いで第2鎖を産生する第2PCRのために使用されたのと同じプライマーのためのテンプレートとして役立つ。最後に、既知の配列の内側で始まりそして未知の隣接ゲノムDNA又は配列の一部が見つからないいかなる他の配列内に進むDNA断片を、その新規な断片の両端部でハイブリダイゼーションする1つのプライマーにより発生させる。
故に、他の態様では、本発明は、既知の配列に直接隣接したヌクレオチド配列のクローニングのための方法であって、
a)第1PCRで産生された一本鎖DNAにランダムにハイブリダイゼーションする第2PCRにおけるプライマーを使用し、第2PCRのためのテンプレートとして第1PCRの一本鎖DNAを使用すること;及び
b)それにより、やはり工程a)のランダムにハイブリダイゼーションするプライマーを使用して第2鎖のためのテンプレートとしてそれ自体役立つ対向鎖を発生させること、
を含むPCR増幅を含む方法を提供する。
下記の実施例は、パントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子の同定、特徴付け及び発現の詳しい説明を与える。これらの実施例は、本発明を説明するものであって、決して本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1:商業的に入手可能なウマ肝臓エステラーゼアセトン粉末からの(S)−パントラクトン加水分解活性の精製
ウマ肝臓エステラーゼアセトン粉末(Fluka Holding AG, Industriestrasse 25, P.O.Box260, CH-9471 Buchs, Switzerland)1gを、2M硫酸アンモニウム、1mM CaCl2、1mM MgCl2及び10μM EDTA(緩衝液A)を含有する40mlの50mMトリス/HCl、pH7.5に溶解させた。溶解しなかった物質を遠心及びその後、0.45μMフィルターを通す無菌ろ過により分離した。タンパク質溶液を、緩衝液Aと平衡化させたブチルセファロースカラムHR26/10(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)に適用した。カラムを緩衝液A100mlで洗浄した。この後、400mlの線状勾配0〜100%緩衝液B(硫酸アンモニウムなしの緩衝液A)を適用した。ラクトナーゼはこの勾配の中央で溶離した。パントラクトン加水分解活性を示す画分をプールし、緩衝液を20mMトリス/HCl、pH8.0、1mM CaCl2、1mM MgCl2及び10μM EDTAに交換した。プールした画分を、0〜350mM NaClからの線状勾配を使用して、MonoQを予め充填したカラムHR26/10(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)に適用した。タンパク質は勾配の始めに溶離した。再び活性画分をプールし、1mlに濃縮しそしてSUperdex200カラム(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)に適用した。溶離緩衝液として50mM トリス/HCl、pH8.0、1mM CaCl2、1mM MgCl2及び10μM EDTAを使用して、SDS−PAGEにより示されたサイズと一致している約31kDaの分子サイズを示す最後のピークとしてラクトナーゼが溶離した。
見出された最も高い特異的活性は、200mM トリス/酢酸塩緩衝液、pH9.0、5mM MgCl2中で37℃で60分間酵素をインキュベーションすることにより決定された13.3U/(mgタンパク質)であった。(S)−及び(R)−パントラクトンの濃度をHPLCにより決定した。
実施例2:ウマ肝臓からの(S)−パントラクトン加水分解酵素の予備特徴付け
(a)分子サイズ、構造及び等電点:
SDS−PAGEによれば、変性されたタンパク質は、約35kDaの分子量を有する。較正されたゲルろ過カラムの溶離時間を使用して、ネイティブタンパク質の分子量は約31kDaであることが計算された。これは、ウマ肝臓からのラクトナーゼは30〜35kDaのモノマーであることを意味する。2Dゲルを使用して、等電点はpH5.5の範囲にあることが決定された。
(b)N−末端及び内部アミノ酸配列決定:
2Dゲル電気泳動後の濃縮されたタンパク質をトリプシンにより消化した。発生したペプチドを質量分光法により分析した。ペプチドNo.66のN−末端配列は配列番号11として示される。
MSスペクトルと合わせてこの配列は、タンパク質が、脊椎動物において主として見出されている老化マーカータンパク質−30又はレグカルシンとして知られたタンパク質のクラスに属することを示した。ラット、マウス、ヒト、ニワトリ、ウサギ、ウシ、アフリカツメガエル(Xenopus laevis)からのレグカルシン配列及び、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)からの2つのより少なく相同性の配列は既に決定されている。しかしながら、ウマからの遺伝子は単離されておらずそしてまだ配列決定されていない。
(c)金属依存性
ウマ肝臓酵素のパントラクトナーゼ活性に対する種々の二価金属イオンの効果を試験するために、1.3、2.6、5.2若しくは10.4mMのCa2+、Mg2+又はMn2+
を200mMトリス/酢酸塩、pH9.0及び50mM(R,S)−パントラクトンからなる反応混合物に加えた。反応混合物を37℃で60分間インキュベーションしそして2mM EDTAを含有する等しい容積のメタノールで停止させた。(S)−パントラクトンの減少をHPLCにより決定した。カルシウムは酵素活性を減少させたが、マグネシウム及びマンガンは酵素の活性を増加させた。
(d)熱安定性
精製した酵素を5.2mM MgCl2及び200mMトリス/酢酸塩、pH9.0中で30〜80℃の温度で15分間インキュベーションした。氷上で30分の後、標準アッセイ(60分、37℃)により活性を決定した。酵素は60℃まで安定であった。それは65℃で不活性化し始めそして70℃でその活性の50%より多くを失った。
実施例3:ウマ肝臓からの(s)−パントラクトナーゼのクローニング
すべての既知の哺乳動物遺伝子(下記参照)からの配列情報を使用して、Roche Molecular Biochemicals, Penzberg, Germanyによりここ快く提供された、Bavariaからの1年齢「Haflinger」からのウマ肝臓から作られたcDNAに対するPCRのためのプライマーをデザインした。QIAGEN RNeasy Max Kit(Qiagen, Hilden, Germany)を使用して肝臓組織からトータルRNAを調製した。
レグカルシンファミリーの他のメンバーに対するウマ肝臓ラクトナーゼの相同性は表1に示される。標準パラメーターによるGCGプログラムパッケージのプログラムGAPを使用して決定を行った。類似性についての数は表の対角線右側に示され、同一性についての数は対角線の左側にある。
Figure 2006521103
Titan One Tube RT-PCR Kit(Roche Molecular Biochemicals, Penzberg, Germany)、並びに開始コドン及び停止コドンから上流の配列50bpを包含する相同性プライマーを使用してRT−PCRにより、885bp断片(配列番号1のヌクレオチド1〜885)を増幅させた。反応を供給者により推奨されたとおりに行った。
ウシに由来するN−末端配列(配列番号14)、ウサギに由来するN−末端配列(配列番号15)、ヒトに由来するN−末端配列(配列番号16)、ラットに由来するN−末端配列(配列番号17)、マウスに由来するN−末端配列(配列番号18)、ニワトリに由来するN−末端配列(配列番号19)及びXenopusに由来するN−末端配列(配列番号20)並びにウシに由来するC−末端配列(配列番号21)、ウサギに由来するC−末端配列(配列番号22)、ヒトに由来するC−末端配列(配列番号23)、ラットに由来するC−末端配列(配列番号24)、マウスに由来するC−末端配列(配列番号25)、ニワトリに由来するC−末端配列(配列番号26)及びXenopusに由来するC−末端配列(配列番号27)に基づく第1PCRのためのN−末端5’−プライマー(配列番号12)及びC−末端3’−プライマー(3’−CAGTTTCCTTAAGGGGGGATA−5’)(配列番号13)の構築。
断片をTAクローニングベクター(Invitrogen, Carlsberg, CA, USA)にクローニングした。配列決定は、それがウマ肝臓レグカルシンに由来することを証明した。見つからない5’−端部(missing 5'-end)を、Roche Molecular Biochemicals, Penzberg, Germanyにより供給されたそれぞれのキットを使用する5’/3’RACEと呼ばれる方法により単離した:完全にマッチングするプライマー(配列番号28)を使用して単離されたウマ肝臓cDNAに対する一本鎖DNAを産生した。一本鎖DNAを精製し、ポリCテイルを付加しそして第1プライマーのネステッドプライマー5’及びポリGプライマーを使用して他のPCRを行った。遺伝子の見つからない5’−端部を表すDNA断片を増幅した。既知の配列に従って作られたフォーワードプライマー(配列番号29)並びに主としてウシ及びウサギ遺伝子に従ってデザインされた遺伝子の最後のアミノ酸で出発する1つのプライマー(配列番号30)を使用して3’−端部をクローニングした。最後のPCRにおいて、遺伝子の開始コドン及び停止コドンを含む5’−及び3’−プライマーのデザインのための得られた配列情報を使用して、ラクトナーゼの全cDNAを上記したトータルRNAから単離した。cDNA及びアミノ酸配列は、配列番号1及び配列番号2に示される。遺伝子は900bp/299アミノ酸からなる。
完全遺伝子を、QiagenからのpQE60のような商業的に入手可能な発現ベクターの1つを使用してHis−タグにC−末端で融合されたE.coliで発現させた。標準プロトコールに従うHis−タグ付きタンパク質の発現及び精製は、(S)−パントラクトナーゼ活性を示した33kDaのタンパク質を生じさせた。
実施例4:A.niger リパーゼAの商業的粗調製物からの(R)−パントラクトン加水分解活性の精製
(R)−パントラクトンを特異的に加水分解する活性を、A.niger発酵に由来する種々の商業的に入手可能な酵素製品において同定した。それぞれの酵素を精製するために、Amano Pharmaceuticala Co.Ltd., Nagoya, JapanからのLipase A “Amano”と呼ばれる商業的調製物を使用した。ラクトナーゼ活性と共に共精製された2つの酵素から得られた配列データに従えば、調製物は、A.tubigensisからのリパーゼを過発現するA.awamoriの凍結乾燥されそして破壊された(broken)細胞(発酵ブロスを含む)を表すと思われる。この物質を、20mMトリス/HCl、pH7.5、2.5mM MgCl2(標準緩衝液)に溶解した。5%エタノールを加えてこの物質の溶解度を増加させた。溶液にならなかった物質を、遠心(30分、15000rpm、4℃)により分離し、続いて0.45μmフィルターを通してろ過した。溶解した部分を、最初にAmiconセル(50kDaカットオフ)における限外ろ過により精製して、次のアニオン交換クロマトグラフィー段階を妨害することがありうるいかなる塩及び小さな分子サイズを有する化合物も除去した。次いで、タンパク質を、HR26/10を予備充填したQ−セファロースカラム(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)に適用した。カラムを200mM標準緩衝液で洗浄し、次いでタンパク質を0〜350mM NaClの線状勾配(400ml)により溶離した。活性を含有する画分をプールした。硫酸アンモニウムを加えて1.5Mの最終濃度とし、そのように処理したタンパク質溶液を、HR26/10ブチルセファロースを予備充填したカラム(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)に適用した。1.5M硫酸アンモニウムを含有する標準緩衝液で200mlの洗浄の後、タンパク質を、1.5〜0の減少していく硫酸アンモニウム勾配(400ml)により分離した。ここで、活性を2つのピークにおいて溶離し、これらを別々にプールした。両プールの容積を2ml未満に減少させた。2つの濃縮物を標準緩衝液を使用するSuperdex200カラムでのゲルろ過により分離した。各分離の活性画分をプールしそして濃縮した。プールIIの活性はプールIの活性よりも僅かに早く溶離する傾向があったが、これは対応するタンパク質の分子量が僅かにより高いことがありうることを示している。
80U/ml(40℃)は、それぞれプールI及びプールIIについて決定された最も高い活性であった。2Dゲルで示されたとおり、タンパク質調製物は完全に均一ではなく、これは真の特異的活性はより高くすらあることを意味する。しかしながら、ラクトナーゼ活性は、最終調製物の主たるタンパク質でもあるゲルろ過の溶離プロフィルにおける38kDaのタンパク質バンドに相当するので、このバンドがラクトナーゼを表していることは最も確からしい。ゲルろ過に従えば、ネイティブラクトナーゼは75kDaの分子質量を有する。これは酵素のホモ二量体構造を示唆する。
実施例5:(R)−パントラクトン加水分解酵素の予備特徴付け
(a)ネイティブ形態の構造及び分子量
実施例4に記載の条件を使用して72mlのSuperdex200(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)で酵素を溶離した。標準曲線から推定されるとうり、これは75kDaの分子質量を反映している。SDS−PAGEは38kDaの分子質量を示した。データの組み合わせは、A.nigerからの(R)−パントラクトナーゼが、38kDaの2つの同一サブユニットからなるホモ二量体であることを示唆した。
(b)熱安定性
50μlの希釈された酵素(0.1U)を、20mMトリス/HCl、pH7.5中で0、30、40、50、55、60、70℃で1時間インキュベーションした。氷上で15分の後、標準アッセイを使用して残留活性を決定した。酵素は50℃までは安定であった。より高い温度では、それはその活性を失い始めた。
(c)最適温度
商業的ソースからの濃く濃縮した(R)−パントラクトナーゼ(実施例5参照)を、下記の条件下に20、30、40、50、55及び60℃で30分間インキュベーションした:
100mM(R,S)−パントラクトン、
100mM MgCl2
200mM トリス/HCl、pH8.0
100μl最終容積中の0.05U(R)−パントラクトナーゼ。
市販のA.nigert調製物からの(R)−パントラクトナーゼの最適温度は使用した条件下に50℃付近であった。
(d)補因子依存及び抑制
A.nigerからの(R)−パントラクトナーゼは、その活性のためにMg2+又はMn2+イオンを必要とする。それは1mM EDTAの添加により完全に抑制された。
(e)最適pH
酵素は、pHが7.0から11.0まで変わるとき、「正常な」pH活性プロフィルを示さなかった。0.1%Span80及び酢酸マグネシウム20mMを含有する200mM TEA−酢酸塩緩衝液(pH7.0〜11)中のアミノリパーゼA10mgを40℃で20分間インキュベーションした。サンプルを、50mM EDTAを含有する等容積の500mM MES緩衝液、pH5.5でクエンチし、遠心し(10,000g、10分)、次いで、70:30水−メタノール、1ml/分、20℃で溶離した0.46×15cmCHIRADEXカラムを使用するHPLCにより分析した。最も高い活性はpH10付近で達成された。それからpH11.0まで、活性はあまり変化しなかった。最も高い選択性はpH9.0付近で達成された。
実施例6:A.niger ATCC9142、9029、26875、62863及び10864の培養及びその(R)−パントラクトナーゼ活性の評価
見出されたラクトナーゼ活性がAspergillus属に広範囲に広まっているかどうかを見出すために、5つのA.niger株を下記の条件下に培養した:
培地(量/リットル):1.23gNaNO3、0.5gKH2PO4、0.2gMgSO4x7H2O、0.5g酵母抽出物、5%グルコース及びVishniac and Santer, Bacteriol.Rev.21: 195-213(1957)により記載された微量金属溶液0.04ml。
5×106個の胞子/mlを使用して1lのフラスコ中で30℃で予備培養物(pre-culture)300mlを接種した。8時間後、予備培養物を、pH及び溶解酸素を制御して2lの発酵器中で培地1.7lに加えた。5M NaOHの自動添加によりpH5.5でpHを一定に保った。細胞を少ない通気(5〜10%空気飽和)下に14時間細胞を増殖させた。その後溶解した酸素のレベルを30〜50%空気飽和に増加させた。5時間後、菌糸体を回収し、ろ過し、脱イオン水で2回洗浄しそして液体窒素中に凍結した。その一部をFrench Pressを使用することにより砕いた。培地及び細胞溶解物を標準アッセイを使用してパントラクトナーゼ活性を調べた。
(R)−パントラクトナーゼ活性は、試験されたすべてのA.nigerの溶解物中に主として見出された。培地中には非常に小さい活性しか見出されなかった。
実施例7:リパーゼ調製物からの濃縮した(R)−パントラクトナーゼのトリプシン消化により発生した小さなペプチドのアミノ酸配列の決定
実施例5の濃縮した調製物を2Dゲルで分析した。それぞれ、33及び40kDaの2つの主要スポット並びに4.7及び5.6のpIがトリプシンで消化された。発生したペプチドを、HPLC(機器:Hewlett Packard 1090, Column: Vydac C18(0.21×25cm)、210nmでの吸光度、流量:0.20ml/分、緩衝液A:0.075%TFA、緩衝液B:80%アセトニトリル中の0.065%TFA、勾配:2%B(0〜10分)、2〜75%B(10〜120分)により分離した。ペプチドの選択は、エドマン分解により配列決定された、スポットC[pI5.6、39kDa(Poll C)]:Fxn42(ペプチド1)(配列番号81)、Fxn57(ペプチド3)(配列番号82)、Fx3(ペプチド2)(配列番号83)、Fx74(配列番号84)及びFx81(配列番号85)、スポットC[pI4.7、33kDa(PollA/B]:N−末端(配列番号86)、Fx58(配列番号87)、Fx64(配列番号88)、Fx65(配列番号89)、Fx73(配列番号90)及びFx68(配列番号91)。Xは定義されていないアミノ酸を表し、括弧内のアミノ酸は明確に決定することができなかったアミノ酸である。
標的としてすべての短いペプチド配列を使用するデータベースサーチは、2つの主要なスポットのどれがラクトナーゼを表すかを同定するのを助けることができる信頼性のある情報をもたらさなかった。故に、我々は、他のアニオン交換クロマトグラフィーにより更に実施例5のラクトナーゼ調製物を濃縮した。タンパク質溶液(20mMトリス/HCl、pH7.5、2.5mMMgCl2中の)を予備充填されたMonoQカラムHR16/10(Amersham Pharmacia Biotech Europe GmbH, Deubendorf, Switzerland)で、0〜350mM NaCl勾配において分離した。すべての画分の活性を決定した。活性画分をSDS−PAGE及び供給者(Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)により記載されたとおりに行った等電点フォーカシングにより分析した。画分の活性データをSDS−PAGE及びIEFのゲルと比較すると、ラクトナーゼは38〜40kDaのタンパク質でありそしてそれはpH5.6付近のpIを有することが示唆された。このデータは、スポットPollCに非常によく対応している。故に、このスポットのアミノ酸配列を、PCRプライマー及びサザンブロットのためのオリゴヌクレオチドをデザインするために使用した。最も活性な画分をプールしそして再び2Dゲルで分析すると、PollCは、先の2Dゲルと比べてPollA/Bを超えて明らかに富んでいることが示された。
実施例8:サザンブロットのための縮重したオリゴヌクレオチド(degenerated oligonucleotides)及びA.nigerからの(R)−パントラクトナーゼのクローニングのためのPCRプライマーのデザイン
異なるAspergillus種からの12の異なるフィターゼ配列を使用するGCGプログラムパッケージバージョン10.2からのプログラムCODONFREQUENCYにより作られたAspergillusのコドン使用頻度(codon usage)を使用して、遺伝子コードの縮重のため可能な異なるDNA配列組み合わせの数を減少させた。プライマーの3’端部においてすべての可能な組み合わせが実現されたが、いくらかのまれなコドンは決定的因子としてAspergillusコドン使用頻度を使用してプライマーの5’端部において省かれた。ハイブリダイゼーション実験を意図したオリゴヌクレオチドの場合には、3’−及び5’−端部を同じ方法で処理した。その名前が「S(センス)」又は「AS(アンチセンス)」を含むオリゴヌクレオチドをPCRのために使用した。その名前がS又はASを含まないオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション実験で使用することを意図した。
A.nigerからの(R)−パントラクトナーゼのクローニングのために使用されるオリゴヌクレオチドは、Fxn42(配列番号31)、Fxn42S(配列番号32)、Fxn42AS(配列番号33)、Fxn57(配列番号34)、Fxn57S(配列番号35)、Fxn57AS(配列番号36)、Fx73(配列番号37)、Fx73S(配列番号38)、Fx73AS(配列番号39)、FX74(配列番号40)、Fx74S(配列番号41)及びFx74AS(配列番号42)である。
実施例9:A.niger ATCC9142、A.nigerNRRL3135、A.niger ssp.awamori(ATCC38854)及びA.niger MacRae(ATCC46951)からのゲノムDNAの単離
YPD培地[Sherman et al., Laboratory course manual for methods in yeast genetics, Cold Spring Harbor laboratory、Cold Spring Harbor, New York(1986)]300mlに、1×106個の胞子/mlを接種した。培養物を激しい振とう(200rpm)下に30℃で一夜培養した。菌糸体をワットマンろ紙によるろ過により集め、PBS(等張性リン酸塩緩衝液)で洗浄しそして液体窒素中で凍結させた。菌糸体を粉砕して氷冷乳針中で微細な粉末とした。粉末を、1/3容積の50mMトリス/HCl、pH8.0、1.0%SDS、50mM EDTA中に再懸濁させそして頻繁に反転させながら65℃で15分間インキュベーションした。溶液を50℃に冷却した。Proteinase K(100μg/ml最終濃度)を加えた。溶液を50℃で1時間インキュベーションした。更に100mg/mlプロテイナーゼKを加えそして更に3時間インキュベーションを続けた。1/3容積のフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(50/49/1)を加えた。完全なしかし穏やかな混合の後、エマルションを遠心した(12000g、20分、4℃)。水性相を除去しそして再び抽出した。更なる遠心段階(12000g、10分、4℃)の後、水性相をクロロホルムで抽出した。0.7容積のイソプロパノールを水性相に加えそして溶液を15分間穏やかに混合した。沈殿したDNAを遠心(10000g、30分、4℃)により集めた。1/10容積の3M KCl、pH5.2を残りの上澄液に加えそして穏やかな振とう下に15分間インキュベーションした。更なる遠心段階の後、2つのペレットを70%エタノールで2回洗浄し、空気上で乾燥し、そして水0.5mlに溶解した。最後に、DNAをRNアーゼで処理して残留RNAを除去した。
実施例10:A.niger ATCC9142からの(R)−パントラクトナーゼのクローニング
A.niger ATCC9142のゲノムDNA(gDNA)を実施例6に記載のようにして製造した。PCR機械としてStratagene (Stratagene、La Jolla, CA, USA)からのRobocycler Infinity及びRoche Molecular Biochemicals (Penzberg, Germany)からのTAQ polymerase KitをPCRsのために使用した:
gDNA(1/10希釈した)1μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−50℃
プライマーS(100pM/μl)1μl 段階4:1分−72℃
プライマーAS(100pM/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのTAQポリメラーゼ1μl
2O40μl
段階2〜4を35回繰り返した。
Figure 2006521103
すべてのプライマーを、自己プライミングについてチェックした。Fxn57ASは、相当な量の300〜320bpの付近の自己プライミング産物を発生した唯一のプライマーであった。55℃のハイブリダイゼーション温度を使用して、PCRs5、6、8,10及び11は、依然として1つ以上の産物を生じさせた。60℃、30秒の増幅及び30サイクルでは、PCRs5、6,8、10及び11は、依然として1つ以上のPCR産物を発生させ、これらはより低いハイブリダイゼーション温度で産生された産物に相当する。
PCR反応12の弱い840bp産物をQuiagen(Qiagen, Hilden, Germany)からのQIAEXIIゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから単離しそしてH2O40μlに溶解した。
840bp断片(1/10に希釈した)1μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
プライマーS10pMol/μl)1μl 段階4:30秒−72℃
プライマーAS10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのTAQポリメラーゼ1μl
2O40μl
段階2〜4を30回繰り返した。
反応2,5,10、11及び135のプライマー組み合わせを使用した。反応2の他に、すべての他の反応はPCR産物をもたらした。これは、プライマー42S/AS、57S/AS、73S/AS及び74S/ASの配列が840bp断片の一部であることを意味する。これらの4つのプライマーのきわめて近いことは、840bp断片が問題のラクトナーゼ遺伝子の一部であることを強く示している。この推測は、配列決定により支持された。ペプチドFx57(配列番号90)のアミノ酸配列は840bp断片において確かめられたが、ペプチドFxn42(配列番号45)の配列は部分的にしか確かめられなかった。
A.niger MacRaeの対応するDNA断片を単離することも可能であった。A.awamoriの場合には、プライマーFxn57S及びFx73ASの産物のみをこのアプローチにより単離することができた。これらのAspergilliの配列は、A.niger ATCC9142の配列に対するDNAレベルでのほぼ90%同一性を有する。
ラクトナーゼ遺伝子の5’−及び3’−端部を単離するために、下記のアプローチを使用した:
(a)3’−端部の単離
A.niger ATCC9142のgDNA 1μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
プライマーOal2AS又はOal3S 段階4:30秒−72℃
(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのTAQポリメラーゼ1μl
2O40μl
段階2〜4を30回繰り返した。
PCR混合物を等容積のフェノール/クロロホルムで2回及びクロロホルムのみで1回抽出した。次いで、1/10容積の3M酢酸カリウム、pH5.32及び2容積のエタノールを加えることによりDNAを沈殿させた。15分の遠心(Eppendorf テーブル遠心機において14000rpm)の後、ペレットを70%エタノールで洗浄し、空気乾燥しそして最後に無菌水20μlに溶解した。
第2PCR
第1PCRからのDNA4μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−58℃
プライマーOal4AS又はOal1AS 段階4:1分−72℃
(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular Biochemicalsからの
High Fidelity Mix 1μl
2O 38μl
段階2〜4を35回繰り返した。
Oal4Sプライマーを使用して、900bpのDNA分子を発生させた。配列決定は、それが遺伝子の3’−端部をコードすることを示した。
(b)5’−端部の単離:
プローブとしてDIG標識されたオリゴヌクレオチドFxn42、Fxn57、Fx73及びFx74並びにX線フイルムでの化学発光検出(chemiluminescent detection)を伴うDIGシステム(Roche Molecular Biochemicals)を使用して、A.niger ATCC9142のゲノムDNAに関してハイブリダイゼーション実験を行った。ハイブリダイゼーション及び検出は供給者により推奨されるとおりに行われた。
ゲノムDNA10μgを、BamHI、EcoRI、HindIII、PstI、SacI及びXhoIにより消化した。Roche Molecular Biochemicalsハイブリダイゼーション溶液を使用して42℃で一夜ハイブリダイゼーションを行った。2xSSC、0.1%SDSにおいて室温で2回洗浄段階の後、0.5xSSC、0.1%SDSにおいて50℃で2回の洗浄を行った。アルカリホスファターゼの基質としてCSPD(2−クロロ−5−(4−メトキシスピロ{1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ)トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン}−4−イル)−1−フェニルリン酸二ナトリウム)による検出処理の後、X線フイルムをフィルターに1時間(室温)露光した。フイルムに対する使用可能なシグナルがなかつた。
ゆえに、反応5及び11のランダムプライムドDIG標識されたPCR産物(実施例11参照)をプローブとして使用した。ハイブリダイゼーションを同じ方法で行い、ちょうど洗浄条件は、室温で2×5分及び55℃で2×15分にわずかに変化させた。下記のバンドがフイルムに現れた。
Figure 2006521103
全体の遺伝子又は少なくともその欠けている5’−端部をクローニングするために、A.niger ATCC9142の染色体DNAをHindIIIで消化し、これによりハイブリダイゼーション実験に従うラクトナーゼ遺伝子を含有する約4kb断片を発生させる:
染色体DNA 20μl
10×緩衝液20μl
HindIII(10U/μl)5μl
2O 175μl
37℃で16時間インキュベーション
消化されたDNAを、Qiagen(Qiagen, Hilden, Germany)からのPCR精製キットにより精製しそして100μl中で溶離した。下記のライゲーションを16℃で一夜行った。精製されたDNAを水で2mlに希釈した。リガーゼ及びリガーゼ緩衝液を製造者(Roche Molecular Biochemicals)の推奨に従って加えた。完了したライゲーションを、部分的に単離されたラクトナーゼ遺伝子の内部プライマーを使用する異なるPCRsのためのテンプレートとして使用した。
ライゲーション溶液5μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+ を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
センスプライマー(10pMol/μl)1μl 段階4:3分−72℃
アンチセンスプライマー(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1μl
2O 40μl
段階2〜4を32回繰り返した。
4つのプライマー組み合わせOal3S/Fxn57AS、Oal4S/Fxn57AS、Oal3S/Oal8AS及びOal4S/Oal8ASは、すべて単一4kbDNA断片をもたらした。すべてのプライマー対を遺伝子の外側に向けた。かくして、ラクトナーゼ遺伝子は、自己ライゲーションしたHindIII断片として環状化されたDNA分子上に位置しなければならない。
断片を、QiagenからのQIAEXIIゲル抽出キットを使用してゲルから単離しそして製造者(Applied Biosystems, Foster City, CA, USA)により推奨されたジデオキシ方法を使用してABI310Genetic Analyzerにより配列決定した。単離された断片がA.niger ATCC9142からの(R)−パントラクトナーゼ遺伝子の両端を含むことを確証した。
プライマーOal10S及びOal12ASを使用して、配列決定されたすべてのペプチドの正確なアミノ酸配列を含有する、A.niger ssp.awamoriの相同性遺伝子を単離することも可能であった。唯一の例外はペプチドFxn42の配列である。Fxn42はその時点で2つのペプチド配列決定から得られた。たぶん、2つの異なるペプチドは、トリプシンで消化された酵素断片を分離するHPLC実験において同じ時間に溶離した。しかしながら、配列決定は、強いバックグラウンドを有する主要ペプチドの配列のみを最初に示した。第1ペプチドを終えた後、第2ペプチドの配列は、他の4つのアミノ酸に対して発生した残りの配列であった:
a)K−P−F−A−H−Q−V−K(配列番号43)及び
b)R−H−H−N−A−P−A−P−T−P−E−D−P−E−R−R(配列番号44)は、Fxn42であるK−P−F−A−H−Q−V−K−T−x−E−D(配列番号45)を与える。
これは、ペプチドFxn42に基づくオリゴヌクレオチドFxn42S及びFxn42ASが何故使用可能な結果を与えないかも説明する。アミノ酸配列に従えは、株ATCC9142からのタンパク質は、36573Daの分子質量及び1.83の280nmにおける評価された吸光度(1mg/mlタンパク質溶液)を有するが、A.niger ssp.awamoriからのアミノ酸配列は36547Daの計算された分子質量及び1mg/mlタンパク質溶液について1.831の評価されたE280nmを有する(Pace et al., 1995)。
実施例11:A.niger ATCC9142からの(R)−パントラクトナーゼ遺伝子のクローニング及び発現
実施例10に記載のすべての3つの方法により得られた配列を比較及びアセンブルして全ラクトナーゼ遺伝子を包含する2443bpの連続配列を発生させた。遺伝子の開始コドン及び停止コドン及び可能なイントロンを決定するために、市販の調製物からの精製された遺伝子から得られたペプチドの入手可能なアミノ酸配列を、GCGプログラムパッケージリリース10.2の2つのプログラムTESTCODE及びCODONPREFERENCEの結果と一緒に使用した。停止コドン及び1つのイントロンは同じ方法で両プログラムにより決定されたが、開始コドンは、特にペプチドFx74(配列番号84)のN−末端で利用可能な他の配列決定されたペプチドはなかったので、明らかではなかった。データベースサーチの期間中見出された相同性アミノ酸配列へのすべての可能な翻訳の比較も助けにならなかった。何故ならば、タンパク質のN−末端部分はまったく不均一であると思われるからである。ゆえに、ペプチドFx74の位置の上流にしかし同じリーディングフレームにおいて見出された2つのメチオニン残基が選ばれそして両者はそれぞれの発現カセットの構成のために使用された。CTに富んだ領域は、配列番号7の塩基対666〜742間に見出された。しかしながら、このCTに富んだ領域の位置は、開始コドンとして1つのMet他よりも実際に好まなかった。何故ならば、この領域と開始コドン間の距離は通常真菌において相当変動するである。また、可能なポリアデニル化部位は遺伝子の下流に同定された。
A.niger ATCC9142からの遺伝子の72bpの長さのイントロンの場合に、ヌクレオチド976〜981からのDNAストレッチは、最も確からしくは5’−スプライス部位を表し、ヌクレオチド1029〜1035又は1016〜1022からのストレッチは推定内部コンセンサス配列を表しそして1045〜1047からのDNAストレッチは3’−スプライス部位(配列番号7)を表す。A.niger MacRae遺伝子の対応する配列は、51bp長さのイントロン(配列番号79)においてbp32〜37、66〜72及び80〜82に位置している。A.niger ssp.awamoriのoal遺伝子の50bp長さのイントロンの場合には、5’−スプライス部位は、ヌクレオチド203(GTGCCC)で開始し、内部コンセンサス領域はヌクレオチド236で開始し(AACTAAC)、そして3’−スプライス部位はヌクレオチド250で開始する(CAG)(配列番号9)。
Figure 2006521103
5’−スプライス部位のためのコンセンサス配列は、GTPuNGPyである。列挙された部位のどれも位置5にGを有していない。ラリアット形成のための内部部位の酵母コンセンサス配列はTACTAACである。3’−スプライス部位はコンセンサス配列PyAGを有する[Unkles, Gene organization in industrial filamenous fungi.In Applied molecular genetics of filamentous fungi(Kinghorn, ed), pp.28-53.Blackie Academic & Professional, Wester Cleddens Road, Bishopbriggs, Glasgow G64 2NZ, UK, Glasgow(1992)]。
下記のcDNAを発生させた:
−E.coliにおける発現のためのoal(配列番号98)
−Saccharomyces cerevisiaeにおける発現のためのoalEco(配列番号94)
−S.cervisiaeにおける発現のためのoalEShort(配列番号95の位置32における第2の可能なMetを使用する31アミノ酸のより短いバージョン)
−E.coliにおける発現のためのoalS(アーティファクトとして最終的に同定されたペプチドFxn42のミスリーディング配列の故にoalSが作成された)
−S.cervisiaeにおける発現のためのoalSEco
−E.coliにおける発現のためのC−末端his−タグを含有するoalhis
−S.cervisiaeにおける発現のためのoalEhis
−E.coliにおける発現のためのN−末端his−タグを含有するoalNhis(配列番号92)
−S.cervisiaeにおける発現のためのoalENhis(配列番号96)(S.cervisiaeにおける発現及び分泌のためのA.terreus cbsのフィターゼのシグナルペプチドを含有する構築物oalsec)
一般的手順
最初に、oal遺伝子の推測されたコード配列(cDNA)を2つのPCRsにおいて単離した。2つのPCR産物を第3PCRによりアセンブルした。下記のプライマーを使用した:
Oal1AS(配列番号46)、Oal2AS(配列番号47)、Oal3S(配列番号48)、Oal4S(配列番号49)、Oal5S(配列番号50)、Oal6AS(配列番号51)、Oal7AS(配列番号52)、Oal8AS(配列番号53)、Oal9AS(配列番号54)、Oal10S(配列番号55)、Oal10SEco(配列番号56)、OalENhis(配列番号57)、Oal10SShis(配列番号58)、Oal11S(配列番号59)、Oal12AS(配列番号60)、Oal12ASEco(配列番号61)、 Oal12AShis(配列番号62)、Oal2ASHisEco(配列番号63)、Oal13S(配列番号64)、Oal13AS(配列番号65)、Oal14S(配列番号66)、Oal14AS(配列番号67)、Oal15S(配列番号68)、Oal15AS(配列番号69)、Oal16S(配列番号70)(第2Met)、OalsecS(配列番号71)、OalsecAS(配列番号72)、pQE80EcoS(配列番号73)、pQE80EcoNhisS(配列番号74)、pQE80BamAS(配列番号75)、pQE80BamhisAS(配列番号76)、pQE80EcoSshort(配列番号77)及びCP−a(配列番号78)。
Oal1Sはより上流の開始コドンのすぐ前で始まるが、Oal9ASは推測された停止コドンの数ヌクレオチド下流で始まる。イントロンなしで第3PCR反応における2つの発生したPCR産物のアセンブリングを可能とするために、Oal14S及びOal14ASは相補性でありそしてエキソンIの端部及びエキソンIIの開始部からの配列を含有する。
gDNA(1/10に希釈した)1μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+ を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
Oal11S(10pMol/μl)1μl 段階4:1分−72℃
Oal14AS(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物1μl
2O 40μl
段階2〜4を35回繰り返した。
gDNA(1/10に希釈した)1μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+ を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
Oal14S(10pMol/μl)1μl 段階4:1分−72℃
Oal9AS(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1μl
2O 40μl
段階2〜4を35回繰り返した。
A.niger ATCC9142のgDNAに関するPCRは、予想されたサイズのPCR産物を示した。PCR産物をアガロースゲル電気泳動により精製した。それらを、Qiagen(Qiagen, Hilden, Germany)からのQIAEXIIキツトを使用してゲルから抽出しそして第3PCRのために使用した:
PCR産物1及び2の各々0.5μl 段階1:5分−95℃
ヌクレオチド混合物1μl 段階2:30秒−95℃
Mg2+ を有するPCR標準緩衝液5μl 段階3:30秒−55℃
Oal12S(10pMol/μl)1μl 段階4:1分−72℃
Oal10AS(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1μl
2O 40μl
段階2〜4を30回繰り返した。
最終産物をアガロースゲル電気泳動により精製し、ゲルから抽出しそしてInvitrogen(Carlsbad, CA, USA)により供給されたPCR産物の直接クローニングのためのTAベクターにクローニングした。すべての他の必要なクローニング段階を、Sambrock et al.(1989)に記載のとおりに行った。配列決定によりチェックされた正しいインサート(oal1)を含有するプラスミドを、すべてのやがて起こる構築段階のためのテンプレートとして使用した。
(a)E.coli及びSaccharomyces cerevisiaeにおける発現のための構築物oal及びoalEco:
oal1に関してプライマーpQE80EcoS及びpQE80BamASを使用するPCRを行って下記のプロトコールを使用して構築物Eco−oal−Bamを発生させた:
インサート(10ng)としてoal1を含有するプラスミド1μl
ヌクレオチド混合物1μl
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5μl
pQE80EcoS(10pMol/μl)1μl
pQE80BamAS(10pMol/μl)1μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1μl
2O 40μl
段階1:5分−95℃
段階2:30秒−95℃
段階3:30秒−55℃
段階4:1分−72℃
段階2〜4を30回繰り返した。
PCR産物をアガロースゲル電気泳動により精製し、問題の断片をゲル(QIAEXII、Qiagen)から抽出し、EcoRI及びBamHIにより消化し、再びアガロースゲル電気泳動により精製し、QiagenからのベクターpQE80にライゲーションし、そしてE.coli Top10中に形質転換した。4クローンのプラスミドを単離しそしてインサートを配列決定した。正しい構築物を含有するプラスミドを、E.coliM15又は同等なE.coli株に形質転換した。すべての分子処置は標準処置として当業者に知られている。
酵母発現構築物のために、使用したプライマーをOal10EcoS及びOal12ASEcoにより置き換え、PCR産物をEcoRI単独で消化し、そして最終産物を、ベクターのEcoRI制限部位を使用してpYES2又はS.cervisiaeのための同等な発現ベクターにクローニングした。S.cervisiae株、例えば、INVSc1(Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)の形質転換を、Hinnen et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75: 1929-1933(1978)に従って又は上記株と共に供給されたマニュアルに従って行った。
(b)E.coliにおいて発現するための構築物pQE80oalS(第2の可能なMetを使用して31アミノ酸の短くしたバージョン:
上記したのと同じPCRプロトコールを使用して、プライマーpQE80EcoSshort及びpQE80BamASを同じテンプレートに対して使用した。完了したPCR反応を(a)に記載のように行った。
(c)S.cervisiaeにおける発現のための構築物oalS:
プライマーOal16S及びOal12ASEcoを使用した。他のすべては(a)に記載のように処理した。
(d)E.coliにおける発現のためのC−末端his−タグを含有する構築物pQE80oalhis:
プライマーpQE80EcoS及びpQE80BamhisASをPCRのために使用した。(a)参照。
(e)S.cervisiaeにおける発現のための構築物oalhis:
プライマーOal10Seco及びOal12ASHisEcoをPCRのために使用した。(a)参照。
(f)E.coliにおける発現のためのN−末端His−タグを含有する構築物pQE80oalNhis:
プライマーpQE80EcoNhisS及びpQE80BamASをPCRのために使用した(a参照)
(g)S.cervisiaeにおける発現のための構築物oalENhis:
プライマーOalENhis及びOal12ASEcoをPCRのために使用した(a参照)。
(h)S.cervisiaeにおける発現及び分泌のためのA.terreus cbsのフィターゼのシグナルペプチドを含有する構築物oalsec:
3つの独立のPCRsを使用して構築物を調製した。最初に、コンセンサスフィターゼの遺伝子に対するPCRによりシグナル配列を単離した[Lehmann et al., Protein Eng.13: 49-57(2000)]
インサート(10ng)としてコンセンサスフィターゼの遺伝子を含有するプラスミド 1.0μl
ヌクレオチド混合物1.0μl
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5.0μl
CP−a(10pMol/μl)1.0μl
pOalsecAS(10pMol/μl)1.0μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1.0μl
2O 40μl
段階1:5分−95℃
段階2:30秒−95℃
段階3:30秒−55℃
段階4:1分−72℃
段階2〜4を30回繰り返した。
oal1遺伝子(10ng)を含有するプラスミド1.0μl
ヌクレオチド混合物1.0μl
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5.0μl
OalsecS(10pMol/μl)1.0μl
Oal12ASEco(10pMol/μl)1.0μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物 1.0μl
2O 40μl
段階1:5分−95℃
段階2:30秒−95℃
段階3:30秒−55℃
段階4:45秒−72℃
段階2〜4を30回繰り返した。
PCR産物を1.5%アガロースゲルでのアガロースゲル電気泳動により精製し、ゲル(QIAEXII, Qiagen)から抽出しそして第3PCRのために使用した:
PCR1の産物0.5μl
PCR2の産物0.5μl
ヌクレオチド混合物1.0μl
Mg2+を有するPCR標準緩衝液5.0μl
CP−a(10pMol/μl)1.0μl
Oal12ASEco(10pMol/μl)1.0μl
Roche Molecular BiochemicalsからのHigh Fidelityポリメラーゼ混合物1.0μl
2O40μl
段階1:5分−95℃
段階2:30秒−95℃
段階3:30秒−55℃
段階4:1分−72℃
段階2〜4を30回繰り返した。
PCR産物をアガロースゲル電気泳動により精製し、ゲルから抽出し、EcoRIにより消化し、再びアガロースゲル電気泳動により精製し、そして上記したS.cervisiae発現ベクターにライゲーションした。
実施例12:oalの発現
(a)E.coliにおける
構築物pQE80oal、pQE80oalS、pQE80oalhis及びpQE80oalNhisを、lacプロモーターのリプレッサーを含むpREP4を含有するE.coliM15において発現した(Qiagen, Hilden, Germanyの発現マニュアル参照)一夜の培養物を600nmにおける0.1のODに希釈しそして30℃で1.5のOD600nmに増殖させた。次いで培養物を0.5mM IPTGで誘導しそして30℃で更に6時間培養した。細胞を遠心(5000g、20分)により回収しそして−80℃で凍結した。製造者のロトコールに従ってB−PER(Pierce, Rockford, IL, USA)を使用してそれらを溶解した。更なる遠心段階の後、上澄液を(R)−パントラクトンの加水分解のために使用した。
構築物pQE80oalS及びpQE80oalHisを含有する形質転換体において、上澄液にも細胞溶解物(cell lysate)にも活性は見出されなかったが、これに対して構築物pQE80oal及びpQE80oalNhisを使用すると、可溶性タンパク質のほぼ5%は活性な(R)−パントラクトナーゼであった。
N−末端His−タグを含有する構築物をHis−タグなしの遺伝子と同じ方法で発現した。His−タグ付きタンパク質の精製をQiagen(hilden, Germany)からの「QIAexpressionist」に記載のプロトコールを使用して細胞溶解物からネイティブな形態で行った。
(b)S.cervisiaeにおける
構築物oalEco、oalES、oalEhis、oalENhis及びoalsecをS.cervisiaeINVScl又は匹敵する株において発現した。形質転換及びSDura-培地([Sherman et al., Laboratory course manual for methods in yeast genetics, Cold Spring Harbor laboratory、Cold Spring Harbor, New York(1986)で平板培養の後、平板を30℃で3〜4日インキュベーションし、成長したコロニーを突き砕きそしてSDura-液体培地2mlに移し、そして30℃で3日間激しく振とうしながら培養した。これらの培養物をSDura-培地25mlのための予備培養物として使用した。激しく振とうしながら30℃で更に3日の培養の後、YPD培地500mlに2リットルフラスコ中で上記調製された培養物(Sherman et al., 上記)を接種した。同一条件下に更に3日間培養した後、細胞を遠心により培地から分離しそしてY−PER(Pierce, Rockford, IL)を使用して溶解した。
E.coli発現の場合におけると同じく、構築物oalEco及びoalENhisのみが、細胞溶解物中にのみ見出された活性(R)−パントラクトナーゼの発現をもたらした。YPD培養物75mlを使用して、(R)−パントラクトナーゼ300Uを産生することが可能であった。対応する溶解物は全タンパク質(total protein)約5U/mgの特異的活性を示した。
上記に示されたイントロンの位置の配列データを使用して、A.awamoriからのoal遺伝子及びA.niger ATCC46951からのoal遺伝子を匹敵する方法で構築しそして発現することができる。
実施例13:E.coli又はS.cervisiaeにおいて異種性に発現されたOalの固定化及び(RS)−パントラクトンの加水分解分割へのその適用
バイオリアクターにおける多重の使用のために、A.nigerからの(R)−パントラクトナーゼを固定化した。E.coli又はS.cervisiae中で発現の後、細胞をB−PER(E.coli)若しくはY−PER(S.cervisiae)(Pierce, Rockford, IL, USA)のような化学的手段又は音波処理若しくは高圧のような機械的手段により破壊した(disrupted)。溶解物を遠心により清澄化した。この調製物を固定化のために直接使用した。別法として、固定化の前に、硫酸アンモニウム沈殿のような更なる精製段階を含ませて、更に特異的Oal活性を増加させた。
生体触媒を下記のように固定化した:
(1)シリカ−ゾル−ゲルにおけるOalの固定化
ポリ(グリセリルシリケート)−1.0(PGS−1.0)を文献[Gill and Ballesteros, J.Am.Chem.Soc.120: 8587-8598(1998)]に従って調製し、そしてその重量の半分の氷冷水に溶解した。これの100若しくは200mg部分を、2ml又は5mlのバイアル中で50mMリン酸塩、pH7.0中で生体触媒ストック(種々の調製物からの可溶性酵素)の氷冷調製物50若しくは100mgと完全に混合し、そしてバイアルを2分間穏やかに回転させてバイアルの壁にヒドロゲルの薄いコーティングを形成した。次いで、バイアルを20分間氷上に放置し、次いで冷蔵庫に移した(開放した)。ヒドロゲルを5℃で48〜72時間エージングさせてキセロゲルを形成させた。キセロゲルコーテッドバイアルを、100rpm、5℃で振とうすることにより、2×1若しくは2×4mlの50mMリン酸塩緩衝液、pH7で洗浄し、続いて10mMの酢酸マグネシムを含有する2×1若しくは2×4mlの50mM TEA−酢酸塩、pH7によって洗浄した。
(2)ゾル−ゲルシリカ−ポリビニルアルコール中のOalの固定化
処置は、DGS溶液をラクトナーゼ酵素ストックと組み合わせる前にポリビニルアルコール(AldrichからのPVA、水中の85K13%w/w)の適当な量と混合したことを除いて(1)における処置と同様であった。更なる処理は(1)の場合と同じであった。
(3)グルタルアルデヒドで活性化された、支持されたポリエチレンイミン上へのOalの固定化:
ポリエチレンイミン(Aldrichからの無水の高分子量の分岐状ポリマー1g)、CA(0.2g、36%Ac)及びセルロースアセテートブチレート(0.2g、Aldrichからの48%アセテート及びブチレート含有率)をジクロロメタン5mLに溶解し、そして溶液を使用してフラーズアース(Fullers Earth)(30〜60メッシュ、Aldrichから)7gをコーティングした。湿潤コーティングされた物質を室温で0.5時間空気下に乾燥してコーティングされたフラーズアース約9gを得た。次いでこれをグルタルアルデヒド(50%w/w、8mL、Aldrichから)及びリン酸塩緩衝液(50mM、pH8、50mL)の氷冷混合物中に、200rpmで2時間攪拌しながら懸濁させた。活性化された支持体を水(4×10mL)で洗浄し、次いでリン酸緩衝液(20mM、pH8、4×10mL)で洗浄し、次いで排出した(drained)。湿潤支持体をラクトナーゼ酵素ストックの氷冷した溶液(リン酸塩、50mM、pH8中の)と混合し、そして懸濁液を200rpmで20〜30時間攪拌した。液体を固定化された酵素からデカンテーションしそして湿潤した固定化物をリン酸塩(3×5mL)で洗浄し、エタノールアミン(20mM、pH8、20mL)で処理し、そして再びリン酸塩(20mM、pH7、2×5mL)で洗浄し、次いで排出した。
(4)(RS)−パントラクトンの加水分解分割のための反応条件:
生体触媒50若しくは100mg及び0.5ラセミラクトン(20mM酢酸マグネシウムを含有する0.75Mトリエチルアミン酢酸塩、pH8.5中の)1若しくは2mLを使用して2若しくは4mLのバイアル中で反応を行った。バイアルを必要な時間40℃、200rpmでインキュベーションし、溶液を排出し、キラルHPLCにより分析し、触媒を次のサイクルを始める前に新鮮な基質溶液(2×1又は2mL)で洗浄した。分析のためのサンプルを50mM EDTAを含有する等容積の500mM MES緩衝液、pH5.5によりクエンチし、遠心し(10,000g、10分)、次いで0.46×15cmのCHIRADEXカラムを使用して、70:30水−エタノール、1mL/分、20℃で溶離するHPLCにより分析した。最初の速度(initial rates)を15分に測定しそしてE値を各サイクルの終わりに決定した。
(RS)−パントラクトンのバッチ分割における選ばれた固定化された酵素調製物の性能を表2に要約する。ゾル−ゲル及び共有結合固定化プロトコールの両方共、24サイクルの1時間バッチ反応の後ですら触媒がそれらの初期活性の62〜72%を残しそして(R)−パントラクトンのエナンチオマー過剰率及びエナンチオマー選択性、それぞれ89〜98%及び71〜88%を示して有効であることが証明された。更に、延長したバッチ試験で試験するとき、即ち、各バッチ反応を1時間ではなくて1日間進行させるとき、触媒はきわめて類似した方法で作用を果たし(performed)、良好な長期間操作安定性を示す。
Figure 2006521103
実施例14:固定化された組換えE.coli発現されたOalの(RS)−パントラクトンの連続的分割への適用
実施例14(2)で上記したように調製された、ゾル−ゲル−PVA固定化された組換えラクトナーゼ生体触媒(E.coliで発現された)を使用して、充填床反応器においてラセミラクトンの連続的分割を行った:固定化された生体触媒(1.1g、0.21kUg−1、総計0.231kU)を、テフロン(登録商標)端部片を取り付けた0.46×15cmのOmnifitジャケット付きガラスカラムに乾式で詰め込んだ。これを、50mLガラス/テフロン(登録商標)注射器を備えた2つの注射器ポンプにより供給された1〜2mmのセルロースビーズを充填された1×10cmOmniftジャケット付きガラスカラムに接続した。カラムを、循環水浴に接続しそして分割実験期間中40℃に維持した。5ml/分の速度、室温で30分間トリス−酢酸塩緩衝液(ステアリン酸マグネシウム100mM、を含有する100mM、pH7)を供給し、次いでラセミラクトン(水中1.5M)及びトリス−酢酸塩緩衝液(50mM酢酸マクネシウムを含有する2.5M、pH8.25)の溶液を1:1の容積比及び2mL/分の全流速、室温で30分間一緒に供給することにより、反応器を状態調節した。次いで流速を1.2mL/分に降下させ、カラムを40℃に加熱し、システムを15分間平衡化させた。このようにして反応器を約45分間操作し、溶離物を氷浴中に集め、その条件下に総計52.7mLの供給物(5.14gのRSPLに相当する)を46〜48%の持続した転化率で処理した。溶離物のpHを硫酸(10%v/v/水性)によりpH6.5に調節し、溶液をジクロロメタン(10×75mL)で抽出しそして有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥しそしてロータリーエバボレーションして、10%RPL及び90%SPL(キラルHPLCにより分析して)からなる濃縮した(S)−パントラクトン(2.67g、理論の98%)を得た。水性相を硫酸(40%w/w)でpH1.5に酸性化し、1時間70℃に加熱し、氷中で冷却し、塩化ナトリウムで飽和させ、次いでジクロロメタン(10×75mL)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ロータリーエバポレーションして93%のエナンチオマー純度を有する濃縮した(R)−パントラクトン(2.23g、理論知り収率の92%)を得た。(R)−/(S)−ラクトンの合わせた回収率は95%であった。
実施例(13)及び(14)の結果は、組換えラクトナーゼがラセミパントラクトンの加水分解分割のための有効な生体触媒であること及び触媒を有効に固定化することができること及び固定化物を、バッチ操作及び連続操作の両方を使用するエナンチオマー過剰率90〜98%を有する高度に濃縮した(R)−パントラクトンの製造に適用することができることを明らかに示す。
実施例15:B.subtilisからの(S)−パントラクトン特異的ラクトナーゼのクローニング及び発現
ウシ及びウマ肝臓からのラクトナーゼのアミノ酸配列を使用して、我々は、これらの配列に対する限定された相同性を示したいくつかの他の配列を見出した。これらの中でも、B.subtilisからのyvre遺伝子(SMP−30/CGR1 FAMILY/仮想的33.2kDaタンパク質のメンバーとして注釈されたYVRE BACSU)を、発現ベクターへの後者のクローニングのための必要な制限部位(EcoRI及びPstI)も含むその5’−端部及び3’−端部のプライマーを使用するゲノムDNAからのPCRによりクローニングした。PCR条件は、A.nigerのゲノムDNAからのoal遺伝子の単離のために使用されたPCR条件と同じであった(実施例8参照)。PCR産物及びベクター(Stratagene (La Jolla, CA, USA)からのPET41a))をEcoRI及びPstIにより消化し、アガロースゲル電気泳動により清浄化し、ライゲーションしそしてE.coliTop10細胞(Stratagene, La Jolla, CA, USA)に形質転換した。このストラテジーを使用して、遺伝子を、E.coliからのGSTタンパク質の遺伝子にフレーム内で融合した。
製造者のプロトコールに従って発現及び精製を行った。追加的に5mMCaCl2
を含有する標準アッセイを使用して精製されたタンパク質の活性を40℃で決定した。酵素は(S)−パントラクトンの非常に高い選択性を示した。調製は1〜2U/mgの濃縮した融合タンパク質の特異的活性を有していた。酵素はMg2+又はCa2+イオンの存在下にのみ活性であった。

Claims (10)

  1. ウマの肝臓、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854又はA.niger MacRae ATCC46951に由来する、パントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列。
  2. ウマの肝臓に由来する場合には配列番号1に示されるようなヌクレオチド配列、A.niger MacRae ATCC46951に由来する場合には配列番号5に示されたヌクレオチド配列、A.niger ATCC9142に由来する場合には配列番号7に示されるようなヌクレオチド配列、A.niger awamori ATCC38854に由来する場合には配列番号9に示されるようなヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載のヌクレオチド配列。
  3. ウマの肝臓、Bacillus subtilis、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854又はA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列を含む発現ベクター。
  4. 請求項3に記載の発現ベクターで形質転換された宿主細胞。
  5. ウマの肝臓、A.niger ATCC9142、A.niger awamori ATCC38854又はA.niger MacRae ATCC46951に由来するパントラクトンヒドロラーゼ。
  6. パントラクトンヒドロラーゼのアミノ酸配列が、ウマの肝臓に由来する場合には配列番号2により示されるアミノ酸配列、A.niger MacRae ATCC46951に由来する場合には配列番号6により示されるアミノ酸配列、A.niger ATCC9142に由来するには配列番号8により示されるアミノ酸配列及びA.niger awamori ATCC38854に由来する場合には配列番号10により示されるアミノ酸配列を含む、パントラクトンヒドロラーゼ。
  7. パントラクトンヒドロラーゼが固定化されている、請求項5又は6に記載のパントラクトンヒドロラーゼ。
  8. R−又はS−パントラクトンの選択的加水分解のための、請求項6に記載のパントラクトンヒドロラーゼ又は配列番号4により示されるようなBacillus subtilisに由来するパントラクトンヒドロラーゼの使用。
  9. 請求項6に記載のパントラクトンヒドロラーゼ又は配列番号4により示されるようなBacillus subtilisに由来するパントラクトンヒドロラーゼの存在下に R−又はS−パントラクトンを選択的に加水分解する工程を含む、R−パントテン酸若しくはその塩又はR−パンテノールの製造方法。
  10. 既知の配列に直接隣接したヌクレオチド配列をクローニングする方法であって、
    a)第1PCRで産生された一本鎖DNAにランダムにハイブリダイゼーションする第2PCRにおけるプライマーを使用して、該第2PCRのためのテンプレートとして第1PCRの一本鎖DNAを使用すること;及び
    b)それにより、やはり工程a)のランダムにハイブリダイゼーションするプライマーを使用して第2鎖のためのテンプレートとしてそれ自体役立つ対向鎖を生成させること、
    を含むPCR増幅を含む方法。
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