JP2006515118A - 部品実装順序最適化方法、その装置及び部品実装機 - Google Patents

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Abstract

複数の部品を吸着して基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とした部品実装順序最適化装置(300a)であって、複数の部品の実装に必要となる吸着ノズルの交換回数及びタスクの総数の両方の観点から実装時間が短くなるノズルセットを決定するノズルセット決定部(305a)と、ノズルセット決定部(305a)によって決定されたノズルセットから、最適なノズルパターン及びノズルステーション(119)での吸着ノズルの配置(ノズル配置)を決定するノズルパターン決定部(305b)と、決定されたノズルセット及びノズルパターンを維持したまま、部品カセットの並び及び部品の実装順序を決定するZ配列・実装順序最適化部(305c)とを備える。

Description

本発明は、電子部品をプリント配線基板等の基板に実装する部品実装機を対象として最適な部品の実装順を決定する方法等に関し、特に、複数の部品を吸着して基板に装着する装着ヘッドを備える部品実装機を対象とする部品実装順序の最適化に関する。
電子部品をプリント配線基板等の基板に実装する部品実装機では、より短いタクト(実装時間)を実現するために、対象部品の実装順序について、最適化が行われる。最近では、電子機器の機種の多様化等に伴い、複数の部品を同時に装着ヘッドに吸着して基板に実装するというギャングピックアップ方式の装着ヘッドを備える多機能型の部品実装機の需要が増加し、このような部品実装機を対象とした部品実装順序の各種最適化手法が提案されている(例えば、特開2002−50900号公報、特開2002−171097号公報等)。
上記特許文献1及び2には、装着ヘッドに部品を満載させること、つまり、タスクごとに装着ヘッドに同時吸着される部品の数を最大化させることを優先して部品の実装順序を最適化するという方法が開示されている。ここで、タスクとは、装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作、又は、1回分の一連動作によって実装される部品群を意味する。このような最適化によって、全ての部品の実装に要するタスクの数が最小化されるので、より短いタクトで部品の実装が完了するというものである。
しかしながら、このような従来の最適化方法は、部品実装機にセットしておく部品カセットの並び(Z配列)、ノズルステーション上のノズル配置、ノズルパターン、実装順序(基板上の実装点を考慮した部品の実装順序)という各種最適化条件を同時に決定していくために、最適化処理に時間がかかるという問題がある。具体的には、上記最適化条件を変更しては、タクトや各種制約条件の具備をチェックし、全体として最適な条件を探索するという手法であるために、例えば、ノズルパターンを組み替えるたびにタクトを計算する必要があり、最適化処理に時間がかかる。ここで、ノズルパターンは、実装順序に従って並べられた各タスクについて、個々のヘッドごとに吸着ノズルのタイプが決定された吸着ノズル列のことである。
また、最適化条件を変更するために、入れ替えの対象となる装着ヘッドのヘッド位置やタスク等を乱数で決定するために、必ずしも最適な解が探索されるとは限らないという問題もある。
そこで、本発明は、複数の部品を吸着して基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とした部品実装順序最適化方法であって、より短い時間で、かつ、より最適な実装順序を探索することができる部品実装順序最適化方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、発明者らは、全タクトに占める部品実装機の動作を分析したところ、ノズル交換とタスクの実行に要する時間が大半であると判明した。そこで、タスクの数を減少させるだけでなく、ノズル交換回数を削減させることをも考慮し、それらを総合的に考慮して部品の実装順序を決定するアルゴリズムを開発した。
つまり、第1の発明に係る部品実装順序最適化方法は、部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を最適化する部品実装順序最適化方法であって、前記装着ヘッドは、部品を吸着するための吸着ノズルを交換可能な状態で最大L(≧2)個装着することができ、最適化の対象となる複数の部品には、2以上の異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着され得る部品が含まれ、前記部品実装順序最適化方法は、前記装着ヘッドに装着される吸着ノズルの組み合わせをノズルセットとし、前記装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作によって実装される部品群をタスクとした場合に、前記複数の部品の実装に必要となる吸着ノズルの交換回数及びタスクの総数の両方の観点から実装時間が短くなるノズルセットを決定するノズルセット決定ステップと、決定されたノズルセットを維持したまま、前記部品カセットの並び及び前記部品の実装順序を決定する実装順序決定ステップとを含むことを特徴とする。
ここで、前記ノズルセット決定ステップは、吸着ノズルの交換回数に該当する少なくとも1種類以上のノズルセットを特定し、その特定したノズルセットを用いて前記複数の部品を実装するためのタスク数を算出し、前記吸着ノズルの交換回数と前記算出したタスク数との組合せを評価し、前記評価の結果によりノズルセットを決定してもよい。たとえば、前記ノズルセット決定ステップでは、前記吸着ノズルの交換回数をN、前記タスクの総数をX、1回当たりの吸着ノズルの交換をタスク数に換算する係数をhとしたときに、S=X+h・Nで定まる評価値Sが最小となるノズルセットを前記ノズルセットと決定する。
これによって、従来のように、タスク数だけに着目して最適化するのではなく、ノズル交換回数も含めて最適化しているので、タクト全体に占める割合の大きいノズル交換とタスクに要する時間が削減され、全体としての実装時間が短縮化されるとともに、タスク数とノズル交換回数という2つのパラメータが最適化の初期の段階で決定され、探索に要する時間も短縮化される。
また、前記ノズルセット決定ステップは、n種類のノズルセットを用いて前記複数の部品を実装した場合に必要となるタスク数を算出するという処理を、前記nを1から1ずつ増加させながら繰り返すタスク数算出ステップと、前記nと前記nに対して算出されたタスク数との組から、所定の評価式に従って実装時間に相当する評価値Sを算出し、前記評価値Sが最小となる組に対応するn種類のノズルセットを特定し、特定したn種類のノズルセットを前記ノズルセットと決定するノズルセット数特定ステップとを含んでもよい。具体的には、前記タスク数算出ステップは、前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数として算出するステップと、算出された最小タスク数から1ずつ増加させながら、各タスク数で、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出するステップとを含む。
これによって、より少ないタスク数から順に、可能解が探索されるので、最適化に要する時間が短縮される。
また、前記タスク数算出ステップでは、前記タスク数を増加させるときに、直前に決定した複数のノズルセットのうち、L個に満たない部品からなるタスクを実行する際の装着ヘッドの空き状態である「空打ち」の少ないノズルセットのタスク数を増加させる。一方、前記タスク数算出ステップは、さらに、前記タスク数を1ずつ減少させながら前記タスク数を算出するとともに、前記タスク数を減少させるときに、直前に決定した複数のノズルセットのうち、L個に満たない部品からなるタスクを実行する際の装着ヘッドの空き状態である「空打ち」の多いノズルセットのタスク数を減少させる。
これによって、可能解となる確率の高いタスク数の組み合わせについて優先的に探索されるとともに、タスク数の減少についても探索が試みられるので、より短時間で、より最適化な解(実装順序)が求まる。
また、前記吸着ノズルは、タイプごとに、使用可能な個数の制約があり、前記ノズルセット決定ステップでは、前記n種類のノズルセットそれぞれを決定する際に、前記制約の範囲内で、吸着ノズルと当該吸着ノズルを使用して実装する部品の個数との組をL個以下だけ特定してもよい。これによって、ノズルリソースの制約がある場合であっても、タスク数とノズル交換回数の両面から最適化することが可能となる。
また、前記タスク数算出ステップでは、前記n種類のノズルセットそれぞれを用いるタスクの数について採り得る組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせについて、順に、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出してもよい。このとき、前記タスク数算出ステップでは、前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数とし、吸着ノズルのタイプごとの部品のうち員数が最も多い部品の個数を最大タスク数とし、それら最小タスク数と最大タスク数とで特定される範囲に限定して、前記組み合わせを抽出する。
これによって、可能性あるタスク数の組み合わせについて、総当たり的に、可能解か否かの検討が繰り替えされるので、探索時間が多少長引くものの、より最適な解が見過ごされることなく、確実に発見されるという効果がある。
もっとも、上記のような総当たり的な探索法と最小タスク数から探索する方法とを組み合わせてもよい。たとえば、前記タスク数算出ステップは、前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数として算出し、算出された最小タスク数から1ずつ増加させながら、各タスク数で、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出する第1算出ステップと、前記n種類のノズルセットそれぞれを用いるタスクの数について採り得る組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせについて、順に、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出する第2算出ステップと、前記第1算出ステップ及び前記第2算出ステップのいずれかを選択的に実行させる選択ステップとを含んでもよい。
これによって、部品の実装順序を最適化において、最適化の時間を優先するか、あるいは、最適化の精度を優先するかを選択することができる。
また、上記目的を達成するために、発明者らは、さらに進んで、ノズル交換可能な部品実装機において全タクトに占める部品実装機の動作を分析したところ、全タクトの中でノズル交換が占める割合が大きいことが判明した。そこで、ノズル交換を一切行わないで全部品を実装するアルゴリズムを考案するに至った。つまり、より少ないタスク数で全部品を実装することが可能な1種類のノズルセットを決定するアルゴリズムを開発した。これによって、ノズル交換を行わないことで、タスク数がいくぶんか増加するものの、これまで発生していたノズル交換時間が全く無くなることから、全体としての実装時間は大きく増加することはないと考えた。そして、部品実装順序の最適化において、最適な1種類のノズルセットを決定した後においては、もはや吸着ノズルの交換を考慮する必要がないので、1つの最適化パラメータが削減されることとなり、全体としての最適化処理に要する時間が大幅に短縮される。さらに、ノズル交換のための機構や制御ユニット等を部品実装機に装備させる必要がなくなるので、つまり、装着ヘッドの機構や配線等が簡略化され、開発期間も大幅に短縮化され、きわめて高い価格性能比をもつ部品実装機が実現されることとなった。
つまり、第2の発明に係る部品実装順序最適化方法は、部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を最適化する部品実装順序最適化方法であって、前記装着ヘッドには、部品を吸着するための吸着ノズルを最大L(≧2)個装着することができ、最適化の対象となる複数の部品には、2以上の異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着され得る複数の種類の部品が含まれ、前記部品実装順序最適化方法は、前記装着ヘッドに装着される吸着ノズルの組み合わせをノズルセットとし、前記装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作によって実装される部品群をタスクとした場合に、前記装着ヘッドに装着した吸着ノズルを交換することなく、かつ、最小のタスク数で前記複数の部品全てを実装するのに必要なノズルセット及びタスク数を決定するタスク数決定ステップを含むことを特徴とする。これによって、ノズル交換を行うことなく、より少ないタスク数で全部品を実装する最適な部品実装順序が決定される。
ここで、前記タスク数決定ステップは、異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着される部品の員数に基づいて各タイプの吸着ノズルの数を初期ノズルセットとして算出する初期ノズル算出ステップと、算出された初期ノズルセットと対応する部品の員数から、前記複数の部品全てを実装するのに要する総タスク数を算出する初期タスク数算出ステップと、前記初期ノズルセットにおける各タイプの吸着ノズルを1本増減させた場合における総タスク数を算出するタスク数算出ステップと、前記タスク数算出ステップで算出された総タスク数が前記初期タスク数算出ステップで算出された総タスク数よりも小さくなるか否かを判断し、小さくなる場合には、前記増減後のノズルセットを最新のノズルセットとして更新した後に前記増減と総タスク数が小さくなるかの判断とを繰り返し、小さくならない場合には、直前のノズルセット及び当該ノズルセットにおける総タスク数を前記ノズルセット及びタスク数として決定する判断ステップとを含んでもよい。これによって、各タイプの吸着ノズルを1本ずつ増加又は減少させながらタスク数が評価されるので、最適なノズルセットが探索される。
また、前記複数の部品それぞれは、部品の高さに基づいて区分された複数の部品グループのいずれかに属し、前記タスク数算出ステップは、前記複数の部品が属する全ての部品グループについて、各部品グループに属する全ての部品を実装するのに要するタスク数を算出する部品グループタスク数算出ステップと、算出された部品グループごとのタスク数を合計することによって前記総タスク数を算出する合計ステップ算出ステップとを含んでもよい。これによって、部品グループの単位で順次に実装することが必要とされる場合であっても、それら全部品を実装することが可能なノズルセットが決定される。
また、前記部品グループタスク数算出ステップでは、1つの部品グループに複数の吸着ノズルで吸着される複数の種類の部品が含まれる場合には、それら複数の吸着ノズルそれぞれに対応するタスク数のうち、最大のタスク数を当該部品グループのタスク数として算出してもよい。これによって、装着ヘッドに異なるタイプの吸着ノズルを装着して部品を実装することが可能な場合に対応した効率的なノズルセットが決定される。
なお、本発明は、上記のような部品実装順序最適化方法として実現することができるだけでなく、それら方法の特徴的なステップを手段として備える部品実装装置として実現したり、そのように最適化された順序に従って部品を実装する部品実装機として実現したり、それらステップをパーソナルコンピュータ等に実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを格納するCD−ROM等の記録媒体として実現することもできる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る部品実装システム10全体の構成を示す外観図である。この部品実装システム10は、上流から下流に向けて回路基板20を送りながら電子部品を実装していく生産ラインを構成する複数の部品実装機100、200と、生産の開始等にあたり、各種データベースに基づいて必要な電子部品の実装順序を最適化し、得られたNCデータを部品実装機100、200にダウンロードして設定・制御する最適化装置300とからなる。
部品実装機100は、同時かつ独立して、又は、お互いが協調して(又は、交互動作にて)部品実装を行う2つのサブ設備(前サブ設備110及び後サブ設備120)を備える。各サブ設備110(120)は、直交ロボット型装着ステージであり、部品テープを収納する最大48個の部品カセット114の配列からなる2つの部品供給部115a及び115bと、それら部品カセット114から最大10個の部品を吸着し基板20に装着することができる10個の吸着ノズル(以下、単に「ノズル」ともいう。)を有する装着ヘッド112(10ノズルヘッド)と、その装着ヘッド112を移動させるXYロボット113と、装着ヘッド112に吸着された部品の吸着状態を2次元又は3次元的に検査するための部品認識カメラ116と、トレイ部品を供給するトレイ供給部117等を備える。
なお、「部品テープ」とは、現実は、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール(供給リール)等に巻かれた状態で供給される。主に、チップ部品と呼ばれる比較的小さいサイズの部品を部品実装機に供給するのに使用される。ただし、最適化処理においては、「部品テープ」とは、同一の部品種に属する部品の集合(それら複数個の部品が仮想的なテープ上に並べられたもの)を特定するデータであり、「部品分割」と呼ばれる処理によって、1つの部品種に属する部品群(1本の部品テープ)が複数本の部品テープに分割される場合がある。また、部品テープによって供給される部品をテーピング部品と呼ぶ。
この部品実装機100は、ほぼ全ての種類の電子部品(装着対象となる部品として、0.6mm×0.3mmのチップ抵抗から200mmのコネクタまで)を装着できるように設計されており、この部品実装機100を必要台数だけ並べることで、生産ラインを構成することができる。
図2は、図1に示された部品実装機100の主要な構成を示す平面図である。シャトルコンベヤ118は、トレイ供給部117から取り出された部品を載せて、装着ヘッド112による吸着可能な所定位置まで運搬するための移動テーブル(移動コンベア)である。ノズルステーション119は、各種形状の部品種に対応する交換用の吸着ノズルが置かれるテーブルである。
各サブ設備110(又は120)を構成する2つの部品供給部115a及び115bは、それぞれ、部品認識カメラ116を挟んで左右に配置されている。したがって、部品供給部115a又は115bにおいて部品を吸着した装着ヘッド112は、部品認識カメラ116を通過した後に、基板20の実装点に移動し、吸着した全ての部品を順次装着していく動作を繰り返す。
なお、各サブ設備に向かって左側の部品供給部115aを「左ブロック」、右側の部品供給部115bを「右ブロック」とも呼ぶ。また、装着ヘッド112による部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の動作(吸着・移動・装着)、又は、そのような1回分の動作によって実装される部品群)を「タスク」と呼ぶ。例えば、本部品実装機100が備える装着ヘッド112によれば、1個のタスクによって実装される部品の最大数は10となる。なお、ここでいう「吸着」には、ヘッドが部品を吸着し始めてから移動するまでの全ての吸着動作が含まれ、例えば、1回の吸着動作(装着ヘッド112の上下動作)で10個の部品を同時に吸着する場合だけでなく、複数回の吸着動作によって10個の部品を吸着する場合も含まれる。
図3Aは、装着ヘッド112と部品カセット114の位置関係を示す模式図である。この装着ヘッド112は、「ギャングピックアップ方式」と呼ばれる作業ヘッドであり、独立して部品の吸着・装着を行う最大10個の吸着ノズル112a〜112b(向かって左端に装着された第1番目の吸着ノズル112aから右端に装着された第10番目の吸着ノズル112bまでの合計10個の吸着ノズル)が着脱可能であり、最大10個の部品カセット114それぞれから部品を同時に(1回の上下動作で)吸着することができる。つまり、装着ヘッド112は、部品供給部115a及び115bに移動し、部品を吸着する。このとき、例えば、一度に10個の部品を同時に吸着できないときは、吸着位置を移動させながら複数回、吸着上下動作を行うことで、最大10個の部品を吸着することができる。
なお、装着ヘッド112に装着される10個の吸着ノズル112a〜112bの位置(ヘッド位置)を、部品供給部115a及び115bから装着ヘッド112を見た場合の装着ヘッド112の左端より、ヘッド番号1(H1)、ヘッド番号2(H2)、…、ヘッド番号10(H10)と呼ぶ。また、本発明の部品実装順序最適化方法は、図3Aに示されるような一列に吸着ノズルが並べられた一連式装着ヘッドだけに限られず、図3Bに示されるような2列に吸着ノズルが並べられた2連式装着ヘッドにも適用することができる。
部品カセット114の種類には、「シングルカセット」と呼ばれるタイプと、「ダブルカセット」と呼ばれるタイプがある。「シングルカセット」と呼ばれる部品カセット114には1つの部品テープだけが装填され、「ダブルカセット」と呼ばれる部品カセット114には2つの部品テープ(ただし、送りピッチ(2mm又は4mm)が同一の部品テープに限られる)が装填される。また、部品供給部115a及び115bにおける部品カセット114(又は、部品テープ)の位置を「Z軸上の値」又は「Z軸上の位置」と呼び、部品供給部115aの最左端を「1」とする連続番号等が用いられる。したがって、テーピング部品の並びを決定することは、部品種(又は、部品テープ、部品テープを収納した部品カセット114)の並び、つまり、Z配列を決定することに等しい。
図4は、装着ヘッド112に装着される吸着ノズル112a〜112bの例を示す外観図である。本図に示されるように、吸着ノズルの種類としては、吸着する部品のサイズや重量に応じて、複数のタイプ(S,M,Lなど)が用意されている。装着ヘッド112は、部品の吸着に必要なノズルが装着ヘッド112にないときには、その吸着ノズルが置かれたノズルステーション119へ移動し、そこでノズル交換を行ったうえで、部品カセット114へ移動し、部品を吸着する。
図5A〜Eは、テーピング部品の例を示す図である。テーピング部品は、図5A〜Dに示される各種チップ形電子部品423a〜423dを図5Eに示されるキャリアテープ424に一定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部424aに収納し、この上面にカバーテープ425を貼付けて包装し、供給用リール426に所定の数量分を巻回したテーピング形態(部品テープ)でユーザに供給される。
(実施の形態1)
図6は、本発明の実施の形態1における最適化装置300a、つまり、図1に示された最適化装置の一構成例を示すブロック図である。この最適化装置300aは、生産ラインを構成する各設備の仕様等に基づく各種制約の下で、対象となる基板の部品実装におけるラインタクト(ラインを構成するサブ設備ごとのタクトのうち、最大のタクト)を最小化するように、部品実装用CAD装置等から与えられた全ての部品を対象として、各サブ設備で実装すべき部品及び各サブ設備における部品の実装順序を決定し、最適なNCデータを生成するコンピュータ装置であり、演算制御部301、表示部302、入力部303、メモリ部304、最適化プログラム格納部305、通信I/F(インターフェース)部306及びデータベース部307等から構成される。
この最適化装置300aは、本発明に係る最適化プログラムをパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムが実行することによって実現され、部品実装機100と接続されていない状態で、スタンドアローンのシミュレータ(部品実装順序の最適化ツール)としても機能する。
演算制御部301は、CPUや数値プロセッサ等であり、ユーザからの指示等に従って、最適化プログラム格納部305からメモリ部304に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果に従って、各構成要素302〜307を制御する。
表示部302はCRTやLCD等であり、入力部303はキーボードやマウス等であり、これらは、演算制御部301による制御の下で、本最適化装置300aと操作者とが対話する等のために用いられる。
通信I/F部306は、LANアダプタ等であり、本最適化装置300aと部品実装機100、200との通信等に用いられる。メモリ部304は、演算制御部301による作業領域を提供するRAM等である。
データベース部307は、この最適化装置300aによる最適化処理に用いられる入力データ(実装点データ307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報307c等)や最適化によって生成された実装点データ等を記憶するハードディスク等である。
図7〜図9は、それぞれ、実装点データ307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報307cの例を示す図である。
実装点データ307aは、実装の対象となる全ての部品の実装点を示す情報の集まりである。図7に示されるように、1つの実装点piは、部品種ci、X座標xi、Y座標yi、制御データφiからなる。ここで、「部品種」は、図8に示される部品ライブラリ307bにおける部品名に相当し、「X座標」及び「Y座標」は、実装点の座標(基板上の特定位置を示す座標)であり、「制御データ」は、その部品の実装に関する制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、装着ヘッド112の最高移動速度等)である。なお、最終的に求めるべきNCデータとは、ラインタクトが最小となるような実装点の並びである。
部品ライブラリ307bは、部品実装機100、200が扱うことができる全ての部品種それぞれについての固有の情報を集めたライブラリであり、図8に示されるように、部品種ごとの部品サイズ、タクト(一定条件下における部品種に固有のタクト)、その他の制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、部品認識カメラ116による認識方式、装着ヘッド112の最高速度比等)からなる。なお、本図には、参考として、各部品種の部品の外観も併せて示されている。
実装装置情報307cは、生産ラインを構成する全てのサブ設備ごとの装置構成や上述の制約等を示す情報であり、図9に示されるように、装着ヘッドのタイプ等に関するヘッド情報、装着ヘッドに装着され得る吸着ノズルのタイプ等に関するノズル情報、部品カセット114の最大数等に関するカセット情報、トレイ供給部117が収納しているトレイの段数等に関するトレイ情報等からなる。これらの情報は、以下のように呼ばれるデータである。つまり、設備オプションデータ(サブ設備毎)、リソースデータ(設備毎で利用可能なカセット本数とノズル本数)、ノズルステーション配置データ(ノズルステーション付きのサブ設備毎)、初期ノズルパターンデータ(サブ設備毎)、Z軸配置データ(サブ設備毎)等である。
最適化プログラム格納部305は、本最適化装置300aの機能を実現する各種最適化プログラムを記憶しているハードディスク等である。最適化プログラムは、部品の実装順序を最適化するプログラムであり、機能的に(演算制御部301によって実行された場合に機能する処理部として)、ノズルセット決定部305a、ノズルパターン決定部305b及びZ配列・実装順序最適化部305cから構成される。
ノズルセット決定部305aは、全ての部品を実装するのに使用する最適な1以上のノズルセットを決定する処理部である。ここで、ノズルセットとは、部品の実装のために装着ヘッド112に装着される吸着ノズルの組み合わせであり、10ノズルヘッドの場合、10個以下の吸着ノズルの種類及び個数で特定される。たとえば、ノズルセットの一例として、2個のSタイプの吸着ノズルと8個のMタイプの吸着ノズルからなる組み合わせである。このとき、各吸着ノズルが装着される装着ヘッド112のヘッド位置は限定されない。このノズルセット決定部305aは、装着ヘッド112による吸着ノズルの交換回数(ノズル交換回数)及び全部品を実装するのに必要なタスクの数(タスク数)の観点から、より短い時間で全部品の実装を終えることが可能なノズルセットを特定する。
ノズルパターン決定部305bは、ノズルセット決定部305aによって決定されたノズルセットから、最適なノズルパターン及びノズルステーション119での吸着ノズルの配置(ノズル配置)を決定する。このノズルパターン決定部305bは、ノズルセット決定部305aで決定されたノズルセットについて、各ノズルセットを構成する各種吸着ノズルの位置(装着ヘッド112におけるヘッド位置)を決定する(吸着ノズルのタイプと装着ヘッド112のヘッド位置とを具体的に対応づける)とともに、ノズルセットの単位で並びを決定することで、ノズルパターンを決定する。そして、決定したノズルパターンに従って、ノズルステーション119上のノズル配置を決定する。
Z配列・実装順序最適化部305cは、ノズルパターン決定部305bで決定されたノズルパターン及びノズルステーション119でのノズル配置の下で(ノズルパターンとノズル配置を維持したまま)、Z配列及び実装順序を最適化し、最終的な成果としてのNCデータを生成する。ここでの実装順序の最適化とは、ノズルパターン、ノズル配置、Z配列が固定された状況下で、基板上の各実装点を最適に順序付けすることである。
このように、最適化プログラムは、ノズルセット決定部305a及びノズルパターン決定部305bにより、ノズルパターン及びノズル配置を決定した後に、Z配列・実装順序最適化部305cにより、残るZ配列及び実装順序の最適化を行っている。よって、部品の実装時間の全体に占める割合が大きいノズル交換という処理を優先的に効率化して最適化した後に、残るZ配列や実装順序を最適化しているので、より短い処理時間で、より最適な実装順序を探索することができる。
次に、以上のように構成された最適化装置300aの動作について説明する。
図10は、ノズルセット決定部305aによるノズルセットの決定手順を示すフローチャートである。ノズルセット決定部305aは、まず、実装の対象となる部品の総員数と装着ヘッド112のヘッド数(装着ヘッド112に装着されている吸着ノズルの個数、つまり、図3に示された装着ヘッドの場合であれば、10)から、理想的な最小タスク数Xminを算出する(S100)。たとえば、いま、実装の対象となる部品が、Sタイプの吸着ノズルで実装される部品(このような部品を単に「Sタイプの部品」ともいう。)が50個と、Mタイプの吸着ノズルで実装される部品(このような部品を単に「Mタイプの部品」ともいう。)が167個の合計217個とし、装着ヘッドのヘッド数が5とすると、
(50+167)/5=43.4
より、小数点以下を切り上げ、
Xmin=44
と、算出する。これは、可能な限り装着ヘッド112に部品を満載させた状態で部品を実装した場合であっても、全ての部品を実装するのに、最低、44回のタスクが必要となることを意味する。
次に、ノズルセット決定部305aは、ノズル交換回数Nを0から1ずつインクリメントしながら、各ノズル交換回数Nにおいて全部品を実装するのに必要なノズルセットとタスク数XNを特定する(S101〜S104)。
具体的には、まず、ノズル交換回数Nを0(ノズルセットの数を1)とし(S101)、その場合におけるノズルセットとタスク数XNを特定する(S102)。なお、ノズル交換回数Nとノズルセットの数(ノズルセットの種類)nとは、
n=N+1
の関係にある。たとえば、ノズルセット数が1の場合には、装着ヘッド112に最初に装着したノズルセットのまま全部品を実装するので、ノズル交換回数Nは0となる。また、ノズルセット数が2の場合には、実装の途中において、最初のノズルセットから第2番目のノズルセットに交換する必要があるので、ノズル交換回数Nは1となる。
また、このノズルセットとタスク数XNの特定(S102)については、後述するように、最小タスク数Xminから順に1ずつ増加させながら、全部品の実装が可能か否かの検討(可能解の検討)を行うので、より少ないタスク数で全部品を実装することが可能なノズルセット、及び、そのようなタスク数が優先的に決定される。
続いて、後述する一定の終了条件が満たされたか否かを判断し(S103)、そうでない場合には(S103でNo)、ノズル交換回数Nを1だけ増加させ(S104)、今度は、ノズル交換回数Nが1回(ノズルセット数が2個)において全部品を実装するのに必要なノズルセットとタスク数XNとを特定する(S102)。
このようにして、ノズル交換回数Nを1ずつインクリメントしながら(N=0、1、…)、タスク数XNを特定するという処理を繰り返し(S102〜S104)、もし、終了条件が満たされた場合には(S103でYes)、このような探索を終了し、最後に、これまでの探索で特定されたノズル交換回数Nとタスク数XNとの組の中から、一定の評価関数を用いることで、最も少ない時間で部品の実装が完了する組を特定し、特定した組のノズルセットを最適なノズルセットと決定する(S105)。
なお、ステップS103における終了条件とは、特定したタスク数XNが最小タスク数Xminに一致した場合、ノズル交換回数Nを増加させてもタスク数XNが減少しない場合などである。つまり、ノズル交換回数Nを増加させても、後述する評価値が小さくなる可能性がないことが明らかとなった状態である。
図11は、図10におけるステップS105(最適なノズルセットを特定)の手順を説明する図である。ここでは、ノズル交換回数Nとタスク数XNとの組が3組(N=0,1,2)求められたケースの例が示されている。ノズルセット決定部305aは、3つの組について、ノズル交換回数Nとタスク数XNとを図示された評価関数に代入することで、評価値S0、S1、S2を算出し、それら評価値S0、S1、S2の中から最小のものを特定し、そのノズル交換回数Nに対応するノズルセットを最適なノズルセットと決定する。
なお、図示された評価関数は、ノズル交換に要する時間とタスクの実行に要する時間の合計値に相当する値を算出する関数である。なお、評価関数中のhは、1回のノズル交換に要する時間をタスク数に換算する係数であり、例えば、2などの定数である。
このようにして、ノズルセット決定部305aによって、ノズル交換に要する時間と全てのタスクの実行に要する時間の合計が最小となるようなノズルセットが決定される。
図12は、図10におけるステップS102(ノズルセットとタスク数XNの特定)の詳細な手順、つまり、与えられたノズル交換回数Nの下で(図10のステップS101)、全ての部品を実装するのに必要なタスク数XNを特定する手順を示すフローチャートである。ノズルセット決定部305aは、まず、初期設定として、タスク数XNが最小タスク数Xminに等しいと仮定し(S110)、可能解か否かを検討する(S111)。つまり、与えられたノズル交換回数Nの下で、全ての部品をXmin回のタスクで実装することが可能か否かを検討する。
その結果、可能解でなければ(S111でNo)、タスク数XNを1だけ増加させ(S114)、再び、可能解か否かの検討を繰り返す(S111)。一方、可能解であれば、その時のタスク数XNを、与えられたノズル交換回数Nに対応するタスク数XNと決定し(S113)、終了する。
このように、ノズルセット決定部305aは、最小タスク数Xminから1ずつインクリメントしながら、与えられたノズル交換回数Nの下で、全部品の実装に必要となるタスク数XNを特定する。
図13は、図12におけるステップS111(可能解か否かの検討)の詳細な手順、つまり、ノズル交換回数Nとタスク数XNとが与えられた場合に、そのような条件を満たす実装が可能か否かを判定する手順を示すフローチャートである。ノズルセット決定部305aは、まず、対象となる全部品を吸着ノズルのタイプごとのグループ(例えば、Sタイプの部品が50個と、Mタイプの部品が167個の場合に、50個のSタイプ部品と167個のMタイプ部品の2つのグループ)に分割し、各グループをノズルセットテーブルに配置したものを初期状態として生成する(S120)。ここで、ノズルセットテーブルとは、後述するように、ヘッド位置(ヘッド番号)を桁とし、ノズルセット数(ノズルセット番号)を行とするメモリ上の表である。
次に、各グループを与えられたタスク数XNで分割し(S121)、分割によって得られた部品グループを、部品数の多い順に、左の欄及び上の行が先に詰められていくように、ノズルセットテーブルに配置していく(S122)。
その結果、ノズルセットテーブルにおいて、与えられたノズルセット数nの行内に全ての部品グループが配置されたか否かを判定し(S123)、全ての部品グループが配置された場合には(S123でYes)、与えられたノズル交換回数Nに対してタスク数XNは可能解であると判断し(S124)、そうでない場合には(S123でNo)、与えられたノズル交換回数Nに対してタスク数XNは可能解でないと判断する(S125)。
図14は、ノズル交換回数Nが0の場合においてタスク数XNを特定する具体例を示す図である。いま、前提として、図14(a)に示されるように、実装の対象となる部品の総数が217個(うち、Sタイプの部品が50個、Mタイプの部品が167個)であり、装着ヘッドのヘッド数が5個とする。この条件下において、ノズル交換回数N=0の場合に(図10のステップS101)、タスク数XNの特定(図10のステップS102)は、以下のようにして行われる。
まず、図14(b)に示されるように、ノズルセット決定部305aは、ノズルセットテーブルの初期状態を生成する(図13のステップS120)。なお、図14(b)のノズルセットテーブルにおいて、左欄がノズルセットの番号であり、続く5つの欄(「1」〜「5」)がヘッド番号に対応する欄である。また、テーブル中の「S(50)」、「M(167)」は、それぞれ、Sタイプの部品が50個、Mタイプの部品が167個を意味する。したがって、図14(b)に示されたノズルセットテーブルは、ヘッド番号1及び2の位置に、それぞれ、Sタイプ及びMタイプの吸着ノズルを装着した装着ヘッドを用いて、Sタイプの部品50個とMタイプの部品167個を実装することを意味する。ちなみに、可能な限り同時吸着して実装することを前提としているので、このノズルセットテーブルでは、167回のタスクによって、全部品の実装が完了することになる。
次に、ノズルセット決定部305aは、初期状態で生成されたグループS(50)及びM(167)を最小タスク数Xmin「44」で分割し(図13のステップS121)、員数の多い部品グループの順に(同数の場合には、例えば、S()をM()に優先させて)、ノズルセットテーブルの上から下の行に、左から右の欄に向けて、図14(c)に示されるノズルセットテーブルのように配置していく(図13のステップS122)。
そして、ノズルセット決定部305aは、全ての部品グループが、与えられたノズルセット数n(ここでは、1)分の行内に配置されたか否かを判断する(図13のステップS123)。図14(c)では、2行にわたって部品グループが配置されているので、ノズルセット数「1」に対してタスク数「44」による実装は不可能と判断する(図13のステップS125、図12のステップS112)。そして、タスク数を1だけインクリメントし(図12のステップS114)、タスク数「45」とし、再び同様の検討を行う(図12のステップS111、図13のステップS120〜S125)。つまり、図14(d)に示されるノズルセットテーブルのように配置し直す。この場合にも、1行に配置されない部品S(5)が発生するので、タスク数「45」による実装は不可能と判断する。
以下、同様にして、タスク数を1ずつインクリメントしながらノズルセットテーブルへの部品配置を繰り返し、最終的に、タスク数「50」として部品を配置したときに、図14(e)に示されるように、ノズルセットテーブルの第1行に全ての部品が配置されるので、このタスク数「50」が最小の可能解と判断し(図13のS124)、ノズル交換回数0に対するタスク数を「50」と決定する(図12のステップS113)。
続いて、ノズルセット決定部305aは、ノズル交換回数を1だけ増加させ(図10のステップS104)、ノズル交換回数Nが「1」に対するタスク数X2を特定する(図10のステップS102)。
図15は、ノズル交換回数Nが1以上の場合におけるタスク数XNの特定(図10のステップS102)の詳細な手順を示すフローチャートである。基本的な流れは、図12及び図13に示されたノズル交換回数Nが0の場合の手順と同様であるが、タスク数を増加させるだけでなく、減少させながら、より小さいタスク数の可能解を探索する手順が付加されている点が異なる。
まず、ノズルセット決定部305aは、初期タスク数と初期状態を特定する(S130)。ここで、初期タスク数は、最小タスク数Xminを、与えられた複数のノズルセットそれぞれに分配したものであり、ここでは、第1番目のノズルセットに(Xmin−N)個のタスクを割り当て、残る第2番目以降のノズルセットに対して1個のタスクを割り当てる。
次に、ノズルセット決定部305aは、初期タスク数が可能解か否かを検討する(S131)。つまり、与えられたノズル交換回数Nの下で、各ノズル交換回数Nに対応する具体的なノズルセットを特定しながら、全ての部品を初期タスク数で実装することができるか否かを検討する。
その結果、可能解であれば(S132でYes)、特定した2以上のノズルセット及び初期タスク数をノズル交換回数Nに対する解として終了する。
一方、初期タスク数が可能解でなければ(S132でNo)、総タスク数XNを1だけ増加させ(S133)、再び、可能解か否かを検討する(S134)という処理を、可能解が得られるまで繰り返す(S135)。ここで、総タスク数を1だけ増加するときには、2以上のノズルセットのうち、「空打ち」(装着ヘッドに吸着ノズルが装着されているにも拘わらず部品が吸着されることなく、空き状態のヘッドのまま、タスクが実行される場合における空き状態のヘッドのこと)の最も少ないノズルセットのタスクを1だけ増加させ、そのノズルセットを更新する。これは、「空打ち」の少ないノズルセットのタスクを増加させる方が、より多くの部品を実装できる可能性が高い、つまり、与えられたノズルセット数に割り当てることができなかった部品群すべてを割り当てることができる可能性が高いからである。
このようにしてタスクの増加によって可能解が発見された後に、続いて、ノズルセット決定部305aは、これまでとは逆に、総タスク数XNを1だけ減少させ(S136)、再び、可能解か否かを検討する(S137)。ここで、総タスク数を1だけ減少させるときには、2以上のノズルセットのうち、「空打ち」の多いノズルセットを優先して、タスクを1だけ減少させ、そのノズルセットを更新する。これは、「空打ち」の多いノズルセットのタスクを減少させる方が、同一ノズルセット内でのヘッドごとの部品数を平準化できる可能性が高い、つまり、ノズルセット数を増加させることなく、タスク数を減少させることができる可能性が高いからである。
その結果、可能解でない場合には(S138でNo)、それ以上のタスクの減少は困難と判断とし、タスクを減少させる直前の状態における複数のノズルセット及びそれらノズルセットから求まる合計タスク数XNをノズルセット数nに対する解とし、終了する。
一方、可能解である場合には(S138でYes)、続いて、総タスク数が最小タスク数Xminであるか否か判断し(S139)、最小タスク数Xminであるときには(S139でYes)、その状態における複数のノズルセット及びそれらノズルセットから求まる合計タスク数XNをノズル交換回数Nに対する解として終了し、そうでないときには(S139でNo)、再び、総タスク数XNを1だけ減少させ(S136)、可能解か否かの検討を行う(S137)という処理を繰り返す。
このようにして、ノズル交換回数Nが1以上の場合には、総タスク数を最小タスク数Xminから1だけインクリメントしながら可能解を探索し、可能解が得られた場合に、続いて、総タスク数を1だけデクリメントしながら可能解を探索することで、最終的に、与えられたノズル交換回数Nに対して、最小のタスク数XNを特定する。
図16及び図17は、ノズル交換回数Nが1の場合においてタスク数XNを特定する具体例を示す図である。いま、前提として、図16に示されるように、実装の対象となる部品の総数が217個(うち、Sタイプの部品が50個、Mタイプの部品が167個)であり、装着ヘッドのヘッド数が5個とする。最小タスク数Xminが44であるので、ノズルセット決定部305aは、2つのノズルセット(第1及び第2番目のノズルセット)に対して、それぞれ、初期タスク数として、「43」と「1」を割り当てる(図15のステップS130)。つまり、ノズル交換回数Nにおけるj番目のノズルセットに割り当てるタスク数をXNjとすると、ノズル交換回数N「1」における第1番目のノズルセットに割り当てる初期タスク数X11は、ここでは、
X11=Xmin−N (j=1)
=44−1
=43
より、「43」とし、第2番目のノズルセットに割り当てる初期タスク数X12は、
X12=1 (j≧2)
より、「1」と割り当てる。
そして、ノズルセット決定部305aは、まず、図17(a)に示されるような2つの部品グループS(50)及びM(167)が配置されたノズルセットテーブルを初期状態として生成する(図15のステップS130)。
次に、ノズルセット決定部305aは、それら2つの部品グループを上記初期タスク数X11及びX12で分割して配置し直すことで、図17(b)に示されるノズルセットテーブルのように、部品グループを配置する(図15のステップS131)。具体的には、まず、2つの部品グループを第1番目のノズルセット用の初期タスク数X11(「43」)で分割し、員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(43)、M(43)、M(43)、M(43)、M(38)の順に)、ノズルセットテーブルの第1行目に並べ、続いて、残る部品S(7)を第2番目のノズルセット用の初期タスク数X12(「1」)で分割し、員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(1)、S(1)、S(1)、S(1)、S(1)の順に)、ノズルセットテーブルの第2行目に並べ、続いて、残る部品S(2)をノズルセットテーブルの第3行目に配置する。
ノズルセットテーブルの2行分に全ての部品グループを配置することができなかったことから、ノズルセット決定部305aは、タスク数(X11=43,X12=1)は可能解でないと判断し(図15のステップS132でNo)、タスク数の増加(図15のステップS133)と可能解の検討(図15のステップS134)を行う。つまり、「空打ち」の少ないノズルセットのタスク数X12を1だけインクリメントして「2」とし、ノズルセットテーブルの第2行目を配置し直す。具体的には、図17(c)に示されるように、ノズルセットテーブルの第1行目の配置を終えて残った部品S(7)をタスク数「2」で分割し、員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(2)、S(2)、S(2)、S(1)の順に)、ノズルセットテーブルの第2行目に並べる。
その結果、全ての部品をノズルセットテーブルの2行分に配置することができたので、タスク数(X11=43,X12=2)は可能解であると判断し(図15のステップS135でYes)、続いて、タスク数の減少(図15のステップS136)と可能解の検討(図15のステップS137)を行う。つまり、「空打ち」の多いノズルセットのタスク数X11を1だけデクリメントして「42」とし、再び、ノズルセットテーブルの第1行目と第2行目を配置し直す。具体的には、図17(d)に示されるように、初期状態における2つの部品グループを新たなタスク数X11(「42」)で分割し、員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(42)、M(42)、M(42)、M(42)、M(41)の順に)、ノズルセットテーブルの第1行目に並べ、続いて、残る部品S(8)をタスク数X12(「2」)で分割し、員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(2)、S(2)、S(2)、S(2)の順に)、ノズルセットテーブルの第2行目に並べる。
その結果、全ての部品をノズルセットテーブルの2行分に配置することができたので、可能解であると判断し(図15のステップS138でYes)、続いて、総タスク数XN(=X11+X12=42+2=44)が最小タスク数Xmin(=44)に等しいか否かを判定する(図15のステップS139)。その結果、総タスク数XNが最小タスク数Xminに等しいので、タスク数の探索処理を終了する。つまり、図17(d)に示されるタスクセット(総タスク数X2=44)がノズルセット数「2」に対する解と特定する。
なお、以上の具体例、つまり、部品S(50)及びM(167)については、ノズル交換回数Nが1の場合に、探索されたタスク数XNが最小タスク数Xmin「44」に等しくなったので、ノズルセットの探索についての終了条件が満たされたこととなり(図10のステップS103)、続いて、ノズルセット決定部305aは、これまで探索されたノズル交換回数Nとタスク数XNとの組の中から、最適なものを選択する(図10のステップS105)。具体的には、これまで、探索された組は、図18の示される2つの組、つまり、(N=0、XN=50)と(N=1、XN=44)であるので、ノズルセット決定部305aは、これらの値N及びXNを評価関数(ここでは、h=2とする)に代入することで、評価値S(「50」及び「46」)を算出し、それら評価値の中から最小のもの、つまり、ノズル交換回数Nが1のときのノズルセットが最適なものと決定する。よって、ノズルセット決定部305aは、部品S(50)及びM(167)に対しては、図17(d)に示された2種類のノズルセットによって実装することが最適であると決定する。
なお、以上のノズルセットの決定手順では、各種吸着ノズルの個数(ノズルリソース)に制約がないものとして探索してきた。ところが、実際には、ノズルリソースに制約が存在する場合がある。この場合には、これまでの手順において可能解と判断されたノズルセットが可能解でなくなるケースが発生し得る。たとえば、図14(e)に示されたノズルセットS,M,M,M,Mは、ノズルリソースとして、1個のSタイプ吸着ノズルと4個のMタイプ吸着ノズルを同時に使用できることが前提とされ、もし、Sタイプ吸着ノズルが1個でMタイプ吸着ノズルが3個というノズルリソースの制約が存在する場合には、もはや、可能解ではなくなる。よって、これまで説明してきた手順は、そのままでは、ノズルリソースの制約が存在する場合に適用することができない。
そこで、ノズルリソースの制約が存在する場合には、これまで説明してきた制約のない手順に対して、以下の手順を付加する。
(1)部品をタスク数で分割して得られる部品グループの表現として、これまでのA(B)ではなく、A(B,C)とする。
ここで、「A」は、吸着ノズルのタイプであり、例えば、「S」,「M」等である。「B」は、部品の個数である。「C」は、ノズルリソース条件の範囲内か否かを示すフラグ(1:OK、0:NG)である。
なお、「C」については、ノズルセットテーブルに配置された部品グループについて、テーブルの上から下の行に、左から右の欄に向けて、先頭の部品グループからノズルリソースの範囲内にある部品グループに対して「1」を割り当て、残る部品グループに「0」を割り当てる。このようなフラグ付けは、ノズルリソースの制約が遵守されているか否かの検出を可能にするためのである。
(2)上記手順(1)を行った結果、もし、ノズルセットテーブルの対象となる行に、「C」の値が「0」である部品グループA(B,0)が存在した場合には、その部品グループを下の行にずらして配置する。つまり、ノズルリソースの制約を遵守するために、制約を超えた部品グループについては、次のノズルセットによる実装の対象とする。
以下、図19及び図20を用いて、ノズルリソースの制約を考慮した具体的なノズルセットの決定手順を説明する。図19及び図20は、ノズル交換回数Nが1の場合におけるタスク数XNの探索手順を示す具体例である。
いま、前提として、図19に示されるように、実装の対象となる部品は、Sタイプの部品が100個、Mタイプの部品が120個で構成され、ノズルリソースは、Sタイプの吸着ノズルが2個であり、Mタイプの吸着ノズルが2個であり、装着ヘッドのヘッド数は5個とする。
これらの前提から、最小タスク数Xminは、
Xmin=(100+120)/5
=44
となるので、図16に示されるケースと同様に、ノズルセット決定部305aは、2つのノズルセット(第1及び第2番目のノズルセット)に対して、それぞれ、初期タスク数として、X11(=43)とX12(=1)を割り当てる。
そして、ノズルセット決定部305aは、まず、図20(a)に示されるような2つの部品グループS(100,1)及びM(120,1)が配置されたノズルセットテーブルを初期状態として生成する。
次に、ノズルセット決定部305aは、それら2つの部品グループを上記初期タスク数X11で分割して配置し直すことで、図20(b)に示されるノズルセットテーブルのように、部品グループを配置する。具体的には、まず、2つの部品グループを第1番目のノズルセット用の初期タスク数X11(「43」)で分割し、吸着ノズルのタイプごとに員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(43,1)、S(43,1)、S(14,0)、M(43,1)、M(43,1)、M(34,0))の順に)、ノズルセットテーブルの第1及び第2行目に並べる。なお、ノズルリソース条件のフラグCについては、Sタイプ吸着ノズルが2個というノズルリソースの制約から、最初の2つの部品グループS(43,C)及びS(43,C)のフラグCを1とし、残る部品グループS(14,C)のフラグCを0とし、同様に、Mタイプ吸着ノズルが2個というノズルリソースの制約からから、最初の2つの部品グループM(43,C)及びM(43,C)のフラグCを1とし、残る部品グループM(34,C)のフラグCを0としている。
そして、図20(c)に示されるように、いま着目している第1行目において、ノズルリソースの制約を超えている部品グループ、つまり、フラグCが0である部品グループM(34,0)及びS(14,0)を第2行目に移動させ、隙間をつめて配置し直す。
続いて、ノズルセット決定部305aは、第2行目に配置された2つの部品グループM(34,0)及びS(14,0)を初期タスク数X12で分割し、上述と同様にしてノズルリソースの制約に従ってフラグCを付与し、フラグCが0である部品グループが第3行目に位置するように配置し直すことで、図20(d)に示されるノズルセットテーブルのように、部品グループを配置する。具体的には、まず、2つの部品グループM(34,0)及びS(14,0)を第2番目のノズルセット用の初期タスク数X12(「1」)で分割し、員数の多い部品グループの順に並べた後にタイプS及びMの最初の2つの部品グループのフラグCを1にセットするとともに残る部品グループのフラグCを0にセットすることで、第2行目から第3行目にかけて、M(1,1)、M(1,1)、S(1,1)、S(1,1)、M(32,0)、S(12,0)の順に、部品グループを並べる。
その結果、ノズルセットテーブルの2行分に全ての部品グループを配置することができなかったことから、ノズルセット決定部305aは、そのタスク数(X11=43,X12=1)は可能解でないと判断し、タスク数の増加と可能解の検討を繰り返す。つまり、「空打ち」の少ない(ここでは、第1及び第2番目のノズルセットの「空打ち」が同数であることから、より番号の小さい第1番目の)ノズルセットのタスク数X11を1だけインクリメントし、タスク数(X11=44,X12=1)について同様の検討(図20(b)〜(d))を行うということを、可能解が探索されるまで、繰り返す。
いま、タスク数X11のインクリメントを繰り返し、タスク数(X11=59,X12=1)での検討に至ったとする。ノズルセット決定部305aは、2つの部品グループS(100,1)及びM(120,1)をタスク数X11で分割して配置し直すことで、図20(e)に示されるノズルセットテーブルのように、部品グループを配置する。具体的には、まず、2つの部品グループを第1番目のノズルセット用のタスク数X11(「59」)で分割し、吸着ノズルのタイプごとに員数の多い部品グループの順に(ここでは、S(59,1)、S(41,1)、M(59,1)、M(59,1)、M(2,0))の順に)、ノズルセットテーブルの第1行目に並べる。
そして、図20(f)に示されるように、いま着目している第1行目において、ノズルリソースの制約を超えている部品グループ、つまり、フラグCが0である部品グループM(2,0)を第2行目に移動させる。
続いて、ノズルセット決定部305aは、第2行目に配置された部品グループM(2,0)を初期タスク数X12で分割し、上述と同様にしてノズルリソースの制約に従ってフラグCを付与し、配置し直すことで、図20(g)に示されるノズルセットテーブルのように、部品グループを配置する。具体的には、まず、部品グループM(2,0)を第2番目のノズルセット用のタスク数X12(「1」)で分割し、員数の多い部品グループの順に並べた後にタイプMの最初の2つの部品グループのフラグCを1にセットすることで、第2行目に、M(1,1)、M(1,1)の順に、部品グループを並べる。
その結果、全ての部品をノズルセットテーブルの2行分に配置することができたので、タスク数(X11=59,X12=1)は可能解であると判断する。続いて、タスク数の減少と可能解の検討を行うが、これまでのタスク数の増加と基本的な処理手順は同様である。つまり、ノズルリソースの制約を考慮しない手順に対して、上記2つの手順(1)及び(2)を付加することで、ノズルリソースの制約を考慮したノズルセットの決定が可能となる。
以上のようにして、ノズル交換回数Nが1におけるノズルリソースの制約を考慮したノズルセット及び総タスク数の決定が可能となる。なお、ノズルリソースの制約が存在する場合にも、ノズル交換回数と総タスク数との組を特定し、それらの組の中から上述の評価関数に従って算出した評価値が最も小さいものを最適なノズルセットと決定する点は、ノズルリソースの制約がない場合と同様である。
次に、以上のようなノズルセット決定部305aによるノズルセットの決定アルゴリズムについて、各種基板(様々な部品セット)を対象として検証した結果を示す。
図21及び図22は、各種基板(様々な部品セット)を対象として、IPソルバーで得られたノズルセットテーブル(表の右に「厳密解」と示された段)と、本実施の形態のアルゴリズムで得られたノズルセットテーブル(表の右に「実施例」示された段)とを示す図である。なお、IPソルバーは、整数計画問題に定式化した最適化問題を時間をかけて解く汎用のプログラムである。
図21(a)〜(d)は、各種基板を対象として探索した最適解を示す図であり、図21(a)は、タイプ(吸着ノズルのタイプ)1、2の部品が、それぞれ、224個、2個からなる基板を対象とし、図21(b)は、タイプ1〜5の部品が、それぞれ、101個、32個、4個、18個、2個からなる基板を対象とし、図21(c)は、タイプ1、2の部品が、それぞれ、50個、167個からなる基板を対象とし、図21(d)は、タイプ1〜4の部品が、それぞれ、5個、34個、2個、2個からなる基板を対象とし、ノズルセット数nが1の場合について探索した解を示している。
図22(a)〜(d)は、タイプ1〜9の部品が、それぞれ、50個、10個、650個、50個、50個、200個、20個、215個、15個からなる基板を対象として探索した解を示す図であり、それぞれ、ノズルセット数nが1、2、3、4の場合の解を示している。
図21及び図22から分かるように、本実施の形態におけるアルゴリズムによれば、厳密解と一致、あるいは、ほぼ一致した解が探索されている。ところが、計算時間については(図示されていないが)、汎用のパーソナルコンピュータを用いた場合に、IPソルバーによれば、10分以上もかかる基板があったが、本実施の形態のアルゴリズムによれば、いずれの基板についても、1秒以内で算出されている。これらのことから、本実施の形態のアルゴリズムによれば、極めて高速に、厳密解、又は、厳密解にほぼ等しい最適な解が求められることが分かる。
なお、以上の実施の形態では、ノズル交換回数Nが1以上の場合におけるタスク数の探索方法として、「空打ち」の頻度を考慮しながら、最小タスク数Xminから1ずつインクリメントしたり、1ずつデクリメントしながら探索したが、本発明は、このような探索方法に限定されるものではない。たとえば、タスク数の回数についての全ての組み合わせを探索し、その中から最小の総タスク数となる組み合わせを最適な解と決定する総当たり探索法を採用してもよい。ただし、明らかに探索が不要と判明している組み合わせや、可能解が発見されたために探索が不要になった組み合わせについては、探索の対象から除外する。
図23は、このような総当たり探索法によるタスク数の決定手順を示すフローチャートである。図24は、その具体例を示す図である。図24には、総部品数が60個(うち、タイプ1〜6の吸着ノズル用の部品が、それぞれ、11,11,11,10,9,8個)であり、装着ヘッドのヘッド数が10個であることを前提に、ノズル交換回数Nが1の場合に採り得るタスク数の全組み合わせ(X12,X11)が示されている。たとえば、組み合わせ(1,2)は、第1番目のノズルセットで2回のタスクを実行し、第2番目のノズルセットで1回のタスクを実行することを意味する。
この総当たり探索法では、まず、全ての組み合わせに対して、探索範囲を限定する(S150)。具体的には、まず、タスク数の対称性に基づく範囲限定をする。たとえば、組み合わせ(1,2)と(2,1)については、いずれかだけを探索すればよいことから、例えば、
X12≦X11 (条件1)
を満たす組み合わせ(X12,X11)だけを探索範囲とするように限定する。
続いて、限定された探索範囲に対して、最小タスク数に基づく範囲限定をする。この例では、最小タスク数は、60/10=6 より、総タスク数が6以上、つまり、
X11+X12≧6 (条件2)
を満たす組み合わせ(X12,X11)だけを探索範囲とするように限定する。
さらに、限定された探索範囲に対して、最大タスク数に基づく範囲限定をする。この例では、最大タスク数(ノズルセットとしてタイプ1,2,3,4,5,6の吸着ノズルを使用した場合のタスク数)が11であることから、総タスク数が11以下、つまり、
X11+X12≦11 (条件3)
を満たす組み合わせ(X12,X11)だけを探索範囲とするように限定する。以上の3つの条件1〜3を満たす探索範囲は、図24の実線で囲まれた領域となる。
次に、以上のステップで限定された探索範囲の組み合わせについて、上から下の行に、左から右の欄に向けて、順に、各組み合わせについて、可能解か否かの検討をする(S151)。具体的には、図24において、まず、組み合わせ(1,5)について、図17(c)に示されるように、部品分割と部品グループの配置を試みる。その結果、ノズルセットテーブルの2行に全ての部品が配置されなければ可能解でないと判断し、次に、組み合わせ(1,6)について、同様の検討を行うということを繰り返していく。
ここで、もし、上記探索範囲の全ての組み合わせに対する探索が完了した場合には(S152でNo)、最後に探索された可能解を探索結果(求めるべきノズルセット)として処理を終了する(S156)。
一方、探索範囲が残された状態で、かつ、可能解が発見された場合には(S153でYes)、総タスク数がより小さい探索範囲が残っているならば(S154でYes)、その探索範囲に限定して(S155)、探索を繰り返し(S151)、総タスク数がより小さい探索範囲が残っていないならば(S154でNo)、最後に探索された可能解を探索結果(求めるべきノズルセット)として処理を終了する(S156)。
たとえば、組み合わせ(1,8)が可能解であると判明した場合には、その総タスク数9よりも小さい総タスク数の組み合わせだけを探索範囲として限定する。その結果、次なる探索対象は、組み合わせ(1,9)ではなく、組み合わせ(2,4)、(2,5)、…となる。同様にして、組み合わせ(2,6)が可能解と判明した場合には、その総タスク数8よりも小さい総タスク数の組み合わせだけ、つまり、組み合わせ(3,3)、(3,4)を探索する。ここで、組み合わせ(3,4)が可能解と判明した場合には、もはや探索範囲が残されていないので、その解(3,4)が最終的な最適解、つまり、ノズル交換回数Nが1の場合の最適なノズルセット(総タスク数が7)と決定する。
このように、総当たり探索法によれば、図15のフローチャートに示された方法に比べ、探索の対象が増加する分だけ探索時間がわずかに増加するが、可能性のある全ての組み合わせについて漏れなく検討しているので、確実に最適な解(ノズルセット及び総タスク数)が求まるという利点がある。
なお、上記図24は、ノズル交換回数Nが1、つまり、タスク数が2次元の場合の例であったが、ノズル交換回数Nが2以上の場合であっても、同様の手順で探索できるのは言うまでもない。つまり、タスク数の次元が増加し、探索領域の次元が増加する点だけが異なり、探索範囲の限定や探索手法については、2次元の場合と同様である。
また、ノズルセット決定部305aは、このような総当たり探索による手法及び上述した最小タスク数から探索する手法のいずれかによって最適なノズルセットを決定するだけでなく、これら2つの探索手法のいずれかを選択的に実行してもよい。たとえば、探索時間を優先する場合には、最小タスク数から探索する手法を採用し、最適化の精度を優先する場合には、総当たり探索による手法を採用するという混在方式であってもよい。
次に、図6に示された最適化プログラム格納部305のノズルパターン決定部305bの詳細な動作を説明する。
ノズルパターン決定部305bは、ノズルセット決定部305aで決定された1以上のノズルセットについて、部品実装時における吸着ノズルの交換回数(交換される吸着ノズルの個数)が少なくなるように、各ノズルセットを構成する各種吸着ノズルのヘッド位置を決定するとともに、複数のノズルセットそれぞれの実行順序を決定することで、ノズルパターンを決定する。具体的には、例えば、以下のルールの下で、ノズルパターンを決定する。
(1)同一のノズルセットに属するタスクについては、連続して実行するものとする。つまり、途中で他のノズルセットに属するタスクを実行することはしないものとする。
(2)2以上のノズルセットが対象となっている場合には、それらノズルセットからなる全ての順列(ただし、前後の並びが対称な順列は除外する)について、以下の手順でノズルパターンを決定していく。たとえば、3種類のノズルセット1,2,3に対しては、3種類の順列(1,2,3)、(1,3,2)、(2,1,3)だけについてノズルパターンを決定し、それらの順列と前後対称な他の順列(2,3,1)、(3,1,2)、(3,2,1)については、決定の対称から外す。これは、前後対称な順列は、実装時におけるノズル交換回数が同数となるので、最適解の探索のためには一方だけを探索すれば足りるからである。
(2−i)ノズルセットを並べる際には、直前に配置されたノズルセットと同じヘッド位置に同じタイプの吸着ノズルが位置する事が可能な限り多くなるように、当該ノズルセットを構成する吸着ノズルのヘッド位置を決定する。これは、部品実装時にノズルセットを交換する際に、同じヘッド位置に同じタイプの吸着ノズルが位置する場合には、そのヘッド位置の吸着ノズルについては交換する必要がなくなり、ノズル交換時間が削減され得るからである。
(2−ii)ノズルセットの全ての順列の中から、部品実装時において交換される吸着ノズルの個数が最小となる順列を特定し、その順列を最適なノズルパターンとする。
図25は、ノズルパターン決定部305bによるノズルパターンの決定手順を説明するための具体例を示す図である。いま、ノズルセット決定部305aによって、図25Aに示されるノズルセット1〜3が決定され、これに対してノズルパターン決定部305bが最適なノズルパターンを決定するとする。
ノズルパターン決定部305bは、まず、3種類のノズルセット1〜3の順列として、前後対称な順列を除く3通りの順列(図25B〜Dに示されたノズルセットの順列)を特定し、それら3通りの順列それぞれについて、部品実装時に交換する吸着ノズルの個数が少なくなるように、吸着ノズルのヘッド位置を決定していく。
たとえば、図25Bに示された順列(ノズルセット1,2,3の順列)のケースでは、ノズルパターン決定部305bは、まず、ノズルセット1(S,S,S,S)を配置し、次に、ノズルセット2(S,S,M,M)を配置する。このノズルセット2を配置するときに、直前に配置したノズルセット1と同じヘッド位置に同じタイプの吸着ノズルが位置する事が可能な限り多くなるように、吸着ノズルのヘッド位置を決定するが、ここでは、いかなるヘッド位置に配置しても発生する交換ノズル数は2個となる(ノズルセットの交換時に、図中の点線枠で囲まれた2個のMタイプ吸着ノズルについてノズル交換が必要となる)ので、図25Aに示されたノズルセット2のヘッド位置のまま配置する。
同様にして、ノズルセット3(M,M,M,L)を配置する。このときには、直前に配置したノズルセット2(S,S,M,M)と同じヘッド位置に同じタイプの吸着ノズルが位置する事が可能な限り多くなるように、吸着ノズルのヘッド位置を(M,L,M,M)と配置する。これによって、ノズルセット2から3へのノズル交換時に交換するノズル数は最小の2個となる(図中の点線枠)。このようにして、図25Bに示される第1順列のノズルパターン、つまり、最初の6つのタスクについては(S,S,S,S)なる吸着ノズルのパターンで部品を実装し、次の1つのタスクについては(S,S,M,M)なる吸着ノズルのパターンで部品を実装し、最後の1つのタスクについては(M,L,M,M)なる吸着ノズルのパターンで部品を実装するというノズルパターンを決定する。このノズルパターンによる交換ノズル数は合計4個である。
同様にして、他の2通りの順列(図25C、図25D)についても、吸着ノズルのヘッド位置を決定することによって、ノズルパターンと交換ノズル数とを特定する。そして、最後に、ノズルパターン決定部305bは、それら3種類の順列の中から交換ノズル数が最も小さいノズルパターン(ここでは、図25B)が最適なノズルパターンと決定する。これによって、部品実装時における吸着ノズルの交換回数が最小となるノズルパターンが決定され、より短い時間で部品の実装が可能となるタスクの並び(ノズルパターン)が探索されたことになる。
なお、吸着ノズルのヘッド位置を決定する過程において、その順列における交換ノズル数が、既に算出されている最小の交換ノズル数以上になった場合には、その順列での処理をその時点で終了してもよい。たとえば、図25Cのノズルセット3を配置した時点で、その順列での交換ノズル数が4個となり、既に完了している図25Bのノズルパターンと同数となるので、その時点で、図25Cに対する処理を切りあげてもよい。
ノズルパターン決定部305bは、以上のようにしてノズルパターンを決定すると、続いて、そのノズルパターンに基づいて、ノズルステーション119上のノズル配置を決定する。なお、ここでは、(1)ノズルステーション119は、n行m列の箇所に吸着ノズルを配置できるスペースを持つテーブルであり、(2)いずれのタイプの吸着ノズルであっても、n×m箇所のいずれにも配置することが可能であり、(3)装着ヘッド112の各ヘッドは、n×m箇所のいずれについても、アクセスしてノズル交換することが可能であり、(4)ノズルステーション119上の吸着ノズルは装着ヘッド112のヘッドピッチと同一ピッチで並べられ、よって、装着ヘッド112は、同時に複数の吸着ノズルを交換することが可能であり、(5)吸着ノズルの返却は、取ったきた元の箇所に返すものとする。
具体的には、ノズルパターン決定部305bは、以下の手順に従って、ノズルステーションの配置を決定する。
(1)上記手順で決定したノズルパターン(ただし、タスクの数を考慮しないノズルパターン)と同一のノズル配置と決定する。具体的には、いま、ノズルパターンとして、図26(a)に示されるものが決定されている場合には、図26(b)に示されるノズル配置と決定する。つまり、図26(a)に示されたノズルパターンにおけるタスク数を考慮しないノズル配置(図26(a)の表中の「タスクNo.」の値を無視し、ノズルセットの種類だけに着目したノズル配置)と同じノズル配置にする。
(2)ここで、もし、吸着ノズルの個数に制約がある場合には、図26(c)に示されるように、同じヘッド位置に並ぶ同一タイプの吸着ノズルを除外する。
(3)さらに、ノズルステーション119のスペース上の制約等がある場合には、図26(d)に示されるように、上記ステップ(2)で発生した空き位置を詰めるように、吸着ノズルの配置位置を行方向にシフトさせる。
このように、ノズルパターン決定部305bは、先に決定したノズルパターンと可能な限り近いノズル配置となるようにノズルステーション119のノズル配置を決定するので、ノズル交換に要する時間が削減される。
次に、Z配列・実装順序最適化部305cの詳細な動作を説明する。
Z配列・実装順序最適化部305cは、ノズルパターン決定部305bによって決定されたノズルパターン及びノズルステーションのノズル配置を維持したうえで、総実装時間が最小となるようなZ配列及び実装順序を決定する処理部であり、対象となる部品を「小部品」と「汎用部品」に大別し、それぞれに異なった最適化アルゴリズムを適用して実装順序を決定する。
なお、小部品とは、抵抗やコンデンサ等の部品サイズが□3.3mm以下のチップ部品であり、そのテーピングは全て8mm幅で、装着ヘッド112に満載(例えば、10点同時吸着)可能な部品である。最近の多くの基板では、全部品のうち、多数(たとえば、90%以上)を占める部品である。一方、「汎用部品」は、上記小部品を除く部品、つまり、コネクタやIC等のサイズの大きな異形部品であり、部品によっては、トレイで供給されたり、特殊なノズルが必要であったりするために、最適化時に考慮すべきパラメータが多い。
このZ配列・実装順序最適化部305cは、上記小部品及び汎用部品の特徴を勘案し、小部品に対しては、装着ヘッド112に部品が満載されるタスク、つまり、10点同時吸着タスクを可能な限り多く生成し、高速に最適化処理を行うことが可能なアルゴリズム(後述する「刈り上げ法」)によって実装順序を決定し、一方、汎用部品に対しては、タスクの状態(とり得る実装順序の1つ)を変化させながら評価を繰り返すことで、最適な状態を探索するという柔軟性に富んだアルゴリズムによって実装順序を決定している。
図27〜図32は、Z配列・実装順序最適化部305cによる「刈り上げ法」に基づく小部品に対する最適化手順を説明するための具体例を示す図である。
この方法は、部品数の多い部品テープの順に並べた部品ヒストグラムをそのままZ軸に配置することを基本とし、最大個数(L個)の部品を同時吸着することができない箇所については、部品テープを分割してZ軸に配置し直すことで、最大個数(L個)の部品が同時吸着される頻度を高めるように吸着パターンを生成する手法であり、以下の2つの大きなステップ(第1及び第2ステップ)からなる。なお、部品ヒストグラムとは、縦軸を部品の員数、横軸を部品カセット114(部品テープ)の配列(Z軸)とする2次元座標上のヒストグラムのことである。また、吸着パターンとは、縦軸を装着ヘッド112による部品の吸着順とし、横軸を部品カセット114(部品テープ)の配列(Z軸)とした場合における、装着ヘッド112が同時に吸着する1組以上の部品群を示すダイヤグラムである。吸着の対象となる個々の部品(実装点)は単位矩形(正方形又は長方形)で示される。
まず、刈り上げ法の第1ステップでは、Z配列・実装順序最適化部305cは、部品ヒストグラムから、L個の部品並びからなるタスクを取り出することを繰り返す(刈り上げていく)。
図27及び図28は、刈り上げ法における第1ステップを説明するための図であり、図27は、実装の対象となる全ての部品を部品数の多い部品テープの順に並べた部品ヒストグラム450を示し、図28は、図27の部品ヒストグラム450から、L個(ここでは、10個)の部品並び(最大個数の部品を同時吸着した場合のタスク)の単位で部品を取っていく(刈り上げていく)様子を示す図である。この刈り上げ処理においては、部品数の少ない部品テープが先に無くなるように、つまり、部品ヒストグラムにおける右端の部品テープから部品が無くなっていくように、L個の部品並び(〇、△及び×のいずれかを含む10個の矩形並び)を取り除いていく。これを、L個の部品並びの単位で取る除くことができなくなるまで繰り返す。
刈り上げ法の第2ステップでは、Z配列・実装順序最適化部305cは、第1ステップでの刈り上げ後における残り部品からなる部品ヒストグラムを、L個の部品並びからなるダイヤグラムに変形する。
図29及び図30は、刈り上げ法における第2ステップを説明するための図であり、図29は、第1ステップでの刈り上げ後に残された部品を対象として、部品数の多い順に再構築された部品ヒストグラム451であり、図30は、再構築された部品ヒストグラム451に対して、幅がL個となるような矩形ダイヤグラムの吸着パターンを目指して、ダイヤグラムを変形させている様子を示す図である。なお、部品ヒストグラム451の幅(部品テープの数)は、上記第1ステップの処理内容より、必ず、(L−1)以下となる。
この第2ステップでは、具体的には、以下の処理を行う。
(i)刈り上げ後に残った部品について、図29に示された部品ヒストグラム451を生成するとともに、合計部品数(ここでは、100個)を算出する。
(ii)算出した合計部品数をL(ここでは、10)で割り、得られた値(ここでは、10)をタスク数とする吸着パターンの作成を目指す。
(iii)そのために、図30に示されるように、得られたタスク数(10)よりも大きな部品数を持つ部品テープについて、その超過分451aの部品(又は、超過部分の部品を分割したもの)だけ切り取り、部品ヒストグラム451の左側に補完して置いていく。
図31は、以上の第1及び第2ステップによる刈り上げ法によってZ軸が決定された部品テープについての吸着パターン452である。この図に示されるように、全ての部品は、最大個数(10個)の部品が同時吸着されるタスクだけから構成され、最大の同時吸着率で効率よく実装され得る。
図32は、図31に示された吸着パターン452に対応する(Z軸を変化させないで底辺を揃えるように再構築した)部品ヒストグラム453である。このヒストグラム453から分かるように、刈り上げ法によれば、部品数の多い部品テープが左側に寄るように配列されるという傾向が維持される。このことは、刈り上げ法が、装着ヘッド112の移動軌跡(右ブロック115bに対しては、部品を吸着した後に、必ず、右ブロック115bの左端に置かれた2次元カメラ116の前を通過すること)を考慮した(総移動距離を小さくする、即ち、総タクトを小さくする)部品配置の決定方法であることを意味する。なお、左ブロック115aに対しては、上述の処理において、Z軸方向に対称な処理を施せばよい。つまり、部品数の小さい順に部品テープを並べた後に、同様の手順でタスクを刈り上げていくことで、ダイヤグラムを生成すればよい。
このように、Z配列・実装順序最適化部305cは、小部品に対して、装着ヘッド112への部品の同時吸着率が最大化されるように、部品テープの並び(Z軸)とタスク単位での実装順序を決定する。
図33〜図35は、Z配列・実装順序最適化部305cによる汎用部品に対する最適化手順を説明するための図である。
図33Aは、Z配列・実装順序最適化部305cによる汎用部品の実装順序の最適化手順を示すフローチャートであり、図33Bは、その最適化による最適解の探索アプローチを説明するための図(とり得る全ての状態それぞれのタクトを示す図)である。なお、状態とは、対象とする部品に対する具体的な実装順序の1つであり、Z軸上の部品テープの配置、タスクの編成等をパラメータ化したもので表現される。
図33Aに示されるように、Z配列・実装順序最適化部305cは、汎用部品を対象として、初期状態Xを生成した後に(S550)、初期状態Xに対して、山登り法による最適化を行うことによって最適状態Xoptを求めた後に(S551)、マルチカノニカル法による最適化によって、上記ステップS551で求められた最適状態Xoptを更新し(S552)、最後に、更新された最適状態Xoptに対して、再び、山登り法による最適化を行うことによって、上記ステップS552で得られた最適状態Xoptを更新する(S553)。
このように、局所的な最適解を確実に求める山登り法による最適化(S551、S553)の途中過程に、グローバルな始点で最適解を探索するマルチカノニカル法による最適化(S552)が挿入されているので、局所的には最適状態であるがグローバル的には最適状態でない状態(図33Bに示される状態(丸付き数字1)等)の探索で終わってしまうことが回避され、グローバルな最適状態(図33Bに示される状態(丸付き数字5))が求められる。
図34は、図33Aに示された山登り法による最適化(S551、S553)の詳細な手順を示すフローチャートである。Z配列・実装順序最適化部305cは、初期状態Xを生成した後に(S560)、外部ループ終了条件が満たされるまで(S561)、内部ループを繰り返す(S562〜S568)。ここで、外部ループ終了条件とは、それ以上の最適解が存在しないことを確認するための条件であり、例えば、状態変化を起こす全ての種類のパラメータを変化させた(探索した)こと等であり、内部ループ終了条件とは、1つの種類のパラメータについて、一定範囲の変化をさせた(探索した)こと等である。
内部ループにおいて、Z配列・実装順序最適化部305cは、まず、後述する9種類の状態変更から選択した1つを用いて、状態候補Xtmpを生成し(S563、S564)、その候補状態Xtmpが、後述するフィージビリティ(実現可能性)を有し(S565)、かつ、その候補状態Xtmpのタクトが直前の状態のタクトよりも小さい場合に(S566、S567)、それらの状態とタクトを更新する(S568)。これによって、局所的に最適な状態が確定的に得られる。
図35は、図33Aに示されたマルチカノニカル法による最適化(S552)の詳細な手順を示すフローチャートである。本図において、ビン番号は、例えば、図33Bに示された横軸(とり得る状態の全て)をN個に均等分割して得られる各区間(ビン)を示す番号であり、ヒストグラムH[i]は、ビン番号iのビンに属する候補状態Xtmpが選択され(S576、S577)、その候補状態Xtmpが実現可能性を有し(S578)、かつ、エントロピーを減少させる状態であると判断された(S579〜S581)総回数を記憶する変数である。 本図に示されたフローチャートと図34に示された山登り法によるものとを比較して分かるように、状態Xをベースに状態候補Xtmpを生成し、それを受理するかどうかを決定するという一連の処理を繰り返す点で、これらの処理は共通する。異なる点は、受理決定の方法であり、図34に示された山登り法では、状態候補Xtmpのタクトの方が状態Xよりも小さい場合に(確定的に)受理しているのに対し、図35に示されたマルチカノニカル法では、タクトにおけるエントロピーを参照して状態候補Xtmpを確率的に受理している点が異なる(S580〜S582)。
なお、Z配列・実装順序最適化部305cによる選択(図34におけるステップS564、図35におけるステップS577)の対象となる複数の状態変更は、(1)別々のタスクに存在する2つの実装点を入れ替える、(2)同一タスク内の2つの実装点の実装順序を入れ替える、(3)2つの部品テープを入れ替える、等である。また、Z配列・実装順序最適化部305cによる実現可能性のチェック(図34におけるステップS565、図35におけるステップS578)とは、各タスクにおいて部品が装着ヘッド112に吸着されるときに部品間の干渉がないこと等を確認することである。
このように、Z配列・実装順序最適化部305cは、汎用部品に対して、ローカルな(局所的な)最適化だけでなく、確率的な探索を混ぜた最適化を行うので、ローカルミニマムが最適解として算出されてしまう不具合が回避される。
以上のように、本実施の形態における最適化装置300aによれば、最適な部品の実装順序を探索するために、まず、ノズルセット決定部305aによってノズルセットが決定され、次に、ノズルパターン決定部305bによってノズルパターンが決定され、最後に、Z配列・実装順序最適化部305cによってZ配列や実装点に対する実装順序(タスク順序)が決定される。よって、全実装時間のうちの多くの割合を占めるノズル交換時間を優先して短縮化するように実装順序が決定されるので、トータルとしての部品の実装時間が大幅に短縮され得る。
なお、本実施の形態では、装着ヘッドを構成する各ヘッドに1つの部品が吸着される(ヘッドの占有量が1)として説明したが、本発明は、この場合に限られず、ヘッドの占有量が2以上の場合にも適用することができる。つまり、サイズの大きな部品が装着ヘッドに吸着された場合には、隣接するヘッドの空間領域をも占有し、隣接するヘッドに部品を吸着することができないという制約を生じるので、部品のタイプごとに、ヘッド占有量を考慮すればよい。具体的には、ノズルリソースの制約と同様にして、隣接するヘッド位置に配置不可のフラグをセットする等により、ノズルセットを探索すればよい。
また、本実施の形態では、ノズルセット決定部305aは、ノズル交換回数Nが1以上の場合において、図15に示される手順でタスク数XNを特定したが、本発明は、このような単純な手順だけに限られるものではない。つまり、本実施の形態では、初期状態で可能解でなければタスク数を増加し、可能解であった場合にはタスク数を減少できるかを検討し、できなければ終了するようになっていたが、本発明は、この手順に限られず、図36に示されるように、図15に示された手順に新たな手順S160〜S163を追加した手順としてもよい。この図36に示される手順では、タスク数を減少させた結果、可能解ではなかったとしても、もしまだ修正(タスク数の変更)が行えるノズルセットが存在するなら、もう一度タスク数を増加する作業に戻るとしている(S162、S163)。すなわち、タスク数の増加→タスク数の減少という一回の流れだけではなく、修正可能ならばタスク数の増加→タスク数の減少→タスク数の増加または減少→・・・と繰り返す。そのために、タスク数を増加させた直後においても、修正可能か否かを検討をしている(S160、S161)。ここで修正不可能とは、たとえば、以下のような条件が満たされるときである。
(1)一つ前のタスク数の更新(減少)において、タスク数を減少させたノズルセットが、次のタスク数の更新(増加)において、タスク数を増加させることになったとき、もしくは、その逆。つまり、同じノズルセットのタスク数を増加→減少→増加させるという無限のループに入る場合に修正不可能とする。
(2)探索可能な範囲を全て探索した場合。つまり、ノズルセットは次のような場合に修正できないとし、そのノズルセットは修正対象から除外する。
(2−1) ノズルセットnとノズルセットn+1のタスク数のX11とX12の大小関係が逆転する場合、すなわちタスク数の増加と減少を繰り返す内にX11≧X12≧X13・・・≧X1nの関係が成立しなくなったとき。ノズルセットの決定ではノズルセットの順番は考慮しないと考えているため、(X11,X12)=(X,Y)も(X11,X12)=(X,Y)も同じ結果となるためである。
(2−2)タスク数が1以下となる場合。タスク数の更新によりタスク数が零となる場合は、そのノズルセットは修正できないとする。タスク数が零=ノズルセット数が一つ減ることになり、現状のノズルセット数におけるタスク数を求めるという考えから外れるためである。
上記(1)が満たされた場合には、使用している探索法の限界ということで修正不可能とする。上記(2−1)、(2−2)は、無用な探索をしないための制約であり、全てのノズルセットがこの条件を満たした場合は探索可能な範囲は全て探索済みということで修正不可能とする。このような探索によって、より最適な可能解が探索される可能性が増大する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態における部品実装順序最適化方法によれば、総タスク数だけでなく、ノズル交換回数についても同時に最小化させるようなアルゴリズムに基づいて、ノズルセットとタスク数とが決定され、決定されたノズルセットとタスク数に基づいて、具体的な部品の実装順序や部品カセットの並びが決定されるので、タクト全体に占める割合の大きいノズル交換とタスクに要する時間が削減され、全体としての実装時間が短縮化されるとともに、タスク数とノズル交換回数という2つのパラメータが最適化の初期の段階で決定され、より短時間で最適化が終了する。
また、ノズルリソースの制約がある場合には、その制約を考慮してノズルセットを決定しているので、全てのタイプの吸着ヘッドが十分な数だけ準備されていない状況下においても、ノズル交換回数とタスク数の両面から実装順序を最適化することが可能である。
また、ノズルセットごとのタスクの割り当てについては、可能性ある全ての組み合わせについて、総当たり的に、可能解か否かの検討をしていくことで、真の最適解を見落とすことなく、確実に探索することができる。
以上のように、本発明により、ギャングピックアップ方式の部品実装機について、より高度な最適化レベルで、より高速に、部品の実装順序が最適化され、多種多様な携帯電話機等の基板が短納期で求められる今日において、本発明の実用的意義は極めて大きい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における最適化装置を説明する。本実施の形態における最適化装置は、吸着ノズルの交換が可能であることを前提に最適なノズルセットを決定した実施の形態1の最適化装置と異なり、吸着ノズルを交換することなく、最小のタスク数で部品を実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定することを特徴とする。
図37は、本発明の実施の形態2における最適化装置300b、つまり、図1に示された最適化装置の一構成例を示すブロック図である。この最適化装置300bは、生産ラインを構成する各設備の仕様等に基づく各種制約の下で、対象となる基板の部品実装におけるラインタクト(ラインを構成するサブ設備ごとのタクトのうち、最大のタクト)を最小化するように、部品実装用CAD装置等から与えられた全ての部品を対象として、各サブ設備で実装すべき部品及び各サブ設備における部品の実装順序を決定し、最適なNCデータを生成するコンピュータ装置であり、演算制御部301、表示部302、入力部303、メモリ部304、最適化プログラム格納部1305、通信I/F(インターフェース)部306及びデータベース部307等から構成される。
なお、この最適化装置300bは、最適化プログラム格納部1305を除いて、実施の形態1における最適化装置300aと同様に構成を備える。以下、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
また、以下では、生産ラインを構成する独立動作可能な各部品実装機(パイプライン工程における各工程を担当する部品実装機、あるいは、サブ設備)を単に「設備」とも呼ぶ。つまり、「設備」には、2つの実装ロボットを備える部品実装機100における前サブ設備110、後サブ設備120、1つの実装ロボットを備える部品実装機などが含まれる。
最適化プログラム格納部1305は、本最適化装置300bの機能を実現する各種最適化プログラムを記憶しているハードディスク等である。最適化プログラムは、部品の実装順序を最適化するプログラムであり、本願発明に関連する機能ブロック(演算制御部301によって実行された場合に機能する処理部)として、ノズルセット決定部1305a、部品グループ振り分け部1305b、部品振り分け部1305c、ノズル振り分け部1305d及びZ配列・実装順序最適化部305cを含む。
ノズルセット決定部1305aは、ある1つの設備に振り分けられた全ての部品の種類及び員数、それらの部品を吸着する吸着ノズルのタイプ等の情報から、吸着ノズルを交換することなく、それら全ての部品を最小のタスク数で実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する処理部である。このノズルセット決定部1305aは、1つの設備を対象として最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する処理部であり、生産ラインが2以上の設備から構成される場合には部品グループ振り分け部1305b及び部品振り分け部1305cからサブルーチンとして呼び出されて起動される。なお、ノズルセットとは、装着ヘッド112に装着される吸着ノズルの組み合わせであり、10ノズルヘッドの場合、10個以下の吸着ノズルの種類及び個数で特定される。たとえば、ノズルセットの一例として、2個のSタイプの吸着ノズルと8個のMタイプの吸着ノズルからなる組み合わせである。このとき、各吸着ノズルが装着される装着ヘッド112のヘッド位置は限定されない。
部品グループ振り分け部1305bは、実装の対象となる全部品を、部品の高さに基づいて、図38に示されるような部品グループに分類したり、分類した部品グループの単位で、生産ラインを構成する複数の設備それぞれに実装対象部品として振り分けたりする処理部である。
なお、部品グループを部品の高さに基づいて分類するのは、より低い部品グループを優先させて実装していくことで、狭隣接実装による高密度実装を可能にするためである。つまり、ある部品グループに属する全ての部品を実装し終えてからでないと、次に部品高さの高い部品グループに属する部品を実装することが禁止されることとなる。また、部品グループ振り分け部1305bは、部品グループの単位で各設備に振り分ける際に、各設備ごとの総タスク数(設備に割り当てられた全部品を実装するのに要するタスク数)が平準化される(最大値が小さくなる)ように部品グループを振り分ける。
部品振り分け部1305cは、部品グループ振り分け部1305bによる部品グループ単位での振り分けが終わった後に、続いて、部品単位で隣接設備に移動させる(振り分け変更をする)ことによってラインバランスをとる。このとき、各設備ごとの総タスク数が平準化されるように、部品を移動させる。ただし、各設備で全ての部品を実装する間にノズル交換を行わないことを前提として平準化を図る。
ノズル振り分け部1305dは、ノズルリソースの制約(使用可能な吸着ノズルの本数制限)が存在する場合において、ノズル交換を行うことなく最小のタスク数で全部品を実装することができ、かつ、ラインバランスがとれた吸着ノズルの複数設備への振り分けを行う処理部である。
Z配列・実装順序最適化部305cは、各最適化処理部1305a〜1305dで決定されたノズルセット及びタスク数を維持したまま、Z配列及び実装順序を最適化し、最終的な成果としてのNCデータを生成する処理部であり、実施の形態1と同一である。
次に、以上のように構成された最適化装置300bの動作について説明する。
まず、1つの設備に割り当てられた部品をノズル交換することなく実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する手順、つまり、ノズルセット決定部1305aの動作手順について説明する。図39は、その手順を示すフローチャートであり、図40及び図41は、図39に示された各ステップでの具体例を示す図である。
ノズルセット決定部1305aは、まず、対象の設備に割り当てられた部品の種類ごとの員数と対応する各吸着ノズルの種類との組から、初期ノズルセットを決定する(図39のS10)。このとき、部品の員数比と吸着ノズルの員数比とが等しく、かつ、吸着ノズルの合計本数が装着ヘッド112に搭載可能な吸着ノズル数(ここでは、10本)となるように、初期ノズルセットを決定する。
たとえば、いま、図40に示される表のように、ある1つの設備に対して、部品「0603」と部品「1005」とが割り当てられているとする。つまり、部品グループ「PG1」に属する部品「0603」(使用する吸着ノズルのタイプは「SX」)19個と、部品グループ「PG2」に属する部品「1005」(使用する吸着ノズルのタイプは「SA」)45個の計64個が1つの設備に割り当てられているとする。このとき、ノズルセット決定部1305aは、図41の「1.初期ノズル算出」の式に示されるように、各部品の員数比と吸着ノズルの員数比とが等しくなるように、各吸着ノズルの本数を決定する。ここでは、初期ノズルセットとして、吸着ノズルSXが3本、吸着ノズルSAが7本と決定する。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、いま決定した初期ノズルセットで全部品を実装した場合に要する吸着ノズルごとのタスク数、つまり、初期タスク数を算出する(図39のS11)。具体的には、図41の「2.初期タスク数算出」の式に示されるように、3本の吸着ノズルSXで19個の部品「0603」全てを実装するのに必要なタスク数として7、一方、7本の吸着ノズルSAで45個の部品「1005」全てを実装するのに必要なタスク数として7、と算出する。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、いま算出した吸着ノズルごとのタスク数より、部品グループ単位でのタスク数(各部品グループに属する全部品を実装するのに要するタスク数)を算出する(図39のS12)。具体的には、同一の部品グループに属する吸着ノズル(に対応する部品種)が2種類以上ある場合には、それら吸着ノズルに対応するタスク数のうち、最も大きい値を部品グループごとのタスク数とする。これは、異なるタイプの吸着ノズルで吸着する部品であっても、それら吸着ノズル(部品種)が同一の部品グループに属する場合には、同一のタスクで実装することが可能であるので、装着ヘッド112にそれら異なる吸着ノズルを混在させた状態で搭載することが可能であり、このときには、より大きいタスク数がその部品グループに属する全部品を実装するのに要するタスク数となるからである。図40に示された部品例では、部品グループ「PG1」に属する吸着ノズルは「SX」(部品「0603」)だけであり、部品グループ「PG2」に属する吸着ノズルは「SA」(部品「1005」)だけであるので、ノズルセット決定部1305aは、この例では、部品グループ単位でのタスク数として、吸着ノズル単位でのタスク数と同じ値、つまり、部品グループ「PG1」が7、部品グループ「PG2」が7、と算出する。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、いま算出した部品グループごとのタスク数から、総タスク数、つまり、全部品を実装するのに要するタスク数を算出する(図39のS13)。具体的には、部品グループごとのタスク数を合計することで、総タスク数を算出する。これは、異なる部品グループに属する部品については、同一タスクで実装することが禁止されており、高さの低い部品グループの部品を全て実装し終えてからでないと次に高い部品グループの部品を実装することができないので、総タスク数は、各部品グループのタスク数の合計となるからである。図40に示された部品例では、図41の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示される加算式のように、部品グループ「PG1」のタスク数「7」と部品グループ「PG2」のタスク数「7」との合計、つまり、
T(SX):7+T(SA):7=14
より、総タスク数として「14」と算出する。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、より少ない総タスク数を探索するために、吸着ノズルのタイプごとにノズル本数を1ずつ増減させる(ノズル本数の調整を行う)ことによって(図39のS14)、総タスク数が減少するか否かを判断し(図39のS15)、減少する場合には(図39のS15でYes)、そのようノズル本数の調整を繰り返す。一方、減少しない場合には(図39のS15でNo)、その探索を終了し、そのときのノズルセットと総タスク数とを最終解、つまり、その設備に割り当てられた全部品をノズル交換することなく最小のタスク数で実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する。
図40に示される部品例では、図41の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、3個の吸着ノズルSXによる現在のタスク数は「7」であるが、吸着ノズルを1本減少させた場合には、19/2→10より、タスク数は「10」となり、吸着ノズルを1本増加させた場合には、19/4→5より、タスク数は「5」となる(「→」は、整数への切り上げを意味する)。
一方、7個の吸着ノズルSAによる現在のタスク数は「7」であるが、吸着ノズルを1本減少させた場合には、45/6→8より、タスク数は「8」となり、吸着ノズルを1本増加させた場合には、45/8→6より、タスク数は「6」となる。
よって、図41において丸印で囲まれた数値の組み合わせのように、吸着ノズルSXのノズル本数を1増加させ(その結果、吸着ノズルSXによるタスク数は「5」となる)、吸着ノズルSAのノズル本数を1減少させることで(その結果、吸着ノズルSAによるタスク数は「8」となる)、加算式、
T(SX):5+T(SA):8=13
から分かるように、総タスク数は「13」と減少する。つまり、図41の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、タスク数は、
T(SX):7+T(SA):7 → T(SX):5+T(SA):8
と変化(減少)し、ノズルセットは、
SX:3、SA:7 → SX:4、SA:6
と変化し、最適化される。
同様にして、新たなノズルセット(SX:4、SA:6)に対して、再び、ノズル本数の調整によって総タスク数が減少するか否かが検討される。このケースでは、図41の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、ノズル本数の増減によって総タスク数が「13」又は「14」となり、減少することはないので、これ以上の最適化は不可能と判断し、ノズル本数の最適化処理を終了する。その結果、図41の「4.決定」に示されるように、ノズルセットとして、吸着ノズルSXが4本と吸着ノズルSAが6本の組み合わせとし、総タスク数として「13」が最適解と決定される。
図42及び図43は、図39に示された各ステップに対応する別の具体例を説明するための図である。ここでは、1つの設備に2つの部品グループが割り当てられた図40及び図41に示されるケースと異なり、2つの吸着ノズル(部品種)が含まれる1つの部品グループが1つの設備に割り当てられたケースの具体例が示されている。つまり、いま、図42に示される表のように、ある1つの設備に対して、部品グループ「PG3」に属する2つの部品「1CAP」と部品「3CAP」とが割り当てられているとする。
このようなケースでは、ノズルセット決定部1305aは、図43の「1.初期ノズル算出」の式に示されるように、初期ノズルセットとして、部品の員数より、吸着ノズルMが4本、吸着ノズルSが6本と決定する(図39のS10)。続いて、いま決定した初期ノズルセットで全部品を実装した場合に要する吸着ノズルごとのタスク数、つまり、初期タスク数として、図43の「2.初期タスク数算出」の式に示されるように、6本の吸着ノズルSで43個の部品「1CAP」全てを実装するのに必要なタスク数として8、一方、4本の吸着ノズルMで19個の部品「3CAP」全てを実装するのに必要なタスク数として5、と算出する(図39のS11)。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、いま算出した吸着ノズルごとのタスク数より、部品グループ単位でのタスク数を算出する(図39のS12)。ここでは、同一の部品グループ「PG3」に属する吸着ノズル(に対応する部品種)が2種類以上あるので、それら吸着ノズルに対応するタスク数(8、5)のうち、最大値(8)を部品グループ「PG3」のタスク数とする。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、いま算出した部品グループごとのタスク数から、総タスク数、つまり、全部品を実装するのに要するタスク数を算出するが、ここでは、部品グループが1つだけであるので、部品グループ「PG3」のタスク数である「8」を総タスク数と特定する(図39のS13)。
続いて、ノズルセット決定部1305aは、より少ない総タスク数を探索する(図39のS14,S15)。図43の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、6個の吸着ノズルSによる現在のタスク数は、「8」であるが、吸着ノズルを1本減少させた場合には、43/5→9より、タスク数は「9」となり、吸着ノズルを1本増加させた場合には、45/7→7より、タスク数は「7」となり、一方、4個の吸着ノズルMによる現在のタスク数は、「5」であるが、吸着ノズルを1本減少させた場合には、19/3→7より、タスク数は「7」となり、吸着ノズルを1本増加させた場合には、19/5→4より、タスク数は「4」となる。よって、図43において丸印で囲まれた数値の組み合わせのように、吸着ノズルSのノズル本数を1増加させ(その結果、吸着ノズルSによるタスク数は「7」となる)、吸着ノズルMのノズル本数を1減少させることで(その結果、吸着ノズルMによるタスク数は「7」となる)、それらの最大値、
Max[T(S):7、T(M):7]=7
から分かるように、総タスク数は「7」と減少する。つまり、図43の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、タスク数は、
Max[T(S):8、T(M):5]
→ Max[T(S):7、T(M):7]
と変化(減少)し、ノズルセットは、
S:6、M:4 → S:7、M:3
と変化し、最適化される。
同様にして、新たなノズルセット(S:7、M:3)に対して、再び、ノズル本数の調整によって総タスク数が減少するか否かが検討されるが、このケースでは、図43の「3.タスク数&ノズル本数算出」に示されるように、ノズル本数の増減によって総タスク数が「8」又は「10」となり、減少しないので、これ以上の最適化は不可能と判断し、ノズル本数の最適化処理を終了する。その結果、図43の「4.決定」に示されるように、ノズルセットとして、吸着ノズルSが7本と吸着ノズルMが3本の組み合わせとし、総タスク数として、「7」が最適解と決定される。
以上のようにして、ノズルセット決定部1305aは、1つに設備に各種部品が割り当てられたときに、それら部品の員数、吸着ノズルのタイプ、部品グループの情報等に基づいて、ノズル交換を行うことなく最小のタスク数で全部品を実装するのに最適なノズルセット及びタスク数が決定される。
なお、上記2つの例では、1つの設備に対して、1つのタイプの吸着ノズルだけが含まれる複数の部品グループが割り当てられたケースと(図40)、複数のタイプの吸着ノズルが含まれる1つの部品グループだけが割り当てられたケースであったが(図41)、これらが混在したケースであっても、ノズルセット決定部1305aは最適なノズルセットとタスク数を決定することができのは言うまでもない。たとえば、1つの設備に対して、複数のタイプの吸着ノズルが含まれる部品グループと1つ又は複数のタイプを含む部品グループが割り当てられるケースである。この場合であっても、その部品グループに属する吸着ノズルごとのタスク数の中から最大値をとった後に(図39のS12)、各部品グループごとのタスク数を合計することによって(図39のS13)、その設備の総タスク数を算出することができるので、最適なノズルセットとタスク数とを決定することができる。
次に、複数の設備に割り当てられた部品をノズル交換することなく実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する手順、つまり、複数の設備間でタクトを平準化する(タクトバランスを行う)部品グループ振り分け部1305b及び部品振り分け部1305cの動作手順について説明する。図44は、その手順を示すフローチャートであり、図45は、図44に示された各ステップの処理内容を示す図である。
なお、ここでは、説明の便宜上、設備の数を2(R設備、L設備)としている。また、この最適化における前提条件は、図45の「前提条件」に示される通りである。つまり、(1)部品は、部品高さの低い部品グループから順に実装する必要があり(ここでは、PG1→PG2→PG3)、(2)基板は、R設備からL設備の順に送られ、(3)負荷は、装着ヘッド112に装着される吸着ノズルの本数をN、部品1タスクあたりのタクトをTとした場合に、負荷=員数÷N×T、で表される。ここで、各部品グループを示す三角形は、その部品グループに属する全ての部品を種類(横軸)ごとに員数(縦軸)の多い順に並べたときに得られるヒストグラムに相当する。
まず、部品グループ振り分け部1305bは、上流設備であるR設備に全ての部品を配置してみる(図44のS20)。その結果、全ての部品が配置できない場合には(図44のS21でNo)、残り部品を下流設備であるL設備に配置してみる(図44のS22)。図45の「1.初期配置」は、このようにR設備を優先させ(前詰めにし)、2つの設備に部品を配置したときの部品配列の様子を示している。
なお、R設備に配置される部品グループでは向かって左側に員数の多い部品種が配置され、一方、L設備に配置される部品グループでは向かって右側に員数の多い部品種が配置されているのは、装着ヘッド112の総移動時間を短縮させるためである。つまり、部品を吸着した装着ヘッド112は、必ず、それら両設備に挟まれた位置に置かれた部品認識カメラ116の近くを通過していくので、装着ヘッド112の移動距離を短くするために、員数の多い部品種ほど部品認識カメラ116の近くに配置しておくこととしているからである。
もっとも、このような1つの設備内での部品の配置方法は、本発明の特徴とは関係しない一例にすぎず、設備と部品認識カメラの数及び位置関係に依存することである。従って、例えば、部品供給部と部品認識カメラとのセットからなる独立した設備を2つ備える実装機であれば、部品の配置方法は、R設備とL設備で変える必要はないことは言うまでもない。
このような初期配置の結果、全ての部品が配置できない場合には(図44のS23でNo)、これら2つの設備で全ての部品を実装することは不可能と判断し、最適化を終了する。一方、R設備に全ての部品を配置することができた場合(図44のS21でYes)、又は、R設備及びL設備に全ての部品を配置することができた場合(図44のS23でYes)には、続いて、部品グループ振り分け部1305bは、図45の「2.部品移動」に示されるように、部品グループ単位で部品を設備間で移動させることによって、各設備のタスク数(各設備に振り分けられた全部品を実装するのに要するタスク数)を平準化する(図44のS24〜S26)。つまり、各設備のタスク数を算出し(図44のS24)、部品グループ単位で部品を移動させることによってタスク数の大小関係が変化(反転)するか否かを監視し(図44のS25)、変化しない場合には(図44のS25でNo)、部品グループを移動する(図44のS26)ことを繰り返し、変化した場合には(図44のS25でYes)、その直前の部品グループの振り分け状態で次の処理に進む。なお、ステップS24における各設備のタスク数の算出は、ノズルセット決定部1305aにより、つまり、図39のフローチャートに示された手順に従って行われる。
続いて、部品振り分け部1305cは、部品単位で部品を各設備間で移動させることによって、ラインバランスをとる、つまり、各設備のタスク数を平準化する(図44のS27〜S30)。つまり、各設備のタスク数の差より移動部品を決定し(図44のS27)、決定した部品を移動してみる(図44のS28)。そして、移動後の各設備のタスク数を算出し(図44のS29)、ラインバランスが向上(最大タスク数が減少)したか否かを判断し(S30)、ラインバランスが向上した場合には(S30でYes)、次なる部品の移動を繰り返し(図44のS27〜S29)、一方、ラインバランスが向上しない場合には(S30でNo)、直前に移動した部品を元の設備に戻し(S31)、最適化を終了する。
具体的には、図45の「3.部品移動」に示されるように、例えば、L設備よりもR設備のタスク数が大きい場合には、R設備に振り分けられた部品グループのうち部品高さの最も高い部品グループに属する部品を1つずつL設備に移動させ、ラインバランスが向上しなくなったとき(R設備よりもL設備のタスク数が大きくなったとき)に、その直前の状態が最適な部品の振り分け状態として最適化処理を終了する。なお、これとは逆に、L設備からR設備に部品を移動させる場合には、部品高さの制約上、このケースとは逆の関係となり、L設備に振り分けられた部品グループのうち部品高さの最も低い部品グループに属する部品を1つずつR設備に移動させることになる。また、ステップS29における各設備のタスク数の算出は、上記ステップS24と同様に、ノズルセット決定部1305aにより、つまり、図39のフローチャートに示された手順に従って行われる。
図46及び図47は、部品振り分け部1305cによる部品単位での振り分け処理、つまり、図44のフローチャートにおけるステップS27〜S31の具体例を示す図である。
いま、部品の構成が、図46Aの表に示される通りとし、部品グループ振り分け部1305bによる部品グループ単位での最適化によって(図44のフローチャートのステップS20〜S25)、図46Bに示される振り分け状態となっているとする。つまり、部品高さの低い部品グループより、部品グループ「PG1」に属する部品「0603」と部品グループ「PG2」に属する部品「1005」とがR設備に振り分けられ、部品グループ「PG3」に属する部品「1CAP」と部品「3CAP」とがL設備に振り分けられているとする。なお、この振り分け状態は、図40及び図42に示された部品構成に相当し、L設備についてはノズルセットが(S:7、M:3)でタスク数が「7」であり、R設備についてはノズルセットが(SX:4、SA:6)でタスク数が「13」である。
このようなケースにおいて、部品振り分け部1305cは、まず、図47の上段に示されるように、各設備のタスク数(L設備のタスク数TL及びR設備のタスク数TR)を算出し、これらの平均をとることで、
(TL+TR)/2
=(7+13)/2
=10
より、目標タスク数として「10」と設定する。
そして、図46Bから分かるように、L設備に着目すると、R設備からL設備に、新たな吸着ノズルを必要とする部品「1005」を移動しなければならない。そのために、部品振り分け部1305cは、L設備の装着ヘッドに装着可能な新たな吸着ノズル(余剰ノズル)の数と移動可能な部品員数との関係を特定する。これは、各設備において全部品を実装する間にノズル交換をしないことを前提としているためである。具体的には、図47の中段に示されるように、タスクの増加数が最小となるように、吸着ノズルを1本ずつ減少させていくことで、余剰ノズルの数とタスク数との全ての組み合わせを、目標タスク数に達するまで、特定する。
ここでは、タスク数が7である初期のノズルセット(S:7、M:3)に対して、吸着ノズルSを1本減らすことで(余剰ノズル:1本)、タスク数が8となり、続いて、吸着ノズルSを1本減らすことで(余剰ノズル:2本)、タスク数が9となり、続いて、吸着ノズルMを1本減らすことで(余剰ノズル:3本)、タスク数が10となる・・・様子が示されている。従って、L設備のタスク数は、余剰ノズルが1本の場合に、8+(移動部品員数)/1となり、余剰ノズルが2本の場合に、9+(移動部品員数)/2となり、余剰ノズルが3本の場合に、10+(移動部品員数)/3となる。
一方、図47の下段に示されるように、R設備に着目すると、L設備に移動する部品が部品高さの最も高い部品「1005」であり、員数が45でノズル本数が6であるので、移動部品の員数とタスクとの関係は、図47の下段に示される表の通りとなる。つまり、3〜8個の部品「1005」をL設備に移動させることで、タスク数が1減少し(その結果、R設備のタスク数は12)、9〜14個の部品「1005」をL設備に移動させることで、タスク数がさらに1減少する(その結果、R設備のタスク数は11)。
よって、R設備からL設備に移動する部品「1005」の員数、R設備のタスク数、L設備のタスク数及びラインタスク数(各タスク数の最大値)は、図47の下段に示される表の通りになるので、部品振り分け部1305cは、ラインタスク数の最も小さい移動方法、つまり、R設備の部品「1005」を3〜6点だけL設備に移動させるのが最適と判断し、そのような振り分け変更を行う。
以上のようにして、部品グループ振り分け部1305b及び部品振り分け部1305cにより、2以上の設備に割り当てられた部品をノズル交換することなく実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とが決定される。
次に、複数の設備に割り当てられた部品をノズル交換することなく実装するのに最適なノズルセットとそのときのタスク数とを決定する最適化のうち、ノズルリソースの制約(使用可能なノズル本数の制限)が存在するケースにおけるノズルの各設備への振り分け手順、つまり、ノズル振り分け部1305dの動作手順について説明する。図48は、その手順を示すフローチャートであり、図49及び図50は、図48に示された各ステップでの具体例を示す図である。
ノズル振り分け部1305dは、まず、吸着ノズルを各設備に割り振る(図48のS40)。つまり、同一タイプの吸着ノズルで吸着される部品が複数の設備にまたがって割り当てられている場合に、ノズル振り分け部1305dは、各設備に割り当てられた部品の員数比と吸着ノズルの員数比が等しく、かつ、吸着ノズルの合計本数がノズルリソース数となるように、ノズルを各設備に割り振る。
たとえば、いま、図49に示される表のように、R設備に対して、部品「0603R」10個と部品「0603C」12個と部品「1005R」20個が割り当てられ、L設備に対して、部品「1005C」11個と部品「その他」50個とが割り当てられ、ノズルリソース数として、使用可能な吸着ノズルSXが5個、吸着ノズルSAが5個、吸着ノズルSが3個、吸着ノズルMが2個とする。このとき、ノズル振り分け部1305dは、両設備で使用される吸着ノズルSAについて、図50の「1.ノズル割り振り」の式に示されるように、各部品の員数比と吸着ノズルの員数比とが等しくなるように、各吸着ノズルを割り振る。ここでは、L設備に割り振る吸着ノズルSAが2本、R設備吸着ノズルSAが3本と決定する。
続いて、ノズル振り分け部1305dは、ノズルリソースを考慮した各設備のタスク数とノズル本数を算出する(図48のS41)。具体的には、ノズルリソースを考慮することなく、吸着ノズルごとの本数、つまり、初期ノズルを算出し、次に、ノズルリソースを考慮し、吸着ノズルごとのタスク数、つまり、初期タスク数を算出する。
たとえば、図50の「2.各設備のタスク数及びノズル本数算出」のR&L設備における「2.1初期ノズル算出」の式に示されるように、R設備に割り振る吸着ノズルSAが5本、吸着ノズルSXが5本、L設備に割り振る吸着ノズルSAが2本、吸着ノズルMが2本、吸着ノズルSが5本と決定する。そして、図50のR&L設備における「2.2ノズルリソースによる制限」に示されるようなノズルリソースの制約数を考慮し、図50のR&L設備における「2.3初期タスク数算出」に示されるように、各部品の員数を初期ノズル数(あるいは、ノズルリソースの制約数を超える場合にはその制約数)で割ることによって、初期タスク数を算出する。ここでは、R設備について、吸着ノズルSXの初期タスク数が5、吸着ノズルSAの初期タスク数が7、L設備について、吸着ノズルSAの初期タスク数が6、吸着ノズルSの初期タスク数が11、吸着ノズルMの初期タスク数が9と算出される。
最後に、ノズル振り分け部1305dは、ラインバランスをとるために、設備間のタクト数の差が縮まるように、吸着ノズルを移動させる(図48のS42)。具体的には、図39のステップS14での処理と同様にして、吸着ノズルのタイプごとに、ノズル本数を1本増減した場合のタスク数を評価することで、両設備のタスク数の差が縮まるような増減方法を探索する。このとき、両設備での吸着ノズルの増減値の合計がゼロとなるような増減方法の組み合わせを選択する。吸着ノズルを一方の設備から他方の設備に移動させる方法の探索だからである。
たとえば、図50の「3.タスク数&ノズル本数調整」に示されるように、R設備については、3個の吸着ノズルSAを2個に減らすことで、タスク数が15となり、L設備については、2個の吸着ノズルSAを1個に増やすことで、タスク数が15となる。これによって、両設備でのタスク数の差がゼロとなり、ラインバランスがとれた状態となる。
以上のようにして、ノズル振り分け部1305dは、ノズルリソースの制約(個数の制限)が存在する場合において、ノズル交換を行うことなく最小のタスク数で全部品を実装することができ、かつ、ラインバランスがとれた吸着ノズルの振り分けを行うことができる。
なお、本実施の形態では、ノズル交換機能を備えた部品実装機が説明されたが、本発明に係る部品実装順序最適化方法は、ノズル交換機能を備える部品実装機だけでなく、ノズル交換機能を備えない部品実装機を対象とすることができるのは言うまでもない。本発明に係る部品実装順序最適化方法は、ノズル交換をしないで全部品を実装する場合の実装順序の最適化に関する技術だからである。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態における部品実装順序最適化方法によれば、より少ないタスク数でノズル交換を行うことなく全部品を基板に実装することが可能な最適なノズルセットが決定され、部品実装順序の最適化に要する時間が短縮化されるとともに、ノズル交換機能をもたないコストパフォーマンスの高い部品実装機に対応した部品実装順序の最適化が可能となる。
つまり、本発明によって、性能を大幅に犠牲にすることなく、大きくコストが低減された部品実装機の供給が可能となり、短納期で、かつ、低コストで、携帯電話機やノートパソコン等の多種多様な回路基板の製造が求められる今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
本発明に係る部品実装順序最適化方法は、電子部品をプリント配線基板等の基板に実装する部品実装機を対象として最適な部品の実装順序を決定する部品実装順序最適化装置として、また、部品実装順序を決定するコントローラを備える部品実装機あるいは部品実装システムとして、さらに、部品実装機と接続されていない状態で部品の実装順序を決定し評価するスタンドアローンのシミュレータ(部品実装順序の最適化ツール)等として、利用することができる。
本発明に係る部品実装システム全体の構成を示す外観図である。 同部品実装システムにおける部品実装機の主要な構成を示す平面図である。 同部品実装機の装着ヘッドと部品カセットの位置関係を示す模式図である。 装着ヘッドにおける吸着ノズルの他の例を示す図である。 吸着ノズルの例を示す外観図である。 実装の対象となる各種チップ形電子部品の例を示す図である。 実装の対象となる各種チップ形電子部品の例を示す図である。 実装の対象となる各種チップ形電子部品の例を示す図である。 実装の対象となる各種チップ形電子部品の例を示す図である。 部品を収めたキャリアテープ及びその供給用リールの例を示す図である。 最適化装置の構成を示すブロック図である。 図6に示された実装点データの内容例を示す図である。 図6に示された部品ライブラリの内容例を示す図である。 図6に示された実装装置情報の内容例を示す図である。 図6に示されたノズルセット決定部によるノズルセットの決定手順を示すフローチャートである。 図10におけるステップS105(最適なノズルセットを特定)の手順を説明する図である。 図10におけるステップS102(ノズルセットとタスク数XNの特定)の詳細な手順を示すフローチャートである。 図12におけるステップS111(可能解か否かの検討)の詳細な手順を示すフローチャートである。 ノズル交換回数Nが0の場合においてタスク数XNを特定する具体例を示す図である。 ノズル交換回数Nが1以上の場合におけるタスク数XNの特定(図10のステップS102)の詳細な手順を示すフローチャートである。 ノズル交換回数Nが1の場合においてタスク数XNを特定する具体例における前提条件を示す図である。 ノズル交換回数Nが1の場合においてタスク数XNを特定する具体例を示す図である。 図17に示された具体例において、探索されたノズル交換回数Nとタスク数XNとの組の中から、最適なものを選択する処理を説明する図である。 ノズルリソースの制約を考慮した具体例における前提条件を示す図である。 ノズルリソースの制約を考慮した具体例を示す図である。 IPソルバーで得られたノズルセットテーブル(表の右に「厳密解」と示された段)と、本実施の形態のアルゴリズムで得られたノズルセットテーブル(表の右に「実施例」示された段)とを比較して示す図である。 IPソルバーで得られたノズルセットテーブル(表の右に「厳密解」と示された段)と、本実施の形態のアルゴリズムで得られたノズルセットテーブル(表の右に「実施例」示された段)とを比較して示す図である。 総当たり探索法によるタスク数の決定手順を示すフローチャートである。 総当たり探索法の具体例を示す図である。 図6に示されたノズルパターン決定部によるノズルパターンの決定手順を説明するための具体例を示す図である。 図6に示されたノズルパターン決定部によるノズルパターンの決定手順を説明するための具体例を示す図である。 図6に示されたノズルパターン決定部によるノズルパターンの決定手順を説明するための具体例を示す図である。 図6に示されたノズルパターン決定部によるノズルパターンの決定手順を説明するための具体例を示す図である。 図6に示されたノズルパターン決定部によるノズルステーション上のノズル配置の決定手順を説明するための具体例を示す図である。 刈り上げ法による吸着パターンの生成の対象となる部品の部品ヒストグラムである。 図27に示された部品ヒストグラムから、10個の部品並びの単位で部品を取っていく(刈り上げていく)様子を示す図である。 図28に示された刈り上げ後に残された部品を対象とする部品ヒストグラムである。 図29に示された部品ヒストグラムに対して、タスクグループ生成法に準じたダイヤグラムの生成を行っている様子を示す図である。 刈り上げ法によってZ軸が決定された部品種についての吸着パターンである。 図31に示された吸着パターンに対応する(Z軸を変化させない再構築した)部品ヒストグラムである。 汎用部品最適化部による汎用部品の実装順序を最適化する際の手順を示すフローチャートである。 図33Aにおける最適化による最適解の探索アプローチを説明するための状態vsタクトの関係を示す図である。 図33Aに示された山登り法による最適化(ステップS551、S553)の詳細な手順を示すフローチャートである。 図33Aに示されたマルチカノニカル法による最適化(ステップS552)の詳細な手順を示すフローチャートである。 タスク数XNを特定する手順の他の例を示すフローチャートである。 最適化装置の構成を示すブロック図である。 部品グループの分類例を示す表である。 タスク数決定部の動作手順を示すフローチャートである。 図39に示された各ステップでの具体例を説明するための部品構成表である。 図39に示された各ステップでの具体例を示す図である。 図39に示された各ステップでの別の具体例を説明するための部品構成表である。 図39に示された各ステップでの別の具体例を示す図である。 部品グループ振り分け部及び部品振り分け部の動作手順を示すフローチャートである。 図44に示されたフローチャートの各ステップを説明するための図である。 図45に示された各ステップでの具体例を説明するための部品構成表等である。 図45に示された各ステップでの具体例を示す図である。 ノズル振り分け部の動作手順を示すフローチャートである。 図48に示された各ステップでの具体例を説明するための部品構成表等である。 図48に示された各ステップでの具体例を示す図である。

Claims (30)

  1. 部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を最適化する部品実装順序最適化方法であって、
    前記装着ヘッドには、部品を吸着するための吸着ノズルを最大L(≧2)個装着することができ、
    最適化の対象となる複数の部品には、2以上の異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着され得る複数の種類の部品が含まれ、
    前記部品実装順序最適化方法は、
    前記装着ヘッドに装着される吸着ノズルの組み合わせをノズルセットとし、前記装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作によって実装される部品群をタスクとした場合に、最小のタスク数で前記複数の部品全てを実装するのに必要なノズルセットを決定するノズルセット決定ステップと、
    決定されたノズルセットを維持したまま、前記部品カセットの並び及び前記部品の実装順序を決定する実装順序決定ステップと
    を含むことを特徴とする部品実装順序最適化方法。
  2. 前記装着ヘッドは、部品を吸着するための吸着ノズルを交換可能な状態で最大L(≧2)個装着することができ、
    前記ノズルセット決定ステップでは、前記部品の実装に必要となる吸着ノズルの交換回数及びタスクの総数の両方の観点から実装時間が短くなるノズルセットを決定する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法。
  3. 前記ノズルセット決定ステップは、吸着ノズルの交換回数に該当する少なくとも1種類以上のノズルセットを特定し、その特定したノズルセットを用いて前記複数の部品を実装するためのタスク数を算出し、前記吸着ノズルの交換回数と前記算出したタスク数との組合せを評価し、前記評価の結果によりノズルセットを決定する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の部品実装順序最適化方法。
  4. 前記ノズルセット決定ステップは、
    n種類のノズルセットを用いて前記複数の部品を実装した場合に必要となるタスク数を算出するという処理を、前記nを1から1ずつ増加させながら繰り返すタスク数算出ステップと、
    前記nと前記nに対して算出されたタスク数との組から、所定の評価式に従って実装時間に相当する評価値Sを算出し、前記評価値Sが最小となる組に対応するn種類のノズルセットを特定し、特定したn種類のノズルセットを前記ノズルセットと決定するノズルセット数特定ステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲3記載の部品実装順序最適化方法。
  5. 前記タスク数算出ステップは、
    前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数として算出するステップと、
    算出された最小タスク数から1ずつ増加させながら、各タスク数で、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出するステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲4記載の部品実装順序最適化方法。
  6. 前記タスク数算出ステップでは、前記タスク数を増加させるときに、直前に決定した複数のノズルセットのうち、L個に満たない部品からなるタスクを実行する際の装着ヘッドの空き状態である「空打ち」の少ないノズルセットのタスク数を増加させる
    ことを特徴とする請求の範囲5記載の部品実装順序最適化方法。
  7. 前記タスク数算出ステップは、さらに、前記タスク数を1ずつ減少させながら前記タスク数を算出するステップを含む
    ことを特徴とする請求の範囲5記載の部品実装順序最適化方法。
  8. 前記タスク数算出ステップでは、前記タスク数を減少させるときに、直前に決定した複数のノズルセットのうち、L個に満たない部品からなるタスクを実行する際の装着ヘッドの空き状態である「空打ち」の多いノズルセットのタスク数を減少させる
    ことを特徴とする請求の範囲7記載の部品実装順序最適化方法。
  9. 前記吸着ノズルは、タイプごとに、使用可能な個数の制約があり、
    前記ノズルセット決定ステップでは、前記n種類のノズルセットそれぞれを決定する際に、前記制約の範囲内で、吸着ノズルと当該吸着ノズルを使用して実装する部品の個数との組をL個以下だけ特定する
    を含むことを特徴とする請求の範囲4記載の部品実装順序最適化方法。
  10. 前記タスク数算出ステップでは、前記n種類のノズルセットそれぞれを用いるタスクの数について採り得る組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせについて、順に、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出する
    を含むことを特徴とする請求の範囲4記載の部品実装順序最適化方法。
  11. 前記タスク数算出ステップでは、前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数とし、吸着ノズルのタイプごとの部品のうち員数が最も多い部品の個数を最大タスク数とし、それら最小タスク数と最大タスク数とで特定される範囲に限定して、前記組み合わせを抽出する
    を含むことを特徴とする請求の範囲10記載の部品実装順序最適化方法。
  12. 前記タスク数算出ステップは、
    前記装着ヘッドにL個の部品を満載して基板に装着することを可能な限り実行して前記複数の部品を実装した場合のタスク数を最小タスク数として算出し、算出された最小タスク数から1ずつ増加させながら、各タスク数で、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出する第1算出ステップと、
    前記n種類のノズルセットそれぞれを用いるタスクの数について採り得る組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせについて、順に、前記複数の部品すべてを実装することが可能か否かを判定し、可能と判定した最小のタスク数を前記タスク数として算出する第2算出ステップと、
    前記第1算出ステップ及び前記第2算出ステップのいずれかを選択的に実行させる選択ステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲4記載の部品実装順序最適化方法。
  13. 前記ノズルセット決定ステップでは、前記吸着ノズルの交換回数をN、前記タスクの総数をX、1回当たりの吸着ノズルの交換をタスク数に換算する係数をhとしたときに、
    S=X+h・N
    で定まる評価値Sが最小となるノズルセットを前記ノズルセットと決定する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の部品実装順序最適化方法。
  14. 前記部品実装順序最適化方法は、さらに、
    前記ノズルセット決定ステップで決定されたノズルセットを維持したまま、前記部品の実装に必要な全てのタスクについて、前記装着ヘッドを構成する複数のヘッドごとに吸着ノズルのタイプを割り当てたノズルパターンを決定するノズルパターン決定ステップを含む
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の部品実装順序最適化方法。
  15. 前記部品実装機は、吸着ノズルを配置しておくノズルステーションを備え、
    前記部品実装順序最適化方法は、さらに、
    前記ノズルセット決定ステップで決定されたノズルセットに基づいて、前記ノズルステーションに配置しておく吸着ノズルのタイプと配置位置との対応を決定するノズルステーション配置決定ステップを含む
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の部品実装順序最適化方法。
  16. 前記部品実装順序決定ステップは、前記部品を部品の高さに基づいて小部品と汎用部品とに分類し、前記小部品に対しては、タスクごとに前記装着ヘッドに吸着される部品の個数が多くなるように、前記部品カセットの並び及び前記部品の実装順序を決定し、前記汎用部品に対しては、部品の実装順序を入れ替えながら、より実装時間が短くなる実装順序を探索することで、前記部品カセットの並び及び前記部品の実装順序を決定する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の部品実装順序最適化方法。
  17. 前記ノズルセット決定ステップでは、前記装着ヘッドに装着した吸着ノズルを交換することなく、かつ、最小のタスク数で前記複数の部品全てを実装するのに必要なノズルセット及びタスク数を決定する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法。
  18. 前記ノズルセット決定ステップは、
    異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着される部品の員数に基づいて各タイプの吸着ノズルの数を初期ノズルセットとして算出する初期ノズル算出ステップと、
    算出された初期ノズルセットと対応する部品の員数から、前記複数の部品全てを実装するのに要する総タスク数を算出する初期タスク数算出ステップと、
    前記初期ノズルセットにおける各タイプの吸着ノズルを1本増減させた場合における総タスク数を算出するタスク数算出ステップと、
    前記タスク数算出ステップで算出された総タスク数が前記初期タスク数算出ステップで算出された総タスク数よりも小さくなるか否かを判断し、小さくなる場合には、前記増減後のノズルセットを最新のノズルセットとして更新した後に前記増減と総タスク数が小さくなるかの判断とを繰り返し、小さくならない場合には、直前のノズルセット及び当該ノズルセットにおける総タスク数を前記ノズルセット及びタスク数として決定する判断ステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲17記載の部品実装順序最適化方法。
  19. 前記複数の部品それぞれは、部品の高さに基づいて区分された複数の部品グループのいずれかに属し、
    前記タスク数算出ステップは、
    前記複数の部品が属する全ての部品グループについて、各部品グループに属する全ての部品を実装するのに要するタスク数を算出する部品グループタスク数算出ステップと、
    算出された部品グループごとのタスク数を合計することによって前記総タスク数を算出する合計ステップ算出ステップとを含む
    ことを特徴とする請求の範囲18記載の部品実装順序最適化方法。
  20. 前記部品グループタスク数算出ステップでは、1つの部品グループに複数の吸着ノズルで吸着される複数の種類の部品が含まれる場合には、それら複数の吸着ノズルそれぞれに対応するタスク数のうち、最大のタスク数を当該部品グループのタスク数として算出する
    ことを特徴とする請求の範囲19記載の部品実装順序最適化方法。
  21. 前記部品実装順序最適化方法は、さらに、
    前記装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作によって実装される部品群をタスクとした場合に、前記2以上の部品実装機におけるタスク数が平準化されるように、前記複数の部品を部品グループの単位で前記2以上の部品実装機それぞれに振り分ける部品グループ振り分けステップと、
    前記2以上の部品実装機は、前記装着ヘッドに装着した吸着ノズルを交換することなく、振り分けられた全ての部品を実装し、かつ、前記2以上の部品実装機におけるタスク数が平準化されるように、タスク数の多い部品実装機に振り分けられた部品の一部をタスク数の少ない部品実装機に移動させて振り分け変更する部品移動ステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法。
  22. 前記部品グループ振り分けステップでは、部品の高さの低い部品グループが上流の部品実装機に振り分けられるように前記全ての部品グループを前記2以上の部品実装機に振り分けた後に、タスク数の多い部品実装機に振り分けられた部品グループを順次、当該部品実装機に隣接して接続される他の部品実装機に移動させて振り分け変更していくことをそれら2台の部品実装機におけるタスク数の大小関係が反転するまで繰り返し、大小関係が反転した場合に、その直前における部品グループの振り分け状態を最終的な部品グループの振り分け状態とする
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の部品実装順序最適化方法。
  23. 前記部品移動ステップでは、前記部品グループ振り分けステップで振り分けられた部品を前記2以上の部品実装機それぞれが実装し終えるのに要するタスク数どうしの差に基づいて、移動すべき部品を決定し、決定した部品を移動させる
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の部品実装順序最適化方法。
  24. 前記部品移動ステップでは、第1部品実装機に新たな吸着ノズルを必要とするような部品を第2部品実装機から移動させる場合に、前記第1部品実装機に割り当てられている複数の吸着ノズルのうち、吸着ノズルを1本減少させることによって増加するタスク数が最小となる吸着ノズルを決定することによって前記新たな吸着ノズルの割り当て分を確保する
    ことを特徴とする請求の範囲23記載の部品実装順序最適化方法。
  25. 前記部品実装順序最適化方法は、さらに、
    前記2以上の部品実装機それぞれに振り分けられた部品の種類と員数に応じて、前記2以上の部品実装機それぞれに必要な吸着ノズルのタイプと本数とを決定するノズル割り振りステップと、
    吸着ノズルごとの使用可能な本数であるノズルリソース数の制約に基づいて、前記ノズル割り振りステップで決定された吸着ノズルの本数を補正し、補正後の本数と対応する部品の員数とに基づいて、前記装着ヘッドに装着した吸着ノズルを交換することなく、かつ、各部品実装機に振り分けられた全ての部品を実装するのに要する各部品実装機のタスク数と必要な吸着ノズルのタイプ及び本数とを算出するタスク数算出ステップと、
    前記タスク数算出ステップで算出された各部品実装機のタスク数どうしの差が縮まるように、各部品実装機に割り振られた吸着ノズルの本数を増減させるノズル本数調整ステップと
    を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法。
  26. 前記ノズル本数調整ステップでは、同一タイプの吸着ノズルが第1及び第2部品実装機に割り振られている場合に、タスク数の大きい第1部品実装機に割り振られている前記吸着ノズルをn個増加させ、タスク数の小さい第2部品実装機に割り振られている前記吸着ノズルをn個減少させることによって、前記第1及び第2部品実装機のタスク数どうしの差を縮める
    ことを特徴とする請求の範囲25記載の部品実装順序最適化方法。
  27. 部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を最適化する部品実装順序最適化装置であって、
    前記装着ヘッドには、部品を吸着するための吸着ノズルを最大L(≧2)個装着することができ、
    最適化の対象となる複数の部品には、2以上の異なるタイプの吸着ノズルそれぞれで吸着され得る複数の種類の部品が含まれ、
    前記部品実装順序最適化装置は、
    前記装着ヘッドに装着される吸着ノズルの組み合わせをノズルセットとし、前記装着ヘッドによる部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の一連動作によって実装される部品群をタスクとした場合に、最小のタスク数で前記複数の部品全てを実装するのに必要なノズルセットを決定するノズルセット決定手段と、
    決定されたノズルセットを維持したまま、前記部品カセットの並び及び前記部品の実装順序を決定する実装順序決定手段と
    を備えることを特徴とする部品実装順序最適化装置。
  28. 部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機であって、
    請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法によって最適化された部品実装順序で前記部品を実装する
    ことを特徴とする部品実装機。
  29. 部品を収納した部品カセットの並びから、最大L(≧2)個の部品を吸着し、基板に実装していく装着ヘッドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を最適化する部品実装順序最適化装置のためのプログラムであって、
    請求の範囲1記載の部品実装順序最適化方法に含まれるステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
  30. プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    請求の範囲29記載のプログラムが記録されている
    ことを特徴とする記録媒体。
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