JP2006512777A - 可変開口数・大フィールド等倍投影系 - Google Patents
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Abstract
投影フォトリソグラフィのための光学系を開示する。光学系は、狭いスペクトル範囲及び広いスペクトル範囲の両方で大きなフィールドに結像することができる変形ダイソン系である。光学系は、少なくとも平凸エレメントを含む正のサブグループと、少なくとも負のメニスカスエレメントを含む負のサブグループとを有する。レンズサブグループは小さなエアスペースによって分離されている。正と負のサブグループは、ミラー軸に沿って凹面ミラーと間隔を空けて隣接して配置されたメインレンズグループを構成する。光学系は可変開口絞りをさらに含み、光学系は可変NAを有する。この光学系を採用した投影フォトリソグラフィ装置も開示する。
Description
本発明は、投影光学系、特に、可変開口数・大フィールド等倍投影光学系に関する。
フォトリソグラフィは、解像度がサブミクロンの集積回路(IC)の製造だけではなく、最新のウエハレベルICパッケージング、半導体、微小電気機械システム(MEMS)、ナノテクノロジー(ナノスケール構造とデバイスの形成)、その他の用途にも盛んに採用されてきている。これらの用途は、焦点深度の大きな比較的低い(たとえば数ミクロン)解像度からサブミクロンの解像度及び高いスループットでの結像能力を必要とする。
「発明の詳細な説明」の部分で後述する本発明は、1983年7月5日にロナルド S.ハーシェル(Ronald S. Hershel)に付与され、ゼネラルシグナル社(General Signal Corporation)に譲渡された米国特許第4,391,494号(以下、「494特許」という)に記載されている光学系に関連するものである。米国特許第4,391,494号の開示内容は、この参照によって本願の開示内容に組み込まれるものとする。
図1は、494特許に係る従来の光学系8の断面図である。494特許に記載され、図1に示す光学系は、等倍、カタディオプトリック、無色、アナスチグマチック投影光学系であり、反射・屈折エレメントを相補的に使用して大きなフィールドサイズと高い開口数(NA)を達成する。この系はミラーに位置する開口絞りに対して基本的に対称的であり、コマ、歪み、横収差などのオッドオーダー(odd−order)収差がなくなる。全ての球面はほぼ同心であり、曲率中心は焦点面の近傍に位置する。したがって、得られる系はレンズ内の空気の屈折率に本質的に依存せず、圧力補償が不要となる。
光学系8は、凹球面ミラー10と、ミラーに位置する開口絞りAS1と、複合色消し平凸ダブレットレンズプリズムアセンブリ12と、を含む。ミラー10とアセンブリ12は、光軸14を中心として対称的に配置されている。光学系8は、ミラー10に位置する開口絞りAS1に対して本質的に対称的であり、系のコマ、歪み、横収差が最初に補正される。光学系8の全ての球面はほぼ同心である。
光学系8において、ダブレットプリズムアセンブリ12は、メニスカスレンズ13Aと、平凸レンズ13Bと、対称的なフォールドプリズム15A,15Bと、を含む。アセンブリ12は、ミラー10とともに、軸色、非点収差、ペッツヴァル(petzval)収差、球面収差を含むその他の光学収差を補正する。対称的なフォールドプリズム15A,15Bは、レチクル16とウェハ18の移動のための十分な作動空間を得るために使用される。
また、光学系8は対物面OP1と像面IP1とを含み、対物面OP1と像面IP1とはフォールドプリズム15A,15Bを介して分離されている。このように作動空間を確保することによって、利用できるフィールドサイズは潜在的なフィールド全体の約25〜35%に減少する。従来は、最新の回路に必要とされるフィールドサイズと解像度を得ることが可能であったため、フィールドサイズの減少は問題とはならなかった。
しかし、現在(及び将来)のハイテク微細加工プロセス(ウエハレベルICパッケージング、半導体製造、微小電気機械システム及びナノ構造の形成など)のほとんどは、200mmや300mmのウェハを使用して多くの露光工程を行うことを含む。また、製造プロセスを経済的に可能とするために、露光は高いスループットが得られるように行なわなければならない。
しかし、494特許の光学系は、0.75〜1.4ミクロンの最低解像度で大きなフィールドサイズ(例えば、3〜6の34×26mmのステップアンドスキャンフィールド)にわたって高品質な結像を行うことはできない。そのような性能は、微小デバイスの製造プロセスで異なる解像度を必要とする異なるマスクを使用する(通常は異なるリソグラフィ装置を必要とする)「ミックスアンドマッチ」用途で特に必要とされる。
本発明は、可変NA等倍投影光学系である。一実施形態では、光学系は、低NA構成(0.16以下のNA)において少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、高NA構成(0.34以上のNA)において少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、中範囲NA構成(0.16〜0.34のNA)において少なくとも4〜5の34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドに結像することができる。
本発明の第1の態様は、光軸に沿って凹球面ミラーを有する光学系である。ミラーに位置する可変開口絞りが光学系のNAを決定する。正の屈折力を有するメインレンズグループは、ミラーに間隔を空けて隣接して配置されている。メインレンズグループは、ミラーに向かって順に、正の屈折力を有する第1のサブグループと負の屈折力を有する第2のサブグループとを有する。第2のサブグループは、エアスペースによって第1のサブグループから間隔を空けて設けられている。光学系は、それぞれが第1及び第2の平面を有する第1及び第2の平面プリズムをさらに含む。第2の平面は、光軸の両側で正のサブグループに隣接して配置されている。第1の平面は、物体面及び像面にそれぞれ隣接して配置されている。また、光学系は、可変開口絞りを調整することによって調節可能な像面におけるフィールドサイズを有する。調節可能なフィールドサイズによって、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像することができる。
本発明の第2の態様は、本発明の投影光学系を含むフォトリソグラフィ装置である。
各図面に示す各要素は説明のみのためのものであり、縮尺に必ずしも制限されるものではない。ある要素の縮尺は誇張され、その他の要素は最小となっている場合もある。各図面は、当業者が理解し、適切に実施することができる本発明の様々な実施態様を例示することを意図するものである。
本発明は、レチクルに形成されたパターンの像を基板(ウェハ)に実質的に等倍で投影する、大フィールド、広スペクトルバンドまたは狭スペクトルバンド、色補正、アナスチグマチック投影光学系である。
本発明の等倍投影光学系は、一実施形態を簡単に上述した図1に示す494特許の従来の光学系8の改良である。
ここで、「大フィールド」という用語は、34mm×26mmのサイズを有するステップアンドスキャンフィールドn個(n=2の場合は「n−tuples」)の長方形のサイズを有する露光フィールドを意味する。したがって、本明細書で使用する「露光フィールド」という用語は、ステップアンドリピート動作モードで使用される場合にステッパー装置が結像することができるフィールドサイズを意味する。また、「広スペクトルバンド」という用語は、水銀のg,h,iスペクトル線(それぞれ436nm,405nm,365nm)を含むスペクトルバンドを意味する。また、「狭スペクトルバンド」という用語は、i線(例えば365nm)±10nmを含むスペクトルバンドを意味する。
以下に詳細に説明する本発明の投影光学系は、大きなフィールド及び広いスペクトルバンドまたは狭いスペクトルバンドにわたって非常に優れた像質(0.96を超える多色ストレール比)を有する。
本発明の投影光学系は、広いスペクトルバンド及び低いNAの構成と、狭いスペクトルバンド及び高いNAの構成という2つの好ましい構成を有する。広いスペクトルバンド及び低いNAの構成は、高い解像度を必要とせず、比較的高いイラディアンス結像が有利なバンプリソグラフィなどのウエハレベルICパッケージング用途に特に有用である。一方、狭いスペクトルバンド及び高いNAの構成はサブミクロンの解像度を必要とする用途に有用である。
34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドn個でのNA可変能力によって、ミックスアンドマッチリソグラフィを行うための多様性が与えられる。例えば、本発明の光学系の可変性によって、多くの異なる固定パラメータの装置で露光を行わずに、選択された解像度とイラディアンスレべルで異なるサイズの形状を有する異なるマスクレべルを結像することができる。
図2,3,4は、本発明の等倍投影光学系100の実施形態の図である。投影光学系100は、軸A1に沿って凹球面ミラーMを含む。一実施形態では、ミラーMは光軸上に開口APを含む。開口APは、例えば物体(例えば、マスク)と像を位置合わせしたり、物体を検査するなど、光学系100による直接描画を除く機能を行うために光を光学系に導入するために使用することができる。
光学系100は、ミラーMに位置する可変開口絞りAS2をさらに含む。可変開口絞りAS2は、調節可能なアイリスなどの光学系における開口のサイズを変化させるあらゆる形態を含むことができる。一実施形態では、可変開口絞りAS2のサイズは手動で設定される。別の実施形態では、可変開口絞りAS2は、開口絞りのサイズを自動的に設定するためのコントローラー102にライン101(ワイヤなど)を介して作動的に接続される。光学系100は、軸A1に沿ってミラーMに隣接するとともに間隔を置いて配置された、正の屈折力を有するフィールド補正(例えばメイン)レンズグループGをさらに含む。メインレンズグループGは、ミラーMから最も離れた正のサブグループGPと、ミラーに近く、比較的小さなエアスペース104によって正のサブグループと分離された負のサブグループGNと、を有する。エアスペース104は、広いスペクトルバンド及び狭いスペクトルバンドの可変NA構成で広いフィールドにわたって高品質な結像性能を維持しながら、残留収差、特に色ばらつきをさらに減少させる。
図2,3,4に示すように、正のサブグループGPに隣接して、表面S1A,S2Aを有する第1のプリズムPAと、表面S1B,S2Bを有する第2のプリズムPBが設けられている。表面S1Aは対物面OP2に面しており、表面S1Bは像面IP2に面している。対物面OP2と像面IP2は、作動距離を示すギャップWDA,WDBによって平面S1A,S1Bと間隔を置かれている。可変開口絞りAS2に対して完全な対称性を有する実施形態では、WDA=WDBである。ギャップWDA,WDBは互いに等しいため、表1〜9ではこれらの距離をWDとしている。
プリズムPA,PBはメインレンズグループGには含まれていないが、これらのプリズムは色収差補正を含む収差補正でその役割を果たす。
一実施形態では、ミラーMは非球面であり、大フィールド・高NA用途のための設計性能が向上する。本発明の系の実施形態の全ては、本質的に可変開口絞りAS2に対する系の対称性を維持しており、コマ、歪み、横収差などのオッドオーダー(odd−order)収差が本質的になくなる。光学系100は、メインレンズグループGに同心レンズエレメントを含まないか、凹面ミラーMと同心のレンズ面を含まない。
494特許の従来の光学系に対する光学系100の主要な設計の違いは、選択的にエアスペース104を追加し、メニスカスレンズエレメントを追加し、メインレンズグループGに少なくとも1つの非球面を任意に使用することである。主要な設計変更は、フィールド補正レンズ(図2のレンズL1,L2または図3,4のレンズL1,L2,L3)とプリズムPA,PBの光学ガラスの種類を適切に選択して、大きなフィールドサイズ及び異なるNAで広いスペクトル領域または狭いスペクトル領域にわたってフィールド収差(特に非点収差)、球面収差、ペッツヴァル(petzval)収差、これらの収差の軸色及び色ばらつきを補正することをさらに含む。
(2エレメントメイングループ)
図2に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは平凸レンズL1を含み、負のサブグループGNは負のメニスカスレンズL2を含む。この実施形態では、レンズエレメントL1,L2は異なる種類のガラスで形成され、第1及び第2のプリズムPA,PBとともに、g,h,i線を含む広いスペクトルバンドにわたって色収差を補正する。この実施形態に基づく設計を表3に示す。
図2に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは平凸レンズL1を含み、負のサブグループGNは負のメニスカスレンズL2を含む。この実施形態では、レンズエレメントL1,L2は異なる種類のガラスで形成され、第1及び第2のプリズムPA,PBとともに、g,h,i線を含む広いスペクトルバンドにわたって色収差を補正する。この実施形態に基づく設計を表3に示す。
表1,2はこの実施形態に基づく設計を示し、大きなフィールド及び0.34<NA<0.16の範囲の可変NAでi線を含む狭いバンドにわたって色収差が補正される。
(3エレメントメイングループ)
一実施形態では、メインレンズグループGは3つのレンズエレメントL1,L2,L3からなる。この実施形態を例示する設計を表4〜9に示し、図3,4に図示する。
一実施形態では、メインレンズグループGは3つのレンズエレメントL1,L2,L3からなる。この実施形態を例示する設計を表4〜9に示し、図3,4に図示する。
表4,5に示す設計のように、レンズエレメントL1,L2,L3は、第1及び第2のプリズムとともに、大きなフィールド及び可変NA系(0.34<NA<0.16)でi線を含む狭いバンドにわたって色収差を補正する。
一実施形態では、レンズエレメントL1,L2,L3はそれぞれ異なる種類のガラスである。レンズエレメントL1,L2,L3は、第1及び第2のプリズムとともに、狭いスペクトルバンドにわたって色収差を補正する。この実施形態は表8,9に示す設計に例示されている。
別の実施形態では、表6,7の設計に示すように、レンズエレメントL1,L3のガラスの種類は同一である。
(シングルエレメントGP、ダブルエレメントGN)
図3に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは平凸レンズL1を含み、負のサブグループGNは、光学的に接触あるいは接合された2つの負のメニスカスレンズエレメントL2,L3からなる負のダブレットを含む。
図3に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは平凸レンズL1を含み、負のサブグループGNは、光学的に接触あるいは接合された2つの負のメニスカスレンズエレメントL2,L3からなる負のダブレットを含む。
(シングルエレメントGN、ダブルエレメントGP)
図4に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは負のメニスカスレンズエレメントL1,L2からなる負のダブレットを含み、負のサブグループGNはレンズエレメントL3を含む。この実施形態では、レンズエレメントL1は、負のメニスカスレンズエレメントL2に光学的に接触または接合された平凸レンズエレメントであり、レンズエレメントL3は負のメニスカスレンズエレメントである。
図4に示すように、一実施形態では、正のサブグループGPは負のメニスカスレンズエレメントL1,L2からなる負のダブレットを含み、負のサブグループGNはレンズエレメントL3を含む。この実施形態では、レンズエレメントL1は、負のメニスカスレンズエレメントL2に光学的に接触または接合された平凸レンズエレメントであり、レンズエレメントL3は負のメニスカスレンズエレメントである。
(設計例)
光学系100のさらなる実施形態は表1〜9に示す設計から明らかであり、以下にさらに詳しく述べる。
光学系100のさらなる実施形態は表1〜9に示す設計から明らかであり、以下にさらに詳しく述べる。
光学系100は対称性を有するため、表1〜9に示す仕様は、対物面OP2から凹面ミラーMまでの値のみを含む。これらの表では、正の半径は表面の右の曲率中心を示し、負の半径は左の曲率中心を示す。エレメントの厚みあるいはエレメント間の距離は隣接する表面への軸上の距離であり、全ての寸法はミリメートルで示している。また、「S#」は例えば図2〜4に示すような表面番号を表し、「TまたはS」は「厚みまたは距離」を表し、「STOP」は「開口絞りAS2」を表している。「CC」は「凹面」を表し、「CX」は「凸面」を表す。
「表面形状(surface shape)」の項目では、非球面を「ASP」と示し、平面を「FLT」と示し、球面を「SPH」と示している。
非球面を表す非球面式は以下のように与えられる。
式中、「CURV」は表面の球面曲率(spherical curvature)であり、Kは円錐定数であり、A,B,C,D,Eは非球面係数である。表において、「e」は指数表記(10の冪乗)を示す。
表1〜9に示すように、一実施形態では、光学系100は3エレメントメインレンズグループGを有し、第1及び第2のプリズムPA,PBは、Ohara BSM51Yなどの603606ガラスで形成されている(表8を参照)。この実施形態では、平凸レンズL1は融解石英または石英ガラスなどの458678ガラスで形成され、メニスカスレンズエレメントL2,L3はOhara PBL25Yなどの581408ガラス及びOhara PBL6Yなどの532490ガラスでそれぞれ形成されている。
同様な設計構成の別の実施形態では、レンズL1はOhara BSL7YやSchott BK7HT、BK7、UBK7などの516643ガラスで形成され、レンズL2はOhara PBM8Yなどの596393ガラスで形成されている(表9を参照)。表9におけるレンズL3とプリズムのガラスの種類は、表8の実施形態のガラスの種類と同一である。
別の実施形態では、光学系100は3エレメントメインレンズグループGを有し、第1及び第2のプリズムPA,PBは、Ohara BA135Yなどの589612ガラスで形成されている(表5を参照)。この実施形態では、平凸レンズL1はOhara BSL7YやSchott BK7HT、BK7、UBK7などの516643ガラスで形成され、メニスカスレンズエレメントL2,L3はOhara PBM8Yなどの596393ガラス及び融解石英または石英ガラスなどの458678ガラスでそれぞれ形成されている。
別の実施形態では、表8,9の設計に示すように、光学系100は3エレメントメインレンズグループGを有し、レンズL3は凹面S7に非球面を有する。関連する実施形態では、表5,6に示すように、レンズL3は凹面S7及び凸面S8に球面を有する。
別の実施形態では、表4,5,6の設計に示すように、光学系100は3エレメントメインレンズグループGを有し、レンズL2は表面S5に非球面を有する。同様な実施形態では、表1,2,3の設計に示すように、レンズエレメントL1は非球面を有する。
別の実施形態では、光学系100は、2エレメントまたは3エレメントメインレンズグループGと、NAが0.34では少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、NAが0.26では少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、NAが0.16以下では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドを含むフィールドサイズを有する。このような設計の実施形態は表1,4,5,6,7に示されている。
別の実施形態では、光学系100は、2エレメントメインレンズグループGと、NAが0.26では少なくとも5つの34mm×26mmステップアンドスキャンフィールド、NAが0.16以下では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドを含むフィールドサイズを有する(表2を参照)。
別の実施形態では、光学系100は、2エレメントメインレンズグループGと、NAが0.26では少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、NAが0.16以下では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドを含むフィールドサイズを有し、水銀光源のg,h,iスペクトル線を含む波長を有する広スペクトルバンド用途の場合である(表3を参照)。
別の実施形態では、光学系100は、3エレメントメインレンズグループGと、NAが0.365では少なくとも2つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、NAが0.26では少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、NAが0.16以下では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドを含むフィールドサイズを有する。
(フォトリソグラフィ装置)
図5は、本発明の等倍投影光学系100を採用したフォトリソグラフィ装置200の概略図である。装置200は光軸A2を有し、光軸に沿って、対物面OP2でマスク220を支持するように構成されたマスクステージ210を含む。マスク220は、マスク表面226に形成されたパターン224を有する。照明系230が光学系100の反対側でマスクステージ210に隣接して配置され、マスク220を照明するように構成されている。
図5は、本発明の等倍投影光学系100を採用したフォトリソグラフィ装置200の概略図である。装置200は光軸A2を有し、光軸に沿って、対物面OP2でマスク220を支持するように構成されたマスクステージ210を含む。マスク220は、マスク表面226に形成されたパターン224を有する。照明系230が光学系100の反対側でマスクステージ210に隣接して配置され、マスク220を照明するように構成されている。
また、装置200は、像面IP2でウェハ246を可動的に支持するように構成されたウェハステージ240を含む。一実施形態では、ウェハ246は、照明系からの放射線の1以上の波長によって活性化される感光層250で被覆されている。このような放射線は当業界では「化学線(actinic radiation)」と呼ばれている。一実施形態では、放射線の1以上の波長は水銀のg,h,i線を含む。
動作時には、照明系230は、ステージ240が(矢印260で示すように)走査される間にマスク220を照明し、光学系100によってウェハ246にパターン224が描画され、フォトレジスト層250にパターンが形成される。その結果、ウェハの一部に露光フィールドEFが形成される。次に、ウェハステージ240は所与の増分(例えば露光フィールドEFのサイズ)で所与の方向(例えば、矢印264で示すx−方向)にウェハ246を移動(「ステップ」)させ、露光プロセスが繰り返される。このステップ−露光プロセスは、所望の数の走査された露光フィールドEFがウェハ246上に形成されるまで繰り返される(したがって「ステップアンドリピート」と呼ばれる)。
次に、ウェハは(例えばウェハハンドリング装置(図示せず)を使用して)装置200から取り出され、 処理(例えば現像、ベーク、エッチング)され、各露光フィールドEFにおいてフォトレジストに形成されたパターンがウェハに転写される。異なるマスクを使用してこのフォトリソグラフィプロセスを繰り返すことによって、三次元構造がウェハに形成され、ICなどの動作可能なデバイスが形成される。また、システム100のNAを変化させることによって、異なるサイズ及び異なる解像度レべルを有する露光フィールドEFを、所与のマスクに対応して設けることができ、ミックスアンドマッチリソグラフィプロセスが容易となる。
以上の詳細な説明では、様々な特徴を容易に理解できるように各種実施形態に分類した。本発明の多くの特徴及び利点は詳細な明細書から明らかであり、添付した請求項によって本発明の精神と範囲に従う上述した装置の特徴と利点を全て網羅することを意図するものである。また、当業者は数多くの変形や変更に容易に想到するものと考えられるため、本発明をここで説明した構造や動作のみに限定することは望ましいものではない。したがって、その他の実施形態も添付した請求項の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
Claims (34)
- 光軸に沿って、
凹球面ミラーと、
前記ミラーに位置し、系の開口数(NA)を決定する可変開口絞りと、
前記ミラーに向かって順に、
正の屈折力を有する第1のサブグループと、
負の屈折力を有し、エアスペースによって前記第1のサブグループと間隔を置いて配置された第2のサブグループと、
を含み、
正の屈折力を有し、前記ミラーと間隔を置いて配置されたメインレンズグループと、
第1及び第2の平面をそれぞれ有する第1及び第2のプリズムと、
を含む光学系であって、
前記第2の平面は、前記光軸の両側で前記正のサブグループに隣接して配置され、
前記第1の平面は、対物面及び像面にそれぞれ隣接して配置され、
前記光学系は、前記可変開口絞りを調整することによって調節可能な前記像面における露光フィールドサイズを有し、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像することを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記調節可能な露光フィールドは、
0.365のNAでは少なくとも2つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.34のNAでは少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.26のNAでは少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下のNAでは少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記調節可能な露光フィールドは、
0.34のNAでは少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.26のNAでは少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下のNAでは少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記光学系はg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)を含むスペクトル範囲で収差補正され、
前記調節可能な露光フィールドは、
0.26のNAでは少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下のNAでは少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記調節可能な露光フィールドは、
0.26のNAでは少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下のNAでは少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記光学系はi線(365nm)を含む狭いスペクトル範囲で収差補正され、前記調節可能な露光フィールドは、少なくとも0.36のNAで少なくとも2つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドを含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
0.34〜0.16の調節可能なNAを有することを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
0.365〜0.16の調節可能なNAを有することを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記可変開口絞りに動作的に結合され、前記可変開口絞りを自動的に調整するコントローラーをさらに含むことを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記メインレンズグループの少なくとも1つのレンズエレメントが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記ミラーが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項1において、
前記第1及び第2のプリズムが603606ガラス及び589612ガラスの一方でそれぞれ形成されていることを特徴とする光学系。 - 光軸に沿って、
凹球面ミラーと、
前記ミラーに位置し、系の開口数(NA)を決定する可変開口絞りと、
前記ミラーに向かって順に、
前記ミラーに面する凸面を有する平凸レンズからなる第1のサブグループと、
前記ミラーに面する凸面を有する負のメニスカスレンズからなり、凹面がエアスペースによって前記平凸レンズの前記凸面から間隔を置いて配置された第2のサブグループと、
を含み、
正の屈折力を有し、前記ミラーから間隔を置いて配置されたメインレンズグループと、
第1及び第2の平面をそれぞれ有する第1及び第2のプリズムと、
を含む光学系であって、
前記第2の平面は、前記光軸の両側で前記平凸レンズの平面に隣接して配置され、
前記第1の平面は、対物面及び像面にそれぞれ隣接して配置され、
前記光学系は、前記可変開口絞りを調整することによって調節可能な前記像面における露光フィールドサイズを有し、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像することを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記平凸レンズは458678ガラス及び516643ガラスの一方からなることを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記プリズムは603606ガラス及び589612ガラスの一方でそれぞれ形成されていることを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記調節可能な露光フィールドは、
0.34の開口数では少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.26の開口数では少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下の開口数では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
0.34〜0.16の間で調節可能な開口数を有することを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記メインレンズグループの少なくとも1つのレンズエレメントが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記ミラーが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項13において、
前記第1及び第2のプリズムが603606ガラスで形成され、
前記平凸レンズが458678ガラスで形成され、
前記メニスカスレンズエレメントが548458ガラス,567428ガラス,581408ガラス,596393ガラス,596387ガラスの1つで形成されていることを特徴とする光学系。 - 光軸に沿って、
凹球面ミラーと、
前記ミラーに位置し、系の開口数(NA)を決定する可変開口絞りと、
前記ミラーに向かって順に、
前記ミラーに面する凸面を有する平凸レンズからなる第1のサブグループと、
前記ミラーに面する凸面をそれぞれ有する第1及び第2の負のメニスカスレンズからなり、前記第1の負のメニスカスレンズの凹面がエアスペースによって前記平凸レンズの前記凸面から分離された第2のサブグループと、
を含み、
正の屈折力を有し、前記ミラーに間隔を置いて隣接して配置されたメインレンズグループと、
第1及び第2の平面をそれぞれ有する第1及び第2のプリズムと、
を含む光学系であって、
前記第2の平面は、前記光軸の両側で前記平凸レンズの平面に隣接して配置され、
前記第1の平面は、対物面及び像面にそれぞれ隣接して配置され、
前記光学系は、前記可変開口絞りを調整することによって調節可能な前記像面における露光フィールドサイズを有し、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像することを特徴とする光学系。 - 請求項21において、
前記平凸レンズと前記メニスカスレンズは、第1及び第2のプリズムとともに、NA<0.26ではg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)を含む広いスペクトルバンドにわたって色収差を補正し、NA>0.26ではi線(365nm)を含む狭いスペクトルバンドにわたって色収差を補正する異なる種類のガラスで形成されていることを特徴とする光学系。 - 請求項21において、
前記調整可能な露光フィールドは、
0.365のNAでは少なくとも2つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.34のNAでは少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.26のNAでは少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下のNAでは少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項21において、
前記メインレンズグループの少なくとも1つのレンズエレメントが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項21において、
前記ミラーが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項21において、
前記平凸レンズ及び前記メニスカスレンズの一方は同じ種類のガラスからなることを特徴とする光学系。 - 光軸に沿って、
凹球面ミラーと、
前記ミラーに位置し、系の開口数(NA)を決定する可変開口絞りと、
前記ミラーに向かって順に、
前記ミラーに面する凸面を有する平凸レンズと前記ミラーに面する凸面を有する第1の負のメニスカスレンズとを前記ミラーに向かって順に有する第1のサブグループと、
前記ミラーに面する凸面を有する第2の負のメニスカスレンズからなり、前記第2の負のメニスカスレンズの凹面がエアスペースによって前記第1の負のメニスカスレンズの前記凸面から分離された第2のサブグループと、
を含み、
正の屈折力を有し、前記ミラーに間隔を置いて隣接して配置されたメインレンズグループと、
第1及び第2の平面をそれぞれ有する第1及び第2のプリズムと、
を含む光学系であって、
前記第2の平面は、前記光軸の両側で前記平凸レンズの平面に隣接して配置され、
前記第1の平面は、対物面及び像面にそれぞれ隣接して配置され、
前記光学系は、前記可変開口絞りを調整することによって調節可能な前記像面における露光フィールドサイズを有し、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像することを特徴とする光学系。 - 請求項27において、
前記調整可能な露光フィールドは、
0.365の開口数では少なくとも2つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.34の開口数では少なくとも3つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.26の開口数では少なくとも4つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
0.16以下の開口数では少なくとも6つの34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールド、
を含むことを特徴とする光学系。 - 請求項27において、
前記メインレンズグループの少なくとも1つのレンズエレメントが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項27において、
前記ミラーが非球面を有することを特徴とする光学系。 - 請求項27において、
前記第1及び第2のプリズムの双方は603606ガラス及び589612ガラスの一方で形成されていることを特徴とする光学系。 - 請求項31において、
前記平凸レンズは458678ガラス及び516643ガラスの一方で形成されていることを特徴とする光学系。 - 請求項32において、
前記メニスカスレンズエレメントの一方が548458ガラス,567428ガラス,581408ガラス,596393ガラス,532490ガラス,596387ガラスからなる群から選択されるガラス種で形成されていることを特徴とする光学系。 - 光軸に沿って、
凹球面ミラーと、
前記ミラーに位置し、系の開口数(NA)を決定する可変開口絞りと、
前記ミラーに向かって順に、
正の屈折力を有する第1のサブグループと、
負の屈折力を有し、エアスペースによって前記第1のサブグループから間隔を空けて配置された第2のサブグループと、
を含み、
前記ミラーに空間を置いて隣接して配置された正の屈折力を有するメインレンズグループと、
第1及び第2の平面をそれぞれ有する第1及び第2のプリズムと、
を含む光学系であって、
前記第2の平面は、前記光軸の両側で前記正のサブグループに隣接して配置され、
前記第1の平面は、対物面及び像面にそれぞれ隣接して配置され、
前記光学系は、前記可変開口絞りを調整することによって調整可能な前記像面における露光フィールドサイズを有し、34mm×26mmのステップアンドスキャンフィールドの2以上に結像する光学系と、
前記対物面でマスクを支持することができるマスクステージと、
g線、h線、i線の波長の少なくとも1つでマスクを照明するように構成された照明系と、
前記像面でウェハを可動的に支持することができるウェハステージと、
を含むことを特徴とする投影リソグラフィー装置。
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