JP2006511686A - 架橋可能な光活性ポリマー及びそれらの使用 - Google Patents
架橋可能な光活性ポリマー及びそれらの使用 Download PDFInfo
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Abstract
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、(b)エチレン性不飽和のモノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテル、並びに(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーよりなるコポリマーは、液晶のための配向層として顕著に適している。
Description
本発明は、(a)光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子が共有結合する少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、(b)エチレン性不飽和のモノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、及び/又はエチレン性不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテル、並びに(c)場合により、他のエチレン性不飽和モノマーよりなるコポリマー;モノマー(a)、(b)及び場合により溶媒を含む重合可能な組成物;(フラットな)バッキング材料(backing material)上に、場合によりコポリマーの光架橋された層を含む電気光学デバイス;並びに、液晶のための配向(alignment)層としてのコポリマーの使用に関する。
近年、液晶のための配向層は、電気光学エレメント、例えば液晶ディスプレイの製造において重要な役割を果たしてきた。これらの配向層はさらに、液晶ポリマーと組み合わせて、光学補償フィルム(optical compensation film)の製造のために、例えば、他の使用の中で、光学遅延フィルター(optical delay filter)、コレステリックフィルター、反射防止フィルターのために、及びセキュリティーエレメントのために使用することができる。このような配向層は、バッキングに適用されるポリマーであり、かつ好適な波長の(偏向)光及びエネルギー密度で照射される際に、表面全体に架橋するか又は選択的に架橋する。液晶ディスプレイ及び補償フィルムにおいて、配向層は、配向方向だけではなく傾き角(tilt angle)が付与されなければならず、そのサイズは適用可能性を決定する。その種類に依存して、液晶ディスプレイの製造には異なる傾き角が必要である(比較的大きな傾き角>15°を有する超ねじれネマティックLCD、又は1°〜15°の比較的小さな傾き角を有するTN及びTFT−TN LCD)。セキュリティエレメントにおいて、傾き角なしで配向方向は十分であり、高いコントラストを達成することができる。
US−A−5539074は、配向層を使用するために、共有結合した光二量化可能な又は光異性化可能な基を有するホモポリマー及びコポリマーを開示する。ヒドロキシル基を含有するモノマーは記載されておらず、これらは所望でないイオン溶解度の結果として避けられるべきですらある。高分子(メタ)アクリレート構造エレメントのガラス転移温度は35℃を超え、165℃に及ぶ。
EP−A−0763552は、配向層に使用するための、3−アリール(メタ)アクリル酸エステル及び3−アリール−(メタ)アクリルアミドと光二量化可能なケイ皮酸基とのポリマーを記載する。これらは好ましくはホモポリマーであるが、コポリマーも記載されており、例えば、ヒドロキシアルキル (メタ)アクリル酸エステルの構造エレメントを含有してもよい。ガラス転移温度は、一般的に70℃を超える。
WO96/10049は、配向層を製造するための、共有結合した光反応性クマリン又はキノリノン基を有するホモポリマー及びコポリマーを開示しており、そして記載されている可能なコモノマーは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルも含む。ポリマー、特にヒドロキシエチル メタクリレートとのコポリマーは、100℃をかなり超えるガラス転移温度を有する。
EP−A−0860455は、配向層を製造するための、共有結合した光反応性ケイ皮酸基を有するホモ−及びコポリ(メタ)アクリレートを開示しており、そして記載されている可能なコモノマーは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルも含む。ガラス転移温度についての情報は存在しない。
配向層を製造するための既存のポリマーは、液晶のポリマー性層が、ポリマー性配向層に不十分にしか接着しないという欠点を有する。それに加えて、このようなポリマーは、しばしば、光感受性が不十分であり、それ自身が過剰に長い照射時間において顕在化する。既存の配向層のさらなる欠点はさらに、一般的にさらに小さな又はさらに大きな傾斜角を達成するために光活性モノマーを有するポリマーの混合物を使用しなければならないことである。配向層はしばしば、全体的に、コントラストを減少させる傾き角を有する領域(ドメイン)を形成する。
驚くべきことに、その接着性及び光安定性、及び寿命だけではなく、光感受性、同時に、傾斜角の安定性がかなり改良され、顕著かつ均一なコントラスト挙動を達成することができ、光活性モノマーから出発して、光活性基を有するモノマーに加えて、コポリマーが(メタ)アクリレートに基づく配向層を製造するために使用される場合、液晶層との傾斜角がないか、又は小さい傾斜角から大きな傾斜角までの安定な傾斜角がない標的の様式で、ポリオキシアルキレン基を有するコモノマーを含有することがわかった。このようなコポリマーはさらに、低いガラス転移温度、例えば最大で70℃、好ましくは最大で60℃を有する場合、基材に対する驚くべき高い接着性を有することがわかった。
第1に、本発明は、
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、並びに
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーよりなり、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、前記ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、コポリマーを提供する。
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、並びに
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーよりなり、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、前記ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、コポリマーを提供する。
本発明に係るコポリマーは、ランダムコポリマーである。
光化学的に異性化可能な及び二量化可能な分子は、例えば、放射線の影響下でcis/trans異性化又は[2+2]−環化付加を受け、ポリマーに架橋をもたらす分子である。
光異性化可能な基は、例えば、アゾベンゼン基であってもよい。
光二量化可能な基は、例えば、好ましくは炭素環式環又はヘテロ環式環、芳香族環に結合するエチレン性の不飽和基であってもよい。特に好ましくは、エチレン性の不飽和基に結合するアルコキシカルボニル基であり、例えば、C1〜C12−アルコキシカルボニル、好ましくはC1〜C8−アルコキシカルボニル、さらに好ましくはC1〜C4−アルコキシカルボニルである。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、及びプロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ、デコキシ、及びウンデコキシ及びドデコキシの異性体である。特に好ましくは、アルコキシがエトキシ、特にメトキシであるものである。さらに好ましい実施形態では、エチレン性の不飽和基は、C(O)基及びそれらに結合する架橋基を介してポリマー骨格に結合し、場合により置換されたアリール又はヘテロアリール基は、エチレン性の不飽和基の第2炭素原子に結合する。光二量化可能な基は、例えば、シンナメート、カルコン又はクマリンの誘導体であってもよい。
光重合可能な基は、例えば、式A又はB:
〔式中、
R’は、水素又はC1〜C4−アルキルであり、
A’は、場合により置換された一価若しくは二価の芳香族基、又は場合により置換された一価若しくは二価のヘテロ芳香族基であり、
A1は、架橋基である〕
に対応する。
R’は、水素又はC1〜C4−アルキルであり、
A’は、場合により置換された一価若しくは二価の芳香族基、又は場合により置換された一価若しくは二価のヘテロ芳香族基であり、
A1は、架橋基である〕
に対応する。
好ましい実施形態では、R’がメチルであり、特に水素である。
A’は、例えば、フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、2,5−チオフェニレン、2,5−フラニレン、1,4−又は2,6−ナフチレンであってもよい。A’はさらに、直接的又は架橋基を介してのいずれかで結合する2個又は3個のこのような芳香族基であってもよい。好適な架橋基は、例えば、O、S、NH、N(C1〜C4−アルキル)、C(O)、C(O)O、OC(O)O、S(O)、SO2、S(O)O、OS(O)O、SO2O、OSO2O、Si(C1〜C4−アルキル)2、OP(OC1〜C4−アルキル)O、P(OC1〜C4−アルキル)O、P(O)(OC1〜C4−アルキル)O、C2〜C6アルキリデン及びC1〜C6−アルキレンである。
A’についての好適な置換基は、例えば、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−ヒドロキシアルキル、C1〜C6−ハロアルキル、C6〜C10−アリール、C7〜C12−アラルキル、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−ヒドロキシアルコキシ、C1〜C6−ハロアルコキシ、C6〜C10−アリールオキシ、C7〜C12−アラルキルオキシ、C1〜C6−アシル、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C1〜C6−ヒドロキシ−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルコキシカルボニルオキシ、C1〜C6−ヒドロキシアルコキシカルボニルオキシ、C1〜C6−アルキル−アミノカルボニル、C1〜C6−ジアルキルアミノカルボニル、C1〜C6−アルキルアミノカルボニルオキシ、C1〜C6−ジアルキル−アミノカルボニルオキシ、ハロゲン(F、Cl及びBr)、OH、COOH、CONH2、CN及びニトロである。
芳香族基としてのA’は、さらに好ましくは、場合により置換されたフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、又は架橋基を介して結合したビフェニレンであり、この場合において、架橋基は、好ましくは、O、S、CO、C(O)、C(O)O、OC(O)O、NH、N−メチル、SO2、メチレン、エチレン、エチリデン及びイソプロピリデンの群から選択される。
架橋基A1は、例えば、C1〜C20−アルキレン、好ましくは、C1〜C14−アルキレンであり、これは、置換されていないか、又はフッ素、塩素、シアノ又はC1〜C6−アルコキシによって置換され、場合により、1つ以上の同一若しくは異なるヘテロ原子又は基:−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)O−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−及び−CH=CH−によって中断される。
本発明に係るコポリマーの成分(a)のモノマーは、好ましくはアクリレート、さらに好ましくはメタクリレートから選択される。
モノマー(a)は広く知られており、例えば、最初に引用された文献中に記載されているか、又は同様のプロセスによって調製可能である。
モノマー(a)は、式I又は式Ia:
〔式中、
Rは、H又はC1〜C8−アルキルであり、
Aは、架橋基であり、
S1は、場合により置換された二価の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、S2は、場合により置換された一価の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Z1は、光化学的に異性化又は二量化する分子の一価の基であり、Z2は、光化学的に異性化又は二量化する分子の二価の基である〕
に対応してもよい。
Rは、H又はC1〜C8−アルキルであり、
Aは、架橋基であり、
S1は、場合により置換された二価の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、S2は、場合により置換された一価の芳香族又はヘテロ芳香族基であり、
Z1は、光化学的に異性化又は二量化する分子の一価の基であり、Z2は、光化学的に異性化又は二量化する分子の二価の基である〕
に対応してもよい。
S1、S2、Z1及びZ2について、式(A)及び(B)の基について与えられる好ましい例及び実施形態を適用する。
Rがアルキルの場合、好ましくは、C1〜C4−アルキル、例えば、ブチル、プロピル、エチル、さらに好ましくはメチルである。
架橋基Aは、置換されていないか、又はフッ素、塩素、シアノ又はC1〜C6−アルコキシによって置換され、場合により、1つ以上の同一若しくは異なるヘテロ原子又は基:−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)O−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−及び−CH=CH−によって中断される、C1〜C20−アルキレン、好ましくはC1〜C18−アルキレンであってもよい。
架橋基Aは、置換されていないか、又はフッ素、塩素、シアノ又はC1〜C6−アルコキシによって置換され、場合により、1つ以上の同一若しくは異なるヘテロ原子又は基:−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)O−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−及び−CH=CH−によって中断される、C1〜C20−アルキレン、好ましくはC1〜C18−アルキレンであってもよい。
モノマー(a)は、好ましくは、式Ib又は式Ic:
〔式中、
Rは、水素又はメチルであり、
A2は、式:−O−CnH2n−X1−の二価の基であり、
A3は、式:−O−CnH2n−O−の二価の基であり、
nは、2〜18、好ましくは4〜16の数であり、
X1は、直接結合又は−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、NHC(O)O−若しくは−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−基であり、
S1は、存在する場合、フェニレン、ビフェニレン又は−C6H4−X2−C6H4−であり、
S2は、存在する場合、置換されたフェニル、ビフェニル又は−C6H4−X2−C6H5であり、
X2は、−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−又は−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−であり、
Z1は、式:−CH=CH−C(O)−OR1の基であり、
Z2は、式:−CH=CH−C(O)−の基であり、
R1は、C1〜C18−アルキル、さらに好ましくはC1〜C12−アルキル、特に好ましくはC1〜C4−アルキルである〕
に対応する。
Rは、水素又はメチルであり、
A2は、式:−O−CnH2n−X1−の二価の基であり、
A3は、式:−O−CnH2n−O−の二価の基であり、
nは、2〜18、好ましくは4〜16の数であり、
X1は、直接結合又は−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、NHC(O)O−若しくは−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−基であり、
S1は、存在する場合、フェニレン、ビフェニレン又は−C6H4−X2−C6H4−であり、
S2は、存在する場合、置換されたフェニル、ビフェニル又は−C6H4−X2−C6H5であり、
X2は、−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−又は−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−であり、
Z1は、式:−CH=CH−C(O)−OR1の基であり、
Z2は、式:−CH=CH−C(O)−の基であり、
R1は、C1〜C18−アルキル、さらに好ましくはC1〜C12−アルキル、特に好ましくはC1〜C4−アルキルである〕
に対応する。
S1及びS2について好ましい置換基は、C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルコキシ、特にメトキシ及びエトキシである。
CnH2n基の例は、メチレン、エチレン、1,2−若しくは1,3−プロピレン、1,2−、1,3−若しくは1,4−ブチレン、さらに、α,ω−アルキレン、又はペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン及びエイコシレンの異性体である。
特に好ましい実施形態では、モノマー(a)は、式Id又は式Ie:
〔式中、
Rは、メチルであり、
nは、2〜20、好ましくは4〜14の数であり、
R1は、C1〜C4−アルキル、好ましくはメチルであり、
xは、0又は1であり、
X2は、直接結合、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−又は−C(O)O−であり、
C6H4及びC6H5基は、各々独立して、置換されていないか、又は1〜3個のC1〜C4−アルキル及び/又はC1〜C4−アルコキシ、好ましくはメトキシで置換されている〕
に対応する。
Rは、メチルであり、
nは、2〜20、好ましくは4〜14の数であり、
R1は、C1〜C4−アルキル、好ましくはメチルであり、
xは、0又は1であり、
X2は、直接結合、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−又は−C(O)O−であり、
C6H4及びC6H5基は、各々独立して、置換されていないか、又は1〜3個のC1〜C4−アルキル及び/又はC1〜C4−アルコキシ、好ましくはメトキシで置換されている〕
に対応する。
コモノマー(b)は、例えば、式II:
〔式中、
Rは、H又はC1〜C4−アルキルであり、
R2は、H又は−COOR5であり、
R3は、C2〜C6−アルキレンであり、
R4は、H、−R6−又はR6C(O)−であり、
Bは、メチレン又は−C(O)−であり、
qは、0又は1であり、
nは、2〜200の数であり、
R5は、H、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル又はC1〜C18−アルキルフェニルであり、
R6は、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル若しくはC1〜C18−アルキルフェニルであるか、又はR6−C(O)−基において、さらにC2〜C18−アルケニル若しくはフェニル−C2〜C6−アルケニルである〕
に対応してもよい。
Rは、H又はC1〜C4−アルキルであり、
R2は、H又は−COOR5であり、
R3は、C2〜C6−アルキレンであり、
R4は、H、−R6−又はR6C(O)−であり、
Bは、メチレン又は−C(O)−であり、
qは、0又は1であり、
nは、2〜200の数であり、
R5は、H、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル又はC1〜C18−アルキルフェニルであり、
R6は、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル若しくはC1〜C18−アルキルフェニルであるか、又はR6−C(O)−基において、さらにC2〜C18−アルケニル若しくはフェニル−C2〜C6−アルケニルである〕
に対応してもよい。
Rは、好ましくはH、さらに好ましくはメチルである。R2は、好ましくはHである。R3は、好ましくは、エチレン若しくは1,2−プロピレン又はこれらの基の混合物である。R4は、好ましくは、H、C1〜C12−アルキル、好ましくは、C1〜C4−アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル及びブチル、又はC1〜C12−アルキル−C(O)−又はC2〜C6−アルケニル−C(O)−である。Bは、好ましくは−C(O)−である。指数nは、好ましくは2〜100、さらに好ましくは2〜50、特に好ましくは2〜20の数である。
特に好ましい実施形態では、式IIのコモノマーは、特に平均で2〜20のオキシエチレン又はオキシプロピレン単位を有する、ポリエチレングリコール又はポリプロピレン1,2−グリコールのアクリル酸モノエステル又はメタクリル酸モノエステルである。
式IIのコモノマーは知られているか、又は同様のプロセスによって調製することができ、それらのいくつかは市販されている。
モノマー(c)は、置換されていないか又は置換されたオレフィン、例えば、エテン、プロペン、ブテン、ペンテン、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル化若しくはN−ヒドロキシアルキル化(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、及びエステル基中に1〜20個の炭素原子を有する(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、エステル基中に1〜20個の炭素原子を有するビニルエステル及びアリルエステル、さらにエーテル基中に1〜20個の炭素原子を有するビニルエーテル及びアリルエーテルである。
本発明に係るコポリマーはさらに、少なくとも2個のエチレン性の不飽和基を有するモノマーの基をさらに含有してもよい。このような架橋剤は、所望の物理特性及び機械特性を選択的に付与するために使用することができる。非常に多種類の架橋剤が知られている。いくつかの例は、ブタジエン、イソプレン、ジビニルベンゼン及びポリオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、1,2,3−プロパントリオール、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトール)のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルである。
本発明に係るコポリマー中のポリオキシアルキル基のヒドロキシル基はさらに、エチレン性の不飽和モノカルボン酸の基、例えばアクリル酸又はメタクリル酸の基によって部分的又は完全に置き換えられてもよい。このようなコポリマーは、光重合において架橋可能であり、所望の性質を付与することができる。このようなコポリマーは、適切な不飽和カルボン酸又は誘導体(例えばエステル又はハロゲン化物)を用いて、ヒドロキシル基を含有する本発明に係るコポリマーを部分的又は完全にエステル化することによって容易に調製される。コポリマー中のこのようなエステル化された基の量は、コモノマー(b)の含量に依存し、この含量に基づいて、コポリマーに基づいて100mol%まで、さらに好ましくは0.1〜80mol%、特に好ましくは1〜60mol%であってもよい。
本発明に係るコポリマーのガラス転移温度は、基材に改良された接着性を付与することを意図する場合、好ましくは最大で70℃、さらに好ましくは60℃まで、特に好ましくは50℃までである。この改良のために、さらに、最大で40℃、または好ましくは最大で35℃であってもよい。コモノマー及びそれらの量の比率は、所望のガラス転移温度が付与される様式で選択される。しかし、本発明に係るコポリマーのガラス転移温度はさらに、70℃をこえてもよく、例えば、基材に対する接着性が基材の表面処理(例えばプラズマ処理)を介して制御される場合、140℃までであってもよい。おおまかには、コモノマー(b)及び(c)のホモポリマーが、コモノマー(a)のホモポリマーよりもさらに低いガラス転移温度を有するべきである。ガラス転移温度の下限は重要ではなく、−100℃未満、好ましくは−50℃より上、さらに好ましくは−20℃よりも上であってもよい。本発明に係るコポリマーは、1000〜1000000ダルトン、好ましくは5000〜500000ダルトンの分子量を有してもよい。コポリマーは多くの有機溶媒に可溶性である。
コモノマーの量は、コポリマーの質量に基づいて、例えばコモノマー(a)が10〜95質量%、好ましくは50〜90質量%、さらに好ましくは60〜90質量%、コモノマー(b)が90〜5質量%、好ましくは50〜10質量%、さらに好ましくは40〜10質量%であってもよい。コモノマー(c)が存在する場合、50〜1質量%、好ましくは40〜5質量%、さらに好ましくは30〜5質量%のコモノマー(b)と置き換えてもよい。質量比が100質量%になるまで加えられる。
コポリマーは、溶液中又はバルク中で、場合により加熱しつつ、それ自身公知の方法、アニオン重合、カチオン重合又はフリーラジカル重合によって調製される。単離は、溶媒を除去することによって行われるか、又は非溶媒を添加して沈殿させた後、ろ過し、通常の精製工程によって行われる。コポリマーは、溶液の形態でバッキング材料のためのコーティング組成物として使用することができる。場合により溶媒の一部分を除去した後、コーティング組成物として直接的に調製中に得られるポリマー溶液を使用することが適切であることがわかった。
本発明はさらに、コポリマーが
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、及び
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーで構成され、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、前記ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、
有機溶媒中に前記コポリマーを含むコーティング組成物を提供する。
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、及び
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーで構成され、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、前記ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、
有機溶媒中に前記コポリマーを含むコーティング組成物を提供する。
好適な溶媒の例は、以下に与えられる。
しかし、さらに、好適な溶媒中で重合開始剤と共にコモノマーを溶解し、表面に混合物を適用し、次いで、場合により不活性雰囲気下で、熱的にのみ重合することもできる。
本発明はさらに、
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、
(d)重合開始剤、並びに
(e)場合により、不活性溶媒を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物を提供する。
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、
(d)重合開始剤、並びに
(e)場合により、不活性溶媒を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物を提供する。
成分(a)、(b)及び(c)について、前述の実施形態及び好ましい例を適用する。
重合開始剤の中で、好ましくは、熱的及び/又は照射によってラジカルを生じるフリーラジカル開始剤である。エチレン性不飽和モノマーのために好適なものは、特に、アゾ化合物、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、又はマクロ開始剤、例えば、アゾマクロ開始剤(例えば、ポリエチレングリコール単位を含有する)である。重合開始剤は、一般的に、モノマー全体に基づいて、0.1〜10質量%の量で使用される。
好適な溶媒は、例えば、脂肪族、シクロ脂肪族及び芳香族炭化水素(ペンタン、ヘキサン、石油エーテル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン)、脂肪族ハロ炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン及びテトラクロロエタン)、ニトリル(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル)、エーテル(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエチルエーテル)、ケトン(アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン)、カルボン酸エステル及びラクトン(酢酸エチル、又は酢酸メチル、バレロラクトン)、n−置換ラクタム(N−メチルピロリドン)、カルボキサミド(ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド)、アクリル酸ウレア(ジメチルイミダゾリン)、スルホキシド及びスルホン(ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシド、テトラメチレンスルホン)並びにアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル)である。溶媒は、単独又は少なくとも2つの溶媒の混合物で使用することができる。
溶液中のコポリマー又はコモノマーの濃度は、実質的に、支持体の上に達成される所望の層の厚みに依存し、さらに、溶液の粘度にも依存する。コモノマーの量は、例えば、0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%であってもよい。
重合可能な組成物又はコーティング組成物は、バッキング上の前記組成物の薄層の重合によって配向層を製造するために顕著に好適である。
本発明はさらに、
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、並びに
(d)重合開始剤を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物の薄層又は前記組成物のコポリマーの薄層と、バッキング層よりなる、複合材料を提供する。
(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、並びに
(d)重合開始剤を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物の薄層又は前記組成物のコポリマーの薄層と、バッキング層よりなる、複合材料を提供する。
成分(a)、(b)及び(c)について、前述の実施形態及び好ましい例を適用する。
層の厚みは、例えば、0.01〜500μm、好ましくは0.05〜200μm、さらに好ましくは0.05〜100μm、特に好ましくは0.05〜50μmであってもよい。光学適用において、配向層の厚みは、しばしば、10〜100nmの範囲である。
バッキング材料は既知であり、それらの形態は、適用に依存して異なってもよい。好ましくは、フラットで均一なバッキングである。バッキング材料の例は、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ケイ素(ガラス又は水晶)又は混合酸化物、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、さらにプラスチック及び有機ガラス、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリル酸エステル及びトリアセチルセルロースである。光学デバイスのための本発明の適用において、重要なバッキング材料は、特に、プラスチック、ガラスであり、いくつかの場合において、電気導電性物質(電極として作用する)でコーティングされたバッキング(例えばITOでコーティングされたガラスプレート)である。
コーティングされたバッキングは、それ自身既知のコーティングプロセスによって、例えば、はけ塗り、浸漬、ローラーコーティング、ナイフコーティング及びフローコーティングによって製造することができる。薄層を調製するために、均一な層の厚みを得ることができるため、スピンコーティングが特に有用であることがわかっている。コーティング後、コーティングされた材料を、例えば加熱を用いて溶媒を蒸発させるか、又は減圧を適用するか、又は両方を行うことによって乾燥させる。組成物は、コーティング後に熱重合される。本発明に係るコポリマーの層を有するこの様式において得られる物質は安定であり、さらなる加工のために販売され得る。
本発明に係るコーティング物質は、コポリマーに適用される層中で液晶を配向させるために特に好適である。この目的を達成するために、コポリマー層を、最初に直線偏光で照射し、光活性基を異性化又は二量化する。好適な照射源は、特に、UV源、例えば、偏光器を用いる、水銀高圧ランプ、キセノン高圧ランプ又はUVレーザーである。構造を描くために、マスクを介して照射することが適切である。照射時間は、照射源の出力に依存し、数秒〜数時間の範囲であってもよい。次いで、液晶性化合物は、この様式で調製された層に適用され、化合物は、分子状化合物、ポリマー又は重合可能なモノマー又はオリゴマーであってもよい。
このような液晶性化合物は既知であり、US55993617、US5567349、US5650534及びWO99/64924(構造C及びDを参照)中に記載される。通常の液晶配合物(例えばOPALVA(商標)2130)はVANTICO AG(Basle)から得ることができる。構造C及びD:
式中、Xは、水素;フッ素、塩素、臭素であるか;又は、低級アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル若しくはブチルであり、nは3〜12の整数である。
好ましいものは、配向層上の配向が重合によって固定される(凍結される)、重合可能な液晶モノマーを用いて与えられる。液晶層を調製するために、配向層を用いてコーティングするための技術と同じ技術を適用することができる。液晶層の厚みは、例えば、10nm〜10μm、好ましくは100nm〜5μm、特に好ましくは500nm〜3μmの範囲である。
本発明で製造される複合材料は、配向層に対して液晶層を顕著に接着させるために注目に値し、さらに、配列層の高い光安定性のために注目に値する。コポリマーの高い光感受性の結果として、短い照射時間でさえ、優れた均一なコントラスト性能が達成される。
以下の実施例は、さらに本発明を説明する。PEGは、ポリエチレングリコールを表す。使用されるモノマーA、2−メトキシ−4−(3−メトキシ−3−オキソ−1−プロペニル)フェニル4−[[8−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]オクチル]オキシ]ベンゾエートは、以下の構造式を有する:
(A)ポリマーの調製
実施例A1:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.25g/g)
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW360g/mol,Aldrich40,952−7)2.36g(6.4mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル35.5mg(0.21mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)76gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開けた。粘稠溶液をテトラヒドロフラン(THF)50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール860gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の粉末6.76gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの33mol%フラクション;Tg=31℃;ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、THF、35℃、ポリスチレン標準):Mn=57500g/mol、Mw=123000g/mol;多分散性(D)=2.13。
実施例A1:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.25g/g)
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW360g/mol,Aldrich40,952−7)2.36g(6.4mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル35.5mg(0.21mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)76gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開けた。粘稠溶液をテトラヒドロフラン(THF)50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール860gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の粉末6.76gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの33mol%フラクション;Tg=31℃;ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、THF、35℃、ポリスチレン標準):Mn=57500g/mol、Mw=123000g/mol;多分散性(D)=2.13。
実施例A2:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.20g/g)
モノマーA32.4g(61.8mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート
(MW360g/mol;Aldrich40,952−7)14.7g(40.8mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル166mg(1mmol)を、攪拌しつつ、750mLスルホン化フラスコ中の1−メトキシ−2−プロピルアセテート(MPA)387gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を130mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ65℃まで加熱した。8時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル166mg(1mmol)を1回以上添加し、反応をさらに20時間続けた。全部で28時間後、反応容器を開け、−15〜0℃で激しく攪拌しつつ、粘稠溶液をメタノール1.2Lに滴下した。析出した白色ポリマー粉末を迅速に吸引ろ過し、冷メタノールで数回洗浄した。粗ポリマーはすぐに互いにまとまり、フィルター上で粘着性の塊を形成した。得られた白色のゴム状固体をすぐにMPA400mLに再び溶解し、−15℃でメタノール/水(1:1)1.2Lで再沈殿させた。析出したモノマーを含まない白色ポリマーは粉状であり、迅速に吸引ろ過し、冷水で数回洗浄した。室温/20mbarで乾燥した後、以下の性質を有する白色粉末35.6gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの27mol%フラクション;Tg=25℃;GPC:Mn=35400g/mol、Mw=217000g/mol;D=6.11。
モノマーA32.4g(61.8mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート
(MW360g/mol;Aldrich40,952−7)14.7g(40.8mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル166mg(1mmol)を、攪拌しつつ、750mLスルホン化フラスコ中の1−メトキシ−2−プロピルアセテート(MPA)387gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を130mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ65℃まで加熱した。8時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル166mg(1mmol)を1回以上添加し、反応をさらに20時間続けた。全部で28時間後、反応容器を開け、−15〜0℃で激しく攪拌しつつ、粘稠溶液をメタノール1.2Lに滴下した。析出した白色ポリマー粉末を迅速に吸引ろ過し、冷メタノールで数回洗浄した。粗ポリマーはすぐに互いにまとまり、フィルター上で粘着性の塊を形成した。得られた白色のゴム状固体をすぐにMPA400mLに再び溶解し、−15℃でメタノール/水(1:1)1.2Lで再沈殿させた。析出したモノマーを含まない白色ポリマーは粉状であり、迅速に吸引ろ過し、冷水で数回洗浄した。室温/20mbarで乾燥した後、以下の性質を有する白色粉末35.6gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの27mol%フラクション;Tg=25℃;GPC:Mn=35400g/mol、Mw=217000g/mol;D=6.11。
実施例A3:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.21g/g)
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)3.45g(6.43mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル35.5mg(0.21mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF76gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール860gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質6.53gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの21mol%フラクション;Tg=24℃;GPC:Mn=46600g/mol、Mw=186000g/mol;D=2.82。
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)3.45g(6.43mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル35.5mg(0.21mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF76gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール860gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質6.53gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの21mol%フラクション;Tg=24℃;GPC:Mn=46600g/mol、Mw=186000g/mol;D=2.82。
実施例A4:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.24g/g)
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)5.37g(10mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル41.5mg(0.25mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)89gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール1000gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール1000gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質4.41gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの24mol%フラクション;Tg=13℃;GPC:Mn=59200g/mol、Mw=155000g/mol;D=2.61。
モノマーA7.87g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)5.37g(10mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル41.5mg(0.25mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)89gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール1000gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール1000gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質4.41gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの24mol%フラクション;Tg=13℃;GPC:Mn=59200g/mol、Mw=155000g/mol;D=2.61。
実施例A5:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.35g/g)
モノマーA6.47g(11.5mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW400g/mol,Shin Nakamura NKエステル M−90G)3.84g(9.4mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(Fluka11630)34.7mg(0.2mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)56gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF20gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール840gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは粘着性であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール840gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。40℃/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの粘着性の物質5.75gを得た:
NMR:PEGメタクリレートの42mol%フラクション;Tg=−7℃;GPC:Mn=62900g/mol、Mw=117000g/mol;D=1.86。
モノマーA6.47g(11.5mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW400g/mol,Shin Nakamura NKエステル M−90G)3.84g(9.4mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(Fluka11630)34.7mg(0.2mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のテトラヒドロフラン(THF)56gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF20gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール840gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは粘着性であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール840gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。40℃/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの粘着性の物質5.75gを得た:
NMR:PEGメタクリレートの42mol%フラクション;Tg=−7℃;GPC:Mn=62900g/mol、Mw=117000g/mol;D=1.86。
実施例A6:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.21g/g)
モノマーA302.9g(56mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)128.9g(240mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.33g(4.3mol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF2331gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液を0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐに使用して、シクロペンタノンの2質量%溶液を調製した。この物質の一部分を乾燥させ、分析した。以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質を得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの21mol%フラクション;Tg=21℃;GPC:Mn=66400g/mol、Mw=242000g/mol;D=3.65。
モノマーA302.9g(56mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)128.9g(240mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.33g(4.3mol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF2331gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液を0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール860gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐに使用して、シクロペンタノンの2質量%溶液を調製した。この物質の一部分を乾燥させ、分析した。以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質を得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの21mol%フラクション;Tg=21℃;GPC:Mn=66400g/mol、Mw=242000g/mol;D=3.65。
実施例A7:ポリエチレングリコールメタクリレート及びモノマーAのコポリマー(w=0.07g/g)
モノマーA8.43g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)1.00g(1.86mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル28.0mg(0.17mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF60gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、メタノール675gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール675gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーをろ過することによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色粉末状の物質6.20gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの7mol%フラクション;Tg=52℃;GP:Mn=65100g/mol、Mw=149000g/mol;D=2.30。
モノマーA8.43g(15mmol)、ポリエチレングリコールメタクリレート(MW526g/mol,Aldrich40,952−9)1.00g(1.86mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル28.0mg(0.17mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF60gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、メタノール675gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール675gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーをろ過することによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色粉末状の物質6.20gを得た:
1H NMR:PEGメタクリレートの7mol%フラクション;Tg=52℃;GP:Mn=65100g/mol、Mw=149000g/mol;D=2.30。
実施例A8:メタクリレート化コポリマー(実施例A2から)
10mL丸底フラスコ中で、実施例2からのコポリマー800mg及びトリエチルアミン50.7mg(0.453mmol)を秤量し、テトラヒドロフラン(THF)4gに溶解した。フラスコをゴムセプタムで密閉し、透明無色の溶液をカニューレにより排気し、窒素で再び通気した。透明無色の溶液を、その周囲をアルミニウムホイルで包むことによって光から保護し、氷浴を用いて0℃に冷却した。次いで、塩化メタクリロイル51mg(0.499mmol)を、この不活性化して光保護した混合物に気密250μLシリンジを用いて添加し、次いで、シリンジをTHF0.33gで流した。反応混合物がわずかに曇り、15分間攪拌後、氷浴をはずし、反応物を室温まで加温した。2時間攪拌した後、反応容器を開け、無色の微細な懸濁物をTHF3gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール79.1gに滴下した。一方、攪拌を止めると、沈殿した白色ポリマーは、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で60分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体を室温/10mbarで乾燥させた。これにより、以下の性質を有する、無色粉末状の物質0.56gを生じた:
1H NMR:ヒドロキシ官能化PEG18mol%フラクション、メタクリル官能化PEG9mol%フラクション及びモノマーA73mol%;Tg=26℃;GPC:Mn=18500g/mol、Mw=55900g/mol;D=3.03。
10mL丸底フラスコ中で、実施例2からのコポリマー800mg及びトリエチルアミン50.7mg(0.453mmol)を秤量し、テトラヒドロフラン(THF)4gに溶解した。フラスコをゴムセプタムで密閉し、透明無色の溶液をカニューレにより排気し、窒素で再び通気した。透明無色の溶液を、その周囲をアルミニウムホイルで包むことによって光から保護し、氷浴を用いて0℃に冷却した。次いで、塩化メタクリロイル51mg(0.499mmol)を、この不活性化して光保護した混合物に気密250μLシリンジを用いて添加し、次いで、シリンジをTHF0.33gで流した。反応混合物がわずかに曇り、15分間攪拌後、氷浴をはずし、反応物を室温まで加温した。2時間攪拌した後、反応容器を開け、無色の微細な懸濁物をTHF3gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液をメタノール79.1gに滴下した。一方、攪拌を止めると、沈殿した白色ポリマーは、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で60分放置した後、メタノールを単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体を室温/10mbarで乾燥させた。これにより、以下の性質を有する、無色粉末状の物質0.56gを生じた:
1H NMR:ヒドロキシ官能化PEG18mol%フラクション、メタクリル官能化PEG9mol%フラクション及びモノマーA73mol%;Tg=26℃;GPC:Mn=18500g/mol、Mw=55900g/mol;D=3.03。
実施例A9:ポリプロピレングリコールメタクリレート(PPG)及びモノマーAのコポリマー(w=0.31g/g)
モノマーA8.43g(15mmol)、ポリプロピレングリコールメタクリレート(MW430g/mol,Aldrich46,979−3)4.30g(10mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル41.5mg(0.25mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF78gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール1000gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール1000gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質8.23gを得た:
1H NMR:PPGメタクリレートの35mol%フラクション;Tg=21℃;GPC:Mn=55100g/mol、Mw=113000g/mol;D=2.06。
モノマーA8.43g(15mmol)、ポリプロピレングリコールメタクリレート(MW430g/mol,Aldrich46,979−3)4.30g(10mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル41.5mg(0.25mmol)を、攪拌しつつ、Schlenk管中のTHF78gに溶解した。反応容器を気密様式で密閉し、混合物を脱気し、攪拌し、透明で無色の溶液を200mbarまで減圧し、窒素で再び通気した。この手順を全部で5回繰り返した。次いで、反応混合物を攪拌しつつ55℃まで加熱した。15時間後、反応容器を開け、粘稠溶液をTHF50gで希釈し、0.2μmPTFE膜を介してろ過した。激しく攪拌しながら、−10〜0℃で、ろ液を、最初にビーカーに入れたメタノール1000gに滴下した。沈殿した白色ポリマーは多量であり、攪拌を止めると、ビーカーの底に迅速に沈降し、粘着層を形成した。室温で30分放置した後、単にデカンテーションすることによって粗コポリマーを得た。得られた白色のゴム状固体をすぐにTHF50gに再び溶解し、−10〜0℃で、メタノール1000gで再沈殿させた。モノマーを含まない精製したコポリマーを再びデカンテーションすることによって得た。室温/10mbarで乾燥した後、以下の性質を有する、無色アモルファスの、いくらか粘着性の物質8.23gを得た:
1H NMR:PPGメタクリレートの35mol%フラクション;Tg=21℃;GPC:Mn=55100g/mol、Mw=113000g/mol;D=2.06。
(B)コポリマー層を用いたバッキングの製造
実施例B1:
シクロペンタノン7mL中の実施例A1のコポリマー2質量%溶液を調製した。50nmの均一層が形成される様式で、この溶液を、スピンコーティング装置中でスピニングによって、60秒及び3000rpm(加速度=500rps)でITOコーティングしたガラスプレートに塗布した。その後で、層を180℃で10分間乾燥させ、280〜320nmの波長で20mJ/cm2の直線偏光で照射した。
実施例B1:
シクロペンタノン7mL中の実施例A1のコポリマー2質量%溶液を調製した。50nmの均一層が形成される様式で、この溶液を、スピンコーティング装置中でスピニングによって、60秒及び3000rpm(加速度=500rps)でITOコーティングしたガラスプレートに塗布した。その後で、層を180℃で10分間乾燥させ、280〜320nmの波長で20mJ/cm2の直線偏光で照射した。
実施例B2〜B9:
実施例A2〜A9のコポリマーを使用して、実施例B1の手順を繰り返した。
実施例A2〜A9のコポリマーを使用して、実施例B1の手順を繰り返した。
(C)コポリマー層及び液晶性層を用いたバッキングの製造
実施例C1:
シクロペンタノン中の市販の光架橋可能な液晶配合物の15質量%溶液(OPALVATM 2130,Vantico AG)を使用し、700〜800nmの厚さを有する均一層が形成される様式で、スピンコーティング装置を用いて、実施例B1のコーティングされたガラスプレートのコポリマー層の上にスピンコーティングした(1000rpmで120秒、加速度500rps)。塗布層を50℃(1分)及び40℃(1分)で加熱することによって配向させた。その後で、280〜400nmの範囲のUV光で800mJ/cm2の直線偏光で照射することによって、配向層を窒素下で架橋させた。
シクロペンタノン中の市販の光架橋可能な液晶配合物の15質量%溶液(OPALVATM 2130,Vantico AG)を使用し、700〜800nmの厚さを有する均一層が形成される様式で、スピンコーティング装置を用いて、実施例B1のコーティングされたガラスプレートのコポリマー層の上にスピンコーティングした(1000rpmで120秒、加速度500rps)。塗布層を50℃(1分)及び40℃(1分)で加熱することによって配向させた。その後で、280〜400nmの範囲のUV光で800mJ/cm2の直線偏光で照射することによって、配向層を窒素下で架橋させた。
実施例C2〜C9
実施例B2〜B9のコーティングされたガラスプレートを使用し、実施例C1の手順を繰り返した。
実施例B2〜B9のコーティングされたガラスプレートを使用し、実施例C1の手順を繰り返した。
(D)適用例
実施例D1:接着性の試験
実施例C1〜C9のコーティングされたプレートの層を、マルチブレードカッターを用いてガラスプレートに切断し、100個の部分に分けた。次いで、接着剤テープ(3M Magic Scotch Tape)を切断層に取り付け、このテープにさらなる接着剤テープ(Sekisui Tape)を取り付けた(この試験は日本産業界の標準的な試験である)。その後で、接着剤テープをすばやく剥がし、損傷を受けた部分を決定した。結果を表1に示す。比較のために、モノマーAのホモポリマー(ガラス転移温度62℃、比較例1)及びモノマーAとヒドロキシエチルメタクリレートのコポリマー(20質量%、ガラス転移温度62℃、比較例2)も試験した。
実施例D1:接着性の試験
実施例C1〜C9のコーティングされたプレートの層を、マルチブレードカッターを用いてガラスプレートに切断し、100個の部分に分けた。次いで、接着剤テープ(3M Magic Scotch Tape)を切断層に取り付け、このテープにさらなる接着剤テープ(Sekisui Tape)を取り付けた(この試験は日本産業界の標準的な試験である)。その後で、接着剤テープをすばやく剥がし、損傷を受けた部分を決定した。結果を表1に示す。比較のために、モノマーAのホモポリマー(ガラス転移温度62℃、比較例1)及びモノマーAとヒドロキシエチルメタクリレートのコポリマー(20質量%、ガラス転移温度62℃、比較例2)も試験した。
実施例D2:光学特性の決定
コポリマーA1〜A9及び比較例1及び比較例2のコポリマーの層でコーティングされたプレートを、280〜320nmの範囲の直線偏光で、5/10/20/30/40及び50mJ/cm2のエネルギー用量で、実施例B1〜B9に従って順に照射した。次いで、光架橋した液晶の層を、実施例C1に従って塗布した。
複屈折の測定を可能にするBerek補正装置をさらに取り付けた顕微鏡を用いて、コントラスト及び傾き角を決定した。照射された片の傾斜ドメインBtilt domainの数を顕微鏡によって視覚的に決定した。傾斜ドメインとは、異なる傾き角を有するコーティングの領域をいう。干渉偏波光において、これらの領域の間の境界は、鋭く区切られたコントラスト差によって識別可能である。傾斜ドメインの存在は、配向が完全ではないことを示し、配向層のフォトスピード(photospeed)の測定値である。結果を表2に示す。
コントラストは、最も明るい設定及び最も暗い設定の間の比であり、以下の式で与えられる:コントラスト=I(明)/I(暗)[I(明)は最も明るい設定の強度であり、I(暗)は最も暗い設定の強度である]。強度は、光検出器を用いて測定した。
コポリマーA1〜A9及び比較例1及び比較例2のコポリマーの層でコーティングされたプレートを、280〜320nmの範囲の直線偏光で、5/10/20/30/40及び50mJ/cm2のエネルギー用量で、実施例B1〜B9に従って順に照射した。次いで、光架橋した液晶の層を、実施例C1に従って塗布した。
複屈折の測定を可能にするBerek補正装置をさらに取り付けた顕微鏡を用いて、コントラスト及び傾き角を決定した。照射された片の傾斜ドメインBtilt domainの数を顕微鏡によって視覚的に決定した。傾斜ドメインとは、異なる傾き角を有するコーティングの領域をいう。干渉偏波光において、これらの領域の間の境界は、鋭く区切られたコントラスト差によって識別可能である。傾斜ドメインの存在は、配向が完全ではないことを示し、配向層のフォトスピード(photospeed)の測定値である。結果を表2に示す。
コントラストは、最も明るい設定及び最も暗い設定の間の比であり、以下の式で与えられる:コントラスト=I(明)/I(暗)[I(明)は最も明るい設定の強度であり、I(暗)は最も暗い設定の強度である]。強度は、光検出器を用いて測定した。
Claims (26)
- (a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、並びに
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーよりなり、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、前記ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、コポリマー。 - 成分(a)の前記光化学的に異性化可能な基が、炭素環式環又はヘテロ環式環、芳香族環に結合するエチレン性の不飽和基であることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- モノマー(a)が、式Ib又は式Ic:
〔式中、
Rは、水素又はメチルであり、
A2は、式:−O−CnH2n−X1−の二価の基であり、
A3は、式:−O−CnH2n−O−の二価の基であり、
nは、2〜18、好ましくは4〜16の数であり、
X1は、直接結合又は−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、NHC(O)O−若しくは−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−基であり、
S1は、存在する場合、フェニレン、ビフェニレン又は−C6H4−X2−C6H4−であり、
S2は、存在する場合、置換されたフェニル、ビフェニル又は−C6H4−X2−C6H5であり、
X2は、−O−、−S−、−C(O)O−、−O(O)C−、−OC(O)O−、−NH−、−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−、−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NC1〜C4−アルキル−C(O)−NC1〜C4−アルキル−、−O(CO)NH−、−OC(O)−NC1〜C4−アルキル−、−NHC(O)O−又は−NC1〜C4−アルキル−C(O)O−であり、
Z1は、式:−CH=CH−C(O)−OR1の基であり、
Z2は、式:−CH=CH−C(O)−の基であり、
R1は、C1〜C18−アルキル、さらに好ましくはC1〜C12−アルキル、特に好ましくはC1〜C4−アルキルである〕
に対応することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。 - コモノマー(b)が、式II:
〔式中、
Rは、H又はC1〜C4−アルキルであり、
R2は、H又は−COOR5であり、
R3は、C2〜C6−アルキレンであり、
R4は、H、−R6−又はR6C(O)−であり、
Bは、メチレン又は−C(O)−であり、
qは、0又は1であり、
nは、2〜200の数であり、
R5は、H、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル又はC1〜C18−アルキルフェニルであり、
R6は、C1〜C20−アルキル、フェニル、フェニル−C1〜C6−アルキル、若しくはC1〜C18−アルキルフェニルであるか、又はR6−C(O)−基において、さらにC2〜C18−アルケニル若しくはフェニル−C2〜C6−アルケニルである〕
に対応することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。 - Rが、H又はメチルであることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- R2が、Hであることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- R3が、エチレン若しくは1,2−プロピレン又はこれらの基の混合物であることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- R4が、好ましくはH、C1〜C12−アルキル又はC1〜C12アルキル−C(O)−であることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- Bが、−C(O)−であることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- 指数nが、2〜100の数であることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- 式IIのコモノマーが、平均で2〜20のオキシエチレン又はオキシプロピレン単位を有する、ポリエチレングリコール又はポリプロピレン1,2−グリコールのアクリル酸モノエステル又はメタクリル酸モノエステルであることを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。
- モノマー(c)が、置換されていないか又は置換されたオレフィン又はジオレフィンであることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- コモノマー(c)が、エテン、プロペン、ブテン、ペンテン、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル化若しくはN−ヒドロキシアルキル化(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、及びエステル基中に1〜20個の炭素原子を有する(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、エステル基中に1〜20個の炭素原子を有するビニルエステル及びアリルエステル、さらにエーテル基中に1〜20個の炭素原子を有するビニルエーテル及びアリルエーテルであることを特徴とする、請求項15に記載のコポリマー。
- 少なくとも2個のエチレン性の不飽和基を有するモノマーの基をさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- コモノマー(b)のポリオキシアルキル基のヒドロキシル基の一部又は全てが、エチレン性の不飽和モノカルボン酸の基でエステル化されていることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- 前記モノカルボン酸が、アクリル酸又はメタクリル酸であることを特徴とする、請求項18に記載のコポリマー。
- ガラス転移温度が最大で70℃であることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- 前記コポリマーが最大で50℃のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項20に記載のコポリマー。
- コポリマーの質量に基づいて、コモノマー(a)10〜95質量%、及びコモノマー(b)90〜5質量%存在することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- コモノマー(c)がコモノマー(b)の50〜1質量%と交換することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- コポリマーが(a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つのコモノマー、並びに
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマーよりなり、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであり、ポリオキシアルキレン基のヒドロキシル基がエーテル化又はエステル化されていてもよいことを特徴とする、
有機溶媒中に前記コポリマーを含むコーティング組成物。 - (a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、
(d)重合開始剤、並びに
(e)場合により、不活性溶媒を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物。 - (a)各々が共有結合、直接結合、又は架橋基、光化学的に異性化可能な分子若しくは二量化可能な分子を介して結合する、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド及びメタクリルアミドの群からの少なくとも1つのモノマー、
(b)ヒドロキシル基を含有する少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、
(c)場合により、他のエチレン性の不飽和コモノマー、並びに
(d)重合開始剤を含み、
前記コモノマー(b)が、エチレン性の不飽和モノカルボン酸若しくはジカルボン酸のポリオキシアルキルエステル若しくはポリオキシアルキルアミド、又はエチレン性の不飽和アルコールのポリオキシアルキルエーテルであることを特徴とする、重合可能な組成物の薄層又は前記組成物のコポリマーの薄層と、バッキング層よりなる、複合材料。
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