JP2006510039A - 緑色光の改善された透明度を有する液晶ディスプレイおよびカラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

本発明は、530nm付近に広域のバックライト発光と、フタロシアニン着色剤、最も適切にはテトラヒドロキシまたはテトラアルコキシで置換されていて可溶化基を有さないフタロシアニン着色剤を有する緑色カラーフィルタと、を含む新規な液晶ディスプレイに関する。

Description

本発明は、530nm付近に広域のバックライト発光と、フタロシアニン着色剤、最も適切にはテトラヒドロキシまたはテトラアルコキシで置換されていて可溶化基を有さないフタロシアニン着色剤を有する緑色カラーフィルタと、を含む新規な液晶ディスプレイに関する。
テトラヒドロキシフタロシアニンおよびその電子スペクトルが、Can. J. Chem. 72, 1990-1998 [1994]およびOrient. J. Chem. 15/1, 65-70 [1999]から公知である。カラーフィルタおよび液晶ディスプレイの記載はない。
ポリオキシ置換フタロシアニンが、WO88/06175、EP0934985およびEP1072959から公知であり、そこではそれぞれラングミュア−ブロジェット膜およびIR吸収体として用いられている。それらの最大吸収は、734nm以上である。
EP0833203は、1〜8個のアルコキシまたはフェノキシ基を有し、発色団上の残りの位置が過ハロゲン化されているフタロシアニンを含むカラーフィルタのための感光樹脂配合物を開示している。緑色カラーフィルタでは、中心核金属が、SnCl2、TiOまたは特にVO(27ページ)などの配位子を有する4価金属でなければならないことが教示されている。フッ素の存在も重要である。しかし、テトラフェノキシドデカフルオロ二塩化スズ(IV)フタロシアニンは、満足な特性は有せず(13ページ)、1つだけ開示されているアルコキシ誘導体のテトラブトキシドデカフルオロチタニルフタロシアニンに関してはデータがない。
テトロキシ置換フタロシアニンの、カラーフィルタ内および/または光学記録媒体内での使用がEP0519423、EP0546856/US6,306,550、EP0896033、JP07/286108A、JP07/286109A、JP09/279050AおよびJP08/291261Aから公知である。更にJP2002/212471Aは、テトラフェノキシ置換またはテトラフェニルチオ置換フタロシアニンを、キサンテンまたはアゾピラゾロ染料と組み合わせて含むカラーフィルタを製造するためのインキに関する。これらの化合物は全て、高い可溶性(可溶化基の存在によるためであり、そして不斉中心により光学異性体を生じる)のため、特にバックライトからの熱によって望ましくないマイグレーションが起る。それらの最大吸収は、680nmを超えており、600〜650nmには広域で低い副吸収(side absorption)しか存在しない。緑色光の透過率および光安定性は、いずれも完全に満足するものではない。
EP0633296は、カラーフィルタにおいて優れた透過性を有する高可溶性色素を開示している。他の発色団の中で、フタロシアニンも開示されている。しかし、ヒンダードアリールオキシ基(ビスフェノール基)により、500nm未満という過度の浅色での最大透過率になる(実施例7および8、図10および11)。
WO-02/095791は、白色光源を有する液晶画像スクリーンに関するもので、それは、2001年5月23日に優先権を取得し、2002年11月28日に公開された。緑色カラーフィルタの着色に関する示唆はない。
本発明の目的は、緑色光の透過性が良好で、赤色光(特に600〜620nm)の吸収の効率が良く、緑色と赤色との間が急勾配で、良好な光安定性を有する液晶ディスプレイを提供することにある。
本発明は、少なくとも3種の異なる色の領域を含むカラーフィルタに関し、その少なくとも1つの領域は、520〜540nmの波長に最大可視光透過率を有し、高分子量材料に分散された式(I):
Figure 2006510039
(式(I)中、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ、他から独立して、H、F、Cl、Br、OHおよび
Figure 2006510039
からなる群より選択され、
17、R18、R19およびR20は、他から独立して、HまたはFであり、mは、0または1であり、
21は、2H、(CH23、(CH24、(CH)4、(CH)2CH2、(CH)2(CH22またはCH2(CH)2CH2であり、
22およびR23は、互いに独立して、H、OH、Cl、NO2、CONHR24またはNHCOR24であり、
24は、メチル、エチルまたはn−プロピルであり、そして
Mは、2H、Cu、Co、NiまたはZnである
ただし、R1、R2、R3およびR4のうちの1個、R5、R6、R7およびR8のうちの0または1個、R9、R10、R11およびR12のうちの0または1個、ならびにR13、R14、R15およびR16のうちの0または1個が、OHおよび
Figure 2006510039
からなる群より選択され、他のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16の全てが、H、F、ClおよびBrからなる群より選択されることを条件とする)
で示される化合物を含む。
式(I)で示される化合物は、OHおよび
Figure 2006510039
特に好ましくは
Figure 2006510039
からなる群より選択された、置換基、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16のうち、好ましくは2〜4個、特に好ましくは4個を有している。他の置換基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、好ましくは、H、FおよびClからなる群より選択され、特に好ましくはこれらの他の置換基のうちの少なくとも8個は、全てHである。最も好ましくは、R3、R4、R5およびR6と、R9、R10、R15およびR16か、またはR11、R12、R13およびR14のいずれかとが、H、FおよびClからなる群より選択され、特にHである。
17、R18、R19およびR20は、好ましくは同一であり、特に好ましくは全てHである。mは、好ましくは0である。R23は、好ましくはHである。R24は、好ましくはメチルである。Mは、好ましくは、Cu、Co、NiまたはZnであり、特に好ましくはCuである。式(I)で示される本発明の化合物は、一部は公知、一部は新規である。新規のものは、公知の方法にならって容易に製造することができる。本発明の化合物の純粋物または混合物を使用することができ、限定はしないが例示としては異性体の混合物である。R17、R18、R19およびR20として、非対称であるがほぼ幾何学的に等しい、フッ素および水素による混合置換から得られるものを除き、本式は一般に、光学異性体を作らないため、通常、異性体は、位置異性体となる。平面対称は、本発明に好ましく、それは意外にも、着色性を向上させ、そして過度に高い溶解性を低下させるようだからである。特に好ましいのは、発色団が一つの対称平面内にあり、第一の対称平面に垂直な第二の対称平面を有し、場合により、最初の2平面に垂直な第三の対称平面も有する、フタロシアニン、特に、R1、R8、R12およびR13が、またはR2、R7、R11およびR14が、またはR1が、またはR8が、またはR9が、またはR2、R7、R10およびR15が、ヒドロキシまたはアラルキルオキシ基であり、残りのR1〜R16が、ハロゲンまたは水素、好ましくは水素であるようなフタロシアニンであり、以下の化合物:
Figure 2006510039
である。
混合物が用いられる場合、混合物が、少なくとも30重量%、特に少なくとも40重量%、特に好ましくは少なくとも50重量%の、このような特に好ましい異性体を含むことが好ましい。
したがって、本発明は、式(I)で示される化合物が1,8,15,22−、2,9,16,23−、2,9,16,24−、2,9,17,24−または2,10,16,24−テトラヒドロキシフタロシアニンではないことを前提とする、式(I)で示される化合物にも関する。
本発明のカラーフィルタは、従来は液晶ディスプレイ(LCD)で用いられていない陰極線管(CRT)または好ましくはネオン管で知られる光源と一緒に使用することが特に適している。結果は、赤色光の光透過率を大きく上昇させ、ならびに着色剤の光安定性は優れており、非常に良い。高い色域を得ることができ、特に、優れた透明度および透過率によりNTSC規格に適合することができる。
したがって、本発明は、先に定義したとおりのカラーフィルタと、緑色光の90〜100エネルギー%が500〜560nmの波長を有する緑色光を発するバックライト発光光源とを含む、液晶ディスプレイにも関する。
好ましくは、発した緑色光は、522〜538nmの波長範囲内に最大発光強度を有している。最大発光は、好ましくは少なくとも8nmのバンド半値幅、特に好ましくは少なくとも15nmのバンド半値幅、最も好ましくは少なくとも25nmのバンド半値幅を有している。半値幅は、可視発光強度が最大可視発光強度の50%以上に達する波長範囲である。
適切な光源は、例えば、最大可視発光強度が530nm付近にある、P1(Mori, Kakitani, Miyake, Yamaguchi, Okayama University of Science, Japan, Okayama Rika Daigaku Kiyo A [1994], 30A, 115-120)のような陰極線管またはネオン管の異なる分野から、それ自体は公知である。適切な光源は、特に発光源としてZn2SiO4:Mnを含んでいてもよく、例えばUV光または電子衝撃によって作動されてもよい。しかし当業者は、間違いなく、同様またはより良好な性能を有する光源も試すであろう。対照的に、液晶ディスプレイで従来用いられてきた発光光源(例えば、F10のように、La、Ce、Tb、Yb、Eu、Hoおよび/またはDyをベースにしたものなど)は、545nm付近の波長に非常に狭い最大発光を有し、485および580nmに望ましくない狭い副発光を有している。白色光を発するためには全てを組合わせるため、概して本発明の緑色光源は、それぞれ青色および赤色光源などの他の光源と一緒に用いられる。先行技術の液晶ディスプレイの技術およびそこで用いられる光源は、多数の書籍、発行物および特許から周知であり、数例を引用するためには、US6,280,890もしくは先に議論した先行技術の記録文書(これらの全ての内容が参照として本出願に組み込まれる)を、またはColour filters for LCD's, Displays 14(2), 115-124 [1993]をも参照されたい。
もちろん、特に品質の要件があまり求められない用途では、式(I)で示される本発明の化合物の代わりに、同等のスペクトル特性のフタロシアニンを用いることもできる。つまり本発明は、少なくとも3種の異なる色の領域を含み、少なくとも1つの領域が、520〜540、好ましくは520〜530nmの波長に最大可視光透過率を有し、かつフタロシアニン化合物を含むカラーフィルタと、緑色光の90〜100エネルギー%が500〜560nmの波長を有する緑色光を発するバックライト発光光源と、を含む液晶ディスプレイにも関する。
色は、クロマC*が少なくとも10(C.I.E. L*C*h 1976年の色空間)であり、異なる色は、30〜330の色相差Δhを有している。通常、カラーフィルタは、透明な、青色領域、緑色領域および赤色領域、場合により隠れた黒色領域を有しており、全てが規則的なパターンで配列している。透明領域は一般に、70〜100%(好ましくは85〜100%)の透明度を有しており、隠れた領域は、0〜69%(好ましくは0〜30%)の透明度を有している。可視光は、400〜700nmの波長であり、それぞれ青色成分(波長400〜500nm)、緑色成分(波長500〜600nm)、および赤色成分(波長600〜700nm)を含んでいる。
本発明は更に、液晶ディスプレイでの本発明のカラーフィルタの使用に関する。
予期しない改善の大部分は、少なくとも式(I)で示される化合物のすばらしい着色特性によるものと思われる。
それゆえ、式(I)で示される本発明の化合物が、高分子量有機材料をマス着色するのにも有用であることが、当業者には明白に認識されよう。有機系顔料が用いられる全ての分野、例えば、インキ、コーティングおよびポリマーにおいて、多数の可能性のある用途がある。本発明の化合物は、微細もしくは透明な顔料との併用で、ならびに高温を必要とする用途または高温での色安定性が問題となる用途において、特に有用であることが立証されるであろう。典型的な例は、コイルおよび粉末コーティング、押出または射出成形のエンジニアリングプラスチック、ならびに溶融紡糸繊維であるが、明らかなようにこの列挙は網羅的ではない。
本発明により着色される高分子量有機材料は、由来が天然または合成のものであってもよく、通常、103〜108g/モルの範囲内の分子量を有している。前記材料には、例えば、天然樹脂もしくは乾性油、ゴムもしくはカゼイン、または変性した天然物質、例えば、塩素化ゴム、油変性アルキド樹脂、ビスコース、セルロースエーテルもしくはエステル(例えば、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、アセト酪酸セルロース、またはニトロセルロース)を含んでもよいが、付加重合、重縮合または重付加により得られる、特に全合成の有機ポリマー(熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂の両方)、例としては、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリイソブチレン、置換されたポリオレフィン、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルまたはアクリレートおよび/またはメタクリレートまたはブタジエンなどのポリマー、上述のモノマーのコポリマー、特にABSまたはEVAを含んでもよい。
重付加樹脂および重縮合樹脂の系列からは、フェノール樹脂として知られる、ホルムアルデヒドのフェノールとの縮合体、ならびにアミノ樹脂として知られる、ホルムアルデヒドの尿素、チオ尿素およびメラミンとの縮合体、塗料用樹脂として用いられる、ポリエステル、更にまた、アルキド樹脂などの飽和樹脂、およびマレイン酸樹脂などの不飽和樹脂、ならびに線状ポリエステルおよびポリアミド、またはシリコーンを挙げてもよい。
列挙した高分子量化合物は、プラスチックマス(mass)または溶融物として、別個に存在しても、または混合して存在してもよく、所望なら繊維に紡糸してもよい。
それらは、コーティング剤用または印刷インキ用の塗膜形成剤または結合剤として、溶解した形でモノマー形態またはポリマー形態で存在してよく、例えば亜麻仁油ワニス、ニトロセルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂またはアクリル樹脂などがある。顔料は、本発明の組成物と一緒にコーティングにおいて使用される場合、同様の平均粒度または同様の表面積を有する化学的に同一の顔料よりも高い堅牢度を示す。しかし、コーティングにおける該組成物の使用は、その高い透明度のため比較的限定される(例えばメタリック仕上げ用)。
式(I)で示される化合物での高分子量有機物質の着色は、例えば、ロールミル、ミキサーまたはミル装置を用いて、所望ならマスターバッチの形態で、式(I)で示される1つ以上の化合物を該高分子量有機物質基体に混合することにより起る。一般に、着色された材料は、その後、カレンダ加工法、圧縮成形法、押出法、展延法(spreading)、注入成形法または射出成形法などのそれ自体公知の技術により、所望の最終形態にされる。軟質成形品を製造するため、またはその脆性を低下させるために、多くの場合、造形の前に、可塑剤として知られているものを高分子量化合物に混和させることが望ましい。使用することができるそのような可塑剤の例が、リン酸、フタル酸またはセバシン酸のエステルである。本発明の方法において、顔料着色料をポリマーに混和させる前または後に、可塑剤を混和させてもよい。異なる色相を得るために更に可能なことは、式(I)で示される化合物に加え、充填剤および/または他の着色成分(例えば白色、有色、または黒色顔料など)、ならびに特殊効果の顔料を高分子量有機材料に対して特定の所望量添加することである。
コーティング剤および印刷インキを着色するために、高分子量有機材料および式(I)で示される化合物を、単独または添加剤、例えば、充填剤、他の顔料、乾燥剤または可塑剤と一緒に、一般に、有機溶媒および/または水性溶媒あるいは溶媒混合物に微分散または溶解させる。本明細書での1つの可能な手順は、各成分を単独または2種以上一緒に分散または溶解させ、その後成分を全て合わせることである。
それゆえ、更なる実施態様は、
(i) (i)および(ii)の合計に基づいて0.05〜70重量%の式(I)で示される化合物;ならびに
(ii) (i)および(ii)の合計に基づいて99.95〜30重量%の高分子量有機材料を含む、マス着色された高分子量有機材料を追加して提供する。
前記材料は、すぐ使用できる組成物またはそれから形成された製品、および例えば顆粒の形態のマスターバッチの両方を含む。所望なら、本発明により着色された高分子量有機材料は、通常の添加剤、例えば安定剤を含んでいてもよい。
それゆえ、更なる実施態様は、例えば高分子量有機材料を、式(I)で示される化合物(場合によりマスターバッチの形態で)と混合することによる、それ自体公知の手法で、式(I)で示される化合物を高分子量有機材料中に混和させること、およびこの混合物を加工することを含む、高分子量有機材料をマス着色する方法を追加して提供する。
式(I)で示される本発明の化合物は、特に好ましくは、高温、例えば200〜350℃で加工される高分子量有機材料を着色するために用いられる。最も好ましくはそれは、260〜320℃で加工される高分子量有機材料を着色するために用いられる。
上述の高分子量有機材料が、上述の高温で加工されることは、当該技術分野で周知である。最も多くは、射出成形法により加工されるエンジニアリングプラスチック、例えば、ポリオレフィン、ポリアミドまたはABS;溶融紡糸法により加工される繊維材料;および特別なコーティング材料、例えば粉末コーティング法またはコイルコーティング法で用いられるものがあてはまる。
本発明は特に、カラーフィルタ自体を例えば電子光学装置の内部、例えば、TVスクリーン、液晶ディスプレイ、電荷結合素子、プラズマディスプレイまたは電界発光ディスプレイなどの内部で用いることができるカラーフィルタにおける本発明の顔料の使用にも関する。これらは、例えば、能動性(ねじれネマティック)または受動性(超ねじれネマティック)の強誘電性ディスプレイあるいは発光ダイオードであってもよい。
式(I)で示される化合物は、一般に、カラーフィルタの製造において、有機溶媒中または水中の分散体として用いられる。これらのカラーフィルタを製造するのには複数の方法があり:
・適用する際に直接パターニングする
・着色剤を適用した後にパターニングする、
という2つの主流に従う。
直接パターニングは、複数の印刷技術、例えばインパクト(オフセット、フレキソ印刷、スタンピング、活版印刷など)およびノンインパクト(インクジェット技術)により得ることができる。
他の直接パターニング技術は、ラミネーション法、電着と同様の電子放出法、およびいわゆるChromalin(商標)方法(DuPont)と同様のカラー校正法に基づいている。
インパクト印刷技術では、着色剤を、分散剤およびポリマー結合剤の存在下、標準の解凝集法(Skandex、Dynamill、Dispermatなど)により水または有機溶媒に分散させて、インキを製造してもよい。溶媒、分散剤および結合剤の選択を含めて、当該分野で公知のいずれの分散技術も用いることができる。インキの種類およびその粘度は、適用技術に依存し、当業者に周知である。もちろん本発明が限定されるわけではないが、最も通常の結合剤は、(メタ)アクリレート、エポキシ、PVA、ポリイミド、ノボラック系など、およびにこれらのポリマーの混合物である。
その後、インキの分散体を、全種類の標準的印刷機で印刷することができる。結合剤系の硬化は、好ましくは加熱法によって達成される。3色を一度に、あるいは中間体の乾燥工程および/または硬化工程を含む異なる印刷工程で、例えば3つの印刷工程毎に1色を適用することができる。
インクジェット、例えばピエゾまたはバブルジェットに用いられるインキは、同様に製造することができる。それらは一般に、分散剤および結合剤と併用して、水および/または1つの親水性有機溶媒もしくは多数の親水性有機溶媒の混合物に分散された着色剤を含有している。
インクジェット印刷では、標準のインクジェット印刷機を用いることができるか、または例えば印刷速度などを最適化するために、専用の印刷機を組み立てることができる。
熱転写などのラミネーション技術では、ウェブ系(web system)を作製しなければならない。着色剤を分散剤および結合剤と共に溶媒または水に分散させ、箔にコーティングして乾燥させる。着色剤/結合剤系は、エネルギー(UV、IR、熱、圧力など)の助けによりカラーフィルタ基板に画像のままにまたは均一に転写することができる。用いる技術に応じて、例えば着色剤を単独で転写させてもよく(色素拡散または昇華型転写)、または結合剤を含み着色剤分散体を全体として転写してもよい(溶融型転写)。
電着では、着色剤をイオン化ポリマーと一緒に水に分散させなければならない。イオン化ポリマーは、陽極または陰極で電流により脱イオン化され、その後、不溶化されて着色剤と一緒に被着する。これは、フォトレジスト、ITOのような(透明の)感光体によりパターニング、または画像どうりにシールドすることができる。
Chromalin(商標)方法は、カラーフィルタ基板に被着した感光材料を使用する。材料は、UV露光により粘着性になる。着色剤およびポリマーの混合物または化合物を含む、いわゆる「トナー」を基板に分散させて、粘着性部分に付着させる。この方法は、R、G、B、最後に黒色で3〜4回行わなければならない。
適用後のパターニングは、ほとんどが公知のフォトレジスト技術に基づく方法であり、その場合の着色剤は、フォトレジスト組成物に分散されている。他の方法は、別個のフォトレジストまたはラミネーション技術の助けによる間接的なパターニングである。
着色剤を、印刷法に関する上記のような標準的方法のいずれによってフォトレジストに分散させてもよい。結合剤系は、同一であってもよい。更なる適切な組成物は、例えばEP0654711、WO98/45756またはWO98/45757に記載されている。
フォトレジストは、光開始剤、多架橋性モノマー〔ネガティブラジカル重合(negative radical polymerization)〕、ポリマーそのものを架橋させる材料(例えば光酸発生剤など)、または特定の現像媒体へのポリマーの溶解性を化学的に変化させる材料を含む。しかし、加熱工程で化学変化を受けて、その結果、上述の現像媒体への溶解性が変化する、ある種のポリマーの場合は、この方法をUVの代わりに熱を用いて(例えば熱アレイまたはNIRビームを用いて)行うことができる。その場合、光開始剤は必要としない。
感光性または感熱性材料をカラーフィルタ基板にコーティングして、乾燥させ、そしてUV(または熱)を照射して、場合により再度ベークして(光酸発生剤)、現像媒体(ほとんどが塩基)で現像する。この最後の工程では、非露光部分のみ(ネガ系)または露光部分のみ(ポジ系)が洗い流されて、所望のパターンが得られる。この操作は、使用される全ての色ごとに反復しなければならない。
感光ラミネーション技術は、同様の原理を用いているが、唯一の違いは、コーティング技術である。しかし感光系は、カラーフィルタ基板の代わりにウェブに、上記のとおり塗布される。箔をカラーフィルタ基板に置き、熱および/または圧力の助けにより感光層が転写される。
感光性成分を用いず上述のポリマー性結合剤を用いる間接法は、着色レジストの上部をコーティングした特別なフォトレジストを用いる。フォトレジストのパターニングの際、着色レジストもパターニングされる。その後、フォトレジストは除去されなければならない。
カラーフィルタの製造についてのより詳細なことがらは、教本、レビューおよび他の科学文献に見出すことができる。当業者は、本発明を、そのような公知の技術のいずれかの使用と結びつけるであろう。
もちろん限定するものではないが、例えば実質的に無色のメタクリル樹脂が、一般にカラーフィルタに用いられており、当業者に公知の例は、芳香族メタクリレートの、M30000〜60000のメタクリル酸とのコポリマーである。そのような樹脂は、スピンコーティングによりフィルムを製造するのにとりわけ適している。
本発明のカラーフィルタは、着色層の総重量に基づいて、1〜75重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは25〜40重量%の濃度の式(I)で示される着色剤を含有することが適切である。本発明の緑色層に加え、青色および赤色の各層は、一般に、基板、好ましくは本質的に無色の基板に塗布される(400〜700nmの可視範囲全体に渡ってTが95%以上)。
それゆえ、同様に、本発明は、カラーフィルタにおいて、520〜540の波長に最大可視光透過率を有する領域が、その領域の総重量に基づいて、1〜75重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは25〜40重量%の式(I)で示される化合物を含むカラーフィルタを提供する。
カラーフィルタを製造するための本発明の印刷インキまたはフォトレジストは、印刷インキまたはフォトレジストの総重量に基づいて、0.01〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは5〜10重量%の濃度の式(I)で示される化合物を含有することが適切である。
それゆえ、本発明は、同様に、組成物の総重量に基づいて、0.01〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは5〜10重量%の式(I)で示される化合物を含むカラーフィルタを製造するための組成物を提供する。
好ましいのは、式(I)で示される化合物に基づいて、5〜500重量%の重合可能な化合物も更に含む本発明の組成物である。最も好ましいのは、式(I)で示される化合物に基づいて、50〜200重量%の重合可能な化合物である。重合可能な化合物は、適切には液体であるか、あるいは水および/または沸点が25〜250℃、好ましくは沸点が35〜150℃の液体溶媒に溶解されている。
本発明の組成物は、異なる構造の他の着色剤を更に含有していてもよい。追加の成分は、そのものの色相に応じて、混合物のスペクトルを浅色または深色にシフトさせることができるが、またはそれらは、吸収を補うことによって望ましくない透過性欠陥(transmission holes)を抑制する。特定の実施態様は、青色光の透過率を低下させるために彩色的に有効な量の黄色着色剤を添加することである。着色剤を更に用いることができ、その量は所望する結果に依存することを、当業者は自ずと理解されよう。特に好ましい黄色着色剤は、全体の内容が参照として本明細書に組み込まれているWO02/34839およびEP-2001-01811024.7に開示されたものである。
ある例では、本発明の組成物に他の添加剤、例えば湿潤剤、界面活性剤、消泡剤、抗酸化剤、UV吸収剤、光安定剤、可塑剤または一般のテクスチャ改善剤などを添加することが有利である。一般にそのような添加剤は、本発明の組成物の総重量に基づいて、約0.1〜25重量%、好ましくは約0.2〜15重量%、最も好ましくは約0.5〜8重量%の濃度で用いることができる。
適切な界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、例えば、アルキルベンゼン−もしくはアルキルナフタレン−スルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩またはナフタレンホルムアルデヒドスルホン酸塩;カチオン性界面活性剤;例えば塩化ベンジルトリブチルアンモニウムなどの第四級塩;あるいはノニオン性または両性界面活性剤、例えばそれぞれポリオキシエチレン界面活性剤およびアルキル−またはアミドプロピル−ベタインが挙げられる。
適切なテクスチャ改善剤は、例えば、ステアリン酸またはベヘン酸などの脂肪酸、ならびにラウリルアミンおよびステアリルアミンなどの脂肪アミンである。加えて、脂肪アルコールまたはポリオキシチレン化脂肪アルコール、ポリオール、例えば脂肪族1,2−ジオールまたはエポキシ化大豆油、ワックス、樹脂酸および樹脂酸塩は、この目的に用いてもよい。
適切なUV安定剤は、例えば、TINUVIN(登録商標)またはCIBA(登録商標) Fast H Liquidの商品名で知られている、公知のベンゾトリアゾール誘導体またはアリールスルホン化ベンゾトリアゾールであり、両者ともCIBA Specialty Chemicals Corporationの製品である。
以下の実施例は、本発明の複数の好ましい実施態様を更に説明しているが、本発明の範囲を限定するものではない。実施例においては、他に示されない限り、部は全て重量に関するものである。
例1
電磁撹拌機、還流冷却器および温度計を取り付けた1リットル容丸底フラスコに、EP0703280の実施例2により得られた生成物100g、およびトリフルオロ酢酸400mlを仕込み、加熱還流した。その後、水20mlを添加して、溶液を約90℃で一晩還流した。その後、反応混合物を室温に冷却し、水3000mlに注ぎ入れた。得られた明緑色の懸濁液を約1時間撹拌し、その後ろ過した。得られた生成物を水500ml、次に冷アセトン500mlで洗浄し、その後、風乾して純粋なテトラα−ヒドロキシ銅フタロシアニンを得た(収率:理論値の87%)。
例2
ニトロベンゼン約350ml中の、4−ベンジルオキシフタロジニトリル100g、尿素52g、無水塩化銅(II)14.4gおよびモリブデン酸アンモニウム2gを、1000ml容ガラス反応器中で混合した。反応混合物を約3〜4時間、80℃〜約140℃に徐々に加熱し、その後、160℃にして更に1時間加熱した。全体で6時間たった後、反応混合物を50℃に冷却し、その後メタノール1000mlを添加して、反応混合物を半時間、激しく撹拌し、その後、ろ過した。その後、得られた緑色固体をメタノール200ml、次に水1000mlで洗浄して水溶性不純物を除去し、最後にアセトン500mlで洗浄して着色した不純物を除去した。固体を60℃/2・103Paで乾燥させた。2,9,16,23−テトラベンジルオキシ銅フタロシアニン90gを得たが、N−メチルピロリドン中でのそのUV−VISスペクトルは、347nm(ε=62800)で最大i線吸収(iabsorption maxima)(λmax)を、そして614nm(ε=34400)および681nm(ε=132300)での吸収を示した。
例3
ニトロベンゼン約500ml中の、3−ベンジルオキシフタロジニトリル100g、尿素62g、無水塩化銅(II)14.4gおよびモリブデン酸アンモニウム2gを、1000ml容ガラス反応器中で混合した。反応混合物を約3〜4時間、80℃〜約140℃に徐々に加熱すると、その間に溶液の色はゆっくりと緑色に変化した。その後、反応物を160℃に加熱して、この温度で更に1時間保持した。全体で6時間たった後、反応混合物を50℃に冷却し、その後メタノール1000mlを添加して、反応混合物を半時間激しく撹拌し、その後、ろ過した。得られた緑色固体をメタノール1000ml、次に水2000mlで洗浄して水溶性不純物を除去し、最後にアセトン300mlで洗浄して、着色した不純物を除去した。固体を60℃/2・103Paで乾燥させた。1,8,15,22−テトラベンジルオキシ銅フタロシアニン95gを得たが、N−メチルピロリドン中でのそのUV−VISスペクトルは、351nm(ε=36100)で最大i線吸収(iabsorption maxima)(λmax)を、そして633nm(ε=31300)および708nm(ε=144200)での吸収を示した。
例4
ニトロベンゼン約500ml中の、3−ベンジルオキシフタロジニトリル25g、4−ベンジルオキシフタロジニトリル75g、尿素52g、無水塩化銅(II)14.4gおよびモリブデン酸アンモニウム2gを、1000ml容ガラス反応器中で混合した。反応混合物を約3〜4時間、80℃〜約140℃に徐々に加熱すると、その間に溶液の色は緑色に変化した。その後、反応物を160℃に加熱して、この温度で更に1時間保持した。全体で6時間たった後、反応混合物を50℃に冷却し、その後メタノール1500mlを添加して、反応混合物を半時間激しく撹拌し、その後、ろ過した。得られた緑色固体をメタノール1000ml、次に水1500mlで洗浄して水溶性不純物を除去し、最後にアセトン500mlで洗浄して着色した不純物を除去した。固体を60℃/2・103Paで乾燥させた。テトラベンジルオキシ銅フタロシアニンの異性体混合物90gを得た。
例5
(a)構造:
Figure 2006510039
で示される顔料1kg(WO02/34839により製造)および塩化ナトリウム4kgを、10Lミキサー(FM 10MB(商標), Henschel, Germany)で、3200rpm(プロペラ直径220mm)で1時間、乾式微粉砕した。
(b)容量1Lの実験用ニーダーに、例1で得られた顔料42g、例5(a)による生成物40g、塩化ナトリウム168gおよびジアセトンアルコール45mlを仕込み、回転速度を100rpmに設定した。ニーダー壁を30℃に冷却することにより、内容物の温度が40〜45℃を超えないようにした。8時間後に、脱イオン水150mlをゆっくりと添加し、得られた混合物をブフナー漏斗に排出し、洗浄水が無塩になるまで漏斗内の物質を水で洗浄した。生成物を80℃/3・103Paで15時間乾燥させ、その後、メッシュサイズ0.4mmのふるいでふるいにかけた。
(c)ジルコンセラミックビーズ78.3gを含有する100ml容ガラス容器内で、(b)で得られた生成物2.52g、Solsperse(登録商標)22000(Avecia) 0.28g、Solsperse(登録商標)24000(Avecia) 0.56gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(MPA, CAS 登録番号108-65-6)12.65gを、Dispermat(商標)を用いて20℃、1000rpmで10分間、そして3000rpmで180分間撹拌した。アクリルポリマー結合剤(MPA中の35%溶液として)5.45gを室温で添加した後に、3000rpmで30分間撹拌を続けた。ビーズを分離除去した後、分散体を等量のMPAで希釈した。スピンコーティング装置でガラス基板(Corning Type 1737-F)にこの分散体をコーティングして、1000rpmで30秒間、回転させた。ホットプレートで100℃で2分間、そして200℃で5分間、塗膜の乾燥を行った。525〜530nmに非常にシャープな最大透過率を有する明るい純緑色の被膜が得られた。
例6
標準のテルビウム含有発光材料をZn2SiO4:Mnに置き換えた点で異なるが、標準法によりネオンバックライトF10(Toshiba)またはC86(Philips)に匹敵するネオン管を製造した。このバックライトおよび例5の緑色カラーフィルタを用いて、標準測定法でカラーポイント(colour point)を測定した。Y値は高く、xおよびyは、NTSCターゲットに非常に近い値であった(0.210/0.710)。
例7〜9
工程(a)において例2〜4の生成物を、例1の生成物の代わりに用いた点で異なる以外は、例5(a)、(b)、(c)および例6の手順を用いた。同様の結果が得られた。

Claims (11)

  1. 少なくとも3種の異なる色の領域を含むカラーフィルタであって、少なくとも1つの領域が、520〜540nmの波長に最大可視光透過率を有し、高分子量材料に分散された式(I):
    Figure 2006510039

    (式(I)中、
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ、他から独立して、H、F、Cl、Br、OHおよび
    Figure 2006510039

    からなる群より選択され、
    17、R18、R19およびR20は、他から独立して、HまたはFであり、mは、0または1であり、
    21は、2H、(CH23、(CH24、(CH)4、(CH)2CH2、(CH)2(CH22またはCH2(CH)2CH2であり、
    22およびR23は、互いに独立して、H、OH、Cl、NO2、CONHR24またはNHCOR24であり、
    24は、メチル、エチルまたはn−プロピルであり、そして
    Mは、2H、Cu、Co、NiまたはZnである
    ただし、R1、R2、R3およびR4のうちの1個、R5、R6、R7およびR8のうちの0または1個、R9、R10、R11およびR12のうちの0または1個、ならびにR13、R14、R15およびR16のうちの0または1個が、OHおよび
    Figure 2006510039

    からなる群より選択され、他のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16の全てが、H、F、ClおよびBrからなる群より選択されることを条件とする)
    で示される化合物を含むカラーフィルタ。
  2. 1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16が、H、OHおよび
    Figure 2006510039

    からなる群より選択され、R1、R2、R3およびR4のうちの1個、R5、R6、R7およびR8のうちの1個、R9、R10、R11およびR12のうちの1個、ならびにR13、R14、R15およびR16のうちの1個が、それぞれ、OHおよび
    Figure 2006510039

    からなる群より選択される、請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. カラーフィルタにおいて、520〜540nmの波長に最大可視光透過率を有する領域が、その領域の総重量に基づいて、1〜75重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは25〜40重量%の式(I)で示される化合物を含む、請求項1または2記載のカラーフィルタ。
  4. 黄色の着色剤を更に含む、請求項1、2または3記載のカラーフィルタ。
  5. 請求項1記載のカラーフィルタと、緑色光の90〜100エネルギー%が500〜560nmの波長を有する緑色光を発するバックライト発光光源とを含む、液晶ディスプレイ。
  6. 組成物の総重量に基づいて、0.01〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは5〜10重量%の式(I)で示される化合物を含むカラーフィルタを製造するための組成物。
  7. 式(I)で示される化合物に基づいて、5〜500重量%の重合可能な化合物も更に含む、請求項6記載の組成物。
  8. 液晶ディスプレイにおける、請求項1記載のカラーフィルタの使用。
  9. 化合物が、1,8,15,22−、2,9,16,23−、2,9,16,24−、2,9,17,24−または2,10,16,24−テトラヒドロキシフタロシアニンではない、請求項1記載の式(I)で示される化合物。
  10. (i) (i)および(ii)の合計に基づいて0.05〜70重量%の、請求項1記載の式(I)で示される化合物;ならびに
    (ii) (i)および(ii)の合計に基づいて99.95〜30重量%の高分子量有機材料を含む、マス着色された高分子量有機材料。
  11. 少なくとも1つの領域が、520〜540nm、好ましくは520〜530nmの波長に最大可視光透過率を有し、かつフタロシアニン化合物を含む、少なくとも3種の異なる色の領域を含むカラーフィルタと、緑色光の90〜100エネルギー%が500〜560nmの波長を有する緑色光を発するバックライト発光光源と、を含む、液晶ディスプレイ。
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