JP5008816B2 - 透明な顔料の熱安定性を改善する分散剤組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、スルホン化ジケトピロロピロール及びマンニッヒタイプ置換ジヒドロキナクリドンを含む組成物に関する。このような組成物は、微細な粒度の顔料(特にジケトピロロピロール顔料)をポリマー中に分散させるのに優れて適している。これらの組成物は、高温で増大した安定性の着色をもたらす。
【0002】
非常に微細な粒度の顔料は、ポリマー中に分散しにくく、高濃度では、着色されるポリマーの高い粘度及び乏しい加工性をもたらす。これは特にジケトピロロピロール顔料に当てはまる。添加物、たとえば分散剤、レオロジー改善剤及び/又はいわゆる相乗剤(意味するところは何であれ)を使用することによってこの周知の問題を解決しようとする試みはいくらかあった。
【0003】
JP−A−06/145546は、フタルイミドメチルジヒドロキナクリドン及び顔料分散剤としてのその使用を開示している。いくつかの例は、塩基性樹脂であるBYK(登録商標)160とさらに組み合わせた、ピグメントレッド254又はピグメントバイオレット19のための使用を開示している。
【0004】
GB−B−2238550は、スルホン化ジケトピロロピロール混合物及びジケトピロロピロール顔料のためのレオロジー改善剤としてのその使用を開示している。このような組成物は、カラーフィルタにおける使用のために1997年以来Irgaphor(登録商標)Red BT-CFとして市販されている。液晶表示装置におけるその使用がJP−A−2000/160084に開示されている。
【0005】
しかし、これまで得られた結果はまだ完全に満足であるとはいえない。特に、公知の顔料組成物は、ポリマーに組み込まれ、高温に加熱されると、粒子の成長を起こす。したがって、透明度が低下し、色相、彩度及び明るさに変化が起こる。これは、カラーフィルタの製造において特に問題である。
【0006】
驚くことに、本組成物は、はるかに改善された熱安定性をもたらす。着色された材料が高温に加熱される場合でさえ、光学的及び色彩的性質は非常に満足な程度まで持続する。本組成物はまた、特別な処理を要することなく成分どうしを簡単に混合することができるため、製造しやすく、顔料とで併用しやすい。
【0007】
本発明は、
(a)式(I):
【0008】
【化8】
【0009】
(式中、R1及びR2は、互いに独立して、H、F、Br、Cl、C1〜C3アルキル及びC1〜C3アルコキシであり、
R3は、基(SO3 -M+)mであり、M+は、H又は金属もしくはアンモニウムカチオンであり、mは、0〜2.5の数であり、
R4は、非置換であることもできるし、1〜3個の基ハロゲン、オキシ、ヒドロキシ、C1〜C3アルコキシ、SO3 -M+又はCO2 -M+によって置換されていることもできる基
【0010】
【化9】
【0011】
であり、X1〜X4は、互いに独立して、CO、NR5、O、S又はSO2であり、及び/又は、X1とX2とがいっしょになって、X2とX3とがいっしょになって、又はX3とX4とがいっしょになって、--N=N--、--C=N--又は
【0012】
【化10】
【0013】
であり、R5〜R7は、互いに独立して、H、OH、C1〜C3アルコキシ又はC1〜C3アルキルであるか、又は、R6及びR7が--C=C--といっしょになって、芳香族又は複素芳香族基を形成する)
の化合物と、
(b)スルホン化ジケトピロロピロールと
を含む組成物に関する。
【0014】
M+は、用途に応じて容易に換えることができるため、M+の性質は絶対的ではない。式(I)中の金属Mは、たとえば、IUPAC1、2、3、4又は13族から選択することができる。好ましくは、Mは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はアルミニウムである。金属が2以上の正電荷とでカチオンを形成しているとき、その化学量論的量は相応に計算されるべきである(たとえば1M+の場合で1/2Ca++又は1/3Al+++)。
【0015】
式(I)中のアンモニウムカチオンとしてのM+は、たとえば、NH4 +又は第一級、第二級、第三級もしくは第四級アンモニウム塩であり、それらの置換基は、たとえば、C1〜C30アルキル、C5〜C6シクロアルキル、C7〜C30アリールアルキル又はC6〜C18アリールであることができ、これらがさらに、たとえばポリアルキレンオキシ鎖におけるように、ヒドロキシ又はオキサ基によって置換されていることができる。また、たとえば2個の置換基がいっしょになって、たとえばピロール、ピリジン、ピコリン、ピラジン、キノリン又はイソキノリンにおける還を形成することもできる。好ましくは、アンモニウムカチオンはNH4 +又はC1〜C30アルキルアンモニウムである。
【0016】
基
【0017】
【化11】
【0018】
の例は、ピロロ、イミダゾロ、ピラゾロ、インドロ、イソインドロ、インダゾロ、プリノ、カルバゾロ、ペルイミジノ、フェノチアジノ、フェノキサジノ又はフタルイミドである。芳香族又は複素芳香族基
【0019】
【化12】
【0020】
は、たとえば、フェニレン、ナフチレン、ピリジレン、ピラジニレン、ピリミジニレン又はピリダジニレンである。
【0021】
もっとも好ましい基
【0022】
【化13】
【0023】
は
【0024】
【化14】
【0025】
である。
【0026】
好ましくは、mは、0又は1、もっとも好ましくは0である。式(I)の化合物は、mが平均で好ましくは0.0〜0.5、もっとも好ましくは0.0〜0.1である混合物の形態ででも、非常に好都合に使用することができる。
【0027】
R1及びR2は、好ましくは両方がHであり、R4は好ましくは非置換である。
【0028】
式(I)の化合物は公知であり、公知の方法、たとえばEP−A−1026207に開示されている方法と同様にして調製することができる。
【0029】
もっとも好ましい成分(a)は、式(II):
【0030】
【化15】
【0031】
の成分である。
【0032】
スルホン化ジケトピロロピロールは、たとえば、1又は2個のスルホネート基を有する純粋な化合物又はそれらの混合物、好ましくは、非置換ジケトピロロピロール及び1又は2個のスルホネート基を有するそのスルホン化ジケトピロロピロール誘導体からなる混合物であることができる。一般に、そのような生成物又は混合物は、以下に開示するようにジケトピロロピロール顔料をスルホン化することによって容易に得られる。そのものは公知である条件に依存して、顔料粒子は、完全にスルホン化され、消滅するか、一部の粒子だけが完全にスルホン化され、消滅するか、その表面だけがスルホン化される。顔料1分子あたりのスルホネート基の見かけ数が1未満であることもできる後者の場合が好ましい。
【0033】
他の置換基の非存在で、ジケトピロロピロールのスルホン化は一般に、パラ位置でスルホン化された誘導体をもたらす。
【0034】
好ましいスルホン化ジケトピロロピロール(b)は、式(III):
【0035】
【化16】
【0036】
(式中、R8及びR9は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、カルバモイル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ又はC1〜C6アルキルアミノであり、M+は、H又は金属もしくはアンモニウムカチオンであり、nは、0.1〜2、より好ましくは約0.2〜約1.0、もっとも好ましくは約0.6〜約0.7の数である)の化合物である。
【0037】
特に好ましいスルホン化ジケトピロロピロール(b)は、CIピグメントオレンジ71、ピグメントオレンジ73、ピグメントレッド254、ピグメントレッド255、ピグメントレッド264、ピグメントレッド272、3,6−ジ(4′−シアノ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン、3,6−ジ(3,4−ジクロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン又は3−フェニル−6−(4′−tert−ブチル−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオンから得られるものである。適当なスルホン化法は当該技術で公知である。
【0038】
もっとも好ましいものは、R8及びR9が、互いに独立して、H又はClである式(III)の化合物及びそれらの混合物である。M+は、もっとも好ましくは、Na+、1/2Ca++又はNH4 +である。
【0039】
本組成物はまた、好ましくは、さらなる成分として
(c)有機顔料、好ましくは多環式顔料、もっとも好ましくはジケトピロロピロール顔料を含む。
【0040】
好ましくは、成分(c)は、式(IV):
【0041】
【化17】
【0042】
(式中、G及びQは、互いに独立して、式
【0043】
【化18】
【0044】
の基であり、R8及びR9は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、カルバモイル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ又はC1〜C6アルキルアミノである)
のピロロ[3,4−c]ピロールである。
【0045】
特に好ましい成分(c)は、CIピグメントオレンジ71、ピグメントオレンジ73、ピグメントレッド254、ピグメントレッド255、ピグメントレッド264、ピグメントレッド272、3,6−ジ(4′−シアノ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン、3,6−ジ(3,4−ジクロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン又は3−フェニル−6−(4′−tert−ブチル−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオンである。もっとも好ましいものはピグメントレッド254である。
【0046】
成分(a)と成分(b)との重量比は、好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは20:80〜80:20、もっとも好ましくは40:60〜60:40である。
【0047】
組成物が成分(c)をも含むとき、成分(a)と(b)とを合わせた量は、好ましくは、成分(c)の重量に基づいて1〜20重量%である。
【0048】
成分(c)は、好ましくは粒度が低い。平均粒度(重量基準)は、好ましくは0.005〜0.2μm、より好ましくは0.01〜0.1μm、もっとも好ましくは0.03〜0.06μmである。
【0049】
本組成物は、個々の化合物から公知の方法、たとえば液状媒体への分散又は非常に驚くこと及び非常に有利には単にドライブレンドによって得ることができる。これらは、高分子量有機材料を練り込み着色するのに非常に有用である。あるいはまた、驚くこと及び非常に有利には、個々の化合物を別々に高分子量有機材料に加えることも可能であり、あるいは、個々の成分2種(たとえばスルホン化ジケトピロロピロールとジヒドロキナクリドン誘導体又は顔料とスルホン化ジケトピロロピロール)をブレンドし、第三の成分とは別に加えることもできる。
【0050】
本発明にしたがって着色される高分子量有機材料は、天然起源であっても合成起源であってもよく、通常は103〜108g/molの範囲の分子量を有する。前記材料は、たとえば、天然樹脂もしくは乾性油、ゴムもしくはカゼイン又は変性天然物質、たとえば塩素化ゴム、油改質アルキド樹脂、ビスコース、セルロースエーテルもしくはエステル、たとえば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロースもしくはニトロセルロースを含むことができるが、特に、付加重合、重縮号又は重付加によって得られるような完全合成有機ポリマー(熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂)、たとえばポリオレフィン、たとえばポリエチレン、ポリプロピレンもしくはポリイソブチレン、置換ポリオレフィン、たとえば塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルもしくはアクリレート及び/又はメタクリレートもしくはブタジエンのポリマーならびに上記モノマーのコポリマー、特にABS又はEVAを含むことができる。
【0051】
重付加樹脂及び重縮合樹脂の系のうち、フェノール樹脂として公知である、ホルムアルデヒドとフェノール類との縮合物及びアミノ樹脂賭して公知である、ホルムアルデヒドと尿素、チオ尿素及びメラミンとの縮合物、塗料樹脂として使用されるポリエステルならびに飽和樹脂、たとえばアルキド樹脂及び不飽和樹脂、たとえばマレエート樹脂ならびに直鎖状ポリエステル及びポリアミド又はシリコーンを挙げることができる。
【0052】
前記高分子量化合物は、独立して又は混合物として存在することもできるし、望むならば繊維に紡織してもよいプラスチック素材又は溶融体として存在することもできる。
【0053】
これらはまた、それらのモノマーの形態で存在することもできるし、重合状態で、塗料又は印刷インクのための膜形成剤又は結合剤、たとえばアマニ油ワニス、ニトロセルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂又はアクリル樹脂として溶解した形態で存在することもできる。本組成物とともに被覆に使用されると、顔料は、同様な平均粒度又は同様な表面積の化学的に同一な顔料よりも高い堅ロウ性を示す。しかし、被覆におけるそれらの使用は、高い透明度のせいで比較的限られる(たとえばメタリック仕上げの場合)。
【0054】
顔料及び本発明の組成物による高分子量有機材料の着色は、たとえば、顔料及び本組成物を、プレミックスして又は別々に、望むならばマスタバッチの形態で、ロールミル、ミキサ又は粉砕装置を使用してこれらの基材に混入することによって実施する。一般に、その後、着色された材料を、そのものは公知の技術、たとえば圧延、圧縮成形、押出し、塗布、注型又は射出成形により、所望の最終形態にする。非剛性成形物を製造するか、その脆性を減らすために、しばしば、成形の前に、可塑剤として知られるものを高分子量化合物に組み込むことが望ましい。使用することができるそのような可塑剤の例は、リン酸、フタル酸又はセバシン酸のエステルである。本発明の方法では、可塑剤は、顔料着色剤をポリマーに組み込む前でも後ででも組み込むことができる。異なる色相を得るためのさらなる可能な方法は、顔料組成物に加えて、充填材及び/又は他の着色成分、たとえば白、色付き又は黒の顔料ならびに特殊効果顔料を特定の所望量で高分子量有機材料に加えることである。
【0055】
塗料及び印刷インクを着色するためには、高分子量有機材料、顔料及び本発明の組成物を、単独で又は添加物、たとえば充填材、他の顔料、乾燥剤又は可塑剤とともに、一般には有機及び/又は水性溶媒もしくは溶媒混合物中に微細に分散又は溶解させる。この場合の一つの可能な手法は、個々の成分を単独で又は2種以上をいっしょにして分散又は溶解させ、そこではじめて、すべての成分を合わせる手法である。
【0056】
したがって、さらなる実施態様はさらに、
(i)(i)及び(ii)の合計に基づいて0.05〜70重量%の(a)、(b)及び(c)と、
(ii)(i)及び(ii)の合計に基づいて99.95〜30重量%の高分子量有機材料と
を含む、練り混み着色された高分子量有機材料を提供する。
【0057】
前記材料は、即用性の組成物又はそれから形成される製品ならびにたとえば顆粒の形態のマスタバッチを含む。望むならば、本発明にしたがって着色された高分子量有機材料はまた、通例の添加物、たとえば安定剤を含むことができる。
【0058】
したがって、さらなる実施態様はさらに、高分子量有機材料を練り込み着色する方法であって、たとえば、高分子量有機材料を、場合によってはマスタバッチの形態の顔料及び本発明の組成物とそのもの公知の方法で混合し、この混合物を加工することにより、本発明の顔料組成物又は前記組成物の個々の成分をその中に組み込むことを含む方法を提供する。
【0059】
しかし、本顔料組成物は、特に好ましくは、高温、たとえば200〜350℃で処理される高分子量有機材料を着色するために使用される。もっとも好ましくは、これらの組成物は、260〜320℃で処理される高分子量有機材料を着色するために使用される。このような高い温度でこそ、本組成物の利点が非常に顕著になる。
【0060】
高分子量有機材料、とりわけ上述したものが上述した高温で処理されるということは当該分野で周知である。非常にしばしば、これは、射出成形によって加工することができるエンジニアリングプラスチック、たとえばポリオレフィン、ポリアミド又はABS、溶融紡糸によって加工することができる繊維材料及び特殊な塗料、たとえば粉体被覆又はコイル被覆に使用される塗料に当てはまる。
【0061】
また、本発明は特に、そのものをたとえば電気光学系、たとえばTV画面、液晶表示装置、電荷結合素子、プラズマ表示装置又はエレクトロルミネセンス表示装置などに使用することができるカラーフィルタにおける本顔料の使用に関する。これらは、たとえば、アクティブ(ねじれネマチック)又はパッシブ(超ねじれネマチック)強誘電表示装置又は発光ダイオードであってもよい。
【0062】
顔料は一般に、有機溶媒又は水中の分散系としてカラーフィルタの製造に使用される。これらのカラーフィルタを製造するためには、二つの主要な流れ、すなわち
・塗布中の直接パターン付け
・顔料を塗布した後でのパターン付け
に従う方法がいくつかある。
【0063】
直接パターン付けは、いくつかの印刷技術、たとえば衝撃(オフセット、フレキソ、スタンピング、レタープレスなど)及び非衝撃(インクジェット技術)によって得ることができる。
【0064】
他の直接パターン付け技術は、積層法、電子放出法、たとえば電着及び特殊なカラープルーフ法、たとえばいわゆるChromalin(商標)法(DuPont)に基づく。
【0065】
衝撃印刷技術の場合、顔料を、分散剤及びポリマー結合剤の存在で、標準的な解凝集法(Skandex、Dynomill、Dispermatなど)によって水又は有機溶媒中に分散させて、インクを製造することができる。溶媒、分散剤及び結合剤の選択を含め、当該分野で公知のいかなる分散技術を使用することもできる。インクのタイプ及びその粘度は、塗布技法に依存し、当業者には周知である。本発明が当然限定されないところの非常に一般的な結合剤は、(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂、PVA、ポリイミド、ノボラック系などならびにこれらのポリマーの組み合わせである。
【0066】
そして、インク分散系は、すべての種類の標準印刷機で印刷することができる。結合剤系の硬化は、好ましくは加熱処理によって達成される。三原色は、一度に塗布することもできるし、異なる印刷工程で、中間に乾燥及び/又は硬化工程をはさみながら、たとえば一度に一色ずつ3回の印刷工程で塗布することもできる。
【0067】
インクジェット、たとえば圧電又はバブルジェットで使用するためのインクもまた、同様に調製することができる。これらは一般に、水及び/又は多くの親水性有機溶媒の1種もしくは混合物中に分散した顔料を、分散剤及び結合剤と組み合わせて含む。
【0068】
インクジェット印刷の場合、標準インクジェットプリンタを使用することもできるし、たとえば印刷速度などを最適化するため、専用のプリンタを内蔵することもできる。
【0069】
積層技術、たとえば熱転写などの場合、ウェブシステムを製造しなければならない。顔料を分散剤及び結合剤とともに溶媒又は水に分散させ、箔に塗布し、乾燥させる。顔料/結合剤系は、エネルギー(UV、IR、熱、圧力など)を援用して、パターン様又は均一にカラーフィルタ基材に転写することができる。使用する技術に依存して、たとえば着色剤を単独で転写(染料拡散又は昇華転写)してもよいし、着色剤分散系を、結合剤を含めて全体的に転写(ロウ転写)してもよい。
【0070】
電着の場合、顔料は、イオン化ポリマーとともに水に分散させなければならない。電流により、イオン化ポリマーを陽極又は陰極で脱イオン化したのち、不溶性である状態で、顔料とともに被着させる。これは、パターン付けされた又はフォトレジストによってパターン様にシールドされた(透明な)光伝導体、たとえばITOなどに対して実施することができる。
【0071】
Chromalin(商標)法は、カラーフィルタ基材に被着された感光材を使用する。この材料は、UV露光すると粘着性になる。顔料とポリマーとの混合物又は混成物を含むいわゆる「トナー」を基材上に延ばし、粘着性部分に付着させる。この処理は、R、G、B及び最終的に黒のために3回〜4回実施しなければならない。
【0072】
塗布後のパターン付けは、顔料をフォトレジスト組成物中に分散させる公知のフォトレジスト技術に主に基づく方法である。他の方法は、別個のフォトレジスト又は積層技術を援用する間接的パターン付けである。
【0073】
顔料は、印刷法に関して上記したようないかなる標準的な方法によってフォトレジスト中に分散させてもよい。結合剤系もまた同一であってもよい。さらなる適当な組成物が、たとえばEP654711、WO98/45756又はWO/45757に記載されている。
【0074】
フォトレジストは、光開始剤及び多架橋性モノマー(ネガティブラジカル重合)、ポリマーそのものを架橋させるための物質(たとえば光酸発生剤など)又は特定の現像媒体へのポリマーの溶解性を化学的に変化させるための物質を含む。しかし、加熱処理中に化学変化を起こす一部のポリマーの場合、この方法を、UVに代えて熱(たとえば加熱アレイ又はNIRビーム)を使用して実施して、前記現像媒体への溶解性の変化を生じさせることもできる。その場合、光開始剤は必要ない。
【0075】
感光性又は感熱性材料は、カラーフィルタ基材上に塗布し、乾燥させ、UV(又は熱)照射し、ときには再度ベーキングし(光酸発生剤)、現像媒体(たいてい塩基)で現像する。この最後の工程で、非露光部分(ネガ系)又は露光部分(ポジ系)だけを洗い落として、所望のパターンを得る。この処理は、使用するすべての色で繰り返さなければならない。
【0076】
感光性積層技術は同じ原理を使用しているが、唯一の違いは被覆技術である。感光系は、上述したように、カラーフィルタ基材ではなくウェブに塗布される。箔がカラーフィルタ基材上に配置され、熱及び/又は圧力によって感光層が転写される。
【0077】
感光成分なしで上記ポリマー結合剤を使用する間接法は、着色されたレジスト上に塗布される余分なフォトレジストを使用する。フォトレジストのパターン付けの間、着色されたレジストもまたパターン付けされる。フォトレジストは、後で除去しなければならない。
【0078】
カラーフィルタの製造に関するさらなる詳細は、教本、評論及び他の化学論文に見いだすことができる。当業者は、本発明をそのような公知の技術の使用と関連させる。
【0079】
もちろん決して限定的ではない例として、実質的に無色のメタクリル樹脂が一般にカラーフィルタに使用され、当業者に公知であるその例は、Mw30’000〜60’000の、芳香族メタクリレートとメタクリル酸とのコポリマーである。このような樹脂は、スピンコートによって膜を製造するのに高く評価されている。
【0080】
本発明のカラーフィルタは、本発明の顔料組成物を、着色される層の全重量に基づいて賢明には1〜75重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは25〜40重量%の濃度で含有する。
【0081】
したがって、本発明はまた、透明な基材と、層の全重量に基づいて1〜75重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは25〜40重量%の本発明の顔料組成物又は前記組成物の個々の成分を高分子量有機物質中に分散させて含む層とを含むカラーフィルタを提供する。基材は、好ましくは本質的に無色である(400〜700nmの可視範囲全体でT≧95%)。
【0082】
カラーフィルタを製造するための本印刷インク又はフォトレジストは、本発明の顔料組成物を、印刷インク又はフォトレジストの全重量に基づいて賢明には0.01〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは5〜10重量%の濃度で含有する。
【0083】
したがって、本発明は同様に、組成物の全重量に基づいて0.01〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは5〜10重量%の本発明の顔料組成物を中に分散させて含むカラーフィルタを製造するための組成物を提供する。
【0084】
この顔料組成物はまた、異なる構造の他の着色剤をさらに含むことができる。さらなる成分は、混合物のスペクトルを、それ自体の色相に依存して、浅色側又は深色側に移動させる。当業者は、所望の色に依存してどの着色剤をどの量でさらに使用することができるかを自ら察知するであろう。
【0085】
特定の場合には、本発明組成物を他の添加物、たとえば湿潤剤、界面活性剤、脱泡剤、酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、可塑剤又は一般的な質感改善剤などと混合又は組み合わせて使用することが有利である。一般に、そのような添加物は、(a)、(b)及び(c)の全重量に基づいて約0.1〜25重量%、好ましくは約0.2〜15重量%、もっとも好ましくは約0.5〜8重量%の濃度で使用することができる。
【0086】
適当な界面活性剤は、アニオン界面活性剤、たとえばアルキルベンゼンもしくはアルキルナフタレンスルホネート、アルキルスルホスクシネート又はナフタレンホルムアルデヒドスルホネート、カチオン界面活性剤、たとえば第四級塩、たとえば塩化ベンジルトリブチルアンモニウム又は非イオンもしくは両性界面活性剤、たとえばポリオキシエチレン界面活性剤及びアルキルもしくはアミドプロピルベタインを含む。
【0087】
適当な質感改善剤は、たとえば、脂肪酸、たとえばステアリン酸又はベヘン酸及び脂肪アミン、たとえばラウリルアミン及びステアリルアミンである。加えて、脂肪アルコール又はエトキシル化脂肪アルコール、ポリオール、たとえば脂肪1,2−ジオール又はエポキシ化大豆油、ロウ、樹脂酸及び樹脂酸塩をこの目的に使用することができる。
【0088】
適当なUV安定剤は、たとえば、商品名TINUVIN(登録商標)又はCIBA(登録商標)Fast H Liquidアリールスルホン化ベンゾトリアゾール(いずれもCIBA Specialty Chemicals社の製品)で知られる公知のベンゾトリアゾール誘導体である。
【0089】
当業者は、有機顔料が使用されるすべての分野、たとえばインク、被覆及びポリマーで他にも多くの可能な用途があることを明らかに認識するであろう。本組成物は、用途が高温を要するとすぐに、微細又は透明な顔料との組み合わせで特に有用であることがわかる。熱的色安定性が問題である場合には、本組成物を使用することによってそれを解決しようとするだけの価値があり、はるかに良好な結果を得ることを妥当に期待することができる。典型的な例は、コイル及び粉体被覆、押出し又は射出成形エンジニアリングプラスチックならびに溶融紡糸繊維であるが、このリストがすべてを網羅するものではないことは明らかである。
【0090】
以下の例は本発明の好ましい実施態様をさらに説明するが、本発明の範囲を限定しない。例中、別段指定されない限り、部はすべて重量部である。
【0091】
例A1:(EP−A−1026207/例20を参照)
攪拌器、温度計、凝縮器及び乾燥管を備えた1リットルのフラスコに濃硫酸(95〜98%)200mlを充填した。6,13−ジヒドロキナクリドン47.1gを45℃未満で加え、この混合物を40〜45℃で10分間攪拌して、6,13−ジヒドロキナクリドンを完全に溶解させた。フタルイミド23.2gを45℃未満で加え、この混合物を40〜45℃で10分間攪拌したのち、パラホルムアルデヒド4.9gを速やかに加えた。反応混合物を55〜60℃で1時間攪拌したのち、氷水2.5リットルに注加した。沈殿物を室温で2.5時間攪拌したのち、ろ過した。プレスケークをpH6〜7まで水洗し、乾燥させて、分子量473のフタルイミド−メチル6,13−ジヒドロキナクリドンを得た(MALDI)。
【0092】
【化19】
【0093】
例1B
0.1μmよりも大きな粒子が非常に少ない粒度0.05μmの3,6−ジ(4′−クロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン(ピグメントレッド254)2.5gを、水性懸濁液中で攪拌することにより、例1Aの生成物0.14g及びGB−2238550の例1b)のジケトピロロピロールナトリウムスルホネート0.14gと混合した。そして、混合物をろ過し、乾燥させ、粉砕し、ふるい分けした。
【0094】
例1C
例1Bの組成物2.78g、Solsperse(登録商標)22000(Avecia)0.12g、Solsperse(登録商標)24000(Avecia)0.58g、メトキシプロピルアセテート(RER 600(商標)Olin社)13.33g及び酸化ジルコニウムビーズ78.33gをビードミル中で約3時間分散させた。メトキシプロピルアセテート中アクリレートポリマーの40%溶液4.77gを加え、分散を半時間継続した。分散液をビーズから分離し、メトキシプロピルアセテート16.80gで希釈したのち、1000rpmでホウケイ酸ガラスプレート(Corning 1737)にスピンコートした。被覆したガラスプレートを、ホットプレート上、100℃で2分間、さらに200℃で5分間乾燥させて、優れた透明度及び色相を有する厚さ0.4〜0.5μmの均一な赤い膜を得た。標準光源Cと組み合わせて計測した色点は、x=0.493/y=0.295であった。実質的に、光学顕微鏡下、大きな結晶は確認されなかった。
【0095】
例1D
例1Cのプレート3枚をそれぞれ250℃、260℃及び270℃で1時間加熱した。光学顕微鏡下、大きな結晶は非常に少ししか確認されなかった。
【0096】
例1E
水性懸濁液中で攪拌する代わりにドライブレンドを使用した違いを除き、例1B、1C及び1Dに記載したように実施した。例1C及び1Dと同様な結果を得た。標準光源Cと組み合わせて計測した色点は、x=0.491/y=0.296であった。
【0097】
例2A(EP−A−1026207/例23を参照)
フタルイミドの代わりにo−安息香酸スルフィミドナトリウム塩27.6gを使用して例1Aの手順を繰り返して、分子量509のo−安息香酸スルフィミドメチル6,13−ジヒドロキナクリドンがMALDIによって検出された生成物(式(II))を得た。
【0098】
例2B
0.1μmよりも大きな粒子が非常に少ない粒度0.05μmの3,6−ジ(4′−クロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロル−1,4−ジオン(ピグメントレッド254)2.5gを、例1Bの生成物0.14g及びGB−2238550の例1b)のジケトピロロピロールナトリウムスルホネート0.14gとドライブレンドした。
【0099】
例2C
例1Bの組成物の代わりに例2Bの組成物を使用して例1Cの手順を繰り返した。実質的に、光学顕微鏡下、大きな結晶は確認されなかった。
【0100】
例2D
例1Cのプレートの代わりに例2Cのプレートを使用して例1Dの手順を繰り返した。実質的に、光学顕微鏡下、大きな結晶は確認されなかった。標準光源Cと組み合わせて計測した色点は、x=0.493/y=0.296であった。
【0101】
例3A
ε結晶構造をもつ銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:6)9.00gを濃縮塩酸3gとともに脱イオン水70mlに分散させた。例1Aの生成物0.5g及びSolsperse(登録商標)5000(スルホン化銅フタロシアニン、Avecia)0.5gを加え、1時間攪拌した。そして、混合物を希釈NaOH溶液で中和し、ろ過した。生成物を乾燥させ、粉砕し、ふるい分けした。
【0102】
例3B
例1Bの組成物3.08g、Disperbyk(登録商標)161(30%溶液、Byk Chemie)4.10g、メトキシプロピルアセテート(RER600(商標)Olin社)14.62g及び酸化ジルコニウムビーズ83.30gをビードミル中で約3時間分散させた。メトキシプロピルアセテート中アクリレートポリマーの40%溶液4.01gを加え、分散を半時間継続した。分散液をビーズから分離し、メトキシプロピルアセテート25.8gで希釈したのち、1000rpmでホウケイ酸ガラスプレート(Corning 1737)にスピンコートした。被覆したガラスプレートを、ホットプレート上、100℃で2分間、さらに200℃で5分間乾燥させて、優れた透明度及び色相を有する厚さ0.35μmの均一な赤みを帯びた青い膜を得た。標準光源Cを用いて計測した色点は、x=0.155/y=0.179であった。
【0103】
例4A
Uvecoat(登録商標)2000(アクリル化ポリエステル樹脂、UCB Chemicals、Drogenbos、ベルギー)785.9部、Resiflow(登録商標)PV88(アクリレートコポリマー、Worlee Chemicals社、Lauenburg、ドイツ)12部、Worlee-Add(登録商標)900(ジフェノキシプロパノール、Worlee Chemicals社)10部、Irgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−ホスフィンオキシド、Ciba Specialty Chemicals社、Basel、スイス)15部、Irgacure(登録商標)2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、Ciba Specialty Chemicals社)15部、Kronos(登録商標)2160(ルチル顔料、Kronos International社、Leverkusen、ドイツ)150部及び例1Bの生成物12.12部を、大きなキッチンカッタを使用して徹底的に混合した。そして、この組成物を、「スーパーウルトラ高せん断スクリュー」を備えたPrism 16mm押出し機中、80℃のバレル温度及び300rpmで一度だけ押し出しした。チルロールを使用して押出し物を平坦に圧延し、ロールピンを使用して冷間でハンドクラッシュしたのち、Retsch MZ-1(商標)超遠心ミルで、0.5mm粉砕ふるいを使用して15000rpmで粉砕して粉末を得、これを125μmふるいに通して最終的なUV硬化性粉末被覆組成物を得、これを、Wagner Tribo-Starガンを使用して、Advanced Coating Technologiesのリン酸処理した冷間圧延スチールパネルに厚さ70μmで塗布した。被覆したパネルを2個のカーボンフィラメントIR灯の下で表面温度140℃に達するまで加熱したのち、ドープされていない2個の中圧水銀灯(いずれも80W/cm)を備えたAetek(商標)露光装置を使用して5m/minのバンド速度で硬化した。
【0104】
例4B
カーボンフィラメントIR灯からパネルまでの距離を変えることによって温度及び加熱時間を変えて例1Dの手順を繰り返した。例4Aのパネルに対する色の差は無視しうる程度であった。車体板金又は部品のような三次元成形された複雑なパネルの場合でさえ、色は驚くほど均一であった。
【0105】
例4C
例1Bの生成物162.12部を使用して、ルチル顔料を使用せずに例4A及び4Bの手順を繰り返した。
【0106】
例5A
例1Bの生成物を通常のポリエステル/酢酪酸セルロース塗料に7重量%顔料濃度(塗料組成物の固形分に基づく)で配合した。優れた熱安定性を有する被覆が得られた。
【0107】
例5B
例1Bの生成物をTiO2顔料とで10:90の重量比(全顔料濃度=固形分の7重量%)で通常のポリエステル/酢酪酸セルロース塗料に配合した。優れた熱安定性を有する被覆が得られた。
【0108】
比較例A
6,13−ジヒドロキナクリドンの代わりにキナクリドンを使用して例1Aの手順を繰り返した。生成物は次の構造であった。
【0109】
【化20】
【0110】
比較例B
例1Aの生成物の代わりに比較例Aの生成物を使用して例1Bの手順を繰り返した。
【0111】
比較例C
例1Bの組成物の代わりに比較例Bの組成物を使用して例1Cの手順を繰り返した。実質的に、光学顕微鏡下、大きな結晶は確認されなかった。
【0112】
比較例D
例1Cのプレートの代わりに比較例Cのプレートを使用して例1Dの手順を繰り返した。260℃に加熱されたプレート上、光学顕微鏡下、大きな結晶が確認された。270℃に加熱されたプレート上では、大きな結晶の量が増大していた。
【0113】
比較例E
水性懸濁液中での攪拌の代わりに例2Bのドライブレンド手法を使用して比較例B及びCを繰り返した。分散の質は目に見えて劣り、光学顕微鏡下、凝集塊が確認された。これらのプレートはカラーフィルタには適さない。
Claims (8)
- (a)式(I):
R3は、基(SO3 -M+)mであり、M+は、H又は金属もしくはアンモニウムカチオンであり、mは、0〜2.5の数であり、
R4は、非置換であることもできるし、1〜3個の基ハロゲン、オキシ、ヒドロキシ、C1〜C3アルコキシ、SO3 -M+又はCO2 -M+によって置換されていることもできる基
のマンニッヒタイプ置換ジヒドロキナクリドン化合物と、
(b)式(III):
を含む組成物。 - さらなる成分として(c)有機顔料をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
- (i)及び(ii)の合計に基づいて、
(i)0.05〜70重量%の請求項4記載の(a)、(b)及び(c)と、
(ii)99.95〜30重量%の高分子量有機材料と
を含む、練り混み着色された高分子量有機材料。 - 高分子量有機材料を練り込み着色する方法であって、請求項4記載の顔料組成物又は前記顔料組成物の個々の成分を中に組み込み、この混合物を加工することを含む方法。
- 透明な基材と、層の全重量に基づいて1〜75重量%の請求項4記載の顔料組成物又は前記顔料組成物の個々の成分を高分子量有機材料中に分散させて含む層とを含むカラーフィルタ。
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