JP2006505143A - バルク非晶質金属誘導デバイス - Google Patents

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Abstract

バルク非晶質金属製の誘導デバイスは、少なくとも1つの磁気回路を形成するべく並置の関係で組み立てられ、かつ、例えば帯止めもしくはポッティングによって正しい位置に固着された複数の低コア損失バルク強磁性非晶質金属製の磁気構成部品を有する磁気コアを備えている。このデバイスは、1つ又は複数の電気巻線を有しており、電子回路における変圧器もしくは誘導子として使用することができる。構成部品の各々は、多面体形部品を形成するべく一体に結合された同様の形状の複数の非晶質金属製の条片層を備えている。このデバイスはコア損失が小さく、例えば5kHzの周波数で0.3Tのピーク誘導レベルまで励磁された場合のコア損失がせいぜい約12W/kgであるため、1kHz以上の周波数のスイッチモードで動作する電力調節回路における適用にとりわけ有用である。誘導子への適用の場合、デバイスのエネルギー蓄積容量を大きくするために、デバイスを構成している構成部品の整合面と整合面との間にエアギャップが任意選択で挿入される。この誘導デバイスは、特殊な磁気適用、例えばスイッチモード回路トポロジー及び1kHzから200kHzまで、もしくはそれ以上の範囲のスイッチング周波数を使用した電力調節電子回路における変圧器もしくは誘導子としての使用に容易に個別化される。

Description

本発明は誘導デバイスに関し、より詳細には、複数のバルク非晶質金属製の磁気構成部品から組み立てられる磁気コアを有する高効率で低コア損失の誘導デバイスに関する。
誘導デバイスは、広範囲に渡る、最も一般的には変圧器及び誘導子を備えた近代の電気設備及び電子設備の基本的な構成部品である。ほとんどの誘導デバイスには、軟強磁性体及び磁気コアを取り巻いている1つ又は複数の電気巻線を備えた磁気コアが使用されている。誘導子には、通常、2つの端子を備えた単一の巻線が使用されており、フィルタ及びエネルギー蓄積デバイスとして機能している。変圧器は、通常、複数の巻線を有している。変圧器は、1つのレベルから少なくとも1つの他の所望のレベルへ電圧を変換しており、電気回路全体の様々な部分を電気的に分離している。誘導デバイスは、広範囲に渡る様々なサイズのものを利用することができ、したがって様々な電力容量の誘導デバイスの利用が可能である。DCからGHzまで極めて広範囲に渡る周波数で動作させるべく、様々なタイプの誘導デバイスが最適化されている。誘導デバイスを構築する適用には、事実上、知られているあらゆるタイプの軟磁気材料が使用されている。特定の軟磁気材料の選択は、必要とする特性、効率的な製造に適した形態での材料の可用性、及び所与の市場で有用であるために必要な量及びコストの組合せによって決まる。通常、望ましい軟強磁性磁気コア材料は、磁気コアのサイズを最小化するべく高飽和磁気誘導Bsatを有しており、また、効率を最大化するべく低保磁力H、高磁気透磁率μ及び低コア損失を有している。
電気デバイス及び電子デバイス用の電動機、適切なサイズの小形誘導子及び変圧器などの構成部品は、厚さがせいぜい100μm程度のシート中に供給された様々なグレードの磁石鋼から押し抜かれた層状構造を使用して構築されることがしばしばである。層状構造は、通常、積み重ねられ、固着された後、典型的には高導電率銅線もしくはアルミニウム線から構成される必要な1つ又は複数の電気巻線で巻かれる。これらの層状構造は、知られている様々な形状のコアに広く使用されている。
誘導子及び変圧器に使用される形状の多くは、「C」、「U」、「E」及び「I」などの特定の活字体(これらによってしばしば形状が識別される)の一般形態を有する構成構成部品から組み立てられている。また、構成構成部品を表す文字を使用して組立済みの形状を示すことも可能であり、例えば「E−I」字形は、「E」構成部品と「I」構成部品を組み立てることによって構築されたものであることを表している。広く使用されている他の組立済みの形状には、「E−E」、「C−I」及び「C−C」がある。従来技術によるこれらの形状のコアのための構成部品は、従来の結晶質強磁性金属製の積層シート及び機械加工されたバルク軟フェライトブロックの積層シートの両方で構成されている。
他の一般的な軟強磁性体と比較すると、多くの非晶質金属は優れた磁気性能を提供しているが、それらの物理特性のいくつかは、従来の製造技法を困難にし、あるいは不可能にしている。通常、非晶質金属は、幅が一様な連続した薄いリボンとして供給されるが、非晶質金属は、事実上、すべての従来の金属軟磁気合金より薄く、かつ、硬いため、層状構造の従来の打抜きもしくは押抜きによって製造工具及びダイスが過度に摩耗し、急激に破損する原因になっている。その結果、製造設備及び製造コストが増加し、それが、このような従来の技法を使用したバルク非晶質金属製の磁気構成部品の製造を商用的に非現実的なものにしている。また、非晶質金属はその厚さが薄いため、所与の断面及び厚さを有する構成部品の形成に必要な層状構造の数が増加し、それが非晶質金属製の磁気構成部品の総合コストをさらに増加させている。また、フェライトブロックの整形に使用される機械加工技法も、一般的には非晶質金属の処理には適していない。
非晶質金属の特性は、しばしば焼きなまし(アニール)処理によって最適化されるが、通常、焼きなましによって非晶質金属が極めてもろくなり、それが従来の製造プロセスをさらに複雑にしている。以上の困難性の結果、ケイ素鋼及び他の同様の金属シート形態のFeNiベースならびにFeCoベースの結晶質材料の整形済み層状構造の形成に広範囲に、かつ、容易に使用される、非晶質金属デバイス及び構成部品の製造に適した技法は未だに見出されていない。したがってサイズ、重量及びエネルギー効率の点で、高誘導で低コア損失の材料の使用を通して原理的に実現可能な大きな改良の余地があるにもかかわらず、非晶質金属のデバイスの多くは、市場では受け入れられていない。
可飽和リアクトル及びいくつかのチョークなどの電子的な適用の場合、非晶質金属は、螺旋状に巻かれた丸い環状コアの形態で使用されている。この形態のデバイスは、直径が一般的には数ミリメートルから数センチメートルの範囲のものが市販されており、最大数百ボルト−アンペア(VA)を提供するスイッチモードの電源に広く使用されている。この磁気コア構成により、減磁率を無視することができる完全に閉じた磁気回路がもたらされるが、所望のエネルギー蓄積容量を達成するために、多くの誘導子が、離散エアギャップを備えた磁気回路を備えており、このエアギャップが存在することにより、剪断磁化(B−H)ループに顕在する減磁率及び関連する形状異方性を無視することができない。この形状異方性は、可能誘導磁気異方性よりはるかに大きく、その大きさに比例してエネルギー蓄積容量を大きくしている。
このようなエネルギー蓄積の適用には、離散エアギャップを備えた従来の材料の環状コアが提案されているが、離散エアギャップを備えた環状幾何学には設計の柔軟性がほとんどなく、通常、デバイスの使用者による、所望する剪断度及びエネルギー蓄積度を選択するためのエアギャップの調整が困難であるか、あるいは不可能である。また、環状コアに巻線を巻き付けるために必要な設備は、積層コアのための匹敵する巻線設備より複雑で、高価であり、かつ、動作させることが困難である。定格電流によって指定される重いゲージワイヤは、環状の巻線に必要な程度まで曲げることができないため、環状幾何学の磁気コアは、高電流への適用には使用できないことがしばしばである。また、環状設計が有しているのは単一の磁気回路のみであるため、環状設計は不適切であり、また、とりわけ共通三相デバイスを始めとする多相変圧器及び多相誘導子に適合させることは困難である。したがって製造及び適用がより容易である他の構成が模索されている。
また、条片が巻かれた環状コアに固有の応力が、別の特定の問題をもたらしている。巻線は、本質的に条片の外部表面に張力を課し、内部表面に圧縮力を課している。滑らかな巻線を保証するために必要な線形張力がさらに応力をもたらしている。巻線環状コアの磁気特性は、通常、磁気歪みのため、同じ条片を平らな条片構成で測定した磁気特性より劣っている。焼きなましによって緩和することができる応力は、通常、その一部のみであり、したがって特性劣化の一部が防止されるに過ぎない。また、巻線環状コアにギャップを施すことにより、しばしば他の問題がもたらされる。巻線構造中のあらゆる残留環状応力は、ギャップ上で少なくとも部分的に除去されるが、実際には正味の環状応力は予測不可能であり、また、圧縮応力の場合もあれば引張り応力の場合もあるため、実際のギャップは、個々のケースに応じて、新しい応力平衡の確立に必要な予測不能量だけ閉じるかあるいは開く傾向にある。したがって最終的なギャップは、通常、意図するギャップとは異なっており、これを修正する手段はない。磁気コアの磁気抵抗は、ほとんどギャップによって決まるため、大量生産の過程で矛盾なく完成済み磁気コアの磁気特性を再現することはしばしば困難である。
また、非晶質金属は、電力がはるかに大きいデバイスのための変圧器、例えば銘板定格が10kVAから1MVAもしくはそれ以上の電力グリッドのための配電変圧器などに使用されている。これらの変圧器のための磁気コアは、ステップラップ巻きで形成され、一般的には長方形構成で形成されることがしばしばである。一般的な構築方法の1つでは、長方形の磁気コアが最初に形成され、かつ、焼きなましされる。次に、予め形成済みの巻線を磁気コアの長脚部にするりと嵌め込むことができるよう、磁気コアがアンレースされる。予め形成済みの巻線の組込みに続いて層が再レースされ、かつ、固着される。Ballardらによる米国特許第4,734,975号に、この方法で配電変圧器を構築するための典型的なプロセスが示されている。このようなプロセスには、相当な人的労働力及び焼きなまし済みの脆い非晶質金属リボンを必要とする操作ステップが必然的に伴うことは理解されよう。これらのステップを10kVA未満の磁気コアで完遂することは、とりわけ時間がかかり、かつ、困難である。また、この構成の場合、多くの誘導子への適用に必要なエアギャップを制御可能に磁気コアに導入することは容易ではない。
強磁性非晶質金属の使用に関連するもう1つの困難性は、磁気歪みの現象に起因している。あらゆる磁気歪み材料の特定の磁気特性は、強いられた機械的応力に応答して変化する。例えば非晶質材料を含有した構成部品は、その構成部品が応力を受けると一般的にその磁気透磁率が減少し、かつ、コア損失(鉄損)が増加する。磁気歪み現象による非晶質金属デバイスの軟磁気特性の劣化は、磁気コア製造中における変形、所定の位置への非晶質金属の機械的な締付けあるいは固定によって生じる機械的応力、熱膨張及び/又は非晶質金属材料の磁気飽和による膨張によって生じる内部応力を始めとするあらゆる原因の組合せによって生じる応力によるものである。非晶質金属磁気製デバイスが応力を受けると、非晶質金属磁気デバイスが磁束を導きあるいは集束させる効率が低下し、その結果、磁気コア損失が増加し、効率が低下し、熱の生成が増加し、電力が減少する。この特性の劣化は、その程度によっては無視できないことがしばしばである。特性の劣化の程度は、米国特許第5,731,649号に示されているように、特定の非晶質金属製材料及び応力の実際の強さによって決まる。
非晶質金属は、共通電気鋼を始めとする他の多くの従来の軟磁気材料よりはるかに小さい異方性エネルギーを有している。これらの従来の金属の磁気特性に有害な影響を及ぼすことのない応力レベルであっても、誘導構成部品にとって重要な特性である透磁率及びコア損失などの磁気特性に対しては重大な影響力を有している。例えば‘649号特許には、エポキシ樹脂を使用し層状構造を備えたコイルに非晶質金属を圧延して非晶質金属製の磁気コアを形成することにより、磁気コア材料の熱膨張及び磁気飽和膨張が不利に制限されることが教示されている。それにより高内部応力及び高磁気歪みが生成され、延いてはこのような磁気コアが組み込まれた電動機あるいは発電機の効率が低下する。磁気特性の応力誘導劣化を回避するために、649号特許は、誘電体包囲部内に接着剤による結合を使用することなく慎重に取り付けられ、あるいは包含された複数の非晶質金属の積重ね体もしくはコイル状セクションを備えた磁気構成部品を開示している。
最近の技術における重大な傾向は、スイッチモード回路トポロジーを使用して電源、変換器及び関連する回路を設計することである。利用可能な電力半導体スイッチングデバイスの能力が向上しているため、スイッチモードデバイスをさらに高い周波数で動作させることができる。これまで線路周波数(通常、電力グリッド上の50乃至60Hzもしくは軍事用への適用における400Hz)での線形レギュレーション及び線形オペレーションを使用して設計されていた多くのデバイスは、現在は、5乃至200kHzであることがしばしばであり、場合によっては1MHzに及ぶこともある周波数でのスイッチモードレギュレーションに基づいている。必要な磁気構成部品、例えば変圧器及び誘導子などのサイズの縮小には、周波数を高くするための主要な駆動力が付随しているが、周波数が高くなることにより、これらの構成部品の磁気コア損失が著しく増加するため、磁気コア損失を小さくする必要性に厳しく迫られている。
既存の材料を使用して製造される磁気構成部品の限界は、重大で、かつ、望ましくない設計的な妥協を余儀なくしている。多くの適用では、共通電気鋼のコア損失は厳禁であり、このような場合、設計者は、代替としてパーマロイ合金もしくはフェライトの使用を強制されるが、付随する飽和磁気誘導のリダクション(例えば通常の電気鋼の場合の1.8乃至2.0Tに対して、様々なパーマロイ合金の場合、0.6乃至0.9Tもしくはそれ以下、フェライトの場合、0.3乃至0.4T)は、結果として得られる磁気構成部品のサイズの増加を余儀なくしている。また、パーマロイの望ましい軟磁気特性は、比較的小さい応力レベルで生じる塑性変形によって不可逆的に悪影響を受ける。このような応力は、パーマロイ構成部品の製造中もしくは動作中に生じる可能性がある。軟フェライトは、しばしば魅力的な低コア損失を有しているが、誘導値が小さいため、空間が重要事項である多くの適用に際して、デバイスのサイズが非現実的な大きさになっている。また、磁気コアのサイズが大きいため、不本意ながらより長い電気巻線が余儀なくされ、そのために抵抗損が大きくなっている。
米国特許第4734975号明細書 米国特許第5731649号明細書
以上の開示で示した利点にもかかわらず、当分野には依然として、現行の要求事項に必要な優れた磁気特性と優れた物理特性を組み合わせた改良型誘導デバイスの必要性が存在している。また、非晶質金属を有効に使用し、かつ、様々なタイプのデバイスを大量に生産するべく実施することができる構築方法が求められている。
本発明により、複数の低コア損失バルク非晶質金属製の磁気構成部品を備えた効率の高い誘導デバイスが提供される。このような構成部品は、少なくとも1つの磁気回路を有する磁気コアを形成するべく並置の関係で組み立てられている。構成部品は、固着手段によって所定の位置に固着されている。少なくとも1つの電気巻線が磁気コアの少なくとも一部を取り巻いている。構成部品の各々は、複数の整合面を有する概ね多面体形の部品を形成するべく接着剤で互いに結合された、実質的に同じ形状の平らな複数の非晶質金属の条片の層を備えている。個々の構成部品の厚さは、実質的に同じ厚さである。構成部品は、個々の構成部品の非晶質金属の層が実質的に平行な平面内に配列されるように組み立てられている。整合面の各々は、デバイスの他の構成部品の面と整合するべく近接している。
有利には、本発明によるデバイスは小さいコア損失を有している。より詳細には、5kHzの励磁周波数「f」で0.3Tのピーク誘導レベル「Bmax」まで動作させた場合、誘導デバイスのコア損失は約12W/kg未満である。他の態様では、デバイスは「L」より小さいコア損失を有している。このLは、式L=0.0074f(Bmax1.3+0.000282f1.5(Bmax2.4で与えられ、コア損失、励磁周波数及びピーク誘導レベルは、それぞれワット/キログラム、ヘルツ及びテスラで測定される。
本発明による誘導デバイスは、様々な回路への適用に使用することができる。本発明による誘導デバイスは、変圧器、単巻変圧器、可飽和リアクトルあるいは誘導子として機能させることができる。この構成部品は、様々なスイッチモード回路トポロジーを使用している電力調節電子デバイスの構築にとりわけ有用である。本発明によるデバイスは、単相への適用及び多相への適用の両方に有用であるが、とりわけ三相への適用に有用である。
有利には、バルク非晶質金属製の磁気構成部品は、完成した誘導デバイスの1つ又は複数の磁気回路を形成するための組立体が容易である。いくつかの態様では、構成部品の整合面は、磁気抵抗が小さく、かつ、比較的正方形に近いB−Hループを有するデバイスを製造するべく直接接触しているが、整合面と整合面との間にエアギャップが介在したデバイスを組み立てることによって磁気抵抗が大きくなり、多くの誘導子への適用に有用なエネルギー蓄積容量の大きいデバイスが提供される。エアギャップには、任意選択で非磁気スペーサが充填される。広範囲に渡る電気特性を備えたデバイスを提供するためには、標準化されたサイズ及び形状を有する一定の数の構成部品を多くの異なる方法で組み立てることがさらに有利である。
本発明によるデバイスの構築に使用される構成部品は、「C」、「U」、「E」及び「I」などの特定の活字体(これらによって形状が識別される)の形状と概ね同様の形状を有していることが好ましい。構成部品の各々は、他の構成部品上の同じ数の相補整合面に近接し、かつ、平行に配置される少なくとも2つの整合面を有している。本発明のいくつかの態様では、有利には、留継ぎ(マイター)の整合面を有する構成部品が使用されている。構成部品のサイズ及び形状が柔軟であるため、設計者は、磁気コア全体及び磁気コア内の1つ又は複数の巻線窓の両方を広範囲に渡って自由に適切に最適化することができる。その結果、必要な磁気コア及び巻線材料の量と共にデバイスの総合サイズが最小化される。サイズがコンパクトで、かつ、効率の高い電子回路デバイスの設計には、柔軟なデバイス設計と磁気コア材料の高飽和磁気誘導の組合せが有利である。より小さい飽和磁気誘導磁気コア材料を使用した従来の誘導デバイスと比較すると、所与の電力及びエネルギー蓄積定格の変圧器及び誘導子は、一般的により小形で、かつ、より効率的である。周期的な磁気励磁の下でのコア損失が極めて小さいため、本発明による磁気デバイスは、DCから200kHzもしくはそれ以上にも及ぶ周波数範囲での動作が可能である。本発明による磁気デバイスは、同じ周波数範囲で動作する従来のケイ素鋼磁気デバイスと比較すると性能特性が改善されている。本発明によるデバイスは、これらの属性及び他の望ましい属性により、専用の磁気への適用、例えばスイッチモード回路のトポロジー(位相幾何、構造)及び1kHzから200kHzまで、もしくはそれ以上の範囲のスイッチング周波数を使用した電力調節電子回路における変圧器あるいは誘導子としての使用に容易に個別化することができる。
本発明によるデバイスは、1つ又は複数の電気巻線を容易に備えることができる。有利には、個別の操作で巻線を形成することができ、自己支持型組立体で形成するか、あるいはボビンコイル型の上に巻き付け、かつ、複数の構成部品のうちの1つ又は複数に差し込むことによって形成することができる。また、巻線は、複数の構成部品のうちの1つ又は複数に直接巻き付けることも可能である。したがって従来技術による環状磁気コアに巻線を提供する困難性及び複雑性が除去される。
また、本発明により、複数のバルク非晶質金属製の磁気構成部品が組み込まれた効率の高い誘導デバイスを構築するための方法が提供される。この方法の一実施態様には、(i)複数の磁気構成部品のうちの少なくとも1つに電気巻線を巻き付けるステップと、(ii)少なくとも1つの磁気回路を有する前記磁気コアを形成するべく、前記複数の構成部品を並置の関係で位置決めするステップであって、各構成部品の層が実質的に平行な平面内に位置するステップと、(iii)構成部品を並置の関係で固着するステップが含まれている。有利には、デバイスの組立体が、構成部品及び当該構成部品に組み込まれているデバイスの軟磁気特性を許容不可能に劣化させる過度の応力を付与することはない。
本発明及び他の利点については、本発明の好ましい実施形態についての以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することにより、より完全に理解され、かつ、明らかになるであろう。添付の図面においては、同様の参照数表示は、いくつかの図面を通して同様の構成部品を表している。
本発明は、誘導子及び変圧器などの効率の高い誘導デバイスを対象としている。このデバイスには、少なくとも1つの磁気回路を形成するべく組立体とされた、コア損失の小さい複数のバルク強磁性非晶質金属製の構成部品を備えた磁気コアが使用されている。本発明に従って構築される概ね多面体形のバルク非晶質金属製の構成部品には、長方形、正方形及び台形角柱等を始めとする様々な幾何学形状を持たせることができる。また、上で言及した任意の幾何学形状には、概ね湾曲した、つまり弓状のバルク非晶質金属製の構成部品を形成するべく、少なくとも1つの弓状表面、好ましくは互いに対向して配置された2つの弓状表面を持たせることができる。この誘導デバイスは、さらに、少なくとも1つの導電巻線を備えている。
本発明によるデバイスは、全体の形状が、「C」、「U」、「E」及び「I」などの特定の活字体(これらによって形状が識別される)の形状と概ね同様の構成部品から組み立てられることが好ましい。完成したデバイスは、複数の構成部品の形状を示す文字によって表されることがしばしばである。例えば「C−I」、「E−I」、「E−E」、「C−C」及び「C−I−C」デバイスは、本発明による構成部品を使用して便利に形成されている。これらの構成部品の各々は、実質的に同じ形状を有する複数の平らな非晶質金属層を備えている。非晶質金属層は、構成部品を形成するべく実質的に同じ高さ及び同じ実装密度になるように積み重ねられ、かつ、一体に結合される。デバイスは、構成部品を固着手段を使用して隣接する関係で固着することによって組み立てられ、それにより少なくとも1つの磁気回路が形成される。組み立てられた構成では、個々の構成部品中の非晶質金属製の条片の層は、実質的に平行の平面内に位置している。構成部品の各々は、他の構成部品上の同じ数の相補的整合面に近接し、かつ、平行に配置される少なくとも2つの整合面を有している。いくつかの形状、例えばC字形、U字形及びE字形は、概ね実質的に共面である整合面で終端している。I(すなわち直方柱)は、その両端に2つの平行な整合面を有するか、あるいはその長辺に1つ又は複数の整合面を有することができる。コア損失を最小化するためには、整合面は、構成部品中の構成リボンの平面に対して直角をなしていることが好ましい。本発明のいくつかの実施形態は、さらに、構成部品のフィーチャ(特徴部)の延長方向に対して留継ぎが施された整合面を有するバルク磁気構成部品を備えている。
本発明のいくつかの態様では、単一の磁気回路を備えた誘導デバイスを形成する場合、それぞれ2つの整合面を有する2つの磁気構成部品が使用される。他の態様では、構成部品が3つ以上の整合面を有しているか、あるいはデバイスが3つ以上の構成部品を有しており、したがってこれらの実施形態のいくつかは、複数の磁気回路を提供している。本明細書に使用されているように、磁気回路という用語は、磁気回路の少なくとも一部を取り巻いている電流巻線によって生成される起磁力を付与することによって連続する磁束線が流れる経路を意味している。閉磁気回路は、磁気材料の磁気コアの内部に磁束が排他的に位置する磁気回路であり、一方、開回路では、磁束経路の一部が磁気コア材料の外側に位置しており、例えば磁気コア部分と磁気コア部分の間のエアギャップもしくは非磁気スペーサを磁束が通過する。本発明によるデバイスの磁気回路は、どちらかと言えば閉回路であることが好ましく、磁束経路がデバイスの構成部品の磁気層内に優勢に位置し、かつ、対応する構成部品の近接している整合面と整合面の間の少なくとも2つのエアギャップを横切っている。磁気回路の開きの程度は、エアギャップ及び磁気透過性磁気コア材料が寄与する総磁気抵抗の一部によって指定することができる。本発明によるデバイスの磁気回路は、磁気抵抗に対するエアギャップの寄与が透過性構成部品の寄与のせいぜい10倍である磁気抵抗を有していることが好ましい。
図1を詳細に参照すると、「C」字形磁気構成部品2及び「I」字形磁気構成部品3を備えた本発明による「C−I」字形誘導デバイス1の一形態の全体が示されている。「C」構成部品2は、さらに、第1の側脚部10及び第2の側脚部14を備えている。第1の側脚部10及び第2の側脚部14は、それぞれ背部分4の共通面から直角に展開し、第1の長方形整合面11及び第2の長方形整合面15でそれぞれ遠位終端している。これらの整合面は、概ね実質的に共面をなしている。側脚部10及び14は、背部分4の面の両端にかかっている。「I」構成部品3は、第1の長方形整合面12及び第2の長方形整合面16を有する直方柱である。第1の長方形整合面12及び第2の長方形整合面16は、いずれも構成部品3の共通面に配置されている。整合面12及び16は、構成部品2の脚部10及び14の端部の整合面11及び15とそれぞれ相補をなす一定のサイズ及び間隔を有している。側脚部10及び14、側脚部10と14の間の背部分4及びI構成部品3の各々は、概ね長方形の幾何学断面を有している。これらはすべて実質的に同じ高さ、幅及び実効磁界面積を有していることが好ましい。実効磁界面積は、幾何学断面内における磁気材料が占める面積であり、総幾何学面積に積層フラクションを掛け合わせた面積に等しい。
図2Aに最も良好に示す本発明の一態様では、相補的整合面11、12及び15、16は、C−Iデバイス1を組み立てている間、それぞれ直接接触している。この配置により、デバイス1の磁気抵抗が小さくなり、それに伴って比較的正方形に近いB−H磁化ループが得られる。図2Bに示す他の態様では、構成部品2及び3の対応する整合面と整合面の間に任意選択のスペーサ13及び17が介在しており、磁気回路内の構成部品と構成部品との間に、エアギャップとしても知られているギャップを提供している。スペーサ13及び17は、組立体中及び動作中に遭遇する温度によるデバイス1の劣化もしくは変形を防止するだけの十分な熱抵抗を有する非導電性の非磁気材料から構成することが好ましい。スペーサに適した材料には、セラミック材料、重合体材料、及びポリイミドフィルム及びクラフト紙などの塑性材料がある。ギャップの幅は、スペーサ13及び17の厚さによって規定されることが好ましく、また、所与の電気回路への適用に必要なデバイス1の所望の磁気抵抗、減磁率及び関連するB−Hループの剪断度が達成されるように選択される。
「C−I」デバイス1は、さらに、少なくとも1つの電気巻線を備えている。図1及び図2Aに示す態様では、それぞれ脚部10及び14を取り巻いている第1の電気巻線25及び第2の電気巻線27が提供されている。端子25aに流入し、端子25bから流出する正の方向に流れる電流によって、右手の法則に従って、概ね経路22に沿って符号23で示す方向に磁束が強制される。C−Iデバイス1は、巻線25及び27のいずれか一方を使用して、あるいは巻線25及び27を直列に接続してインダクタンスの増加を促進することによって、誘導子として動作させることができる。別法としては、C−Iデバイス1は、例えば電気変圧器の分野で良く知られている方法で巻線25を一次巻線として接続し、巻線27を二次巻線として接続することによって変圧器として動作させることも可能である。個々の巻線の巻数は、知られている変圧器設計あるいは誘導子設計の原理に従って選択される。図2Bには、さらに、単一の巻線28がI構成部品3の上に配置された代替誘導子構成が示されている。
デバイス1の電気巻線の少なくとも1つは、構成部品2及び3のいずれか一方の任意の場所に配置することができるが、巻線は、いかなるエアギャップにも影響を及ぼさないことが好ましい。巻線を提供するための便利な手段の1つは、脚部10及び14のうちのいずれか一方もしくはI構成部品3に嵌め込むことができる寸法の中空内部体積を有するボビンに導線、一般的には銅線もしくはアルミニウム線を巻き付けることである。図3は、本体部分152、端フランジ154、及び必要とする磁気構成部品に嵌め込むことができる寸法の内部開口156を有するボビン150の一形態を示したものである。1つ又は複数の巻線158が本体部分152を取り巻いている。有利には、誘導デバイスの組立に先立って、単純な巻線設備を使用して個別の操作でボビン150に導線を巻き付けることができる。ポリエチレンテレフタラート樹脂などの非導電性プラスチックから構成されていることが好ましいボビン150は、巻線と磁気コアとの間に追加電気絶縁を提供している。また、ボビンは、デバイスの製造中及び使用中、磁気コア及び巻線を機械的に保護している。別法としては、構成部品2及び3のいずれか一方の一部に導線を直接巻き付けることも可能である。円形、長方形及びテープ形態を始めとする、知られている任意の導線形態を使用することができる。
C−Iデバイス1の組立体は、完成デバイスに機械的な完全性を提供し、かつ、構成部品2、3、電気巻線25、27、ギャップスペーサ13、17(存在している場合)及び付随するハードウェアの相対位置を維持するべく固着される。この固着は、機械的な帯止め、締付け、接着、ポッティング等を任意に組み合わせることができる。デバイス1は、さらに、構成部品2及び3の外部表面の少なくとも一部に絶縁コーティングを施すことができる。このようなコーティングは、可能な最小磁気抵抗が望ましく、かつ、構成部品が直接接触していることが望ましい態様の場合、整合表面11、12、15及び16のすべてに存在しないことが好ましい。巻線が構成部品2及び3に直接適用される場合、摩耗、短絡もしくは導線巻線の絶縁に対する他の損傷が生じる可能性があるため、絶縁コーティングはとりわけ有用である。絶縁コーティングには、エポキシ樹脂、紙もしくは重合体が裏打ちされたテープを使用することができ、あるいはいずれかの構成部品の表面の周りに巻き付けられる、知られている他の絶縁材を使用することができる。
図2Cは、本発明によるC−I磁気コアの他の実施態様を示したものである。この態様では、磁気コア51は、C字形構成部品52及び台形構成部品53を備えている。C構成部品52の脚部10及び14の遠位端は、45°であることが好ましい内側に傾斜した角度で留継ぎが施され、留継ぎが施された整合面33及び36で終端している。また、C構成部品52は、かどの各々に丸みが付けられた外部頂点42及び内部頂点43を有している。このような丸みが付けられた頂点は、本発明による実施態様に使用される多くの構成部品に存在している。台形構成部品53は、留継ぎが施された整合面34及び37で終端している。構成部品53の留継ぎの角度は、C構成部品52の留継ぎの角度と相補をなしており、好ましくは同じく45°である。この構成の留継ぎ角度により、構成部品52及び53の対応する整合面が直接接触するか、あるいは図2Cに示すように、任意選択でスペーサ33及び38が挿入されるエアギャップを形成するべく若干の間隔を隔てるように構成部品52及び53を並置することができる。
図4乃至図6は、本発明による、「E」字形及び「I」字形の構成構成部品を備えた「E−I」デバイス100を提供する態様を示したものである。E構成部品102は、強磁性金属製の条片から構築された複数の層を備えている。各々の層の形状は実質的に全く同じE字形である。これらの層は、背部分104、中央脚部106、第1の側脚部110及び第2の側脚部114を有する、実質的に一様な厚さのE構成部品102を形成するべく一体に結合されている。中央脚部106、側脚部110及び114の各々は、背部分104の共通面から直角に展開し、長方形の面107、111及び115でそれぞれ遠位終端している。中央脚部106は、背部分104の中央にかかっており、側脚部110及び114は、それぞれ背部分104の同じ面の両端にかかっている。中央脚部106、側脚部110及び114の長さは、概ね実質的に全く同じ長さであり、したがって個々の面107、111及び115は実質的に共面である。図5に示すように、中央脚部104と側脚部110もしくは114のいずれかとの間の背部分104の断面A−Aは実質的に長方形であり、その厚さ及び幅は、積み重ねられた層の高さ及び個々の層の幅によってそれぞれ画定されている。背部分104の断面A−Aの幅は、少なくとも面107、111及び115のいずれかの幅と同じ幅になるように選択されることが好ましい。
I構成部品101の形状は直方柱であり、E構成部品102の層と同じ強磁性金属製の条片を使用して構築された複数の層を備えている。これらの層は、実質的に一様な厚さのI構成部品101を形成するべく一体に結合されている。I構成部品101は、断面A−Aにおける背部分104の厚さ及び幅と実質的に同じ厚さ及び幅を有しており、また、側脚部110の外部表面と114の外部表面の間で測定したE構成部品102の長さと実質的に全く同じ長さを有している。I構成部品101の中央部分の一方の面は、中央整合面108を備えており、第1の端部整合面112及び第2の端部整合面116は、構成部品101の同じ面の両端に配置されている。整合面107、111及び115の各々のサイズは、それぞれ相補面108、112及び116のサイズと実質的に全く同じである。
図4及び図6にさらに示すように、デバイス100の組立体は、(i)構成部品102もしくは101の1つ又は複数の部分を取り巻いている巻線120、121及び122などの1つ又は複数の電気巻線を提供するステップと、(ii)E構成部品102及びI構成部品101を極めて近接して位置合せするステップであって、構成部品中のすべての層が実質的に平行の平面内に位置するように位置合せするステップと、(iii)構成部品101及び102を並置の関係で機械的に固着するステップとからなっている。構成部品102及び101は、それぞれ面107と108、111と112及び115と116が近接するように位置合せされる。対応する面と面の間の空間は、実質的に全く同じ厚さの3つのエアギャップを画定している。スペーサ109、113及び117は、デバイス100の磁気回路の各々の磁気抵抗及びエネルギー蓄積容量を大きくするべく、任意選択でこれらのギャップに挿入される。別法としては、エアギャップを最小化し、初期インダクタンスを大きくするべく、対応する面を直接整合接触させることも可能である。
「E−I」デバイス100は、一次巻線及び二次巻線を有する単相変圧器に組み込むことができる。このような実施態様の1つでは、巻線122が一次巻線として機能し、直列に接続された巻線120及び121が二次巻線としての機能を補助している。この実施態様では、側脚部110及び114の各々の幅は、中央脚部106の幅の少なくとも半分であることが好ましい。
図4乃至図6に示す実施態様は、「E−I」デバイス100中に図式的に示す経路130、131及び132を有する3つの磁気回路を提供している。したがってデバイス100は、3つの脚部の各々が、それぞれ3つの相のうちの1つの相に対する巻線を支えた三相誘導子として使用することができる。さらに他の実施態様では、「E−I」デバイス100は、脚部の各々が3つの相のうちの1つの相に対する一次巻線及び二次巻線の両方を支えた三相変圧器として使用することができる。三相回路での使用を意図したE−Iデバイスのほとんどの実施態様では、脚部106、110及び114の幅は、3つの相をより良好に平衡させるべく同じ幅であることが好ましい。特定の特殊な設計では、異なる脚部に異なる断面、異なるギャップあるいは異なる巻数を持たせることができる。様々な多相への適用に適した他の形態については、当業者には明らかであろう。
図7は、E−Iデバイス180が、留継ぎが施されたE構成部品182及び同じく留継ぎが施されたI構成部品181を備えた他のE−I実施態様を示したものである。構成部品182の中央脚部106の遠位端には、整合面140a及び140bを形成するべく、遠位端の両側に左右対称にテーパが施された留継ぎが施されており、外側の脚部110及び114の遠位端には、留継ぎが施された整合面144及び147を形成するべく内側に傾斜した留継ぎが施されている。I構成部品181の両端は、留継ぎが施された端部整合面145及び148を形成するべく、脚部110及び114の留継ぎと相補をなす角度で留継ぎが施されている。また、I構成部品181の中央部分には概ねV字形の切り欠きが施されており、脚部106の留継ぎと相補をなす整合面141a及び141bを形成している。整合面の各々は、整合面が配置されている構成部品のそれぞれの部分の長手方向に対して45°の角度で留継ぎが施されていることが好ましい。脚部106、110及び114の長さは、直接接触させるにせよ、あるいは任意選択のスペーサ142、146及び149が挿入されるギャップで間隔を隔てるにせよ、対応する整合面で構成部品181及び182を並置することができるように選択される。有利には、図2C及び図7に示す整合面に留継ぎを施すことによって整合面の面積が広くなり、かつ、漏れ磁束及び過度の局部渦電流損が減少する。
広範囲に渡る様々な構成を有する磁気デバイスをいくつかの標準的なI状構成部品から組み立てることができる限りにおいては、形状がI字形の構成部品は、本発明を実践するためにはとりわけ好都合である。このような構成部品を使用することにより、設計者は、所与の回路への適用に必要な電気特性を有するデバイスを製造するための構成を容易に選択することができる。例えば、図4に示すE−Iデバイス100が概ね適した適用の多くは、図8に示すような5つの直方柱の磁気構成部品構造を有するデバイス200を使用して満足することも可能である。この5つの構成部品は、実質的に全く同じサイズの第1の背部構成部品210及び第2の背部構成部品211、中央脚部構成部品240、実質的に全く同じサイズの第1の端脚部構成部品250及び第2の端脚部構成部品251からなっている。これらの5つの構成部品210、211、240、250及び251の各々は、積重ね体の高さが実質的に同じであり、背部構成部品と脚部構成部品の長さ及び幅がそれぞれ一般的に異なる構成部品を製造するべく積層された強磁性条片層を備えている。これらの構成部品は、構成部品中のすべての非晶質金属製の層が平行な平面内に位置するように配置されている。これらの構成部品の寸法を適切に選択することにより、当分野で認められている原理を使用して最適化された電気巻線に適応する窓が提供される。電気巻線は、デバイス100の構成に類似した方法で脚部240、250及び251の上に配置されることが好ましい。別法として、あるいは追加として、背部構成部品210及び211のいずれか一方もしくは両方に、脚部と脚部との間に位置するように電気巻線を配置することも可能である。スペーサは、デバイス100に関連して上で考察した方法でデバイス200の磁気回路の磁気抵抗を調整するべく、デバイス200の構成部品と構成部品との間のギャップに任意選択で挿入される。いくつかの実施例では、図2C及び図7に示す留継ぎ継手と同様の留継ぎ継手が有利である。
図9は、本発明による一実施形態を示したもので、実質的に全く同じ4つの直方柱構成部品301が概ね正方形の構成で組み立てられている。この4つの構成部品を使用して形成されたデバイス300は、いくつかの適用では、図1に示す「C−I」デバイスの代替として使用することができる。本発明による誘導デバイスを構築する場合は、形状が長方形の1つ又は複数のサイズの構成部品を使用した他の構成が有用である。誘導デバイスを構築するための構成及び方法は当業者には明らかであり、本発明の範囲内である。
既に指摘したように、本発明によるデバイスには、複数の多面体形構成部品が利用されている。本明細書に使用されているように、多面体という用語は、複数の面すなわち辺を有する立体を意味している。この多面体には、それらに限定されないが、三次元長方形、互いに直角をなす辺を有する方形角柱、及びいくつかの非直交辺を有する台形角柱などの他の形状が含まれている。また、上で言及したすべての幾何学形状は、形状が概ね弓形の構成部品を形成するべく、互いに対向して配置される少なくとも1つ、好ましくは2つの弓状の表面もしくは辺を含むことができる。次に図10を参照すると、本発明によるデバイスの構築に使用される、形状が直方柱の磁気構成部品56の一形態が示されている。構成部品56は、実質的に同じ形状の概ね平らな複数の非晶質金属製の条片材料の層57からなっており、一体に結合されている。本発明の一態様では、この層は、焼きなましされた後、低粘性エポキシ樹脂であることが好ましい接着剤58を含浸させることによって積層化されている。
図11は、本発明による誘導デバイスの構築に有用な構成部品80の他の形態を示したものである。弓形構成部品80は、複数の弓形積層の層81を備えており、弓形積層の層の各々は、環の切片であることが好ましい。弓形積層の層81は一体に結合され、外部弓形表面83、内部弓形表面84及び端部整合表面85及び86を有する多面体形構成部品を形成している。構成部品80には、隣接する層と層との間の空間に浸透する接着剤82が含浸していることが好ましく、また、整合表面85及び86は、実質的に同じサイズで、条片層81の平面に対して直角をなしていることが好ましい。
表面85及び86が共面である「U」字形弓状構成部品80であることがとりわけ好ましい。また、表面85及び86が互いに120°もしくは90°の角度をなしている弓状構成部品であることが好ましい。2つあるいは3つもしくは4つのこのような構成部品がそれぞれ容易に組み立てられ、実質的に閉磁気回路である環状磁気コアが形成される。
有利には、本発明によるバルク非晶質金属製の磁気構成部品から構築される誘導デバイスはコア損失が小さい。磁気材料の分野では知られているように、デバイスのコア損失は、励磁周波数「f」及びデバイスが励磁されるピーク誘導レベル「Bmax」の関数である。一態様では、磁気デバイスは、(i)約60Hzの周波数で、かつ、約1.4テスラ(T)の磁束密度で動作させた場合、1ワット/キログラム未満もしくはほぼ1ワット/キログラムの非晶質金属材料のコア損失、(ii)約1000Hzの周波数で、かつ、約1.4Tの磁束密度で動作させた場合、20ワット/キログラム未満もしくはほぼ20ワット/キログラムの非晶質金属材料のコア損失、あるいは(iii)約20,000Hzの周波数で、かつ、約0.30Tの磁束密度で動作させた場合、70ワット/キログラム未満もしくはほぼ70ワット/キログラムの非晶質金属材料のコア損失を有している。他の態様によれば、励磁周波数「f」でピーク誘導レベル「Bmax」に励磁されるデバイスは、室温で「L」未満のコア損失を有している。Lは、式L=0.0074f(Bmax1.3+0.000282f1.5(Bmax2.4で与えられ、コア損失、励磁周波数及びピーク誘導レベルは、それぞれワット/キログラム、ヘルツ及びテスラで測定される。
有利には、本発明による構成部品は、構成部品もしくは構成部品の任意の部分が、構成部品内に包含されている非晶質金属片の実質的に平面内の任意の方向に沿って磁気励磁される場合のコア損失が小さい。したがって、デバイスを構成している磁気構成部品のコア損失が小さいため、本発明による誘導デバイスは効率が高くなっている。結果として得られるデバイスの小さいコア損失値が、デバイスを高周波数での動作、例えば少なくとも約1kHzの周波数での磁気励磁を意図した誘導子もしくは変圧器としての使用にとりわけ適したものにしている。従来の鋼の高周波数におけるコア損失が、概して従来の鋼をこのような誘導デバイスにおける使用を不適切なものにしている。これらのコア損失性能値は、誘導デバイスの構築に使用されるバルク非晶質金属製の構成部品の特定の幾何学に無関係に本発明の様々な実施形態に適用される。
さらに、本発明によるデバイスに使用されるバルク非晶質金属製の構成部品を構築する方法が提供される。図12に示す一実施態様では、ロール30から、同じ形状及び同じサイズを有する複数の条片92を切断する切断刃32を介して強磁性非晶質金属製の条片材料の連続条片22が供給される。条片92は積み重ねられ、積み重ねられた非晶質金属製の条片材料による棒状体90が形成される。棒状体90は焼きなましされ、層92が、活性化され、かつ、硬化される接着剤を使用して互いに接着される。棒状体は、粘性の小さい熱活性エポキシ樹脂などの接着剤が含浸していることが好ましい。棒状体は切断され、所望の形状、例えば概ね長方形、正方形あるいは台形角柱の1つ又は複数の概ね三次元の部品が生成される。本発明の一態様では、棒状体90は、図13に示す切断線98に沿って切断され、エポキシ樹脂94の含浸によって結合された、形状が台形の複数の構成部品96が生成される。切断線98は、棒状体90の平行な長辺に対して45°の角度で交互に配置されていることが好ましい。一態様では、この切断プロセスを使用して、個々の対の部材が実質的に同じ寸法を有する2対の構成部品が形成される。この2対の構成部品は、図14に示すように45°の面を整合させることによって組み立てられ、留継ぎが施されたかど継手を有する、四辺形の対辺に対が位置する四辺形長方形構成99が形成される。有利には、留継ぎ継手によって個々の接合部の接触面積が広くなり、漏れ磁束による悪影響、及びコア損失の増大が軽減される。
図15及び図16に示す本発明による方法の他の態様では、直方柱バルク非晶質金属製の磁気構成部品は、概ね長方形の巻鉄心70を形成するべく、概ね長方形のマンドレル60の周りに単一の強磁性非晶質金属製の条片22もしくは一群の強磁性非晶質金属製の条片22を巻き付けることによって形成されている。巻鉄心70は焼きなましされ、層が、活性化され、かつ、硬化される接着剤を使用して、好ましくは含浸によって互いに接着される。粘性の小さい熱活性エポキシ樹脂であることが好ましい。短辺74を切断し、丸みが付けられた、長辺78a及び78bに接続された角76を残すことによって2つの長方形構成部品を形成することができる。また、丸みが付けられた角76を長辺78a及び78bから除去し、かつ、破線72で示すような1つ又は複数の位置で長辺78a及び78bを切断することによって追加磁気構成部品を形成することができる。図16に示す実施例では、形状が概ね三次元の長方形であるバルク非晶質金属製の構成部品が切断によって形成されているが、本発明には他の三次元形状、例えば少なくとも1つの台形もしくは正方形の面を有する形状が意図されている。
本発明の実践には、互いに適切な位置合せ状態で複数の非晶質金属製の条片材料片すなわち層状構造を接着するための接着手段が使用され、それにより大きな三次元物体が提供される。この結合により、大きなコア損失あるいは他の許容不可能な磁気特性の劣化の原因になる過度の応力の生成を伴うことなく、本発明による構成部品の取扱い及びより大きな構造への組込みを可能にする十分な構造的完全性が得られる。エポキシ、ワニス、嫌気性接着剤、シアノアクリレート及び室温加硫(RTV)シリコーン材料から構成される接着剤を始めとする様々な接着剤が適している。接着剤は、粘性、収縮性及び弾性係数が小さく、かつ、剥離強度及び絶縁耐力が大きいことが望ましい。接着剤は、個々の層状構造の表面積のあらゆるフラクションを十分にカバーし、隣接する層状構造を互いに適切に結合することができるため、完成した構成部品に機械的完全性を与えるだけの十分な強度を付与することができる。また、接着剤は、実質的にすべての表面積をカバーすることができる。エポキシ樹脂は、その硬化が化学的に活性化される多重部品であっても、あるいはその硬化が熱的に活性化されるか、紫外放射への露光によって活性化される単一成分のいずれであっても良い。接着剤は、粘性が1000cps未満であり、かつ、熱膨張係数が非晶質金属の熱膨張係数にほぼ等しいこと、すなわち約10ppmであることが好ましい。
接着剤の塗布に適した方法には、液浸方式、噴霧方式、はけ塗り方式及び静電蒸着方式がある。条片形態もしくはリボン形態の非晶質金属の場合、それらを非晶質金属に接着剤を引き渡すロッドもしくはローラ上を通過させることによってコーティングを施すことも可能である。表面に模様が施された、グラビアローラあるいはワイヤラップローラなどのローラもしくはロッドは、非晶質金属上への接着剤の一様なコーティングにとりわけ有効である。接着剤は、切断前の条片材料もしくは切断後の層状構造のいずれかに対して、個々の非晶質金属層に一度に塗布することができる。別法としては、層状構造を積み重ねた後、それらを一まとめにして接着手段を塗布することも可能である。層状構造の積重ね体は、層状構造と層状構造との間の接着剤の毛細管流によって含浸されていることが好ましい。含浸ステップは、周囲温度及び大気圧で実施することができる。別法としては、より完全な充填を実施し、追加する接着剤の総量をさらに最少化するべく、層状構造の積重ね体を真空中もしくは低静水圧のいずれかに置くことも可能である。この手順により高積層係数が保証され、したがってこの手順は好ましい手順である。エポキシ樹脂あるいはシアノアクリレートなどの粘性の小さい接着剤が使用されることが好ましい。また、接着剤の粘性を小さくするべく軽く加熱することも可能であり、それにより層状構造の層と層との間の接着剤の浸透が促進される。接着剤は、その結合を促進するべく必要に応じて活性化される。接着剤に必要なすべての活性化及び硬化が完了すると、すべての過剰接着剤の除去、適切な表面仕上げ、及び最終的な構成部品寸法の付与のうちの少なくとも1つを施すことによって構成部品を完成させることができる。少なくとも約175℃の温度で実施する場合、接着剤の活性化及び硬化は、さらに、以下で極めて詳細に考察するように、磁気特性に影響を及ぼす役割を果たすことになる。
好ましい接着剤の1つは、P.D.George Co.がEpoxylite 8899の商品名で販売している熱活性エポキシ樹脂である。本発明によるデバイスは、粘性を小さくし、かつ、リボンの層と層の間の浸透を促進するべくアセトンを使用して体積比で1:5の割合で希釈されたこのエポキシ樹脂を含浸させることによって結合されることが好ましい。このエポキシ樹脂は、約2時間から3時間に渡って、高められた温度、例えば約170℃から180℃までの範囲の温度に晒すことによって活性化させ、かつ、硬化させることができる。好ましい接着剤であることが分かっているもう1つの接着剤は、National Starch and Chemical CompanyがPermabond 910FSの商品名で販売しているメチルシアノアクリレートである。本発明によるデバイスは、毛細管作用によってリボンの層と層との間を浸透するように、この接着剤を塗布することによって結合されることが好ましい。Permabond 910FSは、湿気のある室温で5秒で硬化する、単一成分で粘性の小さい液体である。
本発明により、さらに、磁気コアを有する誘導デバイスを形成するために、複数のバルク非晶質金属製の磁気構成部品を組み立てる方法が提供される。この方法には、(i)複数の構成部品のうちの少なくとも1つに電気巻線を巻き付けるステップと、(ii)少なくとも1つの磁気回路を有する磁気コアを形成するべく、構成部品を並置の関係で位置決めするステップであって、構成部品の各々の層が実質的に平行な平面内に位置するステップと、(iii)構成部品を並置の関係で固着するステップが含まれている。
本発明によるデバイスに組み立てられる構成部品の構造は、適切な任意の固着手段によって固着される。固着手段は、透磁率及びコア損失などの磁気特性を劣化させることになる大きい応力を構成構成部品に付与しないことが好ましい。構成部品は、巻付け帯、条片、テープあるいは金属、重合体もしくは織物でできたシートを使用して帯止めされることが好ましい。本発明の他の実施形態では、固着手段は、塑性材料もしくは重合体材料でできていることが好ましい、構成部品が嵌合する1つ又は複数の凹所を有する比較的剛直なハウジングもしくはフレームからなっている。ハウジングに適した材料には、ナイロン及びガラス充填ナイロンがある。より好ましい材料には、DuPontがRynite PET熱可塑性ポリエステルの商品名で市販しているポリエチレンテレフタラート及びポリブチレンテレフタラートがある。凹所(キャビティ)の形状及び配置が構成部品を必要な配列で固着している。さらに他の実施形態では、固着手段は、硬質もしくは半硬質の外部誘電体コーティング(被覆)もしくはポッティング(注封)からなっている。必要な配列で構成部品が配置され、続いて構成部品を固着するべくデバイスの外部表面の少なくとも一部にコーティングもしくはポッティングが施され、適切に活性化かつ硬化される。いくつかの実施態様では、コーティングもしくはポッティングの塗布に先立って1つ又は複数の巻線が適用される。エポキシ樹脂を始めとする様々なコーティング剤及び方法が適切である。仕上げ操作には、必要に応じてすべての過剰コーティング剤の除去を含めることができる。外部コーティングは、構成部品上の電気巻線の絶縁剤を鋭い金属縁部分の摩耗から有利に保護し、かつ、構成部品から剥離する傾向にある、デバイス中もしくは近傍の他の構造中に不適切に留まることになるあらゆる薄片もしくは他の物質を拘束する作用をしている。
構成部品の製造には、任意選択で、実質的に平らで、かつ、構成層に対して直角の整合面を構成部品上に準備するステップがさらに含まれている。整合面を準備するステップには、必要に応じて、整合面を精製し、あらゆる凹凸すなわち非平面性を除去する平削り操作を含めることも可能である。この平削りは、平らな整合表面を提供するべく、フライス削り、表面研削、切断、研磨、化学エッチング及び電気化学エッチングもしくは類似操作のうちの少なくとも1つからなっていることが好ましい。整合面が構成部品の側面に位置している場合、非晶質金属層の不完全な位置合せによるあらゆる影響に対処するためにはこの平削りステップがとりわけ好ましい。
動作中における構成部品の励磁に付随して外部から強制される機械力及び磁気力に対する追加強度を提供するべく、様々な固着技法を組み合わせて実践することができる。
積み重ねられた非晶質金属製の条片の棒状体50あるいは巻非晶質金属製の条片の磁気コア70からの本発明によるバルク非晶質金属製の磁気構成部品の切断は、多くの切断技術を使用して達成することができる。切断に適した方法には、それらに限定されないが、研磨切断刃もしくは砥石車の使用、機械研削、ダイヤモンドワイヤ切断、水平配置もしくは垂直配置のいずれかで実施される高速フライス削り、研磨ウォータジェットフライス削り、ワイヤもしくはプランジによる電気放電機械加工、電気化学研削、電気化学機械加工及びレーザ切断がある。切断方法は、切断表面もしくは切断表面の近傍に明らかな損傷を全く生成しないことが好ましい。このような損傷は、例えば切断速度が速すぎることにより、非晶質金属が局部的に結晶化温度を超えて加熱され、さらには材料の縁もしくは縁の近傍が融解することによるものである。この加熱もしくは融解により、縁の近傍における応力及びコア損失が大きくなる、積層間が短絡する、あるいは機械的な特性が劣化する、などの有害な結果がもたらされることになる。形状が直方柱もしくは台形の構成部品などのように内部頂点のない比較的単純な形状の構成部品は、切断刃もしくは砥石車を使用して棒状体50もしくは磁気コア70から切断されることが好ましい。C構成部品及びE構成部品などのように内部頂点を有する他の形状は、機械研削、ダイヤモンドワイヤ切断、水平配置もしくは垂直配置のいずれかで実施される高速フライス削り、研磨ウォータジェットフライス削り、ワイヤもしくはプランジによる電気放電機械加工、電気化学研削、電気化学機械加工及びレーザ切断などの技法によって棒状体50もしくは磁気コア70からより容易に切断される。
本発明に従って構築された、バルク非晶質金属製の磁気構成部品が組み込まれた誘導デバイスは、とりわけ電源、電圧変換器などの電力調節回路デバイス、及びスイッチモード技法を使用して1kHz以上のスイッチング周波数で動作する同様の電力調節デバイスを備えた広範囲に渡る様々な電子回路デバイスのための誘導子及び変圧器としてとりわけ適している。有利には、本発明による誘導デバイスの低コア損失により、このような電子回路デバイスの効率が改善される。磁気構成部品の製造が単純化され、かつ、製造時間が短縮される。バルク非晶質金属製の構成部品の構築中に遭遇することになる応力が最小化される。完成したデバイスの磁気性能が最適化される。
本発明の実践に使用されるバルク非晶質金属製の磁気構成部品は、様々な非晶質金属製の合金を使用して製造することができる。要約すると、本発明による構成部品の構築における使用に適した合金は、式M70乃至855乃至200乃至20で定義される。下付きの数字は原子百分率であり、「M」は、Fe、Ni及びCoのうちの少なくともいずれか1つである。「Y」は、B、C及びPのうちの少なくともいずれか1つであり、「Z」は、Si、Al及びGeのうちの少なくともいずれか1つである。ただし、(i)成分「M」の最大10原子百分率は、金属種Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zr、Nb、Mo、Ta及びWのうちの少なくともいずれか1つと置換することができ、(ii)成分(Y+Z)の最大10原子百分率は、非金属種In、Sn、Sb及びPbのうちの少なくともいずれか1つと置換することができる。本明細書に使用されているように、「非晶質金属合金」という用語は、実質的にあらゆる長い範囲で秩序が欠乏している、液体もしくは無機酸化物ガラスに見られる最大X線回折強度に性質が類似している最大X線回折強度によって特性化される金属合金を意味している。
本発明の実践における供給材料として適している非晶質金属合金は、通常、連続した薄条片すなわち幅が最大20cmあるいはそれ以上で、厚さが約20乃至25μmのリボンの形態で市販されている。これらの非晶質金属合金は、実質的に完全なガラス状超微小構造で形成されている(例えば体積で少なくとも約80%の非結晶質構造材料)。非晶質金属合金は、本質的に100%の非結晶質構造材料で形成されていることが好ましい。非結晶質構造の体積フラクションは、x線回折、中性子回折あるいは電子回折、透過電子顕微鏡法あるいは示差走査熱分析などの当分野で知られている方法によって決定することができる。低コストにおける最大誘導値は、「M」、「Y」及び「Z」がそれぞれ鉄、ホウ素及びケイ素が少なくとも優勢である合金の場合に達成される。したがって非晶質金属合金は、少なくとも70原子百分率のFe、少なくとも5原子百分率のB及び少なくとも5原子百分率のSiを含有していることが好ましい。ただし、B及びSiの総含有量は、少なくとも15原子百分率である。また、非晶質金属条片は、鉄−ホウ素−ケイ素合金から構成されていることが好ましく、本質的に約11原子百分率のホウ素及び約9原子百分率のケイ素から構成される組成を有し、その残余が鉄及び付随的な不純物であることが最も好ましい。飽和磁気誘導が約1.56Tであり、抵抗率が約137μΩ・cmであるこの条片は、Honeywell International Inc.がMETGLAS(登録商標)合金2605SA−1の商品名で販売している。もう1つの適切な非晶質金属条片は、本質的に約13.5原子百分率のホウ素、約4.5原子百分率のケイ素及び約2原子百分率の炭素から構成される組成を有しており、その残余は鉄及び付随的な不純物である。飽和磁気誘導が約1.59Tであり、抵抗率が約137μΩ・cmであるこの条片は、Honeywell International Inc.がMETGLAS(登録商標)合金2605SCの商品名で販売している。もっと大きい飽和磁気誘導が望ましい適用の場合は、約18原子百分率のCo、約16原子百分率のホウ素及び約1原子百分率のケイ素と共に本質的に鉄から構成される組成を有し、その残余が鉄及び付随的な不純物である条片が適している。このような条片は、Honeywell International Inc.がMETGLAS(登録商標)合金2605COの商品名で販売している。しかしながら、この材料を使用して構築される構成部品のコア損失は、METGLAS 2605SA−1を使用して構築される構成部品のコア損失より若干大きくなる傾向がある。
当分野で知られているように、強磁性体は、その飽和磁気誘導もしくは等価的にその飽和磁束密度すなわち磁化によって特性化することができる。本発明における使用に適した合金は、少なくとも1.2テスラ(T)の飽和磁気誘導を有していることが好ましく、少なくとも約1.5Tの飽和磁気誘導を有していることがより好ましい。また、この合金は、少なくとも約100μΩ・cmであることが好ましく、少なくとも約130μΩ・cmであることが最も好ましい大きい電気抵抗率を有している。
構成部品に使用されることになる非晶質金属条片の機械特性及び磁気特性は、通常、ある温度における、その条片の実質的に完全なガラス状超微小構造を変化させることなく必要な強化を提供するだけの十分な時間の熱処理によって強化することができる。通常、この熱処理温度は、その合金の結晶化温度より約100乃至175℃低い温度になるように選択され、熱処理時間の範囲は、約0.25乃至8時間である。熱処理は、加熱部分、任意選択の均熱部分及び冷却部分からなっている。熱処理における少なくともある部分の間、例えば少なくとも冷却部分の間、任意選択で条片に磁界を印加することができる。構成部品の動作中に磁束が位置する方向に実質的に沿って導かれることが好ましいこの磁界の印加により、場合によっては磁気特性がさらに改善され、構成部品のコア損失が小さくなる。この熱処理は、任意選択で複数のこのような熱サイクルから構成される。また、様々な構成部品製造段階で1つ又は複数の熱処理サイクルを実行することができる。例えば個別の層状構造を処理することができ、あるいは接着剤による結合の前もしくは結合後に層状構造の積重ね体を熱処理することができる。多くの接着剤は魅力的ではあるが、必要な熱処理温度に耐えることができないため、結合に先立って熱処理が実行されることが好ましい。
非晶質金属の熱処理には、必要な熱プロファイルを非晶質金属に付与することができる任意の加熱手段を使用することができる。適切な加熱手段には、赤外線熱源、オーブン、流動床、高められた温度に維持されたヒートシンクとの熱接触、条片に流れる電流による抵抗加熱効果及び誘導(RF)加熱がある。加熱手段の選択は、上に挙げた必要な処理ステップの順序によって決まる。
本発明による構成部品における使用に適した特定の非晶質合金の磁気特性は、非晶質合金を熱処理してナノ結晶質超微小構造を形成することによって著しく改善することができる。この超微小構造は、平均のサイズが約100nm未満、好ましくは50nm未満、より好ましくは約10乃至20nmの高密度粒子の存在によって特性化される。粒子は、鉄ベース合金の体積の少なくとも50%を占めていることが好ましい。好ましいこれらの材料はコア損失及び磁気歪みが小さく、特に後者の特性により、これらの材料は、構成部品を備えたデバイスの製造及び/又は動作に起因する応力による磁気特性の劣化が少ない材料になっている。所与の合金にナノ結晶質構造を生成するために必要な熱処理は、その合金に実質的に完全なガラス状超微小構造を維持するために設計される熱処理に必要な温度及び時間より高い温度で、かつ、長い時間に渡って実施しなければならない。本明細書に使用されているように、非晶質金属及び非晶質合金という用語には、さらに、最初に実質的に完全なガラス状超微小構造で形成され、続いて熱処理もしくは他の処理によってナノ結晶質超微小構造を有する材料に変換された材料が含まれている。ナノ結晶質超微小構造を形成するべく熱処理を施すことができる非晶質合金は、しばしば単純にナノ結晶質合金とも呼ばれている。本発明による方法によれば、完成したバルク磁気構成部品に必要な幾何学形状でナノ結晶質合金を形成することができる。有利には、このような形成が達成される一方で、一般的に非晶質合金をより脆く、かつ、取扱いをより困難にするナノ結晶質超微小構造を形成するための熱処理前の合金は依然として鋳物のままであり、延性があり、実質的に非結晶質形態である。通常、ナノ結晶化熱処理は、その合金の結晶化温度より約50℃低い温度から結晶化温度より約50℃高い温度までの範囲で実施される。
ナノ結晶質超微小構造の形成によって磁気特性が著しく改善された2つの好ましい等級の合金は、下付きの数字が原子百分率を表す次の式によって与えられる。
第1の好ましい等級のナノ結晶質合金は、Fe100−u−x−y−z−wSiである。RはNi及びCoのうちの少なくともいずれかであり、Tは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo及びWのうちの少なくともいずれか1つであり、Qは、Cu、Ag、Au、Pd及びPtのうちの少なくともいずれか1つである。uの範囲は0から約10であり、xの範囲は約3から12、yの範囲は0から約4、zの範囲は約5から12、また、wの範囲は0から約8未満である。ナノ結晶質超微小構造を形成するためのこの合金の熱処理が終了すると、この合金は、その飽和磁気誘導が大きくなり(例えば少なくとも約1.5T)、コア損失が小さくなり、かつ、飽和磁気歪みが小さくなる(例えば絶対値が4×10−6未満の磁気歪み)。最小サイズのデバイスが要求される適用の場合、このような合金がとりわけ好ましい。
第2の好ましい等級のナノ結晶質合金は、Fe100−u−x−y−z−wSiである。この場合、RはNi及びCoのうちの少なくともいずれかであり、Tは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo及びWのうちの少なくともいずれか1つであり、Qは、Cu、Ag、Au、Pd及びPtのうちの少なくともいずれか1つである。uの範囲は0から約10であり、xの範囲は約1から5、yの範囲は0から約3、zの範囲は約5から12、また、wの範囲は約8から約18である。ナノ結晶質超微小構造を形成するためのこの合金の熱処理が終了すると、この合金は、その飽和磁気誘導が少なくとも約1.0Tになり、とりわけコア損失が小さくなり、かつ、飽和磁気歪みが小さくなる(例えば絶対値が4×10−6未満の磁気歪み)。例えば1000Hz以上の励磁周波数での動作が要求されるデバイスに使用する場合、このような合金がとりわけ好ましい。
バルク非晶質磁気製の構成部品は、他の鉄ベースの磁気材料から構築された構成部品より磁化及び減磁が効率的である。誘導デバイスに組み込まれたバルク非晶質金属製の構成部品が発生する熱は、全く同じ誘導及び周波数で磁化した場合、他の鉄ベースの磁気金属から構築された匹敵する構成部品が発生する熱より少ない。したがってバルク非晶質金属製の構成部品を使用した誘導デバイスは、他の鉄ベースの磁気金属から構築された構成部品が組み込まれた誘導デバイスと比較した場合、(i)より低い動作温度で、(ii)サイズ及び重量を低減し、かつ、エネルギーの蓄積もしくは伝達を大きくするべくより大きい磁気誘導で、あるいは(iii)サイズ及び重量を低減するべくより高い周波数で動作するように設計することができる。
当分野で知られているように、コア損失とは、強磁性体を磁化する際に強磁性体内に生じるエネルギーの散逸が時間と共に変化することである。所与の磁気構成部品のコア損失は、通常、構成部品を周期的に励磁することによって決定される。磁気誘導すなわち磁束密度の対応する時間変化を構成部品内に生成するべく、時間によって変化する磁界が構成部品に印加される。測定を標準化するために、励磁は、通常、サンプル内の磁気誘導が同次であり、かつ、周波数「f」の時間で、かつ、ピーク振幅Bmaxで正弦的に変化するように選択される。次に、知られている電気測定計器及び技法によってコア損失が決定される。コア損失は、従来、励磁される磁気材料の単位質量もしくは体積当たりのワットで報告されている。f及びBmaxと共にコア損失が単調に増加することは当分野で知られている。誘導デバイスに使用される軟磁気材料のコア損失を試験するための最も標準的なプロトコル(例えばASTM規格A912−93及びA927(A927M−94))には、このような材料のサンプルが必要である。サンプルは、実質的に閉磁気回路内、つまり、閉磁束線が実質的にサンプルの体積内に含まれ、かつ、磁気材料の断面が磁気回路全体を通して実質的に全く同じである構成中に置かれる。一方、実際の誘導デバイス、とりわけフライ背部変成器内あるいはエネルギー蓄積誘導子内の磁気回路は、磁束線が横切らなければならない、磁気抵抗の大きいギャップが存在しているため、比較的オープンにすることができる。フリンジング磁界効果及び磁界の非一様性のため、開回路で試験される所与の材料は、通常、コア損失がより大きくなる。つまり、単位質量もしくは体積当たりのワットの値が閉回路測定で得られる値より大きくなる。有利には、本発明によるバルク磁気構成部品は、どちらかと言えば開回路構成であっても、比較的広範囲の磁束密度及び周波数に渡ってそのコア損失が小さい。
いかなる理論にも束縛されることなく、本発明による低コア損失バルク非晶質金属製のデバイスの総コア損失は、ヒステリシス損及び渦電流損による寄与からなっているものと思われる。これらの2つの寄与の各々は、ピーク磁気誘導Bmax及び励磁周波数fの関数である。非晶質金属のコア損失の従来技術による解析(例えば、G.E.Fish,J.Appl.Phys.57,3569(1985)及びG.E.Fish et al.,J.Appl.Phys.64,5370(1988)を参照されたい)は、概して閉磁気回路における材料に対して得られたデータに限定されている。
単一の磁気回路及び実質的に全く同じ実効磁気材料断面積を有する構成の場合、本発明によるデバイスの単位質量当たりの総コア損失L(Bmax、f)の解析は最も単純である。その場合、通常、
L(Bmax、f)=cf(Bmax+c(Bmax
の形態を有する関数によってコア損失を定義することができる。係数c、c及び指数n、m、qは、すべて実験によって決定しなければならず、これらの値を正確に決定するための知られている理論は存在していない。この式を使用することにより、必要な任意の動作磁気誘導及び励磁周波数における本発明によるデバイスの総コア損失を決定することができる。誘導デバイスの特定の幾何学によっては、とりわけ複数の磁気回路及び材料断面を有する実施態様、例えば一般に三相デバイスに使用されるような実施態様の場合、誘導デバイス内の磁界が空間的に一様でない場合があることがしばしば観察されている。有限要素モデル化などの技法により、実際のデバイスで測定した磁束密度分布に極めて近いピーク磁束密度の空間的かつ一時的な変動の予測が提供されることは当分野で知られている。これらの技法を使用して、空間的に一様な磁束密度の下で所与の材料の磁気コア損失を与える適切な実験式を入力として使用することにより、デバイスの体積に対する数値積分によって所与の構成部品の動作構成における対応する実際のコア損失を妥当な精度で予測することができる。
本発明による磁気デバイスのコア損失の測定は、当分野で知られている様々な方法を使用して達成することができる。断面が実質的に一定の単一磁気回路をデバイスが備えている場合、コア損失の決定はとりわけ容易である。コア損失の決定に適した方法には、それぞれデバイスの1つ又は複数の構成部品に巻き付いた一次及び二次電気巻線をデバイスに準備するステップが含まれている。一次巻線を流れる電流によって起磁力が印加される。この起磁力によって生じる磁束密度が、二次巻線に誘導される電圧からファラデーの法則によって決定される。印加された磁界は、起磁力からアンペアの法則によって決定される。次に、従来の方法を使用して、印加された磁界及び得られた磁束密度からコア損失が計算される。
以下の実施例は、本発明をより完全に理解するために提供したものである。本発明の原理及び実践を例証するために示した特定の技法、条件、材料、比率及び報告データは例示的なものであり、本発明の範囲を制限するものとして解釈してはならない。
(非晶質金属製の直方柱の準備及び電気−磁気試験)
幅が約25mm、厚さが約0.022mmのFe8011Si強磁性非晶質金属製のリボンが、約25mm×60mmの寸法を有する長方形のマンドレルすなわちボビンの周りに巻き付けられる。約1300ラップの強磁性非晶質金属製のリボンがマンドレルすなわちボビンの周りに巻き付けられ、内部寸法が約25mm×60mm、構築厚さが約30mmの長方形の磁気コアが生成される。窒素雰囲気中で磁気コア/ボビン組立体が焼きなましされる。この焼きなましは、1)組立体を最大365℃に加熱するステップ、2)約2時間の間、約365℃の温度を保持するステップ、3)組立体を周囲温度まで冷却するステップからなっている。磁気コア/ボビン組立体から長方形の巻非晶質金属製の磁気コアが除去され、次に、隣接する層状構造と層状構造との間の空間に含浸し、浸透する、粘性の小さい熱活性エポキシ中に浸される。使用されるエポキシ樹脂は、適切な粘性を得るべくアセトンを使用して体積比で1:5の割合で希釈されたEpoxylite(商標)8899である。ボビンが元に戻され、次に、エポキシ樹脂溶液を活性化させ、かつ、硬化させるべく、再構築された含浸済み磁気コア/ボビン組立体が約2.5時間の間、約177℃の温度に晒される。完全に硬化すると、再度磁気コア/ボビン組立体から磁気コアが除去される。得られる長方形の巻エポキシ結合非晶質金属製の磁気コアの重量は約1500gである。
厚さ1.5mmの切断刃を使用して、エポキシ結合非晶質金属製の磁気コアの長辺の各々のほぼ中央から、長さ30mm、幅25mm、厚さ30mm(約1300の層)の直方柱が切断される。直方柱の切断表面及び磁気コアの残りのセクションが硝酸水溶液中でエッチングされ、かつ、水酸化アンモニウム水溶液中で洗浄される。次に、直方柱及び磁気コアの残りのセクションが、元の配置のリボン層を角柱内に備えた完全な切断磁気コア形態に再組み立てられる。一次及び二次電気巻線が磁気コアの残りのセクションに固定される。この切断磁気コア形態は、60Hz、1,000Hz、5,000Hz及び20,000Hzで電気試験され、同様の試験構成における他の強磁性体のカタログ値と比較される(National−Arnold Magnetics,17030 Muskrat Avenue,Adelanto,CA 92301(1995))。比較した結果は、表1、2、3及び4に示す通りである。
Figure 2006505143
Figure 2006505143
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表3及び4のデータで示すように、5000Hz以上の励磁周波数におけるコア損失がとりわけ小さい。したがって本発明による磁気構成部品は、本発明による誘導デバイスの構築における使用にとりわけ適している。
(低コア損失バルク非晶質金属製の構成部品の高周波挙動)
上記実施例1で得られたコア損失データは、従来の曲線回帰法を使用して解析される。Fe8011Si非晶質金属製のリボンから構成される低コア損失バルク非晶質金属製の構成部品のコア損失が本質的に、
L(Bmax、f)=cf(Bmax+c(Bmax
の形態を有する関数によって定義することができることが決定される。係数c、c及び指数n、m、qに適した値は、バルク非晶質金属製の構成部品の磁気コア損失に対する上限を画定するべく選択される。表5は、実施例1における構成部品の測定コア損失と上式による予測コア損失を示したもので、それぞれワット/キログラムで測定されている。f(Hz)及びBmax(テスラ)を関数とした予測コア損失は、係数c=0.0074、c=0.000282及び指数n=1.3、m=2.4、q=1.5を使用して計算されている。実施例1のバルク非晶質金属製の構成部品の測定コア損失は、上式によって予測された対応するコア損失より小さい。
Figure 2006505143
(非晶質金属製の台形角柱及び誘導子の準備)
幅が約25mm、厚さが約0.022mmで組成がFe8011Siである強磁性非晶質金属製のリボンが約300mmの長さに切断される。約1300層の切断された強磁性非晶質金属製のリボンが積み重ねられ、幅が約25mm、長さが約300mm、構築厚さが約30mmの棒状体が形成され、窒素雰囲気中で焼きなましされる。この焼きなましは、1)棒状体を最大365℃に加熱するステップ、2)約2時間の間、約365℃の温度を保持するステップ、3)棒状体を周囲温度まで冷却するステップからなっている。エポキシ樹脂溶液が棒状体に真空含浸され、約4.5時間の間、120℃で硬化される。得られる積重ね体エポキシ結合の非晶質金属製の棒状体の重量は約1300gである。
厚さ1.5mmの切断刃を使用して棒状体が切断され、4つの実質的に全く同じ台形角柱構成部品が形成される。この切断は、厚さ1.5mmの切断刃を使用して、開始積層非晶質金属製の棒状体を備えた条片の長軸から±45°で交互に留継ぎが施される角度で実施され、それにより個々の角柱の個々の端部に整合面が形成される。この整合面は、個々の角柱内のリボン層の平面に対して直角をなしており、その幅は約35mm、また、厚さは約30mmで、1,300層のリボンに対応している。個々の角柱の不等辺の面は平行であり、長さはそれぞれ約100mm及び約150mmである。個々の台形角柱の切断表面が硝酸水溶液中でエッチングされ、かつ、水酸化アンモニウム水溶液中で洗浄される。
4つの角柱の各々の周りに電気巻線が巻き付けられ、次に、正方形の窓を備えた正方形の額縁形状を有する変圧器を形成するべく組み立てられる。対向する構成部品上の巻線の各々は、一次及び二次巻線の形成を補助するべく直列に接続される。
AC電流源を使用して一次巻線を駆動し、二次巻線に誘導される電圧を検出することによって変圧器のコア損失が試験される。変圧器のコア損失は、一次及び二次巻線に接続される従来のYokogawa Model 2532電子電力計を使用して決定される。磁気コアを5kHzの周波数で0.3Tのピーク磁束レベルまで励磁した場合、約12W/kg未満のコア損失が観察される。
(ナノ結晶質合金製の直方柱の準備)
直方柱は、公称組成がFe73.5CuNbSi13.5、幅が約25mm、厚さが約0.018mmの非晶質金属製のリボンを使用して準備される。約1,600片の長さ300mmの条片が切断され、フィクスチャ内に正しい重ね合わせで積み重ねられる。この積重ね体が熱処理され、非晶質金属中にナノ結晶質超微小構造が形成される。次のステップを実行することによって焼きなましが実施される。1)部品を最大580℃に加熱するステップ、2)約1時間の間、約580℃の温度を保持するステップ、3)部品を周囲温度まで冷却するステップ。熱処理が完了すると、粘性の小さいエポキシ樹脂に浸すことによって積重ね体が含浸される。エポキシ樹脂は、エポキシが含浸した長方形の棒状体を形成するべく約2.5時間の間、約177℃の温度で活性化され、硬化される。
この長方形の棒状体を研磨鋸を使用して切断することにより、幅25mm、高さ30mmの端面を有する、長さ100mmの4つの全く同じ直方柱が形成される。この直方柱の2つの切断端が硝酸水溶液中でエッチングされ、かつ、水酸化アンモニウム水溶液中で洗浄され、それにより整合面が形成される。整合面は、残りの2つの棒状体の各々の面にも準備される。面領域の各々が軽く研削され、必要なサイズの平らな表面が形成される。次に、この面領域が硝酸水溶液中でエッチングされ、かつ、水酸化アンモニウム水溶液中で洗浄される。
次にこの4つの直方柱が組み立てられ、かつ、固着され、それにより長方形の額縁形状を有する誘導デバイスが形成される。4つの直方柱のうちの1つに一次電気巻線が巻き付けられ、その反対側の直方柱に二次巻線が巻き付けられる。この巻線は、標準の電子電力計に接続される。次に、一次巻線に電流を流し、二次巻線に誘導される電圧を検出することによってデバイスのコア損失が試験される。コア損失は、Yokogawa 2532電力計を使用して決定される。
5,000Hzで0.3Tにおけるこのナノ結晶質合金誘導デバイスのコア損失は約12W/kg未満であり、高効率誘導子もしくは変圧器における使用に適している。
以上、本発明について、可能な限り詳細に説明したが、当業者には、このような詳細を厳密に必要とすることなく、様々な変更及び改変が自ずから可能であり、これらの変更及び改変はすべて、特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲内であることを理解されたい。
形状が「C」字形及び「I」字形のバルク非晶質金属製の磁気構成部品を使用して組み立てられた、本発明による「C−I」字形誘導デバイスの斜視図である。 「C」字形及び「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品が整合接触し、C字形構成部品がその脚部の各々で電気巻線を支えている、本発明による「C−I」字形誘導デバイスの平面図である。 「C」字形及び「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品がスペーサによって分離され、I字形構成部品が電気巻線を支えている、本発明による「C−I」字形誘導デバイスの平面図である。 留継ぎ整合面を有するバルク非晶質金属製の磁気構成部品を備えた、本発明による「C−I」字形誘導デバイスの平面図である。 電気巻線を支えている、本発明による誘導デバイス中に包含されるバルク非晶質金属製の磁気構成部品上に配置するようになされたボビンの斜視図である。 「E」字形及び「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品及び「E」字形脚部の各々に配置された巻線を使用して組み立てられた、本発明による「E−I」字形誘導デバイスの斜視図である。 図4に示すデバイスの一部を示す横断面図である。 対応する構成部品の整合面と整合面の間にエアギャップ及びスペーサを設けて組み立てられた、「E」字形及び「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品を備えた、本発明による「E−I」字形誘導デバイスの平面図である。 バルク非晶質金属製の磁気構成部品の整合面の各々に留継ぎが施された、本発明による「E−I」字形誘導デバイスの平面図である。 5つの「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品から組み立てられた、3つの脚部構成部品が1つのサイズであり、2つの背部構成部品が別のサイズである、本発明による概ね「E−I」字形のデバイスの平面図である。 4つの実質的に全く同じ「I」字形バルク非晶質金属製の磁気構成部品から組み立てられた、本発明による正方形誘導デバイスの平面図である。 本発明による誘導デバイスの構築に使用される、形状が概ね直方柱のバルク非晶質金属製の磁気構成部品の斜視図である。 本発明によるデバイスの構築に使用される弓形バルク非晶質金属製の磁気構成部品の斜視図である。 本発明による1つ又は複数のバルク非晶質金属製の磁気構成部品が切断される、非晶質金属リボンの積層条片の長方形の棒状体を形成するための装置及びプロセスを示す略図である。 本発明による誘導デバイスの構築に使用される台形バルク非晶質金属製の磁気構成部品を形成するべく切断されることになる、非晶質金属リボンの積層条片の棒状体を示す斜視図である。 4つの台形バルク非晶質金属製の磁気構成部品から組み立てられた、四角形の形状を有する本発明による誘導デバイスの平面図である。 本発明による1つ又は複数のバルク非晶質金属製の磁気構成部品が切断される、非晶質金属リボンの積層条片の長方形の環状コアを形成するための装置及びプロセスを示す略図である。 本発明による誘導デバイスの構築に使用されるバルク非晶質金属製の磁気構成部品を形成するべく切断されることになる、積層非晶質金属リボンの概ね長方形の磁気コアを示す斜視図である。

Claims (37)

  1. 誘導デバイスであって、
    a.並置の関係で組立体とされ、少なくとも1つの磁気回路を形成している、複数で低コア損失のバルク強磁性非晶質金属製の磁気構成部品を備える磁気コアと、
    b.前記構成部品を前記関係で固着するための固着手段と、
    c.前記磁気コアの少なくとも一部を取り巻いている少なくとも1つの電気巻線とを備え、
    d.前記構成部品の各々が、厚さ及び複数の整合面を有する多面体形部品を形成するべく、接着剤で互いに結合された複数の実質的に類似する形状の非晶質金属製の条片の平らな層を備え、前記構成部品の各々の前記厚さが実質的に等しく、
    e.前記構成部品が前記組立体内で、実質的に平行な平面内に前記構成部品の各々の前記条片の前記層を備え、かつ、前記構成部品の他の整合面に近接する前記整合面の各々を備えて配置され、
    f.5,000Hzの励磁周波数「f」で、0.3Tのピーク誘導レベル「Bmax」まで動作させた時に、前記誘導デバイスが約12W/kg未満のコア損失を備える、誘導デバイス。
  2. 前記デバイスが、変圧器、単巻変圧器、可飽和リアクトル及び誘導子から構成されるグループから選択される部材である、請求項1に記載の誘導デバイス。
  3. 複数の電気巻線を備える、請求項1に記載の誘導デバイス。
  4. 前記構成部品の各々が、C字形、E字形、I字形、U字形、台形及び弓形から構成されるグループから選択される形状を有する、請求項1に記載の誘導デバイス。
  5. 前記構成部品のうちの少なくとも1つが直方柱の形状である、請求項1に記載の誘導デバイス。
  6. 前記構成部品の各々の形状が直方柱である、請求項5に記載の誘導デバイス。
  7. 前記近接する整合面の少なくともいくつかに留継ぎが施される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  8. E−I字形、E−E字形、C−I字形、C−C字形及びC−I−C字形の形状から構成されるグループから選択される形状を有する、請求項1に記載の誘導デバイス。
  9. 前記固着手段が、金属、重合体、織物及び感圧性テープのうちの少なくとも1つから構成される帯状体を含む、請求項1に記載の誘導デバイス。
  10. 前記固着手段がハウジングから構成される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  11. 前記固着手段が前記磁気コアのポッティングから構成される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  12. 前記電気巻線が、前記構成部品のうちの少なくとも1つの一部に置かれるボビン上に配置される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  13. 前記整合面の各々が平らな整合表面を有する、請求項1に記載の誘導デバイス。
  14. 前記複数でバルク非晶質金属製の磁気構成部品が、実質的に閉磁気回路を形成するべく組み立てられる、請求項1に記載の誘導デバイス。
  15. 前記バルク非晶質金属製の磁気構成部品が、前記整合面間にエアギャップを介在させて組み立てられる、請求項1に記載の誘導デバイス。
  16. 前記エアギャップにスペーサをさらに備える、請求項15に記載の誘導デバイス。
  17. 複数の磁気回路を備える、請求項1に記載の誘導デバイス。
  18. 前記デバイスが単相デバイスである、請求項2に記載の誘導デバイス。
  19. 前記デバイスが多相デバイスである、請求項2に記載の誘導デバイス。
  20. 前記非晶質金属が焼きなましされる、請求項1に記載の誘導デバイス。
  21. 前記デバイスが、以下の式で与えられる「L」より小さいコア損失を有するものであって、当該式は、L=0.0074f(Bmax1.3+0.000282f1.5(Bmax2.4で与えられ、前記コア損失、前記励磁周波数及び前記ピーク誘導レベルがそれぞれワット/キログラム、ヘルツ及びテスラで測定される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  22. 前記強磁性非晶質金属製の条片の各々が、以下の式で本質的に定義される組成を有するものであって、当該式はM70乃至855乃至200乃至20で与えられ、同式において、下付きの数字が原子百分率であり、「M」がFe、Ni及びCoのうちの少なくとも1つであり、「Y」がB、C及びPのうちの少なくとも1つであり、「Z」がSi、Al及びGeのうちの少なくとも1つであり、以下の条件(i)乃至(iii)を備えるものであり、(i)成分「M」の最大10原子百分率が、金属種Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zr、Nb、Mo、Ta、Hf、Ag、Au、Pd、Pt及びWのうちの少なくとも1つと任意選択で置換され、(ii)成分(Y+Z)の最大10原子百分率が、非金属種In、Sn、Sb及びPbのうちの少なくとも1つと任意選択で置換され、(iii)成分(M+Y+Z)の最大約1原子百分率が付随的な不純物である、請求項1に記載の誘導デバイス。
  23. 前記強磁性非晶質金属製の条片の各々が、少なくとも70原子百分率のFe、少なくとも5原子百分率のB及び少なくとも5原子百分率のSiを含有する組成を有し、B及びSiの総含有量が少なくとも15原子百分率である、請求項22に記載の誘導デバイス。
  24. 前記強磁性非晶質金属製の条片の各々が、本質的に式Fe8011Siで定義される組成を有する、請求項23に記載の誘導磁気デバイス。
  25. 前記磁気コアの表面の少なくとも一部に絶縁性のコーティングが施される、請求項1に記載の誘導デバイス。
  26. 前記コーティングが実質的に前記磁気コアの表面全体を覆っている、請求項25に記載の誘導デバイス。
  27. 複数の強磁性バルク非晶質金属製の磁気構成部品を備えるコアを有する誘導デバイスを構築する方法であって、それぞれの構成部品が、厚み及び複数の整合面を有する全体として多面体の部品を形成するべく、接着剤で互いに結合される複数の非晶質金属製の条片の層を有しており、前記方法は、
    a.前記磁気構成部品のうちの少なくとも1つに電気巻線を巻き付けるステップと、
    b.少なくとも1つの磁気回路を有する前記コアを形成するべく、前記構成部品を並置の関係で位置決めするステップであって、各々の構成部品の層が実質的に平行な平面に位置する、位置決めするステップと、
    c.前記構成部品を前記並置の関係で固着するステップとを含む方法。
  28. 前記強磁性の構成部品を分離している複数のエアギャップのうちの少なくとも1つにスペーサを挿入するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記固着するステップが、前記構成部品を接着するための接着剤の使用を含む、請求項27に記載の方法。
  30. 前記固着するステップが、帯状体を使用して前記構成部品を帯止めするステップを含む、請求項27に記載の方法。
  31. 前記固着するステップが、前記構成部品をハウジング内に配置するステップを含む、請求項27に記載の方法。
  32. 前記構成部品上に整合面を準備するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  33. 前記準備するステップが、フライス削り、表面研削、切断、研磨、化学エッチング及び電気化学エッチングのうちの少なくとも1つから構成される平削り操作を含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記電気巻線が中空の内部体積を有するボビン上に巻き付けられ、前記ボビンが前記コアの一部の上に置かれる、請求項27に記載の方法。
  35. 変圧器、単巻変圧器、可飽和リアクトル及び誘導子から構成されるグループから選択される、少なくとも1つの低コア損失の誘導デバイスを有する電子回路デバイスであって、
    a.並置の関係で組立体とされ、少なくとも1つの磁気回路を形成する複数で低コア損失のバルク強磁性非晶質金属製の磁気構成部品を備える磁気コアであって、前記構成部品の各々が、厚さ及び複数の整合面を有する多面体形部品を形成するべく、接着剤で互いに結合される複数の実質的に類似する形状の平らな非晶質金属製の条片の層を備え、前記構成部品の各々の厚さが実質的に等しい、磁気コアと、
    b.前記構成部品を前記関係で固着するための固着手段であって、前記構成部品が、実質的に平行な平面内に前記構成部品の各々の前記条片の前記層を備え、かつ、前記構成部品の他の整合面に近接する各々の前記整合面を備えて配置される固着手段と、
    c.前記磁気コアの少なくとも一部を取り巻いている少なくとも1つの電気巻線とを備える電子回路デバイス。
  36. 5,000Hzの励磁周波数「f」で、0.3Tのピーク誘導レベル「Bmax」まで動作させた時に、前記誘導デバイスが約12W/kg未満のコア損失を有する、請求項35に記載の電子回路デバイス。
  37. スイッチモードの電源及びスイッチモードの電圧変換器から構成されるグループから選択される電力調節回路デバイスであって、
    a.並置の関係で組立体とされ、少なくとも1つの磁気回路を形成している複数の低コア損失のバルク強磁性非晶質金属製の磁気構成部品を備えた磁気コアであって、前記構成部品の各々が、厚さ及び複数の整合面を有する多面体形部品を形成するべく、接着剤で互いに結合される複数の実質的に同じ形状の平らな非晶質金属の条片の層を備え、前記構成部品の各々の厚さが実質的に等しい、磁気コアと、
    b.前記構成部品を前記関係で固着するための固着手段であって、前記構成部品が、実質的に平行な平面に前記構成部品の各々の前記条片の前記層を備え、かつ、前記構成部品の他の整合面に近接する各々の前記整合面を備えて配置される、固着手段と、
    c.前記磁気コアの少なくとも一部を取り巻いている少なくとも1つの電気巻線とを備える電力調節回路デバイス。
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