JP6691120B2 - 変圧器の磁気コアのための基本モジュール、前記基本モジュールを含む磁気コア、前記磁気コアの製造方法、及び前記磁気コアを含む変圧器 - Google Patents

変圧器の磁気コアのための基本モジュール、前記基本モジュールを含む磁気コア、前記磁気コアの製造方法、及び前記磁気コアを含む変圧器 Download PDF

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Description

本発明は、航空機に搭載可能な変圧器の分野に関する。それは、ソースネットワークと搭載型電気/電子システムとの間のガルバニック絶縁と、一次回路(1つまたは複数の搭載型発電機による電力供給グリッドの側)と1つまたは複数の二次回路との間の電圧変換とを提供する働きをする。加えて、これらの変圧器は、ある種の搭載型デバイスに一定電圧を供給するために、電子部品に基づくダウンストリーム機能を通じた「整流器」であることができる。
低周波数(≦1kHz)搭載型変圧器は、構造の制約に応じて積み重ねられ、または巻かれた軟らかい葉状の磁性アロイから製造された磁気コアと、銅から製造された一次及び二次巻線とで主に構成される。主電源電流は徐々に変化し、周期的であるが、必ずしも純粋な正弦波形状ではなく、それは変圧器の必要性を根本的に変えない。
これらの変圧器は、複数の制約を受ける。
それは、できる限り小さい体積及び/又は質量(一般的に、2つは密接に関連する)、ひいてはできる限り高い体積又は質量電力密度を有さなければならない。動作周波数が低いほど、磁性ヨークの断面積及びこのヨークの体積(ひいては質量)は大きく、それは低周波数応用においてそれを小型化することへの興味を増幅させる。基本周波数がかなりの頻度で与えられるため(それは可能な限り高い作用磁束を得ることに相当する)、供給された電力が印加された場合、搭載質量を低減することにより比出力を増加させるように、磁束の通過断面(ひいては材料の質量)を最小化する。
それの寿命は、それを有益にするように、十分なものでなければならない(用途に応じて最低10〜20年)。結果として、変圧器の経時変化に関して動作熱収支を考慮する必要がある。典型的には、200℃において100000時間の最小寿命が望ましい。
変圧器は、ある瞬間から次の瞬間(特に、変圧器の電源が投入されたとき、または電磁アクチュエータが突然起動したとき)までに非常に瞬間的に最大60%である場合がある有効出力電圧振幅で、ほぼ正弦波周波数で電力グリッド上で動作しなければならない。結果として、設計によって、これは磁気コアの非線形磁化曲線によって、変圧器の一次側で突入電流を生じさせる。(材料及び電子部品を絶縁する)変圧器の要素は、損傷なく、突入電流の大きな変化、いわゆる「突入効果」に抵抗できる必要がある。
電磁力及び磁気歪みに起因して変圧器により放出されたノイズは、施行されている規格に従うか、または変圧器の近くに配置された使用者及びスタッフの要求を満たすのに十分低くなければならない。航空機操縦士及び副操縦士は、もはやヘッドセットを用いずに直接声でやり取りをすることができることをますます望んでいる。
変圧器の熱効率も非常に重要である。なぜなら、それは内部動作温度と、例えば巻線及びヨークを取り囲むオイルバスを用いて、適切な大きさのオイルポンプに関連して排出されなければならない熱流量の両方を決定するからである。火力源は、一次及び二次巻線からのジュール効果による主な損失、及びdΦ/dtに亘る磁性材料における磁束の変化による磁気損失である。工業的実施において、抽出される体積熱出力は、オイルポンプの大きさと出力、及び変圧器の内部動作制限温度により与えられるある閾値に制限される。
最後に、変圧器の熱収支を考慮することにより、材料、設計、製造及び維持のコストと、装置の電力密度(質量又は体積)の最適化との間の最良の技術的、経済的妥協を確実にするために、変圧器のコストを可能な限り低く維持しなければならない。
概して、可能な限り高い質量/体積電力密度の探索への興味がある。これを評価するために考慮すべき基準は、主に800A/mB800における飽和磁化Jsと磁気インダクタンスである。
低周波数搭載型変圧器の製造には、現在2つの方法が用いられている。
これらの方法のうちの1つ目によれば、変圧器は、電源が単相源である場合に、巻き磁気回路を含む。電源が三相源である場合には、変圧器のコアの構造は、前述のタイプの2つのトロイダルコアでサイド・バイ・サイドで製造され、2つの従来のトロイダルコアの周りを、「8」を形成する第三の巻きトロイダルにより取り囲まれている。実際に、この回路の形態は、磁気シートの小さい厚さ(典型的には0.1mm)を与える。結果として、この方法は、電源周波数が誘導電流に照らしてこの厚さのシートの使用を要求する場合にのみ用いられる(すなわち、典型的には数百Hzの周波数)。
これらの方法のうちの2つ目によれば、検討される磁気シートの厚さに関係なく、積層磁気回路が用いられる。この方法は、したがって数kHz未満の任意の周波数に関して有効である。しかし、浮遊空気ギャップを低減すること(したがって見かけの出力を最適化する)、シート間の誘導電流を制限することの両方のために、並置時のデバリング、又はシートの高性能電気絶縁に関して特別な注意をする必要がある。
これらの方法のいずれかにおいて、搭載型変圧器において、検討されるシート厚さに関係なく、高透磁率の軟らかい磁性材料が用いられる。これらの材料の2つのファミリーは、0.35mm〜0.1、または0.05mmの厚さで存在し、その化学組成により明確に区別される。
‐ Fe‐3%Siアロイ(文章全体に亘って、後に議論されるナノ結晶アロイを除き、アロイの組成は質量%で与えられる)、その脆性及び電気抵抗率はSi含有量により主に制御される;その磁気損失は、かなり低い(非粒子配向型N.O.アロイ)〜低い(粒子配向型G.O.アロイ)、その飽和磁化Jsは高い(2T程度)、そのコストはそれほど高くない;搭載型変圧器コア技術、又は別の技術に関して用いられるFe‐3%Siの2つのサブファミリーがある:
・「巻き」タイプの搭載型変圧器構造に関して用いられる粒子配向型(G.O.)Fe‐3%Si:その高い透磁率(B800=1.8〜1.9T)は、その非常に際だったテクスチャ{110}<001>に関する;これらのアロイは、高価ではなく、成形しやすく、高い透磁率を有するという利点を有するが、その飽和は2Tに制限され、それらは、非常に大きな高調波を生じさせる場合のある非常に際だった非線形性の磁化曲線を有する;
・「切断積層」タイプの搭載型変圧器構造に関して用いられる非粒子配向型(N.O.)Fe‐3%Si;その透磁率はより低く、その飽和磁化はG.O.のものと類似である。
‐ Fe‐48%Co‐2%Vアロイ、その脆性及び電気抵抗率はバナジウムにより主に制御される;それは、その物理特性(低い磁気結晶異方性K1)だけでなく、非常に低い値にK1を調節する最終的なアニールの後の冷却に起因して高い透磁率特性を有する;その脆性のために、それを400〜700℃で数秒とどめたら、このアロイは冷間引き抜き状態で(切断、スタンピング、曲げ等により)成形されなければならず、部品が最終形状を有する場合にのみ(回転機械は固定子、E又はI変圧器プロファイル)、材料は、次いで最終工程においてアニールされる;さらに、Vの存在により、アニール雰囲気の品質は酸化的でないように完璧に制御しなければならない;最後に、非常に高い(Fe‐3%Si‐G.O.のものの20〜50倍)この材料の価格は、Coの存在に関係し、Co含有量にほぼ比例する。
搭載型低周波数変圧器において現在主流である高透磁率材料(G.O.Fe‐3%Si及びFe‐48%Co‐2%V)のこれらの2つのファミリーの他に、鉄系アモルファス材料が、熱的要求(散逸、磁気損失)が非常に厳しい、したがって電力密度の実質的な格下げ(Js=1.88T)を要求する場合にみられる場合がある。アモルファス材料は、巻き回路においてのみ用いられる。
鉄へのCoの添加により、アロイの磁気飽和が約35〜50%Coで最大2.4Tに増加することは幾つかの場合に関して知られており、搭載型変圧器において、Fe‐48%Co‐2%Vより低いコバルトを含む他のFeCo系材料の使用は、したがって期待することができる。
不運なことに、これらのより低いCo含有量のアロイは、最終的な結晶配向のランダム分布の場合において、それが高透磁率を有することを許容しない数十kJ/m3の磁気結晶異方性を有することが見出されている。中周波数搭載型変圧器に関して、48%未満のCoを含む磁気シートの場合において、成功の見込みは、各粒子において、軸<100>が回転方向に非常に近いという事実により特徴づけられる正確なテクスチャを必然的に伴うことが、幾つかの場合に関して知られている。二次再結晶化により、Fe‐3%Siにおいて1946年にGossにより得られたテクスチャ{110}<100>は、これの傑出したケースである:しかし、このシートはコバルトを含有していない必要があった。
さらに最近では、米国特許第3881967号明細書において、4〜6%のCoと1〜1.5%のSiの添加により、また、二次再結晶化を用いて、高透磁率を得ることができたことが示されている:B800≒1.98T、すなわち最新のG.O.Fe‐3%Siシート(B10≒1.90T)に対して、800A/mにおいて0.02T/%Coのゲイン。しかし、B800の4%だけの増加では、変圧器を実質的に軽量化するには不十分であることは明らかである。比較として、変圧器向けに最適化されたFe‐48%Co‐2%Vアロイは約2.15T±0.05TのB800を有し、それは同じヨーク断面積に関する800A/mへの磁束の約13%±3%の増加、2500A/mにおいて約15%、5000A/mにおいて約16%の増加を許容する。
それは、二次再結晶化に起因する大きい粒子のG.O.Fe‐3%Si中の存在、及び非常に大きく0を超える磁気歪み係数λ100の存在と関連して1.9TのB800を許容する結晶間の非常に弱い非配向も示す。これは、この材料を取り付け及び動作の制約に対して非常に敏感にし、それは、工業的実施において、約1.8Tに戻る搭載型変圧器において動作するG.O.Fe‐3%SiのB800をもたらす。これは、米国特許第3881967号明細書のアロイに関する場合でもある。更に、Fe‐48%Co‐2%Vは、Fe‐3%Siより4〜5倍高い(ただし、結晶配向の分布の周りで)大きさの磁気歪み係数、及び粒子の小さい平均サイズ(数十ミクロン)を有し、それはそれらを低い制約に対してはるかに鈍感にし、したがって動作中のB800を著しく減少させない。
したがって、動作中、G.O.Fe3%SiをFe‐48%Co‐2%Vと置換することにより、800〜5000A/mの動作領域振幅に関して搭載型変圧器の一定面積で磁束を約20〜25%の増加させる(すなわち、1%のCo当たり約0.5%の磁束の増加)ことを考慮しなければならない。米国特許第3881967号明細書のアロイは、1%のCo当たり磁束を1%増加させるが、上記で述べたように、この全体の増加(4%)は、この材料の開発を正当化するには低すぎると思われた。
また、特に米国特許第3843424号明細書において、一次再結晶化及び標準的な粒子成長により得られたGossテクスチャを有する、2%未満のCr及び3%未満のSiを含む、Fe‐5〜35%Coアロイを使用することが提案されている。Fe‐27%Co‐0.6%Cr、又はFe‐18%Co‐0.6%Crの組成は、800A.mにおいて2.08T、8000A/mにおいて2.3Tの達成を可能にするとして記載される。動作中、これらの値は、800A/mにおいて1.8T、5000A.mにおいて1.95Tにて動作するG.O.Fe‐3%Siシートに対して、所定のヨーク断面積における磁束を800A/mにおいて15%、5000A/mにおいて18%増加させ、したがって比例的に変圧器の体積又は質量を低減することを可能にする。したがって、(アロイ元素の潜在的な添加を含む)Fe‐低Co組成を製造するための幾つかの組成及び方法は、概して、市販のFe‐48%Co‐2%Vアロイにより到達可能なものに近いが、実質的により低い(18〜25%)Co含有量(したがって実質的により低コスト)で800A/mにおける磁気誘導を得ることを可能にすることが提案される。
要するに、航空変圧器の設計が直面する種々の課題は、このように説明することができる。
磁気歪みに起因するノイズに関する強い要求がない場合、低い突入効果、変圧器の高い質量密度、良好な収率、及び低い磁気損失の要求間の妥協は、G.O.Fe‐Si、Fe‐Co、若しくは鉄系アモルファス材料から製造された巻き金属コアを含む解決策、又はN.O.Fe‐Si、若しくはFe‐Coで製造された切断及び積層部分から製造された磁気コアを含む解決策の使用をもたらす。
しかし、ますます広がっている低い磁気歪みノイズに関するこれらの要求は、変圧器の体積及び質量の増加によらない限り、従来の方法によってそれを満足させることは不可能である。なぜなら、平均動作誘導Btを低減すること、したがって同じ動作磁束を維持するように、コアの断面積及び全質量を増加させることによらない限り、どのようにノイズを減少させるかは知られていないからである。Btは、ノイズ関連要求なしで、Fe‐Si又はFe‐Coに関する1.4〜1.7Tの代わりに、約1Tに減少するはずである。変圧器に詰め物をする必要がある場合も多く、その質量とかさの増大がもたらされる。
ゼロ磁気歪みを有する材料だけが、一見して、現在の解決策のものより大きい動作インダクタンスJsを有する条件において課題を解決することを可能にする。約0.75Tの飽和インダクタンスを有するFe‐80%Niアロイ、及びJsが約1.26Tである、いわゆる「横たわった又は切断サイクル」ナノ結晶アロイだけが、そのような低い磁気歪みを有する。しかし、Fe‐80%Niアロイは、従来の変圧器より軽い変圧器を製造するには、動作インダクタンスBtが低すぎる。ナノ結晶だけが、必要な低ノイズと共にこの軽量化を可能にする。
狭いまたは切断されたヒステリシスサイクルを有する材料は、その傾きが、潜在的にX軸Hと交差するまで比較的低いように、ヒステリシスサイクルがB=f(H)である材料であることが想起されるであろう。
しかし、これらのナノ結晶は、「搭載型変圧器」の解決策の場合において主要な課題を提起する。それは約20μm厚さであり、それは、トロイドの形状が、ナノ結晶化をもたらす熱処理全体に亘って保たれるように、剛直な支持体の周りでアモルファス可撓状態でトロイドで巻かれる。加えて、支持体は、トロイド形状が保持可能であるように、熱処理後にのみ除去することができ、また、トロイドは上記の巻き回路技術を用いて変圧器のより良好な小型化を可能にするために、次に切断されることが多い。巻きトロイドの含浸樹脂だけが、樹脂の重合後に除去される支持体なしで、それを同一形状で保持することができる。しかし、Cにおいて含浸され、硬化されたナノ結晶トロイドの切断後、Cの変形が観察され、このことは、2つの部分が、一旦巻きが挿入された場合に閉トロイドを再構成するように、互いが面するように正確に配置されることを妨げる。変圧器の中のCの固定制約は、したがってその変形をもたらす可能性がある。したがって、支持体を保持することが好ましく、このことは変圧器をより重くする。
本発明の目的は、航空機で用いられるのに適する、上記の技術課題をより低コストで最善に解決することができる低周波数変圧器設計を提案することである。
これを目的として、本発明は、第一及び第二の材料からそれぞれ製造された一次及び二次多重巻線で構成され、前記第一の材料が、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の飽和磁化、及び1Tの最大インダクタンスに関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する結晶性材料であり、前記第二の材料が、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する材料であり、一次巻線の断面積(S1、S2)及び二次巻線の断面積(S3;S4)は、基本モジュールの2種の材料の組の断面積に対する高い飽和磁化(Js)を有する第一の材料の各断面積の比(S1/(S1+S3);S2/(S2+S4))が、2〜50%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、巻きタイプの変圧器の磁気コアの基本モジュールに関する。
前記第一の材料は、配向粒子を有するFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐合計で15〜55%のCo、V、Ta、Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、<500A/mのHcを有する、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V、及び60%超の鉄を含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P、及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co、及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料の中から選択されることができ、これらの含有量の全ては、質量パーセントで与えられる。
前記第二の材料は、Fe‐75%〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択されることができる。
前記第二の材料は、組成:
[Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γ Cu x Si y z NbαM’βM”γ
(式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
を有するナノ結晶であることができる。
それは、それを2つの部分に分割する空隙(17)を含むことができる。
一次巻線の2つの部分を分離する空隙は、二次巻線の2つの部分を分離する空隙とは異なることができる。
前記2つの部分は対称であることができる。
本発明は、前記タイプの基本モジュールで構成されることを特徴とする、単相変圧器の磁気コアにも関する。
本発明は、磁気コアが前記タイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む単相変圧器にも関する。
本発明は、
‐互いに並行した請求項1〜6のいずれか1項に記載の2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコア;及び
‐この順序:
・1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失、及び5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪みを有する材料のストリップから製造された一次巻線;
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失を有する材料のストリップから製造された二次巻線;
で内側磁気サブコアの周りに配置された2つの追加の多重巻線で構成された外側磁気サブコアを含み、
外側磁気サブコアの一次巻線の断面積(S13)と、外側磁気サブコアの二次巻線の断面積(S14)は、高い飽和磁化を有する材料の断面積と外側磁気サブコアの2種の材料の組の断面積との比(S14/(S13+S14))が、2〜50%、好ましくは4〜40%であり、コアの組立て品における2種の材料の全断面積に対するコアの組立て品における高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積が、断面積の比の観点において、
が2〜50%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、三相変圧器の磁気コアにも関する。
外側磁気サブコアの前記一次巻線は、Fe‐75〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択される材料から製造されることができる。
外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)は、組成:
[Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γCuxSiyzNbαM’βM”γ
(式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
を有するナノ結晶材料から製造されることができる。
外側磁気サブコアの前記二次巻線は、配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐合計で15〜50%のCo、V、Ta、Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、<500A/mのHcを有する、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V、及び60%超の鉄を含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P、及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co、及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料の中から選択される材料から製造されることができる。
前記コアは、それを2つの部分に分割する空隙を含むことができる。
内側磁気サブコアの一次巻線の2つの部分と、外側磁気サブコアの二次巻線の2つの部分を分離する空隙は、内側磁気サブコアの二次巻線の2つの部分と外側磁気サブコアの一次巻線の2つの部分を分離する空隙とは異なることができる。
種々の巻線の2つの部分を分離する種々の空隙は、内側磁気サブコア及び外側磁気サブコア間で全て同じでなくてよい。
外側磁気サブコアの一次巻線の断面積(S13)と、内側磁気サブコアの二次巻線の断面積(S3;S4)との比は、0.8〜1.2であることができる。
外側磁気サブコアの二次巻線の断面積(S14)と、内側磁気サブコアの一次巻線の断面積(S1;S2)との比は、0.3〜3であることができる。
前記2つの部分は、対称であることができる。
本発明は、磁気コアが前記タイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む三相変圧器にも関する。
本発明は、以下の:
‐1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化、及び1Tの最大誘導に関して、正弦波の400Hzの周波数において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線の形態で磁性金属支持体を製造する工程と;
‐ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線を、2〜50%の高い飽和磁化を有する材料の断面積の割合で、前記金属支持体上で巻く工程と;
‐任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線のナノ結晶化及び収縮アニールを実施する工程と、
‐例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、2つの巻線を固定する工程とを含むことを特徴とする、前記タイプの単相変圧器の磁気コアの製造方法にも関する。
それは、
‐各基本モジュールが以下:
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線の形態で磁性金属支持体を製造すること;
・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線を前記金属支持体上で巻き、高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積と、一次及び二次巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜50%、好ましくは4〜40%であるようにすること;及び
・任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること
のように製造された、2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコアを製造する工程と;
‐前記内側磁気サブコアを形成するために、その側面の1つに沿って、前記基本モジュールを互いに並行して配置する工程と;
‐以下:
・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料のストリップから製造された三次巻線を内側磁気サブコアの周りに配置すること;
・任意選択的に、内側磁気サブコア上の前記三次巻線のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること;
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する材料から製造された四次巻線を前記三次巻線の周りに配置し、高い飽和磁化を有する材料の断面積と三次及び四次巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜50%、好ましくは4〜40%であり、2種の材料の全断面積に対して、コア全体において高い飽和磁化を有する材料の割合が、断面積の比の観点において2〜50%、好ましくは4〜40%であるようにすること;及び
・例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、前記巻線を固定すること
のように外側磁気サブコアを製造する工程とを含むことができる。
前記磁気変圧器コアは、基本コアを形成するように切断され、前記基本コアは、次いでその間に空隙を画定するように再構成されることが意図される。
2つの基本コアは対称であることができる。
空隙を画定することを意図した基本コアの表面は、基本コアが再構成される前に加工され、表面仕上げされることができる。
2つの基本コアの一次巻線を分離する空隙を画定することを意図した表面が、2つの基本コアの二次巻線を分離する空隙とは異なる空隙を画定するように、加工及び表面仕上げを実施することが可能である。
2つの基本コアを、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料を用いてフープ加工することにより再構成することができる。
驚くべきことに、本発明者らは、例えば航空変圧器において、電気を約数百Hz、又は数kHzの周波数に変換することを目的として、高体積及び/又は質量電力密度、低〜極低放出ノイズ、(1Tの最大インダクタンスに関して400Hzにて20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の)磁気コアからの正弦波の低い磁気損失、及び(導体からの)ジュール効果による損失、及び突入効果(変圧器の起動時の突入電流)の十分な減衰が同時に要求される場合、「複合」巻き磁気コア、すなわち、組成又は特性により明確に異なる性質の少なくとも2種の材料であって、その材料のうちの少なくとも1種が、体積の過半数を占め、かつ、40Hzにおける低い磁気損失と共に、低い見かけの飽和磁気歪み(典型的にはλsat≦5ppm、好ましくは≦3ppm、いっそう良好には≦1ppm)を有し、その材料のうちの別の1種が、高い飽和磁化(典型的にはJs≧1.5T、好ましくは≧2.0T、いっそう良好には≧2.2T)を有するような少なくとも2種の材料を用いた巻き磁気コアで構成されたものにおける構造は、以下の利点(特に、現在の解決策の最高の実施、及び100%ナノ結晶性材料の使用に関連して):
‐巻き応力、アニール操作中の熱応力、及びコアのCへの切断中の保持応力(それは任意選択に過ぎないが、好ましい)、切断ゾーンの表面仕上げ操作中の保持応力、調節された空隙の下で安定な位置にCを維持するための応力の効果の下での複合コア組立て品の良好な機械強度;
‐製造操作の数、及び全体の製造コストの十分な低減(特に、ナノ結晶材料(他の全てのものは等価である)のより低い消費、及び機械的支持体としてだけではなく、突入効果ダンパーとして、及びナノ結晶化回路に加えて、定常転換状態でエネルギーを変換するコンバータとしての本発明の巻線支持体の使用による);
‐100%ナノ結晶を用いた解決策に対して同等か、若干良好であり、また、十分に低い放出ノイズが、動作誘導を低下させることにより得られるため、必然的に変圧器をより重くする、依然として非常に広く用いられている巻きFeCo又はFeSiをベースとした他の単独材料の解決策を大いに上回る、体積及び/又は質量電力密度
を有する。
本発明は、以下の添付の図面を参照して以下の記載を読んだ際により良好に理解されるであろう。
図1は、変圧器の巻線を有する本発明による三相変圧器コアの例を概略的に示す。 図2は、単相変圧器コアを形成するのに用いることもできる、図1の三相変圧器のサブコアの例を概略的に示す。 図3は、参照例及び本明細書に記載の本発明による例のコアのノイズと、突入指数と、質量との関係を示す。
航空機で用いられる典型的な変圧器によりもたらされる主な問題の1つは、乗組員間の会話を妨げる騒音レベルからなるといわれている。
変圧器のノイズは2つの原因:変圧器のコア内で用いられる磁性材料の磁力及び磁気歪みに由来する。
磁力由来のノイズは、強磁性材料(導体及び磁気シート)から製造された種々の要素を維持するために適した機械的装置により、非常に小さい分布の空隙を有する閉磁気回路においてかなり容易に低減することができる。
対して、磁気歪みのノイズは、強磁性体結晶がゼロでない磁気歪み及び異方性の性質を有することが多いこと、及びこれらの結晶中の配向を変化させることが多い磁束に基づく。理論的に、このタイプのノイズを低減するか、または相殺するには:
‐低いまたはゼロの磁気歪み特性を有する材料を選択すること(例えばFeNi80アロイ、いわゆる「ミューメタル」):又は
‐磁束が同じ結晶学的方向に沿ってのみ伝搬する磁性材料及び変圧器構造を有することが必要である。
磁気歪みの現象は、幾つかの変形(λ100、λ111、λsat)、又はエネルギー特性と共に考慮しなければならない。
磁気歪み定数(λ100及びλ111)は、それぞれ結晶軸<100>、<111>に沿った網目の局所的な磁化間の結合振幅を表す。この結合はまた、したがって参照の結晶面に対して異方性であり、金属の推定では均一の磁化(したがって、サンプルの参照の面における所定の方向により、また、したがって検討される結晶の各々における特定の方向)に関して、各結晶は、その近傍とは異なって変形する傾向がある(結晶配向は必然的に異なる)が、粒間の機械的凝集により、そうなることが抑制される。特性σiにより簡単に示すことができるそこからもたらされる弾性制約は、材料を部分的に消磁する、(3/2)λσi程度の磁気弾性エネルギーを生じさせる(この式において、λはおおよそ定数λ100及びλ111と同程度の平均磁気歪みを表す)。ある場合(例えば、FeSi‐G.O.アロイに与えられたけん引)を除いて、外部応力の適用もまた性能を低下させる。このことは、磁気歪みの悪影響である。この磁気歪み応力λ100及びλ111は、組成、及びナノ結晶材料の場合、結晶化分率にも主に依存し、それは、ある数の材料について知られている。
λsatは、見かけの飽和磁気歪みである。特性λ100及びλ111は、変形するフリーの単結晶の軸<100>及び<111>に沿った磁気歪み変形に関連する。産業材料(したがって一般的には多結晶)の挙動は、結晶の各々の変形を生じさせることになる異なる結晶配向の存在のために、内部弾性制約σiを導入する。これは、消磁状態から測定され、同程度ではない定数λ100及びλ111との厳密に明確な関係を有さない、全体の磁気歪み、材料のいわゆる「見かけの磁気歪み」をもたらす。この見かけの負の制限λsatは、飽和後に決定されるため、初期の「消磁され」、またはされていない状態に対する磁化された際の材料の最大変形振幅を表し、それは全ての場合において未知の初期の変形状態である。λsatは、したがって2つのあまり同定されていない状態間の変形状態の変化である。λsatは、したがって磁気シートの振動、放出ノイズ、又は磁性材料とその極近傍との間の変形適合性(例えば、不動態成分磁気コア、フィールドセンサ、信号トランスフォーマ等の起動)において一次にて生じる一般的に用いられる値である。
際だったテクスチャ(テクスチャの効果は、以下で示される)を含まず、0とは大きく異なる磁気歪み係数を有する材料、たとえばテクスチャを含まないか、極微量なテクスチャだけを有する電気スチールFe3%Si‐N.O.、したがって、変圧器中の材料の励起相において、磁気磁化はその容易磁化方向(ほとんどまたは全く励起場がない)、及び回転方向DLに多かれ少なかれ近い局所的な方向において材料の全ての箇所で周期的に繰り返す。異なる磁気歪み係数λ100とλ111と関連する金属中のある粒子から別のものへと異なるこの繰り返しは、これらの振動により放出される音響ノイズの原因である金属の周期的な変形を生じさせる。
中周波数における低い磁気損失に関して、以下の2つ:
‐磁化A.tr及び非線形のB‐Hにより生じた高調波を制限しつつ、材料を最大限に使用するために飽和の約90%の状態にあるアクセス可能な誘導B(Hm);及び
‐磁気損失
の特性が最も適切な材料の選択に影響を与えることを知ることが必要である。
航空において、搭載型ネットワークは、長年400Hzの固定周波数であったが、発電機により直接的に与えられる可変の周波数(典型的には300Hz〜数kHz)がますます用いられている。この比較的低い「中周波数」において、高誘導及び低損失を有する材料(また、熱的寸法取は変圧器の体積及び質量を調整する)、たとえば薄いFe‐Coアロイ、高い飽和を有するG.O.又はN.O.の薄いFe‐Si電気スチール、任意選択的にはFe‐6.5%Siを有することは興味深い。この周波数範囲は、1/10mmより小さいスキン厚さに対応し、それは本発明による巻きタイプの磁気コア技術の場合において、このタイプの厚さに対する必要性と完全に適合する。約0.1mmは、トロイダル形態で金属を巻くことをますます困難にする。
結果として、磁気コアの質量及び体積を低減するように、高いJsを有する材料磁気損失のみを考慮した場合、主に知られている利用可能な材料の選択は、以下の表1に対応する。高いJsを有する材料は、突入効果を減衰させるために、主に一時的な状態で動作するように本発明で用いられる。その結果として、磁気損失を放出する変圧器の恒久状態での操作のほとんどをみると、低い磁気歪みを有する材料が主である。
変圧器内部の環境温度を150℃未満で維持するために、強制対流のない冷却状態において、変圧器コアの熱係数に起因する磁気損失と導体のジュール効果による損失を低く維持しなければならない。典型的には、搭載型変圧器コアの磁気損失が、400Hzの周波数を有する正弦場での1Kの最大誘導に関して、設置された磁性材料の20W/kgを超えない、好ましくは15W/kg未満、いっそう良好には10W/kg未満である必要がある(それぞれ80W/kg未満、好ましくは60W/kg未満、いっそう良好には40W/kg未満における2T/400Hzに対応する)。この条件は、変圧器のコアの巻線の全ての材料により満足されなければならない。
以下の表1は、アモルファス又はナノ結晶材料が、磁気損失の最も厳しい制限(<5W/kg)と適合することを示す。
種々の表における例として与えられるナノ結晶材料FeCuNbSiBは、標準組成Fe73.5Cu1Si157.5Nb3を有する。
磁気損失が適度なままであり、したがって放出しやすいため、動作誘導Btは、周波数が1kHzを超えない場合に磁気回路(FeSi、FeCo)の大きさを決める役割を果たす。1kHzを超えると、損失は、より大きい冷却装置の使用、又は強制的なBtの減少を要求する(損失がBtの二乗に関連するという事実による):鉄系アモルファス材料は、したがって興味深い代替品であることがわかる(より低いBt、しかしはるかに小さい損失):実際に、アモルファス材料のより低い飽和磁化は、したがって、その低い磁気損失が主な利点を表しながら、もはや欠点がない。
民間航空機の傾向は、ますます低い、またはコックピットの隣にある場合にさえ非常に低い放出ノイズを有し、操縦士がやり取りをするのにヘッドセットなしで働いている、搭載型変圧器を設計することである。任意の他の搭載型成分のように、変圧器は、可能な限り軽量でコンパクトであり、可能な限り少ない電流を消費し、可能な限り小さい熱を発生する必要があり、主要な負荷変化、すなわち、変圧器の突入電流の主な変化を、その品位(その絶縁成分、電子部品)への損傷なく吸収することができる必要がある。この突入電流は、可能な限り低くなければならない。
最大突入電流(変圧器の一次的な磁化電流)が、(2Bt+Br−Bs)(式中、Btは(磁気回路の寸法取からの)正味の動作誘導であり、Brは磁気回路の残留誘導(すなわち、強磁性コア、及びコアの構造に応じて局在化され、または分散された空隙により形成された組立て品の)であり、Bsはコアの飽和誘導である。)に比例するという文献が最近発行されている。
低い最大突入電流を得るために、以下:
‐強い飽和磁化を有する材料(FeNi及びナノ結晶と比較して好ましいFeSi又はFeSo);
‐その成分材料の選択(ナノ結晶アロイの狭いヒステリシスサイクルの例)、又はヨークの構築効果(十分な消磁場を製造する分散した、または局在化した空隙)により直接的に得ることができる低残留磁気を有する磁気回路;
‐低い動作誘導Bt、ただし、これは高い電力密度、変圧器の小型化及び軽量化と矛盾し、したがって与えられた問題への十分な解決策を構成しない;
‐高い飽和を有する材料を用いることをもたらす小さい磁気コア断面積;
‐コイルの大きい断面積
が要求される。
要するに、突入電流のみを考慮する場合、理想的な磁気回路は、低減した誘導にて用いられる、高い飽和磁化(FeSi、FeCo)と低い残留磁気を有するアロイを含む。これは、高い飽和磁化Jsを有するこの材料から最適化された設計及びサイズ設定、並びに1つまたは複数の空隙の適切な較正を経る。
低いかさ及び低い質量、低い磁気損失、低〜極低音響ノイズ、及び搭載型航空変圧器における低い突入効果制約の帳尻を合わせる場合、従来見られた各々の限定的な特性を最適化するように、多くの興味深い解決策の交わりを見出す必要がある。表2は、単一材料を用いてコアを形成する異なる場合において、同じ磁気コア質量に関して小さい、較正された空隙(したがって低いBt)を有する、2種のC字型要素に切断された巻き磁気コアの場合におけるこれらの特性の合成を与える。ある材料の特徴は、Bt及び/又はHcの異なる値を与える。
以下に列記されるように、そのような単独材料の解決策、したがって従来技術により知られているもので、3種の選択があることがわかる:
‐小さい厚さ及び低い誘導と関連した低い磁気損失を有する材料(0.5TのBtにおけるFe‐3%Si‐G.O.、0.5TのBtにおけるFe‐50%Co、0.7TのBtにおけるFe‐50%Ni{100}<001>、0.6TのBtにおけるナノ結晶Fe73.5Cu1Si157.5Nb3(このような材料を規定する標準的な技法のように、指数は原子パーセントに対応する)、0.3TのBtにおけるコバルト系アモルファス材料)の条件を用い、したがって散逸損失、放出音響ノイズ(A.tr)、伝導損失、及び突入効果の観点で非常によい性能水準を達成するが、電力密度は大きく低下する;または
‐異なる材料でよい〜非常によい電力密度を達成するものから製造された高インダクタンス(1.5T〜2T)を用いるが、したがって突入効果及び音響ノイズは著しく増大し、いかなる場合においても現在受容されているものを大きく上回る;または
‐前述のタイプのナノ結晶材料を用い、後者は約1Tの動作誘導により異なり、少なくとも容認できるように、許容可能な突入、低ノイズ、低磁気損失、低いA.tr(ひいては伝導損失)を有する基本的な要求の全てを満足するが、電力密度は平均的であることを可能にする。
巻きトロイドにおいて、これを用いる知られているナノ結晶は、したがって最良の妥協解決策を構成する。しかし、それをさらに興味深くするために、全質量を減少させるために、巻線支持体の保持なしに行う方法を見出す必要がある。加えて、質量と、巻きコアを有する金属ヨークを含む航空機搭載型変圧器から要求される異なる利用価値とのより良好な妥協は、単相が望ましいか三相が望ましいかによらず、数百Hz〜数kHzの中周波数にさらされる。
この目的は、図1に示された三相変圧器の最も厳しい場合においてここで開発された、本発明による以下の基本的な解決策により達成される。この図は、ブロック図に過ぎず、機械的支持体、及び種々の機能的な部分を維持することを可能にする組立て品の部分を示さない。しかし、当業者は、本発明による変圧器が配置されることが意図される特定の環境にこれらの部分を適合させることにより、それを容易に設計することができる。
本発明の基本モジュールはそれ自体知られている巻きタイプの磁気コアであるが、異なる割合で2種の異なる軟らかい磁性材料を結びつけることにより製造される。断面積(言い換えると、モジュールの要素の全てが同じ深さを有するため、体積)の過半数を構成する1種は、低い磁気歪みによって他と区別され、より少ない断面積を構成し、強い飽和磁化Jsにより差別化され、第一の材料の機械的支持体、突入リミッターとして働くもう1種は、マイナーであるが、定常状態においてエネルギー変換の無視できない役割を果たす。これらの材料は、任意選択的には同じ断面積/体積で存在することができるが、高い飽和磁化Jsを有する材料は、低い磁気歪みを有する材料の断面積/体積を超えてはならない。
驚くべきことに、本発明者らは、実際に、(機械的に有用な部分としてだけではなく、特に変圧器の電磁気動作に必須の部分として)支持体がここで保持されるため、係る構造において、第一の巻きコアの周りで巻かれたナノ結晶コア(低い磁気歪みを有する材料)、及び高い飽和磁化を有する結晶性材料から予め製造されたもの(Fe、Fe‐Si、Fe‐Co等)は、機械的に強いだけでなく、得られる電力密度が、支持体を含まないナノ結晶コアのものと同等のままであることに気付いた。もちろん、ここでは、支持体がないこと、すなわち、ナノ結晶コアの幾何学的不安定性、及びそこからもたらされる変圧器の動作の可能な変化に関係する欠点を有さない。結晶性コアの材料がうまく選択された場合、ひとつは、ナノ結晶コアの支持機能に加えて、変圧器の全体の動作に関して十分な利点を得る。これらの利点は、遷移状態における突入効果の制限、及び定常状態において、変圧器の電力密度が、「ナノ結晶材料単独」の解決策により、後者の場合において、応力下で2つのC字型ハーフコアの良好な幾何学的安定性を何とか維持させるものに対して低下しないような、中交流周波数下のエネルギーの良好な変換である。
本発明者らは、本発明による三相磁気コア(3つの基本モジュールのつながり)の製造、この製造により得られた本発明による変圧器構造の種々の可能な構成要素及び特徴の純で記載する。この構造は、図1に概略的に示される。
まず、内側磁気サブコア巻き複合構造の製造により始まり、このサブコアは、互いに並行の2つの基本モジュールで構成される。用語「複合構造」は、構造が、異なる性質の幾つかの磁性材料を用いることを意味する。それは以下のように形成され、以下に記載の順序で組み立てられる。
構造は、初めに、高い飽和磁化Js及び低い損失を有する材料、たとえば配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐合計で15〜55%のCo、V、Ta、Cr、Si、Al、Mo、Ni、Mn、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、500A/m未満の飽和保磁力Hcを有する、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V、及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P、及び60%超の鉄、全部で0〜20%のNi及びCo、並びに0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料から形成された材料のストリップから各々製造された2つの磁気サブコアの巻線1,2を含む。
これらの2つの巻線1,2は、変圧器の2つの内側磁気サブコアの1つの(内側)巻線支持体を各々構成する。好ましくは、この巻線は、巻き取り機からの除去後に自立しているが、それを変圧器を著しく重くしないように可能な限り軽量である、より剛直な支持体上で巻くことができる。この支持体は、任意の種類の磁性または非磁性材料から製造される。
内側磁気サブコアのこれらの巻線1,2の機能は、C字型の最終的な磁気回路を寸法的に安定化し、さらに電源のオン、グリッドへの変圧器の接続、充電等の突然の要求の間に生じ、変圧器内に大きな突入を生じさせる(突入効果)非常に大きいA.tr及びスパイクを吸収することである。高Js材料から製造されたこのサブパート1,2は、はるかに低いナノ結晶による動作誘導のために寸法取りされた変圧器において(低い磁気歪みを有する材料のJsより若干低い、すなわち≦1.2T)、次いでBtからの突入継続中(それは数秒〜1〜2分で変化する)に飽和磁化される。これは、これらの高Js材料のこの形態において、はるかに大きい磁化エネルギーを貯蔵することを可能にし、このエネルギーが、低い磁気歪み及び低いJsを有する材料断面の過飽和に通されること(それは、巨大な励起場及び突入電流を生じさせる)を防止する。
高Js材料は、要求が、十分なエネルギー貯蔵による一時的なA.trを吸収することのみである場合に、突入現象中の一次的なフィールド周期Hにおいて少なくとも10〜100の最小透磁率μrを有するのに十分であるため望ましく、それは、高い透磁率、低い磁気歪み、及び低いJsを有する材料の突入場下における透磁率より急速に高くなる(非常に高い値(μr>100000)から過飽和ゾーンB‐H内のユニットに近い値に収まる)。
しかし、要求は、これらの高Js材料に関して一時的なA.trに耐えることだけでなく、定常状態における磁性変圧器ヨークの内部材料が遮蔽されないようにすることである。実際、搭載型航空機グリッドにおいてますます用いられることが多い300Hz〜1kHz(またはそれよい大きい)の範囲の可変の周波数に関して、スキン厚さは0.05〜0.2mmである(材料、環境の周波数及び透磁率に依存する)。したがって、スキン厚さに対して過剰に厚さの小さい高Js材料の巻線は、特に、巻線内に高いJsを有する多くの金属巻きがある場合に、巻線から外側の場を遮蔽する。したがって、好ましくは小さい厚さ(0.05〜0.1mm)の高Js材料の使用が必要である。
加えて、高Js材料から製造され、「中」〜「強」磁気歪みを有する磁性ヨークの部分が存在する代わりに、定常状態において、変圧器の動作中に非常に低い音響ノイズが維持されることが望ましい。したがって、後者の材料は、変圧器の定常状態において磁気的に活性でないこと、又はそれが少なくとも非常に弱い放出音響ノイズのために、十分低い誘導動作点で動作することが必要である。そのために、低磁気歪み材料の透磁率は、300Hz〜1kHzにおいて、高Js材料の透磁率よりはるかに高い(1〜2桁)ことが必要である。これは、一方でナノ結晶材料又はコバルト系アモルファス材料を用いることで達成され(1kHzにおいてμr>50000〜100000)、他方で厚さを十分に低減することにより(≦0.07mm)、薄いFeSi又はFeCoアロイ(1kHzにおいてμr<3000)、又はFe‐80%Niアロイを用いることで達成される。
高Js材料は、例えば2つのサブファミリー:
‐粒子配向のFeSi‐G.O.;及び
‐高誘導のFeSi‐HiB(そのテクスチャはより緊密であり、そのμr性能及び損失はより良好である。)
の名称で「電気スチール」で知られている、いわゆるGossテクスチャ{110}<001>を含む全てのFe‐3%Siアロイであることができる。
この性能は、材料の回転方向においてのみ得られ、それは巻き磁気コアに関して非常に適切であるが、この方向から外れた場合に、性能は非常に急速に低下する。
特に、Fe‐49%Co‐2%V‐0〜0.1%Nbアロイ(VはTa及び/又はZrと全体的にまたは部分的に置換可能である)を用いることも可能である。その性能は、従来のFeSiとは異なり、テクスチャではなく組成及び最適化熱処理に関係し、その性能は、シートの面内においてほぼ等方的である。性能は、ストリップ厚さが約0.05〜0.1mmに薄くなった場合、大部分で保持される。
特に、ほとんどテクスチャのない、またはGossテクスチャを有するFe‐10〜30%Coアロイ、たとえば前記のFe‐3%Siを用いることも可能である。透磁率の増加及び磁気損失の減少を可能にする(ただし、これは、特に主に一時的に動作する高Js磁性ヨーク部分に関して、または非常に低い永久誘導において要求されない)Gossテクスチャの場合において、以下の材料を特に用いることができる:
Fe‐10〜30%Co、好ましくは14〜27%Co、好ましくは15〜20%Co、更に:
‐0〜2%(Si、Al、Cr、V)、好ましくは0〜1%(Si、Al、Cr、V);
‐0〜0.5%のMn、好ましくは0〜0.3%のMn;
‐0〜300ppmのC、好ましくは0〜100ppmのC;
‐0〜300ppmの各S、O、N、B、P、好ましくは0〜200ppmの各S、O、N、P、B。
残りは融解物から生じた不純物を伴うFeである。
これらの材料は、
‐好ましくは900℃未満の温度で、フェライト相において熱間圧延を終了すること;
‐続く2つの冷間圧延シーケンス:第一のパスは50〜80%の低減率を有し、第二のパスは60〜80%の低減率を有する;
‐熱間圧延後に、フェライト相においてアニールすること、及び急速な温度低下(Ac1〜300℃で>200℃/h);
‐緩やかな温度上昇(300℃〜Ac1で<200℃/h)フェライト相において中間アニールすること(2つの冷間圧延シーケンスの間)により成形され、処理されることができる。
上記に記載された異なる高Js第一鉄材料は、以下の表3に例として示される。記載された元素の1種の含容量が特定されていない場合、これは、この元素が痕跡量でのみ存在すること、又は材料のJsに著しく大きい影響のない比較的低含有量で残留していることを意味する。目的とする磁気特性に非常に小さい影響しか与えないため、アロイ中に存在するCo、Si、Cr及びV以外の元素の可能な含有量は特定されていない。
この種類の高Js材料において、800A/mの場の適用が、曲線B=f(H)の屈曲の周りに位置する誘導Bを達成することを可能にするため、800A/m(B800)における誘導がここで記載される。それでも、それは、体積減少(高いB)及び変圧器の低い消費(低いA.tr)間の最良の妥協を達成する曲線B=f(H)の屈曲の周りにある。B8000(8000A/mにおける誘導)は、対照的に、電力密度ポテンシャル(Bt<B8000)においてだけでなく、突入効果の低減においても用いられるほぼ飽和の誘導を考慮に入れる。
構造は、次に2つの追加の巻線3,4を含む。これらは、上記の高Js材料から製造された巻線1,2の1つの上に各々に重ねられる。「重ねられた」は、追加の巻線3,4が、予め製造された高Js材料から製造された対応する巻線1,2の周りに配置されることを意味する。これらの追加の巻線3,4は、低い磁気損失及び低い磁気歪みの両方を有する材料、たとえば82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)を含むFe‐75多結晶アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及び非常に好ましくはFeCuNbSiBナノ結晶アロイなどのストリップで製造された。
約80%のNiを含む特に推奨されるある多結晶材料は、ミューメタルの名称でも知られている。それは、81%のNi、6%のMo、0.2〜0.7%のMn、0.05〜0.4%のSi、残りは鉄という組成、及び当業者によく知られている磁気性能を最適化する適切な熱処理に関して非常に低い磁気歪みを達成する。
当業者に1990年代から知られている特に推奨されるあるナノ結晶材料は、最大で50〜100kHzの低い周波数からの非常に低い磁気損失、及び適切な組成及び適切な熱処理を介して、ゼロ又は0に非常に近い値にその磁気歪みを調節する能力について知られている。その組成は、式(このような材料を規定する標準的な技法のように、指数は原子パーセントに対応する):
[Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γCuxSiyzNbαM’βM”γ
(式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
により与えられ、その比透磁率μrは30000〜2000000、飽和は1T超、組成がゼロ磁気歪みを達成するように最適化された場合は1.25Tである。
アニール中、ナノ結晶材料は、初期のアモルファスストリップ状態から約1%収縮する。この現象は、したがって、ナノ結晶化アニールの前に、高Js材料から製造された第一の内側サブコア部分1,2の周りのアモルファスストリップの巻線において未然に防がなければならない。そうでなければ、第一のコア部分の1%の収縮は、コアの2種の材料に非常に大きい内部応力を生じさせる可能性があり、それは組立て品を破損の危険性の点で脆弱にし、磁気損失を増大させる。反対に、この収縮は、2種の材料の機械的な固定に有利に働き、したがって、それが過剰でなければ、含浸及び切断後のC字形状部分のより良好な寸法安定性に有利に働く。
これらのデュアル材料巻線(1,3;2,4)の各々は、内側磁気サブコア(いわゆる「基本モジュール」)を構成し、変圧器の三相の2つの一次巻線7,8,9、及び変圧器の三相の二次巻線10,11,12の2つが挿入される空間5,6を画定する。
変圧器が単相変圧器である場合、これらの基本モジュールのうちの1つだけが単独で変圧器の磁気コアを構成することに留意されたい。
この構造は、側面の1つに沿って高いに密接に並列した前記2つの内側磁気サブコアにより形成された組立て品の周りに配置された巻線13を次に含む。これらの巻線13は、低い磁気損失及び低い磁気歪みを有する材料、例えば82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)を含むFe‐75アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及び非常に好ましくは上記で規定されたFeCuNbSiBナノ結晶アロイのストリップから形成される。この巻線13は、外側磁気サブコアの一部を構成する。
この工程まで、及びこの工程を含んで、材料の全てを、加えられた金属部分により互いに固定したままにすることだけが好ましく、600℃におけるアニール操作に耐えることが機械的に可能であることが好ましい。これは、実際に、巻線3,4,13の材料がそれを要求する場合に、この工程の終わりにおいて、好ましくは形成された変圧器コア組立て品に適用することが必要な最大ナノ結晶化温度である。予め樹脂又は接着剤を用いて、巻き磁気ストリップを互いに対して固定する場合、それは、ナノ結晶化アニール中にほとんど確実に劣化する。したがって、その使用は、好ましくはナノ結晶化アニール後の工程まで先延ばしにする必要がある。
磁束の保存に関連した理由のために、この工程において、内側サブコア内の低い磁気歪みを有する材料から巻かれ、製造された断面積S3又はS4の各々とほぼ同じS13と表記される材料断面で基13を巻くことが好ましい。低い磁気歪みを有する材料の3つの巻線間に位置する空のゾーンを最小化することも好ましい。推奨されるS3/S13又はS4/S13比は、後に議論される巻き周長の違い及び異なる材料間の任意の空隙の違いを相殺する0.8〜1.2の値を想定する。
構造は、外側磁気サブコアの、低い磁気損失及び低い磁気歪みを有するこの部分13の周りに、新たに重ねられた巻線14(内側磁気サブコアに関して上記でみられる意味の範囲内)を次に含む。この新たな巻線14(その断面積はS14と表記される)は、高Js及び低損失材料、たとえばG.O.Fe‐3%Si、Fe‐6.5%Si、Fe‐15〜55%(Co、V、Ta、Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、W)アロイ、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び種々のスチール、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、N.O.(非配向)電気スチールFe‐Si‐Al、50%Niに近いFe‐Niアロイ、鉄系磁性アモルファス材料のストリップから形成される。この最終的な巻線14は、変圧器の巻きヨークを構成するものにおいて磁性材料の寄与を完成させる。
この工程において、変圧器の三相における同じ突入軽減効果を有するために、互いに近いか、または同じである、内側サブコアにおいて高いJsを有する材料1,2から巻かれたS1又はS2のものとあまり変わらない、高いJs及び低い損失を有する材料14の断面積S14を巻くことが好ましい。高いJs及び低い損失を有する巻線14の材料が、サブ組立て品の中心に置かれた巻線1又は2の材料のものと大きく異なることができる巻き程(周長)を有するため、0.3≦S14/S1≒S14/S2≦3とし、これは複合コアの寸法取において考慮されなければならない(これは、アンペールの法則の適用から得られる)。
したがって、低い磁気損失及び低い磁気歪みを有する部分3,4及び13は、同じ断面積を有するか、または同程度の大きさを有し、一方で、2つのサブコア1及び2の一次巻線の高いJs及び低い損失を有する材料の断面積、他方で最後の巻線14は、特定の制限内でかなり大きく異なることができる。
低い磁気損失及び低い磁気歪みを有する巻線3,4,13のナノ結晶化のための熱処理は、必要な場合には、金属材料の組が組み立てられるこの工程の終わりに実施することができる。しかし、アニール後のナノ結晶化中の材料3,4,13の収縮のために、外側サブコアの二次巻線14は、外側サブコア13の一次巻線13に対して分離する可能性があり、切断前の組立て品の「固定」をはるかに困難にする。したがって上記のように、前の工程の終わりにこのアニールを適用することが好ましい。
しかし、外側サブコアの、低い磁気損失及び低い磁気歪みを有する巻線14の配置のためのこの工程の終わりにおいて、堆積、又はストリップの前接着、又は減圧含浸(又は任意の他の適切な方法)により、樹脂、接着剤、ポリマー、又は巻き磁性ヨーク組立て品を、応力下で高い寸法安定性を有する強い単片体に変換する他の匹敵する物質を適用することが推奨される。フープ加工は、この接着又は含浸を置き換えるか、またはそれを上回る可能性がある。
したがって形成された磁性ヨークは、上記の材料のストリップ及びサブコアを固定するための異なる方法を用いた後に、2つの基本「半回路」を形成するために、異なるサブコアを2つの部分15,16に分割するように、次いで切断される。これらの2つの部分15,16は、図1に示された空隙17により分離されることが意図される。切断は、固められたコアの機械的強度の制限内で、ワイヤアブレーション、クロスカット、ウォータージェット、レーザー等の任意の切断方法を用いて磁性ヨークを強固に保持しながら実施しなければならない。図示されるように、ヨークを2つの対称な部分に分割することが好ましいが、非対称が本発明に反するわけではない。
空隙17のその後の表面の加工及び表面仕上げが次いでなされ、その後、磁性ヨークの2つの切断部分15,16は、空隙17の任意のシミング後、及び変圧器の一次(7,8,9)及び二次(10,11,12)の予め製造された巻線の挿入後に互いに横切って配置される(初期の構造に戻るように)。
空隙17は、磁気励起が低くなるか、または存在しない電気周期のモーメントにおいて、磁気コアの任意の部分を本質的に消磁する働きをする。したがって、変圧器が初めに止められた場合、したがって磁性ヨークは空隙(Br=0)により消磁され、変圧器が突然再起動した際に観察される突入効果が低減される。
空隙17の表面仕上げ又は較正は、本発明に絶対に必須というわけではないが、それは、変圧器の性能の良好な調節を可能にする。これにより、突入性能を増大させ、連続生産の変圧器の特徴をより再現性のあるものにすることが可能となる。
任意選択的に表面仕上げされ、シミングされた磁気回路の2つの切断部分15,16の「置き換え」又は「組立て」は、特にフープ加工による把持、また、巻線14内で用いられる材料のものに匹敵する特性を有し、したがって他の高Js材料のように突入効果の軽減に関与する(ただし空隙なしで)高Js材料によりなされることができる。この選択肢は、強い機械的凝集を与えつつ、磁気回路のさらなる軽量化を可能にするため特に興味深い。
全断面積に対する高Js材料の断面積は、一方で、考慮される各サブコア単独に関して、他方で、全体としての磁気コアに関して、2〜50%、好ましくは4〜40%である。したがって、低い磁気歪みを有するストリップの巻線13上に重ねられた高Js材料のストリップの巻線14により外側に向けて画定された基本モジュールにおいて、及び内側サブコアの基本モジュールの各々において、この断面積は、ほとんどほぼ少数派であり、いずれの場合においても多数派ではない。
言い換えると、高J2材料(S1,S2,S14)と磁気歪みλを有する材料(S3,S4,S13)との巻線断面積の比は、本発明が満足に実行されるように決定された範囲で各基本モジュールに関して維持されなければならない。(断面積比の観点で)両方の種類の材料の全断面積に対する高Js材料の割合は、2〜50%、好ましくは4〜40%である必要がある。これは、以下の不等式:
に反映させることができる。
異なる磁気回路間の異なる材料の良好な質量バランスにより変圧器の適切な動作を得るために、また、高Js材料の存在及びサブコアの全てによりもたらされた本発明の利点から利益を受けつつ、重くなり過ぎないように、したがって高Js材料の断面積の観点において、後者の不等式を反映する全体としての変圧器コア、並びに初めの3つの不等式を反映する単独で考慮されるサブ組立て品(2つの内側サブコア(1,2;3,4)及び外側サブコア(13,14)の各々の両方に関して、2〜50%、いっそう良好には2〜40%の割合を満たすことが必要である。
変圧器の異なる要素は、通常同じ深さpをすべて有し、これらの断面積比は、異なる材料の体積比に相当する。
本発明が、要求されるように動作可能であるために、低い磁気歪み3,4を有する材料のための高Js材料から製造された巻き「マンドレル」1,2を形成可能であることが必要であり、したがって最小量の高Js材料が必要である。突入効果の減衰への寄与もまた、最小断面積の高Js材料を要求する。これらの2つの理由、材料の全断面積に対する高Js材料の断面積の最小値は、サブコアの各々、及びコア全体に関して2%、好ましくは4%に設定される。
高Js材料が、サブコア及び/又はコア内の断面積の観点で多数派(≧50%)である場合、その質量は不必要に構造を重くする。上記のように、それは突入効果の減衰にのみ十分に活発に関与するが、変圧器の定常状態において、高Js材料は、ノイズを放出しないように若干磁化されるのみであるのがよい(それは中〜高い見かけの高い磁気歪みを必然的に有する)。したがって、所望の出力を達成する変圧器の寸法取は、低い磁気歪みλを有する材料に必然的に基づく。低λの材料が50%未満である(50%以上が高Js材料)場合、変圧器に関与するこの少数派の構造だけが本質的に存在する。結果として、高Js材料は、上記の変圧器のサブコア及びコア内に存在する磁性材料の全断面の50%の最大値に制限される。
以下の表4に概説される以下の例、及びそれに関連する記載は、この点をよく示す:
例えば、高Js材料をFe49Co49V2とする:
‐100%Fe49Co49V2(例2〜5)を用いて変圧器のコアを形成した場合、Bt(定常状態における変圧器の動作誘導)を0.3T未満に低下させて55〜60dBのノイズ(55dB以下のノイズが望ましいことが理解されるであろう)を得る必要があり、それは要求される電力を変換可能な18.7kg超の質量に対応する。この例において、変圧器コアの質量電力密度は、磁気コアの46kVA/18.7kg=2.46kVA/kgの割合にて評価することができ、それは許容可能な過剰に低い電力密度である;
‐53.3%のFe49Co49V2断面積を有する例21(したがって46.7%のナノ結晶材料断面積)において、ノイズ(58dB)は、仕様に準拠しないほど依然として高すぎる;全質量は6.4kg、すなわち許容可能である完全にナノ結晶である例12のものより28%大きく、突入指数は良好な−0.35である;
‐例19及び20は、許容可能なノイズを50%超のFe49Co49V2(ただしそれぞれ7.4及び7.1kgである過剰な全体質量(したがって例12のナノ結晶単独の解決策によるものより40〜50%高い)を有する)で得ることができることを示す;
‐例18及び18Bは異なって、23.6及び39%のFeCo27断面積により、それぞれノイズが若干大きすぎる(56及び58dB)一方、質量は適切なレベルに低減されている;したがって50%未満の高Js材料から製造された磁性断面積を有することは必須条件であるが、本発明の満足のいく実施には十分でない;例えば、それぞれ23.6及び39%のFeCo27断面積を有する例15及び18Cは、それぞれ5.1及び5.8kgの低い質量、又は例12のナノ結晶単独の解決策より2及び16%だけ高い断面積に関して十分低いノイズを放出し、一方で本発明の利点の全てから利益を受けることを可能にする。
部分15,16により形成された基本半回路の寸法安定性は、特に、ワニスによる含浸、及び重合後、さらには基本磁気コアの2つのC字型部分の応力の維持下で非常に高い。これは、低い磁気歪みを有する巻線3,4のための機械的支持体として働く高Js部分1,2が除去され、各基本コアを強化する場合ではない。
巻線3,4の低い磁気歪み及び低い磁気損失を有する低い磁性アロイは、必要な要求のほとんど、特に、飽和に近い動作誘導Btが用いられた場合でさえ、非常に低い放出音響ノイズを満足させることを可能にする。これにより、この場合において、特に、最大1.2Tまで動作可能であるナノ結晶材料の場合において、出力密度を最大化することが可能になる。それは、突入効果の減衰に最も寄与するコアの最外巻線14の他の高いJsを有する他の材料である。
しかし、サブコアの内側巻線1,2の高Js磁性支持材料のために、突入効果は両方の種類の材料に亘って分配されることが驚くべきことに注目される。したがって、主にナノ結晶性の材料の動作誘導は、ほとんど飽和まで増大することができ、それに応じて変圧器が軽量化される。
高Jsアロイは、低い音響ノイズを得るために動作誘導Btの非常に大きい減少(典型的には0.7T以下に)を要求する、中(FeSi、FeNi、鉄系アモルファス材料)〜高い(FeCo)振幅磁気歪みにより特徴づけられる。
低い磁気歪み及び低い磁気損失を有するアロイ、並びに高Jsアロイを一緒に賢明に用いることにより、特に、好ましくは、第一の材料において値ε1、第二の材料において値ε2を与えるように、Cの各組の材料間に有利ではあるが必須ではなく配置される空隙17間の区別された調節により、さらに材料のそれぞれの割合により、一方で、同じ時間において低い磁気歪みを有する部分において高い動作誘導を設定すること、他方で、高Js部分において低い動作誘導を設定することが可能であることがわかった。このように進めることにより、突入効果は、十分に減衰され、2種の材料に亘って分配され、材料の各々による放出ノイズは低く保たれる一方、低い磁気歪みノイズが優先して求められる解決策に対する当分野の状況において知られているものより良好な全ての場合において、かなり高い電力密度を可能にする。
図1及び2、並びに図3を反映する表4の実験結果に基づいて、本発明の適用例及び参照例を記載する。
図2は、高さh、幅I、及び深さpを有する長方形で特徴づけられた単相変圧器コア18を考慮する。変圧器の主な活性材料の巻線は、その上に低い磁気歪みを有する材料を有する。図1に示されるように、この基本コア18を、基本モジュールとして、三相変圧器回路に集積することができる。
この長方形回路を有する単相変圧器モジュールは、巻線厚さep1を有する第一の高Js材料、及び次いで予め巻かれ、かつ、巻き厚さep2を有する、第一の材料の周りに巻かれた低い磁気歪みを有する第二の材料により製造される。(本発明による例、及びある参照例のように)存在する場合には、巻線1(第一の材料)の小さい外側及び大きい外側でもある巻線3(第二の材料)の小さい内側及び大きい内側は、それぞれ「a」及び「c」と表記され、試験される例の全てに関して、a=50mm及びc=125mmにそれぞれ等しい。a及びcは、高Js材料の巻線1,2の周りに配置された、低い磁気歪みを有する第二の材料の巻線3,4の内側の寸法でもある。試験の全てに関して、ep2は20mmに等しく、ep1は、試験に応じて0(高Js材料なし)〜20mmである。
値a及びcは、試験の全てにおいて同じであることを条件として、移送される電力が、試験の全てにおいて実質的に同じ(約46kVA)であるように設計されるため、深さpは試験に応じて変化する。pは、Fe49Co49V2アロイ単独を用いる参照試験4に関して265mm程度、FeSi3アロイ単独を用いる参照試験8に関して176mm程度の値に到達することができることが注目される(表4参照)。ナノ結晶単独を用いる参照の解決策と、ナノ結晶及び高Js材料を用いる本発明による解決策は、十分により小さい深さpを有する。本発明による例において、それは約60〜80mmである。
変圧器には、360Hzの名目周波数を有する電流が供給される。動作誘導Btを達成するために、一方で各巻線1及び2、他方で、3及び4の考慮される空隙、また、各巻線(したがってその透磁率)に関して考慮される材料に照らせば、一次供給電流は、概して1巻き(ただし、参照例1において5巻きである)、参照例2、3及び4において2巻きに等しい巻き数N1で115Aの強度を有する。230Vの電圧が一次巻線に印加される。二次巻線は、記載の例の全てにおいて、N2=64の巻き数を有し、二次巻線における予想される名目電圧は230Vである。全ての場合において、変圧器が集積されるエネルギー変換システムは、230Vの定電圧変化V1を提供する後者を要求する。また、これは、46kVAの定三相出力を供給することにも相当する。
磁気コアは、したがって:
‐高い飽和を有する第一の材料;及び
‐加えて、第一の材料の周りに巻かれた、低い磁気歪みを有する第二の材料で構成されたストリップの巻き構造から製造される。
230Vの同じ二次電圧を常に輸送するために、それは、第二の材料の巻き厚さep2を試験の全てに関して同じ(430mmの一定の磁気回路長さに対応する20mm)にしつつ、コアの深さpを介して磁気コアの区画で働く。対して、例に応じて種々の厚さを有する第一の材料の磁気回路長さは、本発明による例の全て、及びデュアル材料基本モジュールによる参照例の全てにおいて270〜343mmの範囲である。Pが転換された電力であると考えた場合、P=I.ferm(一次電流と、二次電流において生成された起電力femとを掛け合わせた強度)は、定寸制限(P=定数)であるため、電磁力は電気回路により与えられ、「コア.2π.周波数のfem=N2.Bt.断面積」のため、ノイズを低減するためにBtを低減する必要がある場合に、断面積を増加させる必要がある。
それは、定常状態において非常に優先して動作する、低い磁気歪みを有する第二の材料であり、したがって変圧器の電圧及び出力電力を保証することが想起される。対して、2種の材料の磁気的挙動の組み合わせに由来する突入効果は、コア内の別の磁性材料(第一の材料)の存在の革新的な寄与を評価するために、この第一の材料の巻き厚さep1は、試験に応じて0(第一の材料の不在に対応する)〜20mmで変化する。これは、0〜343.2mmの磁気回路長さの変更に対応する。
ノイズは、材料の磁気歪み及びその磁化レベルに由来し、したがってノイズは、定常状態における第二の材料の磁気的挙動に主に関連する。突入指数は、単独磁性材料を有する磁気コアに関する既知の式:In=2.Bt+Br−Bsにより与えられる。この式は:
(S1+S2).In=S2.Br,2+S1.(2Bt,1−Js,1)+S2.(2Bt,2−Js,2
(式中、S1及びS2はそれぞれ第一及び第二の材料の巻線の断面積であり、Br,2は変圧器の遮断及び磁気コアの残留状態への通過が生じた際の定常状態期間の終わりにおいて単独で活性の第二の材料の残留誘導であり、Bt,1及びBt,2は動作誘導であり、Js,1及びJs,2は、それぞれ第一及び第二の材料の飽和磁化である。)
に従う2種の材料の場合に一般化される。この式は、2種より多くの材料が用いられる場合に容易に適合することができる。
dΦ/dtは、変圧器により誘導された電圧(言い換えると、起電力fem)を指す。それは、要求される電力P(P=fem.I(式中、Iは変圧器の磁化電流の強度である。))の転換に用いられる。
巻き変圧器コアの、異なる製造例により放出されたノイズは、磁性ヨークの中面において、変圧器の周りに配置された1組のマイクロホンにより測定される。磁気コアの異なる例は、単独の(参照)または2種の(ある参照及び本発明)材料、すなわち、軟らかい磁性材料(FeCo27、Fe49Co49V2、Fe‐3%Si‐G.O.、配向粒子の電気スチールFeSi、[Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γCuxSiyzNbαM’βM”γ(式中、a=0;x=1;y=15;z=7.5;α=3;β=γ=0)のFeCuNbSiBナノ結晶)を用いる。1種又は複数種の材料は、上記で規定された基本構造に従って巻かれる。
以下の表4の例は、実質的に同じ出力、すなわち約46kVAを常に移送するように寸法取され、出力される。この三相電力は、√3.I1.dΦ/dt(式中、dΦ/dt=N2.(Bt,1.S1+Bt,2.S2).ω=230V、I1=115A、N2(第二の巻き数)は64に等しく、ω(振動)=2.π.f(fは周波数であり、ここでは360Hzに等しい)、S1及びS2(それぞれ第一及び第二の材料の磁性ヨーク断面積)は、それぞれ(H.ep1)及び(H.ep2)に等しく、Bt,iは材料iの動作誘導である。)により与えられる。
別の可能性は、それぞれ第一及び第二の材料の巻線の半回路の間の空隙ε1及びε2(切断後)を正確に調節することからなり、他に対して1種の材料の磁化を制限することができるように、切断ゾーンの動作中に異なる値を(適用できる場合は)それらに与える。そうでなければ、材料1のある種の制御されていない磁化レベルは、磁気歪み又は突入効果を過度に増加させる可能性がある。しかし、空隙を増大させることが、Btにおける磁化に必要な電流を増大させ、したがって変圧器の性能を低下させることを考慮する必要がある。したがって、この解決策の実際の使用の利点と欠点との間のバランスを見出さなければならない。
例えば、本発明の例13において、第二の材料(ナノ結晶材料)の2つの半回路間の最小の残留空隙ε2は、10μmと評価され、「材料2+空隙」磁気回路の等価相対透磁率μr,eq,mat2は、例の場合において30000〜17670の材料2の固有透磁率μr,mat2を生じさせる(式
を適用することにより)。空隙ε2が10倍広い(100μm)場合、固有透磁率μr,eq,mat2=3760であり、すなわち前より4倍小さかった。更に(アンペール理論によれば)、H.L.=N1.I(Lは磁気回路の平均長さである)であり、ほぼ線形の曲線B=f(H)(変圧器の場合)で働く材料と同じくらい長いH=B/μr,eqである。したがって、Bt定数を維持することにより(上記に記載したように、それによって電磁気力及び移送された出力定数を維持する)、磁化電流の強度Iの増加により空隙の増加(したがってμr,eqの減少)を相殺することが必要であり、それは変圧器の性能の低下を引き起こす。
同じ例13において、高Js材料を有する磁気回路の空隙ε1が検討され、3.5mmの空隙ε1により、第一の材料(ここではFeCo)の等価透磁率を0.05Tに(上記の式μr,eqを参照)、従って43dBのノイズに制限することが可能になることが結論付けられた。空隙ε1が10μm、したがってε2のものと等しい値に減少した場合、高Js材料FeCoは、変圧器の定常状態において1Tの誘導を大きく上回り、したがってFeCoのノイズは顕著で満足いかないものになる(55dBを著しく上回る)が、突入効果の継続時間中許容可能である場合がある(すなわち、秒〜数秒)。
突入効果及びノイズを制限する一般原則は、動作誘導Btが、突入効果及び磁気歪みノイズの両方に悪影響を及ぼすため、Btを低減してこれらの効果を軽減させることが必要である。しかし、Btのこの低減は、磁性断面積を増加させて、同じ水準でdΦ/dt及び移送される電力を維持することにより相殺するはずである。
この航空機変圧器に関する仕様は、突入効果が感じられる期間の少なくとも外側でノイズが55dB以下でなければならず、突入因子が、磁気コアの最低の可能な質量で、1以下でなければならないことを記載する。更に、磁性材料の全質量は、約6.5kgを超えてはならない。他の2つと同時に満たされる必要があるこの最後の条件に関して、コア中の磁性材料の全断面積に対する高Js材料の全断面積は、50%を超えてはならないことが理解されるであろう。また、単独で考慮される内側及び外側サブコアの各々について考える場合、この条件を順守しなければならない。過度に複雑な表4を作製することを回避するために、そこに全断面積の比を簡単に記載したが、本発明による例の全てはまた、サブコアの各々に関する条件を順守することを理解すべきである。
表4の例を以下に示す。この表記された「ref」は参照例であり、表記された「inv」は、本発明による例である。
表4の包括的に例1〜12、18、18B、19〜21は、したがって参照例であり、包括的に例13〜17、包括的に18C、22〜24は、上記で規定された仕様の基準を全て満たす本発明による例である。
参照例1〜12に関して、第二の材料中に設けられた空隙はないことに留意されたい。他の例の全てに関して、それが参照例であるか、本発明による例であるかに関わらず、10μmの空隙ε2が、第二の材料中に設けられている。例13〜24に関して、それが参照例であるか本発明による例であるかに関わらず、第二の材料中の10μmの空隙ε2及び第一の材料中の空隙ε1の両方が設けられ、ε1は試験に応じて種々の値を想定することができ、ε1は例24(ε1=ε2=10μm)を除いてε2とは異なる。これらの例において、ε1及びε2は、コアの要素の全てに関して同一である(2つの内側サブコア及び外側サブコア)ことを理解されたい。
体積を算出し、そこから異なる材料の断面積を推定するために、FeCo27に関して7900kg/m3、FeCo50V2に関して8200kg/m3、FeSi3に関して7650kg/m3、ナノ結晶に関して7350kg/m3の密度を用いた。
種々の材料のJsは、FeCo27に関して2.00T、FeCo50V2に関して2.35T、FeSi3に関して2.03T、ナノ結晶に関して1.25Tである。
完全にナノ結晶の回路(参照例10〜12)は、当然一見して十分である4.6kg程度であることができる磁気回路単独の質量に関してノイズ及び突入の観点で仕様の要件を満たすことを可能にする。しかし、この質量は、例えば木材、テフロン(登録商標)又はアルミニウムで製造することができ、数百グラムの質量を構成する可能性のある磁気回路の非磁性支持体を含まない。
ナノ結晶単独の解決策は、一次的な、または恒久的な巻線支持体の使用を必然的に要求する。それが恒久的である場合、それによりナノ結晶回路の質量は上記のようにより重くなる。
全ての場合(恒久的なまたは一時的な支持体)において、この支持体は製造される必要があるが、本発明に関する場合とは異なり、いかなる場合においても変圧器の電気的動作に関与しない。支持体を製造するコストは、したがって本発明に関する場合とは異なり、変圧器の設計において収益化されない。例10〜12は、したがって本発明の仕様に完全に対応するとは考えられず、参照として分類される。
この重要な点を明確にするために、参照例12(ナノ結晶単独)及び本発明による例17(ナノ結晶複合コア狭い又は切断サイクル+FeCo27)の比較を実施することができる。これらの2つの例は、それが同じ突入指数を有するため、それが、そのそれぞれの技術的選択のための最高の実施と考えることができるため、選択された。放出ノイズは、100%ナノ結晶の解決策に関してより低い(横たわった又は切断サイクル+FeCo27によるナノ結晶複合コアに関する52dBに対して41dB)が、両方の場合において、ノイズは55dBの許容可能な閾値を下回っている。
例12は、5.0kgのナノ結晶材料質量を用い、それに対して200〜300gのテフロン(登録商標)、アルミニウム又は非磁性ステンレススチールの最小質量を加える必要がある。この例(恒久的な支持体及び非恒久的な支持体)に関する両方の可能な場合が検討された。
表5は、これらの実施態様の連続的な動作を記載し、トロイド単独(単相変圧器タイプ)の機能性サブ組立て品の筋書きでの解決策の各工程のコストの大きさの順序(+:安価〜+++:高価;0:実施態様から外れている工程)を比較する。
表5は、本発明の場合において、動作がより少ないこと、及び更に種々の解決策により共有される動作の幾つかは、本発明の場合おいて安価であることを示す。実際に、100%ナノ結晶材料から製造されたC字型片の切断及び組立て中(恒久的な機械的支持体のない例12)、機械的支持体の固定がないこと(「恒久的な支持体がない」場合)は、Cを慎重に維持することを要求し、したがって片を変形させ、破壊しないように適切なグリップゲージを用いる。
恒久的な支持体を用いる参照例12の場合において、予防措置は、本発明に関するものと同じであるが、この場合において、最終的なコアはより重くなり、支持体のコストは各製造された磁気コアに加えられる。
本発明による例17の場合において、FeCo支持体は、不可逆的な機械的変形を回避する機械的コアを構成し、同時に電磁気及び電気的水準で機能的に用いられる。
最終的に、本発明に関連して、従来技術の100%ナノ結晶の解決策(例12)は、多数の動作によりやや高価であり、支持体の質量(恒久的な支持体の場合)のために重く、または(非恒久的な支持体の場合)、等しいか若干高い質量を有するが、任意の場合において、製造するのに著しく高価である。全体的に、したがってそれは、本発明が解決を探求する問題に対する満足のいく解決策ではない。
表4に戻って、ある制限された割合において、Fe‐27%Coアロイから製造された追加の回路を有する主にナノ結晶の回路が、等しいか若干良好な質量性能レベルの達成を可能にする(最良の場合において、最終的な質量は4.5kgに近い)一方、非恒久的な支持体(上記を参照)を有する100%ナノ結晶の解決策と比較した場合、突入及びノイズの観点で仕様を順守することがわかる。この寸法取の最適化は、本発明による例の場合において、コアの磁性材料の全てに対して約9〜40%、及び約7〜29質量%のFeCo又はFeSiの断面積の割合に対応する。この最適化は、単独で考えられるサブコアの各々においても有効である。
FeCoの割合の更なる増加、したがって磁気回路をより重くすることにより(FeCoの断面積の30質量%超、及び50質量%超の場合、例19、20及び21)、突入効果は負の指数まで大きく減少可能であることがわかる。この場合において、磁気回路は、(ゼロの突入指数に関して)約7kgの質量に到達する。しかし、この質量は、同程度に完全に満足されるこの技術的解決策に対してやや高すぎると考えられ、更に、ノイズは許容可能な最大値の55dBをわずかだけ下回る(例19及び20)か、この許容可能な最大値を上回る(例21)。約6.5kgの質量は、ノイズ及び突入の条件が満たされる場合にだけ、概して許容可能であると考えられる。これは、例21が本発明に収まるとは考えられない理由を説明する。
上記の場合のFeCoの代わりにFeSi‐O.G.(配向粒子を有する電気スチールFe‐3%Si)を用いることにより、上記の場合と同じ傾向の結果を観察することが可能となるが、匹敵する突入指数を得ることを望む場合に、磁気回路が若干重くなる。
単独の航空機搭載型変圧器のための従来の材料(FeCo27、Fe49Co49V2、FeSi3)の局在化していない空隙(すなわち切断されていない磁気回路)及び高い誘導による使用は、非常に低い磁気回路質量をもたらす(例1、2、3、6)が、55dBの許容可能な制限を大きく上回る非常に大きいノイズ(92〜115dB)、及び搭載型ネットワーク上のある電子部品の劣化を生じさせる非常に大きな突入効果(1.63〜2.95の突入指数)ももたらす。回路を切断して局在化された空隙及び非常に低い残留磁気Brを得た場合、突入効果ははるかに低いことに留意されたい。しかし、ノイズは、大きいままであり、実装コストははるかに高い。
これらの同じ結晶性材料単独(ただし、十分に低い誘導を有する)の使用により、仕様の許容可能な制限を達成し(ノイズ)、または到達する(突入)まで突入効果及びノイズを十分に低減させることが可能となる(例番号4、5、7、8、9)。しかし、この状況が得られた際(例番号5及び8)、磁気回路の質量は、約18〜19kgであり、すなわちナノ結晶単独及び高い誘導に基づく参照の解決策、又はナノ結晶がFeCo又はFeSiと結びつけられた本発明による解決策のものの3倍高い。
図3は、種々の点に対応する変圧器質量も特定される突入指数‐ノイズ図において、種々の可能な磁気回路の解決策の性能をまとめる。
上記の仕様により要求される55dBの最大ノイズ値、及び1の最大突入指数が、点線で示されている。仕様のこれらの点を満足させ、50%以下の高Js材料の断面積と磁性材料の全断面積との比、及び50%以下の高Js材料の断面積と各サブコアの磁性材料の全断面積との比を有する例が見出されるゾーンは、箱により囲まれている。本明細書の一部でもあるこの最後の点により、変圧器のコアが約6.5kg以下の非常に低減された質量を有することを保証することが、更に可能となる。
FeCo又はFeSiと組み合わされたナノ結晶回路の使用を通じて、本発明により、単独で用いられる(FeSi、FeCoに匹敵する)従来の結晶性材料を用いた解決策よりはるかに軽い磁気回路を用いることにより、ノイズ及び突入効果の制限へ適合可能となることが明確に理解される。ナノ結晶単独を用いる解決策に関して、その等質量における性能は、ノイズ及び突入指数の観点で本発明のものとかなり拮抗するが、これらの解決策の製造のコストは、本発明による実施態様のものより著しく高かったことが表5において示された。
突入指数は、常に磁性ヨークの質量の厳格な減少関数である。しかし、この曲線は非線形であり、分析された例の場合において、既に非常に低減された突入指数に関して、非常に低い質量(4〜6.5kg)の磁性ヨークの解決策を決定することを可能にする。それとは異なり、ノイズは、質量だけでなく、用いられる1種又は複数種の材料の選択にも(その磁気歪み特性を介して)依存する。
したがって、別の材料(特にFeCo又はFeSi)と関連付けられたナノ結晶に基づく本発明による解決策が、できる限り適度な製造コスト及び複雑さで低い質量(4〜6.5kg)、低いノイズ、及び低い突入指数を関連付けることを可能にすることが明確に理解される。
本発明の代替を考えることができる。
同じ磁気コア中での幾つかの高Js材料を使用することが可能である(例えば内側サブコアの内側巻線中のGossテクスチャFe‐3%Siアロイ、及び外側サブコアの外側巻線中のFe‐50%Coアロイ)。
同じ磁気コア中の低い磁気歪みを有する幾つかの材料、例えば内側サブコアの内側巻線中の、上記で特定された組成を有するFeCuNbSiBナノ結晶アロイ、及び外側サブコアの外側巻線中のコバルト系アモルファス材料の使用が可能である。内側サブコア両方に関して同じ材料を用いることが好ましい。低い磁気歪みを有する材料により影響を受ける3つのサブパート間の磁束「Js.断面積」の保存則を維持することが好ましい。
本発明によれば、ナノ結晶材料の使用は、低い磁気歪みを有する他の種類の材料の使用に対して推奨される。
実際に、好ましく製造される組成FeCuNbSiBを有する記載されたナノ結晶材料、ただし、本発明の実施に使用可能な材料の比制限的な例は、適切な熱処理を用いてその磁気歪みを0に調節することを可能にすることで知られている一方、その飽和磁化が比較的高い(1.25T)ままであるため、変圧器を過度に重くしないことが好ましい(dφ/dt及び突入に影響を及ぼす上記で想起された寸法取原理を参照)。
本発明は、サイド・バイ・サイドで配置され、第三のサブコア内に交互配置された2つのサブコアを有する三相構造に関して有効であるだけでなく、簡易な単相変圧器の磁気コア、又は多くの磁気サブコアの任意の他の交互配置、例えば三相より多くの多相変圧器の場合にも適用可能である。当業者は、困難性なく後者の場合に本発明による変圧器の設計を適合させることができる。
より良好な巻線ウィンドウを満たすように、ひいては磁気コアの質量/体積を低減するように空隙17を形成する完成された磁気コアの切断は、必須ではないが、電力密度が巻線ウィンドウの最適な充填により増大し、磁気回路の残留誘導を低減するため、上記の理由のために両方非常に好ましい。切断の追加の目的は、高い磁気歪みを有する第一の高Js材料の最大磁化レベルをより良好に制御するために、2種の材料の空隙ε1及びε2を任意選択的に区別可能にすることである。
空隙の調節は、したがって図1及び2に示され、表4の本発明による例のほとんどにおいてみられるように、低い磁気歪みを有する材料と高Js材料間で異なることができる。磁気歪みが非常に低い場合、材料の周期的な変形は非常に低く、空隙のシムは広がらず、ノイズを若干増幅させるだけである。対して、高Js、非常に磁気歪みの材料に関して、定常状態の低い動作誘導(0.8T未満、または0.4T未満でさえ)に関してさえ、振動は、最も大きい要求を超えるノイズを発生させるのに十分である場合がある。この場合において、高Js材料がシムと接触せず、ノイズ放出の低減を可能にするように、低い磁気歪みを有する材料のものより大きい、小さい空隙を機械加工することが好ましい場合がある。
この目的の場合、コアの種々の部分に関するε1及び/又はε2の異なる値を提供することも可能である。言い換えると、種々の巻線(1,2,3,4,13,14)の2つの部分を分離する空隙(ε1,ε2)に関して、内側磁気サブコア及び外側磁気サブコア間で全て同一ではない。
磁気コアの切断面の表面仕上げは必須ではないが、変圧器の性能の良好な寸法取を可能にするため好ましい。これにより、突入性能を増大させること、及び工業的生産中に変圧器をより再現性よくすることが可能となる。
シムを用いた空隙の較正は必須ではないが、残留誘導(特に突入効果に関連して)、及び各材料のアクセス可能な最大磁化レベルの正確な調節のため、及び工業的生産中に変圧器をより再現性良くするために好ましい。
磁気コアの対称な切断は必須ではない。
切断しない場合において、接着、含浸、種々の緊密な巻線及び/又は1つまたは複数の熱処理により可能となる、より堅固で狭い固定されたヨークの異種金属部分は必須ではない。
異なる材料は必ずしも、同じ幅を有さない。例えば、幅Iを各々有するFeCuNbSiBナノ結晶アモルファス材料の3つのストリップを、幅3Iを有するFeSi又はFeCoから製造された内側サブコア予巻きトロイドの周りで巻くことができる。これは、製造するのが特に容易であり、その幅が20〜25mmより小さい場合に用いるFeCuNbSiBのための同じ機械的巻線支持体を提供することの利点を有するが、搭載型変圧器の磁気コアに対する必要は、係る幅を大きく上回る可能性がある。
上記の解決策に対する代替として、接着、固定、含浸、機械的シミングなど、それに続く切断、表面仕上げ、それに続く予め作製された巻線の設置の前に、最終的により幅広のマクロトロイドを得るために、材料の同じ幅を有する異なる磁気コアを積層することも可能である。
材料の全て、またはその幾つかだけを、アモルファス又は加工硬化、又は部分的に結晶化された状態(場合による)において巻くことが可能であり、またはナノ結晶(FeCuNbSiB)、緩和した(鉄又はコバルト系アモルファス材料)、又は結晶化された(Fe‐80%Ni、FeCo、FeSi、他の多結晶性材料)状態において巻くことが可能である。
本開示は以下の態様も包含する。
[1] 第一及び第二の材料からそれぞれ製造された一次(1;2)及び二次(3;4)多重巻線で構成され、
前記第一の材料が、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の飽和磁化(Js)、及び1Tの最大インダクタンスに関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する結晶性材料であり、
前記第二の材料が、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λ sat )、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する材料であり、
前記一次巻線(1;2)の断面積(S 1 ;S 2 )と、前記二次巻線(3;4)の断面積(S 3 ;S 4 )は、基本モジュールの2種の材料の組の断面積に対する高い飽和磁化(Js)を有する前記第一の材料の各断面積の比(S 1 /(S 1 +S 3 );S 2 /(S 2 +S 4 ))が、2〜50%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、巻きタイプの変圧器の磁気コアの基本モジュール。
[2] 前記第一の材料が、配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐合計で15〜55%のCo、V、Ta、Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、Hc<500A/mである、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V、及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P、及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co、及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料(その全ての含有量は、質量パーセントで与えられる)の中から選択されることを特徴とする、上記態様1に記載の基本モジュール。
[3] 前記第二の材料が、Fe‐75〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択されることを特徴とする、上記態様1又は2に記載の基本モジュール。
[4] 前記第二の材料が、組成:
[Fe 1-a Ni a 100-x-y-z-α-β- γCu x Si y z NbαM’βM”γ
(式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
を有するナノ結晶アロイであることを特徴とする、上記態様3に記載の基本モジュール。
[5] 前記基本モジュールを2つの部分に分割する空隙(17)を含むことを特徴とする、上記態様1〜4のいずれか1項に記載の基本モジュール。
[6] 前記一次巻線(1;2)の2つの部分を分離する空隙(ε1)が、前記二次巻線(3;4)の2つの部分を分離する空隙(ε2)とは異なることを特徴とする、上記態様5に記載の基本モジュール。
[7] 前記2つの部分が対称であることを特徴とする、上記態様5又は6に記載の基本モジュール。
[8] 上記態様1〜7のいずれか1項に記載の基本モジュールで構成されたことを特徴とする、単相変圧器の磁気コア。
[9] 磁気コアが、上記態様1〜8のいずれか1項に記載のタイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む単相変圧器。
[10] ‐互いに並行した上記態様1〜6のいずれか1項に記載の2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコア;及び
‐以下順序:
・1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失、及び5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λ sat )を有する材料のストリップから製造された一次巻線(13);
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失を有する材料のストリップから製造された二次巻線(14);
で内側磁気サブコアの周りに配置された2つの追加の多重巻線(13,17)で構成された外側磁気サブコアを含み、
前記外側磁気サブコアの前記一次巻線の断面積(S 13 )と、前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の断面積(S 14 )は、高い飽和磁化を有する材料の断面積と前記外側磁気サブコアの2種の材料の組の断面積との比(S 14 /(S 13 +S 14 ))が、2〜50%、好ましくは4〜40%であり、コアの組立て品における2種の材料の全断面積に対するコアの組立て品における高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積が、断面積の比の観点において、
が2〜50%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、三相変圧器の磁気コア。
[11] 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)を、Fe‐75〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択される材料から製造することができることを特徴とする、上記態様10に記載の三相変圧器の磁気コア。
[12] 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)が、組成:
[Fe 1-a Ni a 100-x-y-z-α-β- γCu x Si y z NbαM’βM”γ
(式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
を有するナノ結晶材料から製造されたことを特徴とする、上記態様11に記載の三相変圧器の磁気コア。
[13] 前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)が、配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐全部で15〜50%のCo、V、Ta,Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、Hc<500A/mである、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料の中から選択される材料から製造されたことを特徴とする、上記態様10〜12のいずれか1項に記載の三相変圧器の磁気コア。
[14] 前記磁気コアを2つの部分に分割する空隙(17)を含むことを特徴とする、上記態様10〜13のいずれか1項に記載の磁気コア。
[15] 前記内側磁気サブコアの前記一次巻線(1;2)の2つの部分及び前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の2つの部分を分離する空隙(ε1)が、前記内側磁気サブコアの前記二次巻線(3;4)の2つの部分及び前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)の2つの部分を分離する空隙(ε2)とは異なることを特徴とする、上記態様14に記載の磁気コア。
[16] 前記種々の巻線(1,2,3,4,13,14)の2つの部分を分離する前記種々の空隙(ε1、ε2)が、前記内側磁気サブコアと前記外側磁気サブコアとの間で全て同一ではないことを特徴とする、上記態様14又は15に記載の磁気コア。
[17] 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)の断面積(S 13 )と、前記内側磁気サブコアの前記二次巻線(3,4)の断面積(S 3 ;S 4 )との比が、0.8〜1.2であることを特徴とする、上記態様10〜16のいずれか1項に記載の磁気コア。
[18] 前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の断面積(S 14 )と、前記内側磁気サブコアの前記一次巻線(1,2)の断面積(S 1 ;S 2 )との比が、0.3〜3であることを特徴とする、上記態様10〜17のいずれか1項に記載の磁気コア。
[19] 前記2つの部分が対称であることを特徴とする、上記態様14〜18のいずれか1項に記載の磁気コア。
[20] 前記磁気コアが、上記態様10〜19のいずれか1項に記載のタイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む三相変圧器。
[21] ‐1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、正弦波の400Hzの周波数において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線(1)の形態で磁気金属支持体を製造する工程と;
‐ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λ sat )、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線(3)を、2〜50%の高い飽和磁化を有する材料の断面積の割合で、前記金属支持体上で巻く工程と;
‐任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線(3)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施する工程と;
‐例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、2つの巻線(1,3)を固定する工程とを含むことを特徴とする、上記態様8に記載の単相変圧器の磁気コアの製造方法。
[22] ‐各基本モジュールが以下:
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線(1;2)の形態で磁性金属支持体を製造すること;
・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λ sat )、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線(3;4)を前記金属支持体上で巻き、高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積と、一次(1;2)及び二次(3;4)巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜50%、好ましくは4〜40%であるようにすること;
・任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線(3;4)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること
のように製造された、2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコアを製造する工程と;
‐前記内側磁気サブコアを形成するために、その側面の1つに沿って、前記基本モジュールを互いに並行して配置する工程と;
‐以下:
・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λ sat )、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料のストリップから製造された三次巻線(13)を前記内側磁気サブコアの周りに配置すること;
・任意選択的に、前記内側磁気サブコア上の前記三次巻線(13)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること;
・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する材料から製造された四次巻線(14)を前記三次巻線(13)の周りに配置し、高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積と前記三次(13)及び四次(14)巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜50%、好ましくは4〜40%であり、2種の材料の全断面積に対するコア全体において高い飽和磁化(Js)を有する材料の割合が、断面積の比の観点において2〜50%、好ましくは4〜40%であるようにすること;及び
・例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、前記巻線(1,2,3,4,13,14)を固定すること
のように外側磁気サブコアを製造する工程とを含むことを特徴とする、上記態様10に記載の三相変圧器の磁気コアの製造方法。
[23] 磁気変圧器コアが、基本コアを形成するように切断され、前記基本コアは、次いでその間に空隙(17)を画定するように再構成されることが意図されることを特徴とする、上記態様21又は22に記載の方法。
[24] 前記2つの基本コアが対称であることを特徴とする、上記態様23に記載の方法。
[25] 前記空隙(17)を画定することが意図された前記基本コアの表面が、前記基本コアが再構成される前に加工され、表面仕上げされることを特徴とする、上記態様23又は24に記載の方法。
[26] 前記加工及び表面仕上げが、前記2つの基本コアの前記一次巻線(1;2)を分離する前記空隙(17)を画定することが意図された表面が、前記2つの基本コアの前記二次巻線(3;4)を分離する空隙(ε2)とは異なる空隙(ε1)を画定するようになされることを特徴とする、上記態様25に記載の方法。
[27] 前記2つの基本コアが、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料を用いて焼結することにより再構成されることを特徴とする、上記態様23〜25のいずれか1項に記載の方法。

Claims (27)

  1. 第一及び第二の材料からそれぞれ製造された一次(1;2)及び二次(3;4)多重巻線で構成され、
    前記第一の材料が、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の飽和磁化(Js)、及び1Tの最大インダクタンスに関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する結晶性材料であり、
    前記第二の材料が、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有する材料であり、
    前記一次巻線(1;2)の断面積(S1;S2)と、前記二次巻線(3;4)の断面積(S3;S4)は、基本モジュールの2種の材料の組の断面積に対する高い飽和磁化(Js)を有する前記第一の材料の各断面積の比(S1/(S1+S3);S2/(S2+S4))が、2〜0%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、巻きタイプの変圧器の磁気コアの基本モジュール。
  2. 前記第一の材料が、配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐合計で15〜55%のCo、V、Ta、Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、Hc<500A/mである、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V、及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P、及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co、及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料(その全ての含有量は、質量パーセントで与えられる)の中から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の基本モジュール。
  3. 前記第二の材料が、Fe‐75〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の基本モジュール。
  4. 前記第二の材料が、組成:
    [Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γCuxSiyzNbαM’βM”γ
    (式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
    を有するナノ結晶アロイであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の基本モジュール。
  5. 前記基本モジュールを2つの部分に分割する空隙(17)を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の基本モジュール。
  6. 前記一次巻線(1;2)の2つの部分を分離する空隙(ε1)が、前記二次巻線(3;4)の2つの部分を分離する空隙(ε2)とは異なることを特徴とする、請求項5に記載の基本モジュール。
  7. 前記2つの部分が対称であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の基本モジュール。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の基本モジュールで構成されたことを特徴とする、単相変圧器の磁気コア。
  9. 磁気コアが、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む単相変圧器。
  10. ‐互いに並行した請求項1〜6のいずれか1項に記載の2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコア;及び
    ‐以下順序:
    ・1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失、及び5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)を有する材料のストリップから製造された一次巻線(13);
    ・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の低い磁気損失を有する材料のストリップから製造された二次巻線(14);
    で内側磁気サブコアの周りに配置された2つの追加の多重巻線(13,17)で構成された外側磁気サブコアを含み、
    前記外側磁気サブコアの前記一次巻線の断面積(S13)と、前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の断面積(S14)は、高い飽和磁化を有する材料の断面積と前記外側磁気サブコアの2種の材料の組の断面積との比(S14/(S13+S14))が、2〜0%、好ましくは4〜40%であり、コアの組立て品における2種の材料の全断面積に対するコアの組立て品における高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積が、断面積の比の観点において、
    が2〜0%、好ましくは4〜40%であることを満たすものであることを特徴とする、三相変圧器の磁気コア。
  11. 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)を、Fe‐75〜82%Ni‐2〜8%(Mo、Cu、Cr、V)アロイ、コバルト系アモルファスアロイ、及びFeCuNbSiBナノ結晶アロイの中から選択される材料から製造することができることを特徴とする、請求項10に記載の三相変圧器の磁気コア。
  12. 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)が、組成:
    [Fe1-aNia100-x-y-z-α-β-γCuxSiyzNbαM’βM”γ
    (式中、a≦0.3;0.3≦x≦3;3≦y≦17、5≦z≦20、0≦α≦6、0≦β≦7、0≦γ≦8、M’は元素V、Cr、Al、及びZnのうちの少なくとも1種であり、M”は、元素C、Ge、P、Ga、Sb、In、及びBeのうちの少なくとも1種である。)
    を有するナノ結晶材料から製造されたことを特徴とする、請求項11に記載の三相変圧器の磁気コア。
  13. 前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)が、配向粒子を含むFe‐3%Siアロイ、Fe‐6.5%Siアロイ、Fe‐全部で15〜50%のCo、V、Ta,Cr、Si、Al、Mn、Mo、Ni、Wのアロイ、少なくとも90%のFeで構成され、Hc<500A/mである、テクスチャ、または非テクスチャの軟らかい鉄及び第一鉄アロイ、5〜22%のCr、全部で0〜10%のMo、Mn、Nb、Si、Al、V及び60%超のFeを含むフェライトステンレススチールFe‐Cr、非配向電気スチールFe‐Si‐Al、40〜60%のNiを含み、他の元素の全添加量が5%以下であるFe‐Niアロイ、全部で5〜25%のB、C、Si、P及び60%超のFe、0〜20%のNi+Co及び0〜10%の他の元素を含むFe系磁性アモルファス材料の中から選択される材料から製造されたことを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の三相変圧器の磁気コア。
  14. 前記磁気コアを2つの部分に分割する空隙(17)を含むことを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項に記載の磁気コア。
  15. 前記内側磁気サブコアの前記一次巻線(1;2)の2つの部分及び前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の2つの部分を分離する空隙(ε1)が、前記内側磁気サブコアの前記二次巻線(3;4)の2つの部分及び前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)の2つの部分を分離する空隙(ε2)とは異なることを特徴とする、請求項14に記載の磁気コア。
  16. 前記種々の巻線(1,2,3,4,13,14)の2つの部分を分離する前記種々の空隙(ε1、ε2)が、前記内側磁気サブコアと前記外側磁気サブコアとの間で全て同一ではないことを特徴とする、請求項14又は15に記載の磁気コア。
  17. 前記外側磁気サブコアの前記一次巻線(13)の断面積(S13)と、前記内側磁気サブコアの前記二次巻線(3,4)の断面積(S3;S4)との比が、0.8〜1.2であることを特徴とする、請求項10〜16のいずれか1項に記載の磁気コア。
  18. 前記外側磁気サブコアの前記二次巻線(14)の断面積(S14)と、前記内側磁気サブコアの前記一次巻線(1,2)の断面積(S1;S2)との比が、0.3〜3であることを特徴とする、請求項10〜17のいずれか1項に記載の磁気コア。
  19. 前記2つの部分が対称であることを特徴とする、請求項14〜18のいずれか1項に記載の磁気コア。
  20. 前記磁気コアが、請求項10〜19のいずれか1項に記載のタイプであることを特徴とする、磁気コアと、一次及び二次巻線とを含む三相変圧器。
  21. ‐1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、正弦波の400Hzの周波数において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線(1)の形態で磁気金属支持体を製造する工程と;
    ‐ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線(3)を、2〜0%の高い飽和磁化を有する材料の断面積の割合で、前記金属支持体上で巻く工程と;
    ‐任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線(3)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施する工程と;
    ‐例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、2つの巻線(1,3)を固定する工程とを含むことを特徴とする、請求項8に記載の単相変圧器の磁気コアの製造方法。
  22. ‐各基本モジュールが以下:
    ・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料である第一の材料から製造された一次巻線(1;2)の形態で磁性金属支持体を製造すること;
    ・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料から製造された二次巻線(3;4)を前記金属支持体上で巻き、高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積と、一次(1;2)及び二次(3;4)巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜0%、好ましくは4〜40%であるようにすること;
    ・任意選択的に、前記支持体上の前記二次巻線(3;4)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること
    のように製造された、2つの基本モジュールで構成された内側磁気サブコアを製造する工程と;
    ‐前記内側磁気サブコアを形成するために、その側面の1つに沿って、前記基本モジュールを互いに並行して配置する工程と;
    ‐以下:
    ・ナノ結晶化アニールの後に、5ppm以下、好ましくは3ppm以下、いっそう良好には1ppm以下の見かけの飽和磁気歪み(λsat)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満、好ましくは15W/kg未満、好ましくは10W/kg未満の磁気損失を有するか、または有することが意図された材料のストリップから製造された三次巻線(13)を前記内側磁気サブコアの周りに配置すること;
    ・任意選択的に、前記内側磁気サブコア上の前記三次巻線(13)のナノ結晶化及び収縮アニールを実施すること;
    ・1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する材料から製造された四次巻線(14)を前記三次巻線(13)の周りに配置し、高い飽和磁化(Js)を有する材料の断面積と前記三次(13)及び四次(14)巻線の材料の断面積の合計との比が、2〜0%、好ましくは4〜40%であり、2種の材料の全断面積に対するコア全体において高い飽和磁化(Js)を有する材料の割合が、断面積の比の観点において2〜0%、好ましくは4〜40%であるようにすること;及び
    ・例えば焼結、接着、又は樹脂を用いた含浸及び前記樹脂の重合により、前記巻線(1,2,3,4,13,14)を固定すること
    のように外側磁気サブコアを製造する工程とを含むことを特徴とする、請求項10に記載の三相変圧器の磁気コアの製造方法。
  23. 磁気変圧器コアが、基本コアを形成するように切断され、前記基本コアは、次いでその間に空隙(17)を画定するように再構成されることが意図されることを特徴とする、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 前記2つの基本コアが対称であることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  25. 前記空隙(17)を画定することが意図された前記基本コアの表面が、前記基本コアが再構成される前に加工され、表面仕上げされることを特徴とする、請求項23又は24に記載の方法。
  26. 前記加工及び表面仕上げが、前記2つの基本コアの前記一次巻線(1;2)を分離する前記空隙(17)を画定することが意図された表面が、前記2つの基本コアの前記二次巻線(3;4)を分離する空隙(ε2)とは異なる空隙(ε1)を画定するようになされることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
  27. 前記2つの基本コアが、1.5T以上、好ましくは2.0T以上、いっそう良好には2.2T以上の高い飽和磁化(Js)、及び1Tの最大誘導に関して、400Hzの周波数を有する正弦波において20W/kg未満の低い磁気損失を有する結晶性材料を用いてフープ加工することにより再構成されることを特徴とする、請求項23〜25のいずれか1項に記載の方法。
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