JP2006502885A - オゾン堅牢度を改善する方法 - Google Patents

オゾン堅牢度を改善する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006502885A
JP2006502885A JP2004544415A JP2004544415A JP2006502885A JP 2006502885 A JP2006502885 A JP 2006502885A JP 2004544415 A JP2004544415 A JP 2004544415A JP 2004544415 A JP2004544415 A JP 2004544415A JP 2006502885 A JP2006502885 A JP 2006502885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casein
colorant
parts
substrate
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004544415A
Other languages
English (en)
Inventor
ワイト,ポール
Original Assignee
アベシア・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アベシア・リミテッド filed Critical アベシア・リミテッド
Publication of JP2006502885A publication Critical patent/JP2006502885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Abstract

着色剤とカゼインを多孔性の基材上にインクジェット印刷して、その着色剤とカゼインがお互いに接触している印刷物を得ることを含む、多孔性の基材を印刷する方法。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、インクジェット印刷法に、そのような方法で使用するのに適した組成物に、その方法で得られる印刷された基材に、そしてその染料のオゾン堅牢度を改善するためにカゼインを使用することに、関する。
インクジェット印刷は、インクの微小液滴を射出することにより基材上に画像を形成させる非接触法である。現在インクジェット印刷で用いられている基材は、主として、そのインクを受取るための少なくとも一つの受容体層でコートされた紙である。このようなコートされた基材は、普通、二つの基本的なタイプに属する:即ち、非多孔性媒体(膨潤性媒体とも呼ばれる)は、膨潤性の親水性樹脂でコートされた媒体であり、そして多孔性媒体は、高度に多孔性の表面で覆われた媒体である。インクジェット工業では、多孔性媒体がだんだん普及されて来ているが、これは、多孔性媒体が、膨潤性媒体よりも乾燥時間が短く、従って印刷速度がより速く、耐水性が良好で、そしてドットの広がり、従って解像度を非常に良く制御できる、というような基本的な利点を提供するからである。多孔性媒体で最近見つかった重要な欠点は、膨潤性媒体が用いられる場合に比べ、得られる画像のオゾン堅牢度が劣ることである。かくして、印刷された多孔性媒体は、暗所でさえも、同等の膨潤性媒体よりも、より急速に退色する傾向がある。
本発明者達は、この多孔性媒体上の印刷物での不十分なオゾン堅牢度の問題が、本発明の方法により低減または克服できることを見いだした。
本発明の第1の態様に従って、多孔性の基材を印刷するための、その基材上に着色剤とカゼインをインクジェット印刷し、その着色剤とカゼインがその中でお互いに接触している印刷物を得ることを含む方法が提供される。
一つの実施態様では、その着色剤とカゼインが、別々に、その基材にインクジェット印刷される。このような実施態様では、その着色剤とカゼインは、異なるインクジェット・カートリッジから印刷されるか、または一つのインクジェット・カートリッジの別々のチャンバーから印刷されるのが望ましい。この一つのカートリッジが、例えば液状媒体とカゼインとを含んでいるが着色剤を含んでいない組成物として、そのカゼインを印刷し、そして第2のインクジェット・カートリッジまたはその第1のインクジェット・カートリッジの別のチャンバーが、例えば液状媒体と着色剤を含んでいるがカゼインを含んでいない組成物として、その着色剤を印刷する。
そのカゼインと着色剤が施される順番も、得られる印刷物のオゾン堅牢度に影響することがある。最初にカゼインが印刷され、そのカゼインの上に着色剤が印刷されるのが望ましい。
より推奨される態様では、カゼインと着色剤の両方が同時に基材上に印刷され、例えば、カゼインと着色剤を含むインクが、その基材上に印刷される。これを達成するために望ましいインクは、カゼイン、着色剤および液状媒体を含んでいる。
特に望ましい態様では、カゼインが第1工程で基材上に印刷され、そして第2工程で、カゼインと着色剤を含む組成物が、基材上のカゼインと実質的に同じ領域に印刷される。
全ての実施態様で、このカゼインは液状媒体を含む組成物として施されるのが望ましい。
着色剤と呼ばれるのは、顔料、染料およびそれらの混合物である。推奨される着色剤は染料である。推奨される染料としては、アゾ、ジアゾ、キサンテン、アンスラキノン、トリアリールメタン、アジン、チアジン、フタロシアニンおよびニグロシン・タイプの各染料等が挙げられる。この染料の、その液状媒体中の溶解度は、20℃で少なくとも10重量%である。そのインク中の着色剤の量は、そのインクの総重量を基に、望ましくは 0.1〜15%、より望ましくは 1〜10%、そして特に2〜8 %である。
この液状媒体は、望ましくは、水、有機溶媒から、そしてより望ましくは、水と有機溶媒との混合物から選ばれる。この有機溶媒は、異なる複数の有機溶媒の混合物を含んでいてもよい。この液状媒体が、水と有機溶媒との混合物を含んでいる場合、その有機溶媒は、水混和性溶媒であるのが望ましい。
この液状媒体が水と有機溶媒との混合物を含む場合、水と有機溶媒の重量比は、望ましくは99:1〜1:99、より望ましくは99:1〜50:50 そして特に 95:5 〜70:30 である。
推奨される水混和性有機溶媒としては、C1-6 アルカノール類、望ましくはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert‐ブタノール、n-ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;線状アミド類、望ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;ケトン類およびケトン‐アルコール類、望ましくはアセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノン、およびジアセトンアルコール;ジオール類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類、例えば、ペンタン‐1,5-ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコールおよび、オリゴ‐およびポリ‐アルキレングリコール類、望ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;トリオール類、望ましくは、グリセロールおよび 1,2,6‐ヘキサントリオール;モノ‐C1-4 ‐アルキルエーテル類またはジオール類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ‐C1-4 ‐アルキルエーテル類、特に、2-メトキシエタノール、2-(2‐メトキシエトキシ)エタノール、2-(2‐エトキシエトキシ)-エタノール、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2-2[-(2-エトキシエトキシ)-エトキシ]エタノールおよびエチレングリコール・モノアリルエーテル;環状アミド類、望ましくは2-ピロリドン、N-メチル‐2-ピロリドン;スルホオキシド類、望ましくはスルホラン、である。この液状媒体は、水と二種以上、特に 2〜8 種の水溶性有機溶媒を含んでいるのが望ましい。
特に推奨される水混和性有機溶媒は、環状アミド類、特に、2-ピロリドン、N-メチル‐2-ピロリドン;ジオール類、特に、1,5-ペンタン‐ジオール、エチレングリコール、チオジグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール;およびジオール類のモノ‐C1-4 ‐アルキルおよびC1-4 ‐アルキルエーテル類、より望ましくは、 2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ‐C1-4 ‐アルキルエーテル類、特に、2-メトキシ‐2-エトキシ‐2-エトキシエタノール、である。
この液状媒体が有機溶媒だけを含む場合には、水分を含んでいないこと(即ち、水分が 1重量%未満であること)が望ましい。
この液状媒体が有機溶媒だけを含む場合には、その溶媒の沸点は、30 ℃〜 200 ℃、より望ましくは40 ℃〜 150 ℃、そして特にましくは50 ℃〜 125 ℃であるのが望ましい。この有機溶媒は、水と非混和性でも、水混和性でも、またはそのような複数の溶媒の混合物でもよい。推奨される水混和性有機溶媒は、本明細書中、前に説明した水混和性有機溶媒およびそれらの混合物の中の任意の物である。
水に混ざらない溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素類;エステル類、望ましくは酢酸エチル;塩素化炭化水素類、望ましくはCH2 Cl2 ;およびエーテル類、望ましくはジエチルエーテル;および、それらの混合物である。
その液状媒体は、水または水と一種以上の水混和性有機溶媒との混合物であるのが特に望ましい。
この多孔性基材は、高水準の空洞をその構造中に含んでいるのが望ましい。これらの空洞は、着色剤を含む組成物を吸収するのに有用である。
この多孔性基材は、純粋に有機系であってもよいが、より望ましくは、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ(特に表面修飾シリカ)、ゼオライト、アルミナまたはそれらの二種以上の組合せなどの無機の充填材を、そして場合によってはバインダを、含んでいる。
この多孔性基材中の無機の充填材とバインダの重量比は、その媒体の多孔度に劇的な影響を及ぼす。バインダが余り多過ぎると、多孔性は殆ど完全に失われる。従って、この多孔性基材中の充填材とバインダとの望ましい重量比は、少なくとも 2:1、より望ましくは少なくとも 3:1、特に少なくとも 4:1、そして望ましくは 10:1 以下である。
カゼインは、哺乳動物の母乳から抽出されるリン蛋白質であり、そして総蛋白質含有量の約 80 %を占める。牛乳由来のカゼインが推奨される。
様々な抽出法が存在するが、推奨されるカゼインとしては、塩酸、硫酸および乳酸沈降カゼインのような酸カゼイン類である。酵素の一種であるレンネット(Rennet)によるレンネット沈降カゼインも有用である。シェフィールド(Sheffield) およびスペラシー(Spellacy)連続法のような他のカゼイン製造法も、本発明に適したカゼインを産生する。このカゼインは、例えば、部分加水分解物のような誘導体であってもよい。
このカゼインは、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウムまたはアンモニウム塩のような任意の塩型であってもよい。
カゼインは本来、コロイド状で且つミセル状である。カゼイン誘導体は、ミセル状から完全可溶性の範囲であり得る。
望ましいカゼインは、アルファ(S1)、アルファ(S2)、ベータおよびカッパー・フラクションとして知られているフラクションである。
このカゼインが、カゼインと液状媒体を含む組成物の形で基材上に印刷されるのが望ましい。
この組成物中のカゼイン含有量は、その組成物の総量を基にして、そしてカゼインの重量を 100%固体を基本として計算して、望ましくは 0.1〜10重量%、より望ましくは 0.5〜8 重量%そして特に 1〜4 重量%である。
牛乳は、大体 0.65 %のミネラルを含んでいるから、カゼインは金属イオン残留物を含んでいることが多い。このような残留物は、特に熱式インクジェット印刷では問題になり、凝固(kogation)や、長期ファイアリング(long term firing)の問題を起こすことがある。二価および三価のイオンが特に問題である。
カゼインと液状媒体を含むこの組成物は、二価および三価の金属イオンの含有量を低下させるために精製されることが望ましい。
より望ましいのは、二価および三価の金属イオンを実質的に含んでいないカゼインを使用するのことである。
カゼインと液状媒体を含むこの組成物の二価および三価の金属イオンの含有量は、望ましくは 0.1%未満、より望ましくは 0.05 %未満、そして特に 0.01 %未満であるのが望ましく、ここで全てのパーセントは、その組成物の総重量に対する重量%である。
本方法で、カゼインと着色剤を含むインクが用いられる場合、そのインクの二価および三価の金属イオン含有量は、低水準であるのが望ましい。本発明の第2の態様に従って、
(i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤:および
(iii) 99.8〜74.9部の液状媒体;
を含むインクが提供される;ここで、全ての部は重量部であり、 (i)、(ii)及び(iii)の合計は100部であり、そしてこのインクの二価および三価の金属イオン含有量は 0.1重量%未満である。
カゼインは生物学的汚染および分解に対して非常に敏感なので、このインクおよび組成物は殺菌剤(biocide)を含んでいることが望ましい。推奨される殺菌剤は、1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オン(Avecia社から Proxel GXL(商標)として入手できる)、Hals America社から入手できる Nuosept 95(商標)および Union Carbide社から入手できるグルタルアルデヒドである。
特に推奨されるのは、1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オンである。
殺菌剤の望ましい添加水準は、当該組成物の総重量に対して、0.0001〜0.1 重量%そしてより望ましくは 0.001〜0.05重量%である。
本方法で、カゼインと着色剤を含むインクが用いられる場合、より望ましい組成物は、1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オンと低水準の二価および三価の金属イオンを含んでいる。かくして、本発明の第3の態様に従って、
(i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤;
(iii) 0.0001〜0.1 部の1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オン;
(iv) 液状媒体;
を含むインクが提供される;ここで全ての部は重量部であり、(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100部であり、そしてこのインクの二価および三価の金属イオン含有量は 0.1重量%以下である。
本発明で用いられる組成物とインクの粘度は、望ましくは、25℃で 20 m Pa.s未満、より望ましくは 10 m Pa.s未満、そして特に 5 m Pa.s 未満、である。
本発明で用いられる組成物とインクは、孔径 10 ミクロン未満、より望ましくは 5ミクロン未満、そして特に 1ミクロン未満のフィルタを通してろ過されるのが望ましい。
本発明で用いられる組成物とインクの表面張力は、望ましくは35〜65ダイン/cm、より望ましくは40〜60ダイン/cm、である。
本発明で用いられる組成物とインクは、場合により、水消散性(dissipatable)バインダをさらに含んでいることもある。このバインダは、コロイド状であっても、または水溶性であってもよい。
インク中、組成物中そして媒体中でのバインダとして推奨されるのは、澱粉類、望ましくはヒドロキシアルキル澱粉、例えば、ヒドロキシエチル澱粉;セルロース類、例えば、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(およびその塩類)およびセルロースアセテート・ブチレート;ゼラチン;ガム類、例えば、グアガム、ザンサンガム、アラビアゴム;ポリビニルアルコール;ポリビニルホスフェ−ト;ポリビニルピロリドン;ポリエチレングリコール;加水分解ポリビニルアセテート、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド類、例えば、ポリアクリルアミドおよびポリ(N,N-ジメチルアクリルアミド)およびポリアクリルアミド‐2-メチルプロパンスルホン酸);アクリルアミド‐アクリル酸共重合体;ポリビニルピリジン;ポリビニルホスフェ−ト;ビニルピロリドン‐酢酸ビニル共重合体;ビニルピロリドン‐スチレン共重合体;ポリビニルアミン;ポリ(ビニルピロリドン‐ジアルキルアミノアルキル・アルキルアクリレート)類、例えば、ポリビニルピロリドン‐ジエチルアミノメチルメタクリレート;酸機能化アクリル系重合体および共重合体、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、および(メタ)アクリル酸と他の(メタ)アクリレート単量体との共重合体類;アミン‐機能化アクリル系重合体および共重合体、例えば、ポリジメチルアミノエチルメタアクリレート;酸またはアミン機能化ウレタン重合体類、例えば、ジメチロールプロパン酸および/またはペンダント型あるいは末端型ポリエチレングリコール類を含むウレタン重合体類;イオン性重合体類、例えば、ポリ(N,N-ジメチル‐3,5-ジメチレン・ピペリジニウムクロリド);ポリエステル類、望ましくは、スルホン酸基のような水可溶化基を有するポリエステル類、例えば、スルホイソフタール酸ソーダを有するポリオールを重合することにより得られるポリエステル類、等である。
推奨される水消散性の高分子バインダは、ラテックス重合体類、例えば、カチオン性、非イオン性およびアニオン性のスチレン‐ブタジエン・ラテックス類;酢酸ビニル‐アクリル系共重合体・ラテックス類;例えば、共重合したジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを含むアミノ基を有するアクリル系共重合体ラテックス類;および、ポリエステル、ポリウレタン、(メタ)アクリレートまたはビニル重合体類およびそれらの共重合体類の分散物である。これら高分子分散物は、乳化重合によるか、または懸濁、塊状または溶液重合により調製された重合体を水に分散することにより調製されるのが望ましい。
水溶性高分子バインダと水消散性の高分子バインダの組合せは、機械的強度の改善、シートがお互いに粘着する傾向の低減および良好なインク吸収性の点から有利である。
バインダがポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの任意の組合せである場合、総合的に見て特に良好な結果が見いだされる。
本発明のための組成物(一種または複数)は、インクジェット実用性能を改善するためにこの技術分野で知られている一般的な添加物を含んでいてもよい。このような添加物としては、界面活性剤、消泡剤、凝集防止剤、殺菌剤、分散剤、粘弾性調節剤、レベリング剤、pH緩衝剤などである。
本発明の第4の態様に従って、第2および第3の態様に従う組成物及びチャンバーを含むインクジェットプリンタ用カートリッジが提供される。本発明で使用するのに適した、推奨される多孔性基材は、Kodak Premium Ink Jet 、Kodak Instant Dry PGP 、Canon PR101 、Epson Premium GPP および Epson PGPP などである。
本発明の第5の態様に従って、着色剤、望ましくは多孔性基材上に印刷物として存在する着色剤のオゾン堅牢度を改善するためにカゼインを使用することが提案される。このカゼインは、本発明の第1の態様で説明した、オゾン堅牢度を向上させる目的でカゼインを着色剤と接触させる方法を含むが、その方法に限定されない任意の方法で使用される。この着色剤は染料であるのが望ましいが、上に挙げた着色剤の中の任意の物でよい。
本発明は、以下の実施例を用いてさらに例示されるが、実施例中、全ての部およびパーセントは特に断らないかぎり重量基準で与えられる。
実施例1
インク1‐カゼインと Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 を含むインクジェットインクの調製
水酸化ナトリウム水溶液を用いて pH を 10-12に調整することにより、カゼインを水に溶かした。この溶液に Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 、2-ピロリドン、チオジグリコールおよびスルフィノール (surfynol:商標)465を添加した。このインクを NaOH を用いて、pHを 8-10 に調整して下の調合処方のインクを得た:
成 分 重量%
Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 3
カゼイン 2
2-ピロリデン 5
チオジグリコール 5
スルフィノール (商標)465 2
水 100(になるまで)
このインクをインクジェット・プリンタに装填し、下の表1に示した基材に施した。
対照用インク
カゼインの代りに水を用いたことを除き、実施例1と同じ方法でインクを調製した。
このインクが、実施例1と同じ方法で表1に示した基材に施された。
試験
インク1および対照用インクから得られた印刷物で以下の試験が、行われた。
オゾン堅牢度
オゾン堅牢度を評価するために、Hampden Test Equipment Model 903からの試験キャビネットに支えた印刷物を24時間、温度 40 ℃、相対湿度 55 %で 100pphm(parts per hundred million)のオゾンに暴露した。
各出発印刷物の光学密度(OD)とCIE色度座標[a、b、L、Chroma(彩度)“C”およびhue(色相) “h”] を、Xrite 983(商標)分光濃度計を用いて、測定ジオメトリー 0°/45°、スペクトル範囲 400〜700nm 、スペクトル間隔 20nm 、使用光源C、視角 2°(CIE 1931)および色濃度測定状況Tで測定した。
このオゾン堅牢度試験後にODとCIE色度座標を再測定した。退色度△Eは、その印刷のCIE色度座標L、a、b,の総合的な変化として定義され、次式で表される:
Figure 2006502885
△EおよびOD損失(%)の値がより小さいことは、退色がより小さく、オゾン堅牢度がより良好であることを示す。
オゾン堅牢度測定結果
結果を下の表1にまとめて示す。
Figure 2006502885
カゼインを用いて得られた印刷物は、カゼインを含まない対照用インクの場合より、多孔性媒体上でのオゾン堅牢度が非常に向上していることを示した。

Claims (14)

  1. 多孔性の基材を印刷する方法であって、該基材上に着色剤とカゼインをインクジェット印刷して、該着色剤とカゼインがお互いに接触している印刷物を与える工程を含む方法。
  2. 該着色剤と該カゼインが、該基材上に別々に印刷される請求項1に記載の方法。
  3. その着色剤とカゼインが、異なるインクジェット・カートリッジから印刷されるか、または一つのインクジェット・カートリッジの別々のチャンバーから印刷される請求項1または2に記載の方法。
  4. 該カゼインと着色剤を含むインクが、該基材上に印刷される請求項1に記載の方法。
  5. 該カゼインが第1工程で該基材上に印刷され、そして第2工程で、カゼインと着色剤を含む組成物が、該基材上の、該カゼインと実質的に同じ領域に印刷される請求項1に記載の方法。
  6. 該基材が、空洞を高含有水準でその構造中に有している、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 該基材が、少なくとも 2:1の重量比で、充填材とバインダを含んでいる、請求項1〜6の何れかに記載の方法。
  8. 該充填材が、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、アルミナまたは、それらの二種以上の組合せである請求項7に記載の方法。
  9. 該カゼインが、二価および三価の金属イオンを実質的に含んでいない、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  10. (i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
    (ii) 0.1 〜15部の着色剤;および
    (iii) 99.8〜74.9部の液状媒体;
    を含むインク;ここで、全ての部は重量部であり、(i)、(ii)及び(iii)は合計で100部であり、そしてこのインクは 0.1重量%未満の二価および三価の金属イオンを含む。
  11. (i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
    (ii) 0.1 〜15部の着色剤;
    (iii) 0.0001〜0.1 部の1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オン;
    (iv) 液状媒体;
    を含むインク;ここで全ての部は重量部であり、 (i)、(ii)、(iii)及び(iv)は合計で100部であり、そしてこのインクは 0.1重量%未満の二価および三価の金属イオンを含む。
  12. そのカゼインと着色剤が、請求項10または11のインクの形態で該基材に施される、請求項1〜8の何れかに記載の方法。
  13. チャンバーと請求項10または11の組成物を含むインクジェット・プリンタ・カートリッジ。
  14. 着色剤のオゾン堅牢度を改良するためのカゼインの使用。
JP2004544415A 2002-10-12 2003-09-04 オゾン堅牢度を改善する方法 Pending JP2006502885A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0223824.4A GB0223824D0 (en) 2002-10-12 2002-10-12 Process for improving ozone fastness
PCT/GB2003/003837 WO2004035699A1 (en) 2002-10-12 2003-09-04 Ink comprising casein

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006502885A true JP2006502885A (ja) 2006-01-26

Family

ID=9945853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004544415A Pending JP2006502885A (ja) 2002-10-12 2003-09-04 オゾン堅牢度を改善する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20060125894A1 (ja)
JP (1) JP2006502885A (ja)
AU (1) AU2003264732A1 (ja)
GB (2) GB0223824D0 (ja)
WO (1) WO2004035699A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013007602A1 (de) * 2013-05-03 2014-11-06 Schattdecor Ag Verfahren zur Herstellung einer bedruckbaren ein- oder mehrschichtigen Materialbahn sowie eine danach hergestellte Materialbahn und eine zugehörige Anlage zur Herstellung einer derartigen Materialbahn

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5953565A (ja) * 1982-09-20 1984-03-28 Dainippon Toryo Co Ltd ジエツトインク組成物
US4732613A (en) * 1984-11-08 1988-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Recording liquid
JPS62177076A (ja) * 1986-01-31 1987-08-03 Toyo Ink Mfg Co Ltd 複写防止用水性印刷インキ組成物
US5500668A (en) * 1994-02-15 1996-03-19 Xerox Corporation Recording sheets for printing processes using microwave drying
JPH1135860A (ja) * 1997-07-17 1999-02-09 Dainippon Ink & Chem Inc 水性記録液
DE19815129A1 (de) * 1998-04-03 1999-10-07 Basf Ag Präzipitierte, wasserunlösliche Farbstoffe in kolloid-disperser Form
JP2001342373A (ja) * 2000-03-30 2001-12-14 Fuji Photo Film Co Ltd 着色組成物、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録画像のオゾンガス褪色改良方法
KR100393056B1 (ko) * 2000-09-20 2003-07-31 삼성전자주식회사 잉크 젯트 프린터용 잉크 조성물
JP2002179971A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Toyo Ink Mfg Co Ltd 印刷インキ
US6682592B2 (en) * 2001-01-19 2004-01-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Ink for ink jet recording and ink jet recording method
JP2002309137A (ja) * 2001-04-12 2002-10-23 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録用インク組成物
US6719420B2 (en) * 2001-05-10 2004-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid composition, ink set, method for forming colored portion on recording medium, and ink-jet recording apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
GB0223824D0 (en) 2002-11-20
GB2408743A (en) 2005-06-08
GB0506045D0 (en) 2005-04-27
US20060125894A1 (en) 2006-06-15
AU2003264732A1 (en) 2004-05-04
WO2004035699A1 (en) 2004-04-29
GB2408743B (en) 2006-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1715011B1 (en) Ink-jet inks containing sulfonated aromatic compounds for reducing ozone fade
EP1877505B1 (en) Amine- and phthalocyanine dye-containing ink-jet inks with improved ozone fastness
WO2007020719A1 (ja) 水溶性アゾ化合物、インク組成物及び着色体
JP2004515387A (ja) プロセス
JP4065130B2 (ja) インクジェットインクにおける印刷品質と永続性の属性を改善する高分子添加剤
JP2010214831A (ja) 強光沢バリアブル印刷用メディアおよび記録方法
US7744206B2 (en) Ozone resistant dye-based images
US6183549B1 (en) Ink compositions containing monoazo dyes
JP2009113499A (ja) 組成物と方法
JP2005513188A (ja) 酸性のモノアゾ色素
JP4489965B2 (ja) 方法
WO2012070645A1 (ja) インクジェット記録用インクセット、記録方法及びそれを用いた着色体
US20030218662A1 (en) Image recording apparatus and recording method based on color ink jet scheme and ink set
JPH11293164A (ja) 水性インク
JP2006502885A (ja) オゾン堅牢度を改善する方法
EP1616918B1 (en) Metallized dye-based ink-jet inks with improved ozone fastness
JP2016098278A (ja) 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体
JP5885665B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、記録方法及びそれを用いた着色体
WO2003033606A1 (en) Composition and media
JP5633934B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、記録方法及びそれを用いた着色体
GB2413558A (en) Use of casein for improving ozone fastness of a colorant
JPH1053740A (ja) 記録用インク及びこれを用いた記録方法
JPWO2012032985A1 (ja) インクジェット記録用インクセット、記録方法及びそれを用いた着色体
JP2014118437A (ja) 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体
JP2014118435A (ja) 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060525

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080910

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081210

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090310

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090422