JP2006502885A - オゾン堅牢度を改善する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1の態様に従って、多孔性の基材を印刷するための、その基材上に着色剤とカゼインをインクジェット印刷し、その着色剤とカゼインがその中でお互いに接触している印刷物を得ることを含む方法が提供される。
全ての実施態様で、このカゼインは液状媒体を含む組成物として施されるのが望ましい。
推奨される水混和性有機溶媒としては、C1-6 アルカノール類、望ましくはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert‐ブタノール、n-ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;線状アミド類、望ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;ケトン類およびケトン‐アルコール類、望ましくはアセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノン、およびジアセトンアルコール;ジオール類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類、例えば、ペンタン‐1,5-ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコールおよび、オリゴ‐およびポリ‐アルキレングリコール類、望ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;トリオール類、望ましくは、グリセロールおよび 1,2,6‐ヘキサントリオール;モノ‐C1-4 ‐アルキルエーテル類またはジオール類、望ましくは 2〜12個の炭素原子を有するジオール類のモノ‐C1-4 ‐アルキルエーテル類、特に、2-メトキシエタノール、2-(2‐メトキシエトキシ)エタノール、2-(2‐エトキシエトキシ)-エタノール、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2-2[-(2-エトキシエトキシ)-エトキシ]エタノールおよびエチレングリコール・モノアリルエーテル;環状アミド類、望ましくは2-ピロリドン、N-メチル‐2-ピロリドン;スルホオキシド類、望ましくはスルホラン、である。この液状媒体は、水と二種以上、特に 2〜8 種の水溶性有機溶媒を含んでいるのが望ましい。
この液状媒体が有機溶媒だけを含む場合には、その溶媒の沸点は、30 ℃〜 200 ℃、より望ましくは40 ℃〜 150 ℃、そして特にましくは50 ℃〜 125 ℃であるのが望ましい。この有機溶媒は、水と非混和性でも、水混和性でも、またはそのような複数の溶媒の混合物でもよい。推奨される水混和性有機溶媒は、本明細書中、前に説明した水混和性有機溶媒およびそれらの混合物の中の任意の物である。
この多孔性基材は、高水準の空洞をその構造中に含んでいるのが望ましい。これらの空洞は、着色剤を含む組成物を吸収するのに有用である。
様々な抽出法が存在するが、推奨されるカゼインとしては、塩酸、硫酸および乳酸沈降カゼインのような酸カゼイン類である。酵素の一種であるレンネット(Rennet)によるレンネット沈降カゼインも有用である。シェフィールド(Sheffield) およびスペラシー(Spellacy)連続法のような他のカゼイン製造法も、本発明に適したカゼインを産生する。このカゼインは、例えば、部分加水分解物のような誘導体であってもよい。
カゼインは本来、コロイド状で且つミセル状である。カゼイン誘導体は、ミセル状から完全可溶性の範囲であり得る。
このカゼインが、カゼインと液状媒体を含む組成物の形で基材上に印刷されるのが望ましい。
より望ましいのは、二価および三価の金属イオンを実質的に含んでいないカゼインを使用するのことである。
(i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤:および
(iii) 99.8〜74.9部の液状媒体;
を含むインクが提供される;ここで、全ての部は重量部であり、 (i)、(ii)及び(iii)の合計は100部であり、そしてこのインクの二価および三価の金属イオン含有量は 0.1重量%未満である。
殺菌剤の望ましい添加水準は、当該組成物の総重量に対して、0.0001〜0.1 重量%そしてより望ましくは 0.001〜0.05重量%である。
(i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤;
(iii) 0.0001〜0.1 部の1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オン;
(iv) 液状媒体;
を含むインクが提供される;ここで全ての部は重量部であり、(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100部であり、そしてこのインクの二価および三価の金属イオン含有量は 0.1重量%以下である。
本発明で用いられる組成物とインクは、孔径 10 ミクロン未満、より望ましくは 5ミクロン未満、そして特に 1ミクロン未満のフィルタを通してろ過されるのが望ましい。
本発明で用いられる組成物とインクは、場合により、水消散性(dissipatable)バインダをさらに含んでいることもある。このバインダは、コロイド状であっても、または水溶性であってもよい。
バインダがポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの任意の組合せである場合、総合的に見て特に良好な結果が見いだされる。
実施例1
インク1‐カゼインと Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 を含むインクジェットインクの調製
水酸化ナトリウム水溶液を用いて pH を 10-12に調整することにより、カゼインを水に溶かした。この溶液に Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 、2-ピロリドン、チオジグリコールおよびスルフィノール (surfynol:商標)465を添加した。このインクを NaOH を用いて、pHを 8-10 に調整して下の調合処方のインクを得た:
成 分 重量%
Pro-Jet (商標)Fast Cyan 2 3
カゼイン 2
2-ピロリデン 5
チオジグリコール 5
スルフィノール (商標)465 2
水 100(になるまで)
このインクをインクジェット・プリンタに装填し、下の表1に示した基材に施した。
対照用インク
カゼインの代りに水を用いたことを除き、実施例1と同じ方法でインクを調製した。
試験
インク1および対照用インクから得られた印刷物で以下の試験が、行われた。
オゾン堅牢度
オゾン堅牢度を評価するために、Hampden Test Equipment Model 903からの試験キャビネットに支えた印刷物を24時間、温度 40 ℃、相対湿度 55 %で 100pphm(parts per hundred million)のオゾンに暴露した。
オゾン堅牢度測定結果
結果を下の表1にまとめて示す。
Claims (14)
- 多孔性の基材を印刷する方法であって、該基材上に着色剤とカゼインをインクジェット印刷して、該着色剤とカゼインがお互いに接触している印刷物を与える工程を含む方法。
- 該着色剤と該カゼインが、該基材上に別々に印刷される請求項1に記載の方法。
- その着色剤とカゼインが、異なるインクジェット・カートリッジから印刷されるか、または一つのインクジェット・カートリッジの別々のチャンバーから印刷される請求項1または2に記載の方法。
- 該カゼインと着色剤を含むインクが、該基材上に印刷される請求項1に記載の方法。
- 該カゼインが第1工程で該基材上に印刷され、そして第2工程で、カゼインと着色剤を含む組成物が、該基材上の、該カゼインと実質的に同じ領域に印刷される請求項1に記載の方法。
- 該基材が、空洞を高含有水準でその構造中に有している、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
- 該基材が、少なくとも 2:1の重量比で、充填材とバインダを含んでいる、請求項1〜6の何れかに記載の方法。
- 該充填材が、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、アルミナまたは、それらの二種以上の組合せである請求項7に記載の方法。
- 該カゼインが、二価および三価の金属イオンを実質的に含んでいない、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
- (i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤;および
(iii) 99.8〜74.9部の液状媒体;
を含むインク;ここで、全ての部は重量部であり、(i)、(ii)及び(iii)は合計で100部であり、そしてこのインクは 0.1重量%未満の二価および三価の金属イオンを含む。 - (i) 100 %固体を基本として計算された 0.1〜10部のカゼイン;
(ii) 0.1 〜15部の着色剤;
(iii) 0.0001〜0.1 部の1,2-ベンズイソチアゾリン-3‐オン;
(iv) 液状媒体;
を含むインク;ここで全ての部は重量部であり、 (i)、(ii)、(iii)及び(iv)は合計で100部であり、そしてこのインクは 0.1重量%未満の二価および三価の金属イオンを含む。 - そのカゼインと着色剤が、請求項10または11のインクの形態で該基材に施される、請求項1〜8の何れかに記載の方法。
- チャンバーと請求項10または11の組成物を含むインクジェット・プリンタ・カートリッジ。
- 着色剤のオゾン堅牢度を改良するためのカゼインの使用。
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