JP2006501253A - 新規抗コリン作用剤をコルチコステロイド及びβ模倣薬と共に含有する吸入用医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
発明の説明
本発明は、新規抗コリン作用剤、コルチコステロイド及びβ模倣薬に基づく吸入用新規医薬組成物、その製造方法及びその呼吸器系疾患の治療における使用に関する。
驚くべきことに、新規抗コリン作用剤を、一以上のコルチコステロイド及び一以上のβ模倣薬と併用すると、予期しない治療上有用な効果が、特に相乗効果が、呼吸器の炎症性又は閉塞性の治療において観察できた。この相乗効果を考慮すると、本発明の医薬組成物は、個々の化合物を通常の方法で単独療法で使用する場合に比べて、より少ない投与量で使用することが出来る。これにより、例えば、コルチコステロイド及びβ模倣薬を投与したときに起こり得る望ましくない副作用を低減できる。
本発明の範囲内において使用する抗コリン作用剤は、式1の塩である。
式中、X-が、塩化物、臭化物及びメタンスルホネートからなる群から選ばれる1の負電荷を有するアニオン、好ましくは臭化物である式1の塩が最も好ましい。
式中、X-が臭化物である式1の塩が特に好ましい。
式1の塩は、国際特許出願WO 02/32899から公知である。式1の塩についてのあらゆる記載は、得ることができるあらゆる水和物及び溶媒和物に関する記載も含むものとする。
本発明の範囲内において、次式:
バムブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、フォルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、サルメテロール、スルホンテロール、テルブタリン、トルブテロール、
4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、
1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、
5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3-(4H)-オン、
1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール又は
1-(4-エトキシカルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert.-ブチルアミノ)エタノール。
フォルモテロール、サルメテロール、
4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、
1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール 又は
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール。
本発明において、塩酸塩、臭化水素酸塩、サルフェート、ホスホネート、フマレート、メタンスルホネート及びキシナフォエート(xinafoate)から選ばれる模倣薬 3の塩が好ましい。サルメテロールの場合、化合物3の塩は、水への溶解性が0.1mg/ml以下、好ましくは0.05mg/ml以下、最も好ましくは0.04mg/ml以下である塩から選ばれるのが特に好ましい。この意味において、キシナフォエート、4-フェニルシンナメート及びジフルニサルは、サルメテロールの特に好ましい塩としてあげられる。サルメテロールの特に好ましい塩3は、水への溶解性が0.035mg/ml以下であり、例えば、4-フェニルシンナメート又はジフルニサルがあげられる。
もし、本発明の範囲内において、塩の形態でないβ模倣薬について言及されていた場合、化合物3’についての言及を意図するものとする。例えば、塩の形態でない本発明の好ましいβ模倣薬 3'はフォルモテロール又はサルメテロールの遊離塩基であり、本発明の特に好ましい化合物3としては、例えば、サルメテロールキシナフォエート、サルメテロール 4-フェニルシンナメート又はフォルモテロール フマレートがあげられる。
本発明の範囲内において、β模倣薬 3 はまた交感神経興奮剤又はβ2-レセプターアゴニスト(β2-アゴニスト)もまた意図することがある。これらの名称は本発明の範囲内において同等のものと考えることができる。
従って、一観点において、本発明は、1、2及び3の組合せを含有する医薬組成物に関する。
他の観点において、本発明は、一以上の塩1、一以上の化合物2及び一以上の化合物3を含有する医薬組成物に関する。これらは溶媒和物又は水和物の形態であってもよい。有効成分は、単一製剤中に併用されていてもよいし、2又は3の個別製剤中に含まれていても良い。本発明において、単一製剤中に有効成分1,2及び3を含有する医薬組成物が好ましい。
他の観点において、本発明は、治療上有効量の1,2及び3に加えて、医薬的に許容できる賦形剤を含有する医薬組成物に関する。他の観点において、本発明は、治療上有効量の1,2及び3に加えて、医薬的に許容できる賦形剤を含有しない医薬組成物に関する。
本発明はまた、同時に又は連続的に投与することにより、ステロイド又はβ模倣薬で治療することが治療上の観点から禁忌でない限り、炎症性又は閉塞性呼吸器疾患、特に喘息及び/又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療するために治療上有効量の上述の医薬組成物1,2及び3の組合せを同時又は連続的に使用することに関する。本発明はさらに、嚢胞性繊維症又はアレルギー性肺胞炎(農民の肺)を治療するために、治療上有効量の上述の医薬組成物1,2及び3を同時に又は連続的に使用することに関する。
有効成分1,2及び3を本発明の有効成分の組合せにおいて使用できる割合は変更可能である。有効成分1、2及び3は、その溶媒和物又は水和物の形態で存在することもできる。化合物1、2及び3の選択に応じて、本発明の範囲内において使用できる重量比は、種々の化合物の異なる分子量及び異なる効力に基づいて変わる。概して、本発明の医薬組成物は、化合物1'及び2を1:250〜250:1、好ましくは1:150〜150:1の重量比で含有することが出来る。1'に加えて、ステロイド 2としてブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン及びシクレソニドから選ばれる化合物を、最も好ましくは1:40〜40:1、より好ましくは1:30〜30:1の重量比で1':2を含有する医薬組成物が特に好ましい。
例えばフォルモテロールの場合、本発明の有効成分の組合せは、1'及び3'を、例えば、約1:10〜300:1、好ましくは1:5〜200:1、好ましくは1:3〜150:1、より好ましくは1:2〜100:1の重量比で含有することができる。
例えば、本発明の範囲を特に制限するものではないが、本発明の1及び3の好ましい組合せは、カチオン1'及びサルメテロール3'を以下の重量比: 1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、21:1、22:1、23:1、24:1、25:1、26:1、27:1、28:1、29:1、30:1、31:1、32:1、33:1、34:1、35:1で含有することができる。
本発明で使用できる吸入可能な粉末は、1、2及び3だけで含有することもできるし、適当な医薬的に許容できる賦形剤との混合物として含有することもできる。
有効成分1、2及び3が医薬的に許容できる賦形剤との混合物として存在する場合、以下の医薬的に許容できる賦形剤を使用して、本発明の吸入可能な粉末を製造することができる:単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース)、オリゴ糖類及び多糖類(例えば、デキストラン)、多価アルコール類(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩類(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれらの賦形剤同士の混合物。単糖類又は二糖類を使用するのが好ましく、ラクトース又はグルコースを使用するのがより好ましく、制限するものではないが、水和物の形態で使用するのが特に好ましい。本発明の目的のためには、ラクトースが特に好ましい賦形剤であり、ラクトース一水和物が最も特に好ましい。
インハレットにおいて本発明の薬剤の併用を用いるのに特に好ましい吸入器を図1に示す。
本発明の吸入可能な粉末を、上述した好ましい態様で使用するためのカプセル(吸入器)に充填する場合、各カプセルには、カプセル当たり1〜30mg、好ましくは3〜20mg、さらに特に5〜10mgの量の吸入可能な粉末を充填する。本発明のカプセルは、各単一用量につき、既述の1 、2及び3を一緒に含有することもできるし、別々に含有することもできる。
本発明の噴射剤ガス含有吸入エアゾールは、1 、2及び3を、噴射剤ガスに溶解させるか又は分散させた形態で含有することができる。1 、2及び3は、1 、2及び3がそれぞれ溶解しているか又は分散しているか、或いは該有効成分の一又は二が溶解しており他の成分が分散しているような、別個の製剤であっても単一の製剤であってもよい。本発明の吸入エアゾールを製造するのに使用できる噴射剤ガスとしては、当業界で公知のものを使用できる。適当な噴射剤ガスは、n−プロパン、n−ブタン又はイソブタン等の炭化水素及びメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタン等を好ましくはフッ素化したハロゲン化炭化水素から選ばれる。上述した噴射剤ガスは、単独で使用することもできるし、それらの混合物として使用することもできる。特に好ましい噴射剤ガスは、TG134a、TG227及びこれらの混合物から選ばれるフッ素化アルカン誘導体である。
本発明の噴射剤駆動吸入エアゾールは、5 wt.%までの有効成分1、2及び/又は3を含有することができる。本発明の吸入エアゾールは、例えば、0.002〜5 wt.%、0.01〜3 wt.%、0.015〜2 wt.%、0.1〜2 wt.%、0.5〜2 wt.%又は0.5〜1 wt.%の1、2及び/又は3を含有する。
1、2及び/又は3が分散された形態で存在する場合には、有効成分粒子の平均粒径は、10μmまで、好ましくは0.1〜5μm、更に好ましくは1〜5μmであることが好ましい。
本発明の有効成分の組合せを使用して噴射剤を含有しない吸入可能な溶液及び懸濁液を調製するのが特に好ましい。用いることのできる溶媒は、水性溶媒又はアルコール溶媒、好ましくはエタノール溶液であってもよい。溶媒は、水だけであっても水とエタノールの混合物であってもよい。水に対するエタノールの相対割合は、制限されるものではないが、最大が70容量%まで、特に60容量%、最も好ましくは30容量%までである。残りの容量は水を利用する。1、2及び3を、別々に又は一緒に含有する溶液又は懸濁液は、適切な酸を用いてpH 2〜7、好ましくは2〜5に調整される。pHは無機又は有機酸より選ばれる酸を用いて調整することができる。特に適切な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸及び/又はリン酸が挙げられる。特に適切な有機酸の例としては、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸及び/又はプロピオン酸が挙げられる。好ましい無機酸は、塩酸及び硫酸である。有効成分の1種と酸付加塩を既に形成した酸を用いることも可能である。有機酸のうち、アスコルビン酸、フマル酸、クエン酸が好ましい。所望により、酸性化する性質に加え他の性質を有する酸、例えば、香味剤、酸化防止剤又は錯化剤として、クエン酸又はアスコルビン酸等を使用する場合、上記酸の混合物を用いることができる。本発明によれば、pHを調整するために塩酸を用いることが特に好ましい。
防腐剤は、病原体による汚染から製剤を保護するために用いることができる。適切な防腐剤は、当該技術において既知のもの、特に塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム又は安息香酸又は安息香酸ナトリウムのような安息香酸塩の従来技術より既知の濃度のものである。上記防腐剤は、好ましくは50mg/100mlまで、更に好ましくは5〜20mg/100mlの濃度で存在する。
好ましい製剤は、溶媒の水と有効成分1、2及び3の組合せに加えて、塩化ベンザルコニウムとエデト酸のみを含有する。他の好ましい実施態様において、エデト酸ナトリウムは存在しない。
吸入可能な液体医薬組成物の定量の噴射剤を含まずに送り出すこの種類の装置は、例えば、国際出願第91/14468号や国際出願第97/12687号(特に図6aと図6bを参照のこと)に記載されている。その中に記載されているネブライザ(装置)はRespimat(登録商標)の名前で知られている。
- 該ハウジング上部に固定されかつ一端に該ノズル又はノズル配置をもつノズルボディを含むポンプハウジング、
- バルブボディをもつ中空プランジャ、
- 該中空プランジャが固定され且つ該ハウジング上部内にあるパワーテイクオフフランジ、
- 該ハウジング上部内にあるロッキングメカニズム、
- 回転軸受によって該ハウジング上部に回転可能に取り付けられた、スプリングがその中にあるスプリングハウジング、
- スプリングハウジングに軸方向に取り付けられたハウジング下部
を特徴とする。
バルブボディは、ノズルボディに面した中空プランジャの端に取り付けられていることが好ましい。
ノズルボディは、例えば、2枚のシートが一緒に固定されたガラス及び/又はシリコンからなり、少なくとも1枚はノズル入口端をノズル出口端に接続する1以上の微細構造チャンネルを有する。ノズル出口端に深さ2〜10μm(μ)、幅5〜15μm(μ)の少なくとも1つの丸い又は丸くない穴があり、深さ4.5〜6.5μm(μ)、長さ7〜9μm(μ)が好ましい。
液体医薬製剤は600 barまで、好ましくは200〜300 barのエントリー圧でノズルボディに当たり、ノズル穴を通って吸入可能なエアゾールへ噴霧される。エアゾールの好ましい粒子径又は小滴は20μm(μ)まで、好ましくは3〜10μm(μ)である。
アトマイザが作動したとき、ハウジングの上部はスプリングハウジングを保持している下部に相対して回転する。それによりスプリングが圧縮し、コイルスラストギアによってバイアスがかけられ、ロッキングメカニズムが自動的に係合する。回転角度は、好ましくは360oの整数部分、例えば、180oである。スプリングにバイアスがかかると同時に、ハウジング上部のパワーテイクオフ部分が一定距離だけ移動し、中空プランジャがポンプハウジングのシリンダー内に引っ張られ、結果として貯蔵容器から液体の一部がノズルの前の高圧チャンバへ吸引される。
噴霧プロセスは、作動ボタンを弱く押圧することにより開始する。結果として、ロッキングメカニズムがパワーテイクオフ部分の通路を開放する。バイアスをかけたスプリングがプランジャを押してポンプハウジングのシリンダーへ入る。液体がアトマイザのノズルから噴霧の形で出る。
構成の詳細は、本願明細書に含まれるものとする国際出願第97/12683号と同第97/20590号に開示されている。
本件出願の図2a/bは、国際出願第97/12687号の図6a/bと同一であるが、本発明の水性エアゾール製剤を吸入させるために有利に使用し得るRespimat(登録商標)ネブライザを示した図である。
図2aは、スプリングにバイアスがかけられたアトマイザの中の縦断面図であり、図2bはスプリングが緩んだアトマイザの中の縦断面図である。
機械的カウンタのスピンドル(74)はスプリングハウジングの外側に取り付けられている。駆動ピニオン(75)はハウジング上部に面したスピンドルの端にある。スピンドル上にスライダ(76)がある。
上記ネブライザは、吸入に適したエアゾールを生じる本発明のエアゾール製剤を噴霧させるのに適している。
しかしながら、本発明の製剤は上記以外の吸入器、例えば、ジェットストリーム吸入器を用いて噴霧させることもできる。
従って、更なる観点において、本発明は、これらの組成物を投与するのに適当な装置と、好ましくはRespimat(登録商標)と共に組合わせて、上記噴射剤を含有しない吸入可能な溶液又は懸濁液の形態に関する。好ましくは、本発明は、Respimat(登録商標)の名称で知られる装置と組み合わせた本発明の有効成分1、2及び3の組合せを特徴とする、噴射剤を含有しない吸入可能な溶液又は懸濁液に関する。また、本発明は、上記本発明の噴射剤を含有しない吸入可能な溶液又は懸濁液を含有することを特徴とする、既述の吸入用装置、好ましくはRespimat(登録商標)に関する。
従って、他の態様においては、本発明は、濃縮物又は用時調製滅菌製剤の形を取る上記噴射剤不含吸入可能な溶液又は懸濁液の形で、これらの溶液を投与するのに適した装置と組合わせた医薬組成物であって、該装置がベンチュリ原理又は他の方法による超音波又は圧縮空気によって吸入可能なエアゾールを生じる自立型又は携帯型エネルギー作動ネブライザであることを特徴とする、前記医薬組成物に関する。
次の実施例は、例としての次の実施態様に対して本発明の範囲を制限せずに詳細に本発明を説明するものである。
Claims (24)
- 少なくとも1種の式1の抗コリン作用剤:
少なくとも1種のコルチコステロイド(2)、及び
少なくとも1種のβ模倣薬(3)
を含有し、これらはエナンチオマーの形態であってもよく、〆エナンチオマー混合物又はそれらのラセミ体の形態であってもよく、溶媒和物又は水和物の形態であってもよく、医薬的に許容できる賦形剤を含有していてもよい吸入可能な医薬組成物。 - 有効成分1、2及び3が、共に単一製剤か、又は2つ又は3つの個別製剤で存在することを特徴とする請求項1記載の医薬組成物。
- 有効成分1が、X-が塩化物、臭化物、4-トルエンスルホネート及びメタンスルホネート、より選ばれる負に帯電したアニオンである塩の群から選ばれ、好ましくは臭化物であることを特徴とする、請求項1又は2記載の医薬組成物。
- 2が、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクロピロクスオラミン、ロフレポニド、GW 215864、KSR 592、ST-126及びデキサメタゾンからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 2が、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド及びデキサメタゾンからなる群から選ばれることを特徴とする請求項4記載の医薬組成物。
- 3が、バムブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、フォルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、サルメテロール、スルホンテロール、テルブタリン、トルブテロール、4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、
1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、
5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンズオキサジン-3-(4H)-オン,
1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール、及び
1-(4-エトキシカルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert.-ブチルアミノ)エタノール、
からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の医薬組成物。 - 3が、フォルモテロール、サルメテロール、
4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、
1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンズイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール及び
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンズオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノールからなる群から選ばれることを特徴とする請求項6記載の医薬組成物。 - 有効成分1'と有効成分2との重量比が、1:250〜250:1の範囲、好ましくは1:150〜150:1の範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 有効成分1と有効成分3との重量比が、1:300〜30:1、好ましくは1:230〜20:1の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 単回投与量が、有効成分1、2及び3の組合せの1〜10000μg、好ましくは10〜2000μgに相当することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 吸入に適した製剤の形態であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 吸入可能な粉末、噴射剤含有計量エアゾール及び噴射剤を含有しない吸入可能な溶液又は懸濁液からなる群から選ばれる製剤であることを特徴とする請求項11記載の医薬組成物。
- 有効成分1、2及び3を、単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類、多価アルコール類、塩類、又はこれらの賦形剤混合物からなる群から選ばれる医薬的に許容できる適当な賦形剤と共に含有する吸入可能な粉末であることを特徴とする請求項12記載の医薬組成物。
- 賦形剤の最大平均粒径が250μmまで、好ましくは10〜150μmであることを特徴とする、請求項13記載の吸入可能な粉末。
- 請求項13又は14記載の吸入可能な粉末を含有することを特徴とする、カプセル。
- 成分として有効成分1、2及び3だけを含有する吸入可能な粉末であることを特徴とする、請求項12記載の医薬組成物。
- 有効成分1、2及び3を溶解又は分散した形で含有する噴射剤を含有する吸入可能なエアゾールであることを特徴とする、請求項12記載の医薬組成物。
- 噴射ガスとして、n-プロパン、n-ブタン又はイソブタンのような炭化水素又はメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタンの塩素化及び/又はフッ素化誘導体のようなハロゲン化炭化水素を含有することを特徴とする、請求項17記載の噴射剤含有吸入可能なエアゾール。
- 噴射ガスがTG134a、TG227又はその混合物であることを特徴とする、請求項18記載の噴射剤含有吸入可能なエアゾール。
- 任意により、補助溶媒、安定剤、界面活性剤、抗酸化剤、滑沢剤及びpHを調整する手段からなる群より選ばれた1種以上の他の成分を含有することを特徴とする、請求項17、18又は19記載の噴射剤含有吸入可能なエアゾール。
- 5重量%までの有効成分1、2及び/又は3を含有することができることを特徴とする、請求項17〜20のいずれか1項に記載の噴射剤含有吸入可能なエアゾール。
- 吸入器、好ましくはハンディヘイラーにおける請求項15記載のカプセルの使用。
- 呼吸器系の炎症性又は閉塞性疾患を治療する薬剤を調製するための請求項1〜21のいずれか1項に記載の組成物の使用。
- 喘息又はCOPDを治療する薬剤を調製するための請求項23記載の組成物の使用。
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