JP2006349374A - 化合物半導体部材のダメージ評価方法、化合物半導体部材の製造方法、窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜 - Google Patents

化合物半導体部材のダメージ評価方法、化合物半導体部材の製造方法、窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 表面のダメージの程度を高精度に評価することができる化合物半導体部材のダメージ評価方法及び化合物半導体部材の製造方法、並びに、ダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜を提供する。
【解決手段】 化合物半導体基板10の表面10aの分光エリプソメトリ測定を行う。分光エリプソメトリ測定によって得られた光学定数のスペクトルにおいて、化合物半導体基板のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージを評価する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化合物半導体部材のダメージ評価方法、化合物半導体部材の製造方法、窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜に関する。
化合物半導体はSiに比べて種々のメリットを有する。例えば、化合物半導体では、組成を調整することによってバンドギャップを制御することができる。さらに、化合物半導体は、直接遷移、ワイドバンドギャップ等の光学特性を有するので、例えばLED又はLD等の光デバイスに好適に利用される。また、化合物半導体は高いキャリア移動度を有するので、高速デバイスにも好適に利用される。
上記光デバイス又は高速デバイス等の化合物半導体デバイスを製造する際には、化合物半導体基板、又は、ガラス基板等の非晶質基板上に化合物半導体膜を形成してなる積層基板が用いられる。化合物半導体基板又は積層基板の表面上には、例えば化合物半導体膜又は電極が形成される。化合物半導体デバイスのデバイス特性は、化合物半導体基板若しくは積層基板と化合物半導体膜との界面、又は、化合物半導体基板若しくは積層基板と電極との界面の影響を強く受ける。したがって、化合物半導体デバイスにおける界面評価は重要である。
また、化合物半導体デバイスを製造する際には、いくつかの製造プロセスにおいて上述の界面にダメージが発生する。例えば、化合物半導体基板又は積層基板の表面粗さはデバイス特性に影響するので、化合物半導体基板又は積層基板の表面は、研磨処理又はエッチング処理される。このとき、表面にスクラッチ又は歪みが生じることによって当該表面にダメージが生じてしまう。また、化合物半導体基板又は積層基板の表面上に、ナノメートルサイズの薄膜又は微細パターンを形成する際には、例えばドライエッチング又はウェットエッチング等が用いられる。このとき、化合物半導体基板若しくは積層基板の表面、又は、薄膜若しくは微細パターンの表面にダメージが生じてしまう。
上述のようなダメージが表面に存在する化合物半導体基板又は化合物半導体膜の表面上に、例えばエピタキシャル膜を成長させることによって化合物半導体デバイスを製造すると、化合物半導体基板又は化合物半導体膜とエピタキシャル膜との界面に存在するダメージに起因してデバイス特性が劣化してしまう。
そこで、化合物半導体基板又は化合物半導体膜の表面のダメージを評価する方法として、通常、X線回折、走査型電子線顕微鏡(SEM)又はカソードルミネッセンス等を用いた方法が用いられている。
一方、特許文献1には、エリプソメトリ法を用いて基板のダメージを評価する方法が開示されている。この方法では、基板からの反射光の強度の変化割合からダメージ層の深さやダメージの程度を評価している。
また、特許文献2には、ウェハにエッチング処理を施し、エッチング処理後のウェハの表面構造をエリプソメトリ法を用いて評価する方法が開示されている。この方法では、偏光した光をウェハに照射し、ウェハによって反射された偏光を用いてウェハの表面構造を評価している。具体的には、ウェハに照射した偏光とウェハによって反射された偏光との位相差Δ及び振幅比ψからウェハの表面構造を推定している。
特開平11−87448号公報 特開2005−33187号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に開示された方法では、化合物半導体部材の表面におけるダメージ評価の精度が未だ十分ではなく、当該精度の更なる向上が望まれている。
そこで本発明は、表面のダメージの程度を高精度に評価することができる化合物半導体部材のダメージ評価方法及び化合物半導体部材の製造方法、並びに、ダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、(1)本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた光学定数のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程とを含む。ここで、「光学定数のスペクトル」とは、例えば各波長における光学定数のデータを意味する。
本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法では、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行うことにより、電子と正孔とがクーロン力で結合した状態であるエキシトン(励起子)が発生する。エキシトンは、バンドギャップに対応する波長を含む波長域における光学定数のスペクトル(以下、「特定波長域スペクトル」という。)に特に強い影響を与える。したがって、特定波長域スペクトルを選択してダメージ評価を行うことにより、分光エリプソメトリ測定で得られた光学定数のスペクトル全体を用いたダメージ評価に比べて、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができる。
また、(2)前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
また、(3)前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値を用いることが好ましい。
これらの場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の虚部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値の最大値G1maxをダメージ評価に用いる。最大値G1maxは、特定波長域スペクトルの1次微分の極値の絶対値と同じ値である。最大値G1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(4)前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の虚部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長λ1maxをダメージ評価に用いる。波長λ1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(5)前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の虚部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P1maxをダメージ評価に用いる。極大値P1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
(6)本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域よりも長波長側に位置する別の波長域におけるピークを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程とを含む。
(7)本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法は、化合物半導体領域と前記化合物半導体領域上に設けられたダメージ層とを有する化合物半導体部材における前記ダメージ層の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体領域と前記ダメージ層との間において光が少なくとも1回反射することによって前記複素屈折率の虚部のスペクトルに生じるピークを用いて、前記化合物半導体部材における前記ダメージ層の前記表面のダメージを評価する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法では、複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、別の波長域におけるピーク(反射によって生じるピーク)をダメージ評価に用いる。このピークは、ダメージの程度が大きい場合に確認される。このピークを用いることにより、表面のダメージの程度を高精度に評価することができる。
また、(8)前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
また、(9)前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値を用いることが好ましい。
これらの場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の虚部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値の最大値(又は特定波長域スペクトルの1次微分の極値の絶対値)G2maxをダメージ評価に用いる。最大値G2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて大きくなる傾向にある。よって、最大値G2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(10)前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の虚部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長λ2maxをダメージ評価に用いる。波長λ2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(11)前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の虚部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P2maxをダメージ評価に用いる。極大値P2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
(12)本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域よりも長波長側に位置する別の波長域におけるピークを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程とを含む。
(13)本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法は、化合物半導体領域と前記化合物半導体領域上に設けられたダメージ層とを有する化合物半導体部材における前記ダメージ層の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体領域と前記ダメージ層との間において光が少なくとも1回反射することによって前記複素誘電率の虚部のスペクトルに生じるピークを用いて、前記化合物半導体部材における前記ダメージ層の前記表面のダメージを評価する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材のダメージ評価方法では、複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、別の波長域におけるピーク(反射によって生じるピーク)をダメージ評価に用いる。このピークは、ダメージの程度が大きい場合に確認される。このピークを用いることにより、表面のダメージの程度を高精度に評価することができる。
また、(14)前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の実部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G31maxをダメージ評価に用いる。最大値G31maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G31maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(15)前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の実部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G32maxをダメージ評価に用いる。最大値G32maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G32maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(16)前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の実部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長λ3maxをダメージ評価に用いる。波長λ3maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ3maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(17)前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素屈折率の実部のスペクトルが得られる。この複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P3maxをダメージ評価に用いる。極大値P3maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P3maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(18)前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の実部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G41maxをダメージ評価に用いる。最大値G41maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G41maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(19)前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の実部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G42maxをダメージ評価に用いる。最大値G42maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G42maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(20)前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の実部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長λ4maxをダメージ評価に用いる。波長λ4maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ4maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(21)前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いることが好ましい。
この場合、分光エリプソメトリ測定を行うことにより、複素誘電率の実部のスペクトルが得られる。この複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P4maxをダメージ評価に用いる。極大値P4maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P4maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
また、(22)前記化合物半導体部材は、化合物半導体基板であることが好ましい。この場合、化合物半導体基板表面のダメージの程度を評価することができる。
また、(23)前記化合物半導体部材は、基板上に設けられた化合物半導体膜であることが好ましい。この場合、化合物半導体膜表面のダメージの程度を評価することができる。
また、(24)前記化合物半導体部材は、単結晶材料又は多結晶材料からなることが好ましい。この場合、ダメージを受けた領域の単結晶材料又は多結晶材料がアモルファスに変化するため、ダメージを受けた領域と受けていない領域とを区別し易くなる。このため、ダメージを検出し易くなるので、ダメージ評価の精度を向上できる。
また、(25)前記バンドギャップは、1.6×10−19J以上であることが好ましい。この場合、エキシトンが発生し易くなるので、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を更に高精度で評価することができる。
また、(26)前記化合物半導体部材は、B、Al及びGaのうち少なくとも1つを含む窒化物系化合物半導体からなることが好ましい。また、(27)前記化合物半導体部材は、Be及びZnのうち少なくとも1つを含む酸化物系化合物半導体からなることが好ましい。また、(28)前記化合物半導体部材は、ZnSe系化合物半導体からなることが好ましい。
(29)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
(30)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値の最大値G1maxをダメージ評価に用いる。最大値G1maxは、特定波長域スペクトルの1次微分の極値の絶対値と同じ値である。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(31)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長λ1maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(32)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
(33)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値の最大値G1maxをダメージ評価に用いる。最大値G1maxは、特定波長域スペクトルの1次微分の極値の絶対値と同じ値である。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(34)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長λ2maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(35)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G31maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(36)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G32maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(37)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長λ3maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(38)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの極大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P3maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(39)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G41maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(40)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値G42maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(41)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長λ4maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
(42)本発明の化合物半導体部材の製造方法は、化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの極大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程とを含む。
本発明の化合物半導体部材の製造方法では、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、特定波長域スペクトルの極大値P4maxをダメージ評価に用いる。これにより、化合物半導体部材の表面のダメージの程度を高精度で評価することができると共に、ダメージの程度を定量化することができる。したがって、本発明の化合物半導体部材の製造方法を用いることにより、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材を製造できる。
また、(43)前記化合物半導体部材は、化合物半導体基板であることが好ましい。この場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板を製造できる。
また、(44)前記化合物半導体部材は、基板上に設けられた化合物半導体膜であることが好ましい。この場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体膜を基板上に形成できる。
また、上記化合物半導体部材の製造方法は、(45)前記良品と判断する工程の後に、前記化合物半導体部材の前記表面上に薄膜を形成する工程を更に含むことが好ましい。この場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材の表面上に薄膜が形成されるので、当該薄膜の結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。
また、上記化合物半導体部材の製造方法は、(46)前記良品と判断する工程の後に、前記化合物半導体部材の前記表面上に電極を形成する工程を更に含むことが好ましい。この場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体部材の表面上に電極を形成することができる。
(47)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素屈折率の虚部と370nmにおける複素屈折率の虚部との差の絶対値が0.045以上である。
(48)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素屈折率の虚部の絶対値が0.18以下である。
(49)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である。
(50)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素誘電率の虚部と370nmにおける複素誘電率の虚部との差の絶対値が0.24以上である。
(51)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素誘電率の虚部の絶対値が0.9以下である。
(52)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である。
(53)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素屈折率の実部と375nmにおける複素屈折率の実部との差の絶対値が0.035以上である。
(54)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が2.7以上である。
(55)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素誘電率の実部と375nmにおける複素誘電率の実部との差の絶対値が0.13以上である。
(56)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が7.2以上である。
(57)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材は、表面上に形成され酸化膜及び凹凸層のうち少なくとも一方を含む層の厚さが6nm以下である。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体部材では、表面のダメージの程度が小さい。
(58)当該窒化ガリウム系化合物半導体部材は、窒化ガリウム系化合物半導体基板であることが好ましい。この窒化ガリウム系化合物半導体基板では、表面のダメージの程度が小さい。
(59)当該窒化ガリウム系化合物半導体部材は、基板上に設けられた窒化ガリウム系化合物半導体膜であることが好ましい。この窒化ガリウム系化合物半導体膜では、表面のダメージの程度が小さい。
(60)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素屈折率の虚部と370nmにおける複素屈折率の虚部との差の絶対値が0.045以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(61)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素屈折率の虚部の絶対値が0.18以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(62)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(63)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素誘電率の虚部と370nmにおける複素誘電率の虚部との差の絶対値が0.24以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(64)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素誘電率の虚部の絶対値が0.9以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(65)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(66)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素屈折率の実部と375nmにおける複素屈折率の実部との差の絶対値が0.035以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(67)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が2.7以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(68)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素誘電率の実部と375nmにおける複素誘電率の実部との差の絶対値が0.13以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(69)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が7.2以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
(70)本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面上に形成され酸化膜及び凹凸層のうち少なくとも一方を含む層の厚さが6nm以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成されている。このため、窒化ガリウム系化合物半導体膜の結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。
本発明によれば、表面のダメージの程度を高精度に評価することができる化合物半導体部材のダメージ評価方法及び化合物半導体部材の製造方法、並びに、ダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1は、実施形態に係る化合物半導体部材のダメージ評価方法及び化合物半導体部材の製造方法の工程を示すフローチャートである。実施形態に係る化合物半導体部材のダメージ評価方法は、分光エリプソメトリ測定工程S1及びダメージ評価工程S2を含む。実施形態に係る化合物半導体部材の製造方法は、分光エリプソメトリ測定工程S1及びダメージ評価工程S2を含み、薄膜形成工程S3及び電極形成工程S4を更に含むことが好ましい。
(分光エリプソメトリ測定工程)
図2は、分光エリプソメトリ測定工程を模式的に示す図面である。分光エリプソメトリ測定工程S1では、化合物半導体基板10(化合物半導体部材)の表面10aの分光エリプソメトリ測定を行う。分光エリプソメトリ測定は、分光エリプソメータ16を用いて行われることが好ましい。
分光エリプソメータ16は、化合物半導体基板10を支持するためのステージ17と、化合物半導体基板10の表面10aに向けて光LT1を出射する光源12とを備える。光LT1の波長は固定でもよいし、可変でもよい。光源12から出射された光LT1はフィルタ18を通過することによって直線偏光に変換される。よって、直線偏光の光LT1が化合物半導体基板10の表面10aに入射する。表面10aで反射された光LT2は光検出部14に入射する。光検出部14には、後述する光LT2の振幅比ψ及び位相差Δを測定するための光学系(図示せず)を介してコンピュータCが接続されている。コンピュータCによって振幅比ψ及び位相差Δのデータが記録される。また、分光エリプソメータ16は、表面10aに対する光LT1の入射角度及び光LT2の反射角度を手動又は自動で調整可能な角度調整機構(図示せず)を有することが好ましい。
分光エリプソメータ16を用いることによって、分光エリプソメトリ測定は好適に実施される。まず、分光エリプソメータ16の初期調整を必要に応じて行う。具体的には、例えば、化合物半導体基板10をステージ17上に載置した後、表面10aと直交する方向から化合物半導体基板10に参照光を照射して、その参照光と反射光とが重なるようにステージ17の傾きを調整する。続いて、表面10aと直交する方向から所定角ずれた方向から化合物半導体基板10に光LT1を照射して、光検出部14に入射する光LT2の強度が最大となるように、光源12と化合物半導体基板10との距離、光LT1の入射角度、光検出部14と化合物半導体基板10との距離等を調整し、所定の入射角度に光源12及び光検出部14をセットする。
光LT2は、表面10aに直交する成分(以下、「直交成分Y」という。)と表面10aに平行な成分(以下、「平行成分X」という。)とからなる。光検出部14は、直交成分Y及び平行成分Xを検出することができる。直交成分Yの反射係数をRp、平行成分Xの反射係数をRsとした場合、下記式(1)が成立する。この式(1)を用いて振幅比ψ及び位相差Δが測定データとして得られる。式(1)中、iは虚数を示す。
Rp/Rs=tan(ψ)exp(iΔ) … (1)
振幅比ψ及び位相差Δのデータは、光検出部14に接続されたコンピュータC内のメモリ又はハードディスク等の記録部(図示せず)に保存される。なお、光LT1の波長が可変であれば、振幅比ψ及び位相差Δの各波長におけるデータが測定データとして得られる。光LT1の波長が可変の場合、光LT1の波長が固定の場合に比べて測定波長倍のデータが得られるので、1回の測定で化合物半導体基板10の光学特性及び化合物半導体基板10を構成する各層の厚さ等を測定することができる。また、分光エリプソメトリ測定では、1nm以下の表面粗さを測定することもできる。
(ダメージ評価工程)
ダメージ評価工程S2では、上記測定データを用いて以下に示す解析を行うことにより、化合物半導体基板10の光学定数(複素誘電率の実部ε、複素誘電率の虚部ε、複素屈折率の実部N及び複素屈折率の虚部K)のスペクトルを得る。
光学定数のスペクトルを得るためには、まず化合物半導体基板10のモデル構造を推定する。化合物半導体基板10のモデル構造は、例えば、化合物半導体領域13と、化合物半導体領域13上に設けられたダメージ層11とを備える。また、ダメージ層11上には、例えば、酸化膜及び表面粗さに起因する凹凸層のうち少なくとも一方を含む層15が形成されていてもよい。層15は、凹凸表面を有する酸化膜であってもよい。また、層15は、例えば酸化物と空気とが混在した層であることが好ましい。層15において、例えば、酸化物と空気とは50体積%ずつ混在しているが、酸化物と空気の体積比率を変えてもよい。
次に、上記モデル構造において、化合物半導体領域13、ダメージ層11及び層15等の膜厚、屈折率及び消衰係数等のパラメータを入力して光学シミュレーションを行い、光学シミュレーションの結果と、分光エリプソメトリ測定の測定データとを対比してフィッティングを行う。さらに、フィッティングの結果をフィードバックして、上記パラメータを再入力して光学シミュレーションを再び行う。この一連の作業を繰り返し実施して、最適なモデル構造を決定する。なお、光学シミュレーション及びフィッティングは、コンピュータCにおいて最適な解析ソフトを用いることで好適に実施される。
次に、上述のように決定されたモデル構造を用いて、測定データ(各波長に対する振幅比ψ及び位相差Δのデータ)から複素誘電率ε及び複素屈折率nを算出する。ここで、種々の誘電関数が知られているので、まず複素誘電率εを算出した後に複素屈折率nを算出することが好ましい。例えば、下記式(2)で表される誘電関数を用いて、複素誘電率εから複素屈折率nを算出する。
n=√ε …(2)
複素誘電率ε及び複素屈折率nは、下記式(3),(4)で表される。式(3)において、εは複素誘電率の実部を示し、εは複素誘電率の虚部を示す。式(4)において、Nは複素屈折率の実部を示し、Kは複素屈折率の虚部を示す。
ε=ε+iε …(3)
n=N+iK …(4)
上記式(3),(4)を用いることにより、光学定数(複素誘電率の実部ε、複素誘電率の虚部ε、複素屈折率の実部N及び複素屈折率の虚部K)のスペクトルが得られる。ダメージ評価工程S2では、分光エリプソメトリ測定によって得られた上記光学定数のスペクトルにおいて、化合物半導体基板10のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージを評価する。かかるダメージとしては、研磨又はエッチング等によるダメージ、スクラッチ又は歪み等が挙げられる。
上記ダメージ評価方法では、化合物半導体基板10の表面10aに対して、上述の分光エリプソメトリ測定を行うことにより、電子と正孔とがクーロン力で結合した状態であるエキシトンが発生する。エキシトンは、バンドギャップに対応する波長を含む波長域における光学定数のスペクトルに特に強い影響を与える。したがって、光学定数のスペクトルの一部を選択して用いることにより、分光エリプソメトリ測定で得られた光学定数のスペクトル全体を用いるダメージ評価に比べて、ノイズ成分を小さくできる。よって、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの程度を非破壊かつ高精度で評価することができる。さらに、上記ダメージ評価方法では、ダメージ層11の厚さ及び光学特性、層15の厚さ、酸化膜の厚さ、表面粗さ等も同時に測定できる。
なお、モデル構造又は誘電関数として上記モデル構造又は誘電関数とは異なるものを用いた場合であっても、ダメージが光学定数のスペクトルに与える影響の傾向は同じである。
化合物半導体基板10が例えば単結晶材料又は多結晶材料からなる場合には、ダメージを受けた領域の単結晶材料又は多結晶材料がアモルファスに変化するため、ダメージを受けた領域と受けていない領域とを区別し易くなる。このため、ダメージを検出し易くなるので、ダメージ評価の精度を向上できる。
化合物半導体基板10のバンドギャップは、1.6×10−19J(1eV)以上であることが好ましい。この場合、分光エリプソメトリ測定によってエキシトンが発生し易くなるので、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの程度を更に高精度で評価することができる。特に、化合物半導体基板10がGaN、AlN、BN、ZnSe又はZnO等のワイドギャップ半導体からなる場合、エキシトンの影響が強くなる。一方、化合物半導体基板10がバンドギャップの小さい化合物半導体からなる場合であっても、液体窒素の温度程度に冷却することによってエキシトンによる効果を顕在化することができる。
化合物半導体基板10は、B、Al及びGaのうち少なくとも1つを含む窒化物系化合物半導体からなることが好ましい。また、化合物半導体基板10は、Be及びZnのうち少なくとも1つを含む酸化物系化合物半導体からなることが好ましい。さらに、化合物半導体基板10は、ZnSe系化合物半導体からなることが好ましい。いずれの場合であっても、化合物半導体基板10のバンドギャップを大きくすることができるので、エキシトンの効果が現れ易い。
より具体的には、化合物半導体基板10は、例えば、GaAs又はInP等のIII−V族化合物半導体、BN、GaN、AlN又はInN等の窒化物系化合物半導体、ZnO又はZnS等のII−VI族化合物半導体、Be、ZnO、Ga又はAl等の酸化物系化合物半導体、ZnSe等のZnSe系化合物半導体、GaAlN又はInGaN等の3元系化合物半導体、4元系以上の化合物半導体からなる。また、これらの化合物半導体には不純物がドーピングされていてもよい。
例えば化合物半導体基板10が窒化ガリウム系化合物半導体からなる場合、ウルツ鉱型構造又は閃亜鉛鉱型(立方晶)構造の窒化ガリウム系化合物半導体を好適に用いることができる。ウルツ鉱型構造の場合、表面10aは、C面と呼ばれる(0001)面、M面と呼ばれる(10−10)面、A面と呼ばれる(11−20)面、R面と呼ばれる(01−12)面、及びS面と呼ばれる(10−11)面のうちいずれの面であってもよい。なお、C面には、GaからなるGa面とNからなるN面とがある。通常Ga面の方がエッチングされ難いので、表面10aをGa面とすることが好ましいが、表面10aをN面としてもよい。
また、分光エリプソメトリ測定を行う際に、化合物半導体基板10に代えて、図3に示される化合物半導体膜20(化合物半導体部材)を用いてもよい。
図3は、基板上に設けられた化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。図3に示される基板22は、例えばガラス基板等の非晶質基板、サファイア基板又はSi基板等の単結晶基板である。基板22の裏面から反射する光の影響を除去する観点から、基板22の裏面には表面荒れが存在することが好ましい。ただし、解析ソフトにおいて裏面から反射する光の影響を考慮可能なプログラムを利用できる場合には、裏面が鏡面であってもよい。化合物半導体膜20の構成材料としては、化合物半導体基板10と同様のものが挙げられる。この場合、分光エリプソメトリ測定は、光LT1を化合物半導体膜20の表面20aに照射することによって行われる。
また、化合物半導体膜20のモデル構造は、例えば、化合物半導体領域23と、化合物半導体領域23上に設けられたダメージ層21とを備える。また、ダメージ層21上には層15と同様の構成材料からなる層25が形成されていてもよい。
以下、図4及び図5を参照して、複素誘電率の実部εのスペクトル、複素誘電率の虚部εのスペクトル、複素屈折率の実部Nのスペクトル又は複素屈折率の虚部Kのスペクトルを用いたダメージ評価の方法1〜方法16について詳細に説明する。
図4(a)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部KのスペクトルSP1を模式的に示すグラフである。グラフの縦軸は複素屈折率の虚部Kを表し、横軸は波長λを表す。なお、横軸にエネルギー又は波数をとってもよい。図4(a)を参照して、複素屈折率の虚部KのスペクトルSP1のうち、波長λから波長λまでの波長域AにおけるスペクトルSA1を用いてダメージ評価を行う方法1〜方法4について詳細に説明する。波長域Aは、化合物半導体基板10のバンドギャップEgに対応する波長λEgを含む。波長λは、例えば(0.9×λEg)に設定することが好ましく、波長λは、例えば(1.1×λEg)に設定することが好ましい。
<方法1>
方法1では、波長域AにおけるスペクトルSA1の傾きの絶対値の最大値G1maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G1maxは、スペクトルSA1の1次微分の極値の絶対値と同じ値である。最大値G1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法1は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G1maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法2>
方法2では、波長域AにおけるスペクトルSA1の傾きの絶対値が最大値G1maxとなる波長λ1maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。波長λ1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法2は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。波長λ1maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法3>
方法3では、波長域AにおけるスペクトルSA1の極大値P1maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。極大値P1maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P1maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法3は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。極大値P1maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法4>
方法4では、波長域Aよりも長波長側に位置する別の波長域BにおけるピークSB1を用いる。波長域Bは、波長λよりも大きい波長λから波長λまでの波長域である。ピークSB1は、化合物半導体領域13とダメージ層11との間において光が少なくとも1回反射(例えば多重反射)することによって、複素屈折率の虚部KのスペクトルSP1に生じるものである。ピークSB1は、ダメージの程度が大きい場合に確認される。このピークSB1を用いることにより、表面10aのダメージの程度を高精度に評価することができる。
化合物半導体基板10は、以下に示す基板A1〜基板A3のいずれかであることが好ましい。いずれの場合においても、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体基板が得られる。なお、化合物半導体基板10が例えば窒化ガリウム系化合物半導体からなる場合、波長λEgは約365nmである。
(基板A1)360nmにおける複素屈折率の虚部Kと370nmにおける複素屈折率の虚部Kとの差の絶対値が0.045以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A2)370nmにおける複素屈折率の虚部Kの絶対値が0.18以下である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A3)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA1の傾きの絶対値が最大となる波長λ1maxが350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
図4(b)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部εのスペクトルSP2を模式的に示すグラフである。グラフの縦軸は複素誘電率の虚部εを表し、横軸は波長λを表す。なお、横軸にエネルギー又は波数をとってもよい。図4(b)を参照して、複素誘電率の虚部εのスペクトルSP2のうち波長域AにおけるスペクトルSA2を用いてダメージ評価を行う方法5〜方法8について詳細に説明する。
<方法5>
方法5では、波長域AにおけるスペクトルSA2の傾きの絶対値の最大値G2maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G2maxは、スペクトルSA2の1次微分の極値の絶対値と同じ値である。最大値G2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法5は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G2maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法6>
方法6では、波長域AにおけるスペクトルSA2の傾きの絶対値が最大値G2maxとなる波長λ2maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。波長λ2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法6は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。波長λ2maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法7>
方法7では、波長域AにおけるスペクトルSA2の極大値P2maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。極大値P2maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P2maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法7は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。極大値P2maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法8>
方法8では、波長域Aよりも長波長側に位置する別の波長域BにおけるピークSB2を用いる。ピークSB2は、化合物半導体領域13とダメージ層11との間において光が少なくとも1回反射(例えば多重反射)することによって、複素誘電率の虚部εのスペクトルSP2に生じるものである。ピークSB2は、ダメージの程度が大きい場合に確認される。このピークSB2を用いることにより、表面10aのダメージの程度を高精度に評価することができる。
化合物半導体基板10は、以下に示す基板A4〜基板A6のいずれかであることが好ましい。いずれの場合においても、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体基板が得られる。
(基板A4)360nmにおける複素誘電率の虚部εと370nmにおける複素誘電率の虚部εとの差の絶対値が0.24以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A5)370nmにおける複素誘電率の虚部εの絶対値が0.9以下である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A6)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA2の傾きの絶対値が最大となる波長λ2maxが350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
図5(a)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部NのスペクトルSP3を模式的に示すグラフである。グラフの縦軸は複素屈折率の実部Nを表し、横軸は波長λを表す。なお、横軸にエネルギー又は波数をとってもよい。図5(a)を参照して、複素屈折率の実部NのスペクトルSP3のうち波長域AにおけるスペクトルSA3を用いてダメージ評価を行う方法9〜方法12について詳細に説明する。
<方法9>
方法9では、波長域AにおけるスペクトルSA3のうち極大値P3maxに対応する波長λ3よりも短波長側に位置する部分(λ〜λ3)における傾きの絶対値の最大値G31maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G31maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G31maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法9は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G31maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法10>
方法10では、波長域AにおけるスペクトルSA3のうち極大値P3maxに対応する波長λ3よりも長波長側に位置する部分(λ3〜λ)における傾きの絶対値の最大値G32maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G32maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G32maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法10は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G32maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法11>
方法11では、波長域AにおけるスペクトルSA3のうち極大値P3maxに対応する波長λ3よりも短波長側に位置する部分(λ〜λ3)における傾きの絶対値が最大値G31maxとなる波長λ3maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。波長λ3maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ3maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法11は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。波長λ3maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法12>
方法12では、波長域AにおけるスペクトルSA3の極大値P3maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。極大値P3maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P3maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法12は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。極大値P3maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
化合物半導体基板10は、以下に示す基板A7又は基板A8であることが好ましい。いずれの場合においても、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体基板が得られる。
(基板A7)365nmにおける複素屈折率の実部Nと375nmにおける複素屈折率の実部Nとの差の絶対値が0.035以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A8)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA3の極大値P3maxが2.7以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
図5(b)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部εのスペクトルSP4を模式的に示すグラフである。グラフの縦軸は複素誘電率の実部εを表し、横軸は波長λを表す。なお、横軸にエネルギー又は波数をとってもよい。図5(b)を参照して、複素誘電率の実部εのスペクトルSP4のうち波長域AにおけるスペクトルSA4を用いてダメージ評価を行う方法13〜方法16について詳細に説明する。
<方法13>
方法13では、波長域AにおけるスペクトルSA4のうち極大値P4maxに対応する波長λ4よりも短波長側に位置する部分(λ〜λ4)における傾きの絶対値の最大値G41maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G41maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G41maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法13は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G41maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法14>
方法14では、波長域AにおけるスペクトルSA4のうち極大値P4maxに対応する波長λ4よりも長波長側に位置する部分(λ4〜λ)における傾きの絶対値の最大値G42maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。最大値G42maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、最大値G42maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法14は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。最大値G42maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法15>
方法15では、波長域AにおけるスペクトルSA4のうち極大値P4maxに対応する波長λ4よりも短波長側に位置する部分(λ〜λ4)における傾きの絶対値が最大値G41maxとなる波長λ4maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。波長λ4maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、波長λ4maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法15は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。波長λ4maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
<方法16>
方法16では、波長域AにおけるスペクトルSA4の極大値P4maxを用いて、化合物半導体基板10の表面10aのダメージの評価を行う。極大値P4maxは、ダメージの程度が大きくなるに連れて小さくなる傾向にある。よって、極大値P4maxをダメージ評価に用いることにより、ダメージの程度を定量化することができる。
方法16は、化合物半導体基板10を製造する際に好適に用いられる。極大値P4maxが所定の閾値以上の場合に良品と判断することによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を高い歩留まりで製造できる。
化合物半導体基板10は、以下に示す基板A9又は基板A10であることが好ましい。いずれの場合においても、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体基板が得られる。
(基板A9)365nmにおける複素誘電率の実部εと375nmにおける複素誘電率の実部εとの差の絶対値が0.13以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
(基板A10)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA4の極大値P4maxが7.2以上である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
また、化合物半導体基板10が基板A11であることが好ましい。この場合、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体基板が得られる。
(基板A11)表面10a上に形成された層15の厚さが6nm以下である窒化ガリウム系化合物半導体基板。
なお、化合物半導体基板10に代えて、図3に示される化合物半導体膜20のダメージを評価してもよい。この場合、方法1〜方法16を用いることにより、基板22上に設けられた化合物半導体膜20の表面20aにおけるダメージの程度を高精度で評価できると共に、ダメージの程度を定量化できる。また、ダメージが化合物半導体膜20に与える相対的な影響が大きくなるので、ダメージの程度が小さい場合であってもダメージを検出し易くなる。
さらに、方法1〜方法16を用いることによって、ダメージの程度が小さい化合物半導体膜20を高い歩留まりで製造できる。
化合物半導体膜20は、以下に示す膜B1〜膜B11のいずれかであることが好ましい。いずれの場合においても、表面のダメージの程度が小さい窒化ガリウム系化合物半導体膜が得られる。なお、化合物半導体膜20が例えば窒化ガリウム系化合物半導体からなる場合、波長λEgは約365nmである。
(膜B1)360nmにおける複素屈折率の虚部Kと370nmにおける複素屈折率の虚部Kとの差の絶対値が0.045以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B2)370nmにおける複素屈折率の虚部Kの絶対値が0.18以下である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B3)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA1の傾きの絶対値が最大となる波長λ1maxが350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B4)360nmにおける複素誘電率の虚部εと370nmにおける複素誘電率の虚部εとの差の絶対値が0.24以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B5)370nmにおける複素誘電率の虚部εの絶対値が0.9以下である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B6)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA2の傾きの絶対値が最大となる波長λ2maxが350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B7)365nmにおける複素屈折率の実部Nと375nmにおける複素屈折率の実部Nとの差の絶対値が0.035以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B8)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA3の極大値P3maxが2.7以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B9)365nmにおける複素誘電率の実部εと375nmにおける複素誘電率の実部εとの差の絶対値が0.13以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B10)波長λが300nmかつ波長λが400nmの場合に、波長域AにおけるスペクトルSA4の極大値P4maxが7.2以上である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(膜B11)表面20a上に形成された層25の厚さが6nm以下である窒化ガリウム系化合物半導体膜。
(薄膜形成工程)
図6(a)は、薄膜形成工程における化合物半導体基板を模式的に示す断面図である。図6(b)は、薄膜形成工程における化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。薄膜形成工程S3は、ダメージ評価工程S2の後に実施されることが好ましい。
薄膜形成工程S3では、図6(a)に示されるように、化合物半導体基板10の表面10a上に薄膜30を形成する。薄膜30は、例えばエピタキシャル成長法を用いて形成される。薄膜30としては、例えば、化合物半導体膜、酸化膜、ZnO膜、アモルファス膜等が挙げられる。ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10の表面10a上に薄膜30が形成されると、薄膜30の結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。なお、化合物半導体基板10の表面10aと薄膜30との間に層15が介在してもよい。
薄膜30は、上記基板A1〜基板A11のいずれか1つの基板上に形成される窒化ガリウム系化合物半導体膜であることが好ましい。この窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面のダメージの程度が小さい基板A1〜基板A11のいずれか1つの基板上に形成されているので、結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。
また、薄膜形成工程S3では、図6(b)に示されるように、化合物半導体膜20の表面20a上に薄膜32を形成してもよい。薄膜32は、例えばエピタキシャル成長法を用いて形成される。薄膜32としては、薄膜30と同様のものが挙げられる。ダメージの程度が小さい化合物半導体膜20の表面20a上に薄膜32が形成されると、薄膜32の結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。なお、化合物半導体膜20の表面20aと薄膜32との間に層25が介在してもよい。
薄膜32は、上記膜B1〜膜B11のいずれか1つの膜上に形成される窒化ガリウム系化合物半導体膜であることが好ましい。この窒化ガリウム系化合物半導体膜は、表面のダメージの程度が小さい膜B1〜膜B11のいずれか1つの膜上に形成されているので、結晶性が向上すると共に表面粗さが改善される。
(電極形成工程)
図7(a)は、電極形成工程における化合物半導体基板を模式的に示す断面図である。図7(b)は、電極形成工程における化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。電極形成工程S4は、ダメージ評価工程S2の後に実施されることが好ましく、薄膜形成工程S3の後に実施されることが更に好ましい。
電極形成工程S4では、図7(a)に示されるように、薄膜30上に、例えば金属膜等の電極40を形成する。この場合、薄膜30は優れた結晶性を有し、かつ、表面粗さも低減されているので、薄膜30と電極40との界面におけるダメージの発生を抑制できる。
なお、電極40を化合物半導体基板10の表面10a上に直接形成してもよい。その場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体基板10を用いることにより、化合物半導体基板10と電極40との界面におけるダメージの発生を抑制できる。
また、電極形成工程S4では、図7(b)に示されるように、薄膜32上に電極42を形成してもよい。この場合、薄膜32は優れた結晶性を有し、かつ、表面粗さも低減されているので、薄膜32と電極42との界面におけるダメージの発生を抑制できる。
なお、電極40を化合物半導体膜20の表面20a上に直接形成してもよい。その場合、ダメージの程度が小さい化合物半導体膜20を用いることにより、化合物半導体膜20と電極42との界面におけるダメージの発生を抑制できる。
上記各工程を経ることによって、化合物半導体デバイスを製造することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
続いて、上記実施形態に係る実験例について説明する。
(実験例1)
まず、GaN単結晶インゴットをスライスすることによって、2インチφのGaN単結晶基板を準備した。準備したGaN単結晶基板の表面を研磨した後、反応性イオンエッチング法(RIE)を用いて、表面にドライエッチングを施した。ドライエッチング条件を下記に示す。
・エッチングガス:Arガス
・供給電力:200W
・チャンバ内圧力:1.3Pa(10mTorr)
・エッチング時間:10分間
その後、表面のダメージを除去するために、GaN単結晶基板を40℃の5%NHOH溶液に15分間浸漬させることによってウェットエッチングを行った。このようにして実験例1のGaN単結晶基板を得た。
(実験例2)
まず、GaN単結晶インゴットをスライスすることによって、2インチφのGaN単結晶基板を準備した。準備したGaN単結晶基板の表面を粗研磨した後、粒径0.5μmのダイヤモンド砥粒を用いて表面を更に研磨した。その後、イソプロピルアルコールを用いて表面を洗浄した。このようにして実験例2のGaN単結晶基板を得た。
(実験例3)
粒径0.5μmのダイヤモンド砥粒に代えて、粒径0.1μmのダイヤモンド砥粒を用いたこと以外は実験例2と同様にして、実験例3のGaN単結晶基板を得た。
(実験例4)
実験例3と同様にして得られたGaN単結晶基板に、実験例1のドライエッチングを施して、実験例4のGaN単結晶基板を得た。
(実験例5)
実験例3と同様にして得られたGaN単結晶基板に、希釈したHPO溶液を用いてウェットエッチングを施して、実験例5のGaN単結晶基板を得た。
(フォトルミネッセンス測定及び蛍光顕微鏡測定)
実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の表面のフォトルミネッセンス測定をそれぞれ実施した。フォトルミネッセンス測定では、光源として、波長325nmのレーザ光を出射可能なHe−Cdレーザを用いた。レーザ光を、各GaN単結晶基板の表面に垂直に入射させることによって、発光スペクトルを得た。各発光スペクトルでは、365nm付近にピークが確認された。
フォトルミネッセンス測定は、波長0.5nm間隔で実施し、ピーク付近の値を正規分布で補間した。また、バックグラウンドはピークの裾の部分を直線近似することにより行った。
また、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の表面の蛍光顕微鏡測定をそれぞれ実施した。蛍光顕微鏡測定では、波長345nm以上の光を透過可能な光学系を用いた。
フォトルミネッセンス測定及び蛍光顕微鏡測定の結果、フォトルミネッセンス測定のフォトルミネッセンス強度(PL強度)と蛍光顕微鏡測定の蛍光強度とが相関関係を有していることが分かった。
図8は、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の表面をフォトルミネッセンス測定したときに得られる発光スペクトルの365nm付近におけるピークのPL強度をそれぞれ示す。PL強度の値は、実験例2のPL強度を1とした相対値である。図8は、実験例1、実験例4、実験例5、実験例3、実験例2の順に、PL強度が小さくなり、表面のダメージの程度が大きくなることを示している。
(分光エリプソメトリ測定)
実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の表面の分光エリプソメトリ測定を行った。分光エリプソメータ16としては、SOPRA社製の分光エリプソメータを用いた。光LT1の入射角度を65度、70度、75度と変化させて分光エリプソメトリ測定を行った。
(ダメージ評価)
GaN単結晶基板のモデル構造を、表層にダメージ層を有するGaN単結晶基板とした。さらに、ダメージ層上に、酸化膜及び凹凸層の混在層を仮定した。混在層は、有効媒質近似を用いて酸化物と空気とが50%ずつ混在したものと仮定した。このモデル構造を用いて光学シミュレーション及びフィッティングを行った。その結果、複素誘電率の実部εのスペクトル、複素誘電率の虚部εのスペクトル、複素屈折率の実部Nのスペクトル及び複素屈折率の虚部Kのスペクトルが得られた。
図9は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルK1〜K5は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素屈折率の虚部Kの波長280〜400nmのスペクトルを示す。グラフから、365nmの長波長側及び短波長側においてスペクトルK1〜K5が広がりを持っていることが分かった。また、ダメージの程度が大きくなるに連れて、365nmの長波長側及び短波長側における複素屈折率の虚部Kの値が大きくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルK1〜K5において、360nmにおける複素屈折率の虚部Kと370nmにおける複素屈折率の虚部Kとの差の絶対値は、それぞれ0.215、0.044、0.138、0.200、0.188であった。また、スペクトルK1〜K5において、370nmにおける複素屈折率の虚部Kの絶対値は、それぞれ0.012、0.023、0.031、0.118、0.187であった。
図10は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルK11〜K15は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素屈折率の虚部Kの波長700〜1600nmのスペクトルを示す。グラフに示されるように、スペクトルK2のみがピークを有しており、スペクトルK1,K3〜K5の値はゼロであった。よって、ダメージの程度が大きいGaN単結晶基板の分光エリプソメトリ測定を行うと、700〜1600nmにおいて複素屈折率の虚部Kがゼロでなく値を持つことが分かった。
図11は、図9に示されるスペクトルK1〜K5の1次微分を示すグラフである。具体的には、複素屈折率の虚部Kを波長について微分した。グラフ中の1次微分を表すスペクトルL1〜L5は、それぞれ、スペクトルK1〜K5の1次微分(スペクトルK1〜K5の傾き)を示す。グラフに示されるように、スペクトルL1〜L5は、いずれも極値を有する。また、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルK1〜K5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなり、極値となる波長が小さくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルL2,L3において、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長は、それぞれ347nm、361nmであった。
図12は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部εのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルM1〜M5は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素誘電率の虚部εの波長280〜400nmのスペクトルを示す。グラフから、365nmの長波長側及び短波長側においてスペクトルM1〜M5が広がりを持っていることが分かった。また、ダメージの程度が大きくなるに連れて、365nmの長波長側及び短波長側における複素誘電率の虚部εの値が大きくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルM1,M4,M5,M3,M2において、360nmにおける複素誘電率の虚部εと370nmにおける複素誘電率の虚部εとの差の絶対値は、それぞれ1.2、1.195、1.048、0.759、0.235であった。また、スペクトルM1,M4,M5,M3,M2において、370nmにおける複素誘電率の虚部εの絶対値は、それぞれ0.13、0.16、0.63、0.73、1.00であった。
図13は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部εのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルM11〜M15は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素誘電率の虚部εの波長700〜1700nmのスペクトルを示す。グラフに示されるように、スペクトルM2のみがピークを有しており、スペクトルM1,M3〜M5の値はゼロであった。よって、ダメージの程度が大きいGaN単結晶基板の分光エリプソメトリ測定を行うと、700〜1700nmにおいて複素誘電率の虚部εがゼロでなく値を持つことが分かった。
図14は、図12に示されるスペクトルM1〜M5の1次微分を示すグラフである。具体的には、複素誘電率の虚部εを波長について微分した。グラフ中の1次微分を表すスペクトルN1〜N5は、それぞれ、スペクトルM1〜M5の1次微分(スペクトルM1〜M5の傾き)を示す。グラフに示されるように、スペクトルN1〜N5は、いずれも極値を有する。また、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルM1〜M5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなり、極値となる波長が小さくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルN2,N3において、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長は、それぞれ347nm,363nmであった。
図15は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部Nのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルP1〜P5は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素屈折率の実部Nの波長280〜400nmのスペクトルを示す。グラフから、ダメージの程度が大きくなるに連れて、スペクトルP1〜P5の極大値が小さくなり、極大値となる波長が小さくなり、ピークの半値幅が大きくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルP1,P4,P5,P3,P2において、365nmにおける複素屈折率の実部Nと375nmにおける複素屈折率の実部Nとの差の絶対値は、それぞれ0.15、0.134、0.126、0.08、0.029であった。また、スペクトルP2,P3において、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値は、それぞれ2.69、2.733であった。
図16は、図15に示されるスペクトルP1〜P5の1次微分を示すグラフである。具体的には、複素屈折率の実部Nを波長について微分した。グラフ中の1次微分を表すスペクトルU1〜U5は、それぞれ、スペクトルP1〜P5の1次微分(スペクトルP1〜P5の傾き)を示す。グラフに示されるように、スペクトルU1〜U5は、1次微分の値がゼロとなる波長よりも短波長側に位置する部分において極大値を有する。これにより、1次微分の値がゼロとなる波長よりも短波長側に位置する部分において、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルP1〜P5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなり、極値となる波長が小さくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルU1〜U5は、1次微分の値がゼロとなる波長よりも長波長側に位置する部分において極小値を有する。これにより、1次微分の値がゼロとなる波長よりも長波長側に位置する部分において、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルP1〜P5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなることが分かった。
図17は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部εのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルQ1〜Q5は、それぞれ、実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の複素誘電率の実部εの波長280〜400nmのスペクトルを示す。グラフから、ダメージの程度が大きくなるに連れて、スペクトルQ1〜Q5の極大値が小さくなり、極大値となる波長が小さくなり、ピークの半値幅が大きくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルQ2,Q3,Q5,Q4,Q1において、365nmにおける複素誘電率の実部εと375nmにおける複素誘電率の実部εとの差の絶対値は、それぞれ0.125、0.326、0.416、0.589、0.69であった。また、スペクトルQ2,Q3において、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値は、7.15、7.43であった。
図18は、図17に示されるスペクトルQ1〜Q5の1次微分を示すグラフである。具体的には、複素誘電率の実部εを波長について微分した。グラフ中の1次微分を表すスペクトルV1〜V5は、それぞれ、スペクトルQ1〜Q5の1次微分(スペクトルQ1〜Q5の傾き)を示す。グラフに示されるように、スペクトルV1〜V5は、1次微分の値がゼロとなる波長よりも短波長側に位置する部分において極大値を有する。これにより、1次微分の値がゼロとなる波長よりも短波長側に位置する部分において、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルQ1〜Q5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなり、極値となる波長が小さくなる傾向にあることが分かった。
また、スペクトルV1〜V5は、1次微分の値がゼロとなる波長よりも長波長側に位置する部分において極小値を有する。これにより、1次微分の値がゼロとなる波長よりも長波長側に位置する部分において、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルQ1〜Q5の傾きの絶対値の最大値)が小さくなることが分かった。
図19は、図8に示されるPL強度と、複素屈折率の虚部K及び複素屈折率の実部Nのスペクトルの傾きの絶対値の最大値との関係を示すグラフである。グラフ中のプロットD1〜D5は、それぞれ、図9に示されるスペクトルK1〜K5の傾きの絶対値の最大値G1max(図11に示されるスペクトルL1〜L5の極値の絶対値)を示す。また、プロットE1〜E5は、それぞれ、図15に示されるスペクトルP1〜P5の傾きの絶対値の最大値G3maxを示す。グラフから、ダメージの程度が大きくなるに連れて、プロットD1〜D5,E1〜E5の値が小さくなる傾向にあることが分かった。よって、ダメージの程度が大きくなるに連れて、図15に示されるスペクトルP1〜P5の傾きの絶対値の最大値G3maxが小さくなることが分かった。
図20は、図8に示されるPL強度と、複素屈折率の虚部K及び複素屈折率の実部Nのスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長との関係を示すグラフである。グラフ中のプロットF1〜F5は、それぞれ、図9に示されるスペクトルK1〜K5の傾きの絶対値が最大となる波長(図11に示されるスペクトルL1〜L5の極値の波長)を示す。また、プロットG1〜G5は、それぞれ、図15に示されるスペクトルP1〜P5のうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾き(1次微分)の絶対値が最大となる波長を示す。グラフから、ダメージの程度が大きくなるに連れて、プロットF1〜F5,G1〜G5の値が小さくなる傾向にあることが分かった。
次に、GaN単結晶基板のモデル構造における混在層の厚さを表1に示す。表1から、ダメージの程度が大きくなるに連れて、混在層の厚さが大きくなることが分かった。
Figure 2006349374

(実験例6)
実験例1と同様にして得られたGaN単結晶基板に、HCl溶液及び50%NHOHを用いて洗浄を施して、実験例6のGaN単結晶基板を得た。
(実験例7)
実験例6と同様にして得られたGaN単結晶基板に、50%NHOHと過酸化水素水とを1:1で混合した溶液を用いて洗浄を施して、実験例7のGaN単結晶基板を得た。実験例1〜実験例5と同様に、実験例6,7のGaN単結晶基板の表面の分光エリプソメトリ測定を行った。
図21は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルK6,K7は、それぞれ、実験例6,7のGaN単結晶基板の複素屈折率の虚部Kの波長250〜550nmのスペクトルを示す。グラフから、365nm付近に極大値が確認された。これは、洗浄を繰り返すことにより、ダメージの程度が小さくなったため、エキシトンが発生し易くなったことに起因すると考えられる。
(実験例8)
3インチφの(110)面を主面とするInP単結晶基板の表面を研磨して、鏡面加工を施すことにより、実験例8のInP単結晶基板を得た。
(実験例9)
鏡面加工に代えて、反応性イオンエッチング法を用いたドライエッチングを施した以外は実験例8と同様にして、実験例9のInP単結晶基板を得た。
(実験例10)
実験例9と同様にして得られたInP単結晶基板に、ウェットエッチングを施して、実験例10のInP単結晶基板を得た。
(カソードルミネッセンス強度測定)
実験例8、実験例9及び実験例10のInP単結晶基板のカソードルミネッセンス強度測定を行った。測定結果を表2に示す。なお、カソードルミネッセンス強度は、実験例8のInP単結晶基板のカソードルミネッセンス強度を1とする相対値である。また、カソードルミネッセンス強度は、波長900nm付近の強度分布を倍率10000倍の視野内で積分した値である。
Figure 2006349374

表2から、実験例8、実験例9、実験例10の順で、ダメージの程度が小さくなる傾向にあることが分かった。
(分光エリプソメトリ測定)
実験例8、実験例9及び実験例10のInP単結晶基板の表面の分光エリプソメトリ測定を行った。分光エリプソメータ16としては、SOPRA社製の分光エリプソメータを用いた。光LT1の入射角度は、測定感度の高い75度とした。測定波長範囲は、300〜1200nmとした。
(ダメージ評価)
InP単結晶基板のモデル構造を、表層にダメージ層を有するInP単結晶基板とした。さらに、ダメージ層上に、酸化膜及び凹凸層の混在層を仮定した。混在層は、有効媒質近似を用いて酸化物と空気とが50%ずつ混在した層と仮定した。このモデル構造を用いて光学シミュレーション及びフィッティングを行った。その結果、複素誘電率の実部εのスペクトル、複素誘電率の虚部εのスペクトル、複素屈折率の実部Nのスペクトル及び複素屈折率の虚部Kのスペクトルが得られた。
図22は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部Nのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルP8〜P10は、それぞれ、実験例8〜実験例10のInP単結晶基板の複素屈折率の実部Nの波長800〜1100nmのスペクトルを示す。
図23は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。グラフ中のスペクトルK8〜K10は、それぞれ、実験例8〜実験例10のInP単結晶基板の複素屈折率の虚部Kの波長800〜1100nmのスペクトルを示す。
図24は、図22に示されるスペクトルP8〜P10の1次微分を示すグラフである。具体的には、複素屈折率の虚部Kを波長について微分した。グラフ中の1次微分を表すスペクトルL8〜L10は、それぞれ、スペクトルK8〜K10の1次微分を示す。グラフに示されるように、スペクトルL8〜L10は、いずれも極値を有する。また、ダメージの程度が大きくなるに連れて、極値の絶対値(スペクトルP8〜P10の傾きの絶対値の最大値)が小さくなり、極値となる波長が小さくなる傾向にあることが分かった。
図25は、カソードルミネッセンス強度と傾きの絶対値の最大値との関係を示すグラフである。グラフ中のプロットH8〜H10は、それぞれ、図23に示されるスペクトルK8〜K10の傾きの絶対値の最大値G1max(図24に示されるスペクトルL8〜L10の極値の絶対値)を示す。グラフから、カソードルミネッセンス強度と傾きの絶対値の最大値とが相関しており、ダメージの程度が小さくなるに連れて傾きの絶対値の最大値が大きくなることが分かった。
(実験例11)
20mm角のGaN単結晶基板を用いた以外は実験例1と同様にして、ダメージが除去された実験例11のGaN単結晶基板を得た。
(実験例12)
GaN単結晶インゴットをスライスして、20mm角のGaN単結晶基板を準備した。準備したGaN単結晶基板の表面を粗研磨した後、粒径0.1μmのダイヤモンド砥粒を用いて表面を更に研磨することによって、実験例12のGaN単結晶基板を得た。
(実験例13)
粒径0.1μmのダイヤモンド砥粒に代えて、粒径0.5μmのダイヤモンド砥粒を用いたこと以外は実験例12と同様にして、実験例13のGaN単結晶基板を得た。
(分光エリプソメトリ測定)
実験例11〜実験例13のGaN単結晶基板の表面の分光エリプソメトリ測定を実施した。実験例11〜実験例13のGaN単結晶基板のそれぞれについて、複素屈折率の虚部Kのスペクトルの傾きの絶対値の最大値G1maxを算出した。実験例12の最大値G1maxは、実験例13の最大値G1maxの2.6倍であった。実験例11の最大値G1maxは、実験例13の最大値G1maxの2.9倍であった。これにより、実験例11、実験例12、実験例13の順に表面のダメージの程度が大きくなることが分かった。
次に、実験例11〜実験例13のGaN単結晶基板の表面上に、HVPE法を用いて膜厚1μmのGaN薄膜を形成した。GaN薄膜の形成条件を下記に示す。なお、GaClガスは、Ga金属をHClガスと880℃で反応させることによって得られる。
・GaN単結晶基板の温度:1000℃
・反応ガス:NHガス、GaClガス
・NHガス圧力:10kPa
・GaClガス圧力:0.6Pa
GaN薄膜を形成した後、AFMによりGaN薄膜の表面粗さ(Ra:算術平均粗さ)を測定した。また、X線回折によりバルクに対する格子歪みの割合を測定した。これらの測定結果を表3に示す。表3から、実験例11及び実験例12のGaN単結晶基板は、化合物半導体デバイスに用いる基板として十分な性能を有することが分かった。
Figure 2006349374

実施形態に係る化合物半導体部材のダメージ評価方法及び化合物半導体部材の製造方法の工程を示すフローチャートである。 分光エリプソメトリ測定工程を模式的に示す図面である。 基板上に設けられた化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。 図4(a)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部KのスペクトルSP1を模式的に示すグラフであり、図4(b)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部εのスペクトルSP2を模式的に示すグラフである。 図5(a)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部NのスペクトルSP3を模式的に示すグラフであり、図5(b)は、分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部εのスペクトルSP4を模式的に示すグラフである。 図6(a)は、薄膜形成工程における化合物半導体基板を模式的に示す断面図であり、図6(b)は、薄膜形成工程における化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。 図7(a)は、電極形成工程における化合物半導体基板を模式的に示す断面図であり、図7(b)は、電極形成工程における化合物半導体膜を模式的に示す断面図である。 実験例1〜実験例5のGaN単結晶基板の表面をフォトルミネッセンス測定したときに得られる発光スペクトルの365nm付近におけるピークのPL強度をそれぞれ示す。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。 図9に示されるスペクトルK1〜K5の1次微分を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部εのスペクトルの一部を示すグラフである。 図12に示されるスペクトルM1〜M5の長波長側に位置する一部を示すグラフである。 図12に示されるスペクトルM1〜M5の1次微分を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部Nのスペクトルの一部を示すグラフである。 図15に示されるスペクトルP1〜P5の1次微分を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部εのスペクトルの一部を示すグラフである。 図18に示されるスペクトルQ1〜Q5の1次微分を示すグラフである。 図8に示されるPL強度と、複素屈折率の虚部K及び複素屈折率の実部Nのスペクトルの傾きの絶対値の最大値との関係を示すグラフである。 図8に示されるPL強度と、複素屈折率の虚部K及び複素屈折率の実部Nのスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長との関係を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部Nのスペクトルの一部を示すグラフである。 分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部Kのスペクトルの一部を示すグラフである。 図22に示されるスペクトルP8〜P10の1次微分を示すグラフである。 カソードルミネッセンス強度と傾きの絶対値の最大値との関係を示すグラフである。
符号の説明
10…化合物半導体基板(化合物半導体部材)、10a…化合物半導体基板の表面、12…光源、14…光検出部、16…分光エリプソメトリ、20…化合物半導体膜(化合物半導体部材)、20a…化合物半導体膜の表面、22…基板、30,32…薄膜、40,42…電極、A,B…波長域、LT1,LT2…光、G1max,G2max,G31max,G32max,G41max,G42max…傾きの絶対値の最大値、P1max,P2max,P3max,P4max…極大値、SP1…複素屈折率の虚部のスペクトル、SP2…複素誘電率の虚部のスペクトル、SP3…複素屈折率の実部のスペクトル、SP4…複素誘電率の実部のスペクトル、λ1max,λ2max,λ3max,λ4max…波長。

Claims (70)

  1. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた光学定数のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程と、
    を含む、化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  2. 前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  3. 前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  4. 前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  5. 前記光学定数は、複素屈折率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  6. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域よりも長波長側に位置する別の波長域におけるピークを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程と、
    を含む、化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  7. 化合物半導体領域と前記化合物半導体領域上に設けられたダメージ層とを有する化合物半導体部材における前記ダメージ層の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体領域と前記ダメージ層との間において光が少なくとも1回反射することによって前記複素屈折率の虚部のスペクトルに生じるピークを用いて、前記化合物半導体部材における前記ダメージ層の前記表面のダメージを評価する工程と、
    を含む、化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  8. 前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  9. 前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  10. 前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  11. 前記光学定数は、複素誘電率の虚部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  12. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域よりも長波長側に位置する別の波長域におけるピークを用いて、前記化合物半導体部材の前記表面のダメージを評価する工程と、
    を含む、化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  13. 化合物半導体領域と前記化合物半導体領域上に設けられたダメージ層とを有する化合物半導体部材における前記ダメージ層の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体領域と前記ダメージ層との間において光が少なくとも1回反射することによって前記複素誘電率の虚部のスペクトルに生じるピークを用いて、前記化合物半導体部材における前記ダメージ層の前記表面のダメージを評価する工程と、
    を含む、化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  14. 前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  15. 前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  16. 前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  17. 前記光学定数は、複素屈折率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  18. 前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  19. 前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  20. 前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  21. 前記光学定数は、複素誘電率の実部であり、
    前記ダメージを評価する工程では、前記波長域におけるスペクトルの極大値を用いる、請求項1に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  22. 前記化合物半導体部材は、化合物半導体基板である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  23. 前記化合物半導体部材は、基板上に設けられた化合物半導体膜である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  24. 前記化合物半導体部材は、単結晶材料又は多結晶材料からなる、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  25. 前記バンドギャップは、1.6×10−19J以上である、請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  26. 前記化合物半導体部材は、B、Al及びGaのうち少なくとも1つを含む窒化物系化合物半導体からなる、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  27. 前記化合物半導体部材は、Be及びZnのうち少なくとも1つを含む酸化物系化合物半導体からなる、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  28. 前記化合物半導体部材は、ZnSe系化合物半導体からなる、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物半導体部材のダメージ評価方法。
  29. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  30. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  31. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  32. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  33. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの1次微分の極値の絶対値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  34. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  35. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  36. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  37. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  38. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの極大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  39. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  40. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも長波長側に位置する部分における傾きの絶対値の最大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  41. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルのうち極大値に対応する波長よりも短波長側に位置する部分における傾きの絶対値が最大となる波長が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  42. 化合物半導体部材の表面の分光エリプソメトリ測定を行う工程と、
    前記分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、前記化合物半導体部材のバンドギャップに対応する波長を含む波長域におけるスペクトルの極大値が所定の閾値以上の場合に良品と判断する工程と、
    を含む、化合物半導体部材の製造方法。
  43. 前記化合物半導体部材は、化合物半導体基板である、請求項29〜42のいずれか一項に記載の化合物半導体部材の製造方法。
  44. 前記化合物半導体部材は、基板上に設けられた化合物半導体膜である、請求項29〜42のいずれか一項に記載の化合物半導体部材の製造方法。
  45. 前記良品と判断する工程の後に、前記化合物半導体部材の前記表面上に薄膜を形成する工程を更に含む、請求項29〜44のいずれか一項に記載の化合物半導体部材の製造方法。
  46. 前記良品と判断する工程の後に、前記化合物半導体部材の前記表面上に電極を形成する工程を更に含む、請求項29〜45のいずれか一項に記載の化合物半導体部材の製造方法。
  47. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素屈折率の虚部と370nmにおける複素屈折率の虚部との差の絶対値が0.045以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  48. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素屈折率の虚部の絶対値が0.18以下である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  49. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  50. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素誘電率の虚部と370nmにおける複素誘電率の虚部との差の絶対値が0.24以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  51. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素誘電率の虚部の絶対値が0.9以下である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  52. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  53. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素屈折率の実部と375nmにおける複素屈折率の実部との差の絶対値が0.035以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  54. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が2.7以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  55. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素誘電率の実部と375nmにおける複素誘電率の実部との差の絶対値が0.13以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  56. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が7.2以上である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  57. 表面上に形成され酸化膜及び凹凸層のうち少なくとも一方を含む層の厚さが6nm以下である、窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  58. 当該窒化ガリウム系化合物半導体部材は、窒化ガリウム系化合物半導体基板である、請求項47〜57のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  59. 当該窒化ガリウム系化合物半導体部材は、基板上に設けられた窒化ガリウム系化合物半導体膜である、請求項47〜57のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体部材。
  60. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素屈折率の虚部と370nmにおける複素屈折率の虚部との差の絶対値が0.045以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  61. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素屈折率の虚部の絶対値が0.18以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  62. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  63. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた360nmにおける複素誘電率の虚部と370nmにおける複素誘電率の虚部との差の絶対値が0.24以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  64. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた370nmにおける複素誘電率の虚部の絶対値が0.9以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  65. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の虚部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの傾きの絶対値が最大となる波長が350nm以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  66. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素屈折率の実部と375nmにおける複素屈折率の実部との差の絶対値が0.035以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  67. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素屈折率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が2.7以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  68. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた365nmにおける複素誘電率の実部と375nmにおける複素誘電率の実部との差の絶対値が0.13以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  69. 表面の分光エリプソメトリ測定によって得られた複素誘電率の実部のスペクトルにおいて、300〜400nmの波長域におけるスペクトルの極大値が7.2以上である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
  70. 表面上に形成され酸化膜及び凹凸層のうち少なくとも一方を含む層の厚さが6nm以下である窒化ガリウム系化合物半導体部材上に形成される、窒化ガリウム系化合物半導体膜。
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