JP2006348757A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の未暖機時に生じるエミッションの悪化を抑制し、ウエストゲートバルブの故障診断を効率的に行う内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は触媒暖機などを行う。点火時期制御手段は冷間始動時に点火時期を第1の点火時期に設定する。ウエストゲートバルブ制御手段は点火時期が第1の点火時期よりも遅角していないときにはウエストゲートバルブを閉に設定し、点火時期が第1の点火時期に設定されているときにウエストゲートバルブの開度を制御する。点火時期が第1の点火時期に設定されている場合には、ウエストゲートバルブを開にしてもエミッションが悪化しない。内燃機関の回転数が目標回転数に維持されるようにウエストゲートバルブの開度を制御し、ターボ過給機による過給圧を一定に維持することができ、排気ガスの熱を効果的に触媒に供給して暖機する。以上より、エミッションの悪化を抑制して適切に触媒暖機を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、冷間始動時の触媒暖機制御などを行う内燃機関の制御装置に関する。
従来より、内燃機関の冷間始動時において、触媒を活性温度にまで昇温するための制御(所謂、触媒暖機制御)が行われている。一般的には、ターボ過給機(以下、単に「ターボ」とも呼ぶ。)の上流側の排気通路と下流側の排気通路とをバイパスさせる通路上に設けられたウエストゲートバルブの開度などを制御することによって触媒暖機制御が行われている。例えば、特許文献1には、触媒の未暖機時にウエストゲートバルブ(以下、単に「W/G」とも呼ぶ。)を開けて、早期に触媒暖機を行う技術が記載されている。
また、上記したウエストゲートバルブの故障診断方法に関しても、種々の技術が開示されている。例えば、特許文献2には、吸気圧力を監視することによってウエストゲートバルブの故障診断を行う技術が記載されている。特許文献3には、検出した過給圧と、内燃機関の回転数に対応して予め記憶した過給圧とを比較し、過給圧が異常である場合にウエストゲートバルブを強制的に開く技術が記載されている。更に、特許文献4には、過給圧が内燃機関の回転数と負荷代表値とから求められた吸気圧力のマップ値よりも高い場合には、ウエストゲートバルブを閉弁状態で故障したと判定する技術が記載されている。
特開2001−107722号公報 特開平7−293302号公報 実公平3−52986号公報 特開平4−171225号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、触媒の未暖機時にウエストゲートバルブを開くことによって、エミッションが悪化してしまう場合があった。また、特許文献2乃至4に記載された技術では、触媒暖機制御中にウエストゲートバルブなどの故障診断を効率的に行うことができなかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、触媒の未暖機時にウエストゲートバルブを開くことによって生じるエミッションの悪化を抑制すると共に、触媒暖機制御中にウエストゲートバルブなどの故障診断を効率的に行うことが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明の1つの観点では、内燃機関の制御装置は、内燃機関における点火時期を制御する点火時期制御手段と、ターボ過給機の上流側の排気通路と前記ターボ過給機の下流側の排気通路とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられた、ウエストゲートバルブの開度を制御するウエストゲートバルブ制御手段と、を有し、前記点火時期制御手段は、前記内燃機関の冷間始動時に、前記点火時期を第1の点火時期に設定する制御を行い、前記ウエストゲートバルブ制御手段は、前記点火時期が前記第1の点火時期よりも遅角していないときには、前記ウエストゲートバルブを閉に設定し、前記点火時期が前記第1の点火時期に設定されているときには、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数に維持されるように、前記ウエストゲートバルブの開度を制御する。
上記の内燃機関の制御装置は、触媒暖機などを行うために好適に用いられる。点火時期制御手段は点火時期を制御し、ウエストゲートバルブ制御手段は、ウエストゲートバルブを制御する。詳しくは、点火時期制御手段は、冷間始動時に、点火時期を第1の点火時期に設定する制御を行う。また、ウエストゲートバルブ制御手段は、点火時期が第1の点火時期よりも遅角してないときには、ウエストゲートバルブを閉に設定することによって、エミッションの悪化を防止する。一方、点火時期が第1の点火時期に設定されているときに、内燃機関の回転数が目標回転数に維持されるように、ウエストゲートバルブの開度を制御する。この場合には、ウエストゲートバルブを開にしても、後燃えが確保されるため、エミッションが悪化しないからである。また、内燃機関の回転数が目標回転数に維持されるようにウエストゲートバルブの開度を制御することにより、ターボ過給機による過給圧を一定に維持することができるため、排気ガスの熱を効果的に触媒に供給して暖機することが可能となる。以上より、上記の内燃機関の制御装置によれば、エミッションの悪化を抑制して、適切に触媒暖機を行うことができる。
上記の内燃機関の制御装置の一態様では、前記点火時期制御手段は、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数に維持されるように、前記内燃機関が失火しない限界まで遅角させた第2の点火時期から前記点火時期の制御を開始する。
この態様では、点火時期制御手段は、内燃機関が失火しない限界まで遅角させた第2の点火時期から点火時期の制御を開始する。冷間始動時の初期の段階では、内燃機関の温度が低いため、点火時期を遅角させ過ぎると失火が生じる可能性が高くなる。そのため、点火時期制御手段は、上記した第1の点火時期よりも進角している第2の点火時期から点火時期の制御を開始する。また、点火時期制御手段は、内燃機関の回転数が目標回転数に維持されるように、回転数に基づいて点火時期の制御を行う。このような点火時期の制御を行うことによって、点火時期が第2の点火時期から第1の点火時期になるまで遅角される。以上より、内燃機関の制御装置は、内燃機関の失火を防止して、適切に触媒暖機を行うことができる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記第1の点火時期に設定するための前記点火時期の制御を第1の所定時間行ったときに、当該点火時期が前記第1の点火時期に設定されていない場合には、前記ターボ過給機が故障していると診断するターボ過給機診断手段を更に備える。
この態様では、ターボ過給機診断手段は、第1の点火時期に設定するための点火時期の制御を第1の所定時間行っときに、点火時期が第1の点火時期に設定されていない場合には、ターボ過給機が故障していると診断する。ターボ過給機が正常であれば、内燃機関が十分に暖機するとターボ過給機が駆動し始めて、内燃機関の回転数が上昇する。前述したように、点火時期制御手段は回転数が目標回転数に維持されるように点火時期を制御するが、点火時期が遅角されない場合には、内燃機関の回転数が概ね変化していないといえる。このように回転数が変化していない場合には、ターボ過給機による過給が行われていない可能性が高い。即ち、ターボ過給機が故障している可能性が高い。したがって、ターボ過給機故障診断手段は、点火時期制御の開始から所定時間経過しても、点火時期が第1の点火時期になっていない場合には、ターボ過給機が故障していると判定する。以上により、内燃機関の制御装置によれば、触媒暖機のための制御中に、効率的にターボ過給機の故障診断を行うことができる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記ウエストゲートバルブの開度の制御を行ったときに、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数を超えた時間が第2の所定時間以上となった場合には、前記ウエストゲートバルブが故障していると診断するウエストゲートバルブ診断手段を更に備える。
この態様では、ウエストゲートバルブ診断手段は、ウエストゲートバルブの開度の制御を行ったときに、内燃機関の回転数が目標回転数を超えた時間が第2の所定時間以上となった場合には、ウエストゲートバルブが故障していると診断する。ウエストゲートバルブ制御手段は、点火時期が第1点火時期に設定されているときには過給が進んで内燃機関の回転数が上昇するため、ウエストゲートバルブを開いていくことによって、内燃機関の回転数の上昇を抑制する。しかしながら、ウエストゲートバルブを制御しても、内燃機関の回転数が目標回転数から上昇している場合には、ウエストゲートバルブが動作していない可能性が高い。したがって、ウエストゲートバルブ診断手段は、ウエストゲートバルブの開度の制御の実行中に、内燃機関の回転数が目標回転数を超えた時間が第2の所定時間以上である場合には、ウエストゲートバルブが故障していると診断する。以上により、内燃機関の制御装置によれば、触媒暖機のための制御中に、効率的にウエストゲートバルブの故障診断を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[車両の構成]
まず、本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の全体構成について、図1を用いて説明する。なお、図1では、実線矢印がガスの流れる方向を示し、破線矢印は信号の入出力を示している。
車両は、主に、吸気通路3と、ターボ過給機(ターボ)4と、スロットルバルブ5と、内燃機関6と、点火プラグ7と、排気通路8と、バイパス通路9と、ウエストゲートバルブ(W/G)10と、触媒11と、吸気量センサ13と、吸気圧センサ14と、水温センサ15と、ECU(Engine Control Unit)20と、を備える。
吸気通路3には、外部から吸入された吸気が通過する。この吸入された吸気の量は、吸気通路3上に設けられた吸気量センサ13によって検出される。また、吸気通路3中には、ターボ過給機4のタービン4aが配設されており、吸気はタービン4aの回転によって圧縮される(過給される)。更に、吸気通路3中には、内燃機関6に供給する吸気量を調整するスロットルバルブ5が設けられている。スロットルバルブ5は、ECU20によって開度(以下、「スロットル開度」と呼ぶ。)が制御される。
スロットルバルブ5を通過した吸気は、内燃機関6のシリンダ(不図示)内に流入する。内燃機関6に供給される吸気の圧力(以下、この圧力を「吸気管圧力」と呼ぶ。)は、吸気圧センサ14によって検出される。内燃機関6は、例えば、ガソリンエンジンなどのエンジンとすることができる。内燃機関6のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ7が取り付けられ、各点火プラグ7の火花放電によって筒内の混合気に着火される。この点火プラグ7の点火時期などは、ECU20によって制御される。また、内燃機関6のシリンダブロックには、冷却水の温度を検出する水温センサ15が取り付けられている。水温センサ15は、検出した温度をECU20に供給する。
内燃機関6から排出された排気ガスは、排気通路8を通過する。排気ガスは、排気通路8に設けられたターボ過給機4のタービン4bを回転させる。このようなタービン4bの回転トルクが、過給機4内のコンプレッサホイール(不図示)に伝達されてタービン4aが回転することによって、ターボ過給機4を通過する吸気が圧縮される。
更に、排気通路8には、ターボ過給機4の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路9が接続されている。このバイパス通路9上には、ウエストゲートバルブ10が設けられている。ウエストゲートバルブ10が閉であるときには、排気ガスは過給機4に流入し、バイパス通路9には流れない。逆に、ウエストゲートバルブ10が開であるときには、排気ガスはバイパス通路9にも流れる。そのため、ターボ過給機4による過給が抑えられる。このようなウエストゲートバルブ10の開度は、ECU20によって制御される。
また、排気通路8の下流には、触媒11が設けられている。触媒11は、三元触媒などによって構成され、排気ガスを浄化する。
ECU20は、図示しないCPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インタフェイスなどを含んで構成される。ECU20は、上述した各種センサから供給される出力に基づいて、車両内の制御を行う。具体的には、ECU20は、点火時期制御手段、ウエストゲートバルブ制御手段、ターボ過給機診断手段、及びウエストゲートバルブ診断手段として機能する。即ち、ECU20は、内燃機関6の制御装置として機能する。ECU20が行う制御の詳細は、後述する。
[基本概念]
次に、本実施形態に係る内燃機関6の制御装置が行う制御方法の基本概念について、簡単に説明する。
本実施形態に係る内燃機関6の制御装置は、冷間始動時に、触媒11を活性温度まで昇温するための制御、即ち触媒暖機制御を行う。具体的には、上記したECU20が、触媒11が適切に昇温するように、且つ、エミッションが悪化しないように、スロットルバルブ5の開度の制御、点火時期の制御、及びウエストゲートバルブ10の開度の制御を行う。更に、このような制御の実行中に、ECU20は、ターボ過給機4の故障診断と、ウエストゲートバルブ10の故障診断を行う。
(HCの排出抑制方法)
ここで、触媒暖機制御に伴って発生する問題と、この問題を解決するために行う本実勢形態に係る制御方法について説明する。
冷間始動時に触媒11を昇温させるためには、高温の排気ガスを効果的に触媒11に供給する必要がある。そのため、排気ガスの熱がターボ過給機4の駆動によって奪われてしまうことを抑制することが好ましい。1つの方法としては、ウエストゲートバルブ10を開にすることによりターボ過給機4の駆動を抑制することによって、排気ガスの熱を効果的に触媒11に供給する方法がある。しかしながら、ウエストゲートバルブ10を開にすると、エキゾーストマニホールド内の排気ガスの滞留時間が短いために排気ガスの後燃えが減少して、排気ガス中のHC(炭化水素)が増加し、エミッションが悪化してしまう場合がある。
したがって、本実施形態では、上記したHCの排出を抑制して、触媒暖機を実行する。具体的には、本実施形態に係る内燃機関6の制御装置は、点火時期を遅角させた状態で、ウエストゲートバルブ10を開に設定して触媒暖機を行う。こうするのは、点火時期を遅角させることにより後燃えが確保されるため、HCの排出が抑制されるので、ウエストゲートバルブ10を開に設定してもエミッションが悪化する恐れがないからである。
図2は、内燃機関6の点火時期と、ウエストゲートバルブ(W/G)10が開であるとき及び閉であるときのHCの発生量との関係を、具体的に示した図である。図2は、横軸に点火時期を示し、縦軸にHCの量を示している。また、符号31で示す曲線がウエストゲートバルブ10が開であるときのグラフを示し、符号32で示す曲線がウエストゲートバルブ10が閉であるときのグラフを示している。
図2より、ウエストゲートバルブ10が開である場合には、ウエストゲートバルブ10が閉である場合と比較して、HCの発生量が多いことがわかる。しかしながら、点火時期が符号33で示す点火時期よりも遅角した場合には、ウエストゲートバルブ10が開のときのHCの発生量は、ウエストゲートバルブ10が開のときのHCの発生量と概ね同一であることがわかる。即ち、点火時期が符号33で示す点火時期よりも遅角した場合には、ウエストゲートバルブ10が開であってもHCの発生量が少ないといえる。これは、点火時期の遅角が大きい場合には、ターボ過給機4の前で、HCの後燃えが概ね完了するためである。本実施形態では、このような関係を考慮して、ECU20は、符合Aで示す点火時期(以下、「触媒要求点火時期」と呼ぶ。)に設定し、且つウエストゲートバルブ10を開にして触媒暖機を行う。これにより、HCの発生を抑制して、触媒11を効果的に暖機することができる。なお、触媒要求点火時期Aは第1の点火時期に対応する。
更に、ECU20は、冷間始動時の初期の段階(以下、この時期を「冷間始動直後」とも呼ぶ。)では、図2中の符号Bで示す点火時期(以下、「燃焼限界点火時期」と呼ぶ。)に設定する。即ち、ECU20は、内燃機関6の冷間始動直後は、触媒要求点火時期Aよりも進角した燃焼限界点火時期Bに設定する。この理由を、図3を用いて説明する。
図3は、内燃機関6内のピストンの未暖機時及び暖機後における、内燃機関6の燃焼について示した図である。図3は、横軸に点火時期を示し、縦軸に内燃機関6における失火回数を示している。図示のように、ピストンの未暖機時では、ピストンの暖機後よりも、点火時期を遅角させているときに発生する失火回数が多いことがわかる。つまり、ピストンの未暖機時に、即ち冷間始動直後に、点火時期を遅角させ過ぎると失火が発生する可能性が高い。したがって、本実施形態では、ECU20は、冷間始動直後は、符号Bで示すような点火時期、即ち失火が発生しない限界まで遅角させた点火時期(燃焼限界点火時期)に点火時期を設定する。この燃焼限界点火時期Bは、第2の点火時期に対応する。
ここで、図2を参照すると、燃焼限界点火時期Bは、符号33で示す点火時期よりも進角している。そのため、点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定した状態で、ウエストゲートバルブ10を開にすると、HCの発生量が多くなる。したがって、本実施形態では、ECU20は、点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定している際には、HCの発生を抑制するためにウエストゲートバルブ10を閉に設定する。即ち、ECU20は、冷間始動直後には、点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定すると共に、ウエストゲートバルブ10を閉に設定する。そして、ECU20は、内燃機関6の暖機後に、点火時期を触媒要求点火時期Aに設定すると共に、ウエストゲートバルブ10を開に設定する。このように、冷間始動直後に、燃焼限界点火時期Bに設定すると共に、ウエストゲートバルブ10を閉に設定することにより、内燃機関6の失火とHCの発生を抑制することが可能となる。
(触媒暖機制御方法)
ここで、本実施形態に係る触媒暖機制御方法について、図4に示す具体例を参照して説明する。
図4は、冷間始動直後に触媒暖機制御を行ったときの車両内の状態の一例を示す図である。図4(a)は内燃機関6の回転数を示し、図4(b)は点火時期を示し、図4(c)はウエストゲートバルブ10の開度を示し、図4(d)は排気ガスの温度(排気温度)を示し、図4(e)はスロットル開度を示し、図4(f)は吸気管圧力を示している。また、図4は、それぞれ横軸に時間を示している。
まず、ECU20は、冷間始動直後は、点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定すると共に、ウエストゲートバルブ10を閉に設定する制御(以下、この制御を「初期設定制御」と呼ぶ。)を行う。具体的には、ECU20は、図4(b)に示すように点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定すると共に、図4(c)に示すようにウエストゲートバルブ10を閉に設定する。こうするのは、内燃機関6における失火と、HCの発生とを抑制するためである。
また、ECU20は、初期設定制御において、内燃機関6の回転数が目標回転数Cとなるようにスロットル開度を設定する。具体的には、ECU20は、回転数が目標回転数Cとなるように、図4(e)中の符号Dで示すスロットル開度に設定し続ける。このように、スロットル開度を固定するのは、ターボ過給機4の過給に起因する内燃機関6の回転数の変化を、純粋に観察できるからである。なお、冷間始動直後は、排気ガスの熱は内燃機関6の構成要素(例えば、ピストンなど)の暖機に用いられるため、ターボ過給機4はほとんど駆動しない。即ち、冷間始動直後は、ターボ過給機4による過給がほとんど行われず、無過給状態にある。よって、図4(f)中の矢印39で示すように、吸気管圧力はほとんど上昇しない。
次に、ECU20は、上記のような初期設定制御を行って内燃機関6が十分に暖機した後に、燃焼限界点火時期Bから点火時期を変化させていく制御(以下、この制御を「点火時期制御」と呼ぶ。)を行う。内燃機関6が十分に暖機したら、排気ガスの熱はターボ過給機4に供給されるため、ターボ過給機4による過給が始まり、内燃機関6におけるトルクが上昇し始める、言い換えると回転数が上昇し始める。ECU20は、このような内燃機関6の回転数の上昇を抑えるように、詳しくは内燃機関6の回転数が目標回転数Cに維持されるように、点火時期を制御する。具体的には、ECU20は、内燃機関6の回転数を監視して、内燃機関6の回転数が上昇し始めたときに内燃機関6が十分に暖機したと判断して、点火時期制御を実行する。そして、ECU20は、内燃機関6の回転数に基づいて点火時期を制御する。
図4では、時刻t1において、内燃機関6が十分に暖機する。よって、時刻t1において、内燃機関6の回転数が上昇し始める。ECU20は、このような回転数の上昇を抑えるように、時刻t1から点火時期を制御し始める。内燃機関6の回転数に基づいて点火時期を制御することによって、図4(b)中の矢印40で示すように点火時期は徐々に遅角していく。即ち、回転数の上昇を抑えるように点火時期を制御することにより、点火時期は徐々に遅角していく。このような点火時期制御によって、内燃機関6の回転数は、図4(a)中の一点鎖線42で示すように上昇することなく、矢印41で示すように概ね目標回転数Cに維持される。
次に、ECU20は、点火時期制御によって点火時期が触媒要求点火時期Aまで遅角された時点で、点火時期を触媒要求点火時期Aに固定して、ウエストゲートバルブ10の開度を制御する(以下、この制御を「ウエストゲートバルブ制御」と呼ぶ。)。点火時期を固定するとターボ過給機4による過給によって内燃機関6の回転数が上昇するため、ECU20は、ウエストゲートバルブ10の開度を制御してターボ過給機4による過給圧を一定に保つことにより、内燃機関6の回転数の上昇を抑える。具体的には、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cに維持されるように、内燃機関6の回転数に基づいてウエストゲートバルブ10の開度を制御する。
図4では、時刻t2において、点火時期が触媒要求点火時期Aになる。ECU20は、この時刻t2において、図4(b)に示すように、点火時期制御を停止して、点火時期を触媒要求点火時期Aに固定する。そして、ECU20は、内燃機関6の回転数に基づいてウエストゲートバルブ10を制御する。この場合、図4(c)中の矢印44で示すように、ウエストゲートバルブ10は徐々に開いていく。即ち、回転数が目標回転数Cに維持されるように、ウエストゲートバルブ10を制御することによって、ウエストゲートバルブ10は徐々に開いていく。このようなウエストゲートバルブ制御によって、図4(a)中の矢印45で示すように、内燃機関6の回転数は概ね目標回転数Cに維持される。
(故障診断方法)
本実施形態では、触媒暖機制御中に、車両内の構成要素の故障診断を実行する。詳しくは、ECU20は、上記した点火時期制御時、及びウエストゲートバルブ制御時に、ターボ過給機4とウエストゲートバルブ10の故障診断を行う。
点火時期制御中に、ECU20は、ターボ過給機4の故障診断を行う。詳しくは、ECU20は、点火時期制御時の点火時期に基づいてターボ過給機4の故障を診断する。点火時期に基づいてターボ過給機4の故障診断を行うことができる理由は、以下の通りである。
ターボ過給機4が正常であれば、内燃機関6が十分に暖機した際にターボ過給機4が駆動し始めることによって、内燃機関6の回転数が上昇する。前述したように、ECU20は回転数の上昇が抑制されるように(即ち、回転数が目標回転数Cに維持されるように)点火時期を制御するが、点火時期の遅角が進まない場合には、内燃機関6の回転数が概ね変化していないといえる。このように回転数が変化していない場合には、ターボ過給機4による過給が行われていない可能性が高い。即ち、ターボ過給機4におけるタービン4a、4bやコンプレッサなどが故障している可能性が高い。したがって、本実施形態では、ECU20は、点火時期制御の開始から所定時間T1(第1の所定時間)経過しても、点火時期が触媒要求点火時期Aになっていない場合には、ターボ過給機4が故障していると判定する。
なお、ターボ過給機4が正常である場合には、図4(f)中の矢印47で示すように吸気管圧力は上昇するが、ターボ過給機4が故障している場合には、一点鎖線48で示すように吸気管圧力は上昇しない。よって、上記では、点火時期に基づいてターボ過給機4の故障診断を行う例について示したが、他の例では、点火時期の代わりに吸気管圧力に基づいてターボ過給機4の故障診断を行うことができる。
一方、ウエストゲートバルブ制御中に、ECU20は、ウエストゲートバルブ10の故障診断を行う。詳しくは、ECU20は、ウエストゲートバルブ10を制御したときの内燃機関6の回転数に基づいて、ウエストゲートバルブ10の故障を診断する。回転数に基づいてウエストゲートバルブ10の故障診断を行うことができる理由は、以下の通りである。
ウエストゲートバルブ制御では、点火時期を触媒要求点火時期Aに固定するため、過給が進むことによって内燃機関6の回転数が上昇する。そのため、ウエストゲートバルブ制御では、ウエストゲートバルブ10を開いていくことによって、内燃機関6の回転数の上昇を抑制する。しかしながら、ウエストゲートバルブ10を制御しても、内燃機関6の回転数が目標回転数Cから上昇している場合には、ウエストゲートバルブ10が動作していない可能性が高い。したがって、本実施形態では、ECU20は、ウエストゲートバルブ制御の実行中に、内燃機関6の回転数が目標回転数Cを継続して超えた時間(累計時間)が所定時間T2以上である場合には、ウエストゲートバルブ10が故障していると判断する。なお、所定時間T2は第2の所定時間に対応する。
以上のように、本実施形態に係る内燃機関6の制御装置によれば、エミッションの悪化を抑制して適切に触媒暖機を行うことができると共に、触媒暖機制御中に効率的に故障診断を行うことが可能となる。
[触媒暖機制御処理]
次に、触媒暖機制御時に行われる具体的な処理について説明する。
図5は、触媒暖機制御を行う際に実行される全体処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU20によって実行される。
まず、ステップS11では、ECU20は、内燃機関6が冷間始動にあり、且つアイドル状態であるか否かを判定する。例えば、ECU20は、水温センサ15が検出した温度を取得し、この温度が所定温度以下であるか否かを判定する。冷間始動のアイドル状態である場合(ステップS11;Yes)には、処理はステップS11に進む。この場合には、以下の処理において触媒暖機制御を実行する。一方、冷間始動のアイドル状態ではない場合(ステップS11;No)には、処理は当該フローを抜ける。この場合には、触媒暖機制御を行わない。
ステップS12では、ECU20は、前述した初期設定制御に係る処理(初期設定制御処理)を実行する。そして、初期設定制御処理が終了したら、処理はステップS13に進む。
ステップS13では、ECU20は、触媒暖機制御に係る処理(触媒暖機制御処理)を実行する。そして、触媒暖機制御処理が終了したら、処理は当該フローを抜ける。
図6は、図5に示したフローチャートのステップS12における初期設定制御処理を示すフローチャートである。この初期設定制御処理も、ECU20が行う。
まず、ステップS21では、ECU20は、内燃機関6における点火時期を燃焼限界点火時期Bに設定する。こうするのは、内燃機関6の失火を抑制するためである。そして、処理はステップS22に進む。
ステップS22では、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cになるように、スロットル開度を設定する。具体的には、ECU20は、目標回転数Cが得られるスロットル開度に固定する。こうするのは、ターボ過給機4による過給に起因する内燃機関6の回転数の変化、即ち過給に起因する回転数の変化を純粋に観察するためである。そして、処理はステップS23に進む。
ステップS23では、ECU20は、ウエストゲートバルブ10を閉じる。こうするのは、ターボ過給機4の上流における後燃えを確保することによって、HCの発生を抑制するためである。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
図7は、図5に示したフローチャートのステップS13における触媒暖機制御処理を示すフローチャートである。この触媒暖機制御処理も、ECU20が行う。なお、触媒暖機制御処理は、前述した点火時期制御に係る処理(点火時期制御処理)とウエストゲートバルブ制御に係る処理(ウエストゲートバルブ制御処理)から構成される。
まず、ステップS31では、ECU20は、点火時期制御処理を実行する。この点火時期制御処理が終了したら、処理はステップS32に進む。ステップS32では、ECU20は、ウエストゲートバルブ制御処理を実行する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
図8は、図7に示したフローチャートのステップS31における点火時期制御処理を示すフローチャートである。点火時期制御処理では、主に、点火時期を触媒要求点火時期Aまで遅角させる処理と、ターボ過給機4の故障を診断する処理が行われる。この点火時期制御処理も、ECU20が行う。
まず、ステップS41では、ECU20は、点火時期制御処理の実行開始から所定時間T1が経過したか否かを判定する。詳しくは、ステップS41では、点火時期制御処理の実行開始から所定時間T1が経過したか否かを判定することによって、ターボ過給機4の故障診断を行っている。点火時期制御処理の実行開始からの経過時間を判定することによって、ターボ過給機4の故障が診断可能となる理由は、以下の通りである。
点火時期制御処理の実行時には内燃機関6が十分に暖機しているため、排気ガスの熱がターボ過給機4に供給されることによって、過給により内燃機関6の回転数が上昇する。そのため、ECU20は、このような内燃機関6の回転数の上昇が抑制されるように点火時期を制御する(後述するステップS42及びステップS43の処理)。しかしながら、このような処理を所定時間T1行っても、点火時期が触媒要求点火時期Aにならない場合には、内燃機関6の回転数が概ね変化していない、即ちターボ過給機4による過給が行われていないといえる。この場合、ターボ過給機4が故障している可能性が高い。以上により、点火時期制御処理の実行開始から所定時間T1が経過したか否かを判定することによって、ターボ過給機4の故障の診断を行うことができる。
点火時期制御処理の実行開始から所定時間T1が経過している場合(ステップS41;Yes)には、処理はステップS42に進む。ステップS42では、ECU20は、ターボ過給機4が故障している(ターボ故障)と判定する。そして、処理はステップS43に進む。
ステップS43では、ECU20は、スロットル開度を補正する。具体的には、ECU20は、過給圧に対応するだけの吸気が供給されるようにスロットル開度を大きくする。即ち、ECU20は、過給圧に対応するだけスロットル開度を補正する。これにより、内燃機関6の回転数を上昇させて、このような上昇を抑えるように点火時期の制御を行うことにより、点火時期を触媒要求点火時期Aまで遅角させることが可能となる。以上の処理が終了すると、処理はステップS44に進む。
一方、点火時期制御の実行開始から所定時間T1が経過していない場合(ステップS41;No)には、処理はステップS44に進む。
ステップS44では、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cであるか否かを判定する。回転数が目標回転数Cである場合(ステップS44;Yes)には、処理はステップS46に進み、回転数が目標回転数Cではない場合(ステップS44;No)には、処理はステップS45に進む。
ステップS45では、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cではないため、回転数が目標回転数Cになるように点火時期を制御する。具体的には、ECU20は、回転数が目標回転数Cよりも大きい場合には点火時期を遅角させ、逆に、回転数が目標回転数Cよりも小さい場合には点火時期を進角させる。以上の処理が終了すると、処理はステップS41に戻り、点火時期制御処理の開始から所定時間T1が経過したか否かの判定を再度行う。
ステップS46では、ECU20は、点火時期が触媒要求点火時期Aであるか否かを判定する。点火時期が触媒要求点火時期Aである場合には、触媒11を効果的に昇温させるためにウエストゲートバルブ10を閉から開にしてもHCの発生量が少ないため、ウエストゲートバルブ10を開にして効果的に触媒暖機を行うことができるからである。したがって、点火時期が触媒要求点火時期Aである場合(ステップS46;Yes)には、処理は当該フローを抜ける。この場合には、点火時期を触媒要求点火時期Aに固定して、後述するウエストゲートバルブ制御に係る処理(ウエストゲートバルブ制御処理)を実行する。一方、点火時期が触媒要求点火時期Aではない場合(ステップS46;No)には、処理はステップS41に戻り、当該処理の開始から所定時間T1が経過したか否かの判定を再度行う。
図9は、上記の点火時期制御処理を行ったときの車両内の状態の具体例を示す図である。図9(a)〜図9(f)は、ターボ過給機4が正常であるときのグラフを示し、図9(g)〜図9(l)は、ターボ過給機4が故障しているときのグラフを示している。図9(a)、図9(g)は内燃機関6の回転数を示し、図9(b)、図9(h)は点火時期を示し、図9(c)、図9(i)はウエストゲートバルブ10の開度を示し、図9(d)、図9(j)は排気ガスの温度(排気温度)を示し、図9(e)、図9(k)はスロットル開度を示し、図9(f)、図9(l)は吸気管圧力を示している。また、図9は、それぞれ横軸に時間を示している。
ターボ過給機4が正常である場合には、図9(b)中の矢印51で示すように、所定時間T1が経過する前に点火時期が触媒要求点火時期Aになっていることがわかる。一方、ターボ過給機4が故障している場合には、図9(h)中の矢印52で示すように、所定時間T1が経過したときに点火時期が触媒要求点火時期Aになっていないことがわかる。この場合には、ECU20は、図9(k)中の矢印53で示すように、ターボ過給機4による過給圧に対応するだけスロットル開度を補正する。これにより、図9(h)中の矢印54で示すように、点火時期は触媒要求点火時期Aまで遅角していく。
次に、点火時期制御処理の後に行われるウエストゲートバルブ制御処理について、図10を用いて説明する。
図10は、図7に示したフローチャートのステップS32におけるウエストゲートバルブ制御処理を示すフローチャートである。ウエストゲートバルブ制御処理では、主に、ウエストゲートバルブ10の開度を制御する処理と、ウエストゲートバルブ10の故障を診断する処理が行われる。なお、この処理も、ECU20が行う。
まず、ステップS51では、ECU20は、ターボ過給機4が正常であるか否かを判定する。ターボ過給機4が正常である場合(ステップS51;Yes)には、処理はステップS53に進み、ターボ過給機4が故障している場合(ステップS51;No)には、処理はステップS52に進む。
ステップS52では、ECU20は、ウエストゲートバルブ10を全開にする。この場合には、ターボ過給機4が故障しているため、過給圧を一定にするためにウエストゲートバルブ10の開度を制御する必要はない。よって、ECU20は、排気ガスの熱を効果的に触媒11に供給するために、ウエストゲートバルブ10を全開にする。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
ステップS53では、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cであるか否かを判定する。後述するステップS54及びステップS55などの処理で、回転数を目標回転数Cに維持するためのウエストゲートバルブ10の制御が繰り返し行われる。ステップS53では、このような処理の結果、内燃機関6の回転数が目標回転数Cになったか否かを判定している。回転数が目標回転数Cである場合(ステップS53;Yes)には、処理はステップS58に進み、回転数が目標回転数Cでない場合(ステップS53;No)には、処理はステップS54に進む。
ステップS54では、ECU20は、内燃機関6の回転数が目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2以上であるか否かを判定する。詳しくは、ステップS54では、目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2以上であるか否かを判定することによって、ウエストゲートバルブ10の故障診断を行っている。ステップS54での判定を行うことによって、ウエストゲートバルブ10の故障が診断可能となる理由は以下の通りである。ウエストゲートバルブ10が故障している場合には、ウエストゲートバルブ10が開にならないため、排気ガスのほとんどがターボ過給機4に供給されるので、内燃機関6が過給されて回転数が上昇する。したがって、回転数が目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2以上であるか否かを判定することによって、ウエストゲートバルブ10の故障診断を行うことができる。
目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2以上である場合(ステップS54;Yes)には、ウエストゲートバルブ10が故障している。この場合は、処理はステップS56に進む。ステップS56では、ウエストゲートバルブ10が故障しているため、ECU20は、ウエストゲートバルブ10が故障している(W/G故障)と判定する。そして、処理はステップS57に進む。ステップS57では、ECU20は、スロットル開度を補正する。この場合、ECU20は、スロットル開度を補正することによって、内燃機関6の回転数の上昇を抑制する。具体的には、ECU20は、スロットル開度を小さくする。以上の処理が終了すると、処理はステップS58に進む。
一方、目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2未満である場合(ステップS54;No)には、ウエストゲートバルブ10は正常である。この場合には、処理はステップS55に進む。
ステップS55では、ECU20は、ウエストゲートバルブ10の制御を行う。この場合には、内燃機関6の回転数が目標回転数Cに一致しないため、ECU20は、回転数が目標回転数Cとなるようにウエストゲートバルブ10の制御を行う。具体的には、ECU20は、回転数が目標回転数Cよりも大きい場合にはウエストゲートバルブ10を開き、逆に、回転数が目標回転数Cよりも小さい場合にはウエストゲートバルブ10を閉じる。以上の処理が終了すると、処理はステップS53に戻り、回転数が目標回転数Cであるか否かの判定を再度行う。
ステップS58では、ECU20は、回転数が目標回転数Cに所定時間T3以上収束したか否かを判定する。回転数が目標回転数Cに所定時間T3以上収束している場合(ステップS58;Yes)には、現在のウエストゲートバルブ10の開度又はスロットル開度に設定することによって、内燃機関6を確実に目標回転数Cに維持することができる。したがって、これ以上、ウエストゲートバルブ10の開度を変更する必要はない。この場合には、処理はステップS59に進む。一方、回転数が目標回転数Cに所定時間T3以上収束していない場合(ステップS58;No)には、処理はステップS53に戻り、前述した処理を再度行う。
ステップS59では、ECU20は、触媒暖機が終了したか否かを判定する。即ち、触媒11が活性温度まで達したか否かを判定する。具体的には、ECU20は、触媒暖機制御処理又はウエストゲートバルブ制御処理の開始からの積算吸気量などに基づいて、触媒暖機の終了の判定を行う。例えば、ECU20は、積算吸気量を用いて表されたマップに基づいて判定を行う。触媒暖機が終了している場合(ステップS59;Yes)には、処理はステップS60に進み、触媒暖機が終了していない場合(ステップS59;No)には、ステップS59に戻って再度処理を行う。
ステップS60では、ECU20は、触媒暖機制御のための設定を解除して、通常のアイドル状態に戻す。例えば、ECU20は、ウエストゲートバルブ10を開から閉にし、触媒要求点火時期Aへの点火時期の固定を解除する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
図11は、上記のウエストゲートバルブ制御処理を行ったときの車両内の状態の具体例を示す図である。図11(a)〜図11(f)は、ウエストゲートバルブ10が正常であるときのグラフを示し、図11(g)〜図11(l)は、ウエストゲートバルブ10が故障しているときのグラフを示している。図11(a)、図11(g)は内燃機関6の回転数を示し、図11(b)、図11(h)は点火時期を示し、図11(c)、図11(i)はウエストゲートバルブ10の開度を示し、図11(d)、図11(j)は排気ガスの温度(排気温度)を示し、図11(e)、図11(k)はスロットル開度を示し、図11(f)、図11(l)は吸気管圧力を示している。また、図11は、それぞれ横軸に時間を示している。
ウエストゲートバルブ10が正常である場合には、図11(c)中の矢印61で示すようにウエストゲートバルブ10を制御することにより、図11(a)中の矢印62で示すように内燃機関6の回転数は概ね目標回転数Cに維持されている。具体的には、回転数を目標回転数Cに維持するためにウエストゲートバルブ10を制御することにより、ウエストゲートバルブ10は徐々に開いている。なお、この場合には、所定時間T2以上、内燃機関6の回転数が目標回転数Cを超えていない。
一方、ウエストゲートバルブ10が故障している場合には、図11(i)中の矢印63で示すようにウエストゲートバルブ10を制御しても、図11(g)中の矢印64で示すように回転数が目標回転数Cに維持されていない。この場合、回転数が目標回転数Cを超えた時間が所定時間T2以上となっている。即ち、図11(i)中の矢印63で示すようにウエストゲートバルブ10を制御しているが、実際にはウエストゲートバルブ10は故障しており、動作していない。このようにウエストゲートバルブ10が故障していると判定されたときには、ECU20は、スロットル開度を補正する。具体的には、ECU20は、図11(k)中の矢印65で示すように、スロットル開度を小さくする。これにより、図11(g)中の矢印66で示すように、目標回転数Cに向かって内燃機関6の回転数は減少していく。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 ウエストゲートバルブを開/閉に設定したときの、点火時期とHCの量との関係を示す図である。 ピストンの未暖機時/暖機後における、点火時期と失火回数との関係を示す図である。 触媒暖機制御方法を説明するための図である。 触媒暖機制御を行う全体処理を示すフローチャートである。 初期設定制御処理を示すフローチャートである。 触媒暖機制御処理を示すフローチャートである。 点火時期制御処理を示すフローチャートである。 点火時期制御処理を行ったときの状態の具体例を示す図である。 ウエストゲートバルブ制御処理を示すフローチャートである。 ウエストゲートバルブ制御処理を行ったときの状態の具体例を示す図である。
符号の説明
3 吸気通路
4 ターボ過給機
5 スロットルバルブ
6 内燃機関
9 バイパス通路
10 ウエストゲートバルブ
11 触媒
15 水温センサ
20 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関における点火時期を制御する点火時期制御手段と、
    ターボ過給機の上流側の排気通路と前記ターボ過給機の下流側の排気通路とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられた、ウエストゲートバルブの開度を制御するウエストゲートバルブ制御手段と、を有し、
    前記点火時期制御手段は、前記内燃機関の冷間始動時に、前記点火時期を第1の点火時期に設定する制御を行い、
    前記ウエストゲートバルブ制御手段は、
    前記点火時期が前記第1の点火時期よりも遅角していないときには、前記ウエストゲートバルブを閉に設定し、
    前記点火時期が前記第1の点火時期に設定されているときには、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数に維持されるように、前記ウエストゲートバルブの開度を制御すること特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記点火時期制御手段は、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数に維持されるように、前記内燃機関が失火しない限界まで遅角させた第2の点火時期から、前記点火時期の制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第1の点火時期に設定するための前記点火時期の制御を第1の所定時間行ったときに、当該点火時期が前記第1の点火時期に設定されていない場合には、前記ターボ過給機が故障していると診断するターボ過給機診断手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記ウエストゲートバルブの開度の制御を行ったときに、前記内燃機関の回転数が前記目標回転数を超えた時間が第2の所定時間以上となった場合には、前記ウエストゲートバルブが故障していると診断するウエストゲートバルブ診断手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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