JP2006347992A - ツロブテロール含有貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ツロブテロールを安定して長期保存でき、保存期間中にツロブテロールの放出性能が変わることがなく、さらには再接着性能にも優れたツロブテロール含有貼付剤の提供。
【解決手段】 該支持体はポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維または/およびビニロン繊維からなる不織布が熱接着により積層形成され、該不織布上に該膏体層が設けられ、かつ該膏体層中の粘着基剤としてスチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体を含有すると共に、該膏体層中におけるツロブテロールの濃度が3質量%以下とする。好ましい膏体層の処方は、ツロブテロールを0.5〜3質量%、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を25〜40質量%、テルペン樹脂を15〜35質量%、軽質流動パラフィンを5〜15質量%、ポリブテンを10〜25質量%およびミリスチン酸イソプロピルを5〜15質量%含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、気管支拡張作用薬であるツロブテロールを経皮吸収によって生体内へ投与するツロブテロール含有貼付剤に関する。特に、低濃度のツロブテロールを安定して長期保存でき、その保存期間中にツロブテロールの放出性能が変わることがないツロブテロール含有貼付剤に関する。さらには皮膚に対する再接着性に優れたツロブテロール含有貼付剤に関する。
ツロブテロールは交感神経のβ2受容体刺激薬であり、気管支拡張作用を有することから、気管支喘息や気管支炎などの治療に効果的であり、これまでに経口薬や吸入薬として使用されている。しかし、これらの剤型は心悸亢進、動機、血圧変動等の循環器系の副作用のほか、頻脈、振戦、血清カリウム値の低下などの副作用が知られており、近年、これらの副作用を回避するため、ツロブテロールを貼付剤に配合して経皮吸収させることが試みられている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、膏体層に対する飽和溶解度以上のツロブテロールを含有する膏体層が支持体の一方面に積層された経皮吸収型製剤(貼付剤)に係わるもので、実施例において膏体層中のツロブテロール含有率が4.4〜44重量%になるように添加し、膏体層中で結晶型ツロブテロールと溶解型ツロブテロールとが混在する状態にした製剤(貼付剤)が教示されている。支持体としては、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリ酢酸ビニル系、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系などのプラスチックフィルム、アルミニウム箔、スズ箔などの金属箔、不織布、布、紙などからなる単層フィルム、またはこれらの積層フィルムなどが具体的に使用できる例として挙げられている。
この製剤は、膏体層中のツロブテロールを結晶型ツロブテロールと溶解型ツロブテロールとの混在状態にすることにより、貼付時の持続放出性および貯蔵(保存)時の安定性を向上させることができる。しかし、膏体層中に結晶が存在するため、皮膚に対する粘着力が弱く、さらに膏体層を構成するポリマー中での薬剤分子の拡散速度が液体中のそれよりも格段に遅いため、膏体層中でのツロブテロール結晶の析出が迅速に進行せず、一時的に過飽和な状態となったり、徐々に膏体層中でツロブテロールの結晶化が進行することで、製剤の皮膚接着性および貯蔵中の薬剤放出性が経時的に変化する。特に、皮膚に接触する膏体層界面(表面)においてツロブテロール結晶が析出し易く、製剤の皮膚接着性がますます低下することとなる。さらには、ツロブテロールの局在化等が起こり、商品価値を低下させる等の問題点も懸念され、品質の安定性に問題を有する。
これらの問題を解決するものとして、膏体層中のツロブテロールが完全に溶解状態で含有された貼付剤が開発されている。例えば特許文献3が挙げられる。
この特許文献3には、上記特許文献1〜2と同様の支持体に積層された膏体層中に、アクリル系粘着基剤またはポリイソブチレン、スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体等のゴム系粘着基剤とツロブテロールとを含有させると共に、添加剤として該膏体層中に、ミリスチン酸イソプロピル等の炭素数12〜16の脂肪酸のエステル、カプリル酸モノグリセリド等の炭素数8〜10の脂肪酸のモノグリセリド、アジピン酸ジイソプロピル等の炭素数6〜10の二塩基酸のエステル、付加モル数2〜5のポリオキシエチレンラウリルエーテル等の付加モル数2〜5のポリオキシエチレンアルキルエーテル、および付加モル数2〜5のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等の付加モル数2〜5のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも一種類、より好ましくはミリスチン酸イソプロピルを、実施例によれば30〜50重量%含有させることによって、膏体層中に溶解状態にてツロブテロールを5重量%以上含有させることができる経皮吸収型製剤が記載されている。
しかし、特許文献3はツロブテロールを完全に溶解した状態で5%以上含有させるため、ミリスチン酸イソプロピル等の溶解助剤を添加剤として多量に混入しなければならず、それにより膏体層の凝集力が不十分となり、剥離時に皮膚に膏体が残りやすくなるなどの問題がある。
最近、この問題をも解決するものとして、膏体層中のツロブテロールを5重量%未満の溶解状態で含有させて、結晶析出による粘着力の変化がなく、低濃度でも十分な経皮吸収性を示すことを図る低濃度溶解型のツロブテロール含有貼付剤が提案されている。
例えば、特許文献4には、支持体に膏体層を設けてなる外用貼付剤において、該膏体層中に薬効成分としてツロブテロールもしくはその塩又はそれらの混合物を0.1〜5質量%含有させ、基剤成分としてゴム系粘着基剤、粘着付与剤及び油成分を含有し、かつ該薬効成分が該膏体層中に溶解状態で含有してなる外用貼付剤が開示されている。支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等の合成樹脂フィルム又はシートあるいはこれらの積層体、多孔質体、発泡体、紙、及び不織布等が使用できることが記載されている。
特許文献5には、支持体と粘着剤層(膏体層)を有し、前記粘着剤層中に、粘着基剤として、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含有し、薬物として、ツロブテロールを溶解状態で濃度5%未満含有させているツロブテロール経皮吸収型製剤が開示されている。支持体としては、布、不織布、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウムシート、又はこれらの複合素材からなるものが使用できることが記載されている。
特許文献6には、合成ゴムと粘着付与剤を含有し、薬物としてツロブテロール又は薬学的に許容されるツロブテロールの化合物を配合した貼付剤であって、ミリスチン酸イソプロピル1〜10重量%、オレイン酸0.1〜5重量%、及びツロブテロール又は薬学的に許容されるツロブテロールの化合物0.1〜4重量%を配合してなる貼付剤が開示されている。支持体としては、ポリエステルからなる不織布、織布、編布およびフィルムの単体又はこれらの組合せから構成される支持体を使用することが望ましいと記載されている。
特許2753800号公報 特許3260765号公報 特開平11−228395号公報 特開2004−224701号公報 特開2004−224741号公報 特許第3615755号公報
ツロブテロール含有貼付剤は、認可されたものは1日1回の貼り替えであり、長時間皮膚に貼付するものである。特許文献4〜6如き溶解型のツロブテロール含有貼付剤においては、1日1回の貼付期間中に、例えば貼付部位がかゆくなったり、かぶれかかったりした場合に、貼っている貼付剤を剥がして新たな貼付剤を別の皮膚部位に貼ると、当然、新たな貼付剤は剥がした貼付剤より膏体層のツロブテロール濃度が高いので、ツロブテロールの過剰投与となる危険性がある。
したがって、溶解型ツロブテロール含有貼付剤においては、かゆくなったり、かぶれかかったりした場合、貼付部位をかえて再接着させ貼り続けた方が望ましい。さらに、貼付の際にシワ等が生じてしまったなどの貼付不具合の場合において、該貼付剤を捨てることなく貼付をやり直すことが出来ることや、入浴後貼付するのが原則であるが誤って入浴前に貼付してしまい、入浴の際に剥がした貼付剤を入浴後に再び貼り付けることが出来るなどの再接着性能が高いツロブテロール含有貼付剤が要望されている。また、低濃度溶解型のツロブテロール含有貼付剤においては、環境温度によるツロブテロールの揮散が製品性能に大きく影響することを知見した。
かかる観点から、支持体としては気密性の高いフィルムを使用することが好ましいが、直接フィルム上に膏体層を形成したのではフィルムと膏体層との接着性が悪く、剥がしたときに皮膚に膏体が残り、上記再接着性能の議論以前の問題となってしまう。よって、ツロブテロール含有貼付剤の支持体にあっては、構成繊維に膏体層の一部がくい食い込む投錨性が高い不織布とツロブテロールの揮散を防止するフィルムとを積層した支持体を使用することが必要であると考え、不織布とフィルムからなる積層支持体を使用して各種濃度のツロブテロール含有貼付剤の保存安定性試験と溶出試験を行った。
すると、前記特許文献1〜3の如き高濃度のツロブテロールを含有させた貼付剤の安定性試験を行った場合、保存期間中にツロブテロールの残存率の低下が認められなかったのに対し、特許文献4〜6で教示される濃度域の中でも、より低濃度側のツロブテロールを含有させた貼付剤の場合には、高濃度貼付剤と同一の積層支持体を使用しても、保存期間中にツロブテロールの残存率の低下が認められた。この傾向は膏体層中のツロブテロールが3質量%以下になると、顕著に認められた。当初、この原因は全く不明であった。
そこで本発明の第1の目的は、膏体層中のツロブテロールが3質量%以下の低濃度溶解型の貼付剤において、上記の不織布とフィルムからなる積層支持体を使用しても、低濃度のツロブテロールを安定して長期保存でき、しかもその保存期間中にツロブテロールの放出性能が変わることがないツロブテロール含有貼付剤を提供とすることにある。
さらに本発明の第2の目的は、膏体層中のツロブテロールが3質量%以下の低濃度溶解型の貼付剤において、上記の再接着性能が高いツロブテロール含有貼付剤を提供することにある。
本発明の請求項1に係るツロブテロール含有貼付剤は、 粘着基剤およびツロブテロールを含有する膏体層と支持体とを有しツロブテロールを経皮吸収させる貼付剤であって、該支持体はポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維または/およびビニロン繊維からなる不織布が熱接着により積層形成され、該不織布上に該膏体層が設けられ、かつ該膏体層中の粘着基剤としてスチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体を含有すると共に、該膏体層中におけるツロブテロールの濃度が3質量%以下であることを特徴とするものである。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究の結果、保存期間中にツロブテロールの残存率が低下する原因および保存期間中にツロブテロールの放出性能が低下する原因が、ポリエステルフィルムと不織布とを積層形成する際に使用される接着剤であることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明においては、ポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維または/およびビニロン繊維からなる不織布を積層形成する際に接着剤を使用することなく、熱接着により積層形成する。また、熱接着により形成される積層支持体を構成するフィルムはツロブテロールの揮散を防止するものであり、不織布はこの上に設けられる膏体層の一部が食い込む投錨性を付与するものであるが、本発明においては、ツロブテロールの吸着がないフィルムとしてポリエステルフィルムを、また、ツロブテロールの吸着がないポリエステル繊維または/およびビニロン繊維からなる不織布を使用する。
かような請求項1のツロブテロール含有貼付剤によれば、膏体層中のツロブテロールが3質量%以下といった低濃度側で顕著となる保存期間中のツロブテロール残存率の低下や、保存期間中のツロブテロールの放出性能低下を防ぎ、膏体層に溶解している低濃度のツロブテロールを安定して長期保存でき、その保存期間中にツロブテロールの放出性能が変わることがない。
本発明の請求項2に係わるツロブテロール含有貼付剤は、上記した請求項1において、前記スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体であり、前記膏体層は、ツロブテロールを0.5〜3質量%、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を25〜40質量%、テルペン樹脂を15〜35質量%、軽質流動パラフィンを5〜15質量%、ポリブテンを10〜25質量%およびミリスチン酸イソプロピルを5〜15質量%含むことを特徴とする。
かような請求項2のツロブテロール含有貼付剤によれば、貼付の際にシワ等が生じてしまった場合や入浴タイミングを考慮せずに貼付してしまった場合などの貼付の際の不具合に対して、不具合が生じた貼付剤を捨てることなく貼付をやり直すことができ、皮膚に対する再接着性に優れたものとなる。
本発明の請求項3に係わるツロブテロール含有貼付剤は、上記した請求項1または2において、前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維のみからなる不織布が熱接着により積層形成されていることを特徴とする。
熱接着によってポリエステル不織布とポリエステルフィルムからなる支持体を積層形成する方法に種々の方法があるが、一般的には、ポリエステル繊維ウェブの一部を構成する未延伸ポリエステル繊維または同材質のポリエステルホットメルト樹脂によって熱接着される。
かような請求項3のツロブテロール含有貼付剤によれば、膏体層に溶解している低濃度のツロブテロールを極めて安定して長期保存でき、その保存期間中におけるツロブテロールの放出性能変化が極めて少ない。
本発明の請求項4に係わるツロブテロール含有貼付剤は、上記した請求項1または2において、前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面に、ポリエステル繊維およびビニロン繊維からなる不織布を熱接着することにより、または、ビニロン繊維のみからなる不織布をポリエステル樹脂を用いて熱接着することにより積層形成されていることを特徴とする。
ビニロン繊維とポリエステルフィルムとは、これらのみでは熱接着できない。未延伸ポリエステル繊維をビニロン繊維と混ぜ合わせたウェブを形成し、前述と同様にポリエステルフィルムの片面に未延伸ポリエステル繊維によって熱接着することができる。また、未延伸ポリエステル繊維と同材質のポリエステルホットメルト樹脂によって熱接着し、ポリエステルフィルムの片面にビニロン繊維のみからなる不織布を積層形成することも可能である。
かような請求項4のツロブテロール含有貼付剤によっても、膏体層に溶解している低濃度のツロブテロールを極めて安定して長期保存でき、その保存期間中にツロブテロールの放出性能の変化が極めて少ない。
本発明の請求項5に係わるツロブテロール含有貼付剤は、上記した請求項1または2において、前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面に、芯部をポリエステルまたは/およびビニロン、鞘部をオレフィンとした鞘芯型繊維、もしくはポリエステルまたは/およびビニロンとオレフィンとを並列に配列し一体とした並列型繊維からなる不織布を熱接着することにより、または、ポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とポリオレフィン繊維とからなる不織布を熱接着することにより積層形成されていることを特徴とする。
ポリオレフィンは、ツロブテロールを吸着するので、出来る限り使用量を少なくすべきであり、不織布繊維の一部として限定的に使用し目付け量の60%を超えてはならならず、またフィルム状態では使用してはならない。
かような請求項5のツロブテロール含有貼付剤によっても、膏体層に溶解している低濃度のツロブテロールを安定して長期保存でき、その保存期間中にツロブテロールの放出性能が変わりにくい。また、熱接着にポリオレフィンを使用しているので、熱接着温度がポリエステルより低く、積層支持体の製作がより容易である。
本発明のツロブテロール含有貼付剤は、柔軟性に富み、取扱性が良好である上、膏体層中のツロブテロールが3質量%以下といった低濃度において顕著となる保存期間中のツロブテロール残存率の低下や、保存期間中のツロブテロールの放出性能低下を防ぎ、安定性や放出性が経時的に変化することなく、長期にわたり、安定的にツロブテロールを放出することが可能である。
また、要すれば、貼付の際にシワ等が生じてしまった場合や入浴タイミングを考慮せずに貼付してしまった場合などの貼付の際の不具合に対して、不具合が生じた貼付剤を捨てることなく貼付をやり直すことができ、皮膚に対する再接着性に優れたものとすることができる。
本発明のツロブテロール含有貼付剤における膏体層は、粘着基剤とツロブテロールを含有するものであり、膏体層中のツロブテロールの含有量は3質量%以下、好ましくは0.5〜3質量%とする。3質量%を超えると、膏体中のツロブテロールが結晶化し、経時的に粘着力や放出性が低下するなどの問題がある。
本発明のツロブテロール含有貼付剤において使用される膏体層中の粘着基剤としては、ツロブテロールの溶解性や放出性、製造時の取扱性などを考慮し、スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体とする。スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)およびスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)が好ましく用いられ、特にSISがより好ましい。また、スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体の他に、接着性を考慮して、天然ゴム、イソプレンゴム、イソブチレンゴム、シリコンゴムなどの粘着基剤を加えても良い。粘着基剤の含量は、膏体層の凝集力や柔軟性、貼付時の粘着力を考慮して膏体層中に10〜60質量%とすることが好ましく、20〜50質量%とすることがより好ましい。
膏体層中には粘着基剤の他に、粘着付与剤や可塑剤を含有させることができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂あるいはその水添樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂などが使用できる。中でも、ツロブテロールの溶解性や放出性を考慮して、テルペン樹脂およびその水添樹脂を使用することが好ましい。粘着付与剤の含量は、膏体層中に5〜60質量%とすることが好ましく、15〜50質量%とすることがより好ましい。5質量%未満となると粘着力が不十分になる傾向があり、60質量%を超えると、粘着力が強くなりすぎる傾向がある。
可塑剤としては、医薬品添加物規格にそれぞれ記載される流動パラフィンや軽質流動パラフィンなどのパラフィン系オイル、さらにナフテン系オイル、芳香族系オイル、植物系オイル、シリコンオイル、脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール、クロタミトン、ポリブテンなどが使用できる。中でも、ツロブテロールの溶解性、膏体層の凝集力などを考慮して、軽質流動パラフィン、ポリブテンまたはミリスチン酸イソプロピルを使用することが好ましい。可塑剤の含量は、ツロブテロールの溶解性や膏体層の凝集力を考慮して、膏体層中に可塑剤全量として10〜70質量%とすることが好ましく、20〜60質量%とすることがより好ましい。
本発明においては、膏体層を構成する上記した粘着基剤、粘着付与剤および可塑剤の構成成分およびその配合量をさらに限定することによって、特に再接着性能を向上させたツロブテロール含有貼付剤を得ることができる。すなわち、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を25〜40質量%、テルペン樹脂を15〜35質量%、軽質流動パラフィンを5〜15質量%、ポリブテンを10〜25質量%およびミリスチン酸イソプロピルを5〜15質量%とすることで、ツロブテロール含有貼付剤の再接着性能を効果的に向上させることができる。各成分についてさらに詳しく述べると次のようになる。
すなわち、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量は、膏体層中に25〜40質量%とすることが好ましく、30〜35質量%とすることがより好ましい。25質量%以下となると凝集力が不十分となり、剥離時に皮膚に膏体層が残りやすくなり、40質量%以上となると、膏体層の粘着が弱くなる傾向がある。
テルペン樹脂の含有量は、膏体層中に15〜35質量%とすることが好ましく、20〜30質量%とすることがより好ましい。15質量%以下となると粘着力が不十分になる傾向があり、35質量%以上となると、粘着力が強くなりすぎるため、剥離時の痛みが大きく、角質の剥離による皮膚刺激や再接着性能の低下が生じる。
軽質流動パラフィンおよびポリブテンの含有量は、膏体層中にそれぞれ5〜15質量%、10〜25質量%とすることが好ましい。
また、ミリスチン酸イソプロピルの含有量は膏体層中に5〜15質量%とすることが好ましい。5質量%以下となると膏体中のツロブテロールが析出し、経時的な粘着力の低下や放出性の低下を引き起こす。15質量%以上となると膏体層の凝集力が不十分となり、剥離時に皮膚に膏体が残りやすくなる。
本発明においては、以上述べた膏体層の処方に、さらに必要に応じて、既知の任意成分を加えることができる。任意成分としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等の酸化防止剤、ラウリルアルコール、α−モノイソステアリルグリセリルエーテル等の吸収促進剤、吸水剤などが挙げられる。
本発明のツロブテロール経皮吸収製剤における膏体層の厚さは、特に限定されないが、40〜200μmであることが好ましい。膏体層の厚みが40μm未満であると、粘着力が不十分であり、膏体層の厚みが200μmよりも厚いと剥離時に皮膚に膏体が残りやすくなったり、貼付剤壁面からの膏体のはみ出しが問題となる。
本発明のツロブテロール含有貼付剤に使用される支持体は、ポリエステルフィルムの片面に不織布が熱接着により積層形成された積層支持体である。
本発明におけるような低濃度溶解型のツロブテロール含有貼付剤においては、環境温度によるツロブテロールの揮散が製品性能に大きく影響する。したがって、支持体としては気密性の高いフィルムを使用することが好ましいが、直接フィルム上に膏体層を形成したのでは投錨性が悪く、剥がしたときに皮膚に膏体が残り、前述した再接着性能の観点からも好ましくない。よって、ツロブテロール含有貼付剤の支持体にあっては、構成繊維に膏体層の一部が食い込む投錨性が高い不織布とツロブテロールの揮散を防止するフィルムとを積層した支持体を使用することが必要である。この積層支持体を構成するツロブテロールの揮散を防止するフィルムは、ツロブテロールの吸着がないポリエステルフィルムでなければならない。
上記ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。特に好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)である。
このPETフィルムとしては、例えば、「マイラー」(帝人デュポンフィルム(株)の商品名)や「ルミラー」(東レ株式会社の商品名)として市販されている2軸延伸フィルムが使用できる。
本発明における支持体に使用されるポリエステルフィルムの厚さは、好ましくは5〜20μm、より好ましくは10〜15μmである。この範囲で、皮膚の動きに対する追随性が良好であり、貼付中の剥離がないツロブテロール含有貼付剤が得られる。フィルムの厚みが20μmよりも厚い場合、貼付中の違和感が大きくなり、フィルムの厚みが5μmより薄い場合、取扱性が悪くなるだけでなく、貼付中にしわが入りやすくなる等の問題が生じやすい。
本発明における支持体に使用される不織布の素材としては、ポリエステル、ビニロンおよびポリオレフィンが挙げられる。ポリエステル繊維およびビニロン繊維は、ツロブテロールの吸着がなく好ましく使用でき、単独で、あるいはこれらを混ぜて使用してもよい。ポリオレフィンは、ツロブテロールを吸着するので、出来る限り使用量を少なくすべきであり、不織布繊維の一部として限定的に使用し、目付け量の60%を超えてはならない。したがって、本発明における支持体に用いる不織布としては、ポリエステル繊維または/およびビニロン繊維を必須とし、要すれば副次的にポリオレフィンを使用してもよい。
不織布の素材として用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、エチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフテレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体等を挙げることができ、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)であり、より好ましくはPETである。
不織布の素材として用いられるポリオレフィンは、α−オレフィンまたはジオレフィンのホモポリマーまたは共重合体が挙げられる。このオレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン−1、オクテン−1、ブタジエンが挙げられ、好ましいポリオレフィンとしてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンとαオレフィンとの共重合体があけられ、さらに好ましくはPEまたは/およびPPである。
本発明の支持体においては、不織布に形成される前の打ち綿状にした繊維層であるウェブの結合やポリエステルフィルムとウェブまたは不織布との積層形成に際して、架橋剤や硬化剤が入った架橋型接着剤を使用してはならない。架橋型接着剤を使用した場合には、貼付剤保存期間中におけるツロブテロールの残存率低下およびツロブテロールの放出性能低下の原因となるためである。このような使用してはならない架橋型接着剤の例としては、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
よって、本発明で用いる支持体においては、ウェブの結合やポリエステルフィルムとウェブまたは不織布との結合に、ボンディングファイバーを使用するファイバーボンド方式やボンディングファイバーと同材質の樹脂を使用するパウダーボンド(ホットメルト樹脂)方式などを含むサーマルボンド(熱接着)方式を採用し、ポリエステルフィルムの片面に不織布が積層された形状にする。
特に、上記ボンディングファイバーは、不織布を構成するポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とも混ぜ合わせが容易なので、ボンディングファイバーを使用するファイバーボンド方式がより好ましく利用できる。単一型繊維より構成される(単一ポリマーより構成される)ボンディングファイバーとしては、未延伸ポリエステル繊維(ユニチカ(株)製等)、ポリオレフィン系繊維(PPやPE)が使用できる。また、異種ポリマーより構成される複合型ボンディングファイバーとしては、鞘芯型(シース・コア型)と並列型(サイド・バイ・サイド型)等の形態があるが、多くの種類が市販品として入手できる。例えば、鞘芯型のPET/PET繊維(ユニチカ(株)、(株)クラレ、東洋紡績(株)、三菱レイヨン(株)製等)、芯PET/鞘PE繊維(チッソ(株)、大和紡績(株)、ユニチカ(株)、(株)クラレ、東洋紡績(株)、三菱レイヨン(株)製等)、芯PET/鞘PP繊維(大和紡績(株)製等)が挙げられる。
なお、ボンディングファイバーとして用いられる低融点ポリエステルの一部に、イソフタル酸等の第三成分を共重合したポリエチレンテレフタレートがある。この共重合ポリエチレンテレフタレートは、非晶性が強い分、通常のポリエチレンテレフタレートに比べ耐薬品性が全般的に低くなるものもある(ユニチカ(株)のメルティ<2080>(商品名)は少し結晶性があり、改善されている)。したがって本発明においては、そのような共重合ポリエチレンテレフタレートでない、未延伸ポリエステル繊維の如き低融点ポリエステルがボンディングファイバーとしてより好ましく使用できる。また、複合型ボンディングファイバーの一部を構成するPEやPP等のポリオレフィンは、不織布繊維の一部として限定的に使用し目付け量の60%を超えてはならならないのは、前述した通りであり、特にポリオレフィンをフィルム状にして不織布とフィルムとの熱接着に使用すると、該ポリオレフィンにツロブテロールが吸着するので避けるべきである。
上述したボンディングファイバーとポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とを混ぜ合わせたウェブまたは不織布を形成するに際しては、湿式法や乾式法といった公知の方式および装置により行うことが出来る。湿式法では、抄紙法が最も一般的である。乾式法でウェブを形成するには、繊維塊をほぐして配列するカード機によって形成するカード法や短繊維原料を開繊して空気の流れに乗せて搬送しウェブを形成するエアレイ法がある。
さらに、機械的に不織布を形成する方法、例えばニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法などによりボンディングファイバーを含む不織布を形成することができる。ニードルパンチ法とは、先端にとげのついた針を多数本植え付けた板で多孔板上の繊維ウェブを突き刺すことにより、繊維を引っかけて3次元的に交絡させる方法であり、この方法で得られる不織布は嵩高で伸度があり、柔軟な触感があるという特徴がある。スパンレース法は、ウェブを構成する繊維をウオータージェットにより物理的に絡み合わせる方法であり、不織布のパターンに応じた型孔あき板を取り付けたドラムと有孔ベルトの間にウェブを挟み、ドラムの中心軸に設けたノズルから水を噴出させて、ウェブに細孔をあけ繊維を絡み合わせるなどの方式がある。かようなスパンレース法で得られた不織布は、接着剤による保護接着の必要が無く、柔軟で風合いが良いという特徴がある。ステッチボンド法は、縫製して繊維同士を結合する方法であり、基本的に機械設備が安価であり、巻き返しや糊付けが不要で、作業員も少なくてすむので製造原価が低いという特徴がある。
ポリエステルフィルムの片面に不織布を熱接着によって積層形成する方法は、熱接着または機械的に不織布を形成した後に該不織布とポリエステルフィルムとを熱接着する方法と、ウェブを構成する繊維間の熱接着とそれら繊維とポリエステルフィルムとの間の熱接着とを同時に行う方法とがあり、いずれも公知の装置を使用して熱加圧する方法を採用することができる。
すなわち、ボンディングファイバーとポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とを混ぜ合わせて形成したウェブを一対の加熱ロール(ボウル)からなるカレンダによって熱加圧することによって、ウェブの繊維相互間を熱接着して不織布を形成することができる。また、ポリエステル繊維またはビニロン繊維のみからなる不織布を、未延伸のポリエステル繊維と同材質のポリエステルホットメルト樹脂を介してポリエステルフィルムに熱接着することによって、ポリエステルフィルムの片面に不織布を積層形成することも可能である。
また、ウェブをポリエステルフィルムの片面に配した状態で一対の加熱ロールからなるカレンダによって熱加圧することによって、ウェブの繊維相互間の熱接着および繊維とフィルムとの間の熱接着を同時に行うことが出来る。熱を加える方式としては、カレンダを使用するヒートカレンダ(Heat calender)方式の他に、熱風貫通方式、超音波方式、赤外線方式を利用することもできる。
以下に、ボンディングファイバーを含むポリエステル繊維からなる不織布を予め形成した後、この不織布をポリエステルフィルムの片面に熱接着によって積層形成させて積層支持体を製造する方法を、従来技術を例に挙げて詳細に説明する。
特公昭33−6687号には、それぞれ少なくとも約1インチ(約25.4mm)の長さのステープル延伸ポリエステル繊維と未延伸ポリエステル繊維(ボンディングファイバー)との緻密けば立ち混合物からなるウェブを、加圧ロールを供えた回転加熱ドラムに通すことにより、未延伸ポリエステル繊維は互いに融着してその交叉点において自力で交着されてネットワークを構成し、その中で延伸ポリエステル繊維が相互に交着せずに混入されている不織布が得られることが記載されている。この場合の未延伸ポリエステル繊維の配合比率は、総量を100%として約40乃至60重量%とすること、40重量%以下であると繊維構造の完全な結合が得られないことが教示されている。また加熱ドラムの表面温度は215乃至229℃とし、この温度は、未延伸ポリエステル繊維を互いに融着するには十分であるが、延伸ポリエステル繊維を軟化させるには不十分である温度であることも教示されている。さらに、得られたポリエステル繊維からなる不織布をポリエステルフィルムに積層し、フィルムを前記の加熱ドラムに直接接触するようにして加圧加熱ドラムを通過させることによって、不織布とポリエステル不織布とを熱接着できること、この場合、フィルムと接触する不織布中の未延伸ポリエステル繊維がフィルムと表面的に自力で交着することが教示されている。
特許第3043507号には、長さ3〜10mmの短繊維からなる未延伸ポリエステル繊維(ボンディングファイバー)を含む繊維素材を水中に分散させワイヤー上で脱水する湿式抄造により不織布とし、表面をコロナ放電処理により50dyne/cm以上としたポリエステルフィルムと前記の不織布とを金属/弾性ロールのカレンダーにて線圧30Kg/cm程度で加熱圧着する方法が記載されている。この場合の圧着温度は、未延伸ポリエステル繊維の融点より20℃以上低い温度とすること、圧着温度が未延伸ポリエステル繊維の融点より20℃低い温度を超えると未延伸ポリエステル繊維の変形が流動状態に近くなり繊維間に膜状に広がって、不織布の空隙を最大限活用しようとする観点からは好ましいとはいえず、好適には未延伸ポリエステル繊維の融点より30℃以上低い温度とすることが教示されている。
特開2001−3019号には、熱可塑性樹脂フィルムと不織布とを熱接着してなる手切れ性に優れた粘着テープ用基材の製造方法が記載されており、メルトブロー法やスパンボンド法などの直接溶融紡糸法によって製造された未延伸繊維、好ましくはPETを主体とするポリエステル繊維(ボンディングファイバー)からなる不織布と、未延伸熱可塑性樹脂フィルム、好ましくはポリエステルフィルムとを加熱したロール間に送り、加熱しつつ圧力をかけることで熱接着できることが教示されている。熱接着した後、フィルムと不織布を同時に延伸することにより、フィルムと不織布繊維はそれぞれ配向を促進し強度の高い積層体を形成できることも教示されている。
以上においては、熱接着または機械的に不織布を形成した後に該不織布とポリエステルフィルムとを熱接着する方法を説明したが、ウェブを構成する繊維間の熱接着とそれら繊維とポリエステルフィルムとの間の熱接着とを同時に行う方法について、以下に例を挙げて説明する。
すなわち、延伸ポリエステル繊維と未延伸ポリエステル繊維(ボンディングファイバー)を混合したウェブや、芯部をPET樹脂、鞘部を融点の低い共重合ポリエステル樹脂(ボンディングファイバー)を使用した芯鞘型繊維からなるウェブ等のポリエステルボンディングファイバーを含むウェブを形成し、そのウェブをPETフィルムの片面に重ねた後、熱ロール間を加圧しながら通過させることによって、ウェブ繊維間の熱接着とウェブ繊維とフィルムとの熱接着とを同時に行って、ポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維のみからなる不織布が積層形成された積層支持体を得ることができる。
具体的には、例えば30〜60mmの延伸ポリエステル短繊維と未延伸ポリエステル短繊維とを、未延伸ポリエステル短繊維が35〜60質量%となるように、カード機によって、繊維ウェブの生産方向とこれら短繊維の繊維配向とが一致する一方向性乾式ウェブを形成する。次いで、この一方向性乾式ウェブを交差状に重ねクロスレイウェブとし、これを2軸延伸ポリエステルフィルムと重ねて、カレンダの熱ロール間を線圧30Kg/cm、190〜210℃で通過させることにより、効果的な熱接着を行うことができる。
なお、不織布を構成する繊維素材に対しては、ウェブの調製時における加工性や機能付与を目的として、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の種々の添加剤を配合することができる。
ポリエステルフィルムの片面にビニロン繊維からなる不織布を熱接着によって積層形成した積層支持体を得る場合においては、ビニロン繊維のみからなる不織布とポリエステルフィルムだけでは熱接着できず、前述のポリエステルボンディングファイバーを用いて熱接着する必要がある。例えば、ポリエステルボンディングファイバーとして未延伸ポリエステル繊維をビニロン繊維と混ぜ合わせてウェブを形成し、前述と同様にカレンダを通すことによって、ポリエステルフィルムの片面にビニロン繊維と未延伸ポリエステル繊維からなる不織布を、未延伸のポリエステル繊維の熱接着を介して積層することができる。また、ビニロン繊維のみからなる不織布を、未延伸のポリエステル繊維と同材質のポリエステルホットメルト樹脂を介してポリエステルフィルムに熱接着することによって、ポリエステルフィルムの片面にビニロン繊維のみからなる不織布を積層形成することも可能である。いずれにしても、積層支持体は、ポリエステルフィルムの片面にビニロン繊維からなる不織布が“ポリエステル”によって熱接着されることになる。
また、ボンディングファイバーとしては、前述したように、オレフィン繊維やオレフィンを含んだ繊維を使用することができる。その様態としては、例えば、芯部をポリエステルまたは/およびビニロン、鞘部をオレフィンで構成される鞘芯型繊維、あるいは、ポリエステルまたは/およびビニロンとオレフィンとを並列に配列した並列型繊維からなるウェブまたは不織布を、ポリエステルフィルムの片面に重ねてカレンダを通すことによって、当該オレフィンの熱接着を介してフィルムと不織布とを積層することができる。あるいは、ポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とポリオレフィン繊維とからなるウェブまたは不織布を、ポリエステルフィルムの片面に重ねてカレンダを通すことによって、当該オレフィン繊維の熱接着を介してフィルムと不織布とを積層することができる。ボンディングファイバーとしてポリオレフィンを使用すると、比較的低い温度で熱接着することができるが、ポリオレフィンはツロブテロールを吸着するので、出来る限り使用量を少なくすべきであることは前述した通りである。
本発明における積層支持体に使用する不織布の目付は、5〜20g/m2、好ましくは8〜15g/m2とする。この範囲のものが、不織布と膏体層との投錨性が特によく、また不織布によるごわつきがないため、皮膚に貼付したときの使用感が優れ、貼付中の剥離もないため好ましい。5g/m2以下であると膏体層との投錨性が不十分であり、20g/m2以上であると、柔軟性にかける傾向がある。
積層支持体に使用するポリエステルフィルムの表面(膏体層が積層されていない面)は、光沢があるため、触感が冷たく、高級感を損なうおそれがある場合は、ポリエステルフィルムの表面にエンボス加工を施すことにより、光沢を消してもよい。ただし、薬物の揮散を抑え、密封療法効果を維持するため、このエンボス加工はフィルムが破れない程度としなければならない。
本発明においては積層支持体の不織布上に膏体層が設けられるが、膏体層の表面を剥離フィルムによりカバーし、貼付剤使用時にはこの剥離フィルムを剥離して使用する。かような剥離フィルムとしては、ポリエステルフィルムが使用でき、薬物移行を抑制する観点から、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等が好ましく使用できる。
以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。なお、実施例および比較例中の成分配合割合を示す「部」および「%」はいずれも「質量部」および「質量%」を表す。
[実施例1]
延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(延伸PET繊維)と未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(未延伸PET繊維)を質量比4:6となるように混合して乾式法によりウェブを形成した。このウェブを、2軸延伸した市販のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に配して、カレンダの一対の加熱ロール(ボウル)間に通すことによって熱加圧し、ウェブ内の繊維相互間の熱接着およびウェブ繊維とフィルムとの間の熱接着を同時に行った。これにより、他の接着剤成分を用いることなく、厚さが12μmのPETフィルムの片面にPET繊維のみからなる目付が12g/m2の不織布が熱接着により積層形成された積層支持体を得た。
一方、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)39部、テルペン樹脂15部、軽質流動パラフィン15部、ポリブテン25部、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)5部を酢酸エチルに加熱溶解し、膏体溶液を調製した。この溶液に膏体層中の含量が1%となるようにツロブテロールを添加、攪拌した後、シリコン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)の剥離フィルム上に乾燥後の厚さが200μmとなるように塗布、乾燥して膏体層を形成した。
次に、上記積層支持体の不織布側にPET剥離フィルム上の膏体層が面するように、積層支持体を剥離フィルムに貼り付け、所定の大きさに裁断して本発明のツロブテロール含有貼付剤を得た。
[比較例1]
実施例1の熱接着により積層形成した積層支持体に代えて、ポリウレタン系接着剤によりPETフィルムとPET繊維のみからなる不織布とを積層形成した積層支持体を使用した以外は、実施例1と同様にしてツロブテロール含有貼付剤を得た。
すなわち、ポリウレタン系の接着剤を酢酸エチルで希釈して、グラビアロールで厚さ12μmのPETフィルム上に塗布量が2.5g/m2となるように塗布し、乾燥後、湿式法で作製した目付が8g/m2の延伸PET繊維のみからなる不織布と貼り合わせて加圧ロールを通し、積層形成された積層支持体を得た。
[実施例2]
実施例1で得られた熱接着により積層形成した積層支持体と、下記の膏体層を使用し、実施例1と同様にして本発明のツロブテロール含有貼付剤を得た。
すなわち、SIS30部、テルペン樹脂32.5部、軽質流動パラフィン10部、ポリブテン10部、IPM15部を酢酸エチルに加熱溶解し、膏体溶液を調製した。この溶液に膏体層中の含量が2.5%となるようにツロブテロールを添加、攪拌した後、シリコン処理したPET剥離フィルムに乾燥後の厚さが80μmとなるように塗布、乾燥して膏体層を形成した。
[比較例2]
実施例2で得られた膏体層と、比較例1のポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を使用し、実施例2と同様にしてツロブテロール含有貼付剤を得た。
[比較例3]
実施例1で得られた熱接着により積層形成した積層支持体と、下記の高濃度ツロブテロールを含有させた膏体層を使用し、実施例1と同様にして高濃度ツロブテロール貼付剤を得た。
すなわち、SIS30部、テルペン樹脂15部、軽質流動パラフィン10部、ポリブテン15部、IPM10部を酢酸エチルに加熱溶解し、膏体溶液を調製した。この溶液に膏体層中の含量が20%となるようにツロブテロールを添加、攪拌した後、シリコン処理したPET剥離フィルムに乾燥後の厚さが100μmとなるように塗布、乾燥して膏体層を形成した。
[比較例4]
比較例3の熱接着により積層形成した積層支持体に代えて、比較例1で得られたポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を使用した以外は、比較例3と同様にして高濃度ツロブテロール含有貼付剤を得た。
以上の実施例および比較例をまとめると表1のようになる。
Figure 2006347992
[安定性試験1]
実施例1、2および比較例1、2、3、4、で得られた貼付剤を、ポリエチレンテレフタレート(外側)とポリアクリロニトリル(内側)のラミネートフィルムで作製された袋にそれぞれ入れて、40℃で1ヶ月間保存し、貼付剤中のツロブテロールの定量を行った。ツロブテロール含量測定は、貼付剤のPET剥離フィルムを剥がして膏体層と積層支持体とを一体のまま溶解処理を行って、高速液体クロマトグラフ法(HPLC)により測定した。保存開始時点のツロブテロールの測定含量を100%とし、1ヶ月保存後のツロブテロールの残存率を求めた。その結果を図1に示す。
膏体層中のツロブテロール含量が20%の高濃度型貼付剤である比較例3、4は、熱接着により積層形成した積層支持体を用いた比較例3の場合も、ポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を用いた比較例4の場合も、共に貼付剤中のツロブテロールの含量低下は認められなかった。
一方、膏体層中のツロブテロール含量が1%および2.5%の低濃度溶解型の貼付剤においては、ポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を用いた比較例1、2は、いずれも、薬物残存率の低下が認められたが、熱接着により積層形成した積層支持体を用いた実施例1、2は、いずれもツロブテロールの含量低下が極めて僅かであった。
[溶出試験1]
貼付剤の溶出試験を、U.S. Pharmacopeia 26, <724>Drug Release, Transdermal Delivery Systems-General Drug Release Standardsに従って実施し、試験開始1時間後の溶出液を採取した。採取した液は、溶出試験用フィルターでろ過し、高速液体クロマトグラフ法(HPLC)により定量を行い、溶出したツロブテロールの量を求めた。試験貼付剤中のツロブテロール含量に対する1時間後に溶出したツロブテロールの量から溶出率を算出した。試験貼付剤中のツロブテロール含量測定は、上記安定性試験1と同じ測定方法で測定した。この溶出率の測定を、実施例2、比較例2で得られた貼付剤に対して、ポリエチレンテレフタレート(外側)とポリアクリロニトリル(内側)のラミネートフィルムで作製された袋に入れて、40℃で3ヶ月間保存したものと、保存開始時のものとについて行った。その結果を図2に示す。
図2の結果から明らかなように、ポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を用いた比較例2は、経時的な溶出率の低下が認められたのに対して、接着剤を使用せずに熱接着により積層形成した積層支持体を用いた実施例2は、経時的な溶出率の低下は極めて少なかった。以上の結果から、比較例2においては、接着剤にツロブテロールが吸着したことによって溶出率の低下が起こったと推察される。
[実施例3]
実施例1で得られた熱接着により積層形成した積層支持体と、下記の膏体層を使用し、実施例1と同様にして本発明のツロブテロール含有貼付剤を得た。
すなわち、SIS30部、テルペン樹脂22.5部、軽質流動パラフィン15部、ポリブテン20部、IPM10部、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT:酸化防止剤)0.3部を酢酸エチルに溶解し、膏体溶液を調製した。この溶液に膏体層中の含量が2.2%となるようにツロブテロールを添加、攪拌した後、シリコン処理したPET剥離フィルムに乾燥後の厚さが100μmとなるように塗布、乾燥して膏体層を形成した。
[比較例5]
実施例3で得られた熱接着により積層形成した積層支持体に代えて、比較例1のポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を使用した以外は、実施例3と同様にしてツロブテロール含有貼付剤を得た。
以上の実施例3および比較例5をまとめると表2のようになる。
Figure 2006347992
[安定性試験2]
実施例3および比較例5で得られた貼付剤を、ポリエチレンテレフタレート(外側)とポリアクリロニトリル(内側)のラミネートフィルムで作製された袋にそれぞれ入れて、40℃で1、2および4ヶ月間保存し、貼付剤中のツロブテロールの定量を行った。ツロブテロール含量測定は、貼付剤のPET剥離フィルムを剥がして膏体層と積層支持体とを一体のまま溶解処理を行って、HPLCにより測定した。試験開始時点のツロブテロールの測定含量を100%とし、1、2および4ヶ月保存後のツロブテロールの残存率を求めた。その結果を図3に示す。
ポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を用いた比較例5は、薬物残存率が大きく低下したが、接着剤を使用せずに熱接着により積層形成した積層支持体を用いた実施例3は、ツロブテロールの含量低下が極めて僅かであった。
なお、実施例3で使用したPETフィルムの片面にPET繊維のみからなる不織布を熱接着により積層形成した積層支持体に代えて、未延伸PET繊維をビニロン繊維と混ぜ合わせたウェブを形成した後に、PETフィルムの片面に当該未延伸PET繊維によってウェブを熱接着することによって形成した厚さが12μmのPETフィルムと目付が12g/m2の不織布からなる積層支持体と、芯部をポリエチレンテレフタレート(PET40%)、鞘部をポリエチレンとポリプロピレン(PE+PP=60%)とした鞘芯型繊維によって形成されたウェブをPETフィルムの片面に熱接着することによって形成した厚さが12μmのPETフィルムと目付が12g/m2の不織布からなる積層支持体とを用意した。これら積層支持体を用い、膏体層は実施例3で使用した膏体層と同様にしたツロブテロール含有貼付剤を作製し、上記と同様に40℃で1、2および4ヶ月保存した後のツロブテロールの残存率を求めた。その結果を図3中に実施例4および実施例5として表示したが、実施例3とほとんど同じツロブテロール残存率を示した。
[溶出試験2]
実施例3および比較例5で得られた貼付剤に対して、[溶出試験1]と同様の方法で、ポリエチレンテレフタレート(外側)とポリアクリロニトリル(内側)のラミネートフィルムで作製された袋に入れて40℃で4ヶ月間保存したものと、保存開始時のものとについて溶出率の測定を行った。その結果を表3および図4に示す。
図4の結果から明らかなように、ポリウレタン系接着剤により積層形成した積層支持体を用いた比較例5は、経時的な溶出率の低下が認められたのに対して、接着剤を使用せずに熱接着により積層形成した積層支持体を用いた実施例3は、経時的な溶出率の低下は極めて少なかった。以上の結果から、比較例5においては、接着剤にツロブテロールが吸着したことによって溶出率の低下が起こったと推察される。
Figure 2006347992
[再接着性試験]
(1)測定装置
再接着力測定装置として、図5に示したレオメーター(株式会社レオテック製、RT−3020D−CW型)を使用した。測定装置本体10側面の上方に固定されたロードセル20の測定子下端に、紐30を介して、貼付剤の端部を挟むクリップ40が設けられている。測定装置本体10側面の下方には、移動架台50が希望する一定の速度で上下動可能に設けられている。
(2)測定方法
測定する貼付剤Sを長さ32mm、幅10mmに裁断し、その膏体層面を被験者の前腕部内側の皮膚に貼り付けた状態で、測定装置の架台50に前腕部を載せ、貼り付けた幅10mmの貼付剤S下端を180°角に折り返してロードセル20のクリップ40に挟む。貼付剤を貼り付けた時から1分間経過後に、前腕部を載せた架台50を1分間300mmの速さで連続して降下させる。降下する架台50に載せた前腕部を架台と同伴するように架台に押し付けた状態を保つ。これにより1分間300mmの速さで連続して貼付剤Sを引き剥がす状態になり、そのときのロードセル20の荷重を測定する。さらに、剥離した貼付剤Sを再度前腕部内側の別の皮膚部位に貼り付け、同様の剥離−再接着操作を4回繰り返す。1回目の接着力に対する4回目の接着力を再接着率(%)として下式により求める。
再接着率(%)=4回目の接着力(g/10mm)÷1回目の接着力(g/10mm)×100
再接着性試験に供した貼付剤は、表4に示す実施例3および比較例6〜13の膏体層からなる貼付剤(積層支持体はすべて実施例1と同じ)であり、数が多いので測定日の間隔を6日間あけ1週間ごとに測定すると共に、試験は3回繰り返し算術平均を測定値とし、できるだけ被験者の皮膚コンディションの影響排除に努めた。その結果を表4に示す。
Figure 2006347992
表4に示されるように、本発明のツロブテロール含有貼付剤として、請求項2で規定する構成成分およびその配合量の一部でも外れた処方では、貼付剤の再接着性が劣ることが明らかである。
本発明のツロブテロール含有貼付剤は、安定性や放出性が経時的に変化することなく、長期にわたり、安定的にツロブテロールを放出することが可能であり、皮膚に対する再接着性に優れたツロブテロール含有貼付剤として、気管支喘息や気管支炎などを治療したり、症状を軽減する薬剤として有用である。
安定性試験1の結果を示す図である。 溶出試験1の結果を示す図である。 安定性試験2の結果を示す図である。 溶出試験2の結果を示す図である。 再接着力測定装置の説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。

Claims (5)

  1. 粘着基剤およびツロブテロールを含有する膏体層と支持体とを有しツロブテロールを経皮吸収させる貼付剤であって、該支持体はポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維または/およびビニロン繊維からなる不織布が熱接着により積層形成され、該不織布上に該膏体層が設けられ、かつ該膏体層中の粘着基剤としてスチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体を含有すると共に、該膏体層中におけるツロブテロールの濃度が3質量%以下であることを特徴とするツロブテロール含有貼付剤。
  2. 前記スチレン−1,3−ジエン−スチレンブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体であり、前記膏体層は、ツロブテロールを0.5〜3質量%、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を25〜40質量%、テルペン樹脂を15〜35質量%、軽質流動パラフィンを5〜15質量%、ポリブテンを10〜25質量%およびミリスチン酸イソプロピルを5〜15質量%含むことを特徴とする請求項1に記載のツロブテロール含有貼付剤。
  3. 前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面にポリエステル繊維のみからなる不織布を熱接着して積層形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のツロブテロール含有貼付剤。
  4. 前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面に、ポリエステル繊維およびビニロン繊維からなる不織布を熱接着することにより、または、ビニロン繊維のみからなる不織布をポリエステル樹脂を用いて熱接着することにより積層形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のツロブテロール含有貼付剤。
  5. 前記支持体は、ポリエステルフィルムの片面に、芯部をポリエステルまたは/およびビニロン、鞘部をオレフィンとした鞘芯型繊維、もしくはポリエステルまたは/およびビニロンとオレフィンとを並列に配列し一体とした並列型繊維からなる不織布を熱接着することにより、または、ポリエステル繊維または/およびビニロン繊維とポリオレフィン繊維とからなる不織布を熱接着することにより積層形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のツロブテロール含有貼付剤。
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