JP2006346604A - 触媒組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貴金属を特定の複合酸化物に対して、含浸担持により、高い固溶率で固溶させることのできる触媒組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 一般式(1)
xy3±σ (1)
で表される複合酸化物に、pH6以下のRh、Pd、Ptから選ばれる少なくとも1種の貴金属の塩を含有する貴金属塩水溶液を含浸担持させ、焼成することにより触媒組成物の製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、触媒組成物の製造方法に関し、より詳しくは、複合酸化物に、貴金属を担持させる触媒組成物の製造方法に関する。
現在まで、排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)および窒素酸化物(NOx)を同時に浄化できる三元触媒として、Pt(白金)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)などの貴金属が、触媒活性成分として広く用いられており、貴金属を、例えば、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造の複合酸化物に、含浸担持させて、耐熱性の向上を図ることが知られている。
また、このような、貴金属を複合酸化物に含浸担持させた排ガス浄化用触媒として、例えば、特許文献1において、Ce0.03Ni0.5Al2.0dにパラジウムを含浸担持させた排ガス浄化用触媒などが知られている。
また、これら貴金属を、ペロブスカイト型構造の複合酸化物に配位させた排ガス浄化用触媒が、高い触媒活性を示すことが知られている。
例えば、La1.00Fe0.57Co0.38Pd0.053のペロブスカイト型複合酸化物が、排ガスの酸化還元の変動に対応して、ペロブスカイト型の結晶構造に対して、Pdを可逆的に出入りさせて、Pdが、酸化雰囲気下、複合酸化物の結晶構造に固溶し、還元雰囲気下、複合酸化物の結晶構造から析出し、このような自己再生により、粒成長を抑制して、長期にわたって高い触媒活性を保持することが報告されている(非特許文献1参照)。
特開平11−090228号公報 Y.Nishihata et al.,Nature,Vol.418,No.6894,pp.164−167,11 July 2002(西畑他、「ネイチャー」誌、418巻、6894号、164−167頁、2002年7月11日)
しかし、上記の貴金属を、複合酸化物に含浸担持させても、貴金属の複合酸化物に対する固溶率が低く、酸化雰囲気下で固溶、還元雰囲気下で析出する固溶析出(自己再生)を繰り返す自己再生力が十分に発揮されないという不具合がある。そのため、貴金属の複合酸化物に対する固溶率を高めることができる、含浸担持による触媒組成物の製造方法の提案が望まれている。
本発明の目的は、貴金属を特定の複合酸化物に対して、含浸担持により、高い固溶率で固溶させることのできる、触媒組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の触媒組成物の製造方法は、一般式(1)
xy3±σ (1)
(式中、Aは、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.8≦x≦1.3の数値範囲の原子割合を示し、yは、0.8≦y<1.0の数値範囲の原子割合を示し、σは、酸素過剰分または酸素過少分を示す。)で表される複合酸化物に、pH6以下のRh、Pd、Ptから選ばれる少なくとも1種の貴金属の塩を含有する貴金属塩水溶液を含浸担持させ、焼成することを特徴としている。
また、本発明では、前記貴金属塩水溶液が、pH4.5以下であることが好ましい。
また、本発明では、一般式(1)において、Bが、4価の遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)であることが好ましい。
また、本発明では、前記貴金属が、RhまたはPtであることが好ましい。
本発明の触媒組成物の製造方法によれば、貴金属を、含浸担持により、特定の
複合酸化物に対して、高い固溶率で固溶させることができる。そのため、本発明の触媒組成物の製造方法によって得られた触媒組成物において、貴金属は、複合酸化物に対して、酸化雰囲気下で固溶し、還元雰囲気下で析出する固溶析出(自己再生)を繰り返すので、これらを分散状態に保つことができ、長期にわたって、粒成長による活性低下を防いで、高い触媒活性を保持することができる。そのため、このようにして得られた触媒組成物は、気相や液相の反応触媒として広く用いることができる。
上記目的を達成するために、本発明の触媒組成物の製造方法には、一般式(1)
xy3±σ (1)
(式中、Aは、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.8≦x≦1.3の数値範囲の原子割合を示し、yは、0.8≦y<1.0の数値範囲の原子割合を示し、σは、酸素過剰分または酸素過少分を示す。)で表される複合酸化物が用いられる。
上記一般式(1)で示される複合酸化物は、一般式ABO3で示される複合酸化物であって、その結晶構造は、例えば、ペロブスカイト型やイルメナイト型の結晶構造を有する。好ましくは、ペロブスカイト型の結晶構造を有する。
この複合酸化物において、Aサイトには、Aで示されるアルカリ土類金属が必ず配位され、Bサイトには、Bで示される遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)が必ず配位される。
一般式(1)において、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられ、好ましくは、Ca、Sr、Baなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、一般式(1)のAサイトにおいて、xは、0.8≦x≦1.3の数値範囲のAの原子割合を示し、好ましくは、0.9≦x≦1.1である。すなわち、Aサイトでは、Aで示されるアルカリ土類金属が、0.8以上1.3以下の原子割合で含まれている。xが、0.8未満の場合、および、1.3を超える場合には、複合酸化物以外の副生成物を多量に生じる場合がある。
一般式(1)において、Bで示される遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)としては、例えば、周期律表(IUPAC、1990年)において、原子番号21(Sc)〜原子番号30(Zn)、原子番号39(Y)〜原子番号48(Cd)、原子番号57(La)〜原子番号80(Hg)、および、原子番号89(Ac)以上の各元素(Rh、Pd、Ptを除く。)が挙げられ、特に制限されないが、好ましくは、4価の遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)が挙げられる。4価の遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)としては、特に制限されないが、具体的には、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Zr(ジルコニウム)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Tc(テクネチウム)、Ru(ルテニウム)、Hf(ハフニウム)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Tb(テルビウム)が挙げられる。
これらの遷移元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、一般式(1)のBサイトにおいて、yは、0.8≦y<1.0の数値範囲のBの原子割合を示し、好ましくは、0.9≦y<1.0である。すなわち、Bサイトでは、Bで示される遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)が、0.8以上1.0未満の原子割合で含まれている。yが、0.8未満の場合、および、1.0以上の場合には、複合酸化物以外の副生成物を多量に生じる場合がある。
なお、一般式(1)において、σは、酸素過剰分または酸素過少分を示し、より具体的には、大部分がペロブスカイト型構造を有していることを示している。
そして、このような複合酸化物は、特に制限されることなく、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などによって、調製することができる。
共沈法では、例えば、上記した各元素の塩を上記した化学量論比で含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液に中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥後、熱処理する。
各元素の塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。また、混合含水溶液は、例えば、各元素の塩を、上記した化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
その後、この混合塩水溶液に、中和剤を加えて共沈させる。中和剤としては、特に制限されないが、例えば、アンモニア、例えば、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類などの有機塩基、例えば、カセイソーダ、カセイカリ、炭酸カリ、炭酸アンモンなどの無機塩基が用いられる。また、中和剤は、その中和剤を加えた後の混合含塩水溶液のpHが6〜10程度となるように加える。
そして、得られた共沈物を、必要により水洗し、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、約500〜1200℃、好ましくは、約600〜1000℃で熱処理(焼成)することにより、複合酸化物を調製することができる。
また、クエン酸錯体法では、例えば、クエン酸と上記した各元素の塩とを、上記した各元素の塩が上記した化学量論比となるように含まれるクエン酸混合塩水溶液を調製し、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させた後、得られたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。
各元素の塩としては、上記と同様の塩が挙げられ、また、クエン酸混合塩水溶液は、例えば、上記と同様に混合塩水溶液を調製して、その混合塩水溶液に、クエン酸の水溶液を配合することにより、調製することができる。
その後、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させる。乾固は、形成されるクエン酸錯体が分解しない温度、例えば、室温〜150℃程度で、水分を除去する。これによって、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させることができる。
そして、形成されたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。仮焼成は、例えば、真空または不活性雰囲気下において250〜350℃で加熱すればよい。その後、例えば、約500〜1200℃、好ましくは、約600〜1000℃で熱処理(焼成)することにより、複合酸化物を調製することができる。
また、アルコキシド法では、例えば、上記した各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比で含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アルコキシド溶液に、水を加えて加水分解により沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥後、熱処理する。
各元素のアルコキシドとしては、例えば、各元素と、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどのアルコキシとから形成されるアルコラートや、下記一般式(2)で示される各元素のアルコキシアルコラートなどが挙げられる。
E[OCH(R1)−(CH2i−OR2j (2)
(式中、Eは、各元素を示し、R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、iは、1〜3の整数、jは、2〜4の整数を示す。)
アルコキシアルコラートは、より具体的には、例えば、メトキシエチレート、メトシキプロピレート、メトキシブチレート、エトキシエチレート、エトキシプロピレート、プロポキシエチレート、ブトキシエチレートなどが挙げられる。
そして、混合アルコキシド溶液は、例えば、各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比となるように有機溶媒に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。有機溶媒としては、各元素のアルコキシドを溶解できれば、特に制限されないが、例えば、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類などが用いられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が用いられる。
その後、この混合アルコキシド溶液に、水を加えて加水分解により沈殿させる。そして、得られた沈殿物を、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、約500〜1200℃、好ましくは、約600〜1000℃で熱処理(焼成)することにより、複合酸化物を調製することができる。
そして、本発明においては、上記の複合酸化物に、pH6以下、好ましくは、pH4.5以下のRh、Pd、Ptから選ばれる少なくとも1種の貴金属の塩を含有する貴金属塩水溶液を含浸担持させる。貴金属塩水溶液のpHが6以下であれば、貴金属を複合酸化物に高い固溶率で固溶させることができる。
貴金属としては、Rh、Pd、Ptから選ばれる少なくとも1種の貴金属であれば、特に制限されないが、好ましくは、RhまたはPtが用いられる。
貴金属塩水溶液としては、上記した貴金属の、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸溶液、塩化物水溶液などが挙げられる。より具体的には、例えば、パラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、ジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液、4価パラジウムアンミン硝酸溶液など、ロジウム塩溶液として、硝酸ロジウム溶液、塩化ロジウム溶液など、白金塩溶液として、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液、塩化白金酸溶液、4価白金アンミン溶液などが挙げられる。
また、貴金属塩水溶液のpHを、6以下にするためには、例えば、アンモニウム水溶液、硝酸などの公知のpH調整剤が用いられる。
そして、pH調整剤を、pHが6以下となるように、上記の貴金属塩水溶液に加えて、pH6以下の貴金属塩水溶液を調製する。その後、上記により得られた複合酸化物に、pH6以下の貴金属塩水溶液を加えて、複合酸化物に貴金属塩水溶液を含浸担持させる。
そして、本発明においては、複合酸化物に貴金属塩水溶液を含浸担持させた後は、例えば、50〜200℃で1〜48時間乾燥し、さらに、350〜1000℃で1〜12時間焼成する。
貴金属の担持量は、その目的および用途により適宜決定されるが、例えば、複合酸化物に対して、例えば、0.001〜20重量%、好ましくは、0.1〜10重量%である。
貴金属の担持量が、これより少ないと、性能を十分に発揮できない場合がある。また、貴金属の担持量がこれより多いと、コスト面や生産面で不利となる場合がある。
そして、このような本発明の触媒組成物の製造方法によれば、Rh、Pd、Ptなどの貴金属を、含浸担持により、一般式(1)で表される複合酸化物の結晶構造に対して、高い固溶率で固溶させることができる。そのため、本発明の触媒組成物の製造方法によって得られた触媒組成物が、Rh、Pd、Ptなどの貴金属の酸化雰囲気下での固溶および還元雰囲気下での析出を繰り返す自己再生機能によって、長期使用においても、Rh、Pd、Ptなどの貴金属が複合酸化物中において微細かつ高分散に保持され、高い触媒活性を維持することができる。さらに、Rh、Pd、Ptなどの貴金属の複合酸化物の結晶構造に対する酸化還元雰囲気での固溶析出による自己再生機能によって、Rh、Pd、Ptなどの貴金属の使用量を大幅に低減しても、触媒活性を実現することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例および比較例に何ら制限されるものではない。
実施例1〜3
(Ca1.000Ti0.993Rh0.0073の製造)
硝酸カルシウム四水和物 (Ca含量:0.1000モル)
塩化チタン水溶液(Ti分:40重量%) (Ti含量:0.0993モル)
上記の成分を、丸底フラスコに加え、さらに、脱イオン水を加えて攪拌し、溶解させることにより、混合塩水溶液を調製した。この混合塩水溶液に、室温下において、別途調製した10重量%水酸化ナトリウム水溶液をNaOHとして0.50mol滴下することにより、共沈物を得た。この共沈物を含む水溶液を、さらに、2時間攪拌混合した後、ろ過して、脱イオン水で十分に水洗した。そして、減圧下において水を留去し、乾固させて、複合酸化物の前駆体を得た。次いで、この前駆体を、大気中、電気炉にて、800℃で2時間熱処理(焼成)することによって、Ca1.000Ti0.993Rh0.0073からなる複合酸化物の粉末を得た。
この複合酸化物の粉末に、それぞれ、実施例1ではpH<0.2、実施例2ではpH1.8、実施例3ではpH5.6となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整した硝酸ロジウム水溶液(Rh含量:0.0007モル)を加えて、室温下において1時間撹拌した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、CaTiRh複合酸化物の前駆体を得た。これを、大気中、電気炉にて、実施例1では900℃、実施例2および3では1000℃で2時間熱処理(焼成)することによって、Ca1.000Ti0.993Rh0.0073からなるRh含有ペロブスカイト型複合酸化物(Rh含有量:0.53重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca1.000Ti0.993Rh0.0073からなるRh含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
実施例4〜6
(Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σの製造)
カルシウムイソプロポキシド (Ca含量:0.095モル)
チタンイソプロポキシド (Ti含量:0.099モル)
上記の成分を、丸底フラスコに加え、トルエンを加えて攪拌溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水を滴下して加水分解することにより、粘稠沈殿が生成した。この混合アルコキシド溶液からトルエンを留去し、スラリーとした後、減圧下において水を留去し、乾固させて、複合酸化物の前駆体を得た。この前駆体を、大気中、電気炉にて、800℃で2時間熱処理(焼成)をすることによって、Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σからなる複合酸化物の粉末を得た。この粉末に、それぞれ、実施例4ではpH<0.2、実施例5ではpH2.1、実施例6ではpH4.3となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整したジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(Pt含量:0.001モル)を加えて、室温下において1時間撹拌した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、CaTiPt複合酸化物の前駆体を得た。これを、大気中、電気炉にて、700℃で2時間熱処理(焼成)することによって、Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物(Pt含有量:1.44重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
実施例7〜9
(Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σの製造)
硝酸カルシウム四水和物 (Ca含量:0.101モル)
オキシ塩化ジルコニウム水溶液 (Zr含量:0.099モル)
上記の成分を、丸底フラスコに加え、さらに、脱イオン水を加えて攪拌溶解させることにより、混合塩水溶液を調製した。この混合塩水溶液に、室温下において、別途調製した10重量%水酸化ナトリウム水溶液をNaOHとして0.50mol滴下することにより、共沈物を得た。
その後、実施例1〜3と同様の操作を行ない、Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σからなる複合酸化物の粉末を得た。
この粉末に、それぞれ実施例7ではpH<0.2、実施例8ではpH2.1、実施例9ではpH4.3となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整したジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(Pt含量:0.001モル)を加えて、室温下において1時間撹拌した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、CaZrPt複合酸化物の前駆体を得た。これを、大気中、電気炉にて、750℃で2時間熱処理(焼成)することによって、Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物(Pt含有量:1.08重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
比較例1
複合酸化物の粉末に、pH8.2となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整した硝酸ロジウム水溶液(Rh含量:0.0007モル)を加え、1000℃で2時間熱処理(焼成)した以外は、実施例1〜3と同様に処理して、Ca1.000Ti0.993Rh0.0073からなるRh含有ペロブスカイト型複合酸化物(Rh含有量:0.53重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca1.000Ti0.993Rh0.0073からなるRh含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
比較例2
複合酸化物の粉末に、pH7.2となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整したジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(Pt含量:0.001モル)を加えた以外は、実施例4〜6と同様に処理して、Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物(Pt含有量:1.44重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca0.95Ti0.99Pt0.013-σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
比較例3
複合酸化物の粉末に、pH7.2となるようにアンモニウム水溶液を加えて調整したジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(Pt含量:0.001モル)を加えた以外は、実施例7〜9と同様に処理して、Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物(Pt含有量:1.08重量%)の粉末を得た。
なお、この粉末は、粉末X線回折の結果、Ca1.01Zr0.99Pt0.013+σからなるPt含有ペロブスカイト型複合酸化物の単一結晶相を有していることが確認された。
試験例(貴金属の固溶率の測定)
各実施例および各比較例で得られた粉末を、酸化処理(大気中、800℃で1時間熱処理)後および還元処理(10%H2を含有するN2ガス中、800℃で1時間熱処理)後のそれぞれにおいて、7重量%フッ酸水溶液に溶解し、室温にて20時間放置後、各溶液を、0.1μmφのフィルターによりろ過した。ろ液に溶解している貴金属量を、ICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分析法により定量分析し、残渣における貴金属を、XRD(X線回折)分析法により定性分析した。これらの結果から、酸化処理後および還元処理後における貴金属固溶率を算出した。また、酸化処理後における貴金属固溶率と還元処理後における貴金属固溶率との差から、貴金属の析出率を算出した。これらの結果を表1に示す。
なお、上記の方法においては、7重量%フッ酸水溶液への各粉末の溶解時において、それぞれフッ化物の残渣が生成したが、ペロブスカイト型の結晶構造中に固溶していた貴金属は、溶解したため、溶液中の貴金属の濃度を測定することにより、ペロブスカイト型の結晶構造中に固溶している貴金属の比率を求めることができた。これらの結果を表1に示す。
Figure 2006346604

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    xy3±σ (1)
    (式中、Aは、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.8≦x≦1.3の数値範囲の原子割合を示し、yは、0.8≦y<1.0の数値範囲の原子割合を示し、σは、酸素過剰分または酸素過少分を示す。)
    で表される複合酸化物に、pH6以下のRh、Pd、Ptから選ばれる少なくとも1種の貴金属の塩を含有する貴金属塩水溶液を含浸担持させ、焼成することを特徴とする、触媒組成物の製造方法。
  2. 前記貴金属塩水溶液が、pH4.5以下であることを特徴とする、請求項1に記載の触媒組成物の製造方法。
  3. 一般式(1)において、Bが、4価の遷移元素(Rh、Pd、Ptを除く。)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の触媒組成物の製造方法。
  4. 前記貴金属が、RhまたはPtであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の触媒組成物の製造方法。
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