JP2006344801A - シリコンウェーハ周辺部の分析方法およびこれに用いるエッチング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコンウェーハの周辺部の分析面積を拡大しないようにして、シリコンウェーハ周辺部を必要な範囲に限定して分析でき、しかもシリコンウェーハ周辺部を表面から数十nm〜数μmの深さで複数回エッチングすることによって、シリコンウェーハ周辺部の深さ方向の分析も行うことが出来るようにしたシリコンウェーハ周辺部の分析方法を得ようとすることである。
【解決手段】シリコンウェーハ周辺部のエッチングを1回または複数回行ってこの部分を分析する方法であって、シリコンウェーハの周辺部のエッチングを行う前或いは複数回行うエッチングの間に、シリコンウェーハ周辺部にフッ酸蒸気を吹き付けてシリコンウェーハ周面の酸化膜を分解してこの部分を疎水性とし、その後、シリコンウェーハの周辺部表層をエッチング液に一回または複数回浸漬してその都度エッチング液を回収し、このエッチング液を高周波誘導結合プラズマ質量分析装置又は原子吸光分析装置で分析してシリコンウェーハの周辺部の所定の範囲の深さ方向の不純物濃度を分析するシリコンウェーハ周辺部の分析方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】シリコンウェーハ周辺部のエッチングを1回または複数回行ってこの部分を分析する方法であって、シリコンウェーハの周辺部のエッチングを行う前或いは複数回行うエッチングの間に、シリコンウェーハ周辺部にフッ酸蒸気を吹き付けてシリコンウェーハ周面の酸化膜を分解してこの部分を疎水性とし、その後、シリコンウェーハの周辺部表層をエッチング液に一回または複数回浸漬してその都度エッチング液を回収し、このエッチング液を高周波誘導結合プラズマ質量分析装置又は原子吸光分析装置で分析してシリコンウェーハの周辺部の所定の範囲の深さ方向の不純物濃度を分析するシリコンウェーハ周辺部の分析方法である。
【選択図】 図1
Description
この発明は、シリコンウェーハ周辺部の分析方法、およびそれに用いるエッチング装置に関するものである。
シリコンウェーハの中に含まれる金属不純物は、半導体特性に深刻な影響を及ぼすので、シリコンウェーハを各種酸で分解して高精度で定量分析して管理していくことが非常に重要である。そうした中で最近では、シリコンウェーハの周辺部についても、ベベル加工や、キャリアケースとの接触による汚染の可能性があって、シリコンウェーハのエッジ部の不純物管理の必要性が問題となっている。
シリコンウェーハの周辺部の分析方法としては、これまでシリコンウェーハを垂直に保持し、その周辺部をフッ化水素と過酸化水素水などからなる混酸に浸漬し、シリコンウェーハ周辺部表面の不純物を抽出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、その装置についても知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−92889号公報(特許請求の範囲)
特開平11−204604号公報(特許請求の範囲、図1)
しかしながら、上記の従来技術のシリコンウェーハ周辺部の不純物抽出方法では、シリコンウェーハの周辺部の深さ方向の分析を行うために繰り返しエッチングを行うと、ウェーハ周辺部に酸化膜が形成されるので、この酸化膜に沿ってエッチング液が這い上がって行った。そのために、分析面積が必要以上に広くなってシリコンウェーハ周辺部の所望される限定区域の分析ができないといった問題があった。また、従来の表面分析方法では、表面から数十nm〜数μmの深さで溶解することを複数回行うことによって、シリコンウェーハ周辺部の深さ方向の分析を行うといことも出来なかった。
この発明は、シリコンウェーハの周辺部の分析面積を拡大しないようにして、シリコンウェーハ周辺部を必要な範囲に限定して分析でき、しかもシリコンウェーハ周辺部を表面から数十nm〜数μmの深さで複数回エッチングすることによって、シリコンウェーハ周辺部の深さ方向の分析も行うことが出来るようにしたシリコンウェーハ周辺部の分析方法を得ようとしたものである。
この発明は、シリコンウェーハ周辺部のエッチングを1回または複数回行ってこの部分を分析する方法であって、シリコンウェーハの周辺部のエッチングを行う前或いは複数回行うエッチングの間に、シリコンウェーハ周辺部にフッ酸蒸気を吹き付けてシリコンウェーハ周面部の酸化膜を分解してこの部分を疎水性とし、その後、シリコンウェーハの周辺部をエッチング液に一回または複数回浸漬してその都度エッチング液を回収し、このエッチング液を高周波誘導結合プラズマ質量分析装置又は原子吸光分析装置で分析してシリコンウェーハの周辺部の所定の範囲の深さ方向の不純物濃度を分析するシリコンウェーハ周辺部の分析方法(請求項1)、前記エッチング液が、フッ酸とこれに過酸化水素、塩酸および硝酸の中のいずれか一種以上の酸からなる混酸である請求項1記載のシリコンウェーハ周辺部の分析方法(請求項2)及び先端にシリコンウェーハを垂直に吸着する吸着フランジを設けた回転体と、この回転体を所定の高さで水平に保持する支持台と、前記回転体を回転するハンドルと、前記回転体の先端の吸着フランジ下部にあってエッチング液を入れる容器と、吸着フランジに垂直に吸着されているシリコンウェーハにフッ酸蒸気を吹き付けるフッ酸蒸気供給装置とからなるシリコンウェーハ周辺部のエッチング装置(請求項3)である。
この発明によれば、シリコンウェーハの周辺部の狭い範囲を深さ方向に段階的に分析することが可能となる。
図1は、この発明の実施に用いるシリコンウェーハのエッチング装置の概略説明図である。図1において10は回転軸である。この回転軸10は、回転体支持体11に水平にかつ回転自在に支持されている。回転軸10の先端12には真空チャック13が取り付けられている。真空チャック13は、図示しない吸引装置と接続されている。真空チャック13には、シリコンウェーハ14の中心部が、前記吸引装置を作動して吸着されている。15は回転軸の最後部に取り付けられているハンドルで、これを回転することによって回転軸を回転し、それに伴って回転軸10の先端12の真空チャック13に吸着されているシリコンウェーハ14を回転するようにする。
16は目皿で、この中にエッチング液が入れられている。エッチング液は、フッ酸と硝酸とからなるものを用いるが、この他にフッ酸と過酸化水素、フッ酸と塩酸などの混酸も用いることができる。目皿16の配設位置は、回転軸10の先端に吸着されているシリコンウェーハ14の周辺部が目皿16に入っているエッチング液に浸漬されるような位置関係にしておく。
17はフッ酸蒸気供給装置である。このフッ酸蒸気供給装置は、図示しないフッ酸を入れた容器と、この容器内のフッ酸を加熱する図示しないヒーターを含む構成となっている。フッ酸蒸気供給装置17の上部にはフッ酸蒸気供給管18があって、その先端にはフッ酸蒸気供給ノズル19が取り付けられ、このノズルからフッ酸蒸気がシリコンウェーハ14の周辺部に吹き付けられるようになっている。
この装置を用いてシリコンウェーハの周辺部を分析するには次のようにする。まず、シリコンウェーハ14を上記装置の真空チャック13に合わせて固定する。この場合、シリコンウェーハ14の中心部が真空チャック13の中心部と一致するようにする。
この状態でハンドル15を回転しがらフッ酸蒸気供給装置17を稼動して、シリコンウェーハ14の周辺部にフッ酸蒸気を吹き付ける。シリコンウェーハ14周辺部のフッ酸蒸気を吹き付ける部分は、シリコンウェーハ14周辺部のリング状部分とする。
シリコンウェーハ14表面は一面に酸化膜で覆われており、この酸化膜はエッチング液のフッ酸溶液に濡れやすいが、その領域に予めフッ酸蒸気を吹き付けておくと、その部分がSiを主成分とする粒子状の疎水性となって、エッチングに際して、エッチング液が酸化膜に乗ってウェーハの中心方向に這い上がっていくのを防ぐことができる。その結果、シリコンウェーハ14周辺部のエッチングを限られた範囲に限定して行うことが可能となる。
次に、目皿16にエッチング溶液を入れてシリコンウェーハ14の周辺部にエッチング液が浸漬するようにする。引き続き、回転軸10をハンドル15で回転してシリコンウェーハ14を回転し、これによってシリコンウェーハ14周辺部をエッチング溶液に浸漬してエッチングを行う。
エッチング液は、シリコンウェーハ14を1回転しただけで回収してこれを分析してもよいが、外に、シリコンウェーハ14の1回転毎にエッチング液を回収するようにしてこれを複数回行うようにしてもよい。例えば、シリコンウェーハ14の回転を3回行ってその都度エッチング液を回収して分析し、ウェーハ周辺の深さ方向の分析を行うようにすることもできる。
上記の事例では、シリコンウェーハに対するフッ酸蒸気の吹き付けは、ウェーハをエッチング溶液に浸漬する前に行ったが、エッチングを複数回行う場合は、エッチングとエッチングの間に行ってもよい。また、シリコンウェーハに対するフッ酸蒸気の吹き付けは、図1に示すような装置を用いないで、
別の場所で行ってもよい。
別の場所で行ってもよい。
分析はシリコンウェーハ表面の酸化膜から始めるが、最初に酸化膜をエッチングで溶かし取り除き、次にシリコンウェーハだけをエッチングすることも可能であるが、酸化膜がついたままでシリコンウェーハをエッチングし、その両方の不純物を測定するようにしてもよい。
回収したエッチング液の分析は、従来公知な方法がそのまま採用され、例えば回収したエッチング液を加熱もしくは加熱濃縮し、一定量の純水で定容し、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)もしくは原子吸光分析装置(AAS)で分析を行う。
10…回転軸、11…回転軸支持体、12…先端、13…真空チャック、14…シリコンウェーハ、15…ハンドル、16…目皿、17…フッ酸蒸気供給装置、18…フッ酸蒸気供給管、19…フッ酸蒸気供給ノズル。
Claims (3)
- シリコンウェーハ周辺部のエッチングを1回または複数回行ってこの部分を分析する方法であって、シリコンウェーハの周辺部のエッチングを行う前或いは複数回行うエッチングの間に、シリコンウェーハ周辺部にフッ素蒸気を吹き付けてシリコンウェーハ周面部の酸化膜を分解してこの部分を疎水性とし、その後、シリコンウェーハの周辺部をエッチング液に一回または複数回浸漬してその都度エッチング液を回収し、このエッチング液を高周波誘導結合プラズマ質量分析装置又は原子吸光分析装置で分析してシリコンウェーハの周辺部の所定の範囲の深さ方向の不純物濃度を分析するシリコンウェーハ周辺部の分析方法。
- 前記エッチング液が、フッ酸とこれに過酸化水素、塩酸および硝酸の中のいずれか一種以上からなる混酸である請求項1記載のシリコンウェーハ周辺部の分析方法。
- 先端にシリコンウェーハを垂直に吸着する吸着フランジを設けた回転体と、この回転体を所定の高さで水平に保持する支持台と、前記回転体を回転するハンドルと、前記回転体の先端の吸着フランジ下部にあってエッチング液を入れる容器と、吸着フランジに垂直に吸着されているシリコンウェーハにフッ素蒸気を吹き付けるフッ素蒸気供給装置とからなるシリコンウェーハ周辺部のエッチング装置。
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JP2005169607A JP2006344801A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | シリコンウェーハ周辺部の分析方法およびこれに用いるエッチング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005169607A Withdrawn JP2006344801A (ja) | 2005-06-09 | 2005-06-09 | シリコンウェーハ周辺部の分析方法およびこれに用いるエッチング装置 |
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2005
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