JP2006344269A - ディスクドライブ装置、ディスク信号処理システム及びディスク - Google Patents

ディスクドライブ装置、ディスク信号処理システム及びディスク Download PDF

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Abstract

【課題】ディスクと外部装置間の電気信号の確実な送受信を可能としてディスク利用分野の拡張性を格段に改善しつつ、設計の自由度が格段に向上し、低コストで簡単な構成のディスクドライブ装置、ディスク信号処理システム並びにディスクを提供する。
【解決手段】ディスク1の中央凹部10の第1の底部12は磁石又は磁性材を有し、中央凹部10には少なくとも1個の電子機能部4が設けられる。第1の底部12の裏面には電子機能部4と電気的に接続された第1の導電部2が設けられる。ディスクは、ターンテーブル100に載置される。ターンテーブル100は、中央凹部10の第1の底部12を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、第1の底部12の裏面と対向し、第1の導電部2と対向する第2の導電部107が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備える。第1と第2の導電部2と107間は磁力によるクランプ機能で密着され、電気的に接続される。
【選択図】図2

Description

本発明はディスクドライブ装置、ディスク信号処理システム及びディスクに関し、例えば、ディスク(回転記録媒体)とディスクドライブ装置間での信号の送受信を簡単な構成で確実に行なうディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクに関する。
光ディスクは、主にポリカーボネート等の樹脂のようなきわめて廉価な素材で構成されるにもかかわらず記録できるデータ量が非常に多く、コストパフォーマンス面できわめて有利であるため、将来の記録媒体として最も有望である。
光ディスクに記録されている情報を読み出し、又は情報を書き込む(読み出し/書き込み)ためにはディスクドライブ装置が使用される。ディスクドライブ装置は、光ディスクをターンテーブル上に載置し、クランパによりクランプし、スピンドルモータで回転させて、レーザ光を照射し、光ディスク表面からの反射光を受光し、復調することにより記録信号を読み出すように構成している。かかるディスクドライブ装置の代表的構成例が特許文献1乃至3に開示されている。
特開平11−353749(段落番号〔0024〕図1) 特開2000−100031(段落番号〔0013〕〜〔0015〕図3) 特開2000−100032(段落番号〔0012〕〜〔0017〕図1)
ところで、光ディスク上に記録領域だけでなく、電子回路等の電気的回路をも搭載した形態の光ディスクが提案されている。しかしながら、光ディスクとディスクドライブ装置は、電気的には完全に絶縁された状態で動作することと、光ディスクが高速で回転すること等に起因して、光ディスク上に搭載された電子回路と、ディスクドライブ装置側の内部回路との間の信号送受信は簡単には行なえない。
かかる種類の光ディスクのディスクドライブ装置として提案されているのは、光ディスク側とディスクドライブ装置側での信号の送受信に無線信号を利用するものである。例えば、光ディスク面とディスクドライブ側にそれぞれアンテナを形成しておき、このアンテナを介して無線信号の送受信を行うものである(特許文献4)。現在の主流は、このような無線による信号授受である。
特開平8−161790(段落番号〔0020〕〜〔0025〕図1)
また、光ディスク側とディスクドライブ側にそれぞれ発光/受光回路を形成しておき、この発光/受光回路を介しての光信号の送受信を行なう構成も考えられるが現実の提案はない。
更には、当該電子回路と、ディスクドライブ装置側の内部回路との間の信号送受信を、ディスクドライブ装置による回転を停止させた状態で行う構成も提案されている(特許文献5参照)。
米国特許第5,119,353号(Fig.2 第4、5欄)
また、特許文献6には、図6(A)と(B)に示すような構造のディスクドライブ装置が開示されている。
特開平5−54460号公報(図1、段落番号〔0013〕〜〔0028〕)
このディスクドライブ装置は、ディスク610内に固体メモリ612を埋設しておき、固体メモリ612の入出力端子DI、DO、CS、SCK、VDOからはリード線613a〜613fが引き出され(固体メモリ612内に埋設)、各リード線に対応させて同心円状のリング状端子614a〜614fがディスク表面に形成されている。一方、クランパ615の上面側に、固体メモリ612の入出力端子にリード線を介して接続されるべき外部接触端子617a〜617fが設けられ、これら外部接触端子は信号伝達媒体(具体的構成不明)を介してデータ入力部620に電気的に接続されている。
クランパのディスク対向側には凹部700が設けられ、この凹部700に先端が先鋭な接触端子616a〜616fがディスク表面に存在するリング状端子614a〜614fに対向して半径方向に沿って並設されている。接触端子616a〜616fは、コイルバネ618によって下方に付勢されている。また、各接触端子616a〜616fと同形状のダミーピン616g〜616lが各接触端子616a〜616fの同一線上に設けられている。これらダミーピン616g〜616lも同様に、各リング状端子614a〜614fの間隔に合わせて設けられている。
光ディスク610がクランパ615の凹部700を除いた光ディスク610との当接面によってクランプされると、クランパ615の突起615Aが光ディスク610の中心孔610Aに嵌り込むことによってクランパ615に対する光ディスク610の位置決めが行われる。このとき、クランパ615の各接触端子616a〜616fは各リング状端子614a〜614fの間隔に位置合わせされて設けられているため、クランプ時においては各接触端子616a〜616fと各リング状端子614a〜614fとの対応がとられる。
そして、各接触端子616a〜616fは、コイルバネ618によって下方に付勢されているため、各リング状端子614a〜614fに対する電気的接触が行われる。
上述のように、従来は、ディスク表面に搭載されている電子回路とディスクドライブ装置の内部回路間の信号の送受信は、主にディスク面とディスクドライブ側にそれぞれを形成したアンテナを介しての無線信号の送受信を行なう。しかしながら、かかるアンテナの形成には無線信号の周波数用に適合するような形状パラメータでの形成が必要であり、ディスク面上へのかかるアンテナの形成は高精度なエッチング手法を要するだけでなく、無線周波数への/無線周波数からの周波数変換回路を形成する必要もあり、低コストが大きな有益性をもつ光ディスクにとって大きな問題となる。
特に、光ディスクの場合、表面に薄いアルミ等の金属膜が形成されているため、その表面に密着されて(ミクロンオーダー)形成されているアンテナの電波授受に障害要因となる。このことは他のディスクについても同様であり、ディスクドライブ装置を含め、ディスク近傍に電波障害の原因となる多くの金属部材が存在するので問題となる。また、数千ppmで高速回転しているディスク上に搭載されているアンテナは、物理的にも電気的にも不安定になるおそれがあるだけでなく、送信電力の大きさによっては外部に電波が漏れて電波盗聴の恐れも生ずるし、逆に外部からの電波妨害の問題も生じてくる。更に、アンテナ配置方向も送受信感度に大きな影響を与え、安定な送受信感度を得ることができない。また、アンテナを含む無線部をディスクに搭載するには、規格及びバランスを考えると、可能な限り薄型化、小型化しなければならず、性能との関係で問題が生ずる。これらの問題は、アンテナが搭載されているディスクがきわめて高速に回転「しているので更に顕著になってくる。
また、ディスク側とディスクドライブ装置側に形成した発光/受光回路を介しての光信号の送受信を行なう構成においては、回転体であるディスクと静止体であるディスクドライブ装置間では、位置関係がきわめて高速で変化するため、その構成の実現はきわめて困難である。
更には、ディスクドライブ装置による回転を停止させた状態で、電子回路とディスクドライブ装置側の内部回路との間の信号送受信を行なう場合には、ディスク回転中にディスクとディスクドライブ装置側との信号送受信を行なうことはできず、リアルタイムでの信号処理は不可能である。
また、特許文献6に開示されているディスクドライブ装置は、非常に複雑な構成でコスト高となるだけでなく、安定かつ確実な動作を実現することが殆ど不可能である。以下、その問題点をより具体的に説明する。
各接触端子616a〜616fは、その先端が先鋭で、クランパの凹部700内のコイルバネ618によって下方に付勢されるように構成されてリング状端子に電気的に接触されている。しかしながら、これらの接触端子616a〜616fは、電気的接触を行うためのみの目的でコイルバネ618により付勢されており、ディスクを回転させる際のずれや滑りのないようにしっかりとディスクを把持、保持するというクランプ機能とは基本的に異なり、クランプ機能を有していない。クランプ機能を果たすのはクランパ615のディスク610と面接触している上記凹部700を除いた部分である。先端が先鋭な接触端子616a〜616fは、クランパの凹部700内のコイルバネ618によって下方に付勢されているからディスク615を下方向(垂直方向)に押圧してリング状端子と電気的に接触されるものの、基本的に点接触であるから、水平方向(回転方向)に対してのずれや滑りを抑止できずクランプ機能を果たさない。また、コイルバネ特性やその特性劣化等により電気的な接続は不安定とならざるを得ない。
また、固体メモリは小さいから、そこからの入出力端子の間隔も狭く、したがって、ディスク表面に径方向に形成するリング状端子の形成間隔も狭く、形成が難しく、その結果、例えばCDプレーヤのような携帯型装置や、車載CDプレーヤ装置等の場合には、外力によりクランパとディスクの相対位置がずれてしまうこともあり、その場合には、接触端子と本来接触すべきリング状端子との接触が外れ、ときに、隣のリング状端子と接触する恐れさえ生ずる。このことはディスクが数千回転/秒で高速回転することを考えれば、さらに深刻な問題となる。更に大きな問題は、このように狭間隔で、それぞれコイルバネを有し長手方向の複数の接触端子をクランパ凹部に高精度で設置することはきわめて困難であり、また、これらの接触端子をディスク上の狭間隔で設置されたリング状端子に正確に位置合わせすることも極めて困難であり、現実的には実用化が不可能である。
更に、接触端子コイルバネ618によって下方に付勢されて初めてリング状端子との電気的接触が可能となるが、長時間使用によりコイルバネが劣化した場合には、スペース上、また複雑な構成であることから使用不可能となってしまうこともあるし、接触圧が変化し電気的接続特性も劣化してしまう。
また、固体メモリはディスクに埋め込まれているため、製造工程が複雑化し、リード線も固体メモリとともにディスクに埋め込まなければならず、更には表面に露出させたリード線に接続してリング状端子を径方向に高精度で形成しなければならずコストが著しく高くなるだけでなく、一旦埋設してしまった固体メモリの交換は不可能である。
更にまた、固体メモリから取り出すリード線は真上方向に配置するのが製造上効率的であるため、固体メモリの真上にリング状端子が配設されるのが通常で、固体メモリと、電気的接続の対象となるリング状端子を、離隔して配設することは困難であり、構造の複雑化とコスト増の大きな要因となる。
更に、固体メモリは高々1ミリ程度の厚みのディスク内に埋め込まれており、外部からの衝撃に弱い半導体にとっては大きな問題が生ずる。固体メモリが埋設されているディスク表面はクランパの凹部内のスプリングバネで付勢されている接触端子の先端部が常時点接触圧力を受けて突き当たっており、特にディスクを最初にクランプするときには大きな圧力となって埋設されている固体メモリに衝撃を与える。当該ディスクドライブ装置によるディスク再生、記録の都度、このような衝撃が固体メモリに加わるのであるから固体メモリに与える影響は見過ごすことができない問題であり、長寿命化の面での問題もある。
また特に、この構造では、固体メモリとの電気的接続は、クランパの存在が大前提であり、クランパのないディスクドライブ装置では採用不可能である。
そこで、本発明の目的は、上述課題を悉く解決し、低コスト、簡単な構成でディスク側とディスクドライブ装置側間で信号の確実な送受信を可能とするディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクを提供することにある。
本発明の他の目的は、ディスクと外部装置間の電気信号の確実な送受信を可能としてディスク利用分野の拡張性を格段に改善する低コストで簡単な構成のディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、低コスト、簡単な構成でディスク側とディスクドライブ装置側間で複数信号の確実な送受信も可能とするディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクを提供することにある。
本発明の他の目的は、クランパをもたないディスクドライブ装置への適用が可能なディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクを提供することにある。
なお、本発明は、ディスク側とディスクドライブ装置側間の信号の授受態様のすべてを意味し、“送信”、“受信”、“送信及び受信”等のすべての電気的情報、信号、電力等のやりとりの態様を含む。
上述課題を解決するため、本発明によるディスクドライブ装置、ディスク駆動方法及びディスクは次のような特徴的な構成を採用している。
(1)中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置であって、
前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、
前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されるディスクドライブ装置。
(2)中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置であって、
前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、
前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されるディスクドライブ装置。
(3)中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置の前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されることにより前記第1の導電部と前記第2の導電部間で信号の授受を行うディスク信号処理システム。
(4)中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置の前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されることにより前記第1の導電部と前記第2の導電部間で信号の授受を行うディスク信号処理システム。
(5)中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられているディスク。
(6)中央部に磁石又は磁性材部を有し、所定部位に少なくとも1個の電子的機能部が設けられ、前記ターンテーブルとの対向面には前記電子的機能部が電気的に接続されている導電部が設けられているディスク。
本発明によれば、ディスクとディスクドライブ装置間での確実な信号送受信を可能とすることにより、ディスクと外部装置間の電気信号の確実な送受信を可能とし、つまり、ディスクに記録されている情報の読み出しやディスクへの書き込みは勿論、当該ディスク上に搭載されている1または複数の電子回路(信号処理回路やメモリ等の回路動作に必要な構成、バッテリ等を含み、総称して電子的機能部と称する)と外部装置間の信号送受信を簡単な構成で可能とすることができる。また、ディスクへの電子回路への電源供給やディスクに搭載したバッテリへの電源の供給等の他態様の機能を簡単かつ確実に達成することができる。したがって、それぞれのディスク上に形成された1または複数の電子回路の機能に基づく固有の動作を規定することができるようになり、ディスクを用いた利用分野の拡張性が格段に改善される。更に、通常のディスク表面に薄膜IC等の電子回路と、この電子回路と電気的に接続された薄膜等の導電部を形成するだけで、著しい応用範囲が拡張される新たな構成のディスクが最小限のコスト上昇で得られる。また、かかるディスクにアクセスするためのディスクドライブも簡単な構成の追加だけで済み、コスト上昇を最小限に抑えたディスクドライブ装置が得られる。このような効果は、きわめて廉価でありながら大きな記録容量が得られる光ディスクを用いる場合に特に顕著となる。そして、本発明によれば、ディスクとディスクドライブ装置間の信号授受を速度やデータ量に殆ど制約がなく高速かつ安定に行うことができるようになる。
特に、本発明では、ディスク回転中であってもディスク搭載電子回路に接続されている導電部と、ディスクドライブの当該ディスクを一体的に回転させるための保持、把持部(例えば、ディスク中央部に設けた磁性材料または磁石を磁気的に吸着する磁石または磁性材料が形成された中央部位)に形成された導電部とが直接接触して電気的に接続されるため、ディスク側とディスクドライブ側の導電部間は強力な圧接力(通常は面圧力)で把持、クランプされているので安定かつ確実な電気的接続が得られる。ディスク表面に形成された金属膜や、その周辺の金属部材による電波障害は全く問題とならないし、外部への電波等による電波漏れに起因する盗聴の恐れも全くなく、外部からの電波妨害の問題も生じることなく、また信号授受(通信)速度の制約もない。
更に本発明では、ディスクとディスクドライブ装置側の導電部間を確実に接続する各種態様の電気的経路が簡単に得られ、これら種々の接続態様を同時にまたは適宜いくつかを組み合わせて用いることにより多種多様な応用分野が得られる。
また、本発明では、電子回路と電気的に接続される導電部は、いずれもディスク表面上に薄膜形成で構成でき、この導電部薄膜に直接的に接触する導電部がディスクドライブ装置の上記中央部に形成されるだけであるから極めて簡単な構成である。しかも、上記中央部に形成される導電部は、回転させるのに必要なクランプ、把持、保持圧力を直接受け、ディスク側の導電膜と直接接触するような構成であるため、導電部がない場合と同じクランプ圧力が得られるだけでなく、両者を面導電部とすれば電気的接触が確実になり、しかもディスクと上記中央部との相対的位置関係が少々ずれても両者の電気的接触に影響は殆ど与えない。
すなわち、電気的接続は、ディスクに形成された導電部と、ディスクドライブ装置側の導電部間の電気的接触により行われるので、確実な接続が可能となる。上述を含め、この効果は特許文献6の構造との大きな相違点である。つまり、引用文献6では、コイルスプリングにより下方に付勢される先端先鋭なリング状端子がディスク表面の電極と電気的に接触するような構成であり、このリング状端子はディスクの回転のために当該ディスクを把持、保持、クランプする機能をもたない。クランプ機能を果たすのはクランパ615のディスクとの直接当接部である。したがって、特許文献6におけるリング状端子によるディスク表面の電極との電気的接続関係は、本発明と比較してはるかに劣るだけでなく、前述した数多くの問題点を内包する。
更に、本発明では、導電部の他部との接続は精度は全く要求されず、単に接続されていれば良く、電子回路と導電部の配置は任意で用途に応じて適宜位置に設けることができる。
また、本発明では、電子回路等はディスクドライブ装置側のクランパやターンテーブルと接触しない、つまりクランプ圧力を全く受けない位置に配設されているから、特許文献6のような、クランパ凹部内のスプリングバネで付勢されている接触端子の先端部からの常時の点接触圧力やクランプ圧力を受けることはなく、衝撃に弱い半導体回路、チップ等に衝撃を与えることはなくなり、長寿命化が図れる。
また、ディスク上に複数の導電部を有する電気的経路を容易に形成でき、電子回路への複数の信号ラインの形成や複数の電子回路への信号ラインの形成が可能となり、搭載回路の拡張が可能となる。
なお、かかる効果は、ディスクとディスクドライブ装置に限らず、同様な基本的原理に基づく構造を有するものでも得られる。本発明の他の効果は、以下の実施例の説明において明らかとなる。
以下、本発明の実施例の具体的構成例について図面を参照しながら説明する。
本発明は、ディスクを含む回転記憶媒体及びその媒体を回転駆動して信号授受を行うドライブ装置を対象とするものであるが、以下では、ディスクとしてMOディスク、MDディスク、FDディスクを用いた例を説明する。つまり、本発明は、ディスクドライブ装置の保持、把持手段によりしっかりと把持、保持、クランプされ、回転駆動されるディスクであれば任意のディスクやカード等(例えばCD、DVD、MO、MD、FD、HD等)に適用することができるが、以下ではMOディスク、MDディスク、FDディスクのような磁気力によるクランプ機構を利用する場合について説明する。
本発明によるディスクドライブ装置が適用されるMOディスクは、電子回路等が搭載されているディスクであり、その一例を示すディスク構成が図1に示されている。また、図2(A)と(B)には、MOディスク1とディスクドライブ装置側のターンテーブル100の簡略化された要部断面図が示されている。更に、図3には、ターンテーブル100にMOディスク1が装着された状態における簡略化された要部断面図が示されている。
図1において、MOディスクやMDディスク1は、収納ケース(カートリッジ)に収納された状態で使用されるが、以下では、説明を簡単にするため収納ケースを取り外した状態で説明している。MOディスク1は、例えば、中央部に例えば円形の中央凹部10が形成され、中央凹部10の中心部には開口穴5が設けられ、後述するターンテーブル100の突出部101が挿入されて、ディスクの中心位置合わせが行われる。
中央凹部10は、図2(A)に示すように、例えば、円形の周壁部11と底部12で構成され、底部12は磁石または磁性材を有する。磁石または磁性材は、ディスク1と一体形成されている底部に固定するように構成することができる。
ディスク1の一面側(本例では、ディスク1が載置されるターンテーブル100との対向面側)にはイメージ、音楽、画像等のデータが記録される記録領域(例えば、RAM領域や、所定のプログラムが格納されているプログラム記録部としてのROM領域等)が形成されている。記録領域の径方向内側には、情報が記録されていない非記録領域が存在する。また、電子的機能部、例えば、メモリに格納されているプログラムに基づき、または独自に設計されている信号処理を実行したり、メモリ機能を有する電子回路(IC)4等がディスク1の中央凹部10内に設けられている。電子回路4は、底部12に接着剤等により接着固定しても良いし、確実に固定されるものであれば任意の固定構造を採用することができる。この中央凹部10は、ターンテーブル100側から見ると凸部となり、ターンテーブル100は、図2(B)に示すように、この凸部が入り込む周壁部103で形成される凹部104と、その中心軸近傍に突出形成され、MOディスク1の中央開口穴5が挿入される突出部101を備える。
MOディスク1の中央凹部10の底部12には、少なくとも1個の電子回路4が設けられ、一方、中央凹部10の底部12の裏面(ターンテーブル100との対向側)には、例えば、面状(必ずしも面状でなくともよい)の導電部2が設けられ、電子回路4(またはそこに接続されている導電部)と導電部2とを電気的に接続するための接続部3が底部12を貫通して設けられている。ここで、導電部2、接続部3、電子回路4等の電気構成部は、底部12や105とは必要な電気的絶縁が得られるように構成されている。電子回路4は、接続部3に直接接続されている必要はなく、電子回路4の入出力端子から底部12に沿って延びた接続部を介して接続するように構成することが、電子回路4の設置や配線作業には都合が良い。
また、ターンテーブル100の中央の突出部101は、ディスク1がターンテーブル100上に載置される際、ディスクの開口穴5に挿入されて、ディスクの中心位置合わせが行われる。ターンテーブル100の周壁部で構成される凹部104にディスク1の周壁部11と底部12から成る凸部が入り込む。ターンテーブル100の凹部104の底部105は、同様な磁石または磁性部を有し、ディスク1の底部12の磁石または磁性部との間の磁力により、ディスク1はターンテーブル100に強固に固定され(クランプまたはチャッキングされ)、ターンテーブル100の回転軸部102の回転によりディスクは回転駆動される。この状態で、ディスク1の下面に設けられた記録領域に形成されている光データが光ピックアップ等により読み出され、またそこにデータが書き込まれる。ここで、ディスク1側とターンテーブル100側の底部12と105の少なくとも一方に磁石が設けられて磁力によるディスク固定を可能とする。つまり、ディスクとターンテーブル側には磁気力により互いに密着させるような磁石や磁性材を設けることが好ましい。
一方、図2(B)に示すように、ターンテーブル100の凹部104における底部105の上記ディスク1の導電部2との対応位置には導電部107が形成されている。
したがって、ディスク1がターンテーブル100に正常に載置されると、導電部2と107が磁力によるクランプ圧力を受けて密着し、確実かつ安定な電気的接続を可能としている。本実施例では、面密着しているので電気的接続はより安定確実に行われる。
これら導電部2や107は、薄膜形成されている例を示し、実際には殆ど厚みは意識しなくて良い。勿論、厚みをもたせることができる。また、導電部2や107は、少なくとも一方を周方向全域にリング状に形成しておくことができるし、位置関係が確保できれば一部のみの形成でも良い。両方ともリング状とすれば、より確実な電気的接触が得られる。
導電部2と107を部分的に形成している場合には、どのような位置関係でもクランプ時に両者が電気的に接続されるように、両導電部を半周よりも長くすることができる。また、両者の位置関係を維持するための、後述するような物理的、電気的、電磁気的な位置合わせ構成を用いることは有益である。
電子回路4は、後述するように種々の構成を含み、CPU、メモリ等の電子処理に必要な任意の構成要素やバッテリ等の任意の構成要素を含むこともあるし、これらの構成要素の一部を含むこともできることは勿論であり、薄膜化構成が望ましい。電子回路等とは、必ずしも電子的機能部だけでなく、光機能部等任意の機能部を意味し、入出力が電気的なものであれば何でも良い。
ディスク1のディスクドライブ装置によるクランプ(チャッキング、固定)機構により接触保持される部位としては、要するにディスクドライブ装置によりディスクを回転させる際に、ずれや滑りなくしっかりと接触把持、保持される部位すべてを含むものである。
電子回路4は、ディスクの任意の部位に設けることができるが、ディスクの回転時に他の部材と衝突、接触しないような位置に構成することが必要である。図1乃至図3に示す実施例では、ディスク1の中央凹部10に設けているので、回転時の衝突、接触の心配はない。また、この中央凹部10には、後述するように、複数個の電子回路を設けても良いし、例えば充電可能なバッテリ電源を設けることもできる。バッテリが設けられれば、電子回路4は同じ中央凹部10に設けられているバッテリから電源供給を受けることができる。このバッテリは、取り外し可能とし、取り外して充電させることもできるし、本発明を利用して、導電部107と2を介して、装着したまま外部から充電することもできる。この電源は、電子回路4の動作用で消費電力は少ないので長時間動作が期待できる。
ディスク側にバッテリを設けずに電子回路に直接電源を供給することもできる。バッテリは、ターンテーブルのような回転体側に設けておけば、導電部107と2を介して、接続は相対的に静止状態で行われるので、電源供給はスムーズに行われる。
上述のようなバッテリの配置構成は、本発明に限定的に適用されるものではなく、ディスクとディスクドライブ側の導電部の電気的接触により電気的経路が確立されるような構造であれば、すべて適用できる。
電子回路4は、例えば、ディスク面のROM領域に記録されているプログラムに基づく動作処理を実行する回路であり、処理結果は以下に説明するような形態でディスクドライブ装置側に送信される。また、逆にディスクドライブ装置側からの信号を受信する。電子回路4は、上述の如く、他の記録媒体に記録されているプログラムに基づく動作を行うようにしても良いし、動作が予め規定された動作を実行するように構成しても良く、メモリを含むことも当然に前提として想定しており、要するにその構成は任意であり、メモリ機能等を含め、電子的機能部とも称する。また、電子回路は、その入出力が電気信号であれば良く、処理は光処理等、任意である。
電子回路4の上記所定の処理としては、例えば、記録部に記録されている情報が暗号化されている場合に、その暗号化されている情報を読み出して予め定められているプログラムに基づいて解読するような処理がある。また、暗号化して書き込むときには、同様に、予め定められている暗号化プログラムに基づいて暗号化するようにすることもできる。
ここで、暗号化プログラムや解読プログラムをディスク毎に規定しておけば、ディスク毎に外部からの情報を一切必要としないクローズされた信号処理が可能となり、クローズされた固有の処理に基づく処理でない限りは当該ディスクへのアクセスを困難として高いセキュリティを確保することができる。また、暗号解読のためのキー(公開キーや非公開キー)を個別に外部から設定するようにすれば、より高いセキュリティが確保できる。更に、外部処理回路で処理された処理結果をディスクの記録部や電子回路のメモリ部に記録するようにすることもできる。こうすることにより、処理結果が、外部処理装置に残ることなく、ディスクの記録部としてのRAM領域のみに保存、記録され、しかも保存、記録処理するデータを電子回路で暗号化等の処理を施しておけば、第三者は、暗号化データを解読するためのキー情報を含む解読プログラムがない限り解読データを得ることができず、きわめてセキュリティの高いシステムが実現できる。また、ディスクに形成されている電子回路等と外部回路との信号送受信により、これまで想定されていなかった利用分野の著しい拡張が図られる。すなわち、電子回路は、CPUとして独自のプロセッサー機能、メモリとしての機能、独自処理態様の実行機能等を有するから、ディスクと機能的、有機的に関連した、従来想定されなかった利用分野への拡張が可能となる。これらは、本発明に限定的に適用されるものではなく、ディスクとディスクドライブ側間での信号授受が可能なすべての構造に適用できる。
以上では、電子的機能部としての電子回路4はディスクの中央凹部10内に固定的に搭載される場合を想定しているが、電子回路4は、ディスク回転時に収納ケース(カートリッジ)内面に接触しないような設けることができれば任意の場所に設けることができる。例えば、非常に薄いIC(電子回路であれば)、ディスク表面に設けることもできるし、ディスク内部に埋設させることもできる。この場合には、当該電子回路と導電部2を電気的に接続する電気的接続路は任意に構成できる。例えば、電気的接続路は、ディスクを貫通する接続路やディスク表面、内部に形成した接続路とすることができる。
また、電子回路4等を適宜取替え可能に搭載するような構成も有益である。この場合は、ディスクの電子回路の搭載場所に電子回路(チップ)を搭載係止する係止部を設けておき、この係止部に電子回路(チップ)を取り付け、係止させれば良い。係止部には外部との接続部を固定的に配設、接続しておくことができる。この実施例は、電子回路等が搭載されるディスクすべてに適用可能であることは勿論である。
かかる構成によれば、搭載されている電子回路が故障したときには新たな電子回路に取り替えられる。また、ユーザやディスクに特有な電子回路、電子的機能部を簡単に搭載でき、例えば、ディスク、ユーザ毎に異なる暗号情報、ID情報等の情報をもたせることが可能となる。したがって、使用時のみ電子回路を搭載し、使用終了時に電子回路を取り外しておけば、第3者によるアクセスが不可能となり、セキュリティが格段に改善される。
さて、図2(B)及び図3を参照すると、ディスクドライブ装置側のターンテーブル100導電部107は、外部回路、例えば、ディスクドライブ装置の内部の回路(例えば、プリント基板:PWB400で外部のパソコン等と信号が授受される)に接続される。この導電部107と内部回路との間の接続は、ターンテーブル100をディスク1とともに回転させる回転軸部102の先端部に回転軸に沿って、または回転軸中心に沿って設けられた接続インタフェース部301と、この接続インタフェース部301と離隔位置に設けられ、内部回路のプリント基板400に接続された接続インタフェース部302とを介して行われる。導電部107から接続インタフェース部301への接続は、回転軸部102の内部または外周に沿って設けた電気接続線(例えば、ワイヤ)106によって行うことができる。
接続インタフェース部301と302間の接続は、接続インタフェース部302を離隔させずスリップリング(ブラシ)のような電気的接続で行うことができる。この接続は、ノイズの影響が少ないディスク1側の電子回路に電源を供給させる場合に有効である。また、両接続インタフェース部301と302にそれぞれ設けられたフォトトランジスタのような光電変換手段や、アンテナを有する無線手段等を用いることができる。以下に説明する実施例では、フォトトランジスタを接続インタフェース部301と302にそれぞれ設けておき、導電部107からの電気信号を接続インタフェース部301側のフォトトランジスタで光信号に変換して接続インタフェース部302側のフォトトランジスタに送光する。
なお、接続インタフェース部301とはあくまでもインタフェース機能を有することを意味し、当該部に光電変換手段やドライブ回路等のような構成要素をもたなくとも良く、これらは、接続線106の経路中、またその両側のいずれかの位置に設けておいても良い。例えば、回転軸端部やプリント基板側の接続インタフェース301や302として光ファイバを設けて、光ファイバ間で光信号の授受を行うこともできる。このことは、無線を利用した場合も同様であり、端部にはアンテナのみを設ければ良く、他の構成部はそれ以外の部位に設けることができる。なお、接続インタフェース部301と302は、以上の部位以外に設けても良いことは勿論である。
さて、接続インタフェース部302のフォトトランジスタで受光した光信号は電気信号に変換され、変換された電気信号がプリント基板400の回路部(回転部)に送出される。逆に、プリント基板400からの電気信号をターンテーブル100の導電部107とディスク1の導電部2(接続部3)を介してディスク1の電子回路4に送出する場合も同様な経路で信号送出が行われる。
このように、回転軸部102の回転軸中心(回転軸に沿って)に近接して設けられた光学手段や無線手段による接続は、互いが接近しているから、光や電波の強度が弱くとも接続(通信)が可能となり、また、外部に漏れる恐れも殆どなく、外部からの妨害や雑音の影響の影響もきわめて少なくできるのでセキュリティ面でも有効である。すなわち、回転軸部102の軸心に沿った光学手段や無線手段の設置は、回転軸部の回転に起因する信号光のブレが少なくて済むし、また、無線手段により信号送受信を行なう場合も効率的な送受信が可能となる。これらは、以下で説明するすべての実施例を含み、ディスクドライブ装置の回転部材と静止部材間の信号授受に利用され、同様な効果が得られる。
なお、ターンテーブル100側の導電部107からディスクドライブ装置側の回路との信号授受を回転軸部102側ではなく、突出部101側(上方部)に設けた接続インタフェース部301と、例えば、ディスクドライブの筐体上面側に設けた接続インタフェース部により行うこともできる。この場合には、ディスク収納ケースの対応部は電気的、光学的又は無線的に開口されている構成とする。例えば、光を通過させるように穴を設けたり、透明材で形成したり、また電波が透過するような材料による構成を用いることができる。接続インタフェース部301との対向側には接続インタフェース部302が設けられ、両接続インタフェース部301と302間で各種信号(電源信号を含む)の授受が行われる。
以上の実施例では、ディスクには一つの導電部2が形成されている例を説明しているが、導電部をディスクの周方向離隔位置に複数個形成し、一方、回転駆動時に当該ディスクの複数個の導電部のそれぞれと電気的に接続されるディスクドライブ装置側(ターンテーブル側)に対応する複数個の導電部を形成しておくことにより、各導電部を介して複数の電気的経路が形成することができる。
図4には、2個の電子回路4A、4Bを中央凹部10に設けた構成例が示されている。また、図5には、図4に示すディスクをターンテーブルに載置したときの簡略化した要部断面図が示されている。これらの実施例は、基本的に図2や図3の構成と同様である。
電子回路4Aと4Bが設けられた底部12の反対面には、接続部3Aと3Bを介して電子回路4Aと4Bに接続されている導電部2Aと2Bが形成されている。ターンテーブル100の底部105の対応部には、磁力により密着されて導電部2Aと2Bと電気的に接続される導電部107Aと107Bが形成されている。導電部107Aと107Bは、接続部106Aと106Bを介して接続インタフェース301(1個で共用も可能であるし、対応して設置可能、本例では1個のみ示す)に接続され、対応する接続インタフェースとがインタフェース接続される。
このように、ディスク側とターンテーブル側のそれぞれに複数個の導電部が形成されている場合には、それぞれの導電部間の位置合わせが必要となることがある。すなわち、ディスクドライブ装置や外部装置(パソコン)等の特定回路部との信号授受関係が特定されている場合には、当該導電部が接続されている電子回路と対応する特定回路との電気的接続関係は固定される必要がある。そのための手段は種々考えられ、例えば、ディスク1とターンテーブル100側にそれぞれ目印を付けたり、物理的特定形状部を設け、これら物理的特定形状部の相対的関係により位置決めすることができる。また、両者に電気的、磁気的な関係を定めておき、それらの関係で位置決めすることもできる。例えば、磁石をそれぞれに設けておき、両磁石の磁力によって一律な位置決めをすることができる。
例えば、ディスク1の中央凹部10の所定部位に径方向のスリット(穴)を形成し、一方、ターンテーブル100の突出部101の外周壁には当該スリット(穴)が入り込む凸部を設け、ディスク1のスリット(穴)に凸部を入り込ませ(嵌合させ)、両者の対応位置関係を一義的に位置付けることができる。ここでの位置決めは、対応する導電部間が確実に接触するような位置決めであり、導電部の幅は比較的広いので、スリット(穴)や凸部の配設位置は高精度である必要はない。
また、ディスクとターンテーブル側の一義的位置決めを行うことなく、導電部からの出力を受けて切り替え出力する切り替え手段を設け、対応する信号を選択的に対応する接続先に送出するように構成することもできる。この場合には、信号に何らかの識別信号を含ませ、受信した信号の識別信号を判別し、判別結果に基づいて対応する接続先への送出を行うことができる。この切り替え手段は、外部回路側に設けることができることは勿論である。
本発明では、複数個の導電部2や107が図示のように周方向に形成されているため、引用文献6のもつ欠点を解消できる。例えば、引用文献6では、接触端子616は径方向に配設されており、しかも配設可能な領域は非常に狭いため、前述した欠点があるだけでなく、配設接触端子の数も大きな制約がある。一方、本発明では、ディスクの周方向に導電部が形成されるため、形成可能な導電部の数は格段に増加し、設計の自由度も格段に向上する。
以上の説明において、ディスク側とディスクドライブ装置側の各導電部は常に対応して形成されている必要はなく、一方に対応する導電部が存在しなくとも、当該存在しない導電部に関連する機能を無効とすることができる。したがって、ディスク側に形成する導電部は、ディスク特有にその数や位置を定めておき、ディスクドライブ装置側では、ディスク側に形成されている導電部との間でのみ信号の授受を行うことができる。したがって、また、ディスクが導電部等をもたない通常のディスクであっても、ディスクドライブ装置は通常の動作をし、互換性が維持できる。
上述実施例の説明では、MOディスク、MDディスク、FDディスク等のような収納ケース(カートリッジ)に収納されている回転記憶媒体を対象としているが、収納ケースは必ずしも必要ではなく、ディスクとディスクドライブ側のディスク保持部が磁気力により密着(吸着)されるような構造を採用しているディスクとディスクドライブについてはすべて適用可能である。
以上、本発明によるディスクドライブ装置並びにディスクの好適実施例の構成を詳述した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
なお、ディスクドライブ装置によりディスクの電子回路から取得した情報を外部のコンピュータ等の処理装置で処理し、また当該処理装置で処理された信号又は電子回路で処理された信号をディスクのRAM領域や電子回路内または別設のメモリ等に書き込むように構成することもでき、その処理は任意である。
ディスクの中央凹部に複数個の電子回路を搭載する場合には、ディスク中心から対称位置にそれぞれの電子回路を設置するようにすればディスク全体のバランスを維持できるようになる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、電子回路を搭載していない通常のディスクであっても使用可能である。すなわち、電子回路を搭載していないディスクを本発明によるディスクドライブ装置に利用した場合には、ディスクドライブ装置側の導電部には、何らの導電部が接触するわけではないので、通常のディスクドライブ装置として動作することになる。
本発明によるディスクの構成を模式的に示す斜視図である。 本発明によるディスクとターンテーブルの構成を模式的に示す簡略化された断面図である。 本発明によるディスクがターンテーブル上に載置されている状態における構成を模式的に示す簡略化された断面図である。 本発明によるディスクの他の構成を模式的に示す斜視図である。 図4に示すディスクがターンテーブル上に載置されている状態における構成を模式的に示す簡略化された断面図である。 従来のディスクドライブ装置の構成を説明するための模式化された要部の概略断面図である。
符号の説明
1 光ディスク(MOディスク)
2、2A、2B、107、107A、107B 導電部
3、3A、3B 接続部
4、4A、4B 電子回路
5 開口穴
106、106A、106B 接続部
10 中央凹部
12、105 底部
100 ターンテーブル
101 突出部
102 回転軸部
103 周壁部
104 凹部
301、302 接続インタフェース部
400 プリント基板(PWB)

Claims (6)

  1. 中央部に磁石又は磁性材部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルに磁性材部又は磁石が設けられ、両者間の磁気力により前記ディスクをターンテーブル上に吸着、密着して回転駆動するディスクドライブ装置において、
    前記ディスクには電子的機能部が設けられ、前記密着される部位には前記電子的機能部が電気的に接続されている導電部が設けられ、前記ターンテーブル上の導電部と電気的に接続されている導電部が設けられ、前記ディスクとターンテーブルの導電部間を密着させて前記ディスクを回転駆動することを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置であって、
    前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、
    前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されることを特徴とするディスクドライブ装置。
  3. 中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置の前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されることにより前記第1の導電部と前記第2の導電部間で信号の授受を行うことを特徴とするディスク信号処理システム。
  4. 中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられたディスクが載置されるターンテーブルを備えるディスクドライブ装置の前記ターンテーブルは、前記ディスクの前記中央凹部の前記第1の底部を含む外周部を収納し、磁性材又は磁石を有し、前記第1の底部の裏面と対向し、前記第1の導電部と対向する第2の導電部が形成された第2の底部を有する第2の凹部を備え、前記第1の導電部と前記第2の導電部間が前記磁石または磁性材に基づく磁力によるクランプ機能によって密着され、電気的に接続されることにより前記第1の導電部と前記第2の導電部間で信号の授受を行うことを特徴とするディスク信号処理システム。
  5. 中央部に形成された中央凹部の第1の底部は磁石又は磁性材を有し、前記中央凹部には少なくとも1個の電子機能部が設けられ、前記第1の底部の裏面には前記電子機能部と電気的に接続された第1の導電部が設けられていることを特徴とするディスク。
  6. 中央部に磁石又は磁性材部を有し、所定部位に少なくとも1個の電子的機能部が設けられ、前記ターンテーブルとの対向面には前記電子的機能部が電気的に接続されている導電部が設けられていることを特徴とするディスク。
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