JP2006340511A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 コイルが巻装される主極ティースと、巻装されない補極ティースとが設けられるブラシレスモータにおいて、高トルク時においてもモータ効率が低下しないように構成する。
【解決手段】 固定子4を、補極用コア材6と主極用コア材7とを用いて構成し、主極用コア材7が補極用コア材6よりも低鉄損となるよう、補極用コア材6を無方向性ケイ素鋼板で形成する一方、主極用コア材7を無方向性ケイ素鋼板よりも低鉄損な材料である方向性ケイ素鋼板で形成する構成とし、巻線9aが巻装される主極ティース脚片7cが、補極ティース脚片6cよりも低鉄損となるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 固定子4を、補極用コア材6と主極用コア材7とを用いて構成し、主極用コア材7が補極用コア材6よりも低鉄損となるよう、補極用コア材6を無方向性ケイ素鋼板で形成する一方、主極用コア材7を無方向性ケイ素鋼板よりも低鉄損な材料である方向性ケイ素鋼板で形成する構成とし、巻線9aが巻装される主極ティース脚片7cが、補極ティース脚片6cよりも低鉄損となるように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、各種アクチュエータ等として駆動するブラシレスモータの技術分野に属するものである。
一般に、この種ブラシレスモータのなかには、周回り方向複数対の磁極が外周に配された回転子と、内径側に突出する脚部の突出先端に周回り方向に延出する爪部を備えた周回り方向複数のティースが内周に形成された固定子とを備え、前記固定子のティースに、三相交流の通電に基づいて励磁するコイルを巻装して構成されたものがある。前記コイルは、隣接するティース同士のあいだに形成されるスロットに巻線を巻装することで形成されるものであるが、周回り方向全てのティースにコイルを巻装した場合では、一つのスロット内に、それぞれ異なるティースに巻装されるコイルが隣接して配されることになり、これらコイル同士の絶縁性や、巻線の巻装作業等を考慮すると、スロット内における巻線の占積率を低下せざるを得ず、高出力、高トルクのブラシレスモータを形成するにはこのままの構成では問題がある。
この改善策として、固定子を、コイルが巻装される主極ティースと、コイルが巻装されない補極ティースとが交互に配される構成として、巻線の占積率を向上させるようにしたものが提唱されている。
特開2004−96820
ところが、前記特許文献のような構成にした場合、主極ティースは、隣接する一対のスロットに巻装される巻線の相が同相となるが、補極ティースは、隣接する一対のスロットに巻装される巻線の相が互いに異なる。このため、例えば10極、12ティースのブラシレスモータにおいて、図5の説明図に示すように、各巻線13のターン数(巻数)を1とし、1Aの三相交流をU相からV、W相に通電した場合に、U相となる主極ティース14aには、該U相主極ティース14aに隣接するa、bスロットに位置する巻線13の励磁により生じる磁路が形成される。一方、前記U相主極ティース14aに隣接する補極ティース14bには、該補極ティース14bに隣接するb、cスロットに位置する巻線13の励磁により生じる磁路が形成される。この場合、U相主極ティース14aにおける磁路の起磁力はa、bスロットの各同相の巻線13に基づいて2(=1+1)ATの起磁力となるが、補極ティース14bにおける磁路の起磁力はb、cスロットの各異相の巻線13に基づいて1.5(=1+0.5)ATの起磁力となり、主極ティースの起磁力が補極ティースの起磁力の1.33倍となる。このように、前記従来の構成のブラシレスモータでは、主極ティースと補極ティースとの起磁力が異なり、従って、主極ティースと補極ティースとの電機子反作用の大きさが異なっている。
ここで、各コイルに大きさの異なる三相交流を通電したときの主極ティースと補極ティースとの磁束の変化を図6(A)、(B)のグラフ図にそれぞれ示すが、これらグラフ図は、電流が大きくなるに従い主極ティースと補極ティースとに生じる磁束の差が大きくなることを示しており、このことから、主極ティースは、電流が大きくなるほど電機子反作用の影響をより大きく受け、鉄損が増大すると判断できる。さらに前記グラフ図において、主極ティースは、電流が大きくなると、飽和磁束を越えた状態が持続することが示されており、これらのことから、前記特許文献の構成のものにおいて、ブラシレスモータの巻線に大きな電流を流して高トルク、高出力にしようとした場合では、モータ効率の低下が生じることが想定されて問題がある。
これに対処する手段として、主極ティースの脚部の周回り方向の幅を大きく形成し、磁気飽和を低減させることにより主極ティースの鉄損を低減することが考えられるが、このように構成した場合、スロットの面積、即ち巻線を巻装するための面積が縮小するため、同等の磁束を備えたブラシレスモータを構成しようとした場合、巻線の径を小さくして巻装しなければならず、このようにすると、銅損が増大するという別の問題が生じ、ここに本発明の解決すべき課題がある。
ここで、各コイルに大きさの異なる三相交流を通電したときの主極ティースと補極ティースとの磁束の変化を図6(A)、(B)のグラフ図にそれぞれ示すが、これらグラフ図は、電流が大きくなるに従い主極ティースと補極ティースとに生じる磁束の差が大きくなることを示しており、このことから、主極ティースは、電流が大きくなるほど電機子反作用の影響をより大きく受け、鉄損が増大すると判断できる。さらに前記グラフ図において、主極ティースは、電流が大きくなると、飽和磁束を越えた状態が持続することが示されており、これらのことから、前記特許文献の構成のものにおいて、ブラシレスモータの巻線に大きな電流を流して高トルク、高出力にしようとした場合では、モータ効率の低下が生じることが想定されて問題がある。
これに対処する手段として、主極ティースの脚部の周回り方向の幅を大きく形成し、磁気飽和を低減させることにより主極ティースの鉄損を低減することが考えられるが、このように構成した場合、スロットの面積、即ち巻線を巻装するための面積が縮小するため、同等の磁束を備えたブラシレスモータを構成しようとした場合、巻線の径を小さくして巻装しなければならず、このようにすると、銅損が増大するという別の問題が生じ、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、外周に周回り方向複数対の永久磁石極が配された回転子と、内周に内径側に突出する脚部と該脚部の突出先端の爪部とで構成したティースが周回り方向複数配された固定子とで構成されるブラシレスモータにおいて、前記ティースを、コイルが巻装される主極ティースと、巻装されない補極ティースとに構成し、前記主極ティースの少なくとも脚部を、補極ティースよりも低鉄損となるように構成したものである。
請求項2の発明は、請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部は、低鉄損材料で構成されているものである。
請求項3の発明は、請求項2において、主極ティースの少なくとも脚部は方向性ケイ素鋼板、補極ティースの少なくとも脚部は無方向性ケイ素鋼板を用いてそれぞれ形成されているものである。
請求項4の発明は、請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部の板厚を、補極ティースの脚部の板厚より薄く形成したものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至3の何れか一項において、補極ティースは固定子を構成するリング状部に一体形成され、主極ティースは前記固定子に後付けされるように構成されているものである。
請求項2の発明は、請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部は、低鉄損材料で構成されているものである。
請求項3の発明は、請求項2において、主極ティースの少なくとも脚部は方向性ケイ素鋼板、補極ティースの少なくとも脚部は無方向性ケイ素鋼板を用いてそれぞれ形成されているものである。
請求項4の発明は、請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部の板厚を、補極ティースの脚部の板厚より薄く形成したものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至3の何れか一項において、補極ティースは固定子を構成するリング状部に一体形成され、主極ティースは前記固定子に後付けされるように構成されているものである。
請求項1、2、3の発明とすることにより、主極ティースと補極ティースとの脚片の形状をかえることなく主極ティースの鉄損を低減することができる。
請求項4の発明とすることにより、主極ティースの鉄損を低減することができる。
請求項5の発明とすることにより、構成の簡略化、コスト低下を図ることが可能となる。
請求項4の発明とすることにより、主極ティースの鉄損を低減することができる。
請求項5の発明とすることにより、構成の簡略化、コスト低下を図ることが可能となる。
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1はブラシレスモータであって、該ブラシレスモータ1を構成するケーシング2は、筒状の本体部2aの筒端部を、フロントカバー2bとエンドカバー2cとにより覆蓋する構成となっており、本体部2aの内周面に、後述する固定子(ステータコア)3が一体的に設けられている。
一方、前記フロントカバー2bとエンドカバー2cとには、同芯となる位置関係で軸受凹部2d、2eが形成されており、これら軸受凹部2d、2eに、回転子(ロータ)4を構成する回転軸4aの両端部が軸受5を介してそれぞれ回転自在に軸承されている。前記回転子4は、回転軸4aに形成された大径部4bがロータコアを構成し、該ロータコア4bの外周に、周回り方向に並列する状態で複数対の永久磁石4cを固定することにより構成されており、これによって、回転子4の外周に複数の磁極が形成されている。
図面において、1はブラシレスモータであって、該ブラシレスモータ1を構成するケーシング2は、筒状の本体部2aの筒端部を、フロントカバー2bとエンドカバー2cとにより覆蓋する構成となっており、本体部2aの内周面に、後述する固定子(ステータコア)3が一体的に設けられている。
一方、前記フロントカバー2bとエンドカバー2cとには、同芯となる位置関係で軸受凹部2d、2eが形成されており、これら軸受凹部2d、2eに、回転子(ロータ)4を構成する回転軸4aの両端部が軸受5を介してそれぞれ回転自在に軸承されている。前記回転子4は、回転軸4aに形成された大径部4bがロータコアを構成し、該ロータコア4bの外周に、周回り方向に並列する状態で複数対の永久磁石4cを固定することにより構成されており、これによって、回転子4の外周に複数の磁極が形成されている。
前記固定子3を構成する固定子コアは、補極用コア材6の複数枚を積層した補極用コアと、主極用コア材7の複数枚を積層した主極用コアとにより構成されており、補極用コア材6は、本実施の形態では無方向性ケイ素鋼板を用いて形成されている。前記補極用コア材6は、リング状部6aを備えて構成されており、該リング状部6aには、内周面から円中心に向けて突出するティース6bが、周回り方向に等間隙を存する状態で六個突出状に一体形成されており、これら各ティース6bが本発明の補極ティース6bに相当している。
そして、前記補極ティース6bは、それぞれ内径側に突出する脚片6cと、該脚部6cの突出先端部に周回り方向両側に延出する爪部6dとを備えて構成されている。さらに、リング状部6aの内周面であって、隣接する補極ティース6b同士のあいだに位置する内周面には、外径側に凹設された嵌合凹部6eが形成されている。そして、複数枚の補極用コア材6を積層して補極用コアを構成した状態において、嵌合凹部6eが形成されるリング状部6aの内周面と、外嵌号凹部6e形成部位の周回り方向両側に位置する一対の補極ティース6bとにより囲繞された軸方向に長い空隙部Sが周回り方向に六個形成されており、これら各空隙部Sに、補極用コア材7を用いて構成されるコイルユニット8がそれぞれ抜け止め状に収納することにより、固定子3が構成されるように設定されている。
そして、前記補極ティース6bは、それぞれ内径側に突出する脚片6cと、該脚部6cの突出先端部に周回り方向両側に延出する爪部6dとを備えて構成されている。さらに、リング状部6aの内周面であって、隣接する補極ティース6b同士のあいだに位置する内周面には、外径側に凹設された嵌合凹部6eが形成されている。そして、複数枚の補極用コア材6を積層して補極用コアを構成した状態において、嵌合凹部6eが形成されるリング状部6aの内周面と、外嵌号凹部6e形成部位の周回り方向両側に位置する一対の補極ティース6bとにより囲繞された軸方向に長い空隙部Sが周回り方向に六個形成されており、これら各空隙部Sに、補極用コア材7を用いて構成されるコイルユニット8がそれぞれ抜け止め状に収納することにより、固定子3が構成されるように設定されている。
前記主極用コア材7には、補極用コア材6に形成された嵌合凹部6eに嵌合するための嵌合片7aと、該嵌合片7aから内径側に突出し、前記補極ティース6bと同形状のティース7bとを備えて構成されており、該ティース7bが本発明の主極ティース7bに相当しており、脚部7cと、該脚部7c先端の爪部7dとを備えて構成されている。そして、主極用コア材7の複数枚を積層して主極用コアを構成し、該主極用コアの主極ティース7b(脚片7c)に、巻線9aを重巻状に巻装してコイル9を形成することにより、コイルユニット8が構成されている。このように構成されたコイルユニット8は、嵌合片7aを、積層した補極用コア材5の嵌合凹部6eに嵌合させる状態とし、軸方向にスライドさせるようにして嵌め込む(嵌合する)ことにより、空隙部Sに抜け止め状に収納されるように設定されている。
そして、本実施の形態において、脚部7cを含む主極用コア材7は、それぞれ方向性ケイ素鋼板を用いて形成されており、補極用コア材6の材料となる無方向性ケイ素鋼板に比して磁気特性が優れるように設定されている。これによって、主極ティース7bの脚片7cにおける磁気特性が補極ティース6bの脚片6cにおける磁気特性よりも優れることになり、コイル8への電流が大きくなったとき、主極ティース7bにおける鉄損を低減することができて、モータ効率のよいブラシレスモータ1を提供することができるように構成されている。因みに、主極ティース7bの脚片7cのみを、補極ティース6bの脚片6cよりも低鉄損に構成すればモータ効率のよいブラシレスモータとすることができるが、本実施の形態では、前述したように、主極用コア材7の全体が方向性ケイ素鋼板で構成されている。この場合に、主極用コア材7の形状を補極用コア材6よりも小さく設定することによりコスト低下が図れ、全体を方向性ケイ素鋼板で形成することにより加工が容易になるという利点もある。
尚、10はフロントカバー2bに設けた制御部であって、該制御部10からの制御信号に基づいて、各コイルユニット8に巻装されるコイル9の励磁状態を制御することにより、ブラシレスモータ1の回転駆動制御がなされるように設定されている。
尚、10はフロントカバー2bに設けた制御部であって、該制御部10からの制御信号に基づいて、各コイルユニット8に巻装されるコイル9の励磁状態を制御することにより、ブラシレスモータ1の回転駆動制御がなされるように設定されている。
叙述の如く構成された本形態において、固定子3を構成する主極ティース7bの脚片7cは低鉄損材料である方向性ケイ素鋼板で形成され、補極ティース6bの脚片6cはこれよりも高鉄損となる無方向性ケイ素鋼板で形成されている。この結果、主極ティース脚片7cは補極ティース脚片6cよりも低鉄損となり、コイル8への電流が大きくして高トルクとするような場合に、主極ティース脚片7cだけが磁気飽和してモータ効率を低下させるような不具合を防止することができる。このように、本発明を実施することにより、主極ティース脚片7cの鉄損を低減させることができるが、この場合に、主極ティース脚片7cと補極ティース脚片6cとは、形状は同様であって、各ティース脚片7c、6cの材料を鉄損のグレードの異なるもの(低鉄損材料と高鉄損材料)とするだけの構成としたので、ティースの周回り方向の幅を異ならせる構成とした場合のように、主極ティースの脚片の周回り方向幅が広くなって隣接ティース同士のあいだのコイル巻装スペースが小さくなり、銅損を高めてしまうような不具合を生じることなく、高トルク時のモータ効率を向上させることが可能となる。
また、このものでは、固定子3を構成する主たる部材となる補極用コア材6に補極ティース6bを形成し、これよりも小さい部材であって、補極用コア材6により構成される補極用コアに後付けされる主極用コアの主極用コア材7に主極ティース7bを形成する構成とし、主極用コア材7を低鉄損材料である方向性ケイ素鋼板で形成する構成としたので、コスト低下を図れるうえ、組み込みも容易となる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、図3に示す第二の実施の形態のようにすることもできる。
このものは、固定子を、円弧状のリング状部形成片11aと、ティース11bとを備えたコア材11を周回り方向に隣接させて一体化するとともに、これを軸方向に積層する構成となっている。そしてこのものでは、軸方向に隣接するコア材11を、高鉄損材料コア材(11−1)と、低鉄損材料コア材(11−2)とでそれぞれ形成したものを、周回り方向交互に隣接させ、これを軸方向に同材料のものが隣接するようにして積層して構成したものである。そして、このものにおいて、低鉄損材料コア材(11−1)に巻線を巻装することにより、高トルク時におけるモータ効率のよいブラシレスモータを提供することができる。
このものは、固定子を、円弧状のリング状部形成片11aと、ティース11bとを備えたコア材11を周回り方向に隣接させて一体化するとともに、これを軸方向に積層する構成となっている。そしてこのものでは、軸方向に隣接するコア材11を、高鉄損材料コア材(11−1)と、低鉄損材料コア材(11−2)とでそれぞれ形成したものを、周回り方向交互に隣接させ、これを軸方向に同材料のものが隣接するようにして積層して構成したものである。そして、このものにおいて、低鉄損材料コア材(11−1)に巻線を巻装することにより、高トルク時におけるモータ効率のよいブラシレスモータを提供することができる。
さらに、図4に示す第三の実施の形態のように構成することもできる。
このものは、固定子を構成する主コア材12を、リング状部12aに、固定子に設けられる全ティースの半数となるティース12bが周回り方向等間隔に形成するとともに、これら周回り方向に隣接するティース12b間におけるリング状部12aの内周面に、係止凹部12cが形成されたものとする。一方、主コア材12とともに固定子を構成する副コア材13は、前記主コア材12の係止凹部12cに係止する係止突部13aと、主コア材12のティース12bと同形状のティース13bとが形成されたものに構成されている。そして、主コア材12を高鉄損材料を用いて形成し、副コア材13を低鉄損材料を用いて形成し、副コア材13側のティース13bに巻線を巻装した固定子とすることで、高トルク時におけるモータ効率のよいブラシレスモータを提供することができる。
このものは、固定子を構成する主コア材12を、リング状部12aに、固定子に設けられる全ティースの半数となるティース12bが周回り方向等間隔に形成するとともに、これら周回り方向に隣接するティース12b間におけるリング状部12aの内周面に、係止凹部12cが形成されたものとする。一方、主コア材12とともに固定子を構成する副コア材13は、前記主コア材12の係止凹部12cに係止する係止突部13aと、主コア材12のティース12bと同形状のティース13bとが形成されたものに構成されている。そして、主コア材12を高鉄損材料を用いて形成し、副コア材13を低鉄損材料を用いて形成し、副コア材13側のティース13bに巻線を巻装した固定子とすることで、高トルク時におけるモータ効率のよいブラシレスモータを提供することができる。
尚、主極ティースは、少なくとも脚部のみが低鉄損材料で形成されていればよく、しかも、主極ティースと補極ティースとの比較において、主極ティースが低鉄損であればよい。従って、主極ティースを低鉄損グレードの無方向性ケイ素鋼板を用いて形成する一方、補極ティースを高鉄損グレードの無方向性ケイ素鋼板を用いて形成する構成とすることも可能であり、このようにした場合でも、前記各実施の形態と同様に、各ティースにおける鉄損の状態を略同様にすることができるという効果を得ることができる。
因みに、単位質量あたりの鉄損は、磁束密度と、ヒステリシス損係数と、渦電流損係数と、周波数の関数であり、これらの数値が大きくなることにより鉄損も大きくなる。このことから、主極ティースの板厚を、補極ティースの板厚よりも薄くすることにより渦電流損係数を小さくし、これによって、主極ティースを補極ティースよりも低鉄損な構成とすることも可能である。
1 ブラシレスモータ
2 ケーシング
4 回転子
6 補極用コア材
6b 補極ティース
6e 嵌合凹部
7 補極用コア材
7b 主極ティース
8 コイルユニット
9 コイル
2 ケーシング
4 回転子
6 補極用コア材
6b 補極ティース
6e 嵌合凹部
7 補極用コア材
7b 主極ティース
8 コイルユニット
9 コイル
Claims (5)
- 外周に周回り方向複数対の永久磁石極が配された回転子と、内周に内径側に突出する脚部と該脚部の突出先端の爪部とで構成したティースが周回り方向複数配された固定子とで構成されるブラシレスモータにおいて、前記ティースを、コイルが巻装される主極ティースと、巻装されない補極ティースとに構成し、前記主極ティースの少なくとも脚部を、補極ティースよりも低鉄損となるように構成したブラシレスモータ。
- 請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部は、低鉄損材料で構成されているブラシレスモータ。
- 請求項2において、主極ティースの少なくとも脚部は方向性ケイ素鋼板、補極ティースの少なくとも脚部は無方向性ケイ素鋼板を用いてそれぞれ形成されているブラシレスモータ。
- 請求項1において、主極ティースの少なくとも脚部の板厚を、補極ティースの脚部の板厚より薄く形成したブラシレスモータ。
- 請求項1乃至3の何れか一項において、補極ティースは固定子を構成するリング状部に一体形成され、主極ティースは前記固定子に後付けされるように構成されているブラシレスモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005162523A JP2006340511A (ja) | 2005-06-02 | 2005-06-02 | ブラシレスモータ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009195063A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Seiko Instruments Inc | ステータ構造、モータおよびディスク型記録装置 |
JP2010045931A (ja) * | 2008-08-15 | 2010-02-25 | Seiko Instruments Inc | モータ |
CN108199505A (zh) * | 2017-12-29 | 2018-06-22 | 上海英磁新能源科技有限公司 | 一种取向硅钢定子铁芯及其制作方法 |
JP2020102972A (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 山洋電気株式会社 | 電機子のボビン構造 |
-
2005
- 2005-06-02 JP JP2005162523A patent/JP2006340511A/ja active Pending
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JP2009195063A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Seiko Instruments Inc | ステータ構造、モータおよびディスク型記録装置 |
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