JP2006339049A - 封止膜形成装置 - Google Patents

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Takeshi Kitamura
豪 北村
Takashi Takemi
崇 竹見
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英樹 鎌田
Tomoshi Arai
智志 荒井
Chikatake Uchiumi
京丈 内海
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Abstract

【課題】 有機EL素子を大気中の水分や酸素から良好に遮断できる秀れた封止性能を有する封止膜を形成できる極めて実用性に秀れた封止膜形成装置を提供することである。
【解決手段】 有機EL素子11が形成された基板1上に、封止膜12を形成する封止膜形成装置であって、前記基板1裏面側にはこの基板1裏面を略覆うことができる大きさにて磁力発生装置を配置し、また、前記有機EL素子11が形成された基板1表面側にはマスクを配置して、前記磁力発生装置により前記マスクを前記基板1表面に密着させた状態で、前記基板1上にポリマ膜13を形成するポリマ膜形成機構2と、この有機EL素子11及びポリマ膜13が形成された基板1上に、バリア膜14を形成するバリア膜形成機構3とを備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、封止膜形成装置に関するものである。
有機EL素子(以下、OLEDという。)の耐湿性を向上させるために、OLED上に有機物から成り、OLED上の凹凸を無くすバッファ層と、この平坦なバッファ層上に積層される封止性能を有する無機物から成るバリア層との少なくとも2層から成る封止膜でOLEDを被覆する構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。
具体的に前記バッファ層とバリア層とを積層して成る封止膜を形成する方法としては、例えば、ポリマ膜を前記OLED上に成膜する場合、モノマ流体(重合性流体)を基板に成膜する方法として、10−1Torr以下の減圧状態でフラッシュ蒸着を行う方法が提案されており(例えば特許文献2参照)、その応用として、可撓性の薄板をドラムに巻き付け、前記バッファ層としてのポリマとバリア層としてのアルミニウムとを順次成膜する方法がある(例えば特許文献3参照)。
更に、高い酸素バリア性の膜をコーティングする方法として、アクリレートモノマーを蒸着する工程と、その直後に重合させる工程と、重合したアクリレートの上に酸素バリア性の材料を塗布する工程とから成る方法がある(例えば特許文献4参照)。
特許第3290375号公報 特許第1989157号公報 特許第2530350号公報 特表2001−508089号公報
しかしながら、特許文献2及び特許文献3記載の方法を用いて上記構成の封止膜を形成しても、ポリマとアルミニウムとの境界を独立に定める手段を持たないため、水分や酸素に敏感なOLEDの封止膜に用いた場合、ポリマの外周端部(境界)が曖昧になってそれだけこのポリマ全面をアルミニウムで被覆しにくくなり、前記アルミニウムで被覆できなかった境界から水分や酸素が浸入し、OLEDが劣化するおそれがある。
特に、1枚の基板に多数のOLEDを形成したものに封止膜を形成する場合、前記基板全面に封止膜を形成した後に個々のOLEDを切離すと、ポリマ層とバリア層が同一箇所で切断され、切断面に各層の境界が露になり、切り出されたOLEDの最外周から水分や酸素が浸入し、OLEDが劣化するという不具合があった。
また、特許文献4においては、上記特許文献2及び特許文献3の問題点は解決されておらず、加えて、アクリレートモノマーを蒸着する工程と、その直後にこのアクリレートモノマーを重合させる工程と、重合したアクリレートの上に酸素バリア性の材料を塗布する工程とが、同一成膜室内にあるため、成膜室の残存ガス組成に敏感な酸素バリア性の材料を塗布する際、そのバリア性が制御できないという問題点がある。
本発明は、上述のような問題点を解決したもので、マスクを基板に密着させてポリマ膜を形成することでバリア膜により前記ポリマ膜の上面だけでなくその外周面をも確実に被覆でき、有機EL素子を大気中の水分や酸素から良好に遮断できる秀れた封止性能を有する封止膜を形成できるのは勿論、バリア膜のバリア性(封止性能)の制御も容易な極めて実用性に秀れた封止膜形成装置を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
有機EL素子11が形成された基板1上に、封止膜12を形成する封止膜形成装置であって、前記基板1裏面側にはこの基板1裏面を略覆うことができる大きさにて磁力発生装置を配置し、また、前記有機EL素子11が形成された基板1表面側にはマスクを配置して、前記磁力発生装置により前記マスクを前記基板1表面に密着させた状態で、前記基板1上にポリマ膜13を形成するポリマ膜形成機構2と、この有機EL素子11及びポリマ膜13が形成された基板1上に、バリア膜14を形成するバリア膜形成機構3とを備え、前記マスクによって前記ポリマ膜13を形成する際、有機EL素子11の外周端部をポリマー膜13が被覆し、かつ、そのポリマ膜13の外周端部が前記基板1上にて明確になるように成膜せしめた後、そのポリマ膜13の外周端部を被覆するようにポリマ膜13上に前記バリア膜14を成膜することで積層して形成される封止膜12を、基板1表面上に一以上の層状に形成し得るように構成したことを特徴とする封止膜形成装置に係るものである。
また、前記ポリマ膜形成機構2は、前記基板1裏面側に磁力発生装置を配置し、前記基板1表面側にマスクを基板に密着するように配置するマスク密着機構4と、モノマを加熱して蒸発させ、モノマ蒸気を生成せしめるモノマ蒸発機構9及び前記モノマ蒸気を、前記マスクを配置した前記基板1表面上に前記マスクを介して蒸着せしめてモノマ膜を成膜するモノマ蒸着機構8とで構成されるモノマ膜形成機構7と、この基板1上に成膜されたモノマ膜を紫外線で重合させて硬化せしめることで、ポリマ膜を形成するモノマ膜重合機構10とを備え、このポリマ膜形成機構2を配設したポリマ膜形成用真空室15とは隔離されるバリア膜形成用真空室16に、前記バリア膜形成機構3を配設したことを特徴とする請求項1記載の封止膜形成装置に係るものである。
また、前記バリア膜形成機構3は、前記基板1表面側に密着せしめられる前記ポリマ膜形成用マスクと前記バリア膜14を形成するためのバリア膜形成用マスクとを交換するマスク交換機構5と、このバリア膜形成用マスクが重ね合わせられた基板1表面側にバリア膜14を成膜するバリア膜成膜機構6とから成ることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の封止膜形成装置に係るものである。
また、前記ポリマ膜形成機構2が配設されるポリマ膜形成用真空室15と前記バリア膜形成機構3が配設されるバリア膜形成用真空室16とを、開閉切替自在な開閉部18を介して連設し、バリア膜形成の際に前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止膜形成装置に係るものである。
また、前記ポリマ膜形成機構2が配設されるポリマ膜形成用真空室15と前記バリア膜形成機構3が配設されるバリア膜形成用真空室16とは、各々独立の開閉切替自在な開閉部18を有し、この2つの真空室をその各々の開閉部18を介して搬送装置を有する搬送室17に連設し、バリア膜形成の際に前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止膜形成装置に係るものである。
本発明は、上述のように構成したから、有機EL素子を大気中の水分や酸素から良好に遮断できる秀れた封止性能を有する封止膜を形成できる極めて実用性に秀れた封止膜形成装置となる。
また、請求項2記載の発明においては、簡易な装置構成で短時間でポリマ膜を得ることができ、更にバリア膜の品質をも向上できる一層実用性に秀れたものとなる。
また、請求項3記載の発明においては、マスクの交換を簡単に行える一層実用性に秀れたものとなる。
また、請求項4乃至5記載の発明においては、バリア膜の封止性能の制御が容易で一層秀れた封止性能を有する封止膜を容易に形成できる一層実用性に秀れたものとなる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
有機EL素子11が形成された基板1上に、この有機EL素子11の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように形成されるポリマ膜13と、このポリマ膜13の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように形成されるバリア膜14とを積層して成る封止膜12を形成する。
この際、有機EL素子11の表面をポリマ膜13により被覆して有機EL素子表面の凹凸をポリマ膜13により平坦化した後、この平坦なポリマ膜13上に封止性能を有するバリア膜14を形成することができ、それだけ有機EL素子11の凹凸によりバリア膜14の封止性能が損なわれにくくなる。
また、バリア膜14を(有機EL素子11の上面だけでなくその外周端部までもを被覆する)ポリマ膜13の上面だけでなくその外周端部までもを被覆するように形成することで、水分や酸素の侵入をそれだけ良好に阻止できることになる。
特に、本発明は、基板1に密着せしめたポリマ膜形成用マスクを介してポリマ膜13を形成するから、マスクの開口部以外の部分と基板1との間にはポリマ膜13が形成されず、即ち、ポリマ膜13の外周端部位置(境界)が明確となり、このポリマ膜13上にバリア膜14を形成する際、この明確なポリマ膜13の外周端部を確実に被覆することができる。
即ち、例えばポリマ膜形成用マスクと基板1との間に隙間があると、例えばポリマ膜13を形成するためにこのポリマ膜形成用マスクを介して基板1に付着させるモノマ蒸気が、このポリマ膜形成用マスクを通過した後マスクされている部分に付着する可能性があり、これが原因でポリマ膜13の境界が曖昧となって、バリア膜14を形成した際にポリマ膜13の外周端部を被覆しにくくなる(例えば確実に被覆しようとすると、ポリマ膜13の設計上の境界よりかなり広い部分までバリア膜14を成膜しなければならない)が、本発明によれば、このようなおそれは生じない。
従って、本発明は、有機EL素子を大気中の水分や酸素から良好に遮断できる秀れた封止性能を有する封止膜を形成できる極めて実用性に秀れた封止膜形成装置となる。
また、例えば、前記ポリマ膜形成機構2は、モノマを加熱して蒸発させてモノマ蒸気を生成するモノマ蒸発機構9と、前記モノマ蒸気を前記ポリマ膜形成用マスクを介して基板1上に蒸着してモノマ膜を成膜するモノマ蒸着機構8とで構成されるモノマ膜形成機構7と、この基板1上に成膜されたモノマ膜を、紫外線で重合させて硬化せしめることで、ポリマを形成するようにしたモノマ重合機構10と、前記マスク密着機構4とから成り、前記有機EL素子11が形成されない基板1裏面側に配設される磁力発生装置により前記ポリマ形成用マスクを基板1表面側に密着せしめるように前記マスク密着機構4を構成した場合には、減圧雰囲気中でモノマの脱ガスを行え且つモノマの重合禁止剤として作用する酸素分圧を低くできるため、簡単な装置構成で短時間にモノマ膜を重合させてポリマ膜13にすることができるのは勿論、簡易な構成で確実に基板に前記ポリマ膜形成用マスクを密着でき、しかも、基板1裏面側に基板1裏面を略覆うように配設される磁力発生装置により、前記モノマ蒸気の基板裏面側への回り込みをも阻止でき、それだけメンテナンス性に秀れたものとなる。
また、例えば、前記ポリマ膜形成機構2と前記バリア膜形成機構3とを夫々異なる真空室内に設け、これらの真空室を開閉切替自在な開閉部18を介して連設し、あるいは、これらの真空室に取付けた各開閉切替自在な開閉部18を、搬送装置を有する搬送室17を介して連設して、前記バリア膜14を形成する際に前記バリア膜形成機構3を設けた真空室16中に、前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るように構成した場合には、ポリマ膜形成機構2(モノマ膜形成機構7)が設けられる真空室15内に存するモノマ蒸気がバリア膜形成機構3が設けられる真空室内に侵入することを阻止できることになり、バリア膜形成雰囲気中にモノマ蒸気が含まれず、それだけバリア膜の封止性能(バリア性)を良好に制御できることになり、一層封止性能に秀れた封止膜12を形成できることになる。
また、例えば、前記バリア膜形成機構3を、前記基板1に密着せしめられる前記ポリマ膜形成用マスクと前記バリア膜14を形成するためのバリア膜形成用マスクとを交換するマスク交換機構5と、このバリア膜形成用マスクが装着された基板1上にバリア膜14を成膜するバリア膜成膜機構6とで構成した場合には、それだけマスクの交換を簡易に行えることになり、一層生産性が向上する。
また、例えば、前記モノマとして、アクリル基若しくはメタクリル基を有する単一若しくは複数の材料から成る液状モノマと光重合開始剤とを含むものを採用した場合には、簡易にポリマ膜13に所望の強度,収縮度及び表面粗度を付与できることになる。
また、例えば、Al,Si,Zr,Nb,Hf若しくはTaの酸化物またはそれらの窒化物から成るバリア膜14を、物理蒸着法若しくは化学蒸着法を用いて成膜するように前記バリア膜成膜機構6を構成した場合には、物理蒸着法若しくは化学蒸着法を施す際に、下地となる有機EL素子への熱的影響やプラズマダメージを少なくできるような材料選択の自由度が大きくなり、秀れた封止性能を有するバリア膜を簡易に形成できることになる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、有機EL素子11が形成された基板1上に、この有機EL素子11への大気中の水分若しくは酸素の侵入を阻止する封止膜12を形成する封止膜形成装置であって、前記有機EL素子11が形成された基板1上に有機EL素子11の上面だけでなくその外周端部をも被覆するようにポリマ膜13を形成するポリマ膜形成機構2と、この有機EL素子11及びポリマ膜13が形成された基板1上に、このポリマ膜13の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように封止性能を有するバリア膜14を形成するバリア膜形成機構3とを備え、前記ポリマ膜形成機構2に、ポリマ膜形成用マスクを基板1に密着せしめるマスク密着機構4を設けて、前記ポリマ膜13を形成する際、前記ポリマ膜形成用マスクの開口部以外の部分と基板1との間にはポリマ膜13が形成されないように構成し、このポリマ膜13とバリア膜14とを少なくとも一層ずつ積層して成る封止膜12を前記基板1上に一以上層状に形成し得るように構成したものである。
各部を具体的に説明する。
マスク密着機構4は、前記有機EL素子11(OLED11)が形成されない基板1裏面側に磁力発生装置を配設し、この磁力により基板1表面側に装着されるポリマ形成用マスクを基板1表面側に密着せしめるように構成している。具体的には、この磁力発生装置は、永久磁石や電磁石が使用可能であり、基板1表面にあるマスクを基板1に吸引密着させることができれば良い。その際、磁力発生装置は、基板1裏面を略覆うことができる大きさに設定することで、基板1裏面への蒸着材料の回り込みを防止し、基板1を清浄に保つようにしている。
前記ポリマ膜形成機構2は、モノマを加熱して蒸発させてモノマ蒸気を生成するモノマ蒸発機構9と、前記モノマ蒸気を前記ポリマ膜形成用マスクを介して基板1上に蒸着してモノマ膜を成膜するモノマ蒸着機構8とで構成されるモノマ膜形成機構7と、この基板1上に成膜されたモノマ膜を重合せしめるモノマ重合機構10と、前記マスク密着機構4とで構成している。
従って、モノマ蒸気が生じても、前記基板1の裏面側に配設される磁力発生装置により、前記したように、この基板裏面へのモノマの付着は阻止され、それだけ基板1を清浄に保てることになる。
また、前記ポリマ膜形成機構2と前記バリア膜形成機構3とは、夫々異なる真空室内に設け、これらの真空室を開閉切替自在な開閉部18を介して連設し、あるいは、これらの真空室に取付けた各開閉切替自在な開閉部18を、搬送装置を有する搬送室17を介して連設して、前記バリア膜14を形成する際に前記バリア膜形成機構3を設けた真空室16中に、前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るように構成している。具体的には、前記開閉部18として、必要に応じて開閉可能なゲートバルブを採用し、前記ポリマ膜形成機構2が設けられる真空室15とバリア膜形成機構3が設けられる真空室16とを直列に連設して、真空状態を解除することなく(大気に触れさせること無く)基板1を搬送し得るように構成している。或いは、前記ポリマ膜形成機構2が設けられる真空室15とバリア膜形成機構3が設けられる真空室16に取付けられた各々の開閉可能なゲートバルブを、搬送装置を有する搬送室17を介して連設し、真空状態を解除することなく(大気に触れさせること無く)基板1を搬送し得るように構成しても良い。従って、封止膜12を形成する際、基板1が大気に曝されないのは勿論、ポリマ膜形成機構2(モノマ膜形成機構7)が設けられる真空室15内に存するモノマ蒸気が、バリア膜形成機構3が設けられる真空室16内に侵入することを阻止できることになり、バリア膜形成雰囲気中にモノマ蒸気が含まれず、それだけバリア膜の封止性能(バリア性)を良好に制御できることになり、一層封止性能に秀れた封止膜12を形成できることになる。
前記バリア膜形成機構3は、前記基板1に密着せしめられる前記ポリマ膜形成用マスクと前記バリア膜14を形成するためのバリア膜形成用マスクとを交換するマスク交換機構5と、このバリア膜形成用マスクが重ね合わせられた基板1上にバリア膜14を成膜するバリア膜成膜機構6とから成るものを採用している。
また、基板1は、例えば搬送用アーム等の搬送装置により上記各機構間を搬送されるように構成している。また、基板1は、この基板表面に周囲の塵埃が可及的に付着しにくいように、下向き状態で搬送するのが好ましい。
本実施例の作動について説明する。
図2(a)に図示したような公知のOLED11が形成された基板1は、ポリマ膜形成機構2のマスク密着機構4(マスク装着・磁力発生装置)に搬入され、前記OLED11の外周を含むように(即ち、OLED11を隠蔽するように)ポリマ膜13を形成するための所定パターンの開口部を有するポリマ膜形成用マスク(メタルマスク)が基板1の表面に装着されると共に、この基板1の裏面に前記磁力発生装置が装着され、基板1表面に前記ポリマ膜形成用マスクが密着される。
尚、予めロードロックチャンバをマスク装着・磁力発生装置に連設して前記基板1をこのロードロックチャンバに収納し、真空排気した後マスク装着・磁力発生装置に搬入するように構成しても良い。
続いて、前記ポリマ膜形成用マスクと、前記磁力発生装置とで挟持された前記基板1は、モノマ膜形成機構7(モノマ蒸着室)に搬入される。
モノマ膜形成機構7においては、供給されるモノマを加熱して蒸発させるモノマ蒸発機構9から生成されるモノマ蒸気を、モノマ蒸着機構8のノズルから減圧雰囲気中の前記基板1に向けて噴霧することで、基板1上に所定パターンのモノマ膜が形成される。尚、前記ノズルを前記基板1に対して所定パターンで搬送せしめることでより均一なモノマ膜を形成することが可能となる。
ここで、モノマとしては、アクリル基若しくはメタクリル基を有する単一若しくは複数の材料から成る(組成)の液状モノマと光重合開始剤とを含むものを採用している。
具体的には、モノマは、米国特許4499520号に開示されている公知のモノマ材料を用いることもできるが、特に、300程度の分子量を有するアクリル基若しくはメタクリル基を有する単一若しくは複数の組成の液状モノマで、モノアクリレート,ジアクリレート若しくはメタクリレートを包含するものが化学的安定性及び重合反応速度を制御し易いという観点から好ましい。
即ち、トリプロピレングリコールジアクリレートやポリエチレングリコールジアクリレート等が好適であり、これらを単一若しくは複数種をブレンドして用いることが可能である。
このようなモノマを用いることで、モノマ蒸発機構での加熱温度は50〜300℃が好ましく、特に100℃〜250℃の温度範囲に保つと、前記モノマの蒸気圧が高くなり、且つ、モノマの熱分解を防げるので好ましい。
また、前記光重合開始剤としては、種々のものが用いられるが、ベンゾフェノンや市販のDAROCUR,IRGACURE(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社登録商標)等が好適に用いられる。これらは、前記液状モノマに0.01〜10重量%となるように混合して用いられる。
上述のようにモノマ膜形成機構7によりモノマ膜が形成された前記基板1は、続いて、モノマ重合機構10(紫外線照射装置)に搬送され、波長200〜400nmの領域の紫外線が照射されることで前記モノマ膜は重合して硬化し、基板1及びOLED11上にポリマ膜13が形成される(図2(b)参照)。
続いて、OLED11上にポリマ膜13が形成された基板1はバリア膜形成機構3に搬送される。
バリア膜形成機構3においては、マスク交換機構5により基板1上に装着されているポリマ膜形成用マスクが、前記封止性能を有する無機材料から成るバリア膜14を形成するためのバリア膜形成用マスクに交換される。
続いて、前記基板1はバリア膜形成機構6(バリア膜成膜室)に搬入され、物理蒸着(PVD)若しくは化学蒸着(CVD)により、前記封止性能を有する無機材料を前記バリア膜形成用マスクが装着された基板1上にバリア膜14が形成されることで、封止膜12が形成される(図2(c)参照)。
PVDとしては、抵抗加熱法,電子ビーム蒸着法若しくはスパッタ法のいずれか若しくはこれらの組み合わせを用いることができる。特にスパッタ法は、膜の付着力及びそのストイキオメトリを自在に制御できる点で好ましい。また、CVDとしては、種々の方式が用いられるが、特にPE−CVD(Plasma Enhanced−CVD)が膜質制御の観点から特に好ましい。
また、封止性能を有する無機材料から成るバリア膜14としては、Al,Si,Zr,Nb,Hf若しくはTaの酸化物またはそれらの窒化物から成るものを採用するのが好ましい。
尚、ポリマ膜13(及びバリア膜14)の外周部と基板1との接触部分は、接着性及び封止性をより向上させるため、可及的に長く取る(即ち、図2に図示したように基板1との接触部分に張出部A,Bを形成する)のが好ましい。従って、マスクの形状も前記ポリマ膜13(及びバリア膜14)と基板1との接触部分に張出部を形成し得る形状とすると良い。
本実施例は、上述のように構成したから、OLED11が形成された基板1上に、このOLED11の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように形成されるポリマ膜13と、このポリマ膜13の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように形成されるバリア膜14とを積層して成る封止膜12を形成する際、OLED11の表面をポリマ膜13により被覆してOLED表面の凹凸をポリマ膜13により平坦化した後、この平坦なポリマ膜13上に封止性能を有するバリア膜14を形成することができ、それだけOLED11の凹凸によりバリア膜14の封止性能が損なわれにくくなる。
また、バリア膜14を(OLED11の上面だけでなくその外周端部までもを被覆する)ポリマ膜13の上面だけでなくその外周端部までもを被覆するように形成することで、水分や酸素の侵入をそれだけ良好に阻止できることになる。
特に、本実施例は、基板1に密着せしめたポリマ膜形成用マスクを介してポリマ膜13を形成するから、マスクの開口部以外の部分と基板1との間にはポリマ膜13が形成されず、即ち、ポリマ膜13の外周端部位置(境界)が明確となり、このポリマ膜13上にバリア膜14を形成する際、この明確なポリマ膜13の外周端部を確実に被覆することができる。
従って、本実施例は、OLEDを大気中の水分や酸素から良好に遮断できる秀れた封止性能を有する封止膜を形成できる極めて実用性に秀れた封止膜形成装置となる。
以下、本発明の効果を裏付ける実験例1,2について説明する。
・実験例1
液状モノマであるトリプロピレングリコールジアクリレート(CAS番号42978−66−5、新中村化学(株)製NKエステルAPG−200)に、光重合開始剤として、ベンゾフェノン(CAS番号119−61−9、東京化成(株)製B0083)を作製し、ポリマ膜形成用モノマとして用いた。
清浄なガラス基板(コーニング社製1737、0.7mmt)に、抵抗加熱方式による真空蒸着でカルシウム(Ca)を500Å蒸着したサンプル(以後、Ca基板という。)を作製した。このときの成膜真空度は10−5〜10−4Paであり、成膜速度は、1〜2Å/秒であった。
ポリマ膜形成機構2が設けられた真空室全体は、予め、0.1Pa以下になるように排気した。そして、前記Ca基板は、大気中で不安定なため、グローブボックスを介してマスク密着機構4(マスク装着・磁力発生装置)に搬入した。
続いて、マスク装着・磁力発生装置で、ポリマ膜形成用マスク及び前記ポリマ膜形成用マスクと前記Ca基板とを密着させるための磁力発生装置を装着し、モノマ膜形成機構7(モノマ蒸着室)に搬入した。
続いて、前記ポリマ膜形成用モノマを、モノマ蒸発機構9に入れ、約200℃に加熱し、前記ポリマ膜形成用モノマの蒸気を発生させた。前記ポリマ膜形成用モノマをモノマ蒸着装置8のノズルから噴射させ、その上をポリマ膜形成用マスクと磁力発生装置とで挟持された前記Ca基板を約0.6m/分の搬送速度で通過させながら、前記ポリマ膜形成用モノマの液膜を、前記Ca上にその外周をも含むように(上面だけでなく外周端部をも被覆するように)形成した。その後、紫外線発生器を備えたモノマ重合機構10の上を通過させ、前記ポリマ膜形成用モノマの膜液が重合し、硬化することで、約1μmの厚さのポリマ膜13が形成されたサンプル(以後、ポリマ膜付きCa基板という。)を作製した。
続いて、前記ポリマ膜付きCa基板を、予め1×10−4Pa以下に減圧されたバリア膜形成機構3が設けられた真空室内に搬送した。ここで、マスク交換機構5を用いて、前記ポリマ膜形成用マスクと、バリア膜形成用マスクとを交換し、バリア膜形成用マスクを装着した。
一方、バリア膜成膜機構6には、15インチ×15インチ×5mmのAlをターゲットとするDCスパッタ装置が備えられており、前記ポリマ膜付きCa基板を搬送しながらバリア膜14をスパッタ成膜できるように構成している。
具体的には、Arを49sccm及びOを16.5sccm導入しながら、2kWの電力を投入して、前記ポリマ膜付きCa基板の前記ポリマ膜13の外周をも含む(上面だけでなく外周端部をも被覆する)領域にAl膜を1000Åスパッタ成膜してCa上に封止膜12を形成したサンプルを作製した。
このようにして作製された封止膜付きCa基板の構成は、OLEDの代わりにCaをポリマ膜13及びバリア膜14で被覆した構成である。この封止膜12の封止性能は、非特許文献1(G. Nisato, M. Kuilder, and P. Bouten, Proceedings of the Society for Information Display Symposium, Digest of Technical Papers, vol. 34, pp. 550-553, 2003)に記載のCaテストに示されるように大気中の水分若しくは酸素が前記封止膜12を拡散して前記Caに到達すると、前記Caが水酸化若しくは酸化して初期の金属光沢を徐々に失い、透明になっていくのでその透過率の変化を見ることで評価できる。ここで、もし前記封止膜形成の際、塵埃が入り込むとそこから大気中の水分若しくは酸素が優先的に侵入して前記Caを透明化させるため、部分的に透明なスポット状欠点が発生する。これも前記封止性能の評価に含まれる。
図3は封止膜付きCa基板を室内雰囲気中に保存してCa部分の視感透過率(Tv)の経時変化を示すグラフである。図3には、縦軸に前記視感透過率(Tv)を、横軸に経過時間(t)をとり、Tvをプロットした。尚、図3には以下に述べる比較例のデータも併せてプロットしてある。
図3より、封止膜付きCa基板には、室内雰囲気中に保存して200時間経過後もTvの変化の殆ど無い秀れた封止膜12が形成されていることがわかる。尚、外観検査の結果、前記スポット状欠点も出現していないことが確認された。
・比較例1(Ca基板)
上述の工程と同様な工程で封止膜を全く形成してないCa基板を作製し、それをそのまま室内雰囲気中に保存して、カルシウム部分の視感透過率(Tv)の経時変化を測定し、図3にプロットした。
図3より、バリア膜もポリマ膜も形成しないCa基板の場合、5〜6分でCaが全て酸化若しくは水酸化して透過率が急上昇することが確認された。
・比較例2(ポリマ膜付きCa基板)
上述の工程と同様な工程でCa部分にポリマ膜13のみを1μm形成したポリマ膜付きCa基板を作製し、室内雰囲気中に保存してカルシウム部分の視感透過率(Tv)の経時変化を測定し図3にプロットした。
図3より、前記ポリマ膜付きCa基板のTv上昇は、比較例1のCa基板よりは遅いが、約10分でCaがすべて酸化若しくは水酸化して透過率が急上昇するという結果が得られた。
・比較例3(Al膜付きCa基板)
上記工程と同様な工程でCa基板を作製し、更にバリア膜14であるAl膜のみを1000Åスパッタ成膜してAl膜付きCa基板を作製し、室内雰囲気中に保存して、Ca部分の視感透過率(Tv)の経時変化を測定し、図3にプロットした。
図3より、前記Al膜付きCa基板は、約10時間で完全に金属光沢を失い、比較例1及び比較例2に比べてCaが全て酸化若しくは水酸化するまでに時間がかかるため、前記Al膜の封止性能は、前記ポリマ膜より秀れていることが判明した。
上記実験例1,比較例1,比較例2及び比較例3から、ポリマ膜13よりバリア膜14の封止性能が秀れていることが分かるが、これらをOLED11(及びポリマ膜13)の上面だけでなくその外周端部をも被覆するように積層することで、飛躍的に秀れた封止性能が発現することが分かった。
・実験例2
本実施例に係る封止膜形成装置を用いてOLED11に封止膜12を形成した場合の封止性能について説明する。
10Ω/□のシート抵抗を有するITO基板を、10−4Pa以下に減圧した真空成膜装置に入れ、図4の表に示す成膜条件(膜厚、成膜速度)で、抵抗加熱方式を用いてCuPc(銅フタロシアニン)、α−NPD(ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン)、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(III))、LiF、Alを順次蒸着してOLED11を作製した。
実験例1において、Caの代わりに前記OLED11を用いた他は、同一のポリマ膜13及びバリア膜14の積層膜を封止膜12として形成した封止膜付きOLED基板を作製した。
前記封止膜付きOLED基板を、60℃90%RHの雰囲気中に500時間保存して、電圧−輝度−電流特性(VLI特性)を測定したが、初期のVLI特性と比較して、数十mVの電位変化が見られたに留まり、発光状態の外観検査からはダークスポット等の欠点は観察されず、携帯電話等に使用しても充分な実用性能を有することが確認された。
例えば、TFTや隔壁を有するOLEDにおいては、OLEDの上での凹凸が大きいため、本実施例に係る封止膜12を複数積層してその凹凸をカバーするようにしてステップカバレージを向上すると更に秀れた封止性能が発現する。
また、前記OLEDの最表面に異なる表面物性の薄膜が存在する場合、はじめにバリア膜13を形成して前記OLEDの全表面に同一の表面性状を付与すると、その上にポリマ膜12を均一に且つ密着性良く付け易くなるという効果も確認された。
尚、本実施例においては、バリア膜14としてAl膜の場合のみを記載したが、Si−Zr,Si−Sn,Si−SiC等のシリコン系合金ターゲットや、絶縁特性に優れたHfやTaの金属ターゲットや、NbOxで示される不定比組成で伝導性を有するターゲット及びArとOの混合ガスを用いてDCスパッタ成膜して得られる酸化物から成るバリア膜も本実施例と同様、秀れた封止性能を発揮する。更に、ArとOとNとを適宜な組成で混合したガスを用いてDCスパッタ成膜して得られる酸化物−窒化物混合膜も本実施例と同様、秀れた封止性能を発揮することが確認された。
一方、ITO,ZnO−In等をターゲットとすると、不活性ガスArのみでDCスパッタ成膜して透明な酸化物が得られ、これらも封止性能に秀れ、導電性も有するため、ポリマ膜と交互に成膜してOLEDを封止した場合、帯電防止をすることができることが確認された。
・比較例4
ポリマ膜形成機構とバリア膜形成機構とを離隔できる構造にしなかった場合には、モノマ蒸気が、バリア膜成膜機構に進入し、成膜雰囲気がモノマ蒸気で汚染されたため、真空引きが著しく遅くなり、成膜されたAlがモノマ蒸気中の炭素を取り込み褐色化するとともにバリア性能が劣化した。そして、さらに、バリア膜成膜機構6にあるAlターゲット表面を観察したところ、モノマ蒸気の凝縮物が付着しており、これも、Al膜の不純物生成に寄与したこと、および、スパッタ時のアーキング増加を招き、Al膜にピンホール等の欠陥を生成したため、バリア性が劣化することを見出した。
本発明による封止膜は、本質的に、透明なポリマ膜と、透明化可能なバリア膜とを適宜選択できるため、いわゆる、ボトムエミッション型のOLEDのみならずトップエミッション型のOLEDにも適用可能である。
図1及び図5では、ポリマ膜形成機構とバリア膜形成機構とをリニアに連結した装置構成を例示したが、クラスタ型のOLED製造装置に図1の構成の装置を直結すること(図6)、あるいは、ポリマ膜形成機構とバリア膜形成機構とを別々に前記クラスタ型のOLED製造装置に接続すること(図7)も可能である。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例の構成概略説明図である。 本実施例に係る封止膜の製造工程を示す概略説明断面図である。 実験例1と比較例1〜3の視感透過率の経時変化を比較したグラフである。 実験例2のOLEDの成膜条件を示す表である。 本実施例のポリマ膜及びバリア膜形成用の各真空室の構成概略図(リニア型)である。 本実施例のポリマ膜及びバリア膜形成用の各真空室の構成概略図(クラスター型へのリニア状体の利用)である。 本実施例のポリマ膜及びバリア膜形成用の各真空室の構成概略図(クラスター型への各真空室独立状体の利用)である。
符号の説明
1 基板
2 ポリマ膜形成機構
3 バリア膜形成機構
4 マスク密着機構
5 マスク交換機構
6 バリア膜成膜機構
7 モノマ膜形成機構
8 モノマ蒸着機構
9 モノマ蒸発機構
10 モノマ重合機構
11 有機EL素子(OLED)
12 封止膜
13 ポリマ膜
14 バリア膜
15 ポリマ膜形成用真空室
16 バリア膜形成用真空室
17 搬送室
18 開閉部

Claims (5)

  1. 有機EL素子が形成された基板上に、封止膜を形成する封止膜形成装置であって、前記基板裏面側にはこの基板裏面を略覆うことができる大きさにて磁力発生装置を配置し、また、前記有機EL素子が形成された基板表面側にはマスクを配置して、前記磁力発生装置により前記マスクを前記基板表面に密着させた状態で、前記基板上にポリマ膜を形成するポリマ膜形成機構と、この有機EL素子及びポリマ膜が形成された基板上に、バリア膜を形成するバリア膜形成機構とを備え、前記マスクによって前記ポリマ膜を形成する際、有機EL素子の外周端部をポリマー膜が被覆し、かつ、そのポリマ膜の外周端部が前記基板上にて明確になるように成膜せしめた後、そのポリマ膜の外周端部を被覆するようにポリマ膜上に前記バリア膜を成膜することで積層して形成される封止膜を、基板表面上に一以上の層状に形成し得るように構成したことを特徴とする封止膜形成装置。
  2. 前記ポリマ膜形成機構は、前記基板裏面側に磁力発生装置を配置し、前記基板表面側にマスクを基板に密着するように配置するマスク密着機構と、モノマを加熱して蒸発させ、モノマ蒸気を生成せしめるモノマ蒸発機構及び前記モノマ蒸気を、前記マスクを配置した前記基板表面上に前記マスクを介して蒸着せしめてモノマ膜を成膜するモノマ蒸着機構とで構成されるモノマ膜形成機構と、この基板上に成膜されたモノマ膜を紫外線で重合させて硬化せしめることで、ポリマ膜を形成するモノマ膜重合機構とを備え、このポリマ膜形成機構を配設したポリマ膜形成用真空室とは隔離されるバリア膜形成用真空室に、前記バリア膜形成機構を配設したことを特徴とする請求項1記載の封止膜形成装置。
  3. 前記バリア膜形成機構は、前記基板表面側に密着せしめられる前記ポリマ膜形成用マスクと前記バリア膜を形成するためのバリア膜形成用マスクとを交換するマスク交換機構と、このバリア膜形成用マスクが重ね合わせられた基板表面側にバリア膜を成膜するバリア膜成膜機構とから成ることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の封止膜形成装置。
  4. 前記ポリマ膜形成機構が配設されるポリマ膜形成用真空室と前記バリア膜形成機構が配設されるバリア膜形成用真空室とを、開閉切替自在な開閉部を介して連設し、バリア膜形成の際に前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止膜形成装置。
  5. 前記ポリマ膜形成機構が配設されるポリマ膜形成用真空室と前記バリア膜形成機構が配設されるバリア膜形成用真空室とは、各々独立の開閉切替自在な開閉部を有し、この2つの真空室をその各々の開閉部を介して搬送装置を有する搬送室に連設し、バリア膜形成の際に前記モノマ蒸気が混在することを阻止し得るようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止膜形成装置。
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