JP2006336785A - バックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置 - Google Patents

バックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 バックラッシュ相殺の措置による無駄を低減しながら満足な動作伝達精度が得られるようにする。
【解決手段】 目標位置が現在位置から前回とは逆の動作方向側に位置するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作と必要でない標準動作とを設定し、 標準動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置を省略した動作量分にて、高精度動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて、それぞれ駆動側を動作させて目標位置とすることにより、上記の目的を達することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動側の動作を従動側に伝達するのに動作方向が逆転したときに生じるバックラッシュを補正などによる相殺をして、動作を伝達するバックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置に関する。
駆動側の直線動作や回転動作を従動側に伝達するのに、ギアどうしによる動作伝達手法(例えば、部品装着装置に関する特許文献1参照。)やギア、ラック間での動作伝達手法、螺子軸の回転による直線移動体への動作伝達(例えば、部品装着装置に関する特許文献2参照。)、噛み合いクラッチを介した動作伝達手法などが広く採用されている。これら動作伝達手法はいずれも、滑り無く動作を伝達できる利点はある。しかし、動作の伝達方向が前回と逆転する場合に相互間にある動作伝達方向での遊び分だけ動作が伝達できない現象、いわゆるバックラッシュ現象が生じる。
これに対処するため、部品装着処理において図6に示すように、チップ部品を吸着して基板上に装着する吸着ノズルを必要に応じ回転機構を介し正逆回転させることにより、吸着しているチップ部品の向きを補正する技術分野において、回転機構のバックラッシュによる回転誤差の情報を記憶しておき、吸着ノズルが次に吸着して回転させる方向に応じて前記回転誤差の情報に基づいた誤差補正をするように駆動源を制御する技術が知られている(例えば、特許文献3参照。)。これをバックラッシュが生じない例えばタイミングベルトを用いた回転機構(例えば、部品装着装置に関する特許文献4参照。)に変更すれば、タイミングベルトの寿命による交換がギヤの摩耗などによる場合に比し交換が頻繁になる。
また、給紙台左右移動において図7に示すように、駆動源からの正逆両移動力を、ギヤを有した移動力伝達手段を介して給紙台に伝達するのに、給紙台を正逆両移動方向の一方に付勢手段で付勢しておき、付勢方向と反対方向に移動させる場合には、駆動源をその移動方向に所定の移動量分だけ駆動し、付勢方向と同一方向に移動させる場合には、駆動源をその移動方向に所定の移動量および予め設定した最大バックラッシュ量以上の補正量を合計した移動量分だけ駆動、かつその補正量分だけ逆方向に駆動するように制御する技術も知られている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平10−64930号公報 特開平11−68393号公報 特開平3−119799号公報 特開平10−107492号公報 特開2001−200918号公報
しかし、特許文献1が開示している部品装着技術では、取り扱う電子部品の微細化、装着密度の高まりなどから高精度な装着が望まれることに対応はしているものの、装着する部品の種類や大きさの違い、微小電極間での接合、リードの挿入、接着といった装着方式の違い、などによって、高精度に装着する必要のあるものと、そうでないものとが含まれる。これを、特許文献1、2に開示の技術のようにバックラッシュが生じる方向の回転や移動の際に一律にバックラッシュ補正を行うのでは、高精度な回転や移動が不要な部品の場合に補正動作および補正に要する時間が無駄になる。このことは、バックラッシュ量の経時変化に対応するため、バックラッシュ量の検出機会を増加することへの制限になって、かえって高精度装着を妨げてしまう。
本発明の目的は、バックラッシュ相殺による無駄を低減しながら満足な動作伝達精度が得られるバックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置を提供することにある。
上記のような目的を達成するために、本発明のバックラッシュ対処方法は、駆動側の動作を従動側に伝達するのに動作方向が逆転したときに生じるバックラッシュ相殺の措置をして動作を伝達するバックラッシュ対処方法であって、目標位置が現在位置から前回とは逆の動作方向側に位置するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作と必要でない標準動作とを設定し、標準動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置を省略した動作量分にて駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、高精度動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて駆動側を動作させて目標位置とすることを特徴としている。
このような構成では、前回と動作方向が逆転してバックラッシュが生じる動作であっても、その動作が高精度な位置決めが必要でない標準動作である場合はバックラッシュ相殺の措置を行わず、高精度な位置決めが必要な高精度動作である場合だけバックラッシュ相殺の措置を行って高精度に位置決めできるようにするので、位置決め精度を満足してバックラッシュ相殺措置の回数を低減することができる。
このような方法は、駆動側から従動側へ動作を伝達し、動作方向が逆転したときにバックラッシュが生じる動作伝達手段を持ち、バックラッシュ相殺の措置をして動作を伝達する動作伝達装置であって、予めプログラム設定された動作のうち前回と動作方向が逆転するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作モードと、高精度な位置決めが必要でない標準動作モードとを備え、標準動作モードでは、現在位置からバックラッシュの補正を省略して目標位置までの動作量分だけ駆動源を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、高精度動作モードでは、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて駆動側を動作させて目標位置とする制御手段を備えたことを特徴とする動作伝達装置に実用され自動的に安定して達成される。
バックラッシュ相殺の措置は、記憶しておいた現在位置から目標位置を一旦越えさせた後目標位置へ戻すように駆動側を動作させて従動側に伝達することにより、前回の動作伝達面と同じ向きになる前回とは順方向の駆動側の動作にてバックラッシュ相殺の措置を含んで目標位置とする、さらなる構成では、
現在位置から目標位置への動作方向が前回の動作方向と逆方向でバックラッシュが生じるような場合でも、駆動側の位置基準にて目標位置を実質的に越える条件の前回とは逆方向の動作分と、目標位置へ戻す前回とは順方向の動作量分にて駆動側を動作させて従動側に伝達することにより目標位置として、バックラッシュ相殺の措置を終えて、前回と順方向の動作を行なう場合と同様に高精度に位置決めできる。
それには、動作伝達装置の制御手段は、記憶しておいた現在位置から目標位置を一旦越えさせた後目標位置へ戻す、前回とは逆方向の動作量分と、前回とは順方向の動作量分とで駆動側を動作させて従動側に伝達し、前回の動作伝達面の向きが同じになる前回とは順方向の駆動側の動作にて目標位置とするものであればよい。
バックラッシュ相殺の措置は、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする、さらなる構成では、
前回が曖昧な位置決めとなる標準動作である場合、その動作につき記憶している最終位置データをスタート点としてバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成できるようにするが、前回が高精度な位置決めとなる高精度動作である場合は、特別な位置データ処理を省略して現在位置からそのままバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成されるようにする。
それには、動作伝達装置の制御手段は、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とするものでよい。
また、バックラッシュ相殺の措置は、バックラッシュ量を超える動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、バックラッシュ量以下の動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶している最終位置から、前回動作と順方向の動作を伝達して目標位置までの動作量がバックラッシュ量を超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする、さらなる構成では、
高精度な位置決めが必要な高精度動作について、移動量がバックラッシュ量を超えているときはそのまま、移動量がバックラッシュ量以下であるときだけ、前回動作と順方向の動作を伝達する逆動作にて目標位置までの動作量がバックラッシュ量を超える補正十分条件を満足して、現在位置からバックラッシュの補正を行って目標位置まで動作を伝達することにより、逆動作の必要回数をできるだけ抑えることができる。
それには、動作伝達装置の制御手段は、バックラッシュ量を超える動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した動作量分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、バックラッシュ量以下の動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、前回動作と順方向の駆動側動作を従動側に伝達して目標位置までの動作量がバックラッシュ量を超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した動作量分だけ駆動側を動作して従動側に伝達し目標位置とするものでよい。
本発明のバックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置によれば、前回と動作方向が逆転してバックラッシュが生じる動作であっても、その動作が高精度な位置決めが必要な高精度動作である場合だけバックラッシュ相殺の措置を行って高精度に位置決めすることで、位置決め精度を満足して、しかも、バックラッシュ相殺措置の回数を低減することができる。
特に、駆動側の位置基準にて目標位置を実質的に越えるだけの前回とは逆方向の動作と目標位置へ戻す前回とは順方向の動作にて、目標位置へ前回と同じ方向の駆動により目標位置とすることで、具体的なバックラッシュ量の把握なしに、バックラッシュ相殺の措置を終えてバックラッシュが生じない場合同様に位置決めでき、バックラッシュ量が極く微少な吸着部品の角度補正などの動作制御に好適である。
また、前回が曖昧な位置決めとなる標準動作では、その動作につき記憶している最終データ位置から、前回が高精度な位置決めとなる高精度動作である場合は記憶の要らない現在位置から、バックラッシュ量分の補正をした動作の伝達だけで、バックラッシュ相殺の措置をした高精度な位置決めができる。
本発明の実施の形態に係るバックラッシュ対処方法とそれを用いた動作伝達装置につき、以下に図を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の具体例であって特許請求の範囲を限定するものではない。
本実施の形態は図1、図2に示す部品装着装置100に適用される場合の一例であるが、本発明はこれに限られることはない。部品装着装置100はICチップなどの各種電子部品やコネクタなどの部品を回路基板などの装着対象物に装着して電子回路基板を製造する場合のものである。基台1の中央にはガイドレール2が設けられており、ガイドレール2上の部品装着位置30に回路基板3が位置決めされている。ガイドレール2の両側部にはパーツフィーダ4が多数個並設されて部品供給部40をなしている。パーツフィーダ4には回路基板3に実装される部品が備えられている。またガイドレール2とパーツフィーダ4の間には、認識カメラ50が設けられている。
基台1上にはY方向に移動するYテーブル5が立設されており、またYテーブル5上にはX方向に移動するXテーブル6が架設されている。図2に示すように、Yテーブル5には送りねじ7と送りねじ7を回転させるモータ8が内蔵されている。またXテーブル6にも送りねじ9と送りねじ9を回転させるモータ10が内蔵されている。図1において、Xテーブル6の下面にはヘッド部20が装着されており、モータ8、10が働くと、ヘッド部20はX方向やY方向へ水平移動する。すなわち、Xテーブル6とYテーブル5はそれぞれにXガイドレール5a、Yガイドレール6aを有し、それらの複合ガイドによってヘッド部20を水平方面上で直交するXY2向へ移動させるXYロボットをなしている。また、ヘッド部20にはパーツフィーダ4によって供給される部品を吸着してピックアップし、回路基板3上の所定位置に持ち運んで装着する吸着ノズル25を装備しており、この部品装着のためにヘッド部20は移動を制御される。また、吸着ノズル25は吸着した部品の向きを変えたり、補正したりするためにモータ11がギヤ12、13を介し連結されていて吸着ノズル25は回転制御される。このような動作制御のために制御手段14が設けられている。また、制御手段14は吸着ノズル25によって部品を吸着し回路基板3上に持ち運ぶ経路の途中で、その部品を前記認識カメラ50により撮像し、その時の画像データから部品の角度や位置を認識し、モータ11を駆動して必要な角度の補正と、モータ8、10の駆動量を補正して回路基板3上への装着位置の補正を行う。
しかし、吸着ノズル25の回転にも正逆があり、ヘッド部20のXY移動にも正逆があるので、前回と動作方向が逆転するときギヤ12、13や、送りねじ7、9を介した動作伝達上バックラッシュが生じ、その時々の位置決めに誤差が生じる。このため、本実施の形態の部品装着装置100では、それら駆動側の動作を従動側に伝達するのに動作方向が逆転したときに生じるバックラッシュを、高精度な位置決めが必要な高精度動作でのみ相殺する措置をした動作の伝達によって対処し、高精度な位置決めが要らない標準動作ではそのようなバックラッシュ相殺の措置を行わないで対処するようにしている。これにより、前回と動作方向が逆転してバックラッシュが生じる動作であっても、その動作が高精度な位置決めが必要でない標準動作である場合はバックラッシュ相殺の措置を行わず、高精度な位置決めが必要な高精度動作である場合だけバックラッシュ相殺の措置を行って高精度に位置決めできるようにするので、位置決め精度を満足してバックラッシュ相殺措置の回数を低減することができる。
このために、制御手段14は、前記ギヤ12、13や、送りねじ7、9を介した動作伝達を行い、動作方向が逆転したときにバックラッシュが生じる動作伝達手段を持った部品装着装置100での、前記動作伝達手段の駆動制御において、予めプログラム設定された動作のうち前回と動作方向が逆転するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作モードと、高精度な位置決めが必要でない標準動作モードとを備え、標準動作モードでは、現在位置からバックラッシュ相殺の措置を省略して目標位置までの動作量分だけ駆動源を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、高精度動作モードでは、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて駆動側を動作させて目標位置とするようにする。
ここで、バックラッシュ相殺の具体的な1つの措置としては、図4に模式的に示すように目標位置P2が現在位置P1から前回の動作方向Aに対して逆な動作方向BとなってバックラッシュΔxが生じる動作において、高精度な位置決めを行うために、記憶しておいた図4(a)の現在位置P1から目標位置P2を図4(b)に示すように一旦越えさせた後、図4(b)の位置から図4(c)のように目標位置P1へ戻すように駆動側201を動作させて従動側200に伝達することにより、前回と動作伝達面100aが同じ向きとなる前回とは順方向Aでの駆動側201の動作にてバックラッシュΔx相殺の措置を含んで目標位置P2とすることができる。
これにより、現在位置P1から目標位置P2への動作方向Bが前回の動作方向Aと逆方向でバックラッシュΔxが生じるような場合でも、駆動側201の位置基準にて従動側200が目標位置P2を実質的に越える条件の前回とは逆方向Bの動作分X1と、従動側200を目標位置P2へ戻す前回とは順動作方向Aの動作量分X2にて駆動側を動作させて従動側200に伝達することによりバックラッシュΔxを相殺する措置を終えて従動側200を目標位置P2とし、前回と動作伝達面100aが同じ向きとなる駆動側201基準、駆動側201の同一動作伝達面100a基準での動作量設定条件にて高精度に位置決めできる。それには、X1の動作量で従動側200を目標位置P2よりも動作方向Bへ超えさせるのに、駆動側201の現在位置P1から目標位置P2への動作方向Bでの動作距離XよりもバックラッシュΔx分をα上回る動作量X+β=X1を駆動側201に設定する必要があり、β=Δx+αとなり、駆動側201をX1の動作量駆動して従動側200を図4(a)の現在位置P1から目標位置P2を越えた図4(b)の位置とした後、従動側200を図4(c)に示すように目標位置P2へ戻す駆動側201の動作量はβとなり、このような駆動側110での基準、しかも、駆動側201の共通した動作伝達面100aでの基準にて、変動要素の最も少ない一義的、絶対的ともいえる位置条件にて設定でき、β=Δx+αとなる。ここに、α>0であるのが好ましく、βはその時々で変化するバックラッシュΔxの最大量を上回っていればよく、具体的なバックラッシュΔxを把握しなくてよい利点がある。しかも、吸着ノズル25を正逆回転させて部品の角度を補正する際に生じる最大バックラッシュ量Δxはもとより、それにバックラッシュ相殺の措置を確実ならしめるαをプラスしたβ分の動作量は極く微少でよいので部品の角度補正に特に有効となる。しかし、他の正逆動作時のバックラッシュ相殺の措置に適用しても同様な効果が得られるのは勿論である。
このような動作伝達の制御をするのに制御手段14は、図5に示すように、部品装着動作のプログラム上、高精度な位置決めが必要な高精度動作で、しかも、前回動作方向と逆な動作方向となる動作においてのみ、従動側に対する前回の位置決め位置、つまり前回の駆動側における動作伝達位置として記憶しておいた現在位置P1から従動側を目標位置P2よりも一旦越えさせるように駆動側を前回と逆方向側に駆動した後、駆動側を前回と順方向側に駆動して従動側を目標位置P2へ戻すように、前回とは逆方向の動作量X1分と、前回とは順方向の動作量分X2とで駆動側を動作させて従動側に伝達し、前回の位置決めの場合と動作伝達面が同一向きとなる前回とは順方向の駆動側動作にて目標位置P2とする。ここに、現在位置P1から目標位置P2が前回の位置決めの場合と逆な動作方向になっても、高精度な位置決めでは前回と同じ順方向での動作伝達にて位置決めを行うことになる。
バックラッシュ相殺の措置の具体例としては、また、既知のバックラッシュ量Δx基づき補正措置をすることができ、それには、前回が高精度動作であれば現在位置P1から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置P2までの動作量にバックラッシュ量Δxを加算した分だけ駆動側201を動作させて従動側200に伝達して目標位置とするようにもできる。これにより、前回が曖昧な位置決めとなる標準動作である場合、その動作につき記憶している最終位置データをスタート点としてバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成できるようにするが、前回が高精度な位置決めとなる高精度動作である場合は、特別な位置データ処理を省略して現在位置からそのままバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成されるようにする。
それには、動作伝達装置の制御手段は、前回が高精度動作であれば現在位置P1から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置P2までの動作量Xにバックラッシュ量Δxを加算した分だけ駆動側201を動作させて従動側200に伝達して目標位置とするものでよい。このようなバックラッシュ相殺の措置は、設定しているバックラッシュ量Δxに基づき補正して、動作を伝達するバックラッシュ対処方法を採用している。ここで、バックラッシュ量Δxの設定は予め部品装着装置100毎に検証して設定したものでもよいし、摩耗などの経時変化を配慮して部品装着装置100を稼動する都度、あるいは稼動中の所定の時点ごとに判定したバックラッシュ量Δxで更新していくようにもできる。その時々のバックラッシュ量Δxの検出は、前回と逆転した動作の伝達を試験的に行い、その時の駆動側2001の動作量に対する従動側200の移動量をエンコーダなどを介して計測することができる。
しかし、ここでは、説明の簡単のために予め設定したものを採用し続ける例として以下説明する。まず、前回と動作方向が逆転するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作と必要でない標準動作とを設定しておく。そこで、図3に示すステップST1、2、3のように、前回と順方向の標準、高精度動作と、逆方向の標準動作については、ステップST2、5、6のように、現在位置からバックラッシュの補正を省略して目標位置までの動作量S分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする。また、前回と逆方向の高精度動作については、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量Sにバックラッシュ量Bを加算した動作量S6またはS5の分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする。
このように、駆動側の動作を従動側に伝達するのに動作方向が逆転したときに生じるバックラッシュ量Bを設定するが、前回と動作方向が逆転してバックラッシュが生じる動作であっても、その動作が高精度な位置決めが必要でない標準動作である場合はバックラッシュ量Bに基づくバックラッシュ補正を行わず、高精度な位置決めが必要な高精度動作である場合だけバックラッシュ量Bに基づくバックラッシュ補正を行って高精度に位置決めできるようにするので、位置決め精度を満足してバックラッシュ補正の回数を低減することができる。しかも、前回が曖昧な位置決めとなる標準動作である場合、その動作につき記憶している最終位置データをスタート点としてバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成できるようにするが、前回が高精度な位置決めとなる高精度動作である場合は、特別な位置データ処理を省略して現在位置からそのままバックラッシュ補正による動作伝達を高精度に達成されるようにする。従って、高精度動作か標準動作かの認識に基づき、前回と動作方向が逆転する高精度動作の伝達時にだけ、バックラッシュ補正を伴い、前回が標準動作であるときだけ従動側のスタート位置がずれるのをデータ処理にて影響をなくしながら、前回が高精度動作であるときはそのようなでデータ処理なしに動作を伝達することにより、バックラッシュ補正の回数および手間を低減して満足な位置精度での動作を保証でき、作業能率、生産性が向上する。また、バックラッシュ量の検出回数を増やして経時変化に対応しやすい。
このような方法を実現するのに、制御手段14は、予めプログラム設定された動作のうち前回と動作方向が逆転するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作モードと、高精度な位置決めが必要でない標準動作モードとを備え、標準動作モードでは、現在位置からバックラッシュの補正を省略して目標位置までの動作量S分だけモータ8、10、11を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、高精度動作モードでは、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量S分にバックラッシュ量B分を加算した動作量S6、S5の分だけモータ8、10、11を動作させて従動側に伝達し目標位置とするようにすればよい。
また、本発明のバックラッシュ対処方法は、特に、前回と逆方向な高精度動作につき、バックラッシュ量を超える動作のときはステップST7を経て既述したステップST2、5、6を実行するが、バックラッシュ量以下の動作のときはステップST7、8を経て、ステップST9、10のように前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶している最終位置から、前回動作と順方向の動作αまたはβ分を伝達して目標位置までの動作量S3、S1がバックラッシュ量Bを超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量S3、S1にバックラッシュ量Bを加算した動作量S2、S4の分だけモータ8、10、11を動作させて従動側に伝達して目標位置とするようにしている。
これにより、さらに高精度な位置決めが必要な高精度動作について、移動量がバックラッシュ量Bを超えているときはそのまま、移動量Sがバックラッシュ量B以下であるときだけ、前回動作と順方向の動作量α、β分を伝達する逆動作にて目標位置までの動作量S3、S1がバックラッシュ量Bを超える補正十分条件を満足して、現在位置からバックラッシュの補正を行って目標位置まで動作量S4、S2分を従動側に伝達することにより、動作量α、βでの逆動作の必要回数をできるだけ抑えることができる。
このような方法を実現するのに、制御手段14は、高精度動作モードでは、動作量Sがバックラッシュ量Bを超える動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量Sにバックラッシュ量Bを加算した動作量S6、S5分だけモータ8、10、11を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、バックラッシュ量B以下の動作量Sのとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、前回動作と順方向の動作量α、β分モータ8、10、11を動作させて従動側に伝達して目標位置までの動作量S3、S2がバックラッシュ量Bを超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量S3、S2にバックラッシュ量Bを加算した動作量S4、S2分だけモータ8、10、11を動作して従動側に伝達し目標位置とするようにすればよい。
これにより、高精度動作については、移動量がバックラッシュ量B以下でバックラッシュが補正不良となるような条件のときだけ逆動作を加えて高精度動作を保証しながら、動作量がバックラッシュ量Bを超える場合はそのような逆動作を省略して作業能率、生産性を高められる。
本発明の実施の形態に係る部品装着装置の斜視図である。 図1の装置の平面図である。 図1の装置に採用するバックラッシュ対処方法の1つの制御例を示すフローチャートである。 図1の装置で採用するバックラッシュ対処方法の別の制御例を示す模式説明図である。 図4のバックラッシュ対処方法の制御例を示すフローチャートである。 従来のバックラッシュ補正方法の1つの例を示すフローチャートである。 従来のバックラッシュ補正方法の別の例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 基台
2 ガイドレール
3 回路基板
5 Yテーブル
6 Xテーブル
7、9 送りねじ
8、10、11 モータ
12、13 ギヤ
14 制御手段
20 ヘッド部
25 吸着ノズル
30 部品装着位置
40 部品供給部
50 認識カメラ
100 部品装着装置
200 従動側
201 駆動側
P1 現在位置
P2 目標位置
Δx バックラッシュ量
A 前回動作方向
B 今回動作方向
X1 逆方向動作量
X2 順方向動作量

Claims (8)

  1. 駆動側の動作を従動側に伝達するのに動作方向が逆転したときに生じるバックラッシュ相殺の措置をして動作を伝達するバックラッシュ対処方法であって、
    目標位置が現在位置から前回とは逆の動作方向側に位置するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作と必要でない標準動作とを設定し、
    標準動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置を省略した動作量分にて駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、
    高精度動作については、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて駆動側を動作させて目標位置とすることを特徴とするバックラッシュ対処方法。
  2. バックラッシュ相殺の措置は、記憶しておいた現在位置から目標位置を一旦越えさせた後目標位置へ戻すように駆動側を動作させて従動側に伝達することにより、前回と動作伝達面の向きが同じになる前回とは順方向の駆動側の動作にてバックラッシュ相殺の措置を含んで目標位置とする請求項1に記載のバックラッシュ対処方法。
  3. バックラッシュ相殺の措置は、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算する措置をした分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする請求項1に記載のバックラッシュ対処方法。
  4. バックラッシュ相殺の措置は、バックラッシュ量を超える動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、バックラッシュ量以下の動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶している最終位置から、前回動作と順方向の動作を伝達して目標位置までの動作量がバックラッシュ量を超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とする請求項1に記載のバックラッシュ対処方法。
  5. 駆動側から従動側へ動作を伝達し、動作方向が逆転したときにバックラッシュが生じる動作伝達手段を持ち、バックラッシュ相殺の措置をして動作を伝達する動作伝達装置であって、
    予めプログラム設定された動作のうち前回と動作方向が逆転するときの動作につき、高精度な位置決めが必要な高精度動作モードと、高精度な位置決めが必要でない標準動作モードとを備え、
    標準動作モードでは、現在位置からバックラッシュの補正を省略して目標位置までの動作量分だけ駆動源を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、高精度動作モードでは、現在位置からバックラッシュ相殺の措置をした動作量分にて駆動側を動作させて目標位置とする制御手段を備えたことを特徴とする動作伝達装置。
  6. 制御手段は、バックラッシュ相殺の措置として、記憶しておいた現在位置から目標位置を一旦越えさせた後目標位置へ戻す、前回とは逆方向の動作量分と、前回とは順方向の動作量分とで駆動側を動作させて従動側に伝達し、前回の動作伝達面の向きが同じになる前回とは順方向の駆動側の動作にて目標位置とする請求項5に記載の動作伝達装置。
  7. 制御手段は、バックラッシュ相殺の措置として、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量分にバックラッシュ量分を加算した動作量だけ駆動側を動作させて従動側に伝達し目標位置とする請求項5に記載の動作伝達装置。
  8. 制御手段は、バックラッシュ相殺の措置として、バックラッシュ量を超える動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した動作量分だけ駆動側を動作させて従動側に伝達して目標位置とし、バックラッシュ量以下の動作のとき、前回が高精度動作であれば現在位置から、前回が標準動作であればそれにつき記憶されている最終位置から、前回動作と順方向の駆動側動作を従動側に伝達して目標位置までの動作量がバックラッシュ量を超える条件を満足した後、現在位置から目標位置までの動作量にバックラッシュ量を加算した動作量分だけ駆動側を動作して従動側に伝達し目標位置とする請求項5に記載の動作伝達装置。
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