JP2006336702A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部材の耐久性を維持しつつ、偏心体軸受と偏心体との接触面の潤滑・冷却を効率良く行なうことが可能な、揺動内接噛合型の動力伝達装置を提供する。
【解決手段】偏心体134A、134Bと一体的に形成され、且つ、潤滑油が流入可能な中空部172を有する高速軸132の中空部172から、偏心体軸受136A、136Bとの接触面174A、174Bに向かって油吹出口170A、170Bを形成する。更にこの油吹出口170A、170Bを偏心体134A、134Bの反偏心方向(偏心体軸受からの負荷が相対的に少ない方向)に設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、揺動内接噛合型の動力伝達装置に関する。
特許文献1に記載されるように、従来、内歯歯車と外歯歯車とを用いた揺動内接噛合型の動力伝達装置が知られている。
図8は、特許文献1に記載される動力伝達装置10の側断面図である。
図8に示されるように、高速軸32には偏心体34がキー35により一体化されており、この偏心体34の周りに偏心体軸受36が配設されている。又、この偏心体軸受36は、外歯歯車38に嵌合し、外歯歯車38を揺動可能としている。外歯歯車38には複数の内ピン孔39が設けられており、この内ピン孔39に内ピン42及び内ローラ44が遊嵌している。内ピン42の一端は出力フランジ58と嵌合している。出力フランジ58は低速軸22と一体形成されている。
なお、外歯歯車38は、外ピン40と噛合している。
図9は図8の矢示IX−IX線に沿う偏心体軸受36の断面図である。図9に示すように、偏心体軸受36に備わるリテーナ(保持器)76は各ころ(転動体)37の間ではなく、偏心体34の周りに円周状に配置されたころ37の半径方向外側に配設されている。これに伴い、各ころ間の隙間ΔL2を小さくして軸受(偏心体軸受)を構成することが可能となっている。このように構成することで、ころの数を多くでき、偏心体軸受の負荷容量を大きくすることができる。
運転時においては、高速軸32が高速回転するに伴って、偏心体34が偏心回転し、偏心体軸受36を介して外歯歯車38を高速で揺動させる。このとき、偏心体軸受36は、偏心体34と、外歯歯車38とに接触しながら転動や摺動を行なうため、各部材の耐久性等を確保すべく潤滑油(潤滑剤)による潤滑・冷却が必要となる。そのため、動力伝達装置の内部には用途に応じた潤滑油が封入されている。
特開2004−84948号公報
しかしながら、従来の動力伝達装置においては、偏心体軸受部分の潤滑・冷却が必ずしも十分に行なわれていない場合が存在していた。特に、偏心体軸受に備わるリテーナを、偏心体の周りに円周状に配置したころの半径方向外側に配設し、且つ(負荷容量を確保するために)各ころ間の隙間をできるだけ詰めて構成した場合には、偏心体軸受の半径方向外側(リテーナ側)に潤滑油が供給されても、ころの存在によって半径方向内側への潤滑油の到達を遮られ、偏心体軸受と偏心体との接触面(偏心体軸受における半径方向内側の接触面)の潤滑・冷却が不十分となることがあった。
又、偏心体軸受全体が高速で偏心回転していることから、偏心体軸受の半径方向外側に潤滑油が供給されても、その遠心力によって潤滑油が吹き飛ばされて、半径方向内側まで到達するのは難しい。
そこで本発明は、構成部材の耐久性を維持しつつ、偏心体軸受と偏心体との接触面の潤滑・冷却を効率良く行なうことが可能な、揺動内接噛合型の動力伝達装置を提供することをその課題としている。
本発明は、内歯歯車と、該内歯歯車と僅少の歯数差を有し、且つ、前記内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、軸受を介して前記外歯歯車を揺動可能な偏心体とを備え、該偏心体は、潤滑油の流入可能な中空部を有し、前記中空部から前記偏心体における前記軸受との接触面へと貫通する油吹出孔とを備えることよって、上記課題を解決するものである。
上記構成は、発明者が、偏心体に掛かる荷重は円周方向において一定ではなく、又、偏心方向との関係で常に特定の方向(範囲)に大きく、他はそれ程あるいは全く掛かっていないという点に着目した結果である。
即ち、半径方向内側から外側へと遠心力に従って潤滑油を供給可能な油吹出口を、軸受からの荷重が相対的に少ない方向に形成した。
これにより、油吹出口を形成した部位の耐久性が損なわれることはない。又、高速で偏心回転する偏心体の遠心力に従って潤滑油を供給することができるため、偏心体軸受と偏心体との接触面にも十分に潤滑油を供給することが可能となる。
なお、油吹出口が形成されることのない「軸受からの荷重が相対的に大きな部位」とは、一定条件での運転時において、偏心対軸受から偏心体へ与えられることのある最大荷重(最大負荷)を基準として、例えば50%程度以上の荷重が掛かる接触面のことを意味している。なお、この「50%程度」という数値は動力伝達装置の構造により変化し得るものである。
本発明を適用することにより、構成部材の耐久性を維持しつつ、揺動内接噛合型の動力伝達装置における偏心体軸受と偏心体との接触面を、効率的に潤滑・冷却することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、図1乃至図5を用いて本発明の実施形態の一例である動力伝達装置112を用いたギヤドモータGM110について説明する。
ギヤドモータGM110は、動力伝達装置112に、動力源としてのモータ114が連結されて構成されている。なお、本実施形態に係る動力伝達装置112は、具体的には減速機として構成されている。
動力伝達装置112は、高速軸132と、変速機構K1と、低速軸122とを備えている。
この変速機構K1は、後述する偏心体134A、134B、偏心体軸受136A、136B、外歯歯車138A、138B、内ピン孔139A、139B、外ピン140、内歯歯車141、内ピン142、内ローラ144から構成されている。なお、外ピン140は内歯歯車141の歯として機能する部材である。
又、動力伝達装置112は、内歯歯車141としても機能するケーシング本体116と、このケーシング本体116にボルト120で固定されるドーナツ形状のフロントカバー117と、ボルト119で固定されるエンドカバー118とを更に備えている。なお、本実施形態では、エンドカバー118とモータ114のケーシングとが一体的に形成されているが、これに限られるものではない。又、フロントカバー117の略中央部からは低速軸122が突出しており、軸心O1を中心に回転可能である。又、この回転を図示せぬ相手機械へと伝達可能とされている。
動力伝達装置112の内部には、モータ114のモータ軸115が臨んでいる。このモータ軸115は、高速軸132の中空部172に嵌入している。即ち、中空な高速軸132の一方を、モータ軸115が嵌入することによって蓋をしている。なお、モータ軸115と高速軸132とのこの嵌合部分には、符号は付していないが、それぞれスプラインが設けられて互いに噛合しており、モータ軸115の回転を高速軸132へと伝達可能な構成とされている。この高速軸132は軸受128、130に支持されており、軸心O1を中心に回転可能である。
高速軸132には、第1、第2偏心体134A、134Bが一体的に形成されている。本実施形態では、高速軸132の軸方向の異なる位置に180°位相を異ならせて第1、第2偏心体134A、134Bが、それぞれ軸心O1からΔε分だけ偏心して形成されている。勿論、外歯歯車の数に対応させて偏心体は1つでも、あるいは3つ以上で構成することも可能である。第1、第2偏心体134A、134Bはそれぞれ第1、第2偏心体軸受136A、136Bを介して第1、第2外歯歯車138A、138Bに嵌合している。
この偏心体軸受136A、136Bは、各偏心体134A、134Bの周りに円周状に配置された複数の第1、第2ころ(転動体)137A、137Bと、第1、第2リテーナ176A、176Bとで構成されている。図4から明確なように、各リテーナ176A、176Bは、円周状に配置される各ころ137A、137Bの半径方向外側に位置するように配置構成されており、それに伴って、各ころ137A、137B同士の隙間は(負荷容量を確保するために)詰めて配設されている。各外歯歯車138A、138Bは、内歯歯車141の歯に相当する外ピン140と噛合している。なお、外ピン140の数と、各外歯歯車138A、138Bの歯の数には僅少の差が存在している。
各外歯歯車138A、138Bにはそれぞれ複数の内ピン孔139A、139Bが設けられ、これらの内ピン孔139A、139Bを内ピン142及び内ローラ144が遊嵌している。内ピン142の両端は、第1、第2出力フランジ156、158に嵌合しており、各外歯歯車138A、138Bの自転成分、即ち、内歯歯車141と外歯歯車138A、138Bとの噛合で発生する減速回転を出力フランジ156、158へと伝達可能とされている。なお、各出力フランジ156、158と高速軸132とは軸受128、130を介して接しているため、それぞれ独立して回転可能である。
第2出力フランジ158は、低速軸122と一体的に形成され、減速された回転(外歯歯車の自転)を図示せぬ相手機械へと伝達可能である。又、第2出力フランジ158には、ドーナツ形状の導油板152(図5参照)がボルト150で固定されている。又、導油板152には導油板上に略垂直方向に形成された複数のかき上げ部154が備わっており、第2出力フランジ158の回転に伴って動力伝達装置内に封入されている潤滑油をかき上げることが可能とされている。
又、第2出力フランジには、導油板152によりかき上げられた潤滑油を軸心方向へと運ぶことが可能な導油孔160が設けられている。更に、第2出力フランジ158には、高速軸132の中空部172(モータ軸115が嵌入している軸方向反対側)に嵌入している中空な円筒形状の戻り油ガイド162が設けられている。
又、偏心体134A、134Bと一体形成された高速軸132の中空部172から、各偏心体134A、134Bにおける偏心体軸受136A、136Bとの接触面174A、174Bに向かって第1、第2油吹出口170A、170Bが形成されている。本実施形態では、図3、図4から明らかなように、この油吹出口170A、170Bは、各偏心体134A、134Bの反偏心方向(偏心方向から180度の位置)に1ヶ所ずつ設けられている。しかし、これに限らず、反偏心方向を基準として±15度の範囲内、又は、偏心方向を基準として±15度の範囲に設けられていればよく、更にこれらの両方に1つずつ以上設けてもよい。動力伝達装置の容量や使用状況、使用する潤滑油等により適宜変更することが可能である。
なお、図1、図2において、符号121は潤滑油注入口の蓋であり、図5において導油板152に設けられている穴151は、ボルト150が貫通するための穴である。
なお、図4は、図1における矢示IV−IV線に沿う断面図であるが、図1と図4とでは偏心体134Aの回転位置を若干異ならせて図示している。
次に、ギヤドモータGM110の作用について説明する。
モータ114が通電されると、それに伴いモータ軸115が回転する。かかる回転は、高速軸132へと伝達され、各偏心体134A、134Bを偏心回転させる。この回転は、各偏心体軸受136A、136Bを介して各外歯歯車138A、138Bを揺動回転させる。しかし、各外歯歯車138A、138Bは、外ピン140と内接噛合しているため、外ピン140の数と各外歯歯車138A、138Bの歯の数の差分のみ自転しながら、ほとんど揺動のみを行なうこととなる。
この外歯歯車の揺動成分は、各外歯歯車138A、138Bの内ピン孔139A、139Bに遊嵌する内ピン142及び内ローラ144によって吸収され、自転成分のみが内ピン142を介して第1、第2出力フランジ156、158へと伝達される。この時点で、高速軸132の回転速度は、(外ピンの数−外歯歯車の歯数)/(外歯歯車の歯数)に減速された回転速度となっている。この回転は、第2出力フランジ158から低速軸122へと伝達され、図示せぬ相手機械を駆動することが可能である。
又、第2出力フランジ158が回転するのに伴って、第2出力フランジに固定されている導油板152も回転する。そうすると、導油板152の各かき上げ部154が動力伝達装置112内に封入された潤滑油(図示しない)を順次かき上げることとなり、かき上げた潤滑油は、かき上げ部154付近から軸心O1方向へと形成される導油孔160を伝わって高速軸132の中空部172側へと流入する。ここで高速軸132は高速で回転していることから、この中空部172に流入した潤滑油には遠心力(軸心O1から半径方向外側に向かおうとする遠心力)が与えられる。即ち、高速軸132に形成されている油吹出口170A、170Bを通って、潤滑油が各偏心体134A、134Bにおける偏心体軸受136A、136Bとの接触面174A、174Bへと供給される。このとき供給される潤滑油は、導油板152によって動力伝達装置112内の下側からかき上げられ、供給される潤滑油であり、装置内部に存在する潤滑油のうち相対的に温度の低い潤滑油であるため、高速で転動・摺動する接触面174A、174Bを効果的に冷却することができる。
又、中空部172には、第2出力フランジ158に形成される戻り油ガイド162が嵌入しているため、中空部172へ流入した潤滑油が直ちに外部へと流出することを防止しており、各油吹出口170A、170Bへ供給可能な潤滑油を中空部内に十分に確保可能としている。
又、本実施形態においては、各偏心体134A、134Bのそれぞれの反偏心方向に油吹出口170A、170Bを形成しているため、油吹出口170A、170Bの穴開け長さも短くて済み、加工も容易である。又、長さが短い分、潤滑油の供給もより迅速に行なわれる。
更に、この実施形態の場合、偏心体軸受134A、134Bには偏心方向を基準として45度付近に最大荷重が掛かる。反偏心方向には、偏心体軸受134A、134Bからの負荷が相対的に少ないため、油吹出口170A、170Bを設けたとしても、部材の耐久性を犠牲にすることもない。なお、この効果は、反偏心方向を基準として±15度の範囲内に油吹出口170A、170Bを形成した場合にもほぼ同様に得ることができる。
一方、本実施形態では実施されていないものの、偏心方向に油吹出口170A、170Bを形成してもよい。この場合は、各偏心体134A、134Bの厚みが最大の部分に油吹出口170A、170Bが形成されていることによって、穴加工を行なったとしても部材の耐久性を落とさずに形成できる。又、偏心体軸受からの負荷も相対的に少ない。なお、この効果は、偏心方向を基準として±15度の範囲内に油吹出口170A、170Bを形成した場合にもほぼ同様に得ることができる。
更に、前述した反偏心方向から±15度の範囲内及び偏心方向から±15度の範囲内にそれぞれ1つずつ以上油吹出口を形成してもよい。こうすることで、前述した効果を得つつ、加えてより多くの潤滑油を接触面174A、174Bへと供給することが可能となる。
又、本実施形態のように導油板152を利用して、動力伝達装置内下側の潤滑油を積極的にかき上げて利用することができるため、封入する潤滑油量を低減することが可能となり、潤滑油のコスト削減、装置全体の軽量化を図ることができる。又、運転時における撹拌損失を低減でき、運転効率を良くすることができる。更に、廃油も少なくて済むことから、環境に対する負荷も抑えることができる。
続いて、図6、図7を用いて本発明の実施形態の他の一例である動力伝達装置612を備えるギヤドモータGM610について説明する。
このギヤドモータGM610は、いわゆる振り分けタイプの揺動内接噛合型動力伝達装置612に駆動源となるモータ614が連結されて構成されている。
なお、ここでは前述したギヤドモータGM110と同一又は類似する部材については、数字の下2桁が同一の符号を付すこととして、重複説明は省略する。
ギヤドモータGM610では、動力伝達装置612の内部に臨むモータ軸615が直接高速軸632と嵌合(噛合)して動力を伝達する構成とはされていない。モータ軸615にはピニオン615Aが直切り形成されており、振り分け軸684に備わる第1ギヤ682と噛合している。この振り分け軸684は、動力伝達装置612を貫通する中空の軸であり、軸心O7を中心に回転可能とされている。なお、この中空部分には、図示せぬケーブル等が通されて利用される。振り分け軸684には、第1ギヤ682の他に第2ギヤ688が形成されており、かかる第2ギヤ688がスパーギヤ686(図6ではスパーギヤ686は1つしか図示されていないが、軸心O7を中心に120度位置を異ならせて3つ配置されている)へと動力を振り分けて伝達可能とされている。各スパーギヤ686には高速軸632が連結されている。3本の高速軸632にはそれぞれ中空部672が形成されているが、前述したギヤドモータGM110における中空部172と異なり、この中空部672にはモータ軸が嵌合することはなく、一方は閉じて形成されている。又、この高速軸632に併設され、中空部672と一体となるように油溜めであるグリスポット680が設けられている。このグリスポット680には、図示しないがグリスが充填されている。減速されたモータ614の回転は、第2出力フランジ658を介して図示せぬ相手機械へと伝達可能とされている。
前述のギヤドモータGM110では、高速軸132は一定の位置で回転するのみであり、その周りを内ピン642が公転する機構であったが、ギヤドモータGM610では、高速軸632は高速で自転しながら、内ピン642と同様に公転して動力を伝達する点が異なっている。3本の高速軸632には、それぞれ偏心体634A、634Bが形成されている。それぞれの偏心体634A、634Bには偏心方向及び、外歯歯車638A、638Bと内歯歯車641の噛合位置に対する高速軸632自体の位置に関係して円周方向における(偏心方向に対する)荷重マップに応じた荷重が掛かる。
従って、各高速軸632の各偏心体毎に偏心体軸受636A、636Bからの荷重が相対的に大きな方向(接触面)以外に油吹出口670A、670Bが形成される。
なお、この振り分けタイプのギヤドモータGM610の場合においては、その構造上、各偏心体への荷重の掛かり方は前述したギヤドモータGM110の場合と異なっており、それに伴い荷重が「相対的に大きい」部分とは、最大荷重の75%以上が掛かる部分を意味する。
なお、本実施形態では、中空部672に一体的となるようにグリスポット680を第2出力フランジ658に設け、ここにグリスを充填しているため、長期間に亘って油吹出口670A、670Bに供給可能な潤滑油が存在し、メンテナンス(グリス補給等)の頻度を低減できる。
なお、前述した動力伝達装置はいずれも2枚の外歯歯車を備えた構成であったが、これに限られることはなく、1枚又は3枚以上の構成としてもよい。又、いずれも1段変速(減速)の構成であったが、2段以上で構成してもよい。伝達容量等の使用状況により適宜変更可能である。又、本発明における偏心体には、前述した偏心体が含まれることは勿論であるが、その他にも撓み噛み合い式の動力伝達装置における波動発生器のように、薄肉の外歯歯車に撓み揺動運動を伴う自転運動を生じさせるものも含まれる。
本発明は、実施形態として説明した減速機に適用できることは勿論、広く増速機等の歯車を利用した動力伝達装置に適用可能である。
本発明の実施形態の一例である動力伝達装置を備えたギヤドモータGM110の側断面図 同ギヤドモータGM110の正面図 図1における矢示III部付近の拡大図 図1における矢示IV−IV線に沿う断面図 導油板単体の図であり、(A)が正面図、(B)が側面図 本発明の実施形態の他の一例である振り分けタイプの動力伝達装置を備えたギヤドモータGM610の側断面図 図6における矢示VII部付近の拡大図 特許文献1に記載される動力伝達装置10の側断面図 図8における矢示IX−IX線に沿う偏心体軸受の断面図
符号の説明
GM110…ギヤドモータ
K1…変速機構
112…動力伝達装置
114…モータ
115…モータ軸
119、120、146、150…ボルト
122…低速軸(出力軸)
124、126、128、130…軸受
132…高速軸(入力軸)
134A、134B…偏心体
136A、136B…偏心体軸受
138A、138B…外歯歯車
139A、139B…内ピン孔
140…外ピン
142…内ピン
144…内ローラ
152…導油板
160…導油孔
162…戻り油ガイド
170A、170B…油吹出口
172…中空部
174A、174B…接触面
176A、176B…リテーナ

Claims (7)

  1. 内歯歯車と、
    該内歯歯車と僅少の歯数差を有し、且つ、前記内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、
    軸受を介して前記外歯歯車を揺動可能な偏心体とを備え、
    該偏心体は、潤滑油の流入可能な中空部を有し、
    前記中空部から前記偏心体における前記軸受との接触面へと貫通する油吹出孔とを備えた
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1において、
    前記油吹出口は、前記接触面のうち前記軸受からの荷重が相対的に大きな部位以外に形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2において、
    更に、前記油吹出口は、前記偏心体の反偏心方向を基準として±15度以内の範囲に形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1又は2において、
    更に、前記油吹出口は、前記偏心体の偏心方向を基準として±15度以内の範囲に形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛合で発生する減速回転を取り出す出力フランジを備え、該出力フランジには、油をかき上げる導油板と、かき上げられた油を前記中空部へと運ぶ導油孔とが設けられている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記中空部には油溜めが併設されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  7. 請求項6において、
    前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛合で発生する減速回転を取り出す出力フランジを備え、前記油止めは該出力フランジに形成されている
    ことを特徴とする動力伝達装置。
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