JP2006335027A - シート加工装置及びシート加工装置の作製方法 - Google Patents

シート加工装置及びシート加工装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 加工精度を維持しつつ、低コストと短納期とを実現するシート加工装置及びその作製方法を提供する。
【解決手段】平板上に複数の突起を有する第1の型と、突起が挿入される突起挿入孔を有する第2の型とからなり、第1の型と、第2の型との間にセラミックグリーンシートを設置し、突起がセラミックグリーンシートを貫通して、突起挿入孔に挿入されることによりセラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置であって、金属からなる平板と、平板上に、少なくとも表面が樹脂により形成された突起とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置及びシート加工装置の作製方法に関する。
近年、各種の電子機器などの電子回路モジュールとして積層セラミック基板が用いられている。この積層セラミック基板の製造工程において、焼成前のセラミックグリーンシートにスルーホール加工が行われる。スルーホール加工で使用されるシート加工装置は、図4(c)に示すように、スルーホールに対応する位置に突起を有する金型33と、突起に対応する孔を有する金型とにより構成される。シート加工装置は、突起を有する金型と、孔を有する金型との間にセラミックグリーンシートを設置し、突起がセラミックグリーンシートを貫通することにより、セラミックグリーンシートに複数の孔を形成する(例えば、特許文献1参照)。
このシート加工装置に用いられる金型のうち、突起を有する金型は、以下に説明する方法で作製される。
まず、図4(a)に示すように、金属からなる平板2上に、フォトレジスト5を塗布する。
図4(b)に示すように、所定の位置に露光パターン6aを有する露光マスク6を用いてフォトレジスト5の露光を行う。
図4(c)に示すように、ケミカルエッチングにより、平板2は、露光パターン6aに対応したフォトレジスト5の部分が残り、その他の部分はケミカルエッチングにより表面部分のみ除去される。
図4(d)に示すように、フォトレジスト5をケミカルエッチングにより除去することにより、露光パターン6aに対応した部分に突起2Pを有する金型33を得る。
特開平6−1626号公報
しかしながら、エッチングによる加工は、突起2Pの形状崩れや、平坦部の平坦性劣化等の問題が発生する。これにより、再作製回数も増大し更に高コスト化することが課題となっていた。
また、積層セラミック基板は、小型化、薄型、ならびに高密度化に対応した高機能化が益々要求されている。このため、積層セラミック基板の層数が増加し、層数に応じて金型を作製することにより、益々高コスト化することが課題となっていた。
更に、突起を作製する際の金属平板へのエッチングは、作製に要する時間も長く、から積層セラミック基板の短時間作製の課題となっていた。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、従来の金型と同等の加工精度を維持しつつ、作製コスト及び作製時間を低減するシート加工装置及びその作製方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るシート加工装置の特徴は、第1の平板上に複数の突起を有する第1の型と、第2の平板上に突起が挿入される突起挿入孔を有する第2の型とを含み、第1の型と、第2の型との間にセラミックグリーンシートを設置し、突起がセラミックグリーンシートを貫通して、突起挿入孔に挿入されることによりセラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置であって、第1の平板は、金属からなり、複数の突起は、樹脂からなることを要旨とする。
かかる特徴によれば第1の型の突起を樹脂により成形することにより、金属板のエッチングと比較して安価に突起を形成できる。また、樹脂による形成は、金属板のエッチングに比べて短時間で作製できる。また、金属からなる第1の平板上に突起を作製することにより、樹脂が硬化する際の収縮率の影響による突起の加工精度の低下を抑制できる。これらにより、従来の金型と同等の加工精度を維持しつつ、作製コスト及び作製時間を低減するシート加工装置を得ることができる。
また、本発明の特徴に係るシート加工装置の特徴は、樹脂は、熱硬化性であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、第1の平板との接着性が更に向上し、シート加工装置の突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。また、熱を加えることですぐに硬化するため更に短時間で作製できるシート加工装置を得ることができる。
また、本発明の特徴に係るシート加工装置の特徴は、樹脂の曲げ強度は、50MPa以上であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、樹脂が用いられる突起の強度が更に向上し、シート加工装置としての耐久性を更に向上することができる。
また、本発明の特徴に係るシート加工装置の特徴は、突起を有する前記第1の平板の平面と平行な突起の断面の面積は、前記第1の平板と接する突起の下面から前記突起の上面にかけて、段階的もしくは徐々に小さくなることを要旨とする。
かかる特徴によれば、第1の平板に接する突起の断面積が、第1の平板と接する突起の下面から突起の上面にかけて、段階的もしくは徐々に小さくなることにより、この形状に沿った型に樹脂を埋め込み、型からはずす際に突起の形状を崩すことなく突起を形成できる。これにより、シート加工装置の突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。また、例えば、セラミックグリーンシートなどのシートにスルーホール等を形成しやすくなる。また、形状的により安定するため耐久性が更に向上する。
上記課題を解決するために、本発明に係るシート加工装置の作製方法の特徴は、第1の平板上に複数の突起を有する第1の型と、第2の平板上に複数の突起が挿入される突起挿入孔を有する第2の型との間にセラミックグリーンシートを設置し、前記突起がセラミックグリーンシートを貫通して、突起挿入孔に挿入されることによりセラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置の作製方法であって、第1の平板上に、スクリーン印刷法により樹脂を印刷し、突起を形成する工程と、樹脂を熱により硬化させる工程とを含むことを要旨とする。
かかる特徴によれば、金属板のエッチングと比較して安価に突起を形成できる。また、樹脂で形成される突起は、金属板のエッチングに比べて短時間で作製できる。
また、突起が一部破損した場合、金属性の突起では破損突起のみの再作製は、非常に困難だが、スクリーン印刷では、選択的に形成することができるため、破損突起のみの再作製を簡単に行うことができる。
熱により樹脂を硬化させることにより、硬化時間を短縮できる。これによれば、樹脂により形成される突起の形状の精度を向上することができる。
本発明の特徴に係るシート加工装置の作製方法の特徴は、突起を形成する工程における樹脂の粘度が、50〜400Pa・sであることを要旨とする。
かかる特徴によれば、樹脂の粘度が50〜400Pa・sであることにより、スクリーン印刷の際の作業性が更に向上する。これにより、シート加工装置を更に短時間で作製することができる。
本発明の特徴に係るシート加工装置の作製方法の特徴は、樹脂の硬化収縮率が、3%以下であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、硬化後の収縮率が低いためシート加工装置の突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、シート加工装置の加工精度を更に向上することができる。
本発明によれば、従来の金型と同等の加工精度を維持しつつ、作製コスト及び作製時間を低減するシート加工装置及びシート加工装置の作製方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意するべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[シート加工装置]
以下、本発明に係るシート加工装置について説明する。図1は、シート加工装置によってセラミックグリーンシート21にスルーホール加工を施す作製方法を示した断面図である。
図1(a)に示すように、シート加工装置は、金属性の平板2上に樹脂により形成された突起11Pを有する第1の型であるボトム金型31と、突起11Pが挿入される突起挿入孔32aを有する第2の型であるアッパー金型32とからなる。シート加工装置は、ボトム金型31とアッパー金型32との間にセラミックグリーンシート21を設置する。
図1(b)に示すように、シート加工装置は,突起11Pがセラミックグリーンシート21を貫通して、突起挿入孔32aに挿入されるようにセラミックグリーンシート21をボトム金型31と、アッパー金型32とで挟み込む。
図1(c)に示すように、図1(a)、(b)の処理によりセラミックグリーンシート21に複数のスルーホール21aを形成することができる。
ボトム金型31は、平板2と、突起11Pにより構成される。平板2は、剛性のある金属であればよく、例えば、ステンレス、銅、タングステン、アルミニウムなどを用いることができる。
平板2の厚みは、特に制限はないが、1mm以上であることが好ましい。これによれば、突起11Pの収縮率による影響を更に抑制することができる。
突起11Pは、形成の際に核となるような金属等を平板2上には持たず、樹脂11のみで形成されている。これによれば、何もない平板2上に突起11Pを1つの工程で形成することができるため、安価にシート加工装置を作製することができる。
また、樹脂11は、熱硬化性の樹脂であることが好ましい。例えば、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、若しくは、ウレタン樹脂などが好ましい。より好ましい熱硬化性の樹脂は、エポキシ樹脂であり、これによれば、接着性、含浸性が優れることにより、型に埋め込む際の成形性が更に向上する。また、エポキシ樹脂は、硬化収縮率が低いため、突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。例えば、エポキシ樹脂としてレジナス化成株式会社製のA−2426等を利用することができる。
また、樹脂11の曲げ強度は、50MPa以上であることが好ましい。これによれば、耐久性を十分に有する突起11Pとすることができる。更に好ましい樹脂11の曲げ強度は、100MPa以上である。
図2(d)の拡大図に示すように、突起11Pは、平板2側に突起底面幅11aを有し、その反対側の面に突起上面幅11bを有する。突起底面幅11aよりも突起上面幅11bが小さいことが好ましく、これによれば、平板2に接する突起11Pの断面積が、平板2と接する突起の下面から突起の上面にかけて、段階的もしくは徐々に小さくなることにより、この形状に沿った型に樹脂11を埋め込み、型からはずす際に突起11Pの形状を崩すことなく突起11Pを形成できる。これにより、シート加工装置の突起11Pの設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。また、セラミックグリーンシート21にスルーホール21aを形成しやすくなり、また、形状的により安定するため、耐久性が更に向上する。例えば、突起底面幅11aは、210μmに対して、突起上面幅11bは150μmとできる。突起11Pは、突起高さ11cを有する。この高さは、スルーホール21aを形成するセラミックグリーンシート21の厚みに依存するが、50〜220μm以下であることが好ましい。これにより、一般的に用いられる40〜200mm厚のシートの加工が可能となる。
アッパー金型32は、突起挿入孔32aを有する。突起挿入孔32aの幅は、突起11Pの幅、具体的には突起底面幅11aよりも、50〜100μm大きいことが好ましい。50μm以上の場合、ボトム金型31とアッパー金型32との加工精度の差により、突起11Pの中心と、突起挿入孔32aの中心がずれていても、突起挿入孔32aに突起11Pが収まることができる。100μm以下の場合、突起11Pと、突起挿入孔32aとによりセラミックグリーンシート21にスルーホール21aを精度よく作製することができる。
ここでは、ボトム金型31に突起11Pを有する第1の型を用いて、アッパー金型32に突起11Pが挿入される突起挿入孔32aを有する第2の型を用いたが、突起11Pを有する第1の型をアッパー金型32とし、突起11Pが挿入される突起挿入孔32aを有する第2の型をボトム金型31としても構わない。
以上説明した本発明に係るシート加工装置によれば、ボトム金型31の突起11Pを樹脂11により形成することにより、金属板のエッチングと比較して安価に突起11Pを形成することができる。また、樹脂11による形成は金属板のエッチングに比べて短時間で作製することができる。金属からなる平板2上に突起11Pを作製することにより樹脂11が硬化する際の収縮率の影響による突起11Pの加工精度の低下を抑制することができる。これらにより、従来の金型と同様の加工精度を維持しつつコストを低減し、短時間で作製できるシート加工装置を得ることができる。
例えば、直径180μm、高さ80〜100μmの突起11Pを有するボトム金型31を用いると、厚さ50μmのセラミックグリーンシート21に直径180〜200μmのスルーホールを形成することができる。また、このシート加工装置を用いることで、1000回以上の使用にも耐えることができる。
[シート加工装置の作製方法]
以下、本発明に係るシート加工装置について突起11Pを有する第1の型の作製方法について説明する。図2は、第1の型の作製方法を示した断面図である。
図2(a)に示すように、突起11Pを形成したい位置に開口パターン1aを形成した金型枠1を作製する。この金型枠1の開口パターン1aの作製方法は、特に制限方法がないが、例えば、金属薄板にレーザー加工機、NCドリル加工機により、形成してもよい。また、エッチングにより、金属薄板に開口パターン1aをあけてもよい。エッチングによる穴あけ加工は、従来の金型のハーフエッチと異なり、貫通加工であるため、非常に加工が容易である。
開口パターン1aの形状は、セラミックグリーンシート21にスルーホール21aを形成するパターンを有し、図2(d)の突起11Pの拡大図に示すように、平板2側になる面に突起底面幅11aを有し、その反対側の面に突起上面幅11bを有する突起11Pを形成するように配置される。突起底面幅11aから突起上面幅11bにかけて、段階的もしくは徐々に小さくなることが好ましい。例えば、突起11Pの断面を台形もしくは凸形状にしてもよい。突起11Pの断面が台形もしくは凸形状の場合、突起11Pの断面は、下辺を突起底面幅11a、上辺を突起上面幅11bとした、台形もしくは凸形状で、上辺に比べて下辺が長くなる。これによれば、セラミックグリーンシート21にスルーホール21aを形成しやすくなり、また、形状的により安定するため、耐久性が更に向上する。
図2(b)に示すように、平板2上に金型枠1を設置し、スクリーン印刷マスク3と金型枠1との位置あわせを行った後、スクリーン印刷法によって樹脂11を金型枠1の開口パターン1aに埋め込み、突起11Pを形成する。
平板2と金型枠1は、接着されるわけではなく平板2の基準に対して金型枠1の基準が一致した状態で設置されていればよい。例えば、位置あわせピン等によって平板2と金型枠1とを設置してもよい。
また、スクリーン印刷マスク3と、金型枠1との位置あわせも同様にして、例えば、位置あわせピンなどによって位置をあわせることができる。
スクリーン印刷マスク3は、金型枠1と同様に、突起11Pを形成したい位置に開口パターンを有する金属薄板であり、スクリーン印刷マスク3上には、樹脂11を含むペーストが補充されている。スクリーン印刷マスク3も金型枠1と同様にレーザー加工機、NCドリル、エッチング等により開口パターンを形成する。
スキージ4は、例えば、ゴムなどでできており、スクリーン印刷マスクに密着させた状態で移動することができる。これにより、開口パターンから樹脂11を含むペーストが流れ、突起11Pを形成したい位置にのみ適量の樹脂11を含むペーストを埋め込むことができる。
また、樹脂11を含むペーストの粘度は、突起11Pを形成する際に、50〜400PaSであることが好ましい。粘度が、この範囲内にあることにより、スクリーン印刷の際の作業性が更に向上する。これにより、シート加工装置を更に短時間で作製することができる。更に好ましい樹脂11の粘度は、100〜300PaSである。
図2(c)に示すように、スクリーン印刷法によって埋め込まれた樹脂11を硬化させる。これによって突起11Pを有する型であるボトム金型31を作製することができる。樹脂11は、熱硬化性の樹脂11であることが好ましい。例えば、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、若しくは、ウレタン樹脂などが好ましい。より好ましい熱硬化性の樹脂は、エポキシ樹脂であり、これによれば、接着性、含浸性が優れることにより、型に流し込む際の成形性が更に向上する。また、エポキシ樹脂は、硬化収縮率が低いため、型からはずす際に突起11Pの形状を崩すことなくできる。突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。
樹脂11の硬化収縮率は、3%以下であることが好ましい。これによれば、硬化後の収縮率が低いためシート加工装置の突起の設計値に対する仕上がり寸法の精度が更に向上し、更にシート加工装置の加工精度を向上することができる。更に好ましい樹脂11の硬化収縮率は、2%以下であることが好ましい。
熱硬化性のエポキシ樹脂11を用いた場合、予熱として80〜100℃で1〜3時間保持し、その後110〜140℃で1〜2時間保持することにより樹脂11を硬化させることができる。より好ましい、硬化温度及び時間は、予熱として85〜95℃で1〜2時間保持し、その後110〜130℃で1〜2時間保持することである。
加熱保持後に、金型枠1を剥離することにより、突起11Pを形成し、図2(d)に示すような第1の型を得る。
以上説明した本発明に係るシート加工装置について第1の型の作製方法によれば、スクリーン印刷法により樹脂11を金型枠1に埋め込むことにより、従来の金属板のエッチングと比較して安価に突起11Pを形成することができる。
また、突起11Pが一部破損した場合、従来の金属からなる金型では破損突起のみの再作製は、非常に困難だが、スクリーン印刷では、選択的に形成することができるため、破損突起のみの再作製を簡単に行うことができる。熱により樹脂を硬化することにより、硬化時間を短縮することができる。これによれば、樹脂により形成される突起の形状の精度を向上することができる。
熱硬化性の樹脂11をスクリーン印刷法により、金型枠1に埋め込み、熱硬化により硬化させる方法は、従来の金型と同様の加工精度を維持しつつ、コストを低減し、短時間でシート加工装置を作製することができる。
例えば、金型枠1の厚さを100μm、開口パターン1aの最小径を180μmとして、エポキシ樹脂を用いた場合、予熱90℃で、2時間保持、その後加熱硬化120℃で1時間保持することにより、直径180μm、高さ80〜100μmの突起11Pを有するボトム金型31を作製できる。このシート加工機を用いると、厚さ50μmのセラミックグリーンシート21に直径180〜200μmのスルーホールを形成することができる。
[積層セラミック基板]
本発明に係るシート加工装置によって作製される積層セラミック基板の作製方法について説明する。図3は、積層セラミック基板の作製方法を示した模式図である。本発明に係るシート加工装置は、図3(b)のセラミックグリーンシート21にスルーホール21aを設ける工程にて利用される。
図3(a)に示すように、ガラスセラミック等のセラミックグリーンシート21を所定の形状に切断しシート加工する。セラミックグリーンシート21は、取扱いの利便性を向上するために例えば、PET等のフィルムに貼られていてもよい。
図3(b)に示すように、所定位置に所定形状のスルーホール21aを加工する。スルーホール21aは、本発明のシート加工装置を用いて図1(a)〜(c)のプロセスによって形成される。
図3(c)に示すように、スルーホール21a内に充填するように、積層される複数のグリーンシート21間の導通を確保するスルーホールペースト22を印刷する。スルーホールペースト22は、導通を確保するため、金属を主成分として構成される。具体的には、銀、銅等が主成分として用いられる。スルーホールペースト22は、スクリーン印刷法等で、印刷マスクを用いてスルーホールの位置に埋め込まれる。
次に、配線パターンペースト23を印刷する。配線パターンペースト23は、スルーホールペースト22と同様に、セラミックグリーンシート21上で導通を確保するため、金属を主成分として構成される。具体的には、銀、銅等が主成分として用いられる。配線パターンペースト23は、スクリーン印刷法等で、印刷マスクを用いて、L成分(インダクタンス)、C成分(容量)を内蔵することができるようにセラミックグリーンシート21上の所定の位置に印刷される。
図3(d)に示すように、スルーホールペースト22及び配線パターンペースト23が層毎に印刷されたセラミックグリーンシート21を積層して、グリーンシート積層体24を作製する。グリーンシート積層体24は、積層される層数に応じてセラミックグリーンシート21を有しており、ここでは、層の順番に応じてグリーンシート24A、24B、24C等とする。
グリーンシート積層体24は、構成する複数のグリーンシート24A等に一度に圧力もしくは熱等をかけて、積層体としてもよい。また、始めに、グリーンシート24Aと、グリーンシート24Bとを積層し、次にグリーンシート24Cを積層するような、1層毎に積層してもよい。
次に、グリーンシート積層体24を焼成する。焼成は、例えば900℃で保持することにより、グリーンシート積層体24を焼結させて、セラミック積層体を得る。
図3(e)に示すように、セラミック積層体を素子毎に切断分割して、積層セラミック基板25を得る。
あるいは、グリーンシート積層体24を切断分割後に焼成し、積層セラミック基板25を得てもよい。
以上説明した、積層セラミック基板25によれば、配線パターンに従って、L成分(インダクタンス)、C成分(容量)を内蔵することができる。これにより、積層セラミック基板25に実装するインダクタやコンデンサの数量を減らし、高周波回路モジュールの小型化を実現している。
なお、スルーホール21aは、レーザー加工等によっても形成できるが、セラミックグリーンシート21あたりにかかる加工時間と、作製コストから金型により一括加工を行う場合が多い。
本発明に係るシート加工装置によるスルーホール加工工程のフローを示す模式的な工程断面図である。 本発明に係るシート加工装置の突起を有する第1の型の作製方法フローを示す模式的な工程断面図である。 本発明に係るシート加工装置により加工される積層セラミック基板の作製フローを示す模式図である。 従来のシート加工装置の突起を有する金型の作製方法のフローを示す模式的な工程断面図である。
符号の説明
1…金型枠、1a…開口パターン、2…平板、2P…突起、3…スクリーン印刷マスク、
4…スキージ、5…フォトレジスト、6…露光マスク、6a…露光パターン、11…樹脂、
11P…突起、11a…突起底面幅、11b…突起上面幅、21…セラミックグリーンシート、
21a…スルーホール、22…スルーホールペースト、23…配線パターンペースト、
24…グリーンシート積層体、25…積層セラミック基板、31…ボトム金型、
32…アッパー金型、 32a…突起挿入孔、33…金型

Claims (7)

  1. 第1の平板上に複数の突起を有する第1の型と、第2の平板上に前記突起が挿入される突起挿入孔を有する第2の型とを含み、前記第1の型と、前記第2の型との間にセラミックグリーンシートを設置し、前記突起がセラミックグリーンシートを貫通して、前記突起挿入孔に挿入されることによりセラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置であって、
    前記第1の平板は、金属からなり、前記複数の突起は、樹脂からなることを特徴とするシート加工装置。
  2. 前記樹脂は、熱硬化性であることを特徴とする請求項1に記載のシート加工装置。
  3. 前記樹脂の曲げ強度は、50MPa以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート加工装置。
  4. 前記突起を有する前記第1の平板の平面と平行な前記突起の断面の面積は、前記第1の平板と接する前記突起の下面から前記突起の上面にかけて、段階的もしくは徐々に小さくなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシート加工装置。
  5. 第1の平板上に複数の突起を有する第1の型と、第2の平板上に前記複数の突起が挿入される突起挿入孔を有する第2の型との間にセラミックグリーンシートを設置し、前記突起がセラミックグリーンシートを貫通して、前記突起挿入孔に挿入されることによりセラミックグリーンシートに複数の孔を形成するシート加工装置の作製方法であって、
    前記第1の平板上に、スクリーン印刷法により樹脂を印刷し、前記突起を形成する工程と、
    前記樹脂を熱により硬化させる工程とを含むことを特徴とするシート加工装置の作製方法。
  6. 前記突起を形成する工程における前記樹脂の粘度が、50〜400Pa・sであることを特徴とする請求項5に記載のシート加工装置の作製方法。
  7. 前記樹脂の硬化収縮率が、3%以下であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のシート加工装置の作製方法。
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