JP2006333301A - テレビ通信装置 - Google Patents

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雅彰 相場
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Abstract

【課題】同じ場所で対話しているように自然なコミュニケーションを実現すると共に、互いのプライバシを保護する。
【解決手段】テレビ通信装置200では、自己画像撮影カメラ214がその対話者Pbを撮影し、人物画像抽出部217がその撮影画像から対話者Pbの人物画像のみを抽出して、送受信部219、通信ネットワーク300を介してテレビ通信装置100へ送信する。テレビ通信装置100では、背景画像撮影カメラ111が表示部120背後の背景映像を撮影し、背景画像加工部16へ出力する。背景画像加工部116は、視点位置計測部114からの対話者Paの視点位置と、空間情報記憶部113からの空間情報とに基づいて、背景映像を加工し、画像合成部118へ出力する。画像合成部118では、加工された背景画像と、テレビ通信装置200からの対話者Pbの人物画像とを合成して表示部120に表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表示手段を有するテレビ通信装置に係り、より自然なコミュニケーションが図れる画像表示を行うテレビ通信装置に関する。
最近、高速通信ネットワークの拡充により、テレビ通信装置が普及しつつある。それらのシステムは、ビデオカメラとマイクロフォンとモニタとを有するテレビ通信装置間で相互に映像と音声を送受信し合うことにより、相手側の姿を見ながら音声でのやりとりを行うものであり、通常のコミュニケーションに近い形態が実現できる。
従来のテレビ通信装置として、例えば、カメラで撮像された撮像画像のうち、相手側での表示を認める所定範囲画像以外の部分に、予め製造メーカ側によって登録されている画像や、対話者がそのテレビ通信装置のカメラで撮影した画像など、任意の画像により画像処理を施し、その画像処理が施された画像を送信するようにして、自分側の画像が相手側に表示されるのが不都合な場合の適応性及び利便性の向上を図ったテレビ通信装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−274375号公報
しかしながら、上述の従来のテレビ通信装置の場合、対話者のテレビ電話装置から当該対話者の人物画像とその背景映像からなる映像を受信した場合、その背景映像は、送信側のテレビ通信装置に予め記憶された背景画像や、送信側のテレビ通信装置により撮影された背景画像であるので、同じ場所で交わす通常のコミュニケーションのように、同じ場所で対話している感覚は得られない、という問題がある。
また、送信者側のカメラで撮影された画像により画像処理が施された画像を送信した場合、相手の姿だけでなく、相手の周囲の風景も受信するため、お互いのプライバシが確保されない、という問題もある。
そこで、本発明は、同じ場所で対話しているように自然なコミュニケーションを実現することができる共に、互いのプライバシを保護することができるテレビ通信装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明のテレビ通信装置は、表示手段を有するテレビ通信装置であって、前記表示手段の背後の背景を撮影する背景画像撮影手段と、本装置の使用者の画像を撮影する自己画像撮影手段と、通話相手のテレビ通信装置が送信してきた前記通話相手の人物画像を受信すると共に、本装置の使用者の画像を前記通話相手のテレビ通信装置に対し送信する送受信手段と、前記背景画像撮影手段が撮影した背景画像が、前記送受信手段が受信した前記通話相手の人物画像の背景画像になるように合成して前記表示手段に表示する画像合成手段と、を有する。
本発明によれば、自装置の表示手段には、自装置の背景画像撮影手段が撮影した背景画像が、相手装置から受信した通話相手の人物画像の背景画像とになるように合成して表示されるので、遠隔地の対話者と自らの場所で介して対話しているかのような自然なコミュニケーションを実現することができると共に、相手側の背景画像は表示されないので、互いのプライバシを保護することができる。
図1は、本発明に係るテレビ通信装置の実施の形態の構成を示す図である。
図1において、対話者Pa,Pbが、それぞれ、本実施の形態に係る2台のテレビ通信装置100,200を使用して、通信ネットワーク300を介してテレビ通信を行っている。
テレビ通信装置100,200は、それぞれ、背景画像撮影カメラ111,211、視点位置計測部112,212、空間情報記憶部113,213、自己画像撮影カメラ114,214、マイク115,215、背景画像加工部116,216、人物画像抽出部117,217、画像合成部118,218、送受信部119,219、表示部120,220、スピーカ121,221を有している。ここで、自己画像撮影カメラ114,214は、それぞれ、テレビ通信装置100,200の使用者である対話者Pa,Pbを撮影するため、テレビ通信装置100,200の表示部120,220の表示面側に設けられる一方、背景画像撮影カメラ111,211は、各テレビ通信装置100,200の背後側、すなわち表示部120,220の背後側を撮影するため、自己画像撮影カメラ114,214とは逆方向を向いて設けられている。
図2は、電源OFFの場合に、本実施の形態に係るテレビ通信装置100の方向をその対話者Paから見た場合の一例を示している。
図2に示すように、対話者Paから見ると、このテレビ通信装置100では、少なくとも表示部120と自己画像撮影カメラ114とが対話者Paと向かい合う側になり、自己画像撮影カメラ114の反対側に背景画像撮影カメラ111が設けられている。ここで、図2において図示はしないが、マイク115やスピーカ121は、表示部120と同様に、このテレビ通信装置100の対話者Paと向かい合う側にテレビ通信装置100と一体的に設けられていても良いし、テレビ通信装置100と無線または有線により分離されて対話者Paの近くに設けられるようにしても良い。また、スピーカ121は、テレビ通信装置100のテレビ視聴用のスピーカ等と共用していても勿論よい。なお、テレビ通信装置100は、キャビネット150等の上に設置されている。また、テレビ通信装置200も同様に構成されている。
次に動作を説明する。
まず、図1に示すように、テレビ通信装置100の使用者である対話者Paは、テレビ通信装置200の使用者である対話者Pbに対し通信ネットワーク300を介してテレビ通信をしているものとする。
その際、各テレビ通信装置100,200は、双方とも、それぞれの自己画像撮影カメラ114,214がそれぞれ対話者Pa,Pbの顔等を含む人物画像とその背景映像とを撮影して人物画像抽出部117,217へ出力する。なお、自己画像撮影カメラ114,214および背景画像撮影カメラ111,211は、動画または静止画の撮影でもどちらでも良く、また、背景画像撮影カメラ111,211は静止画の撮影とし、自己画像撮影カメラ114,214は動画の撮影とするようにしても勿論よい。つまり、本発明および本実施の形態にて、「画像」という場合には、静止画および動画の双方を含むものとする。
人物画像抽出部117,217では、それぞれ、対話者Paおよび対話者Pbの撮影画像からそれぞれ背景画像を除去して人物画像のみを抽出し、抽出した人物画像を送受信部119,219へ出力する。
また、各テレビ通信装置100,200では、それぞれ、マイク115,215がそれぞれ対話者Paおよび対話者Pbの音声を収音して、送受信部119,219を介してスピーカ121,221へ出力する。
図3(a)〜(c)は、それぞれ、テレビ通信装置200の人物画像抽出部217による人物画像を抽出するまでの手順を示す図である。
図3(a)は、例えば、自己画像撮影カメラ214が撮影した対話者Pbの人物画像410と、その背景画像420とを含む撮影画像400を示している。
図3(b)は、人物画像抽出部217が、公知の画像認識の技術、例えば、人物画像410とその背景画像420との間の輝度等の違いによるエッジ抽出等を行って、人物画像410を取り囲む対話者画像領域430を検出することを示している。
図3(c)は、人物画像抽出部217が、検出した対話者画像領域430に基づいて、自己画像撮影カメラ214が撮影した撮影画像400から背景画像420を取り除き、人物領域430に囲まれた対話者Pbの人物画像410のみを求めることを示している。
このように、テレビ電話装置200の人物画像抽出部217は、自己画像撮影カメラ214が撮影した撮影画像400から背景画像420を除去して、図3(c)に示すような対話者Pbの人物画像410のみを抽出して送受信手段119へ出力する。なお、テレビ通信装置100の人物画像抽出部117による対話者Paの人物画像の抽出も同様である。
送受信部119,219では、それぞれ、マイク115,215からの対話者Pa,Pbの音声と、人物画像抽出部117,217からの対話者Pa,Pbの人物画像とを多重化して、例えば、図4に示すような構造のストリーム310により相手装置へ相互に送信する。
図4は、テレビ通信装置100,200間で送受信される人物画像と音声とを多重化したストリーム310の一例を示す図である。図3において、このストリーム310は、パケットヘッダ311が付加された音声を送受信する音声情報パケット312と、パケットヘッダ313が付加された人物画像を送受信する画像情報パケット314とが多重化された形で構成されている。
各テレビ通信装置100,200では、それぞれ、送受信部119,219が相手側のテレビ通信装置200,100から送信された人物画像と音声とが多重化されたストリーム310を受信すると分離をし、音声はスピーカ121,221へ出力されて再生される一方、人物画像は、画像合成部118,218へ出力される。
ところで、各テレビ通信装置100,200では、それぞれ、背景画像撮影カメラ111,211が各テレビ通信装置100,200の背後、すなわち表示部120,220の背後を背景映像として撮影して、背景画像加工部116、216へ出力する。
図5は、電源ONの場合に、本実施の形態に係るテレビ通信装置100の方向をその対話者Paから見た場合の一例を示している。
電源ONの場合には、テレビ通信装置100の背景画像撮影カメラ111は、テレビ通信装置100の背面側を広角レンズ等で撮影しており、図2に示す電源OFFの場合にテレビ通信装置100の方向をその対話者Paから見た外観の一例と比較すると明らかなように、対話者Paがテレビ通信装置100を見た場合に見ることができないテレビ通信装置100背後の背景を含む背景画像を撮影して、その背景画像を後述するように加工等した後、自装置100の表示部120に表示している。なお、テレビ通信装置200の背景画像撮影カメラ211も、同様にテレビ通信装置200の背後の背景画像を撮影して、その背景画像を後述するように加工等した後、自装置200の表示部220に表示している。
また、視点位置計測部112,212は、それぞれ、例えば、自己画像撮影部114,214が撮影した撮影画像等に基づいて、表示部120,214に対する対話者Pa,Pbの視点位置を計測して、計測した視点位置を背景画像加工部116,216へ出力する。ここで、視点位置とは、このテレビ通信装置100,200の表示部120,214に対する対話者Pa,Pbの眼の位置のことであり、表示部120,214の中心等からの、例えば、表示部120,214中心に対する対話者Pa,Pbの座標あるいは距離および角度等によって現されている。
また、空間情報記憶部113,213は、それぞれ、テレビ通信装置100,200が設置されている部屋内の空間における表示部120,214および背景画像撮影カメラ111,211の空間情報、例えば、テレビ通信装置100,200が設置されている部屋の間取り(例えば、次の図6に示す表示部120背後の壁面Bや、左右両側の壁面L,Rの長さや高さ)、その部屋内の表示部120,210の座標(例えば、次の図6に示す表示部120背後の壁面B等中心からの距離や角度)、及び背景画像撮影カメラ111,211の座標(例えば、次の図6に示す表示部120背後の壁面B等中心からの距離や角度)、表示部120,210の表示面の大きさ、背景画像撮影カメラ111,211の画角等の空間情報を予め記憶しており、これらの情報を背景画像加工部116,216へ出力する。
背景画像加工部116,216では、それぞれ、背景画像撮影カメラ111,211からの背景画像を、視点位置計測部112,212からの対話者Pa,Pbの視点位置と、空間情報記憶部113,213からの前述の空間情報とに基づいて、図5に示すように、あたかも対話者Pa,Pbの視点位置から表示部120,220背後の背景が透けて見えるかのように背景画像を加工して、画像合成部118,218へ出力する。
次に、背景画像加工部116,216による背景画像の加工例を説明する。
図6は、背景画像加工部116が背景画像を加工する一例を示す図である。なお、背景画像加工部216による背景画像の加工も同様である。
つまり、背景画像加工部116は、空間情報記憶部113に格納されたテレビ通信装置100が設置されている部屋内の空間における表示部120の座標、及び背景画像撮影カメラ111の座標、表示部120の表示面の大きさ、背景画像撮影カメラ111の画角等の空間情報と、視点位置計測部112で計測された対話者Paの視点位置とに基づいて、対話者Paの視点位置から見た表示部120に表示すべき最適な背景画像の領域Aを算出する。ここで、図5に示す場合、対話者Paの視点位置から見た最適な背景画像の領域Aは、表示部120背後の壁面B上の撮影映像の一部となる。なお、背景画像撮影カメラ111は、広角のカメラであり、壁面Bだけでなく、その両左右の壁面L,Rの一部も撮影している。
そして、背景画像加工部116は、背景画像撮影カメラ111から入力されたテレビ通信装置100背景画像から領域A内の画像情報を抽出し、必要あれば、拡大または縮小等を行って、あたかも対話者Paの視点位置から表示部120背後の背景が透けて見えるかのように背景画像を加工して、画像合成部118へ出力する。
図7は、背景画像加工部116が背景画像を加工する別の例を示す図である。なお、背景画像加工部216による背景画像の加工も同様である。
図7の場合、図6の場合と異なり、対話者Paは、テレビ通信装置100の表示部120の中心に対し、図上左側にずれた位置で対話を行っている。
そのため、背景画像加工部116は、空間情報記憶部113に格納されている前述の空間情報と、視点位置計測部112で計測された対話者Paの視点位置とに基づいて、対話者Paの視点位置から見た表示部120に表示すべき最適な背景画像の領域A’を算出する。
すると、図7の場合、図6の場合と異なり、対話者Paの視点位置がテレビ通信装置100の表示部120の中心からずれているので、背景画像加工部116は、最適な背景画像の領域A’として、背景画像撮影カメラ111が撮影した背景画像において、壁面Bと壁面Rとの間の角Cが対話者Paの視点から見て最適な位置に表示されるように、角Cを中心とした壁面Bと壁面Rとからなる領域A’の画像情報を抽出する共に、その領域A’内の画像を拡大および縮小して、表示部120の中心からずれた対話者Paの視点位置から、あたかも表示部120背後の背景が透けて見えるかのように背景画像を加工する。
このようにして、各テレビ通信装置100,200の画像合成部118,218には、それぞれ、背景画像加工部116,216からの表示部120,220背後の背景が透けて見えるかのように加工された背景画像と、送受信部119,219を介した相手装置からの対話者Pb,Paの人物画像とが入力され、これらを合成して、表示部120,220へ出力する。
図8(a)〜(c)は、それぞれ、テレビ通信装置100の画像合成部118による画像合成の一例を具体的に示す図である。なお、テレビ通信装置200の画像合成部218による画像合成の場合も、同様である。
図8(a)は、テレビ通信装置100の背景画像撮影カメラ111が撮影して背景画像加工部116により加工されたテレビ通信装置100背後の背景画像500の一例を示している。
図8(b)は、対話者Pbのテレビ通信装置200の自己画像撮影カメラ214が撮影して人物画像抽出部117により抽出された対話者Pbの人物画像410のみの撮影画像である(図3参照)。
図8(c)は、画像合成部118が、図8(a)に示すテレビ通信装置100背後の背景画像500と、図8(b)に示すテレビ通信装置200からの対話者Pbの人物画像410とを合成した合成画像600とを示している。
このように、テレビ通信装置100の表示部120には、その表示部120背後の背景が透けて見えるかのように加工された背景画像500と対話者Pbの人物画像410との合成画像600が表示される一方、テレビ通信装置200の表示部220には、その表示部220背後の背景が透けて見えるかのように加工された背景画像と対話者Paの人物画像との合成画像が表示されることになる。
図9は、対話者Paからテレビ通信装置100を見た場合におけるその表示部120の表示画像の一例を示している。なお、対話者Pbからテレビ通信装置200を見た場合におけるその表示部220の表示画像も同様である。
図9に示すように、対話者Paからテレビ通信装置100を見ると、その表示部120には、対話者Pbの人物画像410と、表示部120背後の背景が透けて見えるかのように加工された背景画像500とが合成された合成画像600が表示されることになる。そして、対話者Pbの人物画像410周囲の背景画像500は、視点位置計測部112からの対話者Paの視点位置や、空間情報記憶部113に記憶された前述の空間情報とに基づいて、対話者Paから表示部120背後を見たときの自然な背景、すなわち表示部120背後の壁Bの模様に溶け込むように表示されている。
よって、対話者Paがテレビ通信装置100の表示部120に表示された対話者Pbの人物画像410と向かい合って通信を行う場合、表示部120に表示されている対話者Pbの人物画像410以外の背景画像500と、表示部120背後の壁面Bの模様とが自然にマッチするので、対話者Paは、遠隔地の対話者Pbと自らの部屋ないしは居室で会話しているように感じることができ、既存のテレビ通信装置に比べて、より自然なコミュニケーションが実現できることになる。
このように、本実施の形態のテレビ通信装置では、各テレビ通信装置100,200の表示部120,220には、自装置の表示部120,220背後の背景画像500と、通話相手である対話者Pb,Paの人物画像とが合成されて表示されるので、遠隔地の対話者Pa,Pbとは、自らの場所で介して対話しているかのような自然なコミュニケーションを実現することができる。
また、通信相手のテレビ通信装置100,200の表示部120,220には、相手装置の表示部120,220背後の背景画像と、自己の人物画像410のみが表示され、自己画像撮影カメラ114,214が撮影した背景画像420は、相手側の装置には送信されず、表示されないので、互いのプライバシを保護することも可能となる。
なお、本実施の形態では、通信装置の背後を撮影する背景画像撮影カメラ111,211は、例えば、広角カメラにより部屋全体を一度に撮影できるものとして説明したが、本発明では、これに限らず、背景画像撮影カメラ111,211がそれぞれ対話者Pa,Pbの位置や角度等に応じて動的にパンチルトにより上下左右に角度を変えたり、ズーム等することにより、常に最適な背景画像を、相手人物画像と合成して表示部120,220に表示するようにしても勿論よい。この場合、背景画像撮影カメラ111,211は、対話者Pa,Pbの位置や角度等に応じて動的にパンチルトにより上下左右に角度を変えたり、ズーム等する必要があるので、視点位置計測部112,212からの視点位置を入力して、対話者Pa,Pbの位置や角度等に応じて動的にパンチルトにより上下左右に角度を変えるように構成する必要がある。
また、本実施の形態では、テレビ通信装置100,200に、それぞれ、視点位置計測部112,212および空間情報記憶部113,213を設けて説明したが、本発明では、これに限らず、視点位置計測部112,212または空間情報記憶部113,213を省略するようにしても勿論よい。例えば、視点位置計測部112,212を省略した場合、背景画像加工部116,216は、対話者Pa,Pbの視点位置を考慮せず、対話者Pa,Pbが常にテレビ通信装置100,200の中央から視聴するものとみなして背景領域を求め背景画像を加工することになる。また、空間情報記憶部113,213を省略した場合、背景画像加工部116,216は、表示手段120,220および背景画像撮影カメラ111,211の空間を示す前述の空間情報である、例えば、テレビ通信装置100,200が設置されている部屋の間取りや、その部屋内の表示部120,210の座標、及び背景画像撮影カメラ111,211の座標、表示部120,210の表示面の大きさ、背景画像撮影カメラ111,211の画角等の情報を考慮せずに、背景領域を抽出して、表示部120、220背後の背景画像を加工することになる。このように、視点位置計測部112,212または空間情報記憶部113,213を省略した場合、それらを省略しない場合と比べて、表示部120、220に表示される自装置の背景画像は、自然さは失われるものの、画像加工部116,216における加工処理の際の演算負荷は小さくなるので、回路規模を小さくすることができると共に、迅速な背景画像の表示が可能となる。
また、本実施の形態では、テレビ通信装置100,200に、それぞれ、人物画像抽出部117,217を設けて説明したが、本発明では、これに限らず、人物画像抽出部117,217を設けずに、自己画像撮影カメラ114,214が撮影した人物画像および背景画像を含む撮影映像を相手側装置に送信するようにし、相手側装置の例えば、画像合成部118,218等にて自己画像撮影カメラ114,214が撮影した背景画像は削除し、その相手側装置における背景画像撮影カメラ111,211が撮影した背景画像を合成するようにしても勿論よい。この場合、背景画像撮影カメラ111,211が撮影した背景画像を合成するか否かは、受信装置側に委ねられるので、受信側装置の使用者の意思に基づいて、送信装置側の自己画像撮影カメラ114,214が撮影した背景画像をそのまま用いるか、自装置の背景画像撮影カメラ111,211が撮影した背景画像を用いるかを切り換えることが可能となる。
本発明のテレビ通信装置は、自装置の表示手段には自装置で撮影した自装置背後の背景画像が、相手装置で撮影され送信された対話者の人物画像の背景画像として合成して表示されるので、遠隔地の対話者と自らの場所で介して対話しているかのような自然なコミュニケーションを実現することができると共に、対話者の人物画像のみが表示され、相手側の背景は表示されないので、互いのプライバシを保護することができ、テレビ電話装置や、テレビ会議装置などの、自装置側で撮影した人物画像を相手装置へ相互に通信するテレビ通信装置に適用できる。
本発明に係るテレビ通信装置の実施の形態の構成を示すブロック図 電源OFFの場合に、本実施の形態に係るテレビ通信装置100の方向をその対話者Paから見た場合の一例を示す図 (a)〜(c)、それぞれ、テレビ通信装置200の人物画像抽出部217による人物画像を抽出するまでの手順を示す図 テレビ通信装置100,200間で送受信される人物画像と音声とを多重化したストリーム310の一例を示す図 電源ONの場合に、本実施の形態に係るテレビ通信装置100の方向をその対話者Paから見た場合の一例を示す図 背景画像加工部116が背景画像を加工する一例を示す図 背景画像加工部116が背景画像を加工する別の例を示す図 (a)〜(c)、それぞれ、テレビ通信装置100の画像合成部118による画像合成の一例を具体的に示す図 対話者Paからテレビ通信装置100を見た場合におけるその表示部120の表示画像の一例を示す図
符号の説明
100,200 テレビ通信装置
111,211 背景画像撮影カメラ
112,212 視点位置計測部
113,213 空間情報記憶部
114,214 自己画像撮影カメラ
115,215 マイク
116,216 背景画像加工部
117,217 被写体画像抽出部
118,218 画像合成部画像合成部
119,219 送受信部
120,220 表示部
121,221 スピーカ
300 通信ネットワーク

Claims (3)

  1. 表示手段を有するテレビ通信装置であって、
    前記表示手段の背後の背景を撮影する背景画像撮影手段と、
    本装置の使用者の画像を撮影する自己画像撮影手段と、
    通話相手のテレビ通信装置が送信してきた前記通話相手の人物画像を受信すると共に、本装置の使用者の画像を前記通話相手のテレビ通信装置に対し送信する送受信手段と、
    前記背景画像撮影手段が撮影した背景画像が、前記送受信手段が受信した前記通話相手の人物画像の背景画像になるように合成して前記表示手段に表示する画像合成手段と、
    を有するテレビ通信装置。
  2. 請求項1記載のテレビ通信装置であって、さらに、
    前記表示手段に対する本装置の前記使用者の視点位置を計測する視点位置計測手段と、
    前記視点位置計測手段によって計測された本装置の前記使用者の視点位置に基づいて前記背景画像を加工する画像加工手段と、を有し、
    前記画像合成手段は、前記画像加工手段により加工された前記背景画像が、前記送受信手段が受信した前記通話相手の人物画像の背景画像になるように合成して前記表示手段に表示する、テレビ通信装置。
  3. 請求項2記載のテレビ通信装置であって、さらに、
    前記表示手段および前記背景画像撮影手段の空間を示す前述の空間情報を予め記憶した空間情報記憶手段を有し、
    前記画像加工手段は、前記位置計測手段によって計測された本装置の前記使用者の視点位置と、前記空間情報記憶手段に記憶された前記空間情報とに基づいて前記背景画像を加工する、テレビ通信装置。
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