JP2006331933A - リチウム二次電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明によって提供されるリチウム二次電池は、リチウムを吸蔵及び放出し得る正極合材を有する正極と、リチウムを吸蔵及び放出し得る負極合材を有する負極と、非水系電解質とを備えるリチウム二次電池である。本発明に係るリチウム二次電池の正極合材には、比表面積が100m2/g以上の炭素材料が含まれており、前記非水系電解質には、4.1V以下の電圧を印加したときに分解し得ると共に該分解時に前記正極合材に存在する水の分解を促進し得る少なくとも一種の化合物が含まれている。
【選択図】 図2
Description
尚、リチウム二次電池に関する他の従来技術として例えば特許文献2及び3に記載の技術が挙げられる。
従って、本発明のリチウム二次電池では、コンディショニングを煩雑化させることなく、比表面積が大きい炭素材料を正極に備えることによって内部抵抗を低減させ得、延いては低温特性(即ち低温時における充放電特性)の向上を実現することができる。
かかる構成のリチウム二次電池によると、正極中の炭素材料によってリチウム二次電池の内部抵抗の低減、延いては低温特性の向上が好ましく実現される。また、前記炭素材料に含まれる(即ち吸着されている)水分は、初期コンディショニング時において電解質中に含まれる前記化合物の分解と共に速やかに分解されるため、前記炭素材料含有に伴う初期コンディショニングの煩雑化は避けられる。
かかる構成のリチウム二次電池によると、水の分解反応を特に好適に実現することができる。従って、電池の初期コンディショニングを速やかに完了することができる。
ここで開示されるリチウム二次電池製造方法は、リチウムを吸蔵及び放出し得る正極合材を有する正極であって100m2/g以上の比表面積を有する炭素材料を含む正極と、リチウムを吸蔵及び放出し得る負極合材を有する負極と、4.1V以下(典型的には2〜4V)の電圧を印加したときに分解し得ると共に該分解時に前記正極合材に存在する水の分解を促進し得る少なくとも一種の化合物を含む非水系電解質とを備える電池を用意する工程と、該電池に初期充放電処理(典型的には前記化合物の少なくとも一部が分解され電解質中に存在する水分の分解が促進され得る電圧に達するまでの充電を含む初期充放電処理)を行い、電池内の水分を分解する工程とを包含する。
かかる構成のリチウム二次電池製造方法によると、内部抵抗が低く延いては低温特性(即ち低温時における充放電特性)に優れるリチウム二次電池を、初期コンディショニング(即ち前記初期充放電処理と典型的にはガス抜き処理を包含する。)を煩雑化させることなく効率よく製造することができる。
また、前記化合物としてトリフルオロメタンスルホン酸リチウムが好ましく、非水系電解質中のトリフルオロメタンスルホン酸リチウムの含有率が前記分解前即ち前記初期充放電処理前において1〜7質量%であることが特に好ましい。
かかる構成の製造方法によると、初期コンディショニングにおいて効率のよい水分分解及びガス抜きが実現される。このため、低温特性に優れるリチウム二次電池の生産性に優れる。
ここで開示されるリチウム二次電池の正極を構築する正極合材に含まれる正極活物質は、一般的なリチウム二次電池に用いられる層状構造の酸化物系正極活物質、或いはスピネル構造の酸化物系正極活物質等を好ましく用いることができる。種々のリチウム遷移金属複合酸化物(リチウム含有遷移金属酸化物ともいう。)の使用が好ましい。例えば、リチウムコバルト系複合酸化物(典型的にはLiCoO2)、リチウムニッケル系複合酸化物(典型的にはLiNiO2)、リチウムマンガン系複合酸化物(LiMn2O4)、等を主成分とする正極活物質を用いることができる。遷移金属元素が二種以上含まれる複合酸化物(例えば一般式:LiNixCo1−xO2で示される複合酸化物、ここでxは0<x<1を満足する正の実数)であってもよい。
かかる炭素材料として、活性炭のような炭素粉末が挙げられる。該炭素材料の比表面積は、100m2/g以上が好ましく、800〜3000m2/gが特に好ましい。炭素材料の比表面積が100m2/g以下の場合には正極表面の実質的な表面積が確保されにくいため、内部抵抗を下げる効果が少なくなる。また、比表面積が過大(典型的には4000m2/g以上、例えば5000m2/g)である場合には、該炭素材料における吸着水分量が多すぎてしまい、水分除去が困難になる傾向がある。
典型的には、正極活物質と前記炭素材料と適当なバインダー(結着材)とを適当な溶媒に混合及び分散させることによってペースト(スラリー)状の正極活物質層形成用組成物(正極合材)を形成する。使用する正極活物質、炭素材料等の正極合材の構成要素は、いずれも粉末状であることが好ましい。
溶媒(分散媒)としては、水系溶媒(典型的には水)又は非水系溶媒(有機溶剤)を使用することができる。非水系溶媒としては、従来の溶剤系ペーストの調製に用いられる有機溶剤が好適に用いられ得る。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン、トルエン、等が例示される。NMPの使用が好ましい。
正極の場合と同様、典型的には、負極活物質と、バインダーと、必要に応じて導電材とを適宜適当な溶媒に混合して分散させることによって、ペースト(スラリー状)の負極活物質層形成要素成物(負極合材)を調製する。使用する負極活物質及び導電材は、いずれも粉末状であることが好ましい。
好適な負極活物質として、Li+を吸蔵及び放出し得る炭素質材料が挙げられる。かかる炭素質材料としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含むものを使用することができる。いわゆる黒鉛質のもの(グラファイト)、難黒鉛化炭素質のもの(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質のもの(ソフトカーボン)、これらを組み合わせた構造を有するもの等の炭素質材料が使用可能である。例えば黒鉛質のものとしては、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)等を用いることができる。通常は、主として比較的結晶性の高い炭素からなる炭素質材料を用いることが好ましい。
溶媒(分散媒)としては 上述した正極合材と同様の有機溶剤(非水系溶媒)或いは水系溶媒(典型的には水)を用いることができる。また、溶媒の性質(水系又は非水系)に応じて適当なバインダーを採用するとよい。非水系溶媒を使用する場合には有機溶剤に可溶性であるポリマーを好ましく用いることができる。好適例は、正極合材と同様である。或いは、水系溶媒を使用する場合には 水に溶解する親水性ポリマー及び/又は水に分散するポリマーの使用が好ましい。好適例は、正極合材と同様である。
なお、前述した4.1V以下(典型的には概ね2〜4V、例えば3〜4V)の印加電圧で水の分解を促進し得る化合物の典型例として、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−1−ブタンスルホン酸リチウム(LiC4F9SO3)等のリチウムスルホン酸塩が挙げられる。特にトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)は初期充放電時における水の分解効率を特によく向上させ得るので好ましい。
該化合物としてLiCF3SO3を含む電解質において、当該LiCF3SO3の含有率(初期充放電における分解前を基準とする)が1〜7質量%であることが好ましい。かかる含有率よりも低い含有率であると水の分解促進効果が低く好ましくない。他方、前述の含有率よりも高くなる場合、内部抵抗(例えばLiCF3SO3分解に伴う皮膜生成に因る)が上昇する傾向があるため好ましくない。
本発明のリチウム二次電池は、ここで言及される構成の正極合材と非水系電解質を使用する他は、従来の構成要素(負極活物質、電極端子、セパレータ、ケーシング部材、等)を適宜組み合わせて使用し、従来のリチウム二次電池と同様の製法に基づいて所望する形状(例えばコイン型、円筒型、角型)に製造することができる。
正極中の炭素材料(活性炭)の比表面積及び含有率と非水系電解質中の添加化合物(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)の含有率とが相互に異なる計36例(実施例、サンプルNo.17〜52)のリチウム二次電池を製造した。また、正極中の活性炭の含有率と低温抵抗特性及び電池内圧上昇状態との関係を調べるために、電解質中に前記化合物を添加しない形態の16例(比較例、サンプルNo.1〜16)のリチウム二次電池を製造した。なお、円筒形標準タイプである18650型を採用した。
図1に典型的な18650型リチウム二次電池10の模式図を示す。なお、図1では、電極体ユニット18の捲回状態を示すために、一部解体させた形態で表した。
典型的な18650型リチウム二次電池10は、アルミニウム等から成る正極用箔状集電体の表面に正極活物質層を形成させて得たシート状正極(正極シート)12及び金属(例えば銅)又はカーボン等から成る負極用箔状集電体の表面に適当な負極活物質層を形成させて得たシート状負極(負極シート)14にそれぞれ正極集電端子(タブ)26及び負極集電端子(タブ)16を付けた後、これらシートを2枚のセパレータ20(ここでは多孔質ポリプロピレンシートを用いた。)と共に積層し、この積層シートが巻き芯36に捲回されて捲回型電極体ユニット18が作製される。
次いで、電極体ユニット18が負極缶34に収容され負極缶34の底部と負極集電タブ16とが溶接される。負極缶34に非水系電解質を注入し、負極缶34の内部を減圧することで収容された捲回型電極体ユニット18に非水系電解質が含浸される。
そして、ガスケット24、安全弁30などの部品がセットされた正極蓋32と正極集電タブ26とが溶接される。負極缶34に正極蓋32が装着され、封口される。なお、典型的には、かかる封口前に初期充放電処理が行われ、電池(電極体ユニット)内に存在する水分分解及びその後のガス抜きが行われる。
以上のような手順で、直径18mm、高さ65mm(即ち18650型)の一般的な円筒型リチウム二次電池10が製造される。以下に示す試験に用いたリチウム二次電池も上述した手順と同様な手法で製造した。以下、電池の各構成要素について説明する。
この正極合材(スラリー)を、正極集電体としての厚み約15μmの長尺状アルミニウム箔の両面に塗布(付着)して乾燥させ、アルミニウム箔集電体両面に厚み120μmの正極活物質層を形成した。次いで全体の厚みが85μmとなるようにプレスした。このようにして正極シートを作製した。
前記調製した負極合材(スラリー)を、負極集電体としての厚み約15μmの長尺状銅箔の両面に塗布(付着)して乾燥させ、銅箔集電体両面に厚み120μmの負極活物質層を形成した。次いで全体の厚みが85μmとなるようにプレスした。このようにして負極シートを作製した。
そして作製した正極シート及び負極シートを2枚のセパレータ(ここでは多孔質ポリエチレンシートを用いた。)とともに積層し、この積層シートを捲回して捲回型電極体ユニットを作製した。この電極体ユニットを非水系電解質とともに容器に収容して、直径18mm、高さ65mm(即ち18650型)の円筒型リチウム二次電池を作製した
なお、低温内部抵抗測定は、25℃で充電状態を60%に調整した後、−10℃の温度条件下で10秒間の充放電を繰り返して電流値と電圧値を測定し、その結果から抵抗値を算出した。
また、電池内圧は、25℃の温度条件下で初期充放電中の電池に内圧センサーを取り付けて測定した。
本試験では、比表面積が500,800,2800及び3000m2/gである活性炭が正極合材中で0.5,1,8及び10質量%の含有率になるようにそれぞれ調製された正極合材によって作製された正極と、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との3:7(体積比)混合溶媒に1mol/LのLiPF6を溶解させた非水系電解質(即ちLiCF3SO3が添加されていない非水系電解質)と、を適用してサンプルNo.1〜16(比較例)のリチウム二次電池(初期電池)を製造し、正極合材中に活性炭が含まれることによる効果を検証した。
なお、本試験に用いたサンプルに係る正極合材の組成を表1に示す。
また、初期充放電処理を次のように行った。即ち、各サンプルのリチウム二次電池について、環境温度25℃において、800mA/cm2の定電流で4.1Vに達するまで充電を行い、続いて800mA/cm2の定電流で3.0Vまで放電した。かかる充放電処理を1サイクル(充電及び放電)終了した後の電池内圧と3サイクル(充電及び放電)終了した後の電池内圧とをそれぞれ上述の方法で測定し、1サイクル終了後の圧力を3サイクル終了後の圧力で割り、電池内圧の変化率を計算した。なお、変化率は1に近いほど水分の分解効率がよいことを示している(即ち1回の初期充放電処理で電池内の水分分解がほぼ終了したことを示している)。
低温条件下における内部抵抗値及び上述した電池内圧の変化率の結果を表2に示す。
一方、比表面積が500m2/gの活性炭を0.5質量%〜10質量%の範囲の含有率で調製された正極合材を適用した電池(サンプルNo.1〜4の電池)、及び、比表面積が800〜3000m2/gの活性炭を0.5質量%の含有率となるように調製された正極合材を適用した電池(サンプルNo.5,9及び13の電池)は、内圧の変化率がいずれも0.9以上であり、活性炭に吸着していた水分が初期充放電処理1サイクルでほとんど分解されていることがわかった。しかし、これら水分吸着が比較的少ない電池は、いずれも260mΩ以上の比較的高い低温抵抗値であり、低温抵抗特性の改善はみられなかった。
800m2/gの比表面積の活性炭を8質量%含んだ正極合材と、LiCF3SO3が含まれない非水系電解質とを備えた電池(前述したサンプルNo.7と同様の電池)、及び、800m2/gの比表面積の活性炭を8質量%含んだ正極合材と、LiCF3SO3を7質量%含んだ電解質とを備えた電池(後述するサンプルNo.30と同様の電池)を用い、初期充放電処理における電池内圧の変化を調べた。結果を図2に示す。
図2中の実線表示はサンプルNo.30の内圧の変化を示し、破線表示はサンプルNo.7の内圧変化を示している。
図2に示すように、LiCF3SO3が含まれる電解質が適用されたサンプルNo.30では、1サイクルの初期充放電処理で電池内圧上昇がほぼプラトーに達した。即ち1サイクルの初期充放電処理で約0.37MPaまで電池内圧が上昇した。一方、LiCF3SO3を含まない電解質が適用されたサンプルNo.7では1サイクルの初期充放電処理では電池内圧上昇が不十分であり、3サイクルの初期充放電処理を行ってようやく約0.38MPaまで内圧が上昇した。
従って、LiCF3SO3が添加されることにより、水分の分解ガスによる内圧解放処理が簡略化され、初期電池のコンディショニング処理にかかる時間が短縮されることが確認された。
本試験では、試験1の結果で低温抵抗値が低かったサンプルの正極合材を適用し、非水系電解質中のLiCF3SO3の含有による効果を調べた。
本試験に係るサンプルは、LiCF3SO3が0.5,1,7,10質量%の含有率となるように調製された非水電解質と、比表面積が800,2800及び3000m2/gである活性炭が1,8及び10質量%の含有率になるように調製された正極合材を用いて作製された正極とをそれぞれ組み合わせて適用し、サンプルNo.17〜52(実施例)のリチウム二次電池(初期電池)を製造した。
本試験に用いたサンプルに係る正極合材中の活性炭の含有率と該活性炭の比表面積、及び、電解質中のLiCF3SO3の含有率を表3に示す。
而して、サンプルNo.17〜52についての低温条件下における内部抵抗値と初期充放電処理における電池内圧の変化率とを同様に調べた。結果を表3に示す。
LiCF3SO3が0.5質量%の含有率となるように調製された非水系電解質を適用した電池(サンプルNo.17〜25)は、電池内圧の変化率がいずれも0.9以下であり、非水系電解質中にLiCF3SO3が含まれない電池(試験1におけるサンプルNo.6〜8,10〜12及び13〜16)と同等であり、特別な効果は得られなかった。
LiCF3SO3が1〜10質量%の範囲の含有率となるように調製された非水系電解質を適用した電池(サンプルNo.26〜52)では、内圧の変化率がいずれも0.9以上であり、正極中の活性炭に吸着していた水分は1サイクルの充放電処理でほとんど分解されることが確認された。
LiCF3SO3が0.5〜7質量%の範囲の含有率となるように調製された電解質を適用した電池(サンプルNo.17〜43)は、低温抵抗値がいずれも240mΩ以下(198〜238mΩ)と低く、優れた特性が得られた。このように抵抗値が下がったのは、正極合剤に活性炭が含まれることによる効果であると考えられる。
LiCF3SO3が10質量%の含有率となるように調製された電解質を適用した電池(サンプルNo.44〜52)では、低温抵抗値が240〜270mΩであり、LiCF3SO3の含有率が低いサンプルの低温抵抗値と比較すると高い値であった。このように抵抗値が上昇したのは、電解質中のLiCF3SO3の濃度が高くなったことに起因するものと考えられる。
従って、800〜3000m2/gの範囲にある比表面積を有する炭素材料が1〜10質量%の含有率となるように調製された正極合材と、LiCF3SO3が1〜7質量%の含有率となるように調製された電解質とを適用した電池は、低温特性に優れるほか、初期電池のコンディショニングに係る初期充放電処理工程におけるガス抜き作業が容易になり、生産性が向上されることが確認された。
また、本明細書に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12 正極
14 負極
Claims (10)
- リチウムを吸蔵及び放出し得る正極合材を有する正極と、リチウムを吸蔵及び放出し得る負極合材を有する負極と、非水系電解質とを備えるリチウム二次電池であって、
前記正極合材は、比表面積が100m2/g以上の炭素材料を含み、
前記非水系電解質には、4.1V以下の電圧を印加したときに分解し得ると共に該分解時に前記正極合材に存在する水の分解を促進し得る少なくとも一種の化合物を含む、
リチウム二次電池。 - 前記炭素材料の比表面積が800〜3000m2/gである、請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極合材中の前記炭素材料の含有率は1〜10質量%である、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
- 前記化合物がトリフルオロメタンスルホン酸リチウムである、請求項1から3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
- 前記非水系電解質中のトリフルオロメタンスルホン酸リチウムの含有率が前記分解前において1〜7質量%である、請求項4に記載のリチウム二次電池。
- リチウム二次電池の製造方法であって以下の工程:
リチウムを吸蔵及び放出し得る正極合材を有する正極であって100m2/g以上の比表面積を有する炭素材料を含む正極と、リチウムを吸蔵及び放出し得る負極合材を有する負極と、4.1V以下の電圧を印加したときに分解し得ると共に該分解時に前記正極合材に存在する水の分解を促進し得る少なくとも一種の化合物を含む非水系電解質と、を備える電池を用意する工程;および
該電池に初期充放電処理を行い、電池内の水分を分解する工程;
を包含するリチウム二次電池の製造方法。 - 前記炭素材料の比表面積が800〜3000m2/gである、請求項6に記載の方法。
- 前記正極合材中の前記炭素材料の含有率は1〜10質量%である、請求項6又は7に記載の方法。
- 前記化合物がトリフルオロメタンスルホン酸リチウムである、請求項6から8のいずれかに記載の方法。
- 前記非水系電解質中の前記トリフルオロメタンスルホン酸リチウムの含有率が前記初期充放電処理前において1〜7質量%である、請求項9に記載の方法。
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