JP2006244921A - 非水電解質二次電池用セパレータ及びこのセパレータを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用セパレータ及びこのセパレータを用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 サイクル特性及び連続充電特性に優れ、しかも安全性に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池が得られる非水電解質用セパレータ及びこのセパレータを使用した非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】 リチウム含有複合金属酸化物を正極活物質とする正極11と、リチウムを吸蔵・放出可能な材料を負極活物質とする負極12と、非水溶媒及び電解質塩とを有する非水電解質と、セパレータ13とを備える非水電解質二次電池において、
前記セパレータ13として相分離法で作製された微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製された微多孔膜で被覆された多孔質フィルムを用いる。
この場合、前記相分離法で作製された微多孔膜をポリエチレンを含む微多孔膜とし、前記延伸開孔法により作製された微多孔膜をポリプロピレンを含む微多孔膜とすることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用セパレータ及びこのセパレータを用いた非水電解質二次電池に関し、さらに詳しくは、サイクル特性及び連続充電特性に優れ、しかも安全性に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池が得られる非水電解質二次電池用セパレータ及びこのセパレータを使用した非水電解質二次電池に関する。
携帯型の電子機器の急速な普及に伴い、それに使用される電池への要求仕様は、年々厳しくなり、特に小型・薄型化、高容量なものが要望されており、さらに二次電池においてはサイクル特性が優れ、性能の安定したものが要求されている。そして、二次電池分野では他の電池に比べて高エネルギー密度であるリチウム非水電解質二次電池が注目され、このリチウム非水電解質二次電池の占める割合は二次電池市場において大きな伸びを示している。
ところで、この種の非水電解質二次電池が使用される機器においては、電池を収容するスペースが角形(扁平な箱形)であることが多いことから、発電要素を角形外装缶に収容して形成した角形の非水電解質二次電池が使用されることが多い。このような角形の非水電解質二次電池の一例を図面を用いて説明する。
図1は、従来から作製されている角形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。この非水電解質二次電池10は、正極板11と負極板12とがセパレータ13を介して巻回された偏平状の渦巻状電極体14を、角形の電池外装缶15の内部に収容し、封口板16によって電池外装缶15を密閉したものである。
渦巻状電極体14は、正極板11が最外周に位置して露出するように巻回されており、露出した最外周の正極板11は、正極端子を兼ねる電池外装缶15の内面に直接接触し、電気的に接続されている。また、負極板12は、封口板16の中央に絶縁体17を介して取り付けられた負極端子18に対して、集電体19を介して電気的に接続されている。
そして、電池外装缶15は、正極板11と電気的に接続されているので、負極板12と電池外装缶15との短絡を防止するために、渦巻状電極体14の上端と封口板16との間に絶縁スペーサ20を挿入することにより、負極板12と電池外装缶15とを電気的に絶縁状態にしている。
この角形の非水電解質二次電池は、渦巻状電極体14を電池外装缶15内に挿入した後、封口板16を電池外装缶15の開口部にレーザ溶接し、その後電解質注入孔21から非水電解質を注液して、この電解質注入孔21を密閉することにより作製される。このような角形の非水電解質二次電池は、使用時のスペースの無駄が少なく、しかも電池性能や電池の信頼性が高いという優れた効果を奏するものである。
このような非水電解質二次電池に使用される正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiFeO等のリチウム複合酸化物が炭素材料からなる負極と組み合わせることにより高エネルギー密度の4V級の非水電解質二次電池が得られることが知られている。このうち、特に各種電池特性が他のものに対して優れていることから、LiCoOが多く使用されている。
また、負極活物質としては、黒鉛、非晶質炭素などの炭素質材料がリチウム金属やリチウム合金に匹敵する放電電位を有しながらも、デンドライトが成長することがないために安全性が高く、さらに初期効率に優れ、電位平坦性も良好であり、また、密度も高いという優れた性質を有していることから広く用いられている。
また、非水電解質二次電池に使用される非水溶媒(有機溶媒)には、電解質を電離させるために誘電率が高い必要があること、及び、広い温度範囲でイオン伝導度が高い必要があるということから、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、その他、エーテル類、ケトン類、エステル類などの有機溶媒が使用されている。
このような非水電解質二次電池に用いられるセパレータは、電池特性及び安全性に大きな影響を与えることが知られている。すなわち、このセパレータは、非水電解質二次電池の通常の使用状態においては正極及び負極の短絡を防止するとともにその多孔構造により電気抵抗を低く抑えて高負荷状態でも電池電圧を維持できることが必要であるが、外部短絡や誤接続等により非水電解質二次電池に大電流が流れて電池温度が上昇した場合においては、予め決定した長さ及び幅寸法を維持しながらも実質的に無孔状態となして電気抵抗を増大させ、電池反応を停止させることにより電池の過度の温度上昇を抑えるシャットダウン機能が必要である。そのため、非水電解質二次電池用のセパレータとしては、ポリエチレン製微多孔膜とポリプロピレン製微多孔膜を積層した複層膜が多く使用されている(下記特許文献1〜3参照)。
そして、これらのセパレータの製法としては、相分離法(湿式法)と延伸開孔法(乾式法)に大別される。例えば、下記特許文献1には、ポリエチレンを必須成分とする内層と、該内層の両面に設けられたポリプロピレン層から成る二つの外層を有する積層フィルム溶融押出し法により成形し、この積層フィルムを延伸開孔法により多孔化することによりセパレータを製造する方法が開示されている。
また、下記特許文献3には、高密度ポリエチレンとポリプロピレンを流動パラフィンとともに溶融混練した後にT−ダイを装着した押出機で押出して製膜し、その後縦横同時に延伸した後にメチルエチルケトンにより流動パラフィンを抽出除去する相分離法によりポリエチレンとポリプロピレンを含む微多孔膜を作製し、同様に高密度ポリエチレンと流動パラフィンを用いて相分離法によりポリエチレン製微多孔膜を作製し、ポリエチレン製微多孔膜の両側にポリエチレンとポリプロピレンを含む微多孔膜を積層して縦延伸することにより3層膜から成るセパレータを製造する方法が開示されている。
特開平08−244152号公報(特許請求の範囲、段落[0006]〜[0008]、[0023]〜[0034]) 特開2002−279956号公報(特許請求の範囲) 特開平2002−321323号公報(特許請求の範囲、段落[0012]、[0020]〜[0021])
これらの従来のセパレータは、それぞれの製造方法の差異に基づく特徴を備えている。すなわち、相分離法により作製された微多孔膜は、孔径が大きく、電解液の保持力が高いため、この相分離法により作製された微多孔膜を用いた非水電解質二次電池はサイクル特性に優れる。また、この相分離法により作製された微多孔膜は、製法上、セパレータ強度(突き刺し強度)が高く、品質上非常に有利である。しかしながら、相分離法で微多孔膜を製造するには、ポリエチレン製微多孔膜は作製できるが、ポリプロピレン製微多孔膜は作製が困難である。
一方、延伸開孔法で作製された微多孔膜は、孔径が小さく、サイクル特性などの電池特性には不利であるが、強度が強いポリプロピレン製微多孔膜が作成可能であることが特徴となっている。さらに、ポリエチレンよりもポリプロピレンの方が非水電解液との反応性が小さく、特に連続充電などの試験においてはポリプロピレン製セパレータに優位性が見られる。
そこで、本願の発明者は、上述の相分離法及び延伸開孔法の利点をともに備えているセパレータを得るべく種々実験を重ねた結果、相分離法で作製した微多孔膜と延伸開孔法で作製した微多孔膜とを複層化して多層構造のセパレータを作製することにより、それぞれの製造方法の差異に基づく利点を有効に備えたセパレータが得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、サイクル特性及び連続充電特性に優れ、しかも安全性に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池が得られる非水電解質用セパレータ及びこのセパレータを使用した非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は以下の構成により達成し得る。すなわち、請求項1に記載の非水電解質二次電池用セパレータの発明は、相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜で被覆された多層膜からなることを特徴とする。
さらに、請求項2に記載の非水電解質二次電池の発明は、リチウム含有複合金属酸化物を正極活物質とする正極と、リチウムを吸蔵・放出可能な材料を負極活物質とする負極と、非水溶媒及び電解質塩とを有する非水電解質と、セパレータとを備える非水電解質二次電池において、前記セパレータは、相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜で被覆された多層膜からなることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池に使用できる正極活物質としては、LixMO(但し、MはCo、Ni、Mnの少なくとも1種である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物、すなわち、LiCoO、LiNiO、LiNiyCo1−y(y=0.01〜0.99)、Li0.5MnO、LiMnO、LiCoMnNi(x+y+z=1)などを一種単独もしくは複数種を混合して用いることができる。
同じく負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素質物、珪素質物、金属酸化物からなる群から選ばれる、少なくとも1種以上との混合物が用いることができる。
同じく有機溶媒としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、エステル類などが挙げられる。これら溶媒の2種類以上を混合して用いることもできる。これらの中でもカーボネート類、ラクトン類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好ましく、カーボネート類が更に好適に用いられる。具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルカーボネートなどを挙げることができ、充放電効率を高める点から、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートが好適に用いられる。
同じく電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化砒酸リチウム(LiAsF)、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム〔LiN(CFSO〕などのリチウム塩が挙げられる。中でもLiPF、LiBFを用いるのが好ましく、前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.0モル/Lとするのが好ましい。
本発明は上記の構成を備えることにより以下に述べるような優れた効果を奏する。すなわち、相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜は、孔径が大きく、のびが大きいためにその製造方法と相まって特に電解液の保持力が高く、しかも突き刺し強度が高いという性質を備えており、また、延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜は孔径が小さく、非水電解液との反応性が少ないとともに強度が高いという性質を備えているから、相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜で被覆されている請求項1に記載の非水電解質二次電池用セパレータは、正極ないし負極から脱落した活物質がセパレータの孔の中に入り込む虞が少なくなり、しかもイオンの移動が良好で、安全性に富んでいる。
また、請求項2の発明によれば、サイクル特性及び連続充電特性に優れ、しかも安全性に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池が得られる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態を実施例及び比較例を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための非水電解質二次電池の一例を例示するものであって、本発明をこの実施例に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。まず最初に実施例及び比較例に共通する非水電解質二次電池の具体的製造方法及び各種特性の測定方法について説明する。
<正極の作製>
LiCoOからなる正極活物質をアセチレンブラック、グラファイト等の炭素系導電剤(例えば2質量%)と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)よりなる結着剤(例えば3質量%)等を、N−メチルピロリドンからなる有機溶剤等に溶解したものを混合して、活物質スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム製の集電体の両面にドクターブレード法により塗布、乾燥して、正極集電体の両面に活物質層を形成した。その後、圧縮ローラーを用いて圧縮し、短辺の長さが43.5mmの正極を作製した。
<負極の作製>
黒鉛粉末が95質量部、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴム(SBR)2質量部を水に分散させスラリーを調製した。このスラリーを厚さ8μmの銅製の集電体の両面にドクターブレード法により塗布、乾燥して、負極集電体の両面に活物質層を形成した。その後、圧縮ローラーを用いて圧縮し、短辺の長さが44.5mmの負極を作製した。
<電池の作製>
上記の正極、負極及び電解質を用いて、また、セパレータとして、表1に示す5種類のセパレータを使用し、実施例及び比較例1〜4の角形の非水電解質二次電池(厚み5.5mm×幅34mm×高さ50mm)を作製した。これらの非水電解質二次電池の公称容量は900mAhである。
<電解質の作製>
エチレンカーボネート30体積%、エチルメチルカーボネート70体積%となるようにした混合溶媒を調整し、これにLiPFを1mol/Lとなるように溶解して電解質とした。
<電池の作製>
上記の正極、負極及び電解質を用いて、また、セパレータとして、厚さを全て同じ18μmとし、セパレータ層構造を変えた表1に示す5種類のセパレータを使用し、実施例及び比較例1〜4の角形の非水電解質二次電池(厚み5.5mm×幅34mm×高さ50mm)を作製した。なお、これらの非水電解質二次電池の公称容量は全て900mAhである。
<サイクル特性の測定>
まず、各電池を25℃において1It(1C)=900mAの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧で1/50Itになるまで充電し、その後、各電池について、25℃において1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電を行い、この時の放電容量を初期容量として求めた。測定された初期容量は、実施例及び比較例1〜4の非水電解質二次電池のいずれも920mAhであった。
次いで、初期容量を測定した各電池について、25℃において、1Itの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで充電した後に4.2Vの定電圧で電流値が1/50Itになるまで充電し、その後、1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電することを1サイクルとし、500サイクルに達するまで繰返して500サイクル後の放電容量を求めた。そして、各電池について以下の計算式に基いて25℃における500サイクル後の容量残存率(%)を求めた。結果をまとめて表1に示した。
500サイクル後容量残存率(%)=(500サイクル後の放電容量/初期容量)×100
<連続充電特性>
初期容量を測定した各電池について、25℃において、1Itの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで充電した後、4.2Vの定電圧で連続的に1ヶ月間充電を行った。その後、25℃において、各電池について1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電することにより1ヵ月後の残存容量を測定し、以下の計算式に基いて25℃における4.2V連続充電特性として1ヵ月後の容量残存率を求めた。結果をサイクル特性値とともにまとめて表1に示した。
1ヵ月後容量残存率(%)=(1ヵ月後の放電容量/初期容量)×100
Figure 2006244921
表1に示した結果から、次のことがわかる。まず、相分離法ポリエチレンからなるセパレータを使用した比較例1の電池は、セパレータ突き刺し強度が高く、また、孔径が0.2μmと大きいことから、サイクル特性が85%と優れているが、4.2V連続充電特性は80%と劣っている。また、延伸開孔法ポリエチレンからなるセパレータを使用した比較例2の電池は、セパレータ突き刺し強度が300gと最も低く、また、孔径が0.05μmと小さいことからサイクル特性が75%、4.2V連続充電特性が80%と何れも劣っている。また、延伸開孔法ポリプロピレンからなるセパレータを使用した比較例3の電池は、セパレータ突き刺し強度は350gで延伸開孔法ポリエチレンよりは強いが、サイクル特性は70%と最も劣っており、逆に4.2V連続充電特性は95%と良好な結果が得られる。
これらの比較例1及び2のデータを対比すると、セパレータ突き刺し強度及びサイクル特性は相分離法によるものが延伸開孔法によるものよりも良好な結果が得られるが、4.2V連続充電特性は同等の結果が得られる。また、比較例2及び3のデータを対比すると、ポリプロピレンの方がポリエチレンよりもセパレータ突き刺し強度が強く、4.2V連続充電特性も優れているが、サイクル特性は逆の結果が得られる。
一方、全て延伸開孔法で作製された孔径が全て同じ0.05μmであるポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層構造のセパレータを用いた比較例4の電池は、実質的に延伸開孔法で作製された孔径が0.05μmのポリプロピレンを用いた比較例3のものと同等の結果が得られる。
これに対し、同じポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層構造であって、両側のポリプロピレン層を同じ延伸開孔法で作製されたポリプロピレンを用い、ただ、中間のポリエチレン層を相分離法で作製された孔径0.2μmのポリエチレンを採用した実施例の電池は、セパレータ突き刺し強度が500g、サイクル特性が85%、4.2V連続充電特性が95%と、全てにおいて良好な結果が得られる。
このように、相分離法で作製された微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製された微多孔膜で被覆された多孔質フィルムを非水電解質二次電池のセパレータとすると、相分離法で作製された微多孔膜の突き刺し強度が大きいことと孔径が大きいことによる電解液の保持力が高いという効果、及び、延伸開孔法により作製された微多孔膜の孔径が小さいことにより、正極ないし負極から脱落した活物質がセパレータの孔の中に入り込む虞が少なくなるために、連続充電特性が優れるという効果が同時に奏される優れた非水電解質二次電池が得られることが分かる。
従来から作製されている角形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。
符号の説明
10 非水電解質二次電池
11 正極板
12 負極板
13 セパレータ
14 扁平状の渦巻状電極体
15 角型の電池外装缶
16 封口板
17 絶縁体
18 負極端子
19 集電体
20 絶縁スペーサ
21 電解液注液孔

Claims (2)

  1. 相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜で被覆された多層膜からなることを特徴とする非水電解質二次電池用セパレータ。
  2. リチウム含有複合金属酸化物を正極活物質とする正極と、リチウムを吸蔵・放出可能な材料を負極活物質とする負極と、非水溶媒及び電解質塩とを有する非水電解質と、セパレータとを備える非水電解質二次電池において、
    前記セパレータは、相分離法で作製されたポリエチレンを含む微多孔膜の両面が延伸開孔法により作製されたポリプロピレンを含む微多孔膜で被覆された多層膜からなることを特徴とする非水電解質二次電池。
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