JP2006331625A - 記録面のエンボスメントを減少する裏側を備えた磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気記録媒体の記録面のエンボスメントを減少しながら、磁気記録媒体の耐久性および摩擦特性を改善するべく構成された裏側を有する磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】基材と、磁気側と、裏側と、を含む磁気記録媒体。基材は、第1の表面と、第1の表面の逆側の第2の表面を画定している。磁気側は、基材の第1の表面に形成されていて、記録面を画定している。裏側は、基材の第2の表面にコートされ、記録面のエンボスメントを減少するように構成されている。裏側は、基材の逆側の裏側表面を画定している。裏側表面のスキューは約0.5未満、尖度は約4.0未満である。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気記録媒体のピッチングまたはエンボスメントを減少するよう構成された裏側を有する磁気テープのような磁気記録媒体に関する。特に、裏側は、磁気記録媒体の記録面のピッチングまたはエンボスメントを減少するように構成されている。
磁気記録媒体は、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピュータテープ、ディスク等に広く用いられている。磁気媒体は、記録層として薄い金属層を用いたり、記録層として微粒子磁気化合物を含んでいる。記録媒体の後者の種類は、バインダー中に分散され基材にコートされた強磁性酸化鉄、酸化クロム、強磁性合金粉末等のような微粒子材料を用いるものである。一般的に、磁気記録媒体は、非磁気基材(例えば、磁気記録テープ用途のフィルム)の少なくとも1つの表面にコートされた磁気側を含む。ある設計において、磁気側は、非磁気基材上に直接、単一層として形成される。他のやり方では、基材上にコートされた下部支持層と、下部支持層にコートされた薄い磁気記録層とを含む二重層磁気側構造が用いられている。この2枚の層は、同時または逐次に形成することができる。支持層は、一般的に非磁性であり、通常は、バインダー中に分散された非磁性粉末から構成されている。逆に、磁気記録層は、バインダー系に分散された1種類以上の金属粒子粉末または顔料を含んでいる。
磁気テープは、磁気記録媒体の耐久性、電気伝導度およびトラッキング特性を改善するために、非磁気基材の逆側に適用された裏側コーティングも有している。裏側コーティングは、一般的に、好適な溶剤と組み合わせられ、均一な混合物を作成されて、基材にコートされる。コートされた基材を乾燥して、所望であればカレンダ加工して、硬化する。裏側コーティングの処方はまた、バインダー系中の顔料も含む。
一般的な裏側には、製造中および使用中の裏側の耐久性および摩擦特性を一般に改善するために、分散された大きな粒子により平滑な背景を形成するよう構成された粒子サイズを有するカーボンブラックまたはその他材料を含む。例えば、図1に、曲げた磁気記録テープの形態にある従来技術の磁気記録媒体10の一部を示す。磁気記録テープを曲げると、単一長さの磁気記録テープが包まれて、第1の曲げ部12と、第1の曲げ部12周囲に延在している第2の曲げ部14とを画定している。曲げ部12および14のそれぞれの一部を図1に示す。磁気記憶テープ10の他の曲げ部は、第2の曲げ部14周囲に延在し、かつ/または第1の曲げ部12の下に延在している。各曲げ部12および14は、記録すなわち前表面16と、記録面16の逆側の裏側すなわち裏面18とを画定している。図示する通り、裏側表面18の特徴は、例証のために大幅に誇張してある。曲げると、第2の曲げ部14の裏側表面18は、第1の曲げ部12の記録面16と整合する。
一般的な磁気記録媒体は、比較的平滑な一般特性により定義される二峰性粗さを有する裏側表面18を含んでおり、摩擦を減少し、耐久性を増大するために、複数の比較的大きな粒子が分散されている。裏側表面18の二峰性粗さは、複数の山20と谷22を画定している。第2の曲げ部14は、曲げると、第1の曲げ部12の上または周囲に延在するため、第2の曲げ部14の山20は、第1の曲げ部12の前表面16と接触し、谷22および裏側表面18のその他の領域は、第1の曲げ部12と実質的に接触しない。
これを念頭におくと、近接する曲げ部12と14の間の接触領域は限定されており、曲げ部12と14の間、および使用中の磁気記録テープ10とリード/ライト機構との間の摩擦を減少する役割を果たす。場合によっては、第2の曲げ部14の山20と、第1の曲げ部12の前表面16との間の相互作用によって、山20が、第1の曲げ部12の前表面16にインプリントまたはその他伝達される。前表面16に規定されたインプリント、ピットまたはエンボスメントは、磁気記録テープ10の記録特性を損なう可能性がある。上記を念頭におくと、磁気記録媒体の記録面のエンボスメントを減少しながら、磁気記録媒体の耐久性および摩擦特性を改善するべく構成された裏側を有する磁気記録媒体を作成するのが望ましい。
本発明の一態様は、磁気記録媒体に関する。磁気記録媒体は、基材と、磁気側と、裏側と、を含む。基材は、第1の表面と、第1の表面の逆側の第2の表面を画定している。磁気側は、基材の第1の表面に形成されていて、記録面を画定している。裏側は、基材の第2の表面にコートされ、記録面のエンボスメントを減少するように構成されている。裏側は、基材の逆側の裏側表面を画定している。裏側表面のスキューは約0.5未満、尖度は約4.0未満である。
本発明の他の態様は、磁気記録媒体に関する。磁気記録媒体は、基材と、磁気側と、裏側と、を含む。基材は、第1の表面と、第1の表面の逆側の第2の表面を画定している。磁気側は、基材の第1の表面にコートされていて、記録面を画定している。裏側は、基材の第2の表面にコートされ、記録面のエンボスメントを減少するように構成されている。裏側は、基材の逆側の裏側表面を画定している。裏側表面のスキューは約0.5未満、山から谷までの粗さは約325nm未満である。
本発明の他の態様は、磁気記録媒体に関する。磁気記録媒体は、基材と、磁気側と、裏側と、を含む。基材は、第1の表面と、第1の表面の逆側の第2の表面を画定している。磁気側は、基材の第1の表面にコートされていて、記録面を画定している。裏側は、基材の第2の表面にコートされ、記録面のエンボスメントを減少するように構成されている。裏側は、基材の逆側の裏側表面を画定している。裏側表面の尖度は約4.0未満、平均山高さは約200nm未満である。
以下の図面を参照することにより、本発明の実施形態をよりよく理解できるであろう。図面の構成要素は必ずしも互いに縮尺は合っていない。同じ参照符号は対応の類似部分を示している。
以下の詳細な説明において、特定の実施形態が記載されており、本発明を実施する例を示している。他の実施形態を用いたり、構造上または論理的な変更を本発明の範囲から逸脱することなく行えるものと考えられる。従って、以下の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を記載しているが、これに限られるものではない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により定義される。
図面に戻ると、図2には、磁気記録媒体30の概略断面図が示されている。磁気記録媒体30は、一般に基材32と、磁気側34と、裏側またはバックコート36と、を含む。基材32は、第1すなわち上面38と、上面38の逆側の裏すなわち下面40とを画定している。磁気側34は、一般に基材32の上面38に延在し、接合されている。磁気側34は、記録可能な材料を磁気記録媒体30に提供する。裏側36は、一般に基材32の下面40に沿って延在し、接合されている。従って、裏側36は、基材32の逆側の外側すなわち裏側表面42を画定している。裏側36は、一般に磁気記録媒体30に支持を与え、更なる耐久性を付与する。一実施形態において、磁気記録媒体30は磁気記録テープである。
磁気記録媒体30は、一般に改善された信号対雑音比を与え、従来の媒体に比べてエラー率特性を減少させる。より具体的には、磁気記録媒体30は、記録面56のピッチングまたはエンボスメントを減少することにより改善された信号およびエラー特性を示す。一実施形態において、改善された特性としては、信号対雑音比およびスモールエラー率が挙げられる。一実施形態において、磁気記録媒体30はまた、従来の媒体に比べて、磁気記録媒体30の長さに沿って、信号対雑音比およびスモールエラー率の変化も減少させる。
基材
基材32は、磁気記録テープ支持体として有用な任意の従来の非磁気基材である。磁気記録媒体30に有用な基材材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレートの混合物のようなポリエステル、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン)、セルロース誘導体、ポリアミドおよびポリイミドが挙げられる。一例として、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートが基材32として好ましく用いられる。通常、基材32は、細長いテープ形態にあるか、または細長いテープ形態へと後に切断されるよう構成された細長いシートである。
磁気側
磁気側34は、二重層構造または単一層構造のどちらかで形成されている。磁気側34が二重層構造で形成されている一実施形態において、磁気側34は、支持すなわち下層50と磁気記録すなわち上層52とを含んでいる。支持層50は、基材32の上面38に延在し、接合されている。支持層50は、基材32の上面38の逆側の上面54を画定している。磁気記録層52は、支持層50の上面54に延在し、接合されている。磁気記録層52は、それ自体で、支持層50の逆側の外側すなわち記録面56を画定している。「層」と「コーティング」という用語は、本明細書において、コートされた組成物を指すのに区別なく用いられる。他の実施形態において、磁気側34は、支持層50が排除され、磁気層42が基材32に直接接合された単一層構造から形成されている。一実施形態において、磁気側34は、基材32の逆側の記録面56を画定する1層以上の層の好適な組み合わせにより形成されている。
支持層50は、本質的に非磁性であり、一実施形態において、非磁性または軟磁性粉末と樹脂バインダー系とを含む。本明細書において用いる「軟磁性粉末」という用語は、飽和保磁力が約300エルステッド未満の磁気粉末のことを指す。本質的に非磁気の支持層50を形成することにより、磁気記録層52の電磁特性は実質的に悪影響を受けない。しかしながら、実質的に悪影響を受けない範囲まで、支持層30は少量の磁気粉末を含有していてもよい。一実施形態において、支持層30はまた、少なくとも1種類の主要顔料材料、導電性カーボンブラック、研磨材またはヘッドクリーニング剤、バインダー樹脂、ヘッドクリーニング剤バインダー、手入れ処理剤(service treatment agent)、潤滑剤、ステアリン酸および/または溶剤も含んでいてよい。支持層50の材料を混合し、続いて、支持層50を基材32の上面38にコートする。
一実施形態において、磁気記録層52は、磁気顔料、研磨材またはヘッドグリーニング剤、バインダー系、1種類以上の潤滑剤、従来の界面活性剤または湿潤剤、および/または1種類以上の溶剤の分散液を含む。磁気顔料の分散液は、金属鉄および/または鉄の合金を含み、一般に信頼および耐久性のある表面を記録記憶データに与えるように構成される。磁気記録層52の材料を混合し、支持層50の上面54にコートする。一実施形態において、信号対雑音比を増大し、磁気記録媒体30のエラー率を減少するために構成された特性を備えた記録面56を与えるために、磁気記録層52は支持層50に適用される。
裏側
裏側36は、磁気記録媒体30の耐久性、および磁気記録媒体30とリード/ライト機構との間の摩擦量を改善するために構成されている。裏側36は、主に、カーボンブラック、アルミナ、二酸化ケイ素、二酸化チタン等といった1つ以上の磁気または非磁気粒子からなる。それゆえ微粒子は、適切なバインダー、界面活性剤、バインダー系を形成する補助粒子および溶剤と共にインクとして分散される。一実施形態において、バインダー系は、適宜、コーティング剛性を修正するために適切にブレンドされたポリウレタン樹脂およびニトロセルロールのうち少なくとも1種類を含む。
一実施形態において、裏側36は、適切なバインダー樹脂と組み合わせられたカーボンブラック粒子を含む。一例において、磁気記録媒体30の裏側36は、裏側36の合計組成物重量に基づいて、単位重量当たり約20〜約50パーセント、より好ましくは単位重量当たり約30〜約40パーセントのカーボン粒子を含む。
裏側36は、従来技術において一般的な二峰性裏側表面18(図1)に比べて比較的ランダムな裏側表面42(例えば、ガウス表面に近づく表面)を提供するように構成されている。これを考慮すると、裏側36のカーボンブラック粒子は実質的に均一なサイズである。一実施形態において、カーボンブラック粒子は、一次粒子または平均粒子サイズが約10nm〜約30nm、より好ましくは約15nm〜約25nmの1つ以上の群から選択されるため、カーボンブラック粒子は、本出願の目的についてサイズが略均一である。一実施形態において、カーボンブラック粒子の平均一次粒子サイズは約100nm未満である。一実施形態において、実質的に均一な粒子を用いると、主面が平滑になるように特に構成されていないため、実際に、従来技術よりも全体が粗い表面として裏側表面42が提供される。しかしながら、一般に大きな粒子を裏側36に用いないため、裏側表面42は、記録面56に形成されたピットまたはエンボスメントの数および/または優占度を減少する。
更に図3を参照すると、製造プロセスの一部および使用中周期的に磁気記録媒体30自体が円形に曲げられている。これを考慮して、曲げるとき、単一な長さの磁気記録媒体30が曲げられて、第1の曲げ部60と、第1の曲げ部60周囲に曲げられた第2の曲げ部62とを画定する。各曲げ部60および62は、記録面56の逆側の山64と谷66を有する裏面42を画定している。図3に示す通り、山64と谷66は、例証の目的のためのみで誇張されている。山64は、一般に二峰性裏側表面に見られる山ほどは高くない(例えば、図1の山20を参照)。
このやり方で、多数の山44が比較的低く均一な高さで提供されるため、比較的大きな複数の山64が近接する曲げ部60または62の記録面56と接触する。記録面56と接触する多数の山64は、近接する記録面56と接触する表面積の広い裏側表面42を提供する。近接する記録面56と接触する裏側表面42の大きな表面積は、広い面積の記録面56にわたって、裏側36から近接する記録面56まで移動する荷重を分配する役割を果たす。従来技術におけるような記録面56の小さな局所領域でなく、記録面積56の大きな領域に荷重を分配すると、近接する曲げ部62の裏側表面42と接触する記録面56の各点には、より小さな部分の負荷がかかる。
エンボスメントまたはピットは、記録面56に沿った不連続な点に力(すなわち、負荷)をかけるため、記録面56と同様に記録面に一般に形成される。特に、裏側表面42の山64は、上述した通り、曲げて、近接する記録面56に対して一般にプレスすると、記録面56と接触する。圧力によって、ピットまたはエンボスメントが記録面56に形成されて、信号対雑音比を減少し、磁気記録媒体30への書き込み、および磁気記録媒体30からの読み出しにおけるエラーが増大する。上記を考慮すると、近接する裏側表面42と接触する記録面56の各領域は、従来技術の磁気記録媒体(図1に示す磁気記録媒体10のような)に比べて比較的小さな負荷を有するため、記録面56に形成されるピットまたはエンボスメントの数が減少し、かつ/または形成されるピットまたはエンボスメントがあまり目立たない。特に、記録面56に形成されるピットまたはエンボスメントは、従来技術の記録面に形成されたピットまたはエンボスメントとは反対に、一般に深さが浅く、比較的直径が小さい。記録面ピットおよびエンボスメントを減少することにより、信号対雑音比およびエラーをはじめとする、記録面56の電磁性能および信頼性が改善される。
一実施形態において、裏側36は、磁気記録媒体30の全長に沿って、信号対雑音比および/またはエラーの変化を減少させる役割を果たす。一例において、磁気記録テープ30の全長に沿った任意の第1の位置で測定した第1のスカート信号対雑音比は、磁気記録媒体30の全長に沿った任意の第2の位置で測定した第2のスカート信号対雑音比と約0.5dB未満異なる。一例において、磁気記録媒体30の全長に沿った任意の第1の位置で測定した第1のスモールエラー率は、磁気記録媒体30の全長に沿った任意の第2の位置で測定したスモールエラー率と約0.25エラー/m未満異なる。
裏側36を形成する分散液は、1種類以上の湿潤剤を更に含んでいてもよい。有用な湿潤剤としては、レシチン、酢酸エムコール(emcol acetate)、ホスホリル化ポリオキシアルキルポリオール、界面活性剤、変性ポリエステル樹脂といった分散剤等が挙げられる。
分散液を作成するのに用いる溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエンおよびシクロヘキサノンおよびこれらのブレンド、同様に、例えば、キシレン、メチルイソブチルケトンおよびメチルアミルケトンをはじめとするその他溶剤、ならびにその他の好適な溶剤、または溶剤の組み合わせが挙げられる。一実施形態において、裏側36に用いる溶剤は、単位重量当たり合計で約60〜約80パーセントのメチルエチルケトン、単位重量当たり約20〜約30パーセントのトルエン、および単位重量当たり約1〜約10パーセントのシクロヘキサノンを含むブレンドである。具体例を挙げると、溶剤は、単位重量当たり約75パーセントのメチルエチルケトン、単位重量当たり約20パーセントのトルエン、および単位重量当たり約5のシクロヘキサノンを含む。
裏側36の分散液処方は、活性剤または架橋剤を更に含む。一実施形態において、活性剤は、メチルエチルケトン(MEK)中テトラメチロールプロパン(TMP)付加物と、ブタンジオール付加物を含む化学処方を有する。裏側36にその他の活性剤を用いることも考えられる。
製造プロセス
製造について、支持層30の各成分を上述したやり方で組み合わせて、基材32に適用されるコーティングを形成する。同様に、磁気記録層52と裏側36もそれぞれ混合して、磁気記録媒体30に後に添加する各コーティング混合物を形成する。
一実施形態において、磁気記録媒体30の特定の製造プロセスには、インライン部分と1つ以上のオフライン部分とが含まれている。インライン部分には、その他材料について基材32のスプールまたは供給部からの巻き戻しが含まれる。基材32の下側40を裏側36材料でコートし、裏側36を、一般的に、従来のオーブンを用いて乾燥する。磁気側34をまた基材32に適用する。二重層磁気側34については、支持層50をまず、基材32に直接適用し、磁気記録層52を支持層50の上にコートする。あるいは、基材32の裏側36の適用前に磁気側34を基材32に適用することができる。一実施形態において、ウェット・オン・ウェット、デュアルスロット、連続染色またはその他コーティングプロセスを用いて支持層50、磁気層52および裏側36を基材32または互いに適用する。単一層磁気側34構造を用いる実施形態において、磁気記録層52を基材32に直接適用する。
コートした基材32を磁気的に配向し、乾燥して、インラインカレンダ加工ステーションに進める。より具体的には、1つ以上の磁界に通すことにより、磁気記録媒体30を配向させて、磁気記録層の金属粒子の磁気配向を略揃える。一例において、各磁界は、電気コイルおよび/または永久磁石により形成される。
一実施形態によれば、コンプライアント・オン・スチール(COS)と呼ばれるインラインカレンダ加工は、1つ以上のインラインニップステーションを用いる。それぞれにおいて、鋼またはその他略ノンコンプライアントなローラ接触部その他が、記録面56に適用され、ゴム化またはその他略コンプライアントなロール接触部その他が基材32の逆側の外側表面裏側36に適用される。略ノンコンプライアントなロールは、基材32の磁気コート側に所望の程度の平滑度を与えるために適用される。一実施形態において、カレンダ加工には更に、磁気記録媒体と接触するローラの加熱が含まれる。
あるいは、インラインカレンダ加工は「スチール・オン・スチール」(SOS)であり、対向する両ロールが鋼である。このプロセスでは、それぞれ略ノンコンプライアントなロールを有する1つ以上のニップステーションを用いてもよい。インラインカレンダ加工後、コートした基材32を曲げる。プロセスを、精密な単独機で行われるオフライン部分に進める。磁気記録媒体30を巻戻してカレンダ加工する。オフラインカレンダ加工には、磁気記録媒体30を、一連の略ノンコンプライアントなローラ、すなわち多数の鋼ローラに通過させることが含まれる。ただし鋼以外の材料を用いてもローラを形成してもよい。磁気記録媒体30を2回目に巻く。
一実施形態において、磁気記録媒体30をまたヒートソークプロセスに進める。ヒートソークプロセスは、磁気テープ媒体30の完全な巻いたロールを50°Fの環境に48時間置いて、磁気記録媒体材料の硬化を進めて、磁気記録媒体30内の残留応力を緩和させる。一例において、このヒートソークプロセス中、記録層56のピッチングまたはエンボスメントが多く生じる。業界に公知の方法に従って、磁気記録媒体30の巻いた処理済みロールを分割し、研磨し、欠陥試験を行った。
裏側表面の表面測定パラメータ
一実施形態において、裏側表面42を分析して、複数の表面測定パラメータについての値を求める。より具体的には、アリゾナ州タクソンのビーコインスツルメンツ社(Veeco Instruments,Inc.,Tucson,Arizona)製ワイコ(Wyko)(登録商標)光干渉式表面粗さ計(Optical Profier)、または他の適切な装置を用いて裏側表面42を分析して、表面測定パラメータを求める。より具体的には、本出願で用いた値は、ワイコ(Wyko)(登録商標)光学干渉計(Optical Interferometer)を用いて測定した。一例において、分析した表面測定パラメータの少なくとも一部には、スキュー、平均山高さ、山から谷までの粗さ、プラトー比および尖度が含まれる。
スキュー(Rsk)は、粗さ分布の第3のモーメントであり、評価している表面の平均面周囲の表面断面の非対称性を測定する。負のスキューは、谷が優勢であることを示し、正のスキューは山が優勢であることを示す。スキューは、負荷容量、多孔性およびその他特性を示す。負のスキューは、通常、良好な座面についての基準である。磁気記録媒体30に関して、高い山の優占度を減少し、従って、ピットまたはエンボスメントの数および/またはサイズを減少することにより、正のスキューを減少するのが望ましい。しかしながら、少なくとも低レベルの正のスキューを維持して、磁気記録媒体の使用中の取扱いの問題を生じる、磁気記録媒体の過剰の摩擦力を減少するのも一般に望ましい。一実施形態において、磁気記録媒体30のスキューは約0.5未満である。
平均山高さ(Rpm)とは、磁気記録媒体30の長さにわたって裏側表面42の標準面の上に延在している山42の高さの平均のことを指す。これに関して、平均山高さが低いことは、大きな山がほとんどなく、記録面56に形成されるエンボスメントが少ないと解釈される。一実施形態において、磁気記録媒体30の平均山高さは約200nm未満である。
山から谷までの粗さ(R)は、評価領域における10個の最大の山から谷までの分離の平均最大断面である。山から谷までの分離は、山の上部から近接する谷の下部までの距離を測定することにより求められる。山から谷までの粗さは、磁気記録媒体30のような、高い山または深い谷の存在が顕著な場合、アクセスの制限された表面での表面テクスチャを評価するのに有用である。山から谷までの粗さが低いことは、一般により平滑な表面を示している。磁気記録媒体30により画定される山64は一般に従来技術の山より小さいため、磁気記録媒体30は一般に磁気記録媒体30の山から谷までの粗さが減少する。一実施形態において、磁気記録媒体30の山から谷までの粗さは約325nm未満、好ましくは300nm未満である。
プラトー比(Rpm/R)とは、表面の山における上昇度のことを指し、平均山高さおよび山から谷までの粗さに基づいている。従って、山64がスパイク状の外観であることを示す高プラトー比に対して、低いプラトー比は、一般に山64がより丸い、すなわちプラトー状であるということを示している。一実施形態において、磁気記録媒体30のプラトー比は比較的低い。一例において、磁気記録媒体30のプラトー比は0.65未満である。
尖度(Rku)は、裏側表面42の平均線の上下のスパイク分布の尺度であり、一般に表面のランダム性を示す。特に、尖度は、測定表面の粗さ分布の第4の派生物である。通常、比較的尖った表面については、尖度は、3を超え、波打った表面については、尖度は3未満、完全にランダムな表面については、一般に尖度は3に等しい。例えば、一例において、一般に真のガウス表面の尖度は3である。このように、従来技術の磁気記録媒体の二峰性表面ではなく、ガウス表面に近い表面粗さを有するのが望ましい。一実施形態において、磁気記録媒体30の尖度は約4.0未満またはこれに等しく、より好ましくは約3.7未満またはこれに等しい。
本発明の実施形態による磁気記録媒体30は、比較的均一なカーボンブラック粒子から形成された裏側を提供する。比較的均一なカーボンブラック粒子を用いると、よりランダムな表面断面を与え、従来技術に一般的に見られる裏側表面よりも高さの低い表面に山が形成される。更に、裏側表面に形成された大きな山の数が多いと、第1の曲げ部の記録面と、近接または第2の曲げ部の裏側との間に広い表面積の界面を与える。このやり方で、曲げた磁気記録媒体の圧力は、記録面により均一に分配され、ピットまたはエンボスメントの数および/または優占度が減少する。従って、ピットまたはエンボスメントの数および/または優占度を減少することにより、その他の磁気記録媒体に比べて、スカート信号対雑音比のような信号対雑音比が増大し、スモールエラーのようなエラーが減少する(例えば、以下の実験結果を参照のこと)。同様に、一実施形態において、スカート信号対雑音比およびスモールエラーの変化もまた、磁気記録媒体の全長に沿って制限される。
実施形態を説明するために特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば、同じ目的を達成するための様々な変形および/または等価実装例は、本発明の範囲から逸脱することなく、説明された特定の実施形態の代替とすることができることが分かるであろう。化学、機械、電気機械、電気およびコンピュータの当業者であれば、本発明を様々な実施形態で行えることが容易に理解されるであろう。本出願では、本明細書に記載した実施形態の応用例や変形例も含むことを意図している。従って、本発明は、特許請求の範囲およびこの等価物によってのみ限定されるものとする。
以下の表に、ワイコ(Wyko)(登録商標)光学干渉計(Optical Interferometer)を用いて測定した様々な磁気記録媒体の表面測定パラメータを挙げる。表1によれば、実施例1および2では、スキュー、平均山高さ、山から谷までの粗さ、プラトー比および尖度が比較例C1〜C4よりも減少した。表面測定値の減少により、テープの近接層に形成されたピットまたはエンボスメントの数および/またはレベルが減少するため、磁気記録媒体のエラーが減少し、信号対雑音比が増加する。
表1
Figure 2006331625
実施例1および2
表1の実施例1および2は、PEN基材の上面にコートされた磁気側を含む磁気記録テープである。裏側は、PEN基材の下面に積層されており、下面は上面の逆側である。各例の裏側は、二酸化チタンフィラー粒子、アルミナ摩耗粒子、顔料用分散剤、硬質バインダー、軟質バインダーおよび活性剤を含んでいる。一実施形態において、これらの成分は、裏側の単位重量当たり約60パーセントから約70パーセントを形成する。より具体的には、実施例1の裏側は、裏側分散液の重量に基づいて、約10.6パーセントの二酸化チタンフィラー粒子、約2.2パーセントのアルミナ摩耗粒子、約2.0パーセントの顔料用分散剤、約22.2パーセントの硬質バインダー、約14.8パーセントの軟質バインダーおよび約15.2パーセントの活性剤を含む。実施例2の裏側は、裏側分散液の重量に基づいて、約11.2パーセントの二酸化チタンフィラー粒子、約2.3パーセントのアルミナ摩耗粒子、約2.1パーセントの顔料用分散剤、約22.5パーセントの硬質バインダー、約14.9パーセントの軟質バインダーおよび約10.2パーセントの活性剤を含む。
実施例1および2の裏側は、単位重量当たり約75パーセントのメチルエチルケトン、単位重量当たり約20パーセントのトルエン、および単位重量当たり約5のシクロヘキサノンを含む溶剤で形成される。
実施例1において、裏側はまた、単位重量当たり約8.3パーセントの一次サイズが約15nmの導電性カーボンブラックおよび単位重量当たり約24.7パーセントの一次サイズが約24nmの導電性カーボンも含む。実施例2において、裏側は、36.8パーセントの一次サイズ約24nmの導電性カーボンブラックを含む。従って、実施例1および2は、一般にカーボンブラックテクスチャード粒子を含まない、同様のサイズのカーボンブラック粒子の例証の磁気記録媒体である。図示した通り、同様のサイズのカーボンブラック粒子は、2つ以上のサイズのカーボンブラック粒子から形成されていても(実施例1のように)、単一のサイズのカーボンブラック粒子から形成されていても(実施例2のように)よい。しかしながら、いずれの場合も、カーボンブラック粒子のサイズは全て比較的同一または均一である。
比較例C1
比較例C1の磁気記録テープは、PEN基材の上面にコートされた磁気側を含む。裏側は、PEN基材の下面に積層されている。比較例C1の裏側は、実施例1および2に関して記載したのと同量の二酸化チタンフィラー粒子、アルミナ摩耗粒子、顔料用分散剤、硬質バインダー、軟質バインダーおよび活性剤から形成される。より具体的には、比較例C1の裏側は、裏側分散液の重量に基づいて、約11.1パーセントの二酸化チタンフィラー粒子、約2.2パーセントのアルミナ摩耗粒子、約2.1パーセントの顔料用分散剤、約22.5パーセントの硬質バインダー、約14.9パーセントの軟質バインダーおよび約10.2パーセントの活性剤を含む。
比較例C1は更に、単位重量当たり約36.7パーセントの一次サイズが約24nmの導電性カーボンブラック粒子および単位重量当たり約0.2パーセントの一次サイズが約700nmのシリカテクスチャー粒子を含む。従って、シリカテクスチャー粒子を用いると、得られる磁気テープ媒体に形成される山の高さが高くなり、表1に示される通り、一般に実施例1および2に比べて表面パラメータ測定値の増大につながる。
比較例C2〜C4
比較例C2〜C4の磁気記録テープは、PEN基材の上面に積層された磁気側を含む。裏側は、PEN基材の下面にコートされている。比較例C2〜C4の裏側は、実施例1および2に関して記載したのと同量の二酸化チタンフィラー粒子、アルミナ摩耗粒子、顔料用分散剤、硬質バインダー、軟質バインダーおよび活性剤からそれぞれ形成される。より具体的には、比較例C2の裏側は、裏側分散液の重量に基づいて、約11.0パーセントの二酸化チタンフィラー粒子、約2.3パーセントのアルミナ摩耗粒子、約2.1パーセントの顔料用分散剤、約22.5パーセントの硬質バインダー、約14.9パーセントの軟質バインダーおよび約10.2パーセントの活性剤を含む。
比較例C2は更に、単位重量当たり約36パーセントの一次サイズが約24nmの導電性カーボンブラック粒子および単位重量当たり約1.0パーセントの一次サイズが約270nmのカーボンブラックテクスチャー粒子を含む。従って、カーボンブラックテクスチャー粒子を用いると、得られる磁気テープ媒体の山の高さおよびその他表面測定パラメータが増大し、一般により高い率およびより顕著なエンボスメントにつながる。
比較例C3およびC4を、比較例C3およびC4が、裏側成分の総重量に対して単位重量当たり約3パーセントおよび約6パーセントの一次サイズが約270nmのカーボンブラックテクスチャー粒子をそれぞれ含む以外は、比較例C2と同様に形成する。従って、比較例C3およびC4では、一般に比較例C2に比べて山の数が更に増える。
スモールエラーおよびスカート信号対雑音比
図4および5は、比較例C4の磁気記録テープに対する実施例1の磁気記録テープの更なる利点を示すグラフである。特に、図4は、磁気記録テープの長さに沿って生じるスモールエラーを示している。「スモールエラー」とは、ある領域に記憶された信号のレベルがその領域に記録された実際の信号よりかなり低い磁気記録媒体の領域のことを指す。このように、スモールエラーとは、本質的に、磁気記録媒体の欠陥のことを指す。スモールエラーとは、通常、磁気記録媒体の基本的な書き込み周波数で3ビット以下の長さのエラーのことを指す。
従って、図4の水平軸は、磁気記録テープに沿った9000mまでの長手位置を示し、垂直軸は1メートル当たりに検出されたエラーの数を示す。図示した通り、スモールエラーの数は、比較例C4に比べて、実施例1で試験した磁気記録テープに沿った各長手位置ではかなり少ない。より具体的には、実施例1の磁気記録テープは、磁気記録テープの実質的に全長に沿ったスモールエラー率が、約0.5エラー/m未満である。スモールエラーの発生を減少させるのが望ましいため、実施例1と同様のやり方で形成された磁気記録媒体は、比較例C4と同様に形成された磁気記録媒体よりも信頼性があると考えられる。
同様に、図5は、試験した磁気記録テープの長さに沿って生じるスカート信号対雑音比を示している。スカート信号対雑音比(SkSNR)は、磁気記録媒体の基本書き込み周波数に近い周波数で雑音源を観察するときの変調雑音の尺度である。スカート信号対雑音比は、通常、山の信号出力と、磁気記録媒体の基本書き込み周波数102メガヘルツ内の積算雑音電力を比較することにより測定される。スカート信号対雑音比を測定する1つの例示的な方法が、ECMA国際規格(International Standard)319に記載されている。
従って、水平軸は、磁気記録テープに沿った9000mまでの長手位置を示し、垂直軸は磁気記録テープに沿った対応位置で測定されたスカート信号対雑音比を示す。図示する通り、実施例1の磁気記録テープのスカート信号対雑音比は、磁気記録テープに沿った略全ての位置で、比較例C4の磁気記録テープに沿ったスカート信号対雑音比に比べて一定して高い。特に、実施例1の磁気記録テープは、磁気記録テープの実質的に全長に沿って、約0.2相対dBを超えるスカート信号対雑音比を示す。意外なことに、実施例1のスカート信号対雑音比は、曲げたテープの中心近傍で(すなわち、磁気記録テープの9000m末端に向かって)磁気テープが記憶すると、実際に改善される。スカート信号対雑音比が高いと信号がより強いことを示すため、実施例1の磁気記録テープは、比較例C4の磁気記録テープよりも一定して強い信号を与える。
従来技術の曲げられた磁気記録媒体の一部の概略側面図である。 磁気記録媒体の一実施形態の概略断面図である。 曲げられた磁気記録媒体の一実施形態の一部の概略側面図である。 1メートル当たりの実験のスモールエラー結果対様々な磁気記録媒体の長さに沿った長手位置を示すグラフである。 実験のスカート信号対雑音比結果対様々な磁気記録媒体の長さに沿った長手位置を示すグラフである。
符号の説明
10 磁気記録テープ
12 第1の曲げ部
14 第2の曲げ部
16 記録面
18 裏側表面
20 山
22 谷
30 磁気記録媒体
32 基材
34 磁気側
36 裏側
38 上面
40 下面
42 裏側表面
50 支持層
52 磁気記録層
54 上面
56 記録面
60 第1の曲げ部
62 第2の曲げ部
64 山
66 谷

Claims (6)

  1. 第1の表面と、前記第1の表面の逆側の第2の表面とを画定している基材と、
    前記基材の前記第1の表面に延在していて、記録面を画定している磁気側と、
    前記基材の前記第2の表面に延在していて、前記基材と逆側の裏面を画定している、尖度が3.5以下である裏側と、
    を含む磁気記録テープ。
  2. 前記裏面の山から谷までの高さが300nm未満である請求項1記載のテープ。
  3. 前記裏面の平均山高さが200nm未満である請求項1記載のテープ。
  4. 前記磁気記録テープの、前記磁気記録テープの実質的に全長に沿ったスカート信号対雑音比が約0.2相対dBを超える請求項1に記載のテープ。
  5. 前記磁気記録テープの全長に沿った任意の第1の位置で測定した第1のスカート信号対雑音比が、前記磁気記録テープの前記全長に沿った任意の第2の位置で測定した第2のスカート信号対雑音比と、約0.5dB未満異なる請求項1に記載のテープ。
  6. 前記裏側が、全体の平均サイズが30nm未満またはこれに等しい複数のカーボンブラック粒子を含む請求項1に記載のテープ。
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