JP2006330961A - 情報記録媒体と情報記録媒体の使用方法 - Google Patents

情報記録媒体と情報記録媒体の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一枚のベースフィルムに、独立した2つ(又は3ないし9)の非接触ICタグ回路を配置し、情報記録の確実性を担保できる情報記録媒体等を提供する。
【解決手段】 本情報記録媒体の第1は、連続した一枚のベースフィルム3面に、アンテナ構造12a,12bと当該アンテナ構造に非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップ13a,13bが結合した実質的に同一特性の独立した2つの非接触ICタグ回路10a,10bが隣接して配置されていることを特徴とし、本情報記録媒体の第2は、連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合した実質的に同一特性の独立した3ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されていることを特徴とする。
本情報記録媒体1は、重複記録や分散記録等各種の使用方法に用いることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報記録媒体と当該情報記録媒体の使用方法に関する。詳しくは、連続した一枚のベースフィルム面に独立した2つの非接触ICタグ回路が隣接して配置されているか、3ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されている特徴がある情報記録媒体に関する。このような情報記録媒体は同一の被着体(物品)に貼着して同時に使用できるので、特有の使用効果を発揮することができる。
本発明の情報記録媒体は、通常の非接触ICタグとして用いられるが、特に情報の欠損が問題となるシステム等に用いて信頼度を高める用途に好適に用いられるものである。
本発明の情報記録媒体の使用方法は、上記情報記録媒体を被着体(物品)に貼着して、同一の情報を実質的に同時に記録するので、情報の記録間違いを生じることがない。また、後に記録された情報記録媒体に直前にリーダライタが読み取りしたICチップのユニーク番号を記録することで、情報媒体の進行方向等を識別することができる。
本発明の情報記録媒体の利用分野は、運送や流通、販売管理、工場工程管理、商品の配送や荷物の取り扱い、イベントの分野であり、具体的な用途としては荷札、ラベル、伝票、チケット類、となる。
非接触ICタグは、情報を記録して保持し非接触で外部装置と交信して情報交換できるので、運送や物流等における認識媒体として、あるいは商品の品質管理、在庫管理等の識別媒体のように、各種目的に多用されるようになってきている。
しかし、非接触ICタグに用いられる集積回路(ICチップ)は精密部品であり、ある意味では脆弱な電子機器であるため、激しい取り扱いや劣悪な環境条件の下ではICチップに不具合が生じて、データの欠損が生じる場合がある。また、情報交換後に、ICチップが破損する場合も生じる。一方、非接触ICタグ側に欠陥がなくても通信条件等により必ずしも確実な情報交換がされるものとは限らない。
またさらに、リーダライタから受信する情報量が大量であって、一つの非接触ICタグのみでは情報を記録しきれない場合も生じて、データが欠損する場合もある。
かかるデータ欠損が生じる場合は、システム全体の信頼性が低下し、ひいては非接触ICタグの利用そのものを断念することにもなりかねない。
そこで、情報の記録に冗長性を持たせて記録し、多少のコスト増は見込まれるものの、データの信頼性を高めることができる非接触ICタグ(情報記録媒体)が求められることがある。しかし、従来、そのような非接触ICタグは市場に提供されていない。
そこで従来から、バックアップ用として非接触ICタグを2枚貼着したり、非接触ICタグに目視可能なコード、例えばバーコードや2次元バーコード、OCR等を表面に設けてバックアップすることも行われている。しかし、複数枚の同一の非接触ICタグを準備して貼着することは手間がかかるし、複数種の情報を読み取りする場合も時間がかかり利便性が低下する問題がある。そこで、連続した一枚のベースフィルム面に独立した2以上の非接触ICタグ回路を設けることが考えられる。
このような技術として特許文献1は、複数のICモジュールを独立してカード基材に設けたICカードを提案しているが、接触型ICカードであり、もとより非接触ICタグに関するものではない。特許文献2も同様なICカードを提案しているが、非接触ICタグに関するものではない。特許文献3は、単一のICチップに対して平面状コイルとコンデンサからなる複数の共振ユニットを有する非接触ICカードを提案している。しかし、このもののICチップは一個であるから複数の非接触ICタグを有するものとは相違している。
特開昭58−1344456公報 実開昭61−107062号公報 特開2001−109861号公報
一方、情報処理の分野では、1のコンピュータシステムに対して外部記憶媒体を複数台設け、情報の記録に冗長性を持たせシステムの信頼性を高めることや分散して記録することが従来から行われている。いわゆるミラーリングやストライピングといわれる技術である。ミラーリングは複数の外部記憶媒体(ハードディスク)に同一情報を重複記録して、万一、一方のハードディスクが不具合となっても他方のハードディスクから読み出そうとするものである。ストライピングは、複数のディスクを1台のディスクと同じように扱うものである。ディスクからへの書き込みや読み出し処理を複数のディスクに分散し、同時並行的に実行することで、アクセス速度を高速化する、あるいは大容量化を図るものである。本願発明も本質的にはこれらの効果を目的とするものであるが、非接触ICタグとして独特の使用方法を行うこともできる。
従来の非接触ICタグは、一枚のベースフィルム面に、1のアンテナ構造とそれに結合したICチップを有するのが通常の形態である。したがって、当該非接触ICタグに情報記録した場合、使用状態においてICタグに不具合を生じるか、間違ったデータ記録がされた場合は、読み取りが不可能になるか間違ったデータが読み取りされる問題があった。 このような場合は、被着した物品や個人の認証ができなくなる問題がある。したがって、重要な情報であってデータの冗長性を持たせて記録したい場合、あるいは大量の情報を受信する場合は、同一特性の複数の非接触ICタグを選んで使用する必要があり、手間がかかる問題があった。また、ICチップへの記録と同時に可視情報を記録する場合は、複数装置が必要になることや書き込みや認識に時間や手間がかかり、実用的には問題が多いものであった。
また、非接触ICタグの特殊な利用方法をする場合、例えば、物品に2以上の非接触ICタグを貼着して、リーダライタにより読み取られる順序により、物品の進行方向を取得したい場合、あるいは進行方向を制御したい場合、等にも複数の非接触ICタグを使用する必要があり、同様に手間がかかる問題があった。
そこで本発明では、一枚のベースフィルムに複数の同一特性の非接触ICタグ回路を保持させれば、問題を解決できることを着想して本発明の完成に至ったものである。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した2つの非接触ICタグ回路が隣接して配置されていることを特徴とする情報記録媒体、にある。
上記情報記録媒体において、非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、2つの非接触ICタグ回路を同一指向方向になるように並列して配置してもよく、2つの非接触ICタグ回路を互いに直交する指向方向になるように配置してもよい。
また、アンテナ構造は平面状の捲線コイルアンテナであっても、平面状のダイポールアンテナであってもよい。
本発明の要旨の第2は、連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した3ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されていることを特徴とする情報記録媒体、にある。
上記情報記録媒体において、非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、全ての非接触ICタグ回路を同一指向方向になるように並列して配置してもよく、隣接する2つの非接触ICタグ回路間の指向方向を互いに直交する方向になるように配置してもよく、全ての非接触ICタグ回路が異なる指向方向になるように配置してもよい。また、アンテナ構造は平面状の捲線コイルアンテナであっても、平面状のダイポールアンテナであってもよい。
本発明の要旨の第3は、上記請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの同一の情報を2つの非接触ICタグ回路のICチップに実質的に同時に重複して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第4は、上記請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの同一の情報を3ないし9の非接触ICタグ回路のICチップに実質的に同時に重複して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第5は、上記請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの情報を2つの非接触ICタグ回路のICチップに分散して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第6は、上記請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの情報を3ないし9の非接触ICタグ回路のICチップに分散して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第7は、上記請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を2つの非接触ICタグ回路に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第8は、上記請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を3ないし9の非接触ICタグ回路に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の要旨の第9は、連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した2ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されている情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を2ないし9の非接触ICタグ回路に実質的に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することにより、当該被着体の当該リーダライタに対する進行方向を取得することを特徴とする情報記録媒体の使用方法、にある。
本発明の情報記録媒体は、連続した一枚のベースフィルム面に、2以上の同一特性の非接触ICタグ回路が隣接して配置されているので、同一情報を2以上の非接触ICタグに重複して記録することができ、万一、通信状況が悪化したり、非接触ICタグに不具合が生じても、あるいは書き込み後にデータの損壊が生じても、いずれかの非接触ICタグに記録することができ、またはデータの残存するICチップの情報を読み取りすることができるので、データの欠損が生じることが少ない。
本発明の情報記録媒体は、非接触ICタグが指向性を有する場合に、2以上の非接触ICタグ回路の指向方向が異なる方向に配置されている場合には、いずれかの非接触ICタグ回路がより良好な通信状態を確保できるので、劣悪な通信状態であっても情報の授受に欠損を生じることが少なくなる。
本発明の情報記録媒体の使用方法(請求項9、請求項10)によれば、2以上の非接触ICタグ回路の各ICチップに、同一リーダライタからの同一の情報を実質的に同時に重複して記録できるので、書き込み不良やデータの損壊が生じても欠損を生じることがなく、信頼性を高めることができる。
本発明の情報記録媒体の使用方法(請求項11、請求項12)によれば、2以上の非接触ICタグ回路の各ICチップに、同一リーダライタからの情報を実質的に同時に分散して記録できるので、データ量が大きくなる場合も情報の欠損を生じることが少なく、信頼性を高めることができる。
本発明の情報記録媒体の使用方法(請求項13、請求項14)によれば、2以上の非接触ICタグ回路の各ICチップに同一の情報を実質的に同時に記録でき、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を後の非接触ICタグ回路のICチップに記録するので、データの書き込み順序を知ることができ、これにより各種の情報解析をすることができる。
本発明の情報記録媒体の使用方法(請求項15)によれば、被着体(物品)に情報記録媒体を貼着して、その進行方向を管理できるので、製造物や搬送物の処理や管理を誤ることがなくなる。
本発明の情報記録媒体について、以下図面を参照して説明する。
図1は、本発明の情報記録媒体の第1実施形態の例を示す平面図、図2は、図1の断面図、図3は、第1実施形態の他の例を示す平面図、図4、図5、図6、図7、図8、図9は、第2実施形態の各種例を示す平面図、図10は、本発明の情報記録媒体の使用方法を説明する図、である。
図1は、本発明の情報記録媒体の第1実施形態の例を示す平面図である。
図1のように、本発明の情報記録媒体1は、連続した一枚のベースフィルム3面に、2つの非接触ICタグ回路10a,10bが形成されている。非接触ICタグ回路10aは、アンテナ構造12aと当該アンテナ構造に結合したICチップ13aを有し、非接触ICタグ回路10bはアンテナ構造12bと当該アンテナ構造に結合したICチップ13bを有している。ICチップ13a,13bは、非接触通信機能部と制御部および情報記憶用のメモリを備える通常のものである。ICチップ13a,13bはアンテナの端部t1,t2に装着されている。アンテナ構造12a,12bは、図1の場合、平面状の捲線コイル状にされているが、平面状のダイポール型やパッチアンテナ型のものであってもよい。これら2つの非接触ICタグ回路10a,10bは実質的に同一特性であるように調整され、相互に電気的に接続せず干渉も生じないようにされている。
図2は、図1のICチップ13a,13bをとおる部分の断面図である。
本発明の情報記録媒体1は、ベースフィルム3のアンテナ構造12a,12b面には、通常は接着剤層5を介してプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面基材4により被覆されている。アンテナ構造12a,12bやICチップ13a,13bが直接外面に露出しないようにするためである。ただし、表面基材4は必須の構成ではない。
図示の都合上、アンテナパターン12a,12bと接着剤層5との間は、隙間が空いているように見えるが実際は密着しているものである。
以上の構成は、2つの非接触ICタグ回路を有すること以外は、通常の非接触ICタグと同様のものである。ベースフィルム3の下面には、情報記録媒体1を被着体(物品)に貼着するための粘着剤層6を有し、剥離紙7で保護されているのが通常である。
図3は、第1実施形態の他の例を示す平面図である。図3のように、当該情報記録媒体1も、連続した一枚のベースフィルム3面に、2つの非接触ICタグ回路10a,10bが形成されている。非接触ICタグ回路10aはアンテナ構造12aと当該アンテナの端部t1,t2に結合したICチップ13aを有し、非接触ICタグ回路10bはアンテナ構造12bと当該アンテナの端部t1,t2に結合したICチップ13bを有している。 図1の情報記録媒体1が、2つの非接触ICタグ回路10a,10bが同一方向に並行して配置されているのに対し、図3の場合は、2つの非接触ICタグ回路10a,10bが直交する方向に配置されている違いがある。
このように配置を直交させる場合は、非接触ICタグ回路10aが受送信する電波に対して矢印Y1の方向に指向性を有する場合に、非接触ICタグ回路10bの電波に対する指向性は矢印Y2の方向になり、異なる指向性を持たせられる利点がある。受信状態が良好でない場合にもいずれかの非接触ICタグ回路がリーダライタとの間で、より良好な状態で受送信できることになる。指向性とはアンテナの方向に対する放射の強さをいうが、三次元の空間に放射されるため平面的に表せるものではないが、図3では、便宜的に矢印Y1,Y2を平面上に表示している。どのうようなアンテナ構造であっても多少の指向性を有するものである。
図4〜図9は、第2実施形態の情報記録媒体2の例を示す平面図である。第2実施形態では、連続した一枚のベースフィルム3面に、3ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して形成されている特徴がある。上限を9とする特別な理由はないが、10以上にもする必要性を特に認められないからである。
図4の場合は3つの非接触ICタグ回路のものを示している。図4のように、情報記録媒体2は、連続した一枚のベースフィルム3面に、3つの非接触ICタグ回路20a,20b,20cが形成されている。非接触ICタグ回路20aはアンテナ構造22aと当該アンテナ構造に結合したICチップ23aを有し、非接触ICタグ回路20bはアンテナ構造22bと当該アンテナ構造に結合したICチップ23bを有し、非接触ICタグ回路20cはアンテナ構造22cと当該アンテナ構造に結合したICチップ23cを有している。ICチップ23a,23b,23cは非接触通信機能部と制御部および情報記憶用のメモリを備える通常のものである。
図4の場合、アンテナ構造22a,22b,22cは、平面状のダイポールアンテナを示しているが、捲線コイル状のものであっても勿論構わない。ダイポールアンテナは、ベースフィルム3にラミネートされた金属箔のフォトエッチングするか、導電性印刷インキ等により印刷して形成されたものである。これら3つの非接触ICタグ回路20a,20b,20cは実質的に同一特性であるように調整され、相互に電気的に接続されてなく、相互に干渉も生じないようにされている。
図4において、アンテナ構造(ダイポールアンテナ)の指向性は矢印Y3,Y4,Y5で表示されている。したがって、3つの非接触ICタグ回路20a,20b,20cは隣接回路間でその指向方向が互いに直交する配置にされているが、同一方向であっても良いものである。同一特性の非接触ICタグ回路を3ないし9を連続した一枚のベースフィルム面に備えることにより、情報の冗長記録性を一層高めることができ、分散記録の場合は全体の情報量を大きくすることができる。
図5、図6、図7、図8、図9は、同第2実施形態の各種例を示す平面図であって、図5は同一ベースフィルム3面に4つの非接触ICタグ回路を有する場合、図6は5つの非接触ICタグ回路を有する場合、図7は6つの非接触ICタグ回路を有する場合、図8と図9は9つの非接触ICタグ回路を有する場合、を示している。
図5(A)は、4つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20dの指向性が同一方向になるように配置した情報記録媒体2で、通信状態が安定である場合に使用することができる。この場合は、各非接触ICタグ回路のICチップ23a,23b,23c,23dに同一リーダライタからの同一情報を重複して記録し、データの確実性を高めてもよいし、情報を各非接触ICタグ回路のICチップに分散して記録してもよい。
図5(B)は、4つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20dの指向性が、交互に直交するように配置した情報記録媒体2で、通信状態の不安定性を考慮したものである。いずれの状態でも受信できる場合は、上記図5(A)の使い方と同様の使用方法をできる。
図6は、5つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20d,20eの指向性が同一方向になるように配置した情報記録媒体2で、通信状態が安定である場合に使用することができる。この場合は、各非接触ICタグ回路のICチップ23a,23b,23c,23d,23eに同一情報を重複して記録し、データの確実性を高めてもよいし、情報を分散して記録してもよい。同一情報を記録した後には、記録した非接触ICタグ回路を分断して異なる各種の用途に利用することもできる。また、図6の場合の特有の使用方法であるが、円筒状の容器や立体物の胴面に巻き付けて使用する場合にも好適な情報記録媒体になる。
図7は、6つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20d,20e,20fの指向方向が、交互に直交するようにマトリックス状に配置した情報記録媒体2で、通信状態の不安定性を考慮したものである。図7において、上側の3つの非接触ICタグ回路20a,20b,20cの指向方向と下側の3つの非接触ICタグ回路20d,20e,20fの指向方向は逆向きになるようにされている。これにより、情報記録媒体2がどのような位置、あるいは曲面等に貼着された場合でも交信の確率を高くすることができる。いずれの状態でも受信できる場合は、上記図6の使い方と同様の使用方法をできる。
図8は、9つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g,20h,20iの指向方向が、すべて異なるように互いに40度の間隔で円環状に配置した情報記録媒体2である。通信状態が非常に不安定な場合を考慮したもので、いずれかの非接触ICタグ回路で交信を確保する目的のためのものである。
図9は、9つの非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g,20h,20iの指向方向が、すべて同一になるようにし、かつICチップの位置が相互に等間隔になるようにマトリッスク状に配置した情報記録媒体2である。このような情報記録媒体2は、後述するように被着体(物品)に貼着して、物品の非接触リーダライタに対する進行方向を取得(識別)するために有用となるものである。もちろん、データの重複記録や分散記録する用途にも有効である。
本発明の情報記録媒体2は、図示した4、5、6、9の非接触ICタグ回路の場合とは異なる各種の配置が可能であり、図示しない7または8の非接触ICタグ回路の場合も、目的に応じて各種の配置が可能であり、各種の情報記録媒体2を実現できることは当業者には自明なことである。
本発明の情報記録媒体の使用方法は、上記の各種実施形態の説明と共に概略説明してきたが、以下、なお補足して説明する。
[第1の使用方法]
第1の使用方法は、同一特性の各非接触ICタグ回路に同一の情報を重複して記録することである。情報処理技術におけるミラーリングに相当する記録方法である。この場合は、データに冗長性を持たせることと、通信状態が不安定であるために異なる指向方向に配置された非接触ICタグ回路に対して記録し、情報記録の確実性を確保する目的のためである。この場合、同一特性の非接触ICタグ回路が、同一のリーダライタの非接触通信領域に複数存在することになるので、通信のコリジョン(衝突)が生じることもあり得るが、コリジョンを排して通信する技術が確立しており、実質的には同一時間内であるが、順次、非接触ICタグ回路を選択して非接触通信が行われることになる。
いずれかが読み取られれば、情報記録媒体の付された対象物や個人を特定でき、後にデータを利用する場合は、いずれか1の非接触ICタグ回路からリーダライタの書き込みした情報を読み取りできれば目的が達成される。
[第2の使用方法]
第2の使用方法は、同一特性の各非接触ICタグ回路に、情報を分散して記録することである。情報処理技術におけるストライピングに相当する記録方法である。情報処理では複数ドライブに「分散書き込みする」と表現している。この場合は、1つの非接触ICタグ回路のICチップの記憶容量を小さいものとしながら情報記憶媒体1または情報記憶媒体2全体としての記憶容量を大きくすることができる。リーダライタから取得する情報量の変動が大きい場合に有効に利用できる使用方法である。
「分散して記録」とは「分割して記録」と考えても同じであるが、2以上のICチップのメモリに記録することである。この場合、1のICチップが一杯になった際に次のICチップに記録する方法と、複数あるICチップに逐次一定量ずつ分散して記録していく方法とがあるがいずれであっても構わない。
分散記録の場合にも通信のコリジョンを生じ得るが、リーダライタは1の非接触ICタグ回路を選択して交信し、当該回路からICチップの記憶情報量が限界になった旨の信号を受信した場合には、次のいずれかの非接触ICタグ回路を選択して交信し、順次必要な情報を記録するようにプログラムすることもできる。後に情報を利用する場合は、情報を記録した全ての非接触ICタグ回路からリーダライタの書き込みした情報を読み取りして合成し、1つの大きな情報を取得することができる。
[第3の使用方法]
図10は、本発明の情報記録媒体の使用方法を説明する図であるが、主として第3の使用方法に関するものである。
第3の使用方法は、同一特性の各非接触ICタグ回路に、原則として同一情報を記録するが、各非接触ICタグ回路のICチップに記録されている固有のユニーク番号(一般には、ユニークIDという場合もある。)を利用する方法に関する。
一般に、非接触ICタグ用のICチップには、必ずチップ製造時にユニーク番号が付与される。このユニーク番号は、その名が示すようにICチップ毎に固有の番号が付されていて重複した番号が無いことが原則である。また、一般的には、書き換え/消去が不可能なROMに記録されている特徴がある。
ユニーク番号の付与方式は、各社各様の方式があって、統一された規格があるものではないが、今後永続して使用しても重複した番号が生じないこととする観点から長大な番号を付与することが必要とされる。一例として、8バイト分=2の64乗通りの付与方式がされる場合がある。ROMへの記録はマスクROMで書く場合もあり、ソフト的に書換え不能にする場合もある。
非接触ICタグや非接触ICカードは、リーダライタ(R/W)端末から送られてくる電磁波が供給されることによって活電状態となる。このため、現在実用化されている非接触ICタグや非接触ICカードは、13.56MHzの電磁波の到達範囲(通信可能範囲)内に入ると自動的に活電状態となり、それと同時に非接触ICタグは自己のユニーク番号をR/W端末に送信する。このとき、非接触ICタグは、自己のユニーク番号に基づいて乱数を発生し、その値に基づいた幾つかのタイムスロットを切り、いずれかのタイムスロットの期間内にユニーク番号をR/W端末に送信する。
このように、R/W端末から電磁波を受けると、直ちに自己のユニーク番号をR/W端末へ返す方式を「全応答方式」という。
この「全応答方式」の場合、電磁波の到達範囲内に複数の非接触ICタグがあると、それぞれが活電状態になり、自己のユニーク番号を一斉にR/W端末へ向けて送信すると、R/W端末側では一度に複数のユニーク番号を受信することになり、コリジョンが発生し、個々の非接触ICタグを識別できなくなる。
この13.56MHzという周波数は、ISOによって定められたものであるが、今後この周波数を用いて非接触ICタグとR/W端末との通信を行うシステムが増加することが予想される。その場合、R/W端末側では、異なるシステムに用いられる非接触ICタグを明確に区別して、それらを排除する必要がある。
そこで、複数の非接触ICタグが通信可能範囲内にある場合でも、コリジョンを解消して個々のICタグを識別し、R/W端末との通信を確保するシステムが必要となる。
この通信確保のため、次のような規定がされているとのことである。
以下、段落0048までは「情報処理学会ホームページ解説46号」からの部分引用である。なお、以下において、非接触ICカードを例として説明しているが、非接触ICタグの場合も同様と考えることができる。
「2.1リーダライタのトークファースト
リーダライタが主であり、常にリーダライタの呼びかけに応じてカードが従の立場で返信するという原則がリーダライタトークファーストである。リーダライタは、選択したいカードの通信方式を指定し、さらにはカードの属性(アプリケーションの分野など)ごとに対象を絞ったコードを送出し、対応したカードのみが返信を許可される。また、個々の通信確立後も、カードは常にリーダライタからのコマンドの呼びかけに対するレスポンスとして対になって交信し、エラー時の再送要求など、カードからの自立的な発信は行わないことにしている。」
「2.2衝突防止機能(アンチコリジョン)
同じ固有呼び出しコードに対しても、複数のカードが同時に返信を繰り返してきて、通信不能とならないように、カードからの返信手順を制御する機能がアンリコリジョンである。これには、次のような方式がある。複数のカードが同時に異なるIDを返信した場合に、衝突したIDビット位置をリーダライタが検出して各IDのカードに対して通信手順を指示する方式、カード側が返信を行う際にランダムな番号を生成して、リーダライタからの対応する番号マーカの送出を受けて返信する方式、カードがランダム番号に相当する時間経過を待って返信する方式などがある。」
本発明の情報記録媒体の使用方法も、上記のようなアンチコリジョン機能を使用するものであるが、第3の使用方法は上記に加えて、リーダライタ8が検出して交信を行った非接触ICタグ回路のICチップのユニーク番号を、リーダライタ8がその直後に同様に検出して交信した非接触ICタグ回路のICチップのメモリに書き込みすることを行う。
すなわち、図10(A)のように、情報記録媒体2に非接触ICタグ回路20a,20b,20cがあって、非接触リーダライタ8の下を通過する場合に、非接触リーダライタ8はまず、最初に通信可能範囲に入ってきた非接触ICタグ回路20aと交信し、そのICチップのユニーク番号Aを読み取りする。その際、先に読み取りした別の情報記録媒体のICチップのユニーク番号Xを回路20aに書き込みしてもよいが、当該情報記録媒体2のICチップのユニーク番号ではないことの認識に利用されるのみである。
次に、図10(B)のように、情報記録媒体2の非接触ICタグ回路20bが通過する時点で、当該回路にユニーク番号Aを書き込みすると同時に非接触ICタグ回路20bのICチップのユニーク番号Bを読み取りする。さらに、情報記録媒体2の非接触ICタグ回路20cが通過する時点で、当該回路20cにユニーク番号Bを書き込みすると同時に非接触ICタグ回路20cのICチップのユニーク番号Cを読み取りする。
このような操作を1の情報記録媒体2の複数の非接触ICタグ回路の各ICチップに対して順次行えば、後に、非接触ICタグ回路の各ICチップのメモリ内容からユニーク番号を読み取りして、リーダライタ8が交信した順序を解析することが可能となる。
[第4の使用方法]
第4の使用方法は、請求項15にかかる発明であるが、本発明の情報記録媒体2が貼着された被着体(物品)の非接触リーダライタ8に対する進行方向を取得するための方法である。基本的には、上記第3の使用方法を利用するもので、非接触リーダライタ8により各ICチップに記録されたユニーク番号を事後的に解析することで被着体(物品)の進行方向を取得するものである。事後といってもコンピュータによる情報処理によって、実質的に直後の解析が可能である。
例えば、通常の被着体(物品)の搬送速度では、リーダライタ8は通信可能範囲内に入ってくる非接触ICタグ回路の順に交信するので、本発明の情報記録媒体2内の非接触ICタグ回路の交信順序をユニーク番号の解析により、当該情報記録媒体2が付された被着体(物品)のリーダライタ8に対する進行方向を調べることができる。進行方向の直線下にない非接触ICタグ回路のICチップにも書き込みがされるが、接近した順に書き込みすることを原則として、方向性を確認することができる。この場合は実質的にも同時に記録する必要はない。
このような目的のためには、情報記録媒体が2ないし9、好ましくは5ないし9の非接触ICタグ回路が直線状またはマトリックス状に配置されたものを使用するのが好適である。直線状の配置でも、一列方向の識別は可能である。しかし、最初から進行方向が不特定の場合は5ないし9の非接触ICタグ回路をマトリックス状に配置したものが好ましくなる。なお、ユニーク番号の記録に変えて、非接触リーダライタが書き込みをした時刻を記録するものであっても進行方向の取得は可能である。ただし、この場合はリーダライタが時刻を識別し送信する機能が必要になる。被着体(物品)の進行方向の管理は製品の製造過程において誤った処理がされたものを排除したり、適切な流通管理を行う上において重要な意義を有することが多い。
次に、本発明の情報記録媒体の製造工程について説明する。本発明の情報記録媒体は、通常の非接触ICタグの製造工程で製造できるが、多面付けの状態を変化させたりして製品化する特徴がある。非接触ICタグ回路の配置や方向は、フォトエッチングによる製造の場合は、主としてフォトマスク製造の段階で調整することができる。
まず、ベースフィルム3にアンテナ構造12,22をフォトエッチングや印刷等の工程で製造する。フォトエッチングの場合は、目的の情報記録媒体1,2の形態のフォトマスクを準備する。ベースフィルム3には通常、アルミニュウムまたは銅箔をラミネートした基材を使用する。アンテナ構造が平面コイル状の場合、コイル線幅は、通常0.2mmから1.0mm程度の範囲に形成する。このようなアンテナ構造を必要なICタグ回路の数に応じてベースフィルム3面に形成する。次に、当該アンテナ構造12,22の両端t1,t2にICチップ13,23を結合する。必要により、ICチップ13,23を結合したベースフィルム3のアンテナ構造面にプラスチックフィルムまたは紙からなる表面基材4をラミネートする。ベースフィルム3のアンテナ構造とは反対側の面に、剥離紙7に粘着剤層6を設けて貼り付けする。
<材質に関する実施形態>
(1)ベースフィルム
プラスチックフィルムを幅広く各種のものを使用できる。プラスチックフィルムとしては、以下に挙げる単独フィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。
(2)表面基材
プラスチックフィルムや紙基材を幅広く各種のものを使用できる。 プラスチックフィルムとしてはベースフィルムと同様に、上記した各種の材料を使用でき、紙基材としては、上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、ラテックスやメラミン含浸紙、等を使用できる。
(3)接着剤、粘着剤
本明細書で接着剤という場合は、溶剤型や重合型、紫外線硬化型、エマルジョン型、熱溶融型等の各種のものをいい、いわゆる粘着剤型のものをも含むものとする。いずれであっても、双方の材料間を接着すれば目的を達成できるからである。
また、本明細書で粘着剤という場合は、徐々に粘度が顕著に上昇することなく、いつまでも中間的なタック状態を保つものをいうものとする。
接着剤、粘着剤の樹脂組成物としては、天然ゴム系、ニトリルゴム系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリル系、アクリル酸エステル共重合体系、ポリビニルアルコール系、フェノール樹脂系、等の各種材料を使用できる。
以下、実際の実施形態について実施例を用いて説明する。
(第1実施形態の情報記録媒体の製造)
情報記録媒体1のベースフィルム3として、厚み38μmの透明2軸延伸ポリエステルフィルムに25μm厚のアルミニュウム箔をドライラミネートした基材を使用し、これに感光性レジストを塗布した後、2つの平面コイル状のアンテナ構造12a,12bを有するフォトマスクを露光して感光させた。露光現像後、フォトエッチングして、図1のような非接触ICタグ回路10a,10bを有するベースフィルム3が完成した。なお、1の平面コイルの外形が、ほぼ45mm×76mmの大きさとなるようにした。
上記ベースフィルム3の双方の平面コイルの両端部t1,t2に、平面サイズが1.0mm角、厚み150μmであるICチップ13a,13bをフェイスダウンの状態で熱圧をかけて装着した。この情報記録媒体1のICタグ回路10a,10b形成面側のベースフィルム3面に接着剤層5を介してコート紙を表面基材4としてラミネートした。
最後にベースフィルム3の背面に、12μmの粘着剤層6を介して剥離紙7を積層する粘着剤加工を行い、大きさ92mm×155mmに断裁して剥離紙付き情報記録媒体1を完成した。
実施例1の情報記録媒体1に対して、8cm離れた位置から非接触ICタグ回路に対する書き込み読み取り試験をICタグリーダライタ(株式会社ウェルトキャット製「RCT−200−01」;13.56MHz)を使用して行ったところ、双方の非接触ICタグ回路10a,10bのICチップ13a,13bに対して、同一の情報が記録されていることが確認できた。
(第2実施形態の情報記録媒体の製造)
情報記録媒体2のベースフィルム3として、厚み38μmの透明2軸延伸ポリエステルフィルムに25μm厚のアルミニュウム箔をドライラミネートした基材を使用し、これに感光性レジストを塗布した後、9の平面コイル状のアンテナ構造をマトリックス状に配置したフォトマスクを露光して感光させた。露光現像後、フォトエッチングして、図9のような形態の非接触ICタグ回路20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g,20h,20iを有するベースフィルム3が完成した。なお、1の平面コイルの外形が、ほぼ17mm×45mmの大きさとなるようにした。
上記ベースフィルム3の各平面コイルの両端部t1,t2に、平面サイズが1.0mm角、厚み150μmであるICチップ23a,23b,23c,23d,23e,23f,23g,23h,23iをフェイスダウンの状態で熱圧をかけて装着した。このベースフィルム3の非接触ICタグ回路形成面側のベースフィルム3面に接着剤層5を介してコート紙を表面基材4としてラミネートした。
最後にベースフィルム3の背面に、12μmの粘着剤層6を介して剥離紙7を積層する粘着剤加工を行い、全体の大きさを140mm×140mmに断裁して剥離紙付き情報記録媒体2を完成した。
実施例2の情報記録媒体2を被着体(物品)に貼着して、搬送ベルト上を10cm/秒の速度で搬送し、10cm離れた位置から各非接触ICタグ回路に対する書き込み読み取り試験をICタグリーダライタ(株式会社ウェルトキャット製「RCT−200−01」;13.56MHz)を使用して行ったところ、いずれの非接触ICタグ回路の各ICチップに対しても支障なく書き込み読み取りできることが確認された。
また、リーダライタが先に読み取りしたICチップのユニーク番号を読み取りし、当該ユニーク番号を次に交信したICチップに記録するプログラムを作成し、実行させたところ適切に読み取り書き込みがされることが確認された。
本発明の情報記録媒体の第1実施形態の例を示す平面図である。 図1の断面図である。 第1実施形態の他の例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 第2実施形態の各種例を示す平面図である。 本発明の情報記録媒体の使用方法を説明する図である。
符号の説明
1 情報記録媒体(第1実施形態)
2 情報記録媒体(第2実施形態)
3 ベースフィルム
4 表面基材
5 接着剤層
6 粘着剤層
7 剥離紙
8 リーダライタ
10a,10b,10c,・・ 非接触ICタグ回路
20a,20b,20c,・・ 非接触ICタグ回路
12、12a,12b,・・ アンテナ構造
22、22a,22b,・・ アンテナ構造
13,13a,13b,13c,・・ ICチップ
23,23a,23b,23c,・・ ICチップ

Claims (15)

  1. 連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した2つの非接触ICタグ回路が隣接して配置されていることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、2つの非接触ICタグ回路が同一指向方向になるように並列して配置されていることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、2つの非接触ICタグ回路が互いに直交する指向方向になるように配置されていることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  4. 連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した3ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されていることを特徴とする情報記録媒体。
  5. 非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、全ての非接触ICタグ回路が同一指向方向になるように並列して配置されていることを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体。
  6. 非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、隣接する2つの非接触ICタグ回路間の指向方向が互いに直交する方向になるように配置されていることを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体。
  7. 非接触ICタグ回路が受送信する電波に対して指向性を有し、全ての非接触ICタグ回路が異なる指向方向になるように配置されていることを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体。
  8. アンテナ構造が平面状の捲線コイルアンテナか、平面状のダイポールアンテナであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体。
  9. 請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの同一の情報を2つの非接触ICタグ回路のICチップに実質的に同時に重複して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  10. 請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの同一の情報を3ないし9の非接触ICタグ回路のICチップに実質的に同時に重複して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  11. 請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの情報を2つの非接触ICタグ回路のICチップに分散して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  12. 請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一リーダライタからの情報を3ないし9の非接触ICタグ回路のICチップに分散して記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  13. 請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を2つの非接触ICタグ回路に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  14. 請求項4ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を3ないし9の非接触ICタグ回路に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
  15. 連続した一枚のベースフィルム面に、アンテナ構造と当該アンテナ構造に結合した非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップと、を有し実質的に同一特性の独立した2ないし9の非接触ICタグ回路が隣接して配置されている情報記録媒体を被着体に貼着してから、リーダライタによる読み取り書き込みを行い、同一の情報を2ないし9の非接触ICタグ回路に実質的に記録させ、最初の書き込みがされた後に書き込みがされた非接触ICタグ回路のICチップには、直前に当該リーダライタが読み取りし書き込みしたICチップのユニーク番号を記録することにより、当該被着体の当該リーダライタに対する進行方向を取得することを特徴とする情報記録媒体の使用方法。
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