JP2006329902A - 測距装置及び測距方法 - Google Patents

測距装置及び測距方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 比較的簡単な方法により、サンプリングクロック周波数を上げることなく、測距装置の精度を向上させる。
【解決手段】 標準クロック発振器12が発生する標準クロックAは、遅延回路13に入って遅延され、遅延回路13からは、標準クロックの周期の1/4だけ遅延された信号B、1/2だけ遅延された信号C、3/4だけ遅延された信号Dが出力される。これらの遅延信号B、C、Dは、基準クロックAと共に選択回路14に入力され、演算制御装置1からの指令により、これらの内の一つが選択されてサンプリング回路6のサンプリングパルスとして入力される。サンプリング回路6内のシフトレジスタは、選択回路14から入力されるサンプリングパルスが立ち上がるタイミングで、2値化回路10からの信号を最初のレジスタに入力すると共に、各レジスタに記憶されていた2値化信号を次段のレジスタにシフトする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、測定対象物までの距離を測定する測距装置及び測距方法に関するものである。
従来、レーザ光や電磁波を目標物に照射し、その反射光や反射電磁波を受光して、目標物までの距離を測定する測距装置が提案されている。この測距装置では、光や電磁波の放射タイミング(発信タイミング)から反射波の受光タイミング(受信タイミング)までの時間差と、光や電磁波の速度とに基づいて、目標物までの距離を求めるようになっている。
このような距離装置では、時間差の計測精度が、距離の計測精度にそのまま直結する。例えば、標準のクロックパルスの周波数が75MHzの発振器が用いられていれば、クロック周期は約13nsecであり、1標準のクロックパルスの発生間隔に相当する測距の分解能は、光速を考慮して約2mとなる。
ここで、パルス状のレーザ光の発光タイミングとその反射光の受光タイミングとの時間差は、標準のクロックパルス(サンプルクロック)のカウント値として求められるため、距離計測の精度を高めるのであれば、より周波数の高い標準のクロックパルスの発振器を用いればよい。例えば、300MHz程度の発振器を用いれば、当該測距装置の分解能を50cm程度まで上げられる。
しかしながら、このような発振器は高価であるばかりでなく、クロック周波数が高くなった場合には、演算処理回路に使用するIC等も高速応答が可能なものが必要となる。このような問題点に対処するために、レーザ光の発射タイミングを1サンプリングクロック内で徐々にシフトさせることにより、測定精度を向上させる方法が発明され、この発明は特開2002−181934号公報(特許文献1)に公開されている。
特開2002−181934号公報
しかしながら、特許文献1に記載される発明においては、レーザ光の発射タイミングを1サンプリングクロック内で徐々にシフトさせて距離計測を行い、その度数分布を処理することにより測定精度を上げているものの、度数分布を作る際に使用される距離データは、サンプリングクロック周波数によって決まる分解能によって決定されるものであり、その結果、精度の向上には限界があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な方法により、サンプリングクロック周波数を上げることなく、光又は電磁波のパルスを測定対象物に向けて放射し、放射した時間と前記測定対象物で反射された前記光又は電磁波が受信された時間との時間差に基づいて前記測定対象物までの距離を測定する測距方法及び測距装置の精度を向上させることを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、クロックパルスを発生させるクロックパルス発生器と、前記クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射する放射装置と、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信する受信装置と、前記受信装置で受信した前記パルス光をクロックパルスに同期して検出し、前記パルス光の放射から前記信号を検出したクロックパルスまでの時間を計測する計測装置と、前記計測装置で計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算する演算装置と、前記クロックパルス発生器で発生されたクロックパルスをクロックパルスの周期よりも短い時間だけ遅延させた遅延クロックパルスを発生させる遅延装置と、前記計測装置のクロックパルスとして、遅延させていないクロックパルスと前記遅延クロックパルスとをそれぞれ所定回数ずつ選択して前記計測装置に出力する選択装置とを有することを特徴とする測距装置である。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第の手段であって、クロックパルスを発生させるクロックパルス発生器と、前記クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射する放射装置と、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信する受信装置と、前記受信装置で受信した前記パルス光をクロックパルスのタイミングで検出し、前記パルス光の放射から前記信号を検出したクロックパルスまでの時間を計測する計測装置と、前記計測装置で計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算する演算装置と、前記クロックパルス発生器で発生されたクロックパルスをクロックパルスの周期よりも短い複数の異なる時問ずつ遅延させた複数の遅延クロックパルスを発生させる遅延装置と、前記計測装置のクロックパルスとして、遅延させていないクロックパルス及び前記複数の遅延クロックパルスのうち少なくとも2種類のクロックパルスをそれぞれ所定回数ずつ選択して前記計測装置に出力する選択装置とを有することを特徴とする測距装置である。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記遅延回路は、測定対象までの距離によって前記クロックパルスを遅延させる時間を変更することを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記計数回路は、前記受信装置で受信された信号を、前記放射の時問から前記クロックパルス及び前記遅延されたクロックパルスに同期した時間区分毎に2値化して記憶し、計数することを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前記パルス光のパルス幅は、前記クロックパルスの周期よりも小さいことを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前記放射装置は、前記クロックパルス及び前記遅延されたクロックパルスに同期した前記パルス光を測定対象に放射することを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第7の手段は、クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射し、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信し、クロックパルスを前記クロックパルスの周期よりも短い時間だけ遅延させた遅延クロックパルスを発生し、遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスをそれぞれ所定回数ずつ選択して、受信した前記パルス光を遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスに同期して検出し、前記検出したパルス光を前記パルス光の放射から、前記信号を検出した前記パルス光を遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスまでの時間を計測し、前記計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算することを特徴とする測距方法である。
本発明によれば、サンプリングクロック周波数を上げることなく、光又は電磁波のパルスを測定対象物に向けて放射し、放射した時間と前記測定対象物で反射された前記光又は電磁波が受信された時間との時間差に基づいて前記測定対象物までの距離を測定する測距方法及び測距装置の精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態の例を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第1の例である測距装置の概要を示すブロック図である。演算制御装置1は、発光装置駆動回路2に、発光指令を送出する。発光装置駆動回路2は、この指令に基づき発光装置3を駆動する。発光装置3としては、波長870nmのレーザダイオードが使用され、パルス状のレーザ光を光学系4を介して測定対象物に対して放射する。レーザ光の放出は、発光検出回路5で検出され、この信号がサンプリング回路6に送られる。これは受信信号のサンプリングの開始を決定するものであり、極近距離の測定を行わない場合は、測定を行わない距離に対応する時間だけ遅延されてサンプリング回路6に送られることもある。
測定対象物からの反射光や、背景光ノイズ等は、光学系7を介して受光素子8で受光され、受光の強度に応じた電圧信号に変換される。受光素子8としては、アバランシェダイオード等が使用される。受光素子8の出力は増幅器9で増幅された後、2値化回路10により2値化される。2値化のための閾値は、演算制御装置1から閾値設定回路11を介して2値化回路10に与えられる。例えば、本測定に先立ち試行測定を行って背景光ノイズレベルを測定し、それによって閾値を決定する。以下、閾値を超えた信号を「1」、閾値以下であった信号を「0」で表すこととする。2値化された信号は、2値化回路10からサンプリング回路6に送られる。
サンプリング回路6は、シフトレジスタを中心として構成されている。一方、このシフトレジスタのサンプリングパルス(シフトパルス)は、以下のようにして形成される。標準クロック発振器12は、75MHzの矩形波を発振している。この標準クロックAは、遅延回路13に入って遅延され、遅延回路13からは、標準クロックの周期の1/4だけ遅延された信号B、1/2だけ遅延された信号C、3/4だけ遅延された信号Dが出力される。これらの遅延信号B、C、Dは、基準クロックAと共に選択回路14に入力され、演算制御装置1からの指令により、これらの内の一つが選択されてサンプリング回路6のサンプリングパルスとして入力されるようになっている。
サンプリング回路6内のシフトレジスタは、発光検出回路5からの発光検出信号が入力された直後に標準クロック発振器12から入力される標準クロックAが立ち上がったタイミングで作動を開始する。そして、選択回路14から入力されるサンプリングパルスが立ち上がるタイミングで、2値化回路10からの信号を最初のレジスタに入力すると共に、各レジスタに記憶されていた2値化信号を次段のレジスタにシフトする。A、B、C、Dのうちどれが入力される場合でも、その周波数は75MHzであるので、隣り合うレジスタ間のシフト間隔は約13nsであり(これを、本明細書及び特許請求の範囲では「時間区分」と呼んでいる。この間隔で区分された時間の集合を「時間区分」と呼ぶこともある)、測定距離に換算して2mに相当する。この例においては、512ビットのシフトレジスタを使用しているので、1024m間の距離が測定できる。サンプリング回路6は、そのビット数に対応するだけのシフトを行うと、それ以上のシフトを行わなくなる。この状態が、1回の測定終了状態である。
1回の測定が終了すると、演算制御装置1は、サンプリング回路6の内容を読み取り、累算メモリ15に送出する。累算メモリは、サンプリング回路6のビット数(時間区分)に対応するだけの数のカウンタを有しており、対応するビット(時間区分)の2値化値が「1」であると、1を対応するカウンタに加算する。その後、演算制御装置1は、サンプリング回路6の内容をリセットする。
このような計測を複数回行い、その結果を累算メモリ15に累算することにより、信号を受信した時間区分のヒストグラムを作成する。この例においては、演算制御装置1の制御により400回の発光、受光信号のサンプリングを行うようになっており、最初の50回(1セット目)と5回目の50回(5セット目)は基準クロックAをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、2番目の50回(2セット目)と6回目の50回(6セット目)は信号Bをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、3番目の50回(3セット目)と7回目の50回(7セット目)は信号Cをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、4番目の50回(4セット目)と8回目の50回(8セット目)は信号Dをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択するようにしている。
このようにして、400回の測定が終了した後で、累算された受信信号の値を累算メモリ15から読み出す。そして、以下の式により、測定対象物までの距離L(m)を算出する。
Figure 2006329902
但し、k(i)は、サンプリング回路6のシフトレジスタのi番目のレジスタに対応する累算メモリ15のカウンタのカウント値である。(1)式は、1回の測定においてサンプリング回路6のシフトレジスタを構成する各レジスタのうち「1」となっているものに対応する時間に測定対象物からの反射光が受信されたとして(1回の測定において複数のビットのレジスタが「1」となることもある)、その測定結果のヒストグラムの重心位置を求めていることに相当する。
なお、2値化信号のサンプリングは、サンプリングパルスの立ち上がりで行うようにしているが、見かけ上サンプリングパルスの中央のタイミングでサンプリングを行って距離を算出したようにするためには、(1)式で求められた値から、サンプリングパルスの半周期にあたる1mを差し引くようにしてもよい。又、放出される光パルスがなまっており、2値化の際にその分立ち上がりが遅れて実際の距離より長く計測されるような場合も、その分を(1)式で計算された結果から差し引くようにしてもよい。このことは、以下に述べる計算方式についても同じである。
このように、時間区分の全区間におけるヒストグラムの重心を求めてそれから距離を算出してもよいが、この場合には測定対象物から遠い位置に対応する時間区分に対応してカウントされたノイズが、測定誤差に大きな影響を与えることもある。これを避けるために、累積メモリ15に2値化信号が累算されてできた度数分布のうち、最大の度数に対応する時間区分の前後所定数の時間区分のみのヒストグラムの重心位置を求めるようにしてもよい。すなわち、最初からj番目の時間区分で度数が最大であったとすると、lを予め決められた自然数として、以下の式により測定対象物までの距離L(m)を算出する。
Figure 2006329902
これにより、測定対象物から遠距離にある位置に対応する位置で検出されたノイズの影響を低減することができる。
図2は、以上の動作により、本発明の実施の形態において測定精度が向上する理由を、従来例と比較して示す図である。図2において、A、B、C、Dは、それぞれ図1における基準クロックパルスAと信号B〜Dに対応する。すなわち、信号B〜Dは、順に基準クロックパルスに対応して、基準クロックパルスの周期(13.3ns)の1/4、1/2、3/4ずつ遅れている。
なお、図1に示す測定方法の説明では、時間を基にして説明したが、図2に示す説明では、簡単化のために距離を基にして説明する。両者が等価であることは言うまでもない。受光パルスは、発光パルスそのものがなまっていることと、受信回路9の応答性の影響で図のようになまった波形で受信される。そして、2値化回路により2値化パルスとされる。今、受光パルスの中心が400.9mに対応する位置にあったとする。そして、簡単のために、4回の発光で測定を行い、それぞれの発光での測定においてサンプリング回路6のサンプリングパルスを、1回の発光ごとにA〜Dまで順に切り替えるとする。すると、4回の測定を終わった後では、累算メモリ15の各カウンタには、「本発明によるヒストグラム」で示すような値が累算されている。
(1)式に対応する式は、
L=(400+400.5+401+401.5)/4=400.75m
となる。この結果は、真値である400.9mに対して十分近く、結果として、75×4=300MHzの基準クロックを使用して測定したときと同じとなる。これに対して、従来例では、サンプリングは基準クロックAでのみ行うので、「従来例によるヒストグラム」に示すように、400mの場所に度数が集中し、測定値も400mとなる。両者を比較すると、本発明により測定精度が改善されるのが分かる。
なお図2に示す例では、発光パルスのパルス幅を基準クロックの周波数よりも僅かに短くしている。基準クロックの3/4から基準クロック未満のパルス幅にするのが好ましい。従来は、パルス幅を基準クロックよりも短くすると、サンプリングできないことがあるため、パルス幅を基準クロックと同じか多少長くしていた。この場合、パルス幅が基準クロックよりも長くなると、二重にカウントされることがあり、誤差の原因となっていた。しかし、図2に示す例では、4つのクロックでカウントするので、パルス幅を短くしても確実にサンプリングできる。従って従来のような誤差は発生しないので、精度が向上する。
図2に示す例では、標準クロックAから1/4周期づつ信号を遅延させたが、遅延させる時間は測定対象物までの距離によって変更しても構わない。例えば近距離の場合には遅延時間を短くして測定精度を高くし、遠距離の場合には遅延時間を長くして測定精度を低くする。遠距離の場合には測定精度を低くしても、測定距離に対する相対的な精度は低下しないので、遠距離の場合には測定精度を低くしても構わない。遅延時間を長くすると、遅延信号の数を少なくすることができるので、処理時間が短くなり、測定時間を短縮することができる。
以上説明した動作に、発光タイミングの位相シフト、受光パルスの位相シフトを併用した例について説明する。この場合、図1において、発光タイミングシフト回路21、又は2値化信号位相シフト回路22のいずれか一方が設けられている。これらの位相シフトの詳細とその効果については、特許文献1に詳しく記載されているので、それを引用し、詳しい説明は省略する。
以下、発光タイミングシフト回路21が設けられている例について説明する。演算制御装置1は、発光指令を発光タイミングシフト回路21に送り出すと共に、発光タイミングシフト回路21に対して発光のシフト量(遅延量)を与える。発光タイミングシフト回路21は、与えられたシフト量だけ発光指令を遅延させ、発光装置駆動回路2に送出する。この例においては、遅延量として、基準クロックの周期をTとするとき、i×T/8(i=0〜7)の8種類を採用するようにしている。
この例においては、距離を測定するのに、演算制御装置1の制御により640回の発光を行うようになっており、最初の80回(1セット目)と5回目の80回(5セット目)は基準クロックAをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、2番目の80回(2セット目)と6回目の80回(6セット目)は信号Bをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、3番目の80回(3セット目)と7回目の80回(7セット目)は信号Cをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択し、4番目の80回(4セット目)と8回目の80回(8セット目)は信号Dをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして選択するようにしている。
そして、各セット内においては、最初の10回は発光のシフト量を0とし、次の10回は発光のシフト量をT/8とし、さらに次の10回は発光のシフト量をT/4とし、というように、10回の測定毎に発光のシフト量をT/8ずつ増やしていくようにしている。また1回発光するごとにT/8ずつシフトさせても構わない。すなわち1回ごとにシフト量を0、T/8、T/4、3T/8、T/2、5T/8、3T/8、7T/8と変化させ、これを10回繰り返しても構わない。
距離の計算方法は、先に図1を用いて説明した方法と変わるところが無く、ただ、測定回数が640回となっているので、
Figure 2006329902
となるだけである。(2)式を用いて距離を算出する手法もそのまま応用でき、測定距離は、
Figure 2006329902
として算出できる。
このようなシフト発光法と本発明を組み合わせた効果を、図3を用いて説明する。図3において、A、B、C、Dは、図2と同じ基準クロックA及び信号B〜Dである。図3においては、発光タイミングが基準クロックAの1/8ずつずれているので、それぞれの発光タイミングに対応して、(a)〜(h)までの2値化パルスが得られる。説明を簡単化するために、図3に示す例においては、基準クロックAをサンプリング回路6のサンプリングパルスとして使用して、8種類のタイミングで発光させ、他の信号B、C、Dを使用した場合にも、それぞれ、8種類のタイミングで発光させるものと考えると、A〜Dをサンプリングパルスとして使用している各々の測定において、(a)〜(h)までの2値化パルスが得られることになる。
これらの2値化パルスをサンプリング回路6でサンプリングして、累算メモリ15のカウンタで累算すると、「本発明によるヒストグラム」と記載されたヒストグラムが得られる。
(2)式に対応させてこのヒストグラムの重心を求めると、測定距離Lは
Figure 2006329902
となる。これは真値である400.9mに対して、図2に示した例よりも大きな誤差となっているが、平均発光遅延時間に相当する距離である0.875mと差し引いて補正することにより、測定距離は400.875mとなり、真値に近い値となる。
これに対して、特許文献1の方法では、パルスの遅延は8回行っているが、サンプリングパルスが基準パルスのみであるので、15のカウンタでサンプル値を累算することにより得られるヒストグラムは「特許文献1によるヒストグラム」と書かれたようなものになり、重心位置は、(400×4+28×402)/32=401.75mとなる。たまたま、本発明の実施の形態と値が一致するが、図を見ると分かるように、サンプリングのピッチが粗いので、一般的には本発明の実施の形態の法が精度良く測定できる。なお本実施の形態では、ヒストグラムの全ての値から距離を計算したが、ヒストグラムの度数が最大のものに対応する距離およびその前後の3つの値から重心計算して距離を計算しても構わない。
以上、発光のタイミングをシフトさせる例について説明したが、受光信号のパルス(又はそれを2値化した信号)を遅延させても同等の効果が得られることは、特許文献1を参照すれば自明であるので、その例の説明を省略する。
図4は、本発明の実施の形態の第2の例である測距装置の概要を示すブロック図である。この測距装置は、図1におけるサンプリング回路6がカウンタ23に変わっており、累算メモリ15の機能が変わっているだけであり、その他の部分の動作は、演算制御装置1の動作を除いて図1に示した実施の形態と同じであるので、図1に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその動作の説明を省略する。
図4に示す例においても、図1に示した例と同じように、演算制御装置1の制御により400回の測定を行うようになっており、最初の50回(1セット目)と5回目の50回(5セット目)は基準クロックAをカウンタ23のカウントパルスとして選択し、2番目のの50回(2セット目)と6回目の50回(6セット目)は信号Bをカウンタ23のカウントパルスとして選択し、3番目の50回(3セット目)と7回目の50回(7セット目)は信号Cをカウンタ23のカウントパルスとして選択し、4番目の50回(4セット目)と8回目の50回(8セット目)は信号Dをカウンタ23のカウントパルスとして選択するようにしている。
カウンタ23は、発光検出回路5からの発光検出信号が入力された直後に標準クロック発振器12から入力される標準クロックAが立ち上がったタイミングでカウントを開始し、入力されるカウントパルスをカウントする。そして、2値化回路10からの信号が立ち上がった時点でカウントを中止する。1回の測定が終了すると、演算制御装置1は、カウンタ23内容を読み取り、累算メモリ15の、カウンタ23のカウント値に対応する時間区分のカウンタを1だけインクリメントする。その後、演算制御装置1は、サンプリング回路6の内容をリセットする。このような計測を複数回行い、その結果を累算メモリ15に累算することにより、信号を受信した時間区分のヒストグラムを作成する。
このようにして、400回の測定が終了した後で、累算されたカウント値を累算メモリ15から読み出す。そして、以下の式により、測定対象物までの距離L(m)を算出する。
Figure 2006329902
但し、k(i)は、i番目の時間区分に対応する累算メモリ15のカウンタのカウント値である。
以上のような図4に示す測距装置においても、図2において示したような測定例においては、図2と同じヒストグラムが得られ、図2を使用して説明したのと同じ測定結果が得られる。但し、図3において示したような、発光パルスの送出タイミングをシフトさせた例においては、図3と異なるヒストグラムが得られるので、図5を用いて、その動作を説明する。
すなわち、図4に示したような測距装置では、累算メモリ15に累算されるのは、1回の測定に対して、一つの時間区分に対応するものだけであるので、8回の測定に対してヒストグラムを構成する度数の総和は8である。すなわち、2値化回路10からの2値化パルスが立ち上がる前までにカウントされた値に対する時間区分に対応する累算メモリ15のカウンタに1が換算される。よって、ヒストグラムは、「本発明によるヒストグラム」に示したようなものとなり、測定対象物までの距離Lは、
L=(400+2×400.5+2×401+2×401.5+402)/8=401m
となる。
これに対して、「特許文献1によるヒストグラム」では、カウントパルスとして基準クロックAのみ使用しているので、全ての度数が400mに対応する時間区分に集中してしまい、図5に示した例においては、図4のようにカウンタを用いて測定する方法に応用した場合、発光パルスをシフトさせた効果がないことがわかる(実際には、特許文献1では、図1に示したようなサンプリング回路6を使用しているので発光パルスをシフトさせる効果はある。)。
なお、以上示した例においては、遅延されたパルス信号としてB、C、Dの3種を選択して使用しているが、実際には、基準クロックAの周期内で多くの異なった時間遅延した多数の遅延信号をを用いることが好ましい。各遅延された信号の遅延時間は必ずしも等間隔でなくてもよいが、等間隔とした方が処理が行いやすい。又、以上示した例においては、遅延されたパルス信号と共に、基準クロックAをも選択の対象としているが、遅延された信号のみを選択して、サンプリングパルスやクロックパルスに使用してもよい。さらに、遅延回路13で形成される遅延された信号を全てサンプリングパルスやクロックパルスとして使用する必要はなく、これらのうちからいくつかを選択して用いてもよい。
本発明の実施の形態の第1の例である測距装置の概要を示すブロック図である。 本発明の実施の形態において測定精度が向上する理由を、従来例と比較して示す図である。 シフト発光法と本発明を組み合わせた効果を説明するための図である。 本発明の実施の形態の第2の例である測距装置の概要を示すブロック図である。 シフト発光法と本発明を組み合わせた効果を説明するための図である。
符号の説明
1…演算制御装置、2…発光装置駆動回路、3…発光装置、4…光学系、5…発光検出回路、6…サンプリング回路、7…光学系、8…受光素子、9…受光回路(トランインピーダンス+増幅器)、10…2値化回路、13…遅延回路、14…選択回路、15…累算メモリ、21…発光タイミングシフト回路、22…2値化信号位相シフト回路、23…カウンタ

Claims (7)

  1. クロックパルスを発生させるクロックパルス発生器と、前記クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射する放射装置と、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信する受信装置と、前記受信装置で受信した前記パルス光をクロックパルスに同期して検出し、前記パルス光の放射から前記信号を検出したクロックパルスまでの時間を計測する計測装置と、前記計測装置で計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算する演算装置と、前記クロックパルス発生器で発生されたクロックパルスをクロックパルスの周期よりも短い時間だけ遅延させた遅延クロックパルスを発生させる遅延装置と、前記計測装置のクロックパルスとして、遅延させていないクロックパルスと前記遅延クロックパルスとをそれぞれ所定回数ずつ選択して前記計測装置に出力する選択装置とを有することを特徴とする測距装置。
  2. クロックパルスを発生させるクロックパルス発生器と、前記クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射する放射装置と、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信する受信装置と、前記受信装置で受信した前記パルス光をクロックパルスのタイミングで検出し、前記パルス光の放射から前記信号を検出したクロックパルスまでの時間を計測する計測装置と、前記計測装置で計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算する演算装置と、前記クロックパルス発生器で発生されたクロックパルスをクロックパルスの周期よりも短い複数の異なる時問ずつ遅延させた複数の遅延クロックパルスを発生させる遅延装置と、前記計測装置のクロックパルスとして、遅延させていないクロックパルス及び前記複数の遅延クロックパルスのうち少なくとも2種類のクロックパルスをそれぞれ所定回数ずつ選択して前記計測装置に出力する選択装置とを有することを特徴とする測距装置。
  3. 前記遅延回路は、測定対象までの距離によって前記クロックパルスを遅延させる時間を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の測距装置。
  4. 前記計数回路は、前記受信装置で受信された信号を、前記放射の時問から前記クロックパルス及び前記遅延されたクロックパルスに同期した時間区分毎に2値化して記憶し、計数することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の測距装置。
  5. 前記パルス光のパルス幅は、前記クロックパルスの周期よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の測距装置。
  6. 前記放射装置は、前記クロックパルス及び前記遅延されたクロックパルスに同期した前記パルス光を測定対象に放射することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の測距装置。
  7. クロックパルスに同期してパルス光を複数回測定対象に放射し、前記測定対象で反射された前記パルス光を受信し、クロックパルスを前記クロックパルスの周期よりも短い時間だけ遅延させた遅延クロックパルスを発生し、遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスをそれぞれ所定回数ずつ選択して、受信した前記パルス光を遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスに同期して検出し、前記検出したパルス光を前記パルス光の放射から、前記信号を検出した前記パルス光を遅延させていないクロックパルスまたは前記遅延クロックパルスまでの時間を計測し、前記計測した時間と検出した前記パルス光の回数とから前記測定対象までの距離を演算すること、を特徴とする測距方法。

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