JP2006328818A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bが滑車15を介して互いに釣り合うようにロープ16で連結されているので、各々の障子10A,10Bの重量に応じた付勢力で各障子10A,10Bを上方に吊り上げるバランサが不要にでき、小さな操作力で上部および下部の可動障子10A,10Bを開閉することができる。従って、上げ下げ窓1の構造を簡単化して製造コストの増加を防止することができる。さらに、下部可動障子10Bのみを操作するだけで、手の届きにくい上部可動障子10Aも開閉することができ、開閉操作を容易に実施することができるとともに、一度の操作で上げ下げ窓1を開閉することもできるので、この点でも開閉操作を容易にすることができる。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に記載された上げ下げ窓は、窓枠と、この窓枠内に上下にスライド開閉自在に設けられた室外障子(上部障子)および室内障子(下部障子)を備えて構成されている。そして、窓枠の上部(上枠)には、室外障子および室内障子の各々とワイヤで連結されたバランサが設けられており、このバランサによって各障子がその重量に応じた付勢力で上方に付勢され、小さな操作力で開閉操作できるように構成されている。
また、室内外の各障子がそれぞれ独立して開閉操作されるため、特に室外障子を上部障子とした場合には、この上部障子に手が届きにくくなって開閉操作が困難になってしまうという問題もある。
さらに、上下二段の障子が連動して開閉移動することで、例えば、下側の障子のみを操作するだけで、手の届きにくい上側の障子も開閉することができ、開閉操作を容易に実施することができる。そして、一度の開閉操作で建具を大きく開口させる、あるいは開口を閉じることもできるので、この点でも開閉操作を容易にすることができる。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
図1(A),(B)は、本発明の第1実施形態に係る建具である上げ下げ窓1の概略構成を示す縦断面図である。図2(A),(B)は、上げ下げ窓1を室内側から見た斜視図である。そして、図1(A)および図2(A)は、それぞれ閉じた状態の上げ下げ窓1を示し、図1(B)および図2(B)は、それぞれ開いた状態の上げ下げ窓1を示している。
図1および図2において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁2における開口部3に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切るものである。
ここで、本実施形態においては、ロープ16を下框12に結合したが、これは上部可動障子10A、下部可動障子10Bが内倒し可能に構成されているためである。つまり、下框12を支点に上框11側が室内側に傾動する構成であるため、上框11にロープ16を結合した場合には、その傾動時にロープ16が室内側に露出してしまう。なお、上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bを内倒し可能に構成しない場合には、ロープ16を上框11に結合してもよい。
一方、下部可動障子10Bは、その上框(上端縁)11が上部可動障子10Aの下框12に当接し、かつその下框(下端縁)12が下部固定障子10Dの上框(上端縁)11と見込み方向に重なる閉鎖位置と、下部可動障子10Bが下部固定障子10Dの室内側に重なる開放位置との間を、上部可動障子10Aに連動して開閉可能に構成されている。
なお、室外側に位置する上部可動障子10Cおよび下部可動障子10Dについても、室内側に位置する上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bと同様の構成の可動障子とすることが可能であり、このような構成にすることで、室内外の障子を各々別々に動かすことができ、かつ開口部を上下や中央の任意の位置に形成することができるようになる。
(1)すなわち、上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bが滑車15を介して互いに釣り合うようにロープ16で連結されているので、各々の障子10A,10Bの重量に応じた付勢力で各障子10A,10Bを上方に吊り上げる必要がなく、従来のようなバランサを用いなくても小さな操作力で上部および下部の可動障子10A,10Bを開閉することができる。従って、上げ下げ窓1の構造を簡単化して製造コストの増加を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る建具である上げ下げ窓1Aについて、図3および図4に基づいて説明する。
図3(A),(B)は、第2実施形態の上げ下げ窓1Aの概略構成を示す縦断面図である。図4(A),(B)は、上げ下げ窓1Aを室外側から見た斜視図である。そして、図3(A)および図4(A)は、それぞれ閉じた状態の上げ下げ窓1Aを示し、図3(B)および図4(B)は、それぞれ開いた状態の上げ下げ窓1Aを示している。
本実施形態の上げ下げ窓1Aは、前記第1実施形態の上げ下げ窓1に対して外壁2と窓枠5との関係が相違するとともに、固定障子10C,10Dを省略した点が相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。
上部可動障子10Aは、閉鎖位置から上方に開移動されてパネル材17の室外側に重なるとともに、その下框12が開口部3の上端縁と略同一高さに位置する開放位置までの間を開閉可能に構成されている。下部可動障子10Bは、閉鎖位置から下方に開移動されてパネル材17の室外側に重なるとともに、その上框11が開口部3の下端縁と略同一高さに位置する開放位置までの間を開閉可能に構成されている。
(4)すなわち、開放状態において、上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bが外壁2(パネル材17)の室外側に重なって、外壁2の開口部3と略同一寸法の大きな開口O2が形成されるので、この開口O2を通じて通風、換気を効率的に実施することができるとともに、室内側から可動障子10A,10Bが見えないようにすることができ、優れた開放感および良好な意匠性を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る建具である上げ下げ窓1Bについて、図5および図6に基づいて説明する。
図5(A),(B)は、第3実施形態の上げ下げ窓1Bの概略構成を示す縦断面図である。図6(A),(B)は、上げ下げ窓1Bを室内側から見た斜視図である。そして、図5(A)および図6(A)は、それぞれ閉じた状態の上げ下げ窓1Bを示し、図5(B)および図6(B)は、それぞれ開いた状態の上げ下げ窓1Bを示している。
本実施形態の上げ下げ窓1Bは、前記第1実施形態の上げ下げ窓1に対して障子10の構成が相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。
上部可動障子10Aは、閉鎖位置から下方に開移動されて中間部固定障子10Eの室内側に重なるとともに、その下框12が下部可動障子10Bの上框11に当接する開放位置までの間を開閉可能に構成されている。下部可動障子10Bは、閉鎖位置から上方に開移動されて中間部固定障子10Eの室内側に重なるとともに、その上框11が上部可動障子10Aの下框12に当接する開放位置までの間を開閉可能に構成されている。
(5)すなわち、開放状態において、上部可動障子10Aおよび下部可動障子10Bがともに中間部固定障子10Eの室内側に重なって、窓枠5の上部および下部に各々開口O3が形成でき、これらの開口O3を通じて通風、換気を効果的に実施することができるとともに、開放状態における上げ下げ窓1Bの意匠性を良好にすることができる。さらに、上部および下部の可動障子10A,10Bの高さ寸法が略同一に形成されるとともに、これらを合わせた高さ寸法に中間部固定障子10Eが形成されているので、閉鎖状態において、高さ寸法の大きい中間部固定障子10Eを通して屋外の景観を楽しむことができ、開放感を向上させることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る建具である上げ下げ窓1Cについて、図7および図8に基づいて説明する。
図7(A),(B)は、第4実施形態の上げ下げ窓1Cの概略構成を示す縦断面図である。図8(A),(B)は、上げ下げ窓1Cを室内側から見た斜視図である。そして、図7(A)および図8(A)は、それぞれ閉じた状態の上げ下げ窓1Cを示し、図7(B)および図8(B)は、それぞれ開いた状態の上げ下げ窓1Cを示している。
本実施形態の上げ下げ窓1Cは、前記第3実施形態の上げ下げ窓1Bに対して障子10の構成が相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。
上部可動障子10Aは、閉鎖位置から下方に開移動されて中間部固定障子10Eの室外側に重なる開放位置までの間を開閉可能に構成されている。下部可動障子10Bは、閉鎖位置から上方に開移動されて中間部固定障子10Eの室内側に重なる開放位置までの間を開閉可能に構成されている。
(6)すなわち、開放状態において、上部可動障子10Aが中間部固定障子10Eの室外側に重なるとともに、下部可動障子10Bが中間部固定障子10Eの室内側に重なって、窓枠5の上部および下部に各々大きな開口O4が形成でき、これらの開口を通じて通風、換気を効果的に実施することができる。さらに、上部および下部の可動障子10A,10Bおよび中間部固定障子10Eの高さ寸法が略同一に形成されているので、開放状態において3枚の障子10A,10B,10Eが見込み方向に重なって目立たないようにすることができるとともに、閉鎖状態において、略目字形のバランスのよい外観が得られ、この点でも上げ下げ窓1Cの意匠性を良好にすることができる。
例えば、前記各実施形態において、窓枠5に固定した上部固定障子10Cや下部固定障子10D、中間部固定障子10Eに替えて、窓枠5に対して適宜な開閉形式に支持された可動障子を用いてもよい。
さらに、上部可動障子10Aや下部可動障子10Bがスライド開閉に併せて、内倒し開閉や突出し開閉等の適宜な開閉形式で開閉可能に構成されていてもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (5)
- 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備え、
前記上下二段の障子は、それぞれ前記縦枠に沿って上下にスライド自在に設けられるとともに、前記窓枠上部に設けられた滑車と、この滑車に巻回された紐状の連結材とを介して互いに連結され、一方の障子の上方または下方への開移動に連動して他方の障子が下方または上方に開移動され、かつ一方の障子の下方または上方への閉移動に連動して他方の障子が上方または下方に閉移動される建具。 - 前記上下二段の障子は、互いに略同一鉛直面内に設けられた上部可動障子および下部可動障子からなり、これら上部および下部の可動障子よりも室外側には、前記上枠に当接して前記窓枠に固定された上部固定障子と、前記下枠に当接して前記窓枠に固定された下部固定障子とが設けられ、
前記上部可動障子は、その下端縁が前記下部可動障子の上端縁に当接し、かつその上端縁が前記上部固定障子の下端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該上部可動障子が前記上部固定障子の室内側に重なる開放位置との間を開閉可能に構成され、
前記下部可動障子は、その上端縁が前記上部可動障子の下端縁に当接し、かつその下端縁が前記下部固定障子の上端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該下部可動障子が前記下部固定障子の室内側に重なる開放位置との間を開閉可能に構成されている請求項1に記載の建具。 - 前記窓枠は、外壁の室外側側面に固定され、前記上枠が前記外壁の開口部上端よりも上側に設けられるとともに、前記下枠が前記外壁の開口部下端よりも下側に設けられ、
前記上下二段の障子は、互いに略同一鉛直面内に設けられた上部可動障子および下部可動障子からなり、
前記上部可動障子は、その下端縁が前記下部可動障子の上端縁に当接し、かつその上端縁が前記外壁の開口部上端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該上部可動障子が前記外壁の室外側に重なり、かつその下端縁が前記外壁の開口部上端縁と略同一高さに位置された開放位置との間を開閉可能に構成され、
前記下部可動障子は、その上端縁が前記上部可動障子の下端縁に当接し、かつその下端縁が前記外壁の開口部下端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該下部可動障子が前記外壁の室外側に重なり、かつその上端縁が前記外壁の開口部下端縁と略同一高さに位置された開放位置との間を開閉可能に構成されている請求項1に記載の建具。 - 前記上下二段の障子は、互いに略同一鉛直面内に設けられた上部可動障子および下部可動障子からなり、これら上部および下部の可動障子よりも室外側には、前記上枠および下枠から離隔されて前記左右の縦枠間に固定された中間部固定障子が設けられ、
前記上部可動障子は、その上端縁が前記上枠に当接し、かつその下端縁が前記中間部固定障子の上端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該上部可動障子が前記中間部固定障子の室内側に重なり、かつその上端縁が前記中間部固定障子の上端縁と略同一高さに位置された開放位置との間を開閉可能に構成され、
前記下部可動障子は、その下端縁が前記下枠に当接し、かつその上端縁が前記中間部固定障子の下端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該下部可動障子が前記中間部固定障子の室内側に重なり、かつその下端縁が前記中間部固定障子の下端縁と略同一高さに位置された開放位置との間を開閉可能に構成されている請求項1に記載の建具。 - 前記上下二段の障子は、互いに室内外に異なる鉛直面内に設けられた上部可動障子および下部可動障子からなり、これらの上部可動障子と下部可動障子との見込み方向中間位置には、前記上枠および下枠から離隔されて前記左右の縦枠間に固定された中間部固定障子が設けられ、
前記上部可動障子は、その上端縁が前記上枠に当接し、かつその下端縁が前記中間部固定障子の上端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該上部可動障子が前記中間部固定障子の室内側または室外側に重なる開放位置との間を開閉可能に構成され、
前記下部可動障子は、その下端縁が前記下枠に当接し、かつその上端縁が前記中間部固定障子の下端縁と見込み方向に重なる閉鎖位置と、当該下部可動障子が前記中間部固定障子の室外側または室内側に重なる開放位置との間を開閉可能に構成されている請求項1に記載の建具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005154420A JP2006328818A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | 建具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005154420A JP2006328818A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | 建具 |
Publications (1)
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JP2006328818A true JP2006328818A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37550784
Family Applications (1)
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JP2005154420A Pending JP2006328818A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | 建具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006328818A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101548663B1 (ko) | 2014-04-04 | 2015-09-14 | 주식회사 늘보공방 | 미닫이 도어 시스템 |
JP2015209654A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | 株式会社竹中工務店 | 外装パネル |
-
2005
- 2005-05-26 JP JP2005154420A patent/JP2006328818A/ja active Pending
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