JP2006328272A - 装飾用フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】単層フィルムであるにもかかわらず、装飾用フィルムとしての基本性能、耐ガソリン性、柔軟性および生産加工性にすぐれた非塩ビ系樹脂装飾用フィルムを提供する。
【解決手段】樹脂配合物100重量部中に、少なくとも2種類の樹脂成分が各20重量部以上配合されてなる樹脂配合物から製膜された装飾用フィルムにおいて、第1の樹脂成分がショアー硬度A85〜A98のウレタン樹脂であり、それ以外の樹脂成分は23℃における引張弾性率が500〜2000MPaの樹脂である装飾用フィルム。

Description

本発明は看板や車輌等の装飾用として用いられる装飾用フィルムに関し、特に自動車等の複雑な曲面に貼り付け、意匠性を高める部材等に用いられる装飾用フィルムに関するものである。
基材表面に着色してその表面の装飾性(意匠性)を高める方法として、表面に所望の色を有する塗料を塗布する方法に代わって、基材表面に着色装飾用フィルムを被着する方法が広く行なわれている。装飾用フィルムは、基材表面を均一にムラなく容易に被覆することが可能であり、貼り付け作業に際しては、塗料の場合に問題となるような溶剤の揮散もないため、広範囲の分野において使用されている。
装飾用フィルムとしては、一般に軟質フィルムと接着剤とを積層した構造のフィルムが用いられるが、該軟質フィルム用の樹脂として、従来は塩化ビニル系樹脂が広く用いられ、塩化ビニル系樹脂製装飾用フィルムが大部分を占めていた。
しかしながら、自動車やオートバイ等は所定期間を過ぎると廃棄されるため、廃棄物としての装飾用フィルムの処理が大きな問題となっている。特に基材に塩化ビニル系樹脂を用いた装飾用フィルムは、使用後に廃棄する際、焼却すると塩素系ガスが発生するのでそのままでは焼却することができず、焼却炉の塩素ガス除去用の装置を設ける必要があり、また、処理に際して、有害塩素含有有機化合物が副生することも社会的な問題となっている。
そこで廃棄時に燃焼処理しても有害ガスを発生しない樹脂を使用した装飾用フィルム、例えばポリプロピレン等のオレフィン系樹脂からなる装飾用フィルム(特開2004−307532号公報;特許文献1)、(特開2003−225977号公報;特許文献2)、アクリル樹脂からなる装飾用フィルム(特開2004−291517号公報;特許文献3)、ウレタン樹脂からなる装飾用フィルム(特開平03−45672号公報;特許文献4)、(特開2005−97632号公報;特許文献5)、(特開2003−326629号公報等;特許文献6)等の非塩ビ系樹脂装飾用フィルムが各種提案されている。
自動車のドアや窓の周辺の狭い部分、機械類の一部分などの細かい部分の外装に他部分と異なる色を用いて意匠性にアクセントをつける場合には、輪郭が明確できちんとした外観に仕上げることができる装飾用フィルムが利用されている。例えば、自動車のドアサッシ部分にボディと異なる黒色系のテープ状の装飾用フィルムを貼リつけ高級感を演出するフィルムは「ブラックアウトフィルム」として高級車装飾に広く使用されている。
前記の自動車用のフィルムは、外観、強度等の基本特性に加えて、耐ガソリン性、狭い曲面へ追随するためのフィルムの柔軟性、および安価に効率よく製造することができる生産加工性が必要とされている。
従来の非塩ビ系樹脂装飾用フィルムは、耐ガソリン性、柔軟性および生産加工性のいずれかが不十分で、そのまま単層で本用途に使用できるフィルムは存在しなかった。例えば、特許文献1、特許文献2に記載されたポリプロピレン系フィルムは耐ガソリン性を満足するために表面にウレタン樹脂層を設けた積層フィルムである。
また特許文献3等のアクリル樹脂系装飾用フィルムは脆くて柔軟性に欠け、また耐ガソリン性も不十分であった。
特許文献4、特許文献5,特許文献6等に記載された従来公知のポリウレタン樹脂系装飾用フィルムは耐ガソリン性、柔軟性は満足するものの、いずれのフィルムも製造方法が煩雑で、生産性に劣るものであった。
特開2004−307532号公報 特開2003−225977号公報 特開2004−291517号公報 特開平03−45672号公報 特開2005−97632号公報 特開2003−326629号公報
本発明の課題は、単層フィルムであるにもかかわらず、装飾用フィルムとしての基本性能である耐ガソリン性、柔軟性および生産性にすぐれた非塩ビ系樹脂装飾用フィルムを提供することである。
樹脂配合物100重量部中に、少なくとも2種類の樹脂成分が各20重量部以上配合されてなる樹脂配合物から製膜された装飾用フィルムにおいて、第1の樹脂成分がショアー硬度A85〜A98のウレタン樹脂であり、それ以外の樹脂成分は23℃における引張弾性率が500〜2000MPaの樹脂である装飾用フィルムにより、前記課題を解決した。
本発明の装飾用フィルムは、廃棄処理に際して、塩素ガスを発生せず、有害塩素含有有機化合物が副生することがない非塩化ビニルフィルムであって、装飾用フィルムとしての基本特性を満足しつつ、耐ガソリン性、柔軟性および生産加工性にも優れたフィルムである。
本発明の装飾用フィルムは特定の硬度範囲のウレタン樹脂(第1の樹脂成分)と特定の引張り強度範囲の樹脂成分(第2以降の樹脂成分)との配合樹脂から成形されるものである。
本発明において使用しうるウレタン樹脂は、ショアー硬度 A85〜A98、好ましくはA90〜A98であれば特に制限されるものではない。ショアー硬度がA98以未満であれば、加工性の良いフィルムを得ることができ、また第2の樹脂との相溶性が悪くなることがなく、使用できる樹脂が限定されることが少ない。また、A85以上であれば、フィルムの引張弾性率が高くコシのあるフィルムとなり、貼り適性に優れるフィルムを得ることができる。なお、ここで言う硬度とは、ISO868に準拠して測定したショアー硬度である。
ウレタン樹脂はイソシアネート成分とポリオール成分とからなるが、本発明のウレタン樹脂のイソシアネート成分としては、ポリウレタンの製造において一般に使用されている、脂肪族系、脂環式系、芳香族系又はこれらの混合系のポリイシシアンネート化合物を同様に使用することができる。 具体的には、例えば2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタリン-1,5-ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4-ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の所謂芳香族多価イソシアネート;ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルブタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添メチレンジフェニルジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカトリイソシアネート、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキシサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、以上のイソシアネートの二量体(ウレチジオン)、三量体(イソシアヌレート)、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、ウレア変性体、ウレタン変性体等の変性体またはそのブロックイソシアネート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いることができ又は2種以上併用することもできる。
特に耐候性や耐黄変性などの理由から、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が好適に使用される。
一方、ポリオール成分もまたポリウレタンの製造に際して従来から一般に使用されているモノマー状又はポリマー状のポリオールが同様に使用可能であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水添ビスフェノールA等のモノマージオール;ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ブタジエンポリオール、フェノーリックポリオール、エポキシポリオール等のポリマーポリオール等が挙げられ、該ポリマーポリオールの具体例としては、例えば開始剤として水、プロピレングリコール、エチレングリコール、水酸化カリウム、またはアルキレンオキサイドを用いて製造されるポリエーテルジオール、1,6−ヘキサンジオール、ホスゲン、エチレンカーボネ−ト、を用いて製造されるポリカーボネートジオール、アジピン酸とエチレングリコールを脱水縮合して製造されるポリエチレンアジペートを挙げることができる。
また、かかる2官能性アルコールに加えて、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン等の多官能性アルコールを使用することもできる。さらに、エチレン性不飽和結合を有するポリオール、例えば、エチレン性不飽和結合を有するポリカルボン酸、例えばマレイン酸、イタコン酸等をカルボン酸成分の一部として用いて合成されたポリエステルジオールを用いて、エチレン性不飽和結合を含有するポリウレタン樹脂をつくるようにしてもよい。
中でも、本発明において好適に使用しうるポリオール成分は、耐油性、耐熱性に優れるポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールが挙げられ、
特にカレンダー成形性等の生産加工性、カレンダー成形品の物性低下が少ないポリカプロラクトンポリオールをポリオール成分とするカプロラクタン系ウレタン樹脂が特に好適に使用される。
以上述べたイソシアネート成分とポリオール成分からなるポリウレタン樹脂の製造はそれ自体既知の方法で行うことができる。
さらに本発明においては、上記イソシアネート成分とポリオール成分とから予めイソシアネート末端プレポリマーを調製し、次いで該プレポリマーを連鎖延長剤と反応させることによって製造されたウレタン樹脂も使用可能である。ここで使用しうる連鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ヒドロキノンジエチロールエーテル等多価アルコール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、イソホロンジアミン、シクロヘキシルメタンジアミン、3,3'−ジクロロ4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ジフェニルメタンジアミン、m−フェニレンジアミン等ジアミン;トリレンジイソシアネートの二量体、イソシアネートのウレア変性体等イソシアネートの変性体;等を挙げることができる。ここで三官能性以上の多官能性化合物は架橋剤としての役割も果たす。
かくして、ポリウレタン樹脂の製造に関しては、必要に応じて、メタノール、エタノール、プロパノール等のモノアルコール;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等のモノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノプロパノ−ルアミン、ジプロパノ−ルアミン等のアルカノールアミンを鎖伸張停止剤として用いて分子量の調節を行うことも可能である。
さらに、上記ウレタン樹脂層は少なくとも1種のビニルモノマーをグラフト重合させることにより変性されていてもよい。グラフト重合させうるビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、及び(メタ)アクリル酸ノニル等の(メタ)アクリル酸のC1〜C12アルキルエステル;メチロールアクリルアミド、ブチロールアクリルアミド等のN−C1〜C6アルキル(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸のC2〜C6ヒドロキシアクリルエステルまたはそのカプロラクトン変性物[例えばダイセル化学工業(株)製「プラクセルFMシリーズ」];トリエチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、プロピレングリコールアクリレート、ヒドロキシポリアルキレンエーテルグリコール(モノ)メタアクリレート等の重合度が2〜50の範囲内のポリアルキレンエーテルグリコール(モノ)メタアクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;エチレンオキサイドリン酸(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドリン酸(メタ)アクリレート等のリン酸オキシアルキル(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、等を挙げることができ、これらビニルモノマーはそれぞれ単独で使用することができ、或いは2種以上併せることもできる。
ビニルモノマーのグラフト量は、ビニルモノマーの種類、得られる変性ウレタン樹脂に要求される特性等に応じて変えることができるが、一般には、グラフトすべきポリウレタン樹脂の重量に基いて100重量%まで、好ましくは70〜2重量%、より好ましくは60〜5重量%の範囲内が適当である。
本発明に用いるウレタン樹脂としては、前記ウレタン樹脂を1種または2種以上混合して用いることが可能である。
本発明の第2の樹脂としては塩素を含まず、前記ウレタン樹脂と相溶し、引張弾性率500〜2000MPa、好ましくは600〜1800MPa、特に好ましくは700〜1500MPaである樹脂が使用可能であり、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂などを挙げることができる。なお、ここで言う引張弾性率は、JIS K 7113に準拠した方法で求められる。
本第2の樹脂は必要に応じて1種類または2種類以上を併用することが可能であり、特に第1の樹脂との相溶性に優れたウレタン樹脂やアクリル樹脂を使用するのが良い。
第2の樹脂として使用されるアクリル系樹脂は、アクリルモノマーの重合によって製造される樹脂を主成分とする樹脂であり、主成分とするとは、アクリル系樹脂を樹脂成分の50%以上含有する樹脂を意味し、例えば、アクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレ−トなどをモノマーとして重合した樹脂が挙げられる。
配合樹脂中のウレタン樹脂成分及びそれ以外の樹脂成分の割合は、それぞれ配合樹脂100重量部中20重量部以上であることが必要である。 また(ウレタン樹脂成分)/(その他の樹脂成分)の比率は、20重量部/80重量部〜70重量部/30重量部、好ましくは30重量部/70重量部〜65重量部/35重量部、特に好ましくは40重量部/60重量部〜60重量部/40重量部とするのがよい。ウレタン樹脂が20重量部以上であれば、耐ガソリン性に優れるフィルムを得ることができ、70重量部以下であれば、フィルム製膜時の加工温度が高くならず、加工性も良いフィルムを得ることができる。
、さらにカレンダー加工温度範囲をより広く選択するための加工助剤として、前記配合樹脂に重量平均分子量10万以下のポリカプロラクトンを併用する系が特に好ましい。
加工助剤として使用されるポリカプロラクトンには、配合樹脂の可塑化剤として働き、広い温度範囲で樹脂の流動性を高め、カレンダー加工時のゲル化温度幅を広げる効果がある。
加工助剤であるポリカプロラクトンの比率は、ウレタン樹脂とその他の樹脂の和100重量部に対して、0.1重量部〜15重量部,好ましくは0.5重量部〜12重量部,特に好ましくは1.0重量部〜10重量部であるのがよい。ポリカプロラクトンを15重量部より多く添加しても、ゲル化温度幅は広がらず、また、0.1重量部以下では添加効果は現れない。
本発明の配合樹脂には意匠性を高めるため着色剤が含有されてもよい。特にブラックアウトフィルム等の自動車用装飾フィルムとして使用される場合は、後述する顔料のうち、黒色もしくは暗色系顔料が使用されることが多い。
配合樹脂を着色して着色された装飾用フィルムを得る場合、着色樹脂層に対する着色剤の添加比率は、所望の色彩、着色剤の種類によって、好適な範囲を選択すればよいが、一般に0.01〜200重量%、好ましくは0.05〜100重量%、より好ましくは0.1〜50重量%の着色剤を含有するのがよい。着色剤の添加量が0.01重量%未満になると上記着色樹脂層の着色性に劣り、着色の意義が薄れて好ましくなく、また、200重量%を超えると上記着色樹脂層の諸物性が劣り装飾性、柔軟性、成形性等に悪影響をあたえるおそれがある。
使用可能な着色剤としては、長期間使用可能な耐候性のある着色剤が好ましく、具体的には、The Society of Dyers and Colourists社出版による、Colour Index 3rd
Edition(1971)及びSupplements(1975)に掲載されている着色剤から選ぶことができる。以下に示す着色剤名は同書規定のColour Index
Generic Nameによる。例えば、Y-1はC.I.Pigment Yellow1を意味し、またOは橙色(Orange)、Rは赤色(Red)、Vは紫色(Violet)、Bは青 色(Blue)、Cは緑色(Green)、Brは茶色(Brown)、Bkは黒色(Black)、Wは白 色(White)を表している。
上記着色剤の色としては、黄色、橙色、赤色、紫色、青色、緑色、茶色、黒色及び白色等いずれの色調のものでも用いることができる。以下、それぞれの好ましい着色剤を具体的に例示する。
上記黄色系の好ましい着色剤としては、例えば、アゾ系、縮合多環系、金属錯塩系、無機系の顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ顔料ではY-97,Y-116,Y-120,Y-151,Y-154、ジスアゾ顔料ではY-81,Y-83,Y-155、縮合アゾ顔料ではY-93,Y-94,Y-95,Y-128を挙げることができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、
例えば、アントラキノン顔料ではY-24,Y-108,Y-147,Y-123,Y-99、イソインドリノン顔料ではY-109,Y-110,Y-173、イソインドリン顔料ではY-139、キノフタロン顔料ではY-138を挙げることができ、また、金属錯塩系の好ましい顔料としては、例えば、同アゾメチン顔料ではY-117,Y-129、ニッケルニトロソ顔料ではY-153、ニッケルアゾ顔料ではG-10を挙げることができる。更に、無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化鉄イエロ−ではY-42、チタン−アンチモン−ニッケル酸化物ではY-53等を挙げることができる。
また、橙色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系、縮合多環系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ系顔料ではO-36,O-5,O-38,O-60,O-62、ジスアゾ系顔料ではO-34、縮合アゾ系顔料ではO-31を挙げることができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ペリレン系顔料ではO-43、アントラキノン系顔料ではO-40,O-51、イソインドリノン系顔料ではO-42、キナクリドン系顔料ではO-48,O-49を挙げることができる。
また、赤色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、不溶性モノアゾ系顔料ではR-2,R-6,R-7,R-9,R-10,R-12,R-14,R-112,R-146,R-147,R-170,R-171,R-175,R-185,R-187,R-188,R-208、アゾレ−キ系顔料ではR-52:2,R-115,R-151,R-243、縮合アゾ系顔料ではR-144,R-166,R-214,R-220,R-221,R-242、ジスアゾ系顔料ではR-38,R-37を挙げることができ、
また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、アントラキノン系顔料ではR-168,R-177,R-216、チオインジゴ系顔料ではR-88、ペリノン系顔料ではR-194、ペリレン系顔料ではR-123,R-149,R-178,R-179,R-190,R-224、キナクリドン系顔料ではV-19,R-122,R-202,R-207,R-209,R-206)を挙げることができ、
更に、新しい顔料としてジケトピロロピロ−ル系顔料ではチバガイギ−製イルガジンDPPレッドBOを挙げることができ、また、無機系の好ましい顔料としては、ベンガラでは赤色酸化鉄R-101、亜鉛・鉄酸化物ではR-225等を挙げることができる。
また、紫色系の好ましい顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、モノアゾ系顔料ではV-50等を挙げることができ、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ペリレン系顔料ではV-29、アントラキノン系顔料ではV-31,V-33、チオインジゴ系顔料ではV-38,V-36、キ ナクリドン系顔料ではV-19、ジオキサジン系顔料ではV-23,V-37を挙げることができ、また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、リン酸コバルト系ではV-14:1、フェロライトバイオレット顔料ではV-18、コバルト・リチウム・バナジウムフォスフェ−ト顔料ではV-47等を挙げることができる。
また、青色系の好ましい顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
フタロシアニン系の好ましい顔料としては、例えば、α型銅フタロシアニン系顔ではB-15:1,B-15:2、β型銅フタロシアニン系顔料ではB-15:3,B-15:4、ε型フタロシアニン系顔料ではB-15:6、無金属フタロシアニン系顔料ではB-16を挙げること ができ、また、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、インダトロン系顔料ではB-60,B-21,B-22,B-64を挙げることができ、
また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、紺色ではB-27、群青ではB-29、 コバルト−アルミニウム酸化物系顔料ではB-28、コバルト−クロム−アルミニウム酸化物系顔料ではB-36等を挙げることができる。
また、緑色系の好ましい顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、縮合多環状系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
フタロシアニン系の好ましい顔料としては、例えば、中塩素化銅フタロシアニン系顔料ではG-37、高塩臭化銅フタロシアニン系顔料ではG-7、高塩臭素化銅フタロ シアニン系顔料ではG-36等を挙げることができ、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、ビオラントロングリ−ンではG-47を挙げることができ、無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化クロム系顔料ではG-17、コバルト−チタン−ニッケル−亜鉛酸化物系顔料ではG-19、コバルト−チタン系顔料ではG-50等を挙げることができる。
また、茶色系の好ましい顔料としては、アゾ系顔料、縮合多環系顔料、無機系顔料を挙げることができる。
アゾ系の好ましい顔料としては、例えば、モノアゾ系顔料ではBr-25,Br-32、金属錯塩アゾ系顔料ではBr-5,Br-2、縮合アゾ系顔料ではBr-23を挙げることができ、縮合多環系の好ましい顔料としては、例えば、アントラキノン系顔料ではBr-28、ペリレン系顔料ではBr-26を挙げることができ、
無機系の好ましい顔料としては、例えば、酸化鉄系顔料ではBr-6、鉄−クロム酸化物系顔料ではBr-29、亜鉛−鉄酸化物系顔料ではBr-31を挙げることができる。
また、黒色系の好ましい顔料としては、有機系顔料、無機系顔料があり、有機系の好ましい顔料としては、例えば、アニリンブラックではBk-1、ペリレンブラックではBk-31等を挙げることができ、
また、無機系の好ましい顔料としては、例えば、カ−ボンブラックではBk-31、 Bk-7、Bk-9、鉄黒ではBk-11、コバルト酸化物系顔料ではBk-13等を挙げることができる。
また、白色系の好ましい顔料としては、無機系の顔料が好ましく、例えば、亜鉛華ではW-4、硫化亜鉛ではW-7、二酸化チタンではW-6、炭酸カルシウムではW-18、クレ−ではW-19、硫酸バリウムではW-21、アルミナホワイトではW-24、シリカではW-27、白雲母ではW-20、タンクではW-26等を挙げることができる。
その他、好ましい顔料としては、例えば、パ−ル顔料として知られる二酸化チタン被覆雲母等を挙げることができ、その粒径が2〜200μmのものが好 ましく、更に好ましくは4〜150μm、特に好ましくは5〜100μmである。また、耐候性の点から被覆層の酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
更に、酸化鉄等の着色剤で着色されていてもよく、干渉色を示すものであってもよく、シルバ−調、ミルク調のものであってもよい。
市販品としては、メルク製、イリオジンマ−ル製、ハイライト等がある。
また、上記着色樹脂層は、上記顔料の他、その透明性、耐候性に影響のない範囲で、マイカ、アルミ粉を含有させることができる。
さらに、前記配合樹脂には、装飾用フィルムの耐候性等を改善するために、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を添加することが好ましい。
該紫外線吸収剤の紫外線吸収能や使用する合成樹脂との相容性等を考慮して広範囲の種類の中から1種類または数種類組み合わせて適宜選択使用することができるが、例えば下記の如きものが挙げられる。
ハイドロキノン系;ハイドロキノン、ハイドロキノンジサリチレ−ト
サリチル酸系;フエニルサリチレ−ト、パラオクチルフエニルサリチレ−ト
ベンゾフエノン系;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2´−カルボキシベンゾフエノン、2,4−ヒドロキシベンゾフエノン、2,2´−ヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフエノン、2,2´−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフエノン、2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフエノン、2,2´−ヒドロキシ−4,4´−ジメトキシ−5−ナトリウムスルホベンゾフエノン、4−ドテシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフエノン、2−ハイドロキシ−5−クロルベンゾフエノン
ベンゾトリアゾ−ル系;2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−第3ブチルフエニル)−5−クロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−アミルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジメチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジメチルフエニル)−5−メトキシベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−メチル−4´−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ステアリルオキシ−3´,5´−ジメチルフエニル)−5−メチルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5−カルボン酸フエニル)ベンゾトリアゾ−ルエチルエステル、2−(2´−ヒドロキシ−3´−メチル−5´−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ第3ブチルフエニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メトキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)−5−クロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−シクロヘキシルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−4´,5´−ジメチルフエニル)−5−カルボン酸ベンゾトリアゾ−ルブチルエステル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−4´,5´−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジメチルフエニル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−4´−オクトキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メトキシフエニル)−5−メチルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−アセトキシ−5´−メチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジターシヤリブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル。
これらの紫外線吸収剤のうち、ベンゾフエノン系及びベンゾトリアゾール系のものが耐候性改善には好適であり、就中ベンゾフエノン系では、2,3´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフエノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン及び2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフエノン:ベンゾトリアゾ−ル系では2−(2´−ハイドロキシ−5´−メチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5´−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、
2−(2´−ヒドロキシ−3´−メチル−5´−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´ジ第3ブチルフエニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾール及び2−(2´−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)−5−クロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジターシャリブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2− (2´−ヒドロキシ−5´−オクトキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、等が特に有効である。
紫外線吸収剤は0.05〜3.0重量%添加することが好ましい。紫外線吸収剤をこの範囲内で添加すれば、紫外線カット率(380nmの場合)は90%以上であり、屋外で暴露した場合でも1〜2年(サンシャインウエザオメーター1,000時間相当)90%以上を保持する事ができる。この範囲より多い場合はフィルムの白化、フィルム表面への噴き出し等が起り悪影響を及ぼす傾向があり好ましくない。
光安定剤としてはビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン等のヒンダードアミン系光安定剤、有機ニッケル等のクエンチャー等が使用できる。
本発明の装飾用フィルムを製造する方法は特に制限されるものではなく、配合樹脂をカレンダー成形法、Tダイ押し出し成形法等の公知のフィルム製造方法で成形すれば良い。
本発明の配合樹脂は、溶剤を使用せず、特に大量に連続成形可能で生産性・環境汚染性に優れるカレンダー成形法において成形加工しやすく、かつ成形されて得られた装飾用フィルムが十分な必要特性を有することが最大の特徴である。
前記配合樹脂には、必要に応じて配合樹脂をフィルム化する際の加工性改良、特にカレンダー加工時の成形性改良を目的として、長鎖脂肪酸エステル、やグリセリンエステル等を主成分とする滑剤、炭酸カルシウム等の加工助剤、熱安定剤、等の添加剤も添加することができる。
本発明の装飾用フィルムを基材に接着剤層を介して接着する場合は、表面と反対側の面に接着剤層を設ける。
上記接着剤層は、その膜厚が20〜100μm、好ましくは30〜70μm、より好ましくは30〜50μmである。上記膜厚が20μ未満になると被着体からフィルムが剥がれて被着体の屈曲等の加工適性が悪くなって好ましくなく、また、膜厚が100μを超えると初期の接着強度が高くなり過ぎて貼着適性に劣り、しかもコストが高くなるおそれがある。
また、上記接着剤層の接着強度は、被着体に25.4mm幅の該複合フィルムで貼り合わせて24時間放置した後、テンシロン引張試験機での剥離試験で180゜折り返して剥離させる時の測定値が1.0kg/25.4mm以上であるものが好ましい。上記接着強度が1.0kg/25.4mm未満になると本複合装飾用フィルムが貼着された被着体を屈曲成形すると被着体からフィルムが剥がれるおそれがある。
上記接着剤層を形成する材料としては、耐候性、透明性及び耐黄変性等の点からアクリル系樹脂が好ましい。
上記アクリル系樹脂における単量体の主成分は、アルキル基の炭素数が4〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。炭素数が4〜14の範囲を逸脱すると樹脂層が硬くなって柔軟性に劣るおそれがある。また、上記アクリル系共重合体における単量体の主成分は、50モル%以上含有されていることが好ましい。その割合が50モル%未満になると上記アクリル系樹脂が硬くなって柔軟性に劣るおそれがある。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、2-メチルペンチル(メタ)アクリレ−ト、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト等をあげることができる。
また、上記アクリル系樹脂と共重合する他成分の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン等を挙げることができる。
また、これらの樹脂に導入できる単量体の官能基としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基、ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、n-メチロ−ルアクリルアミド等の水酸基、グリシジル(メタ)アクリレ−ト等のエポキシ基等を挙げることができるが、本発明では、一般的なポリイソシアネ−ト架橋剤を組み合せたウレタン架橋方式を採用することが好ましく、この場合には、カルボキシル基、水酸基が好ましい。
また、これらの単量体を共重合する際に用いられる溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、酢酸エチル、メタノ−ル等の従来公知の溶剤が単独または二種以上混合して用いることができ、また、重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤、ジ−t−ブチルパ−オキサイド等の過酸化物系開始剤等を用いることができる。
上記アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは20万〜100 万、より好ましくは40万〜80万である。分子量は、重合開始剤の量によって、または連鎖移動剤を添加することによって調整することができる。
尚、上記アクリル系樹脂には、必要に応じて粘着付与剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を添加することができる。このようにして得られたアクリル系樹脂に架橋剤として、ポリイソシアネ−トを官能基に対して0.1〜1当量、好ましくは0.3〜0.7当量添加することにより、被着体への接着力を強固にすることができる。また、この架橋反応に際して必要に応じて反応促進剤を添加することができる。
本発明の装飾用フィルムは、カレンダー成形法で安価かつ大量に生産することが可能な単層のフィルムであり、特に自動車のドアや窓の周囲の幅狭の部位に貼りつける自動車用装飾用フィルム(ブラックアウトフィルム等)のような部材曲面を装飾する用途に適している。
また、本発明の装飾用フィルムは、廃棄の際に有害な塩素化合物を発生することがなく、カレンダー成形法で安価かつ大量に生産することが可能でありながら基本特性、耐ガソリン性、耐候性に優れることから、看板用途等の従来の装飾用フィルムにも有効に使用することができる。
本発明をさらに詳細に説明するために以下に実施例を述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例における測定方法は下記の通りである。
また、(2)耐ガソリン性試験、(3)耐熱性試験、(4)耐湿試験、(5)耐温水試験、(8)耐候性試験に使用する試験片については、以下の要領でフィルム表面と反対側の面に粘着剤層を設けたものを使用する。
アクリル系粘着剤(日本カーバイド工業株式会社製 KP−2279)100重量部にイソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン製 コロネートL)1.5重量部を混合、攪拌したものを、剥離紙(リンテック株式会社製 E−KB)にドライ厚み35μmになるようにコーティング、乾燥し、この粘着剤面をフィルム表面と反対側の面に貼り合わせる。
(1)フィルム伸び、降伏点伸度、降伏点応力、弾性率の測定
試料を一号ダンベル(10mm巾)で10mm幅のテープ状にカットし、引張試験機を用い、つかみ間隔50mm、引張速度200mm/minで引っ張り試験を行い、フィルム伸び、降伏点伸度、降伏点応力、弾性率を23℃で測定した。
(2)耐ガソリン性試験
IPA洗浄し、乾燥されたアルキッドメラミン塗装板(日本テストパネル社製)に2.5cm角の試料を貼り付け、室温で24時間放置して試験片を作製する。この試験片を室温にてJIS一号ガソリンに30分に浸せきさせた後に取り出し、外観を確認する。
○:試料に外観変化が見られない。
△:試料にわずかに外観変化が見られる。
×:試料に明らかな外観異常が発生する。
(3)耐熱性試験
耐ガソリン性試験と同様にして試験片を作製する。この試験片を80℃の乾燥機に168時間放置した後に取り出し、外観を確認する。
○:試料に外観変化が見られない。
△:試料にわずかに外観変化が見られる。
×:試料に明らかな外観異常が発生する。
(4)耐湿試験
耐ガソリン性試験と同様にして試験片を作製する。この試験片を50℃、98%の恒温恒湿槽に168時間放置した後に取り出し、外観を確認する。
○:試料に外観変化が見られない。
△:試料にわずかに外観変化が見られる。
×:試料に明らかな外観異常が発生する。
(5)耐温水試験
耐ガソリン性試験と同様にして試験片を作製する。この試験片を40℃の水槽に168時間放置した後に取り出し、外観を確認する。
○:試料に外観変化が見られない。
△:試料にわずかに外観変化が見られる。
×:試料に明らかな外観異常が発生する。
(6)耐擦傷性試験
学振型試験機を用い、綿布カナキン3号を使用してフィルムの表面を荷重500gで1000往復した後に、フィルム表面とカナキンの着色状態を確認する。
○:フィルム表面に傷が付かない
△:フィルム表面に多少傷は付くが、綿布カナキン3号に樹脂層フィルム色(黒)の移行がない。
×:樹脂層フィルム色に傷が付き、綿布カナキン3号に樹脂層フィルム色(黒)の色の移行がある。
(7)寸法安定性試験
10cm角に調製されたフィルム試料を、80℃の乾燥機中0.5時間放置した後に取り出し、収縮率を測定する。
○:0.5%以下
×:0.5%以上
(8)耐候性試験
耐ガソリン性試験と同様にして試験片を作製する。この試験片をサンシャインウエザオメーター(スガ試験機株式会社製、ブラックパネル温度63℃)で3000時間照射した後に外観を確認する。
○:試料に外観変化が見られない。
△:試料にわずかに外観変化が見られる。
×:試料に明らかな外観異常が発生する。
(9)カレンダー加工性
加工温度幅
試験装置として、ミキシングロール(日本ロール製造株式会社製 ロールサイズφ200mm×L500mm)を用い、ロール回転速度が14rpm/11rpm、ロール間隙は出来上がったフィルム厚みが100μmになるように設定し、コンパウンドをロールに巻きつけながら溶融混練し、5分後に練り上ったシートをサンプリングした。サンプリングの際に、溶融樹脂がロールに付着して剥離不能となった温度をカレンダー加工の上限温度、シート表面が滑らかな鏡面状態とならず、面転写状態が不良となった温度をカレンダー加工の下限温度とした。このカレンダー加工の上限温度と下限温度の幅を△Tとし、この△Tが10℃以上あれば、カレンダー加工に適すると判断した。
フィルム外観
出来上がったフィルムの面状態を目視で確認する。
○:シート表面が滑らかで鏡面状態
△:シート表面にごく一部にフローマークが見られる
×:シート表面全体にフローマークが見られる
実施例1
ショアー硬度A97のポリカプロラクトン系ウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4597)50重量部に、引張弾性率1220MPaのアクリル樹脂(クラレ株式会社製 パラペット GR−F)50重量部、分子量50,000のポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製 プラクセル H5)5重量部、さらに加工助剤としてアクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製 メタブレン P551)5重量部、さらに、紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン234)0.3重量部、光安定剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン144)0.3重量部、酸化防止剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)0.4重量部、滑剤(クラリアント・ジャパン株式会社製 Licowax
E)0.3重量部、着色剤(日弘ビックス株式会社製 W−8012−G3)5.0重量部、充填剤として炭酸カルシウム(竹原化学株式会社製 WS−100)5.0重量部をヘンシェルミキサーでドライブレンドして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は188〜213℃で、△Tは25℃であった。次に、このコンパウンドを195℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、200℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表で示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例2〜実施例6
ショアー硬度A97のポリカプロラクトン系ウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4597)、引張弾性率1220MPaのアクリル樹脂(クラレ株式会社製 パラペット GR−F)の部数を表1のように変えた他は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは以下の表で示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例7
分子量50,000のポリカプロラクトンを抜く以外は実施例1と同様にして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は193〜211℃で、△Tは18℃であった。次に、このコンパウンドを200℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、205℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表で示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例8
ショアー硬度A95のポリカプロラクトン系ウレタン樹脂(日本ミラクトラン株式会社製 ミラクトラン E−995)60重量部に、引張弾性率1220MPaのアクリル樹脂(クラレ株式会社製 パラペット GR−F)40重量部、加工助剤として分子量50,000のポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製 プラクセル H5)5重量部、さらに、紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン234)0.3重量部、光安定剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン144)0.3重量部、酸化防止剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)0.4重量部、着色剤(日弘ビックス株式会社製 W−8012−G3)5.0重量部をヘンシェルミキサーでドライブレンドして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は190〜210℃で、△Tは20℃であった。次に、このコンパウンドを195℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、200℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例9
ショアー硬度A97のポリカプロラクトン系ウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4597)30重量部に、引張弾性率730MPaのウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4230)70重量部、加工助剤として分子量50,000のポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製 プラクセル H5)5重量部、さらに加工助剤としてアクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製 メタブレン P551)5重量部、さらに、紫外線吸収剤(シプロ化成株式会社製 シーソーブ103)0.7重量部、光安定剤(旭電化株式会社製 LA−63P)0.7重量部、酸化防止剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)0.4重量部、着色剤(日弘ビックス株式会社製 W−8012−G3)5.0重量部、充填剤として炭酸カルシウム(竹原化学株式会社製 WS−100)5.0重量部をヘンシェルミキサーでドライブレンドして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は201〜215℃で、△Tは14℃であった。次に、このコンパウンドを205℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、210℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例10
ウレタン樹脂をショアー硬度A90のポリカーボネート系ウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P890)に変更する以外は実施例1と同様にして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は173〜188℃で、△Tは15℃であった。次に、このコンパウンドを180℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、183℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例11
ウレタン樹脂をショアー硬度A98のポリエーテル系ウレタン(ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製 T−8198)に変更する以外は、実施例1と同様にして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は183〜203℃で、△Tは20℃であった。次に、このコンパウンドを190℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、195℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
実施例12
ショアー硬度A97のポリカプロラクトン系ウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4597)40重量部に、引張弾性率1220MPaのアクリル樹脂(クラレ株式会社製 パラペット GR−F)40重量部、引張弾性率730MPaのウレタン樹脂(大日精化工業株式会社製 レザミン P−4230)20重量部、加工助剤として分子量50,000のポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製 プラクセル H5)5重量部、さらに加工助剤としてアクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製 メタブレン P551)5重量部、さらに紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン234)0.3重量部、光安定剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 チヌビン144)0.3重量部、酸化防止剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)0.4重量部、滑剤(クラリアント・ジャパン株式会社製 Licowax
E)0.3重量部、着色剤(日弘ビックス株式会社製 W−8012−G3)5.0重量部、充填剤として炭酸カルシウム(竹原化学株式会社製 WS−100)5.0重量部をヘンシェルミキサーでドライブレンドして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は197〜218℃で、△Tは21℃であった。次に、このコンパウンドを205℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、210℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性、耐候性に優れたものであった。
比較例1
実施例1において、ウレタン樹脂/アクリル樹脂の比率を50重量部/50重量部から10重量部/90重量部に変更する以外は同じにして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は180〜195℃で、△Tは15℃であった。次に、このコンパウンドを185℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、185℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観には優れるものの、耐擦傷性、耐ガソリン性に劣るものであった
比較例2
実施例1において、ウレタン樹脂/アクリル樹脂の比率を50重量部/50重量部から100重量部/0重量部に変更する以外は同じにして、コンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は193〜203℃で、△Tは10℃であった。次に、このコンパウンドを197℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、200℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性、耐ガソリン性には優れるものの、引張弾性率が低く、貼り加工性に劣るものであった。
比較例3
ウレタン樹脂として、ショアー硬度D75のラクトン系ウレタン樹脂(ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製 T−5070)を使用した以外は実施例1と同様の組成でコンパウンドを作製した。このコンパウンドの加工温度幅は207〜215℃で、△Tは8℃であった。次に、このコンパウンドを210℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、212℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムにはフローマークが発生し、非常に外観の悪いものであった。
比較例4
ウレタン樹脂として、ショアー硬度A80(大日精化工業株式会社製 レザミンP880)を使用した以外は実施例1と同様の組成でコンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は167〜183℃で、△Tは16℃であった。次に、このコンパウンドを180℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、175℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性には優れるものの、耐ガソリン性に劣るものであった。
比較例5
アクリル樹脂の代わりに引張弾性率8MPaのアクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製 RF−040)を使用した以外は実施例1と同様の組成でコンパウンドを作製した。このコンパウンドのカレンダー加工温度幅は188〜205℃で、△Tは17℃であった。次に、このコンパウンドを195℃のミキシングロールで5分間加熱してゲル化させ、200℃のカレンダーロール(日本ロール製造株式会社製 200×700型6本カレンダー)を用いて、厚さ100μmの着色フィルムを得た。得られたフィルムは以下の表に示すとおり、フィルム外観、耐擦傷性には優れるものの、耐ガソリン性に劣り、引張弾性率が低く、貼り加工性に劣るものであった。
比較例6
アクリル樹脂の代わりに引張弾性率2610MPaのポリエステル樹脂(東洋紡積株式会社製 バイロン 245)を使用した以外は実施例1と同様の組成でコンパウンドを作製した。このコンパウンドをミキシングロールでゲル化させようとしたが、均一に溶融せず、サンプリングすることができなかった。

Claims (7)

  1. 樹脂配合物100重量部中に、少なくとも2種類の樹脂成分が各20重量部以上配合されてなる樹脂配合物から製膜された装飾用フィルムにおいて、第1の樹脂成分がショアー硬度A85〜A98のウレタン樹脂であり、それ以外の樹脂成分は23℃における引張弾性率が500〜2000MPaの樹脂である装飾用フィルム。
  2. 第1の樹脂成分であるウレタン樹脂の配合比率が樹脂配合物100重量部中20〜70重量部である請求項1に記載の装飾用フィルム。
  3. 樹脂配合物100重量部に対して、さらに重量平均分子量10万以下のポリカプロラクトンを0.1〜15重量部配合した樹脂配合物から製膜された請求項1又は請求項2にいずれかに記載の装飾用フィルム。
  4. ウレタン樹脂がカプロラクタン系ウレタン樹脂またはポリカーボネート系ウレタン樹脂である請求項1〜3いずれかに記載の装飾用フィルム。
  5. 第2の樹脂成分がアクリル系樹脂である請求項1〜4いずれかに記載の装飾用フィルム。
  6. 23℃における引張弾性率が150〜1000MPa、及び破断伸びが80〜450%である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の装飾用フィルム。
  7. フィルムの製膜方法がカレンダー法である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の装飾用フィルム。
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