JP2006327286A - シート背面用テーブルの支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート背面の可動テーブルを引き出して使用位置で停止する際に衝撃が発生せず、可動テーブルの引出しおよび収納両方向の操作が滑らかにでき、摩擦音等が発生しないテーブルの支持構造の提供。
【解決手段】使用位置に引き出した可動テーブル本体を収納位置に戻すときは、使用者が手で可動テーブル本体の裏面に手を当てて、あるいは縁部を掴んで収納位置方向に回動させる。その操作の際に、テーブル支え板23にはトーションスプリングのレバー部51cの弾性応力によって収納位置方向へ回動付勢されているので、この付勢が無い場合に比して小さな力で可動テーブル本体を収納位置まで戻すことができる。しかも回転を阻止する摩擦部材が無いので、異音が発生することも無い。トーションスプリングのレバー部51cをテーブル支え板23に形成した溝23e内に収納すれば、凸部が発生せず他の部材との干渉の虞れが無く、コンパクトに装着できる。
【選択図】 図4
【解決手段】使用位置に引き出した可動テーブル本体を収納位置に戻すときは、使用者が手で可動テーブル本体の裏面に手を当てて、あるいは縁部を掴んで収納位置方向に回動させる。その操作の際に、テーブル支え板23にはトーションスプリングのレバー部51cの弾性応力によって収納位置方向へ回動付勢されているので、この付勢が無い場合に比して小さな力で可動テーブル本体を収納位置まで戻すことができる。しかも回転を阻止する摩擦部材が無いので、異音が発生することも無い。トーションスプリングのレバー部51cをテーブル支え板23に形成した溝23e内に収納すれば、凸部が発生せず他の部材との干渉の虞れが無く、コンパクトに装着できる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、鉄道車両等のシートに装着されるシート背面用テーブルの支持構造に関する。
従来、鉄道車両、航空機等のシートには、そのシートバックの背面側に、後部シートの乗客が使用するテーブルとして、シートバックと一体化する収納位置と可動テーブル本体が水平に保持される使用位置とに移動可能なシート背面用テーブルが装備されている。図7および図8に、3人掛けシートを前方から見た斜視図および後方から見た斜視図を示した。この車両用シートは、脚台11に対して回転自在に枢支された台枠フレーム12に、三人分の座ぶとんシート13およびシートバック14が装着されている。各座席は、跳ね上げ収納式の肘掛け18によって仕切られている。
各シートバック14の背面には、テーブルが装着されている。各テーブルは、可動テーブル本体121と該可動テーブル本体121の両端部を、テーブル軸122を介して先端部で枢支する一対のテーブル支え板(スティ)123とを備えている。各テーブル支え板123は、下端部が台枠フレーム12に対して固定された軸117に揺動自在に枢支されている(図9)。可動テーブル本体121およびテーブル支え板123は、可動テーブル本体121がシートバック14の背面と対面した状態でシートバック14の収納凹部15内に収納された、シートバック14と一体化する収納位置(図8の左端および中央の可動テーブル本体121)と、テーブル支え板123が下端部の軸117を中心に回動し、可動テーブル本体121が水平状態となる位置まで引き出された使用位置(図8の右端の可動テーブル本体121)とに移動可能に形成されている。可動テーブル本体121は、収納位置において、シートバック14に回動自在に装着されたテーブルストッパ16によって掛止されている。
テーブル支え板123は、下端部に形成された軸受ボス124が軸117に回動自在に嵌合され、軸受ボス124の近傍に設けられたストッパ片123aが、台枠フレーム12に設けられたストッパボルト118に当接して使用位置に保持される。この使用状態において可動テーブル本体121も、使用者側の縁部が水平位置から下がらないように回動規制されている。
このような従来のシートバック背面用テーブルの可動テーブル本体121は、通常、収納位置においてテーブルストッパ16により使用位置方向に移動しないように掛止されている。テーブルストッパ16による掛止が解除されると、可動テーブル本体121およびテーブル支え板123は、自重で使用位置方向に回動移動する。そのため、使用者が可動テーブル本体121を押さえないでテーブルストッパ16による掛止を解除すると、可動テーブル本体121およびテーブル支え板123は急激に使用位置まで回動落下して、テーブル支え板123のストッパ片123aがストッパボルト118に衝突して衝撃力が前席に伝わり、前席の使用者に不快感を与えてしまう。
そこで出願人は、テーブル支え板123の軸受ボス124に径方向の貫通穴を形成し、この貫通穴に緩衝部材126を挿入し、さらにねじ127で緩衝部材126を軸117の外周面に押圧させて、テーブル支え板123が回動する際に緩衝部材126と軸117との間に摩擦抵抗を発生させてテーブル支え板123の回転を抑制する座席背面用テーブルの支持構造を提案した(特許文献1)。
特開2004−359084号公報
しかしこの公知構造は、可動テーブル本体を使用位置から収納位置に戻す操作に対してもテーブル支え板123の回動を抑制する摩擦力が発生するため、余分な操作力が必要になる。また、摩擦力が増加すると擦れによる異音が発生する。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであって、シート背面の可動テーブルを引き出して使用位置で停止する際に衝撃が発生せず、可動テーブルの引出しおよび収納両方向の操作が滑らかにでき、摩擦音等が発生しないシート背面用テーブルの支持構造を提供することを目的とする。
かかる課題を解決する本発明は、シートバックの背面側に、下端の軸部が、シートの固定構造物に固定された軸または軸受を介して揺動自在に枢支された左右一対のテーブル支え板と、該一対のテーブル支え板の上端部間に枢支され、該一対のテーブル支え板によって、シートバックの背面に沿う収納位置と、該収納位置から引き出されたときに略水平な使用位置に保持される可動テーブル本体とを備え、前記一対のテーブル支え板の少なくとも一方を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する弾性付勢手段を備えたシート背面用テーブルの支持構造であって、両端部が前記シートの固定構造物に対して支持された可撓性のアウターケーシングと、このアウターケーシングに挿通された可撓性のインナーケーブルと、弾性部材とを備え、前記アウターケーシングの一方の端部から突出した前記インナーケーブルの一方の端部が前記テーブル支え板の軸部近傍部に連結され、前記アウターケーシングの他方の端部から突出した前記インナーケーブルの他方の端部に前記弾性部材が連結され、この弾性部材によって前記インナーケーブルが、前記テーブル支え板を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する方向に弾性的に引かれることに特徴を有する。
好ましい実施形態では、前記弾性部材は、一方の端部が前記インナーケーブルの他方の端部に連結され、他方の端部がシートの固定構造物に対して連結された引張ばねとする。
前記テーブル支え板が収納位置または収納位置からその近傍位置にあるときは、前記インナーケーブルに遊びを生じるように設定ことが好ましい。この構成によれば、可動テーブル本体を収納位置から引き出す操作が容易になるとともに、使用位置に引き出した可動テーブル本体を収納位置に戻すときに、可動テーブル本体が引張ばねの付勢力によってシートバックに勢いよく当たることがない。
別の観点からなる好ましい実施形態では、シートバックの背面側に、下端の軸部が、シートの固定構造物に固定された軸または軸受を介して揺動自在に枢支された左右一対のテーブル支え板と、該一対のテーブル支え板の上端部間に枢支され、該一対のテーブル支え板によって、シートバックの背面に沿う収納位置と、該収納位置から引き出されたときに略水平な使用位置に保持される可動テーブル本体とを備え、前記一対のテーブル支え板を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する弾性付勢手段を備えたシート背面用テーブルの支持構造であって、前記弾性付勢手段は、前記テーブル支え板と該テーブル支え板の軸部を支持する前記固定構造物との間に配設されたねじりばねを含み、このねじりばねは、前記シートの固定構造物に沿って一対のテーブル支え板の間を延びる該固定構造物に固定された支持部と、該支持部の両端部から屈曲したレバー部を有し、該レバー部の先端自由端部が前記各テーブル支え板に係合されていることに特徴を有する。
本発明によれば、可動テーブル本体を支持するテーブル支え板を使用位置から収納位置方向に付勢する弾性付勢手段として、アウターケーシングに収納したインナーケーブルによって弾性部材の弾性応力を可動テーブル本体に伝達するので、弾性部材を装着する位置の自由度が増す。
別の観点からなる本発明によれば、弾性付勢手段が、シートの固定構造物に沿って一対のテーブル支え板の間を延びる該固定構造物に固定された支持部と、該支持部の両端部から屈曲したレバー部を有し、該レバー部の先端自由端部が前記各テーブル支え板に係合されているので、一対のテーブル支え板を付勢する部材を一度に装着できるので組み立てが容易である。
これら本発明によれば、回転抑制のための摩擦部材が無いので、異音を発生することが無い。
別の観点からなる本発明によれば、弾性付勢手段が、シートの固定構造物に沿って一対のテーブル支え板の間を延びる該固定構造物に固定された支持部と、該支持部の両端部から屈曲したレバー部を有し、該レバー部の先端自由端部が前記各テーブル支え板に係合されているので、一対のテーブル支え板を付勢する部材を一度に装着できるので組み立てが容易である。
これら本発明によれば、回転抑制のための摩擦部材が無いので、異音を発生することが無い。
本発明を適用したシート背面用テーブルを装着する車両用シートおよび車両用シートに装着した外観状態では、図8に示した構造と同様である。そこで、本発明の実施形態であるテーブル支え板23の軸部周辺の構造について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態であるテーブル支え板およびその周辺構造を示す斜視図、図2は同側面図、図3は図2の矢視III方向に見た部分平面図である。
可動テーブル本体121は合成樹脂で形成されていて、両側面の端部から外方に突出したテーブル軸122が、一対のテーブル支え板(スティ)23の先端部に形成されたテーブル軸穴23aに回動自在に支持される。可動テーブル本体121は、テーブル軸122の近傍にストッパ軸122aが突設されていて、このストッパ軸122aが、テーブル支え板23に形成された円弧状のストッパ溝23bに嵌入されている。このストッパ溝23bはテーブル軸122を軸心とした円弧状に形成されていて、可動テーブル本体121の上面がシートバック14の収納凹部15に対向する収納位置と、上面が略水平になる使用状態との間で回動を許容し、かつ使用状態において略水平状態から使用者側(自由端側)が下がらないように係止するストッパとして作用する。
テーブル支え板23は、アルミなどの金属により棒状に形成されていて、通常は、剛性強度確保のために、横断面H形状もしくはI形状に形成される。テーブル支え板23の下端部には軸穴が形成され、該軸穴に挿通された支持軸25によって、シートの固定構造である台枠フレーム12に対して揺動自在に枢支されている。一対のテーブル支え板23の形状および一対のテーブル支え板23を台枠フレーム12に対して揺動可能に支持する構造はシートバック14の左右で対称または同一なので、一方のテーブル支え板23に関する構造について説明する。
テーブル支え板23を揺動自在に枢支する支持軸25は、シートバック14を支持する背摺りフレーム19の支持軸と共用されていて、袖フレーム17の直立部17aに固定されている。袖フレーム17は、側面形状が直立部17aおよび水平部17bを有する略L字形状を呈している。そうしてこの袖フレーム17は、シートバック14とシートバック14の間、または両端のシートバック14の横方向外方に直立部17aが位置するように配置されて、水平部17bの前後端部が台枠フレーム12の前後部分に固定されている。支持軸25は、この直立部17aの側面に対して、台枠フレーム12と平行に固定されている。袖フレーム17の直立部17aの上端部には肘掛け18の端部が軸18aを介して使用位置と収納位置とに回動可能に軸支され、台枠フレーム12には、各座ぶとんシート13を支持するための座パン20が固定されている。
背摺りフレーム19およびテーブル支え板23は、支持軸25および中空カラー28によって直立部17aに揺動自在に支持されている。例えば、中空カラー28が背摺りフレーム19およびテーブル支え板23の軸穴を貫通して挿入され、さらに中空カラー28を貫通して支持軸25が挿入される。そうして支持軸25の先端部に形成された雄ねじが、直立部17aに形成された軸受け雌ねじに螺入され、支持軸25のヘッド部25aが中空カラー28を直立部17aに圧接して、支持軸25および中空カラー28が直立部17aに固定されている。背摺りフレーム19およびテーブル支え板23は、中空カラー28の外周面と摺接しながら回動する。また、背摺りフレーム19とテーブル支え板23との間には、背摺りフレーム19およびテーブル支え板23が干渉しないように離反させ、かつ独立して回動自在とするスペーサが介在されている。
なお、この実施形態の支持軸25は、先端部に雄ねじが切られたボルトと同様の構成である。なお、軸受け雌ねじは、図示しないが、通常は直立部17aの側面に補強用のボス(円筒部)が一体に突設され、このボスから直立部17a内部まで切られている。
さらにこの実施形態では、中空カラー28のフランジ部28aとテーブル支え板23との間に、連結板27の一方の端部が嵌合されている。連結板27は、支持軸25と支え板ストッパ26とを互いに連結して補強する部材である。
連結板27の他方の端部は、円柱状の支え板ストッパ26の他端部に嵌合固定されている。支え板ストッパ26は、一方の端部が、袖フレーム17の直立部17aの側面に形成されたボス穴17cに圧入固定されている。支持軸25および支え板ストッパ26は、台枠フレーム12と平行に固定されている。
テーブル支え板23には、支持軸25の近傍部分に、テーブル支え板23を使用位置で停止させるためのストッパ片23cが形成されていて、このストッパ片23cの端面にストッパボルト29が螺入されている。使用状態ではストッパボルト29が支え板ストッパ26に当接して、テーブル支え板23が使用位置を超えて収納位置とは反対方向に回動しないように回動規制される。このストッパボルト29の突出量を調整することにより、テーブル支え板23の使用位置における傾斜調整ができる。
この実施形態では、テーブル支え板23と袖フレーム17との間に、テーブル支え板23を使用位置から収納位置方向に回動付勢する弾性付勢手段が装着されている。この実施形態の弾性付勢手段は、テーブル支え板23を、アウターケーシング34内に挿通されたインナーケーブル33を介して引張ばね35により引張り、使用位置から収納位置方向に回動するように付勢している。
アウターケーシング34内に挿通されたインナーケーブル33はそれぞれ可撓性を有し、インナーケーブル33は両端部がアウターケーシング34の両端部から突出した状態で、アウターケーシング34内を摺動自在に移動する、フレキシブルなケーブルである。アウターケーシング34の一方の端部から引き出されたインナーケーブル33の端部はU字金具31に連結されていて、該U字金具31が、テーブル支え板23の軸部近傍部分にその両側面を挟むように嵌合されてこれらを貫通する軸ピン31aによって揺動自在に連結されている。アウターケーシング34の他方の端部から突出したインナーケーブル33の端部には連結金具32を介して引張ばね35の一方の端部が連結され、引張ばね35の他方の端部が固定構造物としての袖フレーム17に対して連結されている。
アウターケーシング34の一方の端部は、袖フレーム17の直立部17aに固定されたブラケット36に支持され、他方の端部は、袖フレーム17の水平部17bに固定されたブラケット37に支持されている。ブラケット36はL字形状を呈し、直立部17aに溶接等によって固定されている。ブラケット37は、水平部17bに溶接等により固定されていて、水平部17bに沿って延びる部分の両端部から屈曲して対向する一対の起立片37a、37bを備えている。ブラケット37の一方の起立片37aにアウターケーシング34の他方の端部が支持され、他方の起立片37bに引張ばね35の他方の端部が連結(係合)されている。
なお、通常、アウターケーシング34の両端部には中空の調整雄ねじ34a、34bが回動自在にかつ抜けないように嵌合されている。さらに、調整雄ねじ34aとU字金具31の間および調整雄ねじ34bと連結金具32との間には予めそれぞれに一対のロックナット38a、38bが嵌められ、一方のロックナット38a、38bが調整雄ねじ34a、34bに螺合され、他方のロックナット38a、38bは螺合されずにインナーケーブル33に通された状態とされている。ブラケット36、起立片37aにはスリット付き穴36a、37cが形成されている。これらのスリット付き穴36a、37cに、インナーケーブル33がスリットから穴に差し込まれた後に、調整雄ねじ34a、34bがスリット付き穴36a、37cの穴に挿入される。そうして、一対のロックナット38a、38bを適宜回動させて、これらのロックナット38a、38bによってブラケット36、起立片37aを挟圧し、固定する。また、ロックナット38a、38bを回転させて軸方向位置調整することにより、アウターケーシング34の一方の端部(調整雄ねじ34a)とU字金具31までの間隔調整、他方の端部(調整雄ねじ34a)と起立片36bまでの間隔調整が可能である。この間隔調整によって、テーブル支え板23が収納位置にあるときの引張ばね35の遊び量の調整ができる。
この実施形態の動作は次の通りである。収納位置にある可動テーブル本体121がテーブルストッパ16による掛止を解かれると、可動テーブル本体121とともにテーブル支え板23が収納位置から使用位置方向に自重により回動を始める。その際、インナーケーブル33がアウターケーシング34の一方の端部側から引き出され、引張ばね35が引き延ばされて、引張ばね35に弾性応力が発生し、この弾性応力によってインナーケーブル33からテーブル支え板23に収納位置方向の回動付勢力が付与される。このようにテーブル支え板23に収納位置方向の回動付勢力が付与されているので、使用者が手を離しても自重で急激に落下することがなく、可動テーブル本体121およびテーブル支え板23は、引張ばね35およびインナーケーブル33を介して収納位置方向に付勢力が作用した状態でゆっくりと使用位置方向に回動し、ストッパボルト29が支え板ストッパ26に当接して停止する。そのため、ストッパボルト29が支え板ストッパ26に激しく衝突することが無く、衝撃や衝撃音を発生することもない。
引張ばね35およびインナーケーブル33を介しての収納位置方向への回動付勢力は、テーブル支え板23が収納位置から使用位置方向に回転するに従って徐々に増加し、使用位置まで回動したときに最大になるように、テーブル支え板23に対するU字金具31の軸ピン31aの取り付け位置を設定するのが好ましい。
使用位置に引き出した可動テーブル本体121を収納位置に戻すときは、使用者が手で可動テーブル本体121の裏面に手を当てて、あるいは縁部を掴み、収納位置方向に回動させる。その際テーブル支え板23には、インナーケーブル33を介して引張ばね35による収納位置方向への回動付勢力が作用するので、この付勢力が無い場合よりも弱い力で可動テーブル本体121およびテーブル支え板23を収納位置まで持ち上げ、回動させることができる。しかも回転を阻止する摩擦部材が無いので、異音が発生することも無い。
一方、テーブル支え板23が収納位置またはその近傍から収納位置までの間にあるときは、引張ばね35は自然長となり、かつ遊びを生じるように設定することが好ましい。このように遊びを設けると、可動テーブル本体121を収納位置から引き出す操作が容易になるとともに、使用位置に引き出した可動テーブル本体121を収納位置に戻すときに、可動テーブル本体121が引張ばね35の付勢力によってシートバック14、収納部15に勢いよく当たることがない。
なお、アウターケーシング34、ブラケット36、37等の部材は、座パン20に座ぶとんシート13を載せたときに座ぶとんシート13で隠される位置に、例えば溶接、またはねじ止めによって固定されている。また、ブラケット36、37の形状、構造、取付位置、アウターケーシング34とブラケット36、37の取付構造等は、装着するシートの形状、構造に応じて適宜設定する。
また、本実施形態では、弾性部材として引張ばね35を使用したが、弾性部材であれば、ゴム等でもよく、この実施形態では弾性部材が収縮する弾性応力によってインナーケーブル33を引っ張っているが、弾性部材の他の実施例では、弾性部材が伸長する弾性応力によってインナーケーブル33をアウターケーシング34から引き出す構成とする。
次に、本発明の第2の実施形態について、図4乃至図6を参照して説明する。第2の実施形態では、テーブル支え板23を使用位置から収納位置方向に付勢する弾性付勢手段としてねじりばねを備えていて、図示形態ではねじりばねとしてトーションスプリング51を備えた。テーブル支え板23は、軸部に形成された軸穴23dに中空カラー28が挿入され、中空カラー28に支持軸25が挿入される。そうしてテーブル支え板23は、軸穴23dの内周面が中空カラー28の周面と摺接しながら回動する。
トーションスプリング51は、一対のテーブル支え板23の間において、台枠フレーム12の外表面に沿った横方向に直線状に延びる支持部51aと、この支持部51aの両端部から台枠フレーム12の曲面に沿っておよそ1/4周分曲がった湾曲部51bと、両湾曲部51bの先端部から径方向に屈曲したレバー部51cとを備えていて、このレバー部51cがテーブル支え板23の対向面に形成された溝23e内に収納され、さらにレバー部51cの先端部が相反する方向に屈曲した係合部51dが、溝23eの底部に形成された係止孔23fに嵌合している。
トーションスプリング51を台枠フレーム12に固定する押え板61は、台枠フレーム12の外周面に嵌合する半割曲面形状に形成され、トーションスプリング51の支持部51aの長さよりも短く形成されている。押え板61は、内周面が台枠フレーム12の外周面に密接する固定部61aと、該固定部61aの両端部において、湾曲部51bを台枠フレーム12の外周面との間で押圧固定する太径段差部61bを備えている。そうしてこの押え板61は、固定部61aに長手方向に所定間隔で形成された3個の穴を貫通し、台枠フレーム12のねじ穴12aにねじ込まれるねじ62によってねじ止めされる。その際、支持部51aは、固定部61aの直線縁部に当接し、レバー部51cが太径段差部61bの端部に当接して押え板61を挟み、一対の湾曲部51bがそれぞれ、固定部61aの両端の太径段差部61bによって台枠フレーム12の表面に押しつけられて、台枠フレーム12に固定される。
トーションスプリング51のレバー部51cは、テーブル支え板23が収納位置から使用位置方向に回動するに従って弾性応力が増加するように設定されている。テーブル支え板23が収納位置にあるときはレバー部51cが自由状態となるように設定することが好ましい。
この第2の実施形態において、収納状態にある可動テーブル本体121のテーブルストッパ16の掛止を解除すると、可動テーブル本体121およびテーブル支え板23の自重によって収納位置から使用位置方向に回動し始める。その際テーブル支え板23の回動に従って、トーションスプリング51の弾性応力が増して、テーブル支え板23を収納位置方向に回動付勢する力が強くなる。したがって、使用者が可動テーブル本体121を収納位置から引き出した後手を離して自然落下させても、トーションスプリング51の弾性応力によってテーブル支え板23の回転速度が抑制されてゆっくりと可動テーブル本体121およびテーブル支え板23が使用位置方向に回動し、ストッパボルト29が支え板ストッパ26に当接して停止する。その際ストッパボルト29が支え板ストッパ26に激しく衝突することが無く、衝撃や衝撃音を発生することもない。
使用位置に引き出した可動テーブル本体121を収納位置に戻すときは、使用者が手で可動テーブル本体121の裏面に手を当てて、あるいは縁部を掴んで収納位置方向に回動させる。その操作の際に、テーブル支え板23にはトーションスプリング51のレバー部51cの弾性応力によって収納位置方向へ回動付勢されているので、この付勢が無い場合に比して小さな力で可動テーブル本体121を収納位置まで戻すことができる。しかも回転を阻止する摩擦部材が無いので、異音が発生することも無い。さらに第2の実施形態では、トーションスプリング51のレバー部51cをテーブル支え板23に形成した溝23e内に収納したので、凸部が発生せず他の部材との干渉の虞れが無く、コンパクトに装着できる。
この第2の実施形態において、トーションスプリング51は、テーブル支え板23が使用状態に位置するときは、中立状態となるか、弱い力でテーブル支え板23を収納位置を超える方向に回動付勢するように設定し、使用位置ではストッパボルト29が支え板ストッパ26から離反しない程度の回動付勢力が作用するように設定しておくのが好ましい。
以上の通り本発明によれば、可動テーブル本体121を収納位置と使用位置とに移動自在に支持するテーブル支え板23をばね部材によって使用位置から収納位置方向に回動付勢してあるので、テーブル支え板23が回動しているときに回動を抑制する摩擦力が働かず滑らかに回動し、しかも使用位置から収納位置方向に回動付勢力が働くので、収納する際には小さな操作力で収納させることができる。
以上の図示テーブル支え板23は一対の背摺りフレーム19の内側に位置させたが、外側に位置させた構造にも適用できる。また、テーブル支え板23を背摺りフレーム19と同一の支持軸25に枢支させたが、背摺りフレーム19とは別軸に枢支させた構造にも適用できる。
12 台枠フレーム
14 シートバック
17 袖フレーム
17a 直立部
17b 水平部
19 背摺りフレーム
23 テーブル支え板
23e 溝
25 支持軸
26 支え板ストッパ
27 連結板
28 中空カラー
29 ストッパボルト
31 U字金具
31a 軸ピン
32 連結金具
33 インナーケーブル
34 アウターケーシング
34a 調整雄ねじ
34b 調整雄ねじ
35 引張ばね
36 ブラケット
37 ブラケット
51 トーションスプリング
51a 支持部
51b 湾曲部
51c レバー部
61 押え板
61a 固定部
61b 太径段差部
121 可動テーブル本体
14 シートバック
17 袖フレーム
17a 直立部
17b 水平部
19 背摺りフレーム
23 テーブル支え板
23e 溝
25 支持軸
26 支え板ストッパ
27 連結板
28 中空カラー
29 ストッパボルト
31 U字金具
31a 軸ピン
32 連結金具
33 インナーケーブル
34 アウターケーシング
34a 調整雄ねじ
34b 調整雄ねじ
35 引張ばね
36 ブラケット
37 ブラケット
51 トーションスプリング
51a 支持部
51b 湾曲部
51c レバー部
61 押え板
61a 固定部
61b 太径段差部
121 可動テーブル本体
Claims (4)
- シートバックの背面側に、下端の軸部が、シートの固定構造物に固定された軸または軸受を介して揺動自在に枢支された左右一対のテーブル支え板と、該一対のテーブル支え板の上端部間に枢支され、該一対のテーブル支え板によって、シートバックの背面に沿う収納位置と、該収納位置から引き出されたときに略水平な使用位置に保持される可動テーブル本体とを備え、前記一対のテーブル支え板の少なくとも一方を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する弾性付勢手段を備えたシート背面用テーブルの支持構造であって、
両端部が前記シートの固定構造物に対して支持された可撓性のアウターケーシングと、
このアウターケーシングに挿通された可撓性のインナーケーブルと、
弾性部材とを備え、
前記アウターケーシングの一方の端部から突出した前記インナーケーブルの一方の端部が前記テーブル支え板の軸部近傍部に連結され、前記アウターケーシングの他方の端部から突出した前記インナーケーブルの他方の端部に前記弾性部材が連結され、この弾性部材によって前記インナーケーブルが、前記テーブル支え板を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する方向に弾性的に引かれること、を特徴とするシート背面用テーブルの支持構造。 - 請求項1記載のシート背面用テーブルの支持構造において、前記弾性部材は、一方の端部が前記インナーケーブルの他方の端部に連結され、他方の端部がシートの固定構造物に対して連結された引張ばねであるシート背面用テーブルの支持構造。
- 請求項2記載のシート背面用テーブルの支持構造において、前記テーブル支え板が収納位置または収納位置からその近傍位置にあるときは、前記インナーケーブルに遊びを生じるように設定されているシート背面用テーブルの支持構造。
- シートバックの背面側に、下端の軸部が、シートの固定構造物に固定された軸または軸受を介して揺動自在に枢支された左右一対のテーブル支え板と、該一対のテーブル支え板の上端部間に枢支され、該一対のテーブル支え板によって、シートバックの背面に沿う収納位置と、該収納位置から引き出されたときに略水平な使用位置に保持される可動テーブル本体とを備え、前記一対のテーブル支え板を前記使用位置から収納位置方向に回動付勢する弾性付勢手段を備えたシート背面用テーブルの支持構造であって、
前記弾性付勢手段は、前記テーブル支え板と該テーブル支え板の軸部を支持する前記固定構造物との間に配設されたねじりばねを含み、このねじりばねは、前記シートの固定構造物に沿って一対のテーブル支え板の間を延びる該固定構造物に固定された支持部と、該支持部の両端部から屈曲したレバー部を有し、該レバー部の先端自由端部が前記各テーブル支え板に係合されていることを特徴とするシート背面用テーブルの支持構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2005-05-24 JP JP2005150416A patent/JP2006327286A/ja active Pending
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