JP5277898B2 - 乗物シート用ヘッドレスト - Google Patents

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Description

本発明は、車両などの乗物に装着される乗物シートのヘッドレストに関する。
ヘッドレストは、従前例えば、シートバックの上部に装着される基部材と、その基部材に対して前後動可能に連結される移動部材と、移動部材を前方に移動させる移動機構と、移動部材を前方に移動させた位置でロックするロック機構を有している(特許文献1参照)。移動機構は、車両が後方から衝撃を受けると予測したセンサからの信号に基づいて移動部材を前方に移動させる。移動部材は、前方に移動した位置においてロック機構によって後方への移動が規制される。したがってシートに着座した使用者の頭の後方への移動がヘッドレストによって規制され、使用者の鞭打ちが抑制され得る。
特開2002−142910号公報
しかし前方に移動した移動部材を初期位置に戻す場合、解除ボタンを押してロック機構をロック解除し、この状態で移動部材を後方に押す必要がある。そのため移動部材を後に戻す操作が煩雑であるという問題があった。そこで本発明は、移動部材を簡便に後方に戻すことのできる乗物シート用ヘッドレストを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える乗物シート用ヘッドレストであることを特徴とする。請求項1に記載によると、基部材と移動部材の間には、移動部材が前方に移動した位置から所定速度よりも速い速度で後方に移動した際に移動部材の後方への移動を規制し、かつ所定速度よりも遅い速度で後方に移動した際に移動部材の後方への移動を許容するクラッチ機構が設けられている。
したがって移動部材が前方に移動した位置から後方に速い速度で移動すると、例えば移動部材が使用者の頭によって大きな力を受けて後方に移動すると、クラッチ機構によって移動部材の後方への移動が規制される。そのため使用者の鞭打ちがヘッドレストによって抑制され得る。一方、移動部材が前方に移動した位置から遅い速度で移動した場合、例えば移動部材を後方に押し戻す場合は、移動部材がクラッチ機構によって規制されることなく後方に移動できる。そのため移動部材を簡便に後方に戻すことができる。
請求項に記載の発明によると、クラッチ機構は、ピン体と、そのピン体を相対移動可能に案内するガイド溝を備えるクラッチ体を有している。ピン体とクラッチ体の両体の一方が、基部材と移動部材の両部材の一方に移動可能に設けられ、両体の他方が、両部材の他方に設けられる。ガイド溝は、移動部材が所定速度よりも遅い速度で後方に移動した際に、ピン体が相対移動し得るメイン溝部と、移動部材が所定速度よりも速い速度で後方に移動した際にピン体が相対移動して止まるストッパ溝部とを有している。したがってクラッチ機構は、ピン体とガイド溝という比較的簡易な構造によって形成され得る。
請求項に記載の発明によると、移動部材は、基部材に対して相対的に前後動すると同時に上下動する。ピン体とクラッチ体の両体の一方は、基部材と移動部材の両部材の一方に対して上下動可能に設けられかつ移動部材の上下動に連動して両部材の一方に対して上下動し、かつ上下いずれかに付勢される。両体の一方に加わる付勢力と移動部材の上下速度との関係によって、両体の相対移動軌跡が変わる。したがって移動部材の上下動と、両体の一方に加わる上下方向の付勢力を利用することで、ピン体がクラッチ体に形成されたガイド溝のメイン溝部あるいはストッパ溝部に移動し得る。
請求項に記載の発明によると、ピン体とクラッチ体の両体の一方は、基部材と移動部材の両部材の一方に一端部が回動可能に連結され、他端部が自重によって下方へ付勢されている。したがって両体の一方は、回動可能に連結されるために、平行移動可能に設けられる形態に比べて簡易な構成になる。しかも両体の一方は、自重によって付勢されるため、ばね等によって付勢する場合に比べて簡易に構成され得る。
請求項に記載の発明によると、ピン体が移動部材側に移動不能に設けられ、クラッチ体が基部材側に移動可能に設けられる。ところでピン体は、ガイド溝を有するクラッチ体よりも小さくかつ軽量に構成され得る。またピン体は、移動不能に移動部材側に設けられ、移動可能に設けられる場合に比べて軽量に構成され得る。そして軽量であるピン体が移動部材側に設けられるため、移動部材を移動させる際のエネルギーが小さくなり得る。

本発明の実施の形態を図1〜7にしたがって説明する。図1に示す乗物シート30は、自動車等の乗物に搭載されるシートであって、シートクッション31とシートバック32とヘッドレスト1を有している。シートクッション31とシートバック32の間には、これらを角度調整可能に連結するリクライニング装置33が設けられている。シートバック32は、枠状のフレーム32aと、フレーム32aに装着されるパッド(図示省略)を有している。
フレーム32aは、図1に示すように左右一対のサイドフレーム32bと、サイドフレーム32bの上部間を連結するアッパフレーム32cと、サイドフレーム32bの下部間を連結するアンダーフレーム32dを有している。アッパフレーム32cには、ヘッドレスト1を支持するための一対のブラケット32eが装着されている。ブラケット32eは、筒状であって、ブラケット32eにサポート32fが挿通される。サポート32fには、ヘッドレスト1のステー3が上下に位置調整可能に挿通される。
ヘッドレスト1は、図1,2に示すように一対のステー3と、ステー3の上部に装着される基部材2と、基部材2に対して前後動する移動部材4を有している。基部材2は、金属製であって、中央に開口部を有する板状の本体部2aと、本体部2aの左右両側に設けられる壁部2bとアーム2cを有している。壁部2bは、本体部2aの左右両縁に立設され、本体部2aから前方に突出する。アーム2cは、本体部2aから左右両側に延出し、ステー3の上端部に装着される。したがって基部材2は、ステー3を介してシートバック32の上部に装着される。
移動部材4は、図2に示すようにポリプロピレン等の樹脂材から形成され、前部材4aと後部材4dを有している。前部材4aと後部材4dは、組付けられることで箱状となり基部材2を収容する。前部材4aの前面等には、図示省略のパッドが装着され、図示省略の表皮が移動部材4の外表面のほぼ全体に装着される。前部材4aと基部材2の間には、これらを相対的に移動可能に連結する連結機構20が設けられる。
連結機構20は、図2に示すように前部材4aと基部材2を回動可能に連結する連結リンク6と、スライド可能に連結するスライド機構21を有している。連結リンク6は、一端部に一対の連結部6aを有し、他端部に一対の回動軸6bを有している。回動軸6bは、前部材4aの上部裏面に設けられた連結部4bに回動可能に取付けられる。連結部6aは、基部材2の貫通孔2eに挿通される回動ピン15によって、基部材2の上部に回動可能に連結される。
スライド機構21は、図2,4に示すように前部材4a側に設けられるピン体5と、基部材2側に形成されるスライド溝2dを有している。ピン体5は、前部材4aの裏面から後方に突出する一対の突部4cに挿通される。スライド溝2dは、基部材2の壁部2bに貫通孔状に形成され、ピン体5が挿通される。スライド溝2dは、基部材2の前中央位置から略円弧状に後下方向に延出している。
基部材2には、図2,4に示すように移動部材4を後位置である初期位置(通常使用位置)に保持する初期位置保持機構23と、移動部材4を前方に移動させる移動機構22が設けられている。移動機構22は、一対のばね(コイルスプリング)8を有している。ばね8は、上端部8aが回動ピン15に係止され、下端部8bがピン体5に係止される。ばね8は、移動部材4が初期位置保持機構23によって初期位置に保持された際に弾性的に伸ばされる。したがってばね8は、初期位置保持機構23が解除された際にスライド機構21と協働して移動部材4を前方(使用者の頭に向けて)に付勢する。
初期位置保持機構23は、図4に示すように第一フック11と第二フック12を有している。第一フック11と第二フック12は、基部材2に回動可能に取付けられる取付部11a,12aを有している。第一フック11は、第二フック12の凹部12cに係止する係止部11bを有している。第二フック12は、外周部にピン体5が挿入される凹部12cと、ピン体5の上方に張出してピン体5の移動を規制するストッパ爪12bを有している。
基部材2には、図4,5に示すように第一フック11を時計回りに付勢する付勢部材13と、第二フック12を反時計回りに付勢する付勢部材14が設けられている。したがって第一フック11が第二フック12に係止することで、第二フック12の回転が規制され、第二フック12がピン体5を初期位置にて保持する。第一フック11が付勢部材13に抗して反時計回りに回転した場合は、第一フック11が第二フック12から外れて、第二フック12が付勢部材14によって反時計回りに回転する。これにより第二フック12がピン体5を解放し、ピン体5がばね8によってスライド溝2dに沿って前上方に移動する。
基部材2と移動部材4の間には、図5〜7に示すようにクラッチ機構25が設けられている。クラッチ機構25は、移動部材4が前方に移動した図5の位置から所定速度よりも速い速度で後方に移動した際に移動部材4の後方への移動を規制し、かつ所定速度よりも遅い速度で後方に移動した際には、移動部材4の後方への移動を許容する構成になっている。
クラッチ機構25は、図5〜7に示すように一対のクラッチ体7と、クラッチ体7に挿通されるピン体5を有している。クラッチ体7は、金属板製であって、一端部7aが基部材2の壁部2bに形成された取付部2gに回動可能に取付けられる。クラッチ体7には、ガイド溝7bが貫通孔状に形成されている。ガイド溝7bは、メイン溝部7b1と二つのストッパ溝部7b3,7b4を一体に有している。
メイン溝部7b1は、図4に示す状態において、上下に延出しかつ下部から後方に円弧状に延出している。移動部材4が初期位置の際には、ピン体5がメイン溝部7b1の下部に位置する。図5に示すように移動部材4が初期位置から前方に移動すると、ピン体5がメイン溝部7b1の一端縁7b2に当りつつ滑り、これによってクラッチ体7が時計回りに回転する。そしてピン体5は、メイン溝部7b1に沿ってメイン溝部7b1の一端部(図5の左端部、図4の上端部)に移動する。
図5に示すように移動部材4が前方に移動した位置において、クラッチ体7のメイン溝部7b1は、略水平になる。メイン溝部7b1は、上側に一端縁7b2を有し、下側に他端縁7b5を有する。ストッパ溝部7b3,7b4は、メイン溝部7b1の他端縁(下端縁)7b5の一端部または中央部から下方に延出している。クラッチ体7は、重力(自重)によって下方に常に付勢されており、ピン体5が一端縁(上端縁)7b2に当接する。
図2,5に示すようにクラッチ体7の外周縁には、ストッパ部7cが形成されている。基部材2には、クラッチ体7に向けて張出すストッパ爪2fが形成されている。したがって移動部材4が前方に位置する図5の状態において、クラッチ体7が時計回りに回転し過ぎてピン体5がストッパ溝7b3に嵌り込むことがストッパ部7cとストッパ爪2fによって防止されている。
図6に示すように移動部材4が使用者の頭によって押された場合、移動部材4とともにピン体5が速い速度で下方に移動しようとする。この時の速度は、クラッチ体7が重力によって落下する速度よりも速い。そのためピン体5がメイン溝部7b1から、メイン溝部7b1の下方に位置するストッパ溝部7b3またはストッパ溝部7b4に移動する。これによりピン体5とクラッチ体7の相対移動がピン体5とクラッチ体7とスライド溝2dの協働によって規制される。その結果、移動部材4の後方への移動が規制されて、使用者の頭が後方に移動することがヘッドレスト1によって規制され得る。
移動部材4を前方に移動した位置から初期位置へ戻す場合は、図7に示すように移動部材4をゆっくりと後方に押す。これによりピン体5が下方に移動するが、ピン体5の下方への速度は、クラッチ体7が重力によって落下する速度よりも遅い。そのためクラッチ体7は、ピン体5とともにが重力によって下方に回転する。そしてピン体5は、メイン溝部7b1の一端縁7b2に当接しつつ滑り、メイン溝部7b1に沿って下後へ移動する。
ピン体5が下方に移動すると、ピン体5が第二フック12を押し、第二フック12が時計回りに回動する。そして第一フック11が第二フック12に係止して、ピン体5が第二フック12によってロックされる。これにより移動部材4が図4に示すように初期位置に保持される。
初期位置保持機構23を解除する解除機構24は、図2に示すようにヘッドレスト1に設けられている。解除機構24は、作動ロッド9と操作軸部材10を有している。作動ロッド9は、ステー3の軸孔3bに挿通される本体部9aと、本体部9aの上端部から下方に延出する折返し部9bを一体に有している。折返し部9bは、ステー3の外側に配設されて先端部が操作軸部材10のアーム部10aに係止される。
操作軸部材10は、図2に示すように筒状であって、外周面にアーム部10aと凸部10bを有している。操作軸部材10は、基部材2の貫通孔2hに回動可能に取付けられる。アーム部10aは、操作軸部材10の外周面から延出し、アーム部10aに折返し部9bが係止される。したがって作動ロッド9が上方に移動することで、操作軸部材10が回転し、凸部10bが第一フック11を押して回転させ、これによって初期位置保持機構23が解除される。
図1に示すようにヘッドレスト1とシートバック32の間には、作動ロッド9を押し上げるために、ケーブル35と検知装置34が設けられている。検知装置34は、シートバック32のアンダーフレーム32dに設けられており、傾動部材34aとリンク34bとアーム34cを有している。傾動部材34aは、下端部を支点として上端部が前後に傾動する。リンク34bは、前端部が傾動部材34aに連結され、傾動部材34aの前後動に連動して後端部が上下動する。
アーム34cは、図1に示すようにリンク34bの後端部に連結され、リンク34bの回動に連動してピン34c1を中心に回動する。アーム34cの先端部には、ケーブル35のインナケーブル35bが連結されている。したがって乗物が後方から衝撃を受け、使用者の体重が慣性力によってシートバック32に加わり、傾動部材34aがその力によって後方に傾動する。そしてリンク34bの後部が上方に移動し、アーム34cが反時計回りに回動し、アーム34cがインナケーブル35bを下方に引っ張る。
ケーブル35は、図1,3に示すようにインナケーブル35bと、インナケーブル35bが挿通されるアウタケーブル35aを有している。アウタケーブル35aは、下端部がアンダーフレーム32dに取付けられ、上端部がサポート32fに挿通される。インナケーブル35bは、下端部がアーム34cに取付けられ、上端部がステー3に連結される。
インナケーブル35bの上端部には、図3に示すようにピン35cが取付けられている。ピン35cは、アウタケーブル35aに形成されたスリット35a1から突出している。ピン35cは、サポート32fの下方からサポート32fに形成された溝22f2とスリット22f1に沿って挿入される。サポート32fの上方からは、ステー3が挿入され、これによってステー3の下部に形成された溝3aにピン35cが連結される。
したがって検知装置34によってインナケーブル35bが下方に引っ張られると、インナケーブル35bの上端部がステー3に連結されて移動不能になっているため、アウタケーブル35aがインナケーブル35bに対して相対的に上方に移動する。その結果、アウタケーブル35aの先端部がステー3を通って上方に移動し、ステー3に挿通された作動ロッド9を押し上げる。
その結果、初期位置保持機構23が解除されて、図4,5に示すようにばね8が弾性的に短くなり、ピン体5がスライド溝2dに案内されつつ前上方に移動する。この時、連結リンク6は、回動ピン15を中心に時計周りに回転する。その結果、移動部材4が前上方に移動し、ヘッドレスト1と使用者の頭との隙間が小さくなる。
以上のように基部材2と移動部材4の間には、図6,7に示すようにクラッチ機構25が設けられている。したがって移動部材4が前方に移動した位置から後方に速い速度で移動すると、例えば移動部材4が使用者の頭によって大きな力を受けて後方に移動すると、クラッチ機構25によって移動部材4の後方への移動が規制される。そのため使用者の鞭打ちがヘッドレスト1によって抑制され得る。一方、移動部材4が前方に移動した位置から遅い速度で移動した場合、例えば移動部材4を後方に押し戻す場合は、移動部材4がクラッチ機構25によって規制されることなく後方に移動できる。そのため移動部材4を簡便に後方に戻すことができる。
またクラッチ機構25は、図6,7に示すようにピン体5と、ピン体5を相対移動可能に案内するガイド溝7bを備えるクラッチ体7を有している。クラッチ体7が基部材2に移動可能に設けられ、ピン体5が移動部材4に設けられる。ガイド溝7bは、メイン溝部7b1とストッパ溝部7b3,7b4とを有している。したがってクラッチ機構25は、ピン体5とガイド溝7bという比較的簡易な構造によって形成され得る。
また移動部材4は、図6,7に示すように基部材2に対して相対的に前後動すると同時に上下動する。クラッチ体7は、基部材2に対して上下動可能に設けられかつ移動部材4の上下動に連動して基部材2に対して上下動し、かつ重力によって下方に付勢される。そしてクラッチ体7に加わる付勢力と移動部材4の上下速度との関係によって、ピン体5とクラッチ体7の相対移動軌跡が変わる。したがって移動部材4の上下動と、クラッチ体7に加わる下方向の付勢力(重力)を利用することで、ピン体5がクラッチ体7に形成されたガイド溝7bのメイン溝部7b1あるいはストッパ溝部7b3,7b4に移動し得る。
またクラッチ体7は、図6に示すように基部材2に一端部が回動可能に連結され、他端部が自重によって下方へ付勢されている。したがってクラッチ体7は、回動可能に連結されるために、平行移動可能に設けられる形態に比べて簡易な構成になる。しかもクラッチ体7は、自重によって付勢されるため、ばね等によって付勢する場合に比べて簡易に構成され得る。
またピン体5が移動部材4側に移動不能に設けられ、クラッチ体7が基部材2側に移動可能に設けられる。ピン体5は、ガイド溝7bを有するクラッチ体7よりも小さくかつ軽量に構成され得る。またピン体5は、移動不能に移動部材4側に設けられ、移動可能に設けられる場合に比べて軽量に構成され得る。そして軽量であるピン体5が移動部材4側に設けられるため、移動部材4を移動させる際のエネルギーが小さくなり得る。
またピン体5は、スライド機構21とクラッチ機構25の両役割を担う。そのため部品の共通化が図られる構成になっている。
(他の実施の形態)
本発明は、上記実施の形態に限定されず、以下の形態等であっても良い。
(1)上記実施の形態のクラッチ機構25は、クラッチ体7とピン体5を有する構成である。しかし移動部材の速度によって移動軌跡が変わる移動体と、移動軌跡の一部に形成されるストッパを有し、所定速度よりも速い速度で移動部材が後方に移動すると、移動体がストッパによって移動規制され、かつ所定速度よりも遅い速度で移動部材が後方に移動した際は、移動体がストッパに規制されることなく移動し得る構造であっても良い。
(2)上記実施の形態では、クラッチ体7が基部材2に設けられ、ピン体5が移動部材4側に設けられている。しかしクラッチ体が移動部材側に設けられ、ピン体が基部材側に設けられる形態であっても良い。
(3)上記実施の形態は、ピン体5がスライド機構21とクラッチ機構25を兼ねる構成である。しかしスライド機構を構成するピン体と、クラッチ機構を構成するピン体とを別々に有する形態であっても良い。
(4)上記実施の形態では、クラッチ体7が基部材2に移動可能に設けられ、ピン体5が移動部材4に移動不能に設けられている。しかしクラッチ体が基部材と移動部材の両部材の一方に移動不能に設けられ、ピン体が両部材の他方に傾動可能に設けられた傾動部材等を介して移動可能に設けられる形態であっても良い。
(5)上記実施の形態のガイド溝7bは、二つのストッパ溝部7b3,7b4を有している。しかしガイド溝が一つまたは三つ以上のストッパ溝部を有する形態であっても良い。
(6)上記実施の形態では、クラッチ体7が回動可能に基部材2に取付けられ、クラッチ体7の先端部が上下動する形態である。しかしクラッチ体が上下に略並行にスライド可能に基部材に取付けられる形態であっても良い。
(7)上記実施の形態では、クラッチ体7が重力によって下方に付勢される形態である。しかしクラッチ体がばね等の付勢部材によって所定の方向に付勢される形態であっても良い。そして移動部材が後方に押され、付勢部材によるクラッチ体の速度よりも速くクラッチ体が移動した際にクラッチ体の移動が規制される形態であっても良い。
(8)上記実施の形態の移動部材4は、基部材2に対して前上方向と後下方向に略斜めに移動する形態である。しかし移動部材が基部材に対して前下方向と後上方向との間で略斜めに移動する形態であっても良い。
(9)上記実施の形態の移動部材4は、シート30に着座した使用者の体重が慣性力によって加わった際に移動機構22によって移動する形態である。しかし車両が後方から衝撃を受けると予測するセンサを有し、そのセンサからの信号に基づいて移動部材を前方に移動させる移動機構によって移動部材が前方に移動する形態であっても良い。
乗物シートの一部の斜視図である。 ヘッドレストの分解斜視図である。 ステーとケーブルの一部、およびブラケットの斜視図である。 移動部材が初期位置におけるヘッドレストの断面左側面図である。 移動部材が前方位置に移動した際のヘッドレストの断面左側面図である。 移動部材が前方位置に移動した状態で所定速度よりも速い速度で後方に移動した際のヘッドレストの断面左側面図である。 移動部材が前方位置に移動した状態で所定速度よりも遅い速度で後方に移動する際のヘッドレストの断面左側面図である。
符号の説明
1…ヘッドレスト
2…基部材
2d…スライド溝
3…ステー
4…移動部材
5…ピン体
6…連結リンク
7…クラッチ体
7b…ガイド溝
7b1…メイン溝部
7b3,7b4…ストッパ溝部
8…ばね
9…作動ロッド
10…操作軸部材
11…第一フック
12…第二フック
13,14…付勢部材
15…回動ピン
20…連結機構
21…スライド機構
22…移動機構
23…初期位置保持機構
24…解除機構
25…クラッチ機構
30…乗物シート
31…シートクッション
32…シートバック
34…検知装置
35…ケーブル

Claims (4)

  1. シートバックの上部に装着される基部材と、その基部材に対して前後動可能に連結される移動部材を有する乗物シート用ヘッドレストであって、
    前記基部材と前記移動部材の間には、前記移動部材が前方に移動した位置から所定速度よりも速い速度で後方に移動した際に前記移動部材の後方への移動を規制し、かつ前記所定速度よりも遅い速度で後方に移動した際に前記移動部材の後方への移動を許容するクラッチ機構が設けられ
    前記クラッチ機構は、ピン体と、そのピン体を相対移動可能に案内するガイド溝を備えるクラッチ体を有し、
    前記ピン体と前記クラッチ体の両体の一方が、前記基部材と前記移動部材の両部材の一方に移動可能に設けられ、前記両体の他方が、前記両部材の他方に設けられ、
    前記ガイド溝は、前記移動部材が所定速度よりも遅い速度で後方に移動した際に、前記ピン体が相対移動し得るメイン溝部と、前記移動部材が前記所定速度よりも速い速度で後方に移動した際に前記ピン体が相対移動して止まるストッパ溝部とを有することを特徴とする乗物シート用ヘッドレスト。
  2. 請求項に記載の乗物シート用ヘッドレストであって、
    移動部材は、基部材に対して相対的に前後動すると同時に上下動し、
    ピン体とクラッチ体の両体の一方は、前記基部材と前記移動部材の両部材の一方に対して上下動可能に設けられかつ前記移動部材の上下動に連動して前記両部材の一方に対して上下動し、かつ上下いずれかに付勢され、
    前記両体の一方に加わる付勢力と前記移動部材の上下速度との関係によって、前記両体の相対移動軌跡が変わることを特徴とする乗物シート用ヘッドレスト。
  3. 請求項に記載の乗物シート用ヘッドレストであって、
    ピン体とクラッチ体の両体の一方は、基部材と移動部材の両部材の一方に一端部が回動可能に連結され、他端部が自重によって下方へ付勢されることを特徴とする乗物シート用ヘッドレスト。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の乗物シート用ヘッドレストであって、
    ピン体が移動部材側に移動不能に設けられ、クラッチ体が基部材側に移動可能に設けられることを特徴とする乗物シート用ヘッドレスト。
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