JP2006326951A - 透明感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シャウカステンでの長時間の使用においても光による変色がなく、透過濃度のコントラストが高く、裏面からの耐薬品性にも優れた透明感熱記録体を提供することにある。
【解決手段】 支持体の一方の面に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに保護層を順次設け、他方の面に接着剤を主成分とする裏面層を設けた感熱記録体において、支持体が無色透明なフィルムであり、裏面層の接着剤として、(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有し、更に着色材としてインダンスロンを裏面層に含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は加熱により発色する感熱記録体に関し、特にシャウカステンによる画像診断用の透明感熱記録体に関するものである。
従来、感熱記録体は比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易であるため、ファクシミリ、ワードプロセッサー、各種計算機、ビデオ用、医療画像用及びその他の用途の記録媒体として、幅広い分野において使用されている。
近年、医療分野を中心に、銀塩X線フィルムの湿式プロセスに起因する廃液処理問題及び画像のデジタル化の流れから、医療画像用の銀塩フィルムに代わる記録媒体として、透明性と記録画質に優れた透明感熱記録体の開発要望が高まっている。これらの用途に使用される透明感熱記録体は透明性と高画質が必要とされるため支持体に平滑な透明フィルムが使用されている。透明な感熱記録体の記録像を観察するのにはシャウカステン(透過画像を観察するための照明器)が使用されるが、未記録部を透過するシャウカステンのバックライトによる眩惑や目の疲れが問題となっている。
この問題の解決法として、青色に着色された透明支持体を用いる方法(特許文献1参照)、透明感熱記録体の塗工層を青色に着色させる方法(特許文献2参照)、更にアンカーコート層中に青色の顔料または染料を含有させる方法(特許文献3参照)も提案されているが、こうした方法ではシャウカステン上で画像を観察するときに眩惑され難い効果はあったが、その堅牢性において必ずしも満足できるものではなかった。
特開平5−124336号公報(請求項1) 特開平9−175019号公報(請求項1) 特開平10−305660号公報(請求項1)
また、医療診断用途の感熱記録体には、診断結果の保存の必要性、及び医療現場の作業環境において、消毒用アルコ−ルや生理食塩水などの薬品に対する耐性が不可欠である。そのため感熱記録層面のみならず、裏面層の薬品に対する耐性も強く要請されるのが現状である。
本発明の課題は、シャウカステンでの長時間の使用においても光による変色がなく、透過濃度のコントラストが高く、裏面層の耐薬品性にも優れた透明感熱記録体を提供することにある。
本発明者らは、支持体の一方の面に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに保護層を順次設け、他方の面に接着剤を主成分とする裏面層を設けた感熱記録体において、支持体が無色透明なフィルムであり、裏面層の接着剤として、(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有し、更に着色材としてインダンスロンを裏面層に含有することにより、上記の課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明に係る透明感熱記録体は、シャウカステンでの長時間の使用においても堅牢性に優れ、光による眩惑が少なく、裏面層の耐薬品性にも優れた医療診断用透明感熱記録体である。
本発明による感熱記録体は、無色透明なフィルムの一方の面に加熱により発色する感熱記録層、及び保護層を積層し、他方の面に接着剤を主成分とする裏面層を設けた感熱記録体であって、裏面層の接着剤として、(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有し、着色材としてインダンスロンを含有するものである。インダンスロンは、明度に優れた青色の着色材であって、C.I.PIGMENT BLUE 60(C.I.Constitution No.69800)(カラーインデックス、THE SOCIETY OF DYERS AND COLOURISTS)として記載されている。本発明者らは、画像診断用フィルム透明感熱記録体としての透明性を損なわずに青色に着色する方法について鋭意研究を続け、種々の青色染料、顔料の種類、着色の方法について検討を繰り返した。具体的な例としては、特開平10−305660号公報に記載されているようなC.I.PIGMENT BLUE 1、C.I.PIGMENT BLUE 2、C.I.PIGMENT BLUE 3、C.I.PIGMENT BLUE 15(フタロシアニンブルー)や、特開平9−175019号公報に記載されているように、各社がそれぞれの商品名で上市しているような着色剤をあげることができる。これらの材料は、シャウカステンでの医療画像診断において眩惑を防止する効果はあるものの透明性が悪化したり、特に長時間の使用において退色が起きるなど必ずしも堅牢性の点で満足のいくものではなかった。
本発明において、インダンスロンは、0.01〜1.0g/mとなるように使用することが好ましい。より好ましくは、0.05〜0.3g/mとする。0.01g/mより少ないとその効果が十分に得られず、1.0g/mより多いと着色が強すぎるために透明性を損なってしまう。
本発明では、裏面層に着色材としてインダスロンを含有するものであるが、この際、接着剤として(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有する。かかる接着剤は耐薬品性に優れ、特に医療現場用いられる消毒用アルコ−ルや生理食塩水などの薬品による本発明の着色材の色落ち防止効果が優れている。
前記接着剤の使用量は特に限定するものではないが、2〜8g/m、より好ましくは3〜6g/m程度塗布するのが望ましい。
本発明で基材として使用する無色透明フィルムとしては、無延伸または延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。かかるフィルムの厚さとしては、40〜250μm程度が塗工性に優れるため、好ましい。
前記透明フィルムは、無機、有機の顔料が微量添加されていてもかまわない。またブロッキング防止や、静電気の防止、更には各塗工層との接着性を改善するために、接着剤を主としてなるプライマー層を透明フィルム上に設けることがより好ましい。
本発明における感熱記録層は、加熱により呈色する性質を有するものであれば、いかなる組成のものでも使用することができる。このような感熱記録層としては、実質的に無色の発色成分Aと、該発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の発色成分Bとを含有する、いわゆる二成分型感熱記録層が挙げられるが、この二成分型感熱記録層を構成する二成分の組合せとしては、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ、光分解性ジアゾ化合物とカプラーとの組合せ、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機金属塩とプロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ等が挙げられるが、発色感度の点から電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せからなる感熱記録層を使用することがより好ましい。
感熱記録層を構成するロイコ染料及び呈色剤としては、各種公知のものが使用できる。かかるロイコ染料の具体例としては、例えば3−〔2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル〕−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トルイジノ)フルオラン、3−ジ(nブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−〔1,1−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)〕−3−p−ジエチルアミノフェニルフタリド、3,3'−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3'−(6'−ジメチルアミノ)フタリドなどが挙げられる。
勿論、これらに限定されるものではなく、また2種以上を併用することも可能である。また、ロイコ染料の使用量は、使用する呈色剤により異なるため限定できないが、感熱記録層全固形量に対して5〜35質量%程度が好ましい。
呈色剤としては、例えば4,4'−イソプロピリデンジフェノール、4,4'−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール、2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン、3,3'−ジアリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2'−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4'−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N'−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、3,3'−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,N'−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、N−p−トリルスルホニル−N'−フェニルウレア、4,4'−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛などが挙げられる。勿論必要に応じて2種以上を併用してもよい。
ロイコ染料と呈色剤との使用比率は、用いるロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般にロイコ染料1質量部に対して1〜10質量部、好ましくは2〜6質量部程度の呈色剤が使用される。
なお、ロイコ染料はウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂中に含有された複合粒子の形態で使用することにより、ヘイズ値の低い感熱記録体が得られるため好ましい。複合粒子の体積平均粒径としては、0.5〜3.0μm程度が好ましい。
感熱記録層には、記録部の保存安定性を高めるための保存性改良剤、及び記録感度を高めるための増感剤を含有させることもできる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4'−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。勿論必要に応じて2種以上を併用してもよい。
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等が挙げられる。勿論必要に応じて2種以上を併用してもよい。
これらの保存性改良剤及び増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に呈色剤1質量部に対して0.01〜4質量部程度である。
感熱記録層は、水を分散媒体とし、ロイコ染料、呈色剤、必要により増感剤、保存性改良剤などを共に、或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により平均粒子径が3μm以下、好ましくは2μm以下となるように微粉砕した後、少なくとも接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を透明フィルムのおもて面に乾燥後の塗布量が3〜30g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。
感熱記録層用塗液中の接着剤としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体の一価の塩、エチレン・アクリル酸共重合体の一価の塩、スチレン・アクリル酸共重合体の一価の塩等の水溶性接着剤類、および酢酸ビニル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックス等の水分散性接着剤類が挙げられる。
接着剤の使用量としては、感熱記録層の全固形分に対して8〜40質量%程度である。更に、感熱記録層には各種添加剤を含有することもできる。かかる添加剤としては、例えば一次粒子の平均粒子径が0.01〜2.0μm程度の無定形シリカ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の顔料類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム等の界面活性剤類、脂肪酸金属塩等の滑剤、消泡剤、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、架橋剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではなく、また2種類以上を併用することも可能である。
感熱記録層上には、記録走行性、耐摩擦カブリ性、耐薬品性を高めるために成膜性を有する樹脂を主成分とする保護層が設けられるが、保護層を設けることで更に感熱記録体の透明性が高められる効果も得られる。
かかる保護層に使用する樹脂としては、例えば感熱記録層に使用する接着剤のなかから適宜選択して使用される。更に、保護層中には感熱記録層中に任意成分として含有せしめる顔料類、架橋剤類、ワックス類、滑剤類等を使用することもできる。
保護層は、一般には水を媒体とし、水性樹脂溶液、必要により顔料類、架橋剤類、ワックス類、滑剤類等と共に混合攪拌して調製された保護層用塗液を乾燥後の塗工量が0.5〜10g/m2程度となるように感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
支持体上に上記の各層用の塗液を塗布する方法としては、スロットダイ法、スライドビード法、カーテン法、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、及びエクストルージョン法等の既知の塗布方法の何れを採用してもよい。
各層を形成した後に、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の平滑化装置を用いて平滑化処理することは、その発色感度を高めることに効果がある。その際、感熱記録面を、カレンダーの金属ロール及び弾性ロールの何れに当てて処理してもよい。
本発明を下記実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断らない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
(裏面層用塗液の調製)
コア・シェル構造を有するアクリルアミド系樹脂ラテックス[三井化学社製、バリアスター(登録商標)B−1000、固形分20%]425部とポリウレタン系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F、固形分20%]75部に水72部を混合攪拌し、RYUDYE/W NAVY BLUE FFTRK(インダンスロン、C.I.PIGMENT BLUE 60、固形分44%)6部を添加攪拌して裏面層用塗液を得た。
A液(複合粒子分散液)の調製
ロイコ染料として3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン5部、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トルイジノ)フルオラン5部、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン6部、及び3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド4部と、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン9部とを、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート(住友バイエルウレタン社製、デスモジュールW)12部、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、TMXDI)5部からなる混合溶媒に加熱溶解(150℃)し、この溶液をポリビニルアルコール(クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−217EE)8.5部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(日信化学社製、オルフィンE1010)0.5部を含む水溶液100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水30部、多価アミン化合物(シェル・インターナショナル・ペトロリウム社製、エピキュアT)2部を水18部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を75℃に昇温し、7時間の重合反応を行い、平均粒子径0.8μm(レーザー光回折法による)のロイコ染料含有複合粒子分散液(A液)を調製した。なお、ロイコ染料含有複合粒子分散液が25%となるように水で調整した。
B液(呈色剤分散液)の調製
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−203]の25%水溶液38部、天然油脂系消泡剤の2%エマルジョン5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の2%水溶液20部、及び水22部からなる組成物を横型サンドミル(アイメックス社製、ウルトラビスコミルUVX−2)を用いて、平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液(B液)を得た。
C液(呈色剤分散液)の調製
3,3'−ジアリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−203]の25%水溶液38部、天然油脂系消泡剤の2%エマルジョン5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の2%水溶液20部、及び水22部からなる組成物を横型サンドミル(アイメックス社製、ウルトラビスコミルUVX−2)を用いて、平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液(C液)を得た。
感熱記録層用塗液の調製
A液110部、B液72部、C液43部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−217EE]の8%水溶液20部、ウレタン−アクリル系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、パテラコール(登録商標)H−2090、固形濃度42%]30部、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液16部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液4部、及び水25部からなる組成物を攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
保護層用塗液の調製
アイオノマー型ウレタン系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F、固形濃度20%]100部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業社製、ゴーセファイマー(登録商標)OKS−3431、重合度:約2300、鹸化度:約98モル%]の8%水溶液500部、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリンの25%水溶液5部、平均粒子径0.8μmのカオリン(エンゲルハード社製、UW−90)の60%スラリー50部、ステアリン酸アミド(中京油脂社製、ハイミクロンL−271、固形濃度25%)26部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(松本油脂製薬社製、ウーポール1800、固形濃度35%)4部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液15部、及び水300部からなる組成物を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
(感熱記録体の作製)
175μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面(裏面)に裏面層用塗液を乾燥後の塗工量が4g/mとなるように塗布乾燥して裏面層を設けた後、一方の面(おもて面)に感熱記録層用塗液と保護層用塗液を、乾燥後の塗工量がそれぞれ23g/m、4g/mとなるように順次塗布乾燥して感熱記録層及び保護層とを形成し、感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の感熱記録体において、RYUDYE/W NAVY BLUE FFTRK(インダンスロン、C.I.PIGMENT BLUE 60、固形分44%)を添加しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1のRYUDYE/W NAVY BLUE FFTRK(インダンスロン、C.I.PIGMENT BLUE 60、固形分44%)6部の代わりにフタロシアニンブルーB(固形分30%)8.8部を添加した以外は、実施例1と同様にして比較例2の感熱記録体を得た
比較例3
実施例1の裏面層用塗液の調製において、コア・シェル構造を有するアクリルアミド系樹脂ラテックス[三井化学社製、バリアスター(登録商標)B−1000、固形分20%]425部とポリウレタン系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F、固形分20%]75部に水72部の代わりに、固形分15%のPVA105 670部を用いた以外は実施例1と同様にして比較例3の感熱記録体を得た。
(感熱記録体の評価)
かくして得られた各々の感熱記録体について、以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
各感熱記録体の17inch×14inchのシートサンプル100枚を、感熱印字プリンターUP−DF500(ソニー社製)に装填して、胸部レントゲン画像を印画し、シャウカステン上で画像の見易さを評価した。さらにシャウカステン上に1000時間、放置した後、元画像との差を比較することで堅牢性を評価した。また、記録体の裏面に消毒用アルコールを1CC滴下し、1分間放置後、ガーゼで拭き取って着色材の色落ちを評価し耐薬品性の評価とした。
画像の見易さ
○:印画していない部分での眩しさを感じない。
×:印画していない部分で眩しく、画像が見づらい。長時間画像を見ていると疲れを感じる。
堅牢性
○:試験前と比較して色調の変化がほとんどない。
△:試験前と比較してわずかな色調の変化はあるが実用的に問題ない。
×:試験前と比較して色調の変化がある。
耐薬品性
○:色落ちが全くない。
×:色落ちがあり実用上問題あり。
Figure 2006326951
支持体の一方の面に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに保護層を順次設け、他方の面に接着剤を主成分とする裏面層を設けた感熱記録体において、支持体が無色透明なフィルムであり、裏面層の接着剤として、(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有し、更に着色材としてインダンスロンを裏面層に含有することにより、シャウカステンでの長時間の使用においても光による変色がなく、透過濃度のコントラストが高く、裏面からの耐薬品性にも優れた透明感熱記録体を提供でき、医療診断用画像の記録媒体として有用である。

Claims (2)

  1. 支持体の一方の面に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに保護層を順次設け、他方の面に接着剤を主成分とする裏面層を設けた感熱記録体において、支持体が無色透明なフィルムであり、裏面層の接着剤として、(メタ)アクリルアミド及び必要に応じて該(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体からなる単量体成分を核粒子としてのシードエマルジョンの存在下で共重合させて得られるコア−シェル型共重合体エマルジョンを含有し、更に着色材としてインダンスロンを裏面層に含有することを特徴とする透明感熱記録体。
  2. ロイコ染料がウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂との複合粒子を形成する請求項1に記載の感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017126366A1 (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社ユポ・コーポレーション 感熱記録媒体、及びその巻回ロール、並びに記録媒体用支持体
JP7470516B2 (ja) 2020-02-04 2024-04-18 日本製紙株式会社 感熱記録体

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