JP2006321173A - 液滴吐出ヘッドおよび製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡略な構造で高精度な液滴吐出ヘッドおよび製造方法を提供する。
【解決手段】インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中Y方向)の一端または両端を引っ張り、Y方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、長尺基板40の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。この後、調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材6でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(Y方向)と用紙搬送方向(X方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
【選択図】図7
【解決手段】インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中Y方向)の一端または両端を引っ張り、Y方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、長尺基板40の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。この後、調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材6でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(Y方向)と用紙搬送方向(X方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
【選択図】図7
Description
本発明は、液滴吐出ヘッドおよび製造方法に関し、特に走査幅方向に解像度と同ピッチで多数のノズルを配置した液滴吐出ヘッドおよび製造方法に関する。
ヘッドを往復走査する従来のPWA方式インクジェット記録装置において、高速印字のためにノズル数を増加すると、ヘッド質量も増加しヘッド走査機構への負荷が大きくなるため、多ノズル化に限界があった。また、往復走査の反転時に余分な走査距離が生じるため、高速化をはかる上で不利になる。
これらを解決する方法として、印刷方向に解像度と同ピッチで多数のノズルを配置した印字媒体幅のFWA方式インクジェットラインヘッドが既に知られている。多数のノズルを備えるラインヘッドは、一体ヘッドとして製造すると、歩留りが低下したり、高額な製造設備を必要とする(例えば大口径シリコンプロセス装置)等の問題がある。
そこで、比較的ノズル数の少ないヘッドユニットをライン状に複数個接続し、長尺化する技術が開示されている。(例えば、特許文献1、2、3参照)。
例えば金属等のベースプレート上に圧力発生素子が設けられた複数の素子基板(ユニット)をライン状に並べて接着固定し、この素子基板上にノズル及びインク流路を備えた長尺部材を接合してラインヘッドを実現している。あるいは、ベースプレートを用いずにヘッドチップ(ヘッドユニットに相当)を並べて接合していく方式や、フレームにヘッドチップ(ユニット)を千鳥状に配列した構造が開示されている。
例えば金属等のベースプレート上に圧力発生素子が設けられた複数の素子基板(ユニット)をライン状に並べて接着固定し、この素子基板上にノズル及びインク流路を備えた長尺部材を接合してラインヘッドを実現している。あるいは、ベースプレートを用いずにヘッドチップ(ヘッドユニットに相当)を並べて接合していく方式や、フレームにヘッドチップ(ユニット)を千鳥状に配列した構造が開示されている。
上記いずれの技術も、構成部品の中で最も歩留まりの低い素子基板をユニット分割して製造する方式であり、隣接のユニット同士を相互に高精度位置決め固定することが必須となる。位置決めはミクロンオーダの精度を要し、一方で夫々のユニットには必ず個体差(例えばミクロンオーダの寸法バラツキ)があるため、隣接ユニット間、スジむら対策として特に隣接ユニット端のノズル同士の位置を高精度に保ち、なおかつ、ラインヘッド両端のノズルのトータルピッチを各ヘッド間や各色間で揃えることが、従来技術では極めて困難であった。
本願発明は上記問題を解決し、簡略な構造で、ラインヘッドを低コスト製造できる構造と製法を提供することを目的とする。具体的には、各ヘッド間のノズル位置を高精度にアライメントする方法として、ラインヘッド端部に多自由度固定のロッドを設け、このロッドを生産装置で引張り保持して移動させることによりラインヘッド自体は位置調整機構を持たずに、ノズル位置を調整する技術を提供する。
特開平10−181004号公報
特開2003−260710号公報
特開2001−199074号公報
本発明は上記事実を考慮し、簡略な構造で高精度な液滴吐出ヘッドおよび製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の液滴吐出ヘッドは、走査幅をカバーする液滴吐出ラインヘッドユニットの少なくとも一端を多自由度に移動でき、固定できる多自由度固定手段を介して走査幅方向に牽引または押圧し固定したことを特徴とする。
上記構成の発明では、走査幅をカバーする液滴吐出ラインヘッドの少なくとも一端を多自由度ロッドで牽引または押圧し走査幅方向に固定したことにより、走査幅方向に高精度なトータルピッチ合わせ及び位置合わせが可能となる。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッドは、前記多自由度固定手段が前記液滴吐出ラインヘッドユニットの少なくとも一端に形成された穴に挿入されるテーパー面を備えたロッドであることを特徴とする。
上記構成の発明では、テーパー面を備えたロッドを液滴吐出ラインヘッドユニットの一端に形成された穴に挿入して牽引することで簡単かつ正確に走査幅方向のトータルピッチ合わせ及び位置合わせが行える。
請求項3に記載の液滴吐出ヘッドは、前記多自由度固定手段がネジ頭を前記液滴吐出ラインヘッドユニットに回動可能に固定されたネジであることを特徴とする。
上記構成の発明では、ネジ頭を液滴吐出ラインヘッドに多自由度に固定されたネジとすることでヘッドの固定/牽引または押圧が簡単な構造で高精度に行える。
請求項4に記載の液滴吐出ヘッドは、前記多自由度固定手段を装置本体に固定する固定部材がナットロックであり、前記多自由度固定手段は緩み防止機構と共にネジ止めされることを特徴とする。
上記構成の発明では、多自由度固定手段の固定端側にネジが形成され、このネジを装置本体に固定する固定部材はナットロックであり、緩み防止機構と共にネジ止めされる構成としたことにより簡単かつ低コストな構造で堅牢な固定が行える。
請求項5に記載の液滴吐出ヘッドは、前記多自由度固定手段を装置本体に固定する固定部材がナットロックであり、前記多自由度固定手段は緩み防止機構と共に溶接されることを特徴とする。
上記構成の発明では、多自由度固定手段の固定端側にネジが形成され、このネジを装置本体に固定する固定部材はナットロックであり、緩み防止機構と共に溶接固定される構成としたことにより簡単かつ低コストな構造で堅牢、かつ経時変動を起こさない固定が行える。
請求項6に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法は走査幅をカバーする液滴吐出ラインヘッドの組付け方法であって、装置本体の筐体に設けられた孔を通して多自由度に移動でき、固定できる多自由度固定手段を引張り、又は押圧しながら回動可能な治具で前記液滴吐出ラインヘッドの位置調整を行う第1工程と、装置本体の筐体に前記多自由度固定手段を固定する第2工程とを含むことを特徴とする。
上記構成の発明では、液滴吐出ラインヘッドの走査方向および走査幅方向の位置調整を行う第1工程と、装置本体の筐体に多自由度ロッドを固定する第2工程とを含む構成としたことにより、位置調整治具は外付けの生産専用装置として繰り返し使用可能とし、筐体へのロッド固定は安価なロック部材で行うことで、簡単かつ低コストな構造で堅牢な固定が行える。
本発明は上記構成としたので、高精度で低コストな液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出ヘッド製造方法とすることができた。
<装置全体>
図1には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置が示されている。
図1には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置が示されている。
図1に示すようにインクジェット記録装置10は、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
用紙供給部12は、用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、ループ形成部28と用紙の姿勢を制御するガイド部材29が備えられており、この部分を通過することによって用紙のコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に進入する。
排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙を排紙ベルト23を介してトレイ25に収納するものである。
記録ヘッド部16とメンテナンス部18の間には、記録紙Pが搬送される用紙搬送路104が構成されている(搬送方向を矢印Hで示す)。スターホイール17と搬送ロール19とで記録紙Pを挟持しつつ連続的に(停止することなく)搬送する。そして、この用紙に対して、記録ヘッド部16からインク滴が吐出され当該記録紙Pに画像が形成される。
メンテナンス部18は、インクジェット記録ヘッドバー30に対して対向配置されるメンテナンス装置21で構成されている。メンテナンス装置21は、インクジェット記録ヘッドバー30に対するキャッピングを行なうキャップCPを備え、その他、ワイピング、さらにダミージェットやバキューム等の処理を行うことができる。
<記録ヘッド>
図2及び図3に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は、紙送り方向Xと直交する方向(紙幅方向Y)に配置された、複数の記録ヘッドユニット32を備えている。図3(B)に示すように、記録ヘッドユニット32には、紙幅方向Yにライン状に複数のノズル54が形成されている。図1に示す用紙搬送路104を連続的に搬送される記録紙Pに対し、ノズル54からインク滴を吐出することで、記録紙P上に画像が記録される。なお、インクジェット記録ヘッドバー30は、たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。インクジェット記録ヘッドバー30の詳細については、後述する。
<記録ヘッド>
図2及び図3に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は、紙送り方向Xと直交する方向(紙幅方向Y)に配置された、複数の記録ヘッドユニット32を備えている。図3(B)に示すように、記録ヘッドユニット32には、紙幅方向Yにライン状に複数のノズル54が形成されている。図1に示す用紙搬送路104を連続的に搬送される記録紙Pに対し、ノズル54からインク滴を吐出することで、記録紙P上に画像が記録される。なお、インクジェット記録ヘッドバー30は、たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。インクジェット記録ヘッドバー30の詳細については、後述する。
図4に示すように、それぞれのインクジェット記録ヘッドバー30のノズル54による印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録紙Pの用紙最大幅PWよりも長くされており、インクジェット記録ヘッドバー30を紙幅方向Yに移動させることなく記録紙Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている(いわゆるFull Width Array(FWA))。ここで、印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙最大幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
<第1実施形態>
図5(a)にはフルライン(一体型)のインクジェット記録ヘッドが示されている。
<第1実施形態>
図5(a)にはフルライン(一体型)のインクジェット記録ヘッドが示されている。
図5(a)に示すようにフルラインのインクジェット記録ヘッドバー30はノズルピッチPnzで配列された複数のノズル54を備えた記録ヘッドユニット32から構成されている。この記録ヘッドユニット32は全てのノズル54が同時に形成されるため、記録ヘッドユニット32ごとの個体差/バラツキによって両端のノズル54同士の間隔、すなわちトータルピッチPtに差が生じてしまう。
図5(b)にはユニット接合(分割型)のインクジェット記録ヘッドが示されている。
図5(b)に示すようにユニット接合のインクジェット記録ヘッドバー30はノズルピッチPnzで配列された複数のノズル54を備えた複数の記録ヘッドユニット32から構成されている。このインクジェット記録ヘッドバー30は歩留まりの悪い記録ヘッドユニット32を分割・小型化し異常のないパーツのみをインクジェット記録ヘッドバー30の組立に使用することで全体としての歩留まりを向上させることができる。しかし記録ヘッドユニット32間に位置ズレがある場合、用紙搬送方向に筋ムラが発生するためこれを回避するには記録ヘッドユニット32同士の間隔を優先的に整合させる必要がある。このとき記録ヘッドユニット32の個体サイズ差や取付位置バラツキの積算により両端のノズル54同士の間隔、すなわちトータルピッチPtに差が生じてしまう。
上記の問題を解決するにはインクジェット記録ヘッドバー30単体で調整機能を備えるよりも、インクジェット記録装置10に複数のインクジェット記録ヘッドバー30を取り付ける際にトータルピッチPtを揃えた方がコストも安く、インクジェット記録ヘッドバー30も単純な構成とすることができる。
すなわち図6(a)に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30#1列と#2列でトータルピッチPt’とPtに差がある場合、短い方のトータルピッチPt’をPtに揃えるように#1列のインクジェット記録ヘッドバー30の一端をフレーム42に固定し、他端に張力を与え、図6(b)のように両者のトータルピッチPtを揃えてゆくことで、最終的には全てのインクジェット記録ヘッドバー30のトータルピッチを揃えることができる。
図7には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
図7(a)に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中X方向)の一端または両端を引っ張り、Y方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。
長尺基板40の少なくとも長さ方向(Y方向)一端には自由穴3を通して用紙幅方向に延びる多自由度ロッド2が設けられ、多自由度ロッド2の先端は固定フレーム4に設けられた穴を通過して調整治具7によって把持され、引っ張られることで長尺基板40に長さ方向(図中白矢印)の張力を与える。
多自由度ロッド2の形状は例えば円錐状のテーパー面を備えたロッドでもよく、あるいは後述するようにZ軸方向の位置調整を行わない場合は走査幅方向外側に向けて先細りに形成されたプレートでもよい。
多自由度ロッド2の先端(用紙幅方向外側)は図のような自由度をもって回動可能であり、これにより調整治具7によって把持され、引っ張られた際に長尺基板40の他端(固定端あるいは多自由度ロッド2により張力を与えられた端)との間で長尺基板40を保持する。
同時に図7(b)のように調整治具7は多自由度ロッド2の先端をX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)に位置調整を行う。これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、長尺基板40の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。
この後、図7(c)のように調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材6でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(Y方向)と用紙搬送方向(X方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
このとき、図7(c)のように長尺基板40のZ軸(高さ)方向位置をフレーム42で規制してもよい。この場合、多自由度ロッド2はXY方向にのみ自由度を持つプレート状の形状でもよい。
図8には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程が示されている。
バー毎に位置調整機構を備えていた従来例では、図8(a)に示すようにn本のインクジェット記録ヘッドバーをまずフレームに本固定し(この時点でフレームとバーの位置関係は調整不能となる)、n本のバーについて印字検査を行いノズル位置が適正か否か判定を行う。次いでバーに内蔵された調整機構で調整を行い、バーの調整機構をロックすることでノズル位置を固定する。
これに対して本実施形態に係るインクジェット記録ヘッドバーの固定方法では図8(b)に示すように、n本のインクジェット記録ヘッドバーを固定フレーム4に仮固定する。これはロックナットなどを用いて解除できる構成とすればよい。次いでn本のバーについて印字検査を行いノズル位置が適正か否か判定を行う。
本実施形態では、ノズル位置の調整が必要と判断された場合にはこの後に先ずインクジェット記録ヘッドバーの固定を解除し、図7に示すように調整治具7でトータルピッチ及び位置調整を行う。この後、インクジェット記録ヘッドバーを固定フレーム4に固定し、ロック部材6で緩み止めを行うことにより正しい位置で固定することができる。
この方法ではインクジェット記録ヘッドバーに調整機構を内蔵しないので小型化・軽量化・低コスト化をはかることが可能であり、また調整機構を介さず固定フレーム4にインクジェット記録ヘッドバーを固定するので高精度化も可能となる。
<第2実施形態>
図9には、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
<第2実施形態>
図9には、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
図9(a)に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中X方向)の一端または両端を引っ張り、X方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。
長尺基板40の少なくとも長さ方向(Y方向)一端には用紙幅方向に延びる多自由度ロッド2が設けられ、多自由度ロッド2の先端は固定フレーム4に設けられた穴を通過して調整治具7によって把持され、引っ張られることで長尺基板40に長さ方向(図中白矢印)の張力を与える点は第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、多自由度ロッド2の長尺基板40と接触する側の端は雄ねじとなっており、長尺基板40に設けられたネジ穴8(雌ねじ)に螺合し、これに保持される。
さらに多自由度ロッド2の他方の端は図9(b)のように調整治具7によって把持され、引っ張られた際に長尺基板40の他端(固定端あるいは多自由度ロッド2により張力を与えられた端)との間で長尺基板40を保持する。
このとき調整治具7は多自由度ロッド2の一端を把持・位置調整するのみならず、把持した端部を回動させ長尺基板40に設けられたネジ穴8との螺合位置を変化させることで用紙幅方向Xに張力を与え、外側(用紙幅方向)に引っ張ることができる。
同時に図9(b)のように調整治具7は多自由度ロッド2の先端をX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)に位置調整を行う。これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、長尺基板40の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。
この後、図9(c)のように調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材6でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(X方向)と用紙搬送方向(Y方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
このとき、図9(c)のように長尺基板40のZ軸(高さ)方向位置をフレーム42で規制してもよい。この場合、多自由度ロッド2はXY方向にのみ自由度を持つプレート状の形状でもよい。
<第3実施形態>
図10には、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
<第3実施形態>
図10には、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
図10に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中Y方向)の一端または両端を引っ張り/あるいは押圧し、X方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。
長尺基板40の少なくとも長さ方向(Y方向)一端には自由穴3を通して用紙幅方向に延びる多自由度ロッド2が設けられ、多自由度ロッド2の先端は固定フレーム4に設けられた穴を通過して調整治具7によって把持され、引っ張られる/あるいは押されることで長尺基板40に長さ方向(図中白矢印)の張力または押圧力を与える。
第1実施形態においては図6に示したように短いトータルピッチPt’のインクジェット記録ヘッドバー30を引っ張り、引き延ばすことで、長いトータルピッチPtのインクジェット記録ヘッドバー30にノズル位置を合わせていたが、本実施形態においては押圧して押し縮めることで、短いトータルピッチのインクジェット記録ヘッドバー30に合わせることができる。これにより一本のインクジェット記録ヘッドバー30だけが長いトータルピッチであった場合などに調整工数を削減できるなど、調整方法に自由度を持たせることができる。
多自由度ロッド2の先端(用紙幅方向外側)は図のような自由度をもって引っ張り/押圧可能であり、これにより調整治具7によって把持され、引っ張られた際には長尺基板40の他端(固定端あるいは多自由度ロッド2により張力を与えられた端)との間で長尺基板40を保持する。押圧された場合には長尺基板40の両端/または押圧される端位置が多自由度ロッド2では位置決めしにくいため、インクジェット記録ヘッドバー30全体を調整治具7により拘束し、多自由度ロッド2の先端をX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)に位置調整するようにしてもよい。
これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、長尺基板40の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。
この後、調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(Y方向)と用紙搬送方向(X方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
<第4実施形態>
図11には、本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
<第4実施形態>
図11には、本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
図11に示すように、インクジェット記録ヘッドバー30は複数の開口部40Aを設けた長尺基板40を用紙幅方向(図中Y方向)の一端または両端を引っ張り、X方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う点は上記各実施形態と同様である。
第1実施形態以下、上記の各実施形態においては図6(a)、(b)のように長尺基板40に記録ヘッドユニット32を千鳥配置した際、そのまま長尺基板40の一端または両端を引っ張り、長さを調節すると、開口部40Aの設けられた部分は相対的に引っ張り強度が多の部分と異なるため、長尺基板40が不均一に延びてしまい、場所によっては記録ヘッドユニット32の有無によって延び量の違いから用紙送り方向(X方向)に非対称な応力が生じ、ジグザグ状に変形する歪みが発生する恐れがある。
本実施形態においては、記録ヘッドユニット32を千鳥配置する際に図11のように長尺基板40を2列またはそれ以上の複数列に分割して配置し、用紙送り方向(X方向)に対称な構造とすることで上記の歪み発生を防ぐことができる。
図11の場合、長尺基板40を2列に分割することで用紙送り方向(X方向)に対称な構造としている。記録ヘッドユニット32の大きさ、ドットピッチ等に応じて3列またはそれ以上に分割してもよい。
<第5実施形態>
図12には、本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
<第5実施形態>
図12には、本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドが示されている。
図12(a)(b)に示すように、インクジェット記録ヘッド30は複数のノズル54を設けた記録ヘッドユニット32を用紙幅方向(図中Y方向)の一端または両端を引っ張り、Y方向の寸法を調整すると共にX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)の位置調整を行う。
本実施形態においては、上記各実施形態とは異なり複数の記録ヘッドユニット32を長尺基板40に設けることでFWAとするのではなく一個の記録ヘッドユニット32自体が用紙幅をカバーする大きさのインクジェット記録ヘッドバー30を構成している。
例えば図12(b)に示すように流路スタック31を構成する各層のプレートにおいて十分な強度を備えたプレート1枚あるいは複数をフラップ33として張り出し、これを図12(c)のように多自由度ロッド2で長さ方向に張力を与えることでトータルピッチを調整する。
すなわち記録ヘッドユニット32の少なくとも長さ方向(Y方向)一端には自由穴3を通して用紙幅方向に延びる多自由度ロッド2が設けられ、多自由度ロッド2の先端は固定フレーム4に設けられた穴を通過して調整治具7によって把持され、引っ張られることで記録ヘッドユニット32に長さ方向(図中白矢印)の張力を与える。
多自由度ロッド2の先端(用紙幅方向外側)は調整治具7によって把持され、引っ張られた際に記録ヘッドユニット32の他端(固定端あるいは多自由度ロッド2により張力を与えられた端)との間で記録ヘッドユニット32を保持する。
同時に図12(c)のように調整治具7は多自由度ロッド2の先端をX方向(用紙搬送方向)・Y方向(長さ方向)に位置調整を行う。これによりインク滴の着弾位置を機械的に調整したり、記録ヘッドユニット32の両端に多自由度ロッド2を備えている場合は走査範囲を調整することもできる。調整が終了した時点で、固定フレーム4に多自由度ロッド2を固定部材5にて固定する。
この後、調整治具7を外し、固定フレーム4に固定された多自由度ロッド2をロック部材でロックし、緩み止めとする。これによりトータルピッチの調整と、用紙幅方向(Y方向)と用紙搬送方向(X方向)の位置調整を行ったインクジェット記録ヘッドバー30が固定フレーム4に固定される。
このとき、記録ヘッドユニット32のZ軸(高さ)方向位置をフレームで規制してもよい。この場合、多自由度ロッド2はXY方向にのみ自由度を持つプレート状の形状でもよいのは上記各実施例と同様である。
<他の形態>
以上、各実施形態においては、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の記録ヘッドユニット32から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が記録紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、記録紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
<他の形態>
以上、各実施形態においては、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の記録ヘッドユニット32から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が記録紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、記録紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係る液滴吐出ヘッドバーを適用することができる。
また、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッドを適用することができる。
2 多自由度ロッド
3 自由穴
4 固定フレーム
5 固定部材
6 ロック部材
7 調整治具
8 ネジ穴
10 インクジェット記録装置
30 インクジェット記録ヘッドバー
31 流路スタック
32 記録ヘッドユニット
33 フラップ
34 ノズルプレート
40 長尺基板
40A 開口部
42 フレーム
54 ノズル
3 自由穴
4 固定フレーム
5 固定部材
6 ロック部材
7 調整治具
8 ネジ穴
10 インクジェット記録装置
30 インクジェット記録ヘッドバー
31 流路スタック
32 記録ヘッドユニット
33 フラップ
34 ノズルプレート
40 長尺基板
40A 開口部
42 フレーム
54 ノズル
Claims (6)
- 走査幅をカバーする液滴吐出ラインヘッドユニットの少なくとも一端を多自由度に移動でき、固定できる多自由度固定手段を介して走査幅方向に牽引または押圧し固定したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 前記多自由度固定手段は前記液滴吐出ラインヘッドユニットの少なくとも一端に形成された穴に挿入されるテーパー面を備えたロッドであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記多自由度固定手段はネジ頭を前記液滴吐出ラインヘッドユニットの少なくとも一端に回動可能に固定されたネジであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記多自由度固定手段を装置本体に固定する固定部材はナットロックであり、前記多自由度固定手段は緩み防止機構と共にネジ止めされることを特徴とする請求項2ないし3に記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記多自由度固定手段を装置本体に固定する固定部材はナットロックであり、前記多自由度固定手段は緩み防止機構と共に溶接されることを特徴とする請求項2ないし3に記載の液滴吐出ヘッド。
- 走査幅をカバーする液滴吐出ラインヘッドの組付け方法であって、
装置本体の筐体に設けられた孔を通して多自由度に移動でき、固定できる多自由度固定手段を引張り、又は押圧しながら、回動可能な治具で前記液滴吐出ラインヘッドの位置調整を行う第1工程と、
装置本体の筐体に前記多自由度固定手段を固定する第2工程とを含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの組付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005148158A JP2006321173A (ja) | 2005-05-20 | 2005-05-20 | 液滴吐出ヘッドおよび製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005148158A JP2006321173A (ja) | 2005-05-20 | 2005-05-20 | 液滴吐出ヘッドおよび製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006321173A true JP2006321173A (ja) | 2006-11-30 |
Family
ID=37541185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005148158A Pending JP2006321173A (ja) | 2005-05-20 | 2005-05-20 | 液滴吐出ヘッドおよび製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006321173A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010162874A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-29 | Canon Inc | インクジェット記録ヘッド、記録素子基板、インクジェット記録ヘッドの製造方法、および記録素子基板の製造方法 |
CN103600584A (zh) * | 2013-11-18 | 2014-02-26 | 北京美科艺数码科技发展有限公司 | 一种喷墨打印机用喷头安装调整机构 |
JP2014073661A (ja) * | 2012-10-05 | 2014-04-24 | Fujifilm Corp | インクジェットヘッドの調整方法及び装置並びにインクジェット記録装置 |
-
2005
- 2005-05-20 JP JP2005148158A patent/JP2006321173A/ja active Pending
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