JP2006316243A - 記録用インク、並びに、インクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水、水溶性溶剤、着色剤、並びに下記構造式の少なくとも1種のフッ素系界面活性剤を含有する。
Xはカチオン基、Yはアニオン基。
【選択図】 なし
Description
近年、水溶性染料に代えて顔料を使用する顔料インクの研究が目覚しく、最近では上市するに至っている。しかし、前記顔料インクは染料インクに比べ、発色性や安定性にいまだ多くの課題が残されている。特にOA用プリンタの高画質化技術の向上に伴って、顔料インクにも普通紙において染料インクと同等の印字品質、色相、彩度、光沢、及び保存性などが要求されるようになってきている。
しかし、これらの提案では、着色剤が顔料の場合には、いずれも顔料分散安定性や記録媒体に対する定着性、及び発色性に劣るという問題がある。また、一般的に、インクの濡れ性を改良した低表面張力の水性インクにおいては、このようなインクに使用する界面活性剤の影響により、インクとしての起泡性が高く、泡立ちやすいことからインクの充填性、吐出安定性に悪影響を及ぼすという欠点がある。
また、発色に関して、これまで顔料インクに使用されるマゼンタ色インク、シアン色インクには、それぞれC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントブルー15:3が用いられることが一般的であり、染料インクに比べて色再現範囲が異なっている。また、色相誤差を小さくするため、調色も行われているが、この場合、彩度の低下は免れず、印字品質に問題が生じる。
また、黒色インクの色材として顔料を用い、イエロー色インク、マゼンタ色インク、及びシアン色インクの色材として染料を用いてインクセットとしたインクジェット用記録インクについて数多くの提案がなされている(特許文献6参照)。しかし、これらの提案では、普通紙に印字した際の普通紙特性においては十分満足できるものは得られていない。
<1> 少なくとも水、水溶性有機溶剤、着色剤、並びに下記構造式(1)、下記構造式(2)、及び下記構造式(3)から選択される少なくとも1種のフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする記録用インク。
<2> 構造式(1)から構造式(3)におけるRfが、パーフルオロアルキル基である前記<1>に記載の記録用インクである。
<3> フッ素系界面活性剤が、下記構造式(1−1)、下記構造式(2−1)、及び下記構造式(3−1)から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の記録用インク。
<4> 構造式(1)、構造式(2)、及び構造式(3)から選択される少なくとも1種のフッ素系界面活性剤の記録用インクにおける含有量が、0.01〜10質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の記録用インクである。
<5> 着色剤が、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の記録用インクである。
<6> 顔料が、その表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料である前記<5>に記載の記録用インクである。
<7> 水溶性有機溶剤が、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン及びN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンから選択される少なくとも1種である前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクである。
<8> シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である前記<1>から<7>のいずれかに記載の記録用インクである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<10> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<11> 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<10>に記載のインクジェット記録装置である。
<12> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<13> 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<12>に記載のインクジェット記録方法である。
<14> 記録媒体上に前記<1>から<8>のいずれかに記載の記録用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
本発明のインクジェット記録装置においては、前記インク飛翔手段が、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する。その結果、発色性が改善され、吐出安定性が高く、画像ベタ部の均一性に優れ、高品位な画像形成が可能である。
本発明のインクジェット記録方法においては、前記インク飛翔工程において、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像が形成される。その結果、発色性が改善され、吐出安定性が高く、画像ベタ部の均一性に優れ、高品位な画像形成が可能である。
本発明の記録用インクは、少なくとも水、水溶性有機溶剤、着色剤、及び特定の化学構造を有するフッ素系界面活性剤を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記パーフルオロアルキル基としては、炭素数が1〜10のものが好ましく、1〜3のものがより好ましく、例えば、−CnF2n−1(ただし、nは1〜10の整数を表す。)などが挙げられる。該パーフルオロアルキル基としては、例えば、−CF3、−CF2CF3、−C3F7、−C4F9、などが挙げられ、これらの中でも、−CF3、−CF2CF3が特に好ましい。
m、n、及びpは、整数を表し、nは1〜4、mは6〜25、pは1〜4が好ましい。
Xはカチオン基を表し、例えば、第4級アンモニウム基;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;トリエチルアミン、トリエタノールアミン、などが挙げられ、これらの中でも第4級アンモニウム基が特に好ましい。
Yはアニオン基を表し、例えば、COO、SO3、SO4、PO4、などが挙げられる。
qは、整数を表し、例えば、1〜6が好ましい。
Xはカチオン基を表し、例えば、第4級アンモニウム基;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;トリエチルアミン、トリエタノールアミン、などが挙げられ、これらの中でも第4級アンモニウム基が特に好ましい。Yはアニオン基を表し、例えば、COO、SO3、SO4、PO4、などが挙げられる。qは、整数を表し、例えば、1〜6が好ましい。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等が挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)などが挙げられる。
なお、前記界面活性剤の添加量は、本発明の目的及び効果を失わせない範囲で適宣調整することができる。
前記着色剤が、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかを用いることができる。
前記着色微粒子としては、色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適に用いられる。
ここで、前記「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明の記録用インクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。前記色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、前記ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。
前記着色微粒子の含有量は、前記記録用インク中において固形分で8〜20質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。
なお、前記各染料は、ポリマー微粒子に効率的に含浸される観点から、有機溶剤、例えば、ケトン系溶剤に2g/リットル以上溶解することが好ましく、20〜600g/リットル溶解することがより好ましい。
前記水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料であり、好ましくは耐水、耐光性が優れたものが用いられる。
前記酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー 3,4;C.I.フードレッド 7,9,14;C.I.フードブラック 1,2などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
前記塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック 2,8などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
マゼンタ用では、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、などが挙げられる。
シアン用では、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63等が挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、C.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36などが挙げられる。
前記顔料分散剤としては、前記親水性高分子として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子などが挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子などが挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボン酸基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
これらの共重合体は、その重量平均分子量が3,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましく、7,000〜15,000が更に好ましい。
前記顔料と前記分散剤との混合質量比としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、1:0.125〜1:3の範囲がより好ましい。
前記樹脂微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル系モノマーとシラン化合物とを乳化剤存在下で重合して得られるシリコーン変性アクリル樹脂が好適に挙げられる。
前記アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート、などが挙げられる。
前記メタクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、などが挙げられる。
前記アミド系アクリレートとしては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、などが挙げられる。
前記カルボン酸含有モノマーとしては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、などが挙げられる。
また、前記シラン化合物としては、一般的にシランカップリング剤として知られる単量体を用いることもできる。
前記単量体としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、などが挙げられる。
前記加水分解性基としては、例えば、アルコキシ基、メルカプト基、ハロゲン基、アミド基、アセトキシ基、アミノ基、イソプロペノキシ基などが挙げられる。
シリル基は、加水分解によりシラノール基となり、該シラノール基は脱水縮合してシロキサン縮合が生成するが、前記加水分解性シリル基は、重合反応を経て加水分解して消失することが好ましい。前記加水分解性シリル基が残存していると、インクとしたときの保存性が悪化することがある。
前記乳化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルベンゼンスルフォン酸又はその塩、ジアルキルスルフォコハク酸エステル又はその塩、アルキルナフタレンスルホン酸又はその塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、エチレンジアミンのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン縮合物、ソルビタン脂肪酸エステル又はその塩、芳香族及び脂肪族リン酸エステル又はその塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、ジアルキルスルフォコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン脂肪酸エステル、ラウリルアルコールエトキシレート、ラウリルエーテル硫酸エステル塩、ラウリルエーテルリン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物などが挙げられる。
前記塩としては、例えば、ナトリウム、アンモニウムなどを挙げることができる。
前記乳化剤としては、例えば、不飽和二重結合を有する反応性乳化剤を使用することもできる。
前記反応性乳化剤としては、市販品として、アデカリアソープSE、NE、PP(旭電化工業社製)、ラテムルS−180(花王社製)、エレミノールJS−2、エレミノールRS−30(三洋化成工業社製)、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製)などが挙げられる。
前記シリコーン変性アクリル樹脂由来のシリコーン量は、100〜400ppmであることが好ましい。前記シリコーン量が100ppm未満であると、擦過性や耐マーカー性に優れた塗膜が得られないことがあり、400ppmを超えると、疎水性が強くなりインク中での安定性が低下することがある。
前記シリコーン変性アクリル樹脂の最低造膜温度は、20℃以下であることが好ましい。前記最低造膜温度が20℃を超えると、十分な定着性を得ることができないことがある。すなわち、印字部を擦ったり、マーカーでなぞったりすると、顔料が剥がれて印字メディアを汚してしまうことがある。
本発明の記録用インクは、水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にするため、インクの乾燥を防止するために、また、本発明の記録用インクの溶解安定性を向上するため等の目的で下記の水溶性有機溶剤を使用することができる。該水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プルパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、チオジグリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは、複数混合して用いられる。
これらの中でも、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンが好ましく、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールが特に好ましい。
前記糖類の含有量は、前記記録用インクに対し0.1〜40質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
前記粘度は、25℃で、5〜20mPa・secが好ましく、5〜10mPa・secがより好ましい。前記粘度が20mPa・secを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
前記表面張力としては、20℃で、22〜55mN/mが好ましい。前記表面張力が、22mN/m未満であると、紙上での滲みが顕著になり、安定した噴射が得られないことがあり、55mN/mを超えると、紙へのインク浸透が十分に起らず、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
前記pHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で
形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
インクカートリッジ200は、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含んでなる。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
前記インク飛翔工程は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズル、などが挙げられる。
本発明においては、該インクジェットヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部がシリコン及びニッケルの少なくともいずれかを含む材料から形成されることが好ましい。
また、インクジェットノズルのノズル径は、30μm以下が好ましく、1〜20μmが好ましい。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを記録用インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、図示しない記録用インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部105に装填された本発明のインクカートリッジ201から本発明の前記記録用インクが供給されて補充される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内の記録用インクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ201から所要量の記録用インクがサブタンク135に補給される。
図6は、本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの要素拡大図、図7は、同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
このインクジェットヘッドは、インク供給口(不図示)と共通液室1bとなる彫り込みを形成したフレーム10と、流体抵抗部2a、加圧液室2bとなる彫り込みとノズル3aに連通する連通口2cを形成した流路板20と、ノズル3aを形成するノズル板と、凸部6a、ダイヤフラム部6b及びインク流入口6cを有する振動板60と、該振動板60に接着層70を介して接合された積層圧電素子50と、該積層圧電素子50を固定しているベース40を備えている。
ベース40はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子50を2列配置して接合している。
積層圧電素子50は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジウム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子50はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部5fと支持部5g(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており共通電極となる。
駆動部の個別電極にはFPC8が半田接合されている。また、共通電極は積層圧電素子の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合している。FPC8には図示しないドライバICが実装されており、これにより駆動部5fへの駆動電圧印加を制御している。
この振動板60の島状凸部6aと積層圧電素子50の可動部5f、振動板50とフレーム10の結合は、ギャップ材を含んだ接着層70をパターニングして接着している。
エッチングで残された部分が加圧液室2bの隔壁2dとなる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部2aとした。
ノズルプレート30は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル3aを多数を形成している。このノズル3aの内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル3aの直径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチは150dpiとした。
このノズルプレート30のインク吐出面(ノズル表面側)は、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層3bを設けている。PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えば、フッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコーン系樹脂及びフッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。また、これらの中でも、例えば、フッ素系樹脂としては、色々な材料が知られているが、変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業株式会社製、商品名:オプツールDSX)を厚みが30〜100Åとなるように蒸着することで良好な撥水性を得ることができる。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部5fに駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部5fに積層方向の変位が生起し、振動板30を介して加圧液室2bが加圧されて圧力が上昇し、ノズル3aからインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室2b内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室2b内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室1bに流入し、共通液室1bからインク流入口6cを経て流体抵抗部2aを通り、加圧液室2b内に充填される。
流体抵抗部2aは、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録されたインク記録物は、本発明のインク記録物である。本発明のインク記録物は、記録媒体上に本発明の前記記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
−銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
特開2001−139849号公報の調製例3を参考にして、以下に記述するように追試調製した。
まず、ポリマー溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。次にポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量は15000であった。
得られたポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。その後、3本ロールミル(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン、及び水を留去し、固形分量が20.0質量%の青色のポリマー微粒子分散体160gを得た。
得られたポリマー微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
−ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料を顔料ピグメントレッド122に変更した以外は、調製例1と同様にして、赤紫色のポリマー微粒子分散体を得た。
得られたポリマー微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
−モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料を顔料ピグメントイエロー74に変更した以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子分散体を得た。
得られたポリマー微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
−カーボンブラック分散液の調製−
市販のpH2.5の酸性カーボンブラック(キャボット社製、商品名:モナーク1300)300gを水1000ミリリットルによく混合した後、次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、100〜105℃で8時間撹拌した。この液に更に次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)100gを加え、横型分散機で3時間分散した。
得られたスラリーを水で10倍に希釈し、水酸化リチウムにてpHを調整し、電導度0.2mS/cmまで限外濾過膜にて脱塩濃縮し顔料濃度15質量%のカーボンブラック分散液とした。遠心処理により粗大粒子を除き、更に、平均孔径1μmのナイロンフィルターで濾過しカーボンブラック分散液とした。
得られたポリマー粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は95nmであった。
−カーボンブラックのポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をカーボンブラック(デグサ社FW100)に変更した以外は、調製例1と同様にして、黒色のポリマー微粒子分散体を得た。
得られたポリマー微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は104nmであった。
−ジアゾ化合物処理したカーボンブラック分散体の調製−
表面積が230m2/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック100g、p−アミノ−N−安息香酸34g、及び水750gを混合分散した。これに硝酸16gを滴下して70℃で撹拌した。5分後、50gの水に11gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時間撹拌した。得られたスラリーを10倍に希釈し遠心処理して粗大粒子を除いた。その後、pHをジエタノールアミンにて調整しpH8〜9とし、限外濾過膜にて脱塩濃縮して顔料濃度15質量%のカーボンブラック分散体とした。次いで、ポリプロピレンの平均孔径0.5μmフィルターにてろ過してカーボンブラック分散体とした。
得られたカーボンブラック分散体の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は99nmであった。
−スルホン化剤処理したカーボンブラック分散体の調製−
市販のカーボンブラック顔料(デグサ社製「プリンテックス#85」)150gをスルホラン400ml中によく混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12000rpmで遠心分離機により表面処理カーボンブラックウエットケーキを得た。得られたカーボンブラックウエットケーキを2000mlのイオン交換水中に再分散し、水酸化リチウムにてpHを調整し、限外濾過膜により脱塩濃縮して顔料濃度10質量%のカーボンブラック分散体とし、平均孔径1μmのナイロンフィルターで濾過しカーボンブラック分散体とした。
得られたカーボンブラック分散体の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は80nmであった。
−シリコン変性アクリル樹脂微粒子の調製−
まず、樹脂溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製)10g、過硫酸カリウム1g、及び純水286gを仕込み、65℃に昇温した。次にメタクリル酸メチル150g、アクリル酸2−エチルヘキシル100g、アクリル酸20g、ビニルトリエトキシシラン20g、アクアロンRN−20を10g、過硫酸カリウム4g、及び純水398.3gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。80℃で3時間熟成した後、約20℃の水をフラスコの外側に流すことにより、約35℃となるまで、1時間程冷却し、水酸化カリウムでpHを7〜8となるように調製してシリコン変性アクリル樹脂微粒子305gを得た。
得られた樹脂微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は130nmであった。
また、得られた樹脂微粒子の最低造膜温度(MFT)を、温度勾配熱板形最低造膜温度測定器により、JIS K 6828に準拠して測定した。具体的には、前記温度勾配熱板形最低造膜温度測定器において、測定する試料に適した温度範囲を想定し、最低造膜温度が熱板の中央部分で測定できるように、また、最低と最高の温度差を20〜40℃の範囲になるように高温側と低温側の温度を設定して、試料をアプリケーターで高温側から低温側へすばやく塗布した後、クラックのない連続した均一なフィルムが形成される最低の温度を読み取り、最低造膜温度とした。その結果、最低造膜温度は0℃であった。
−シリコン変性アクリル樹脂微粒子の調製−
まず、樹脂溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製)10g、過硫酸カリウム1g、及び純水286gを仕込み、65℃に昇温した。次にメタクリル酸メチル150g、アクリル酸2−エチルヘキシル100g、アクリル酸20g、ヘキシルトリメトキシシラン40g、アクアロンRN−20を10g、過硫酸カリウム4g、及び純水398.3gの混合溶液を3時間かけてフラスコ内に滴下した。80℃で3時間熟成した後、約20℃の水をフラスコの外側に流すことにより、約35℃となるまで、1時間程冷却し、水酸化カリウムでpHを7〜8となるように調製してシリコン変性アクリル樹脂微粒子318gを得た。
得られた樹脂微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は148nmであった。
また、得られた樹脂微粒子の最低造膜温度(MFT)を、温度勾配熱板形最低造膜温度測定器により、JIS K 6828に準拠して測定した。具体的には、前記温度勾配熱板形最低造膜温度測定器において、測定する試料に適した温度範囲を想定し、最低造膜温度が熱板の中央部分で測定できるように、また、最低と最高の温度差を20〜40℃の範囲になるように高温側と低温側の温度を設定して、試料をアプリケーターで高温側から低温側へすばやく塗布した後、クラックのない連続した均一なフィルムが形成される最低の温度を読み取り、最低造膜温度とした。その結果、最低造膜温度は0℃であった。
まず、樹脂溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、純水100g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3g、及びポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル1gを仕込み、過硫酸アンモニウム1g、亜硫酸水素ナトリウム0.2gを添加し、60℃に昇温した。次にアクリル酸ブチル30g、メタクリル酸メチル40g、メタクリル酸ブチル19g、ビニルシラントリオールカリウム塩10g、及び3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン1gを3時間かけてフラスコ内に滴下した。このとき、重合反応液をアンモニア水溶液でpH7となるように調製してシリコン変性アクリル樹脂微粒子95gを得た。
得られた樹脂微粒子の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は160nmであった。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例1のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・1,3−ブタンジオール・・・23.0質量%
・グリセリン・・・8.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例2のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・1,3−ブタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・9.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例3のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・1,6−ヘキサンジオール・・・24.5質量%
・グリセリン・・・8.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例4のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例7のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・1,5−ペンタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式で表される化合物・・・1.0質量%
R−(OCH2CH2)nOH
ただし、R:C12H23(分岐してもよい)、n=9である。
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例5のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・10.0質量%
・へキシレングリコール・・・4.0質量%
・グリセリン・・・8質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例6のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・11.5質量%
・エチレングリコール・・・5.0質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー染料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例7のインクを調製した。
<インク組成>
・C.I.アシッドイエロー23・・・4.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・20.0質量%
・1,3−ブタンジオール・・・8.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例8のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例5のカーボンブラック含有ポリマー微粒子分散体・・・5.0質量%
・2−メチル−2,4−ペンタンジオール・・・11.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・13.0質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・ユニセーフA−LY(日本油脂株式会社製、両性界面活性剤)・・・2.0質量%
・下記構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例9のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・10.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・13.0質量%
・グリセリン・・・8.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・ユニセーフA−LM(日本油脂社製両性活性剤)・・・2.0質量%
・下記構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例10のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・5.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・5.0質量%
・グリセリン・・・10.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・ECTD−3NEX(日光ケミカルズ株式会社製、アニオン系界面活性剤)・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例11のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・12.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・15.0質量%
・グリセリン・・・7.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例12のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例6のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・12.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式で表される化合物・・・2.0質量%
R−(OCH2CH2)nOH
ただし、R:C12H23(分岐してもよい)、n=9である。
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例13のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例5のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例14のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例4のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・17.5質量%
・グリセリン・・・5.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例15のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・12.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・15.0質量%
・グリセリン・・・7.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例16のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・1,3−ブタンジオール・・・23.0質量%
・グリセリン・・・8.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例17のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・9.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例18のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・1,6−ヘキサンジオール・・・24.5質量
・グリセリン・・・8.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0。5質量
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例19のインクを調製した。
・調製例7のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・1,5−ペンタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式で表される化合物・・・1.0質量%
R−(OCH2CH2)nOH
ただし、R:C12H23(分岐してもよい)、n=9である。
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例20のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・10.0質量%
・へキシレングリコール・・・4.0質量%
・グリセリン・・・8質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・構造式(3−1)・・・0.5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例21のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・11.5質量%
・エチレングリコール・・・5.0質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例9の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例22のインクを調製した。
<インク組成>
・C.I.アシッドイエロー23・・・4.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・20.0質量%
・1,3−ブタンジオール・・・8.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0。5質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例8の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例23のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例5のカーボンブラック分散液・・・5.0質量%
・2−メチル−2,4−ペンタンジオール・・・11.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・13.0質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・ユニセーフA−LY(日本油脂社製、両性活性剤)・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.5質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例24のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・10.5質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・13.0質量%
・グリセリン・・・8.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・ユニセーフA−LM(日本油脂株式会社製、両性界面活性剤)・・・2.0質量%
・下記構造式(3)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例8の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−マゼンタ顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例25のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,5−ペンタンジオール・・・5.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・5.0質量%
・グリセリン・・・10.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・ECTD−3NEX(日光ケミカルズ製、アニオン系界面活性剤)・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・5質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−イエロー顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例26のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・15.0質量%
・グリセリン・・・7.0質量%
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・10質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例27のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例6のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・12.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・10質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例28のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例5のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・22.5質量%
・グリセリン・・・7.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3)で表されるフッ素系界面活性剤・・・0.1質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・調製例10の樹脂微粒子・・・4質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−ブラック顔料インクの製造−
下記処方のインク組成物を常法により作製した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、製造例27のインクを調製した。
<インク組成>
・調製例4のカーボンブラック分散液・・・20.0質量%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・17.5質量%
・グリセリン・・・5.5質量%
・2−ピロリドン・・・2.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・下記構造式(3−1)で表されるフッ素系界面活性剤・・・1.0質量%
・プロキセルLV(アベシア社製)・・・0.2質量%
・以上の成分にイオン交換水を加えて100質量%とした。
−シアン顔料インクの製造−
製造例1において、構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりに、ECTD−3NEX(日光ケミカルズ株式会社製、アニオン系界面活性剤)を用いた以外は、製造例1と同様にして、比較例製造例1のインクを調製した。
−マゼンタ顔料インクの製造−
製造例2において、構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりに、ECTD−6NEX(日光ケミカルズ株式会社製、アニオン系界面活性剤)とした以外は、製造例2と同様にして、比較例製造例2のインクを調製した。
−イエロー顔料インクの製造−
製造例3において、構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりにユニセーフA−LV(日本油脂株式会社製、両性界面活性剤)を用いた以外は、製造例3と同様にして、比較製造例3のインクを調製した。
−ブラック顔料インクの製造−
製造例4において、構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりにニッサンアノンBL−SF(日本油脂株式会社製、両性界面活性剤)を用いた以外は、製造例4と同様にして、比較製造例4のインクを調製した。
−シアン顔料インクの製造−
製造例5において、構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりにECTD−3NEX(日光ケミカルズ株式会社製、アニオン系界面活性剤)を用いた以外は、製造例5と同様にして、比較製造例5のインクを調製した。
−マゼンタ顔料インクの製造−
製造例6において、構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤の代わりにECTD−3NEX(日光ケミカルズ株式会社製、アニオン系界面活性剤)を用いた以外は、製造例6と同様にして、比較製造例6のインクを調製した。
次に、製造例1〜29及び比較製造例1〜6のインクを用いて、表1に示す組み合わせで実施例1〜17及び比較例1〜4のインクセットを常法により調製した。
図3〜図5に示すインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用いて、下記の普通紙に印刷を行った。
印刷試験用紙としては、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)を用いた。
図3〜図5に示すインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用いて、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)上に印字を行った。印刷パターンは、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各カラーインクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は360dpi、ワンパス印字とした。
印字乾燥後、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各単色ベタ画像部において、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)により測定し、CIE(Commision International de l’ Eclairage)で規定されている色差表示法のL*a*b*表色系の座標を求め、それぞれ各色において、次式、C*={(a*)2+(b*)2}1/2で表される彩度C*を求めた。この彩度C*の値が高いほど、発色が良好で、画像ベタ部の均一性が高いインクといえる。結果を表2に示す。
図3〜図5に示すインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用いて、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)上に印字を行った。印刷パターンは、画像領域中、印字面積が、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は360dpi、ワンパス印字とした。
また、上記実施例及び比較例での各インクセットにて、評価1を実施した後、評価2を実施した。
間欠印写としては,上記チャートを20枚連続で印写後、20分間吐出を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1000枚印写後、もう1枚同チャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋、白抜け、及び噴射乱れの有無を目視観察し、下記基準で評価した。結果を表3に示す。
〔評価基準〕
〇:ベタ部に筋、白抜け、及び噴射乱れがない。
△:若干、ベタ部に筋、白抜け、及び噴射乱れが認められる。
×:1スキャン目に筋、白抜け、及び噴射乱れが認められる。
××:ベタ部全域にわたって筋、白抜け、及び噴射乱れが認められる。
図3〜図5に示すインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用いて、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)上に印字を行った。印刷パターンは、イエローインクを100%dutyで印字した。得られたイエローベタ画像部中にブラックインクの文字を印字することにより、イエローインク−ブラックインク間のブリード(にじみ)を目視にて、下記基準で評価した。印字条件は、記録密度は360dpi、ワンパス印字とした。
〔評価基準〕
○:ブリードの発生がなく、黒文字が鮮明に認識できる。
△:ブリードが若干発生し、黒文字が少しにじむ。
×:ブリードが発生し、黒文字の認識が困難である。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
144 分離パッド
151 搬送ベルト
152 再度カウンタローラ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
201 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジ外装
Claims (14)
- 少なくとも水、水溶性有機溶剤、着色剤、並びに下記構造式(1)、下記構造式(2)、及び下記構造式(3)から選択される少なくとも1種のフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする記録用インク。
- 構造式(1)から構造式(3)におけるRfが、パーフルオロアルキル基である請求項1に記載の記録用インク。
- フッ素系界面活性剤が、下記構造式(1−1)、下記構造式(2−1)、及び下記構造式(3−1)から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の記録用インク。
- 構造式(1)、構造式(2)、及び構造式(3)から選択される少なくとも1種のフッ素系界面活性剤の記録用インクにおける含有量が、0.01〜10質量%である請求項1から3のいずれかに記載の記録用インク。
- 着色剤が、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかである請求項1から4のいずれかに記載の記録用インク。
- 顔料が、その表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料である請求項5に記載の記録用インク。
- 水溶性有機溶剤が、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン及びN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンから選択される少なくとも1種である請求項1から6のいずれかに記載の記録用インク。
- シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である請求項1から7のいずれかに記載の記録用インク。
- 請求項1から8のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1から8のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項10に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1から8のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項12に記載のインクジェット記録方法。
- 記録媒体上に請求項1から8のいずれかに記載の記録用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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