JP2006312702A - エポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体 Download PDF

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【課題】 吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体を提供する。
【解決手段】 一般式(I)で表される酸無水物の1種又は2種以上を含有してなるエポキシ樹脂用硬化剤。一般式(II)で表される酸無水物の1種又は2種以上を、水素化触媒の存在下で水素化するエポキシ樹脂用硬化剤の製造方法。
【化1】
Figure 2006312702

(一般式(I)中のRは、炭素数が8〜20の範囲である飽和炭化水素基を表す。一般式(II)中のRは、炭素数が8〜20の範囲であって、少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有し、かつ炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1個以上含む炭化水素基を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体に関する。さらに詳しくは、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体に関する。
一般に、酸無水物とエポキシ樹脂から得られるエポキシ樹脂組成物の硬化物は、安価で、透明性、電気絶縁性、耐薬品性、耐湿性、接着性などに優れており、電気絶縁材料、半導体材料、接着材料、塗装材料など様々な用途で用いられている。代表的な使用例の一つとして、発光ダイオード(Light−emitting diode:以下LEDと略す)の発光素子を保護するための封止材を挙げることができるが、近年になって短波長の光源を利用した青色や白色のLEDが普及するにつれ、封止材の劣化が問題視されるようになってきた。
すなわち、短波長の光を発する光源と蛍光体とを組み合わせた白色LEDの場合、従来の赤色や緑色のLEDに比べて紫外線による封止材の劣化及び着色が起こりやすく、LEDの寿命が短くなってしまうという問題が発生する。また、発光素子の改良によって小型化及び大電流化が進むにつれ、LEDを長時間点灯させた場合に発生する熱も大きくなり、これによっても同様に封止材の劣化が引き起こされる。
このような光や熱による封止樹脂の劣化を抑制することは、LEDのさらなる普及において重要な課題となっている。これを解決する方法として、光や熱により劣化しやすい従来の芳香族エポキシ樹脂に代わってより耐光性及び耐熱変色性に優れる脂環式エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物の提案がなされている(特許文献1及び特許文献2)。
特開2003−26763号公報 特許第3618238号公報
しかし、上記特許文献1に記載された発明のように芳香族エポキシ樹脂の核水添により得られる脂環式エポキシ樹脂を用いた場合、得られる硬化物の耐熱変色性が十分ではなく、加熱により短波長領域での透過率が時間とともに著しく低下する傾向があるため、実用上問題がある。
一方、上記特許文献2に記載された発明のように3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートに代表される非芳香族エポキシ樹脂誘導体系の脂環式エポキシ樹脂を用いた場合、得られる硬化物の吸湿率が高くなる傾向がある。半導体素子を封止する樹脂の吸湿率が高いと水分が侵入しやすくなり、素子の電気的特性が著しく低下するおそれがあるため、実用上好ましくない。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、アルケニルコハク酸無水物を水素化したものをエポキシ樹脂用硬化剤として使用することにより、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れるエポキシ硬化物を与える酸無水物が簡便に得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の各項のものに関する。
[1] 一般式(I)で表される酸無水物の1種又は2種以上を含有してなるエポキシ樹脂用硬化剤。
Figure 2006312702
(一般式(I)中のRは、炭素数が8〜20の範囲である飽和炭化水素基を表す。)
[2] 一般式(I)で表される酸無水物において、Rが少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有する炭素数8〜20の飽和炭化水素基であることを特徴とする[1]記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
[3] 一般式(II)で表される酸無水物の1種又は2種以上を、水素化触媒の存在下で水素化することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤の製造方法。
Figure 2006312702
(一般式(II)中のRは、炭素数が8〜20の範囲であって少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有し、かつ炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1個以上含む炭化水素基を表す。)
[4] [1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
[5] [4]に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
[6] [5]に記載の硬化物にて封止された光半導体。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤により、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる
硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供することができ、また、その特性を有する硬化
物及び光半導体を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、下記の一般式(I)で表される酸無水物の1種又は2種以上を含有してなるものである。
Figure 2006312702
(一般式(I)中のRは、炭素数が8〜20の範囲である飽和炭化水素基を表す。)
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤において、Rの構造に関しては特に制限は無く、任意の構造異性体又は立体異性体又は複数の異性体の混合物を用いることができるが、本発明により得られる硬化物の特徴である低吸湿率、透明性及び耐熱変色性をより顕著に発揮させるためには、Rが少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有する飽和炭化水素基であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤には、Rの炭素数が8以上、20以下の範囲である酸無水物を用いることができるが、本発明により得られる硬化物の特徴である低吸湿率、透明性及び耐熱変色性をより顕著に発揮させるためには、Rの炭素数は10以上、14以下とするのが好ましい。
2種以上の酸無水物の混合物である場合、Rの炭素数の異なる酸無水物の組み合わせには特に制限はなく、Rの炭素数が8以上、20以下の範囲内であれば任意の酸無水物を任意の割合で組み合わせて用いることができる。
本発明の酸無水物を製造する方法には特に制限は無いが、例えば不飽和酸無水物の1種又は2種以上を水素化触媒の存在下で水素化する方法が挙げられる。簡便さの点から、下記の一般式(II)で表される酸無水物のうちRの炭素数の異なる少なくとも2種以上の酸無水物を含む不飽和酸無水物混合物を水素化触媒の存在下で水素化する方法が好ましい。
Figure 2006312702
(一般式(II)中のRは、炭素数が8〜20の範囲であって少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有し、かつ炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1個以上含む炭化水素基を表す。)
このような不飽和酸無水物混合物としては、例えばプロピレンやイソブチレンといった不飽和炭化水素のオリゴマーと無水マレイン酸との付加反応により得られるアルケニルコハク酸無水物が挙げられる。具体的には、(1−オクチル−2−デセニル)−コハク酸無水物、(1−ヘキシル−2−オクテニル)−コハク酸無水物などが例示される。
本発明において、不飽和酸無水物混合物を水素化触媒の存在下で水素化する際の反応方式については特に制限は無く、液相での懸濁反応や固定床を用いた反応など公知の方法を適用することができる。
本発明に用いる水素化触媒としては、ニッケルなどの鉄族元素又はパラジウム、ロジウム、白金などの白金族元素を活性成分として含むものが好ましく、活性成分を担体に保持させた形態のものがより好ましい。
これらの水素化触媒の使用量は、不飽和酸無水物混合物100重量部に対して0.01〜20重量部とするのが好ましく、0.05〜3重量部とするのがより好ましい。水素化触媒の使用量が0.01重量部未満であると、反応速度が低すぎるために生産性が低下してしまう。また、水素化触媒の使用量が20重量部を超えると、水素化触媒は一般的に高価であるため、経済的に不利である。
水素化工程における反応温度は50〜200℃が好ましく、70〜160℃がより好ましい。反応温度が50℃未満であると、反応が完結するまでに長時間を必要とするため、生産性が低下してしまう。また、反応温度が200℃を超えると、好ましくない副反応が増加するおそれがある。
水素化工程における反応圧力は0.5〜30MPaが好ましく、1〜15MPaがより好ましい。反応圧力が0.5MPa未満であると、反応が完結するまでに長時間を必要とするため、生産性が低下してしまう。また、反応圧力が30MPaを超えると、高圧に耐えうる特殊な設備が必要になるため好ましくない。
水素化工程においては、反応が進行するにしたがって系内の圧力が低下する。必要に応じて系内に水素を補給し、圧力の低下が停止した時点を反応の終点と判断することができる。反応終了後、濾過や遠心分離など公知の方法により触媒を分離し、目的とする酸無水物混合物を得ることができる。さらに、必要に応じて蒸留などの公知の方法により精製を行ってもよい。
本発明により得られる酸無水物混合物は、エポキシ樹脂用硬化剤として用いられる。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤をエポキシ樹脂と混合することによりエポキシ樹脂組成物を得ることができるが、その製造方法には特に制限は無く、公知の方法を適用することができる。
本発明に用いるエポキシ樹脂には特に制限は無いが、耐光性及び耐熱変色性の面から脂環式エポキシ樹脂が好ましい。脂環式エポキシ樹脂は、1分子中に脂環式骨格及び2個以上のエポキシ基を有するものであり、例えば3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。
また、目的に応じて脂環式エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂も用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールS等のビスフェノール類とエピクロロヒドリンとの反応により得られるビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラックとエピクロロヒドリンとの反応により得られるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価カルボン酸とエピクロロヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物には、目的に応じて硬化促進剤を適宜添加することができる。硬化促進剤としては、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の三級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩、オクチル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の金属塩、アセチルアセトン亜鉛、ベンゾイルアセトン亜鉛等の金属錯体などが挙げられる。
これらの硬化促進剤の使用量は、エポキシ樹脂組成物に対して0.01〜8重量%とするのが好ましく、0.1〜5重量%とするのがより好ましい。硬化促進剤の使用量が0.01重量%未満であると、十分な効果が得られないおそれがある。また、効果促進剤の使用量が8重量%を超えると、得られる硬化物が着色したり耐熱変色性が低下したりするおそれがある。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物には、得られる硬化物の特性を損ねない範囲で各種添加剤を目的に応じてさらに添加することができる。添加剤としては、可撓化剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、消泡剤、チキソトロピー性付与剤、離型剤などが挙げられる。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる硬化物を得ることができるが、その製造方法には特に制限は無く、公知の方法を適用することができる。
本発明の光半導体は、LED発光素子、フォトダイオード素子等が上記硬化物で封止されたものであり、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性のいずれにも優れるものである。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
鎖長分布がC10:C11:C12:C13:C14=0.5:14:70:13.5:2である分岐状のドデセニル無水コハク酸(AS1510:星光PMC株式会社製)100重量部及び水素化触媒として5重量%パラジウム/活性炭素触媒0.3重量部を誘導攪拌式オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した。さらにオートクレーブ内を水素で置換した後、120℃、5MPaで水素化反応を開始した。随時水素を補給してオートクレーブ内を5MPaに保ちながら攪拌し、9時間反応させた後に冷却した。次いで5C濾紙を用いて濾過することにより水素化触媒を除去した。得られた粗生成物を減圧下で蒸留(148〜163℃/1.5mmHg)することにより精製し、酸無水物混合物(I)を得た(収率87%)。
図1に実施例1で製造された酸無水物混合物(I)のフーリエ変換赤外線(FT−IR)スペクトルを示した。また、図2に実施例1で製造された酸無水物混合物(I)の核磁気共鳴(NMR)スペクトルを示した。
この酸無水物混合物(I)をエポキシ樹脂用硬化剤とし、その195重量部に対して3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学工業株式会社製)100重量部、硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオネート(ヒシコーリンPX−4ET:日本化学工業株式会社製)1重量部、安定剤として9,10−ジヒドロ−9−ホスファ−10−オキサフェナンスレン−9−オキシド(HCA:三光化学株式会社製)0.2重量部、可撓化剤としてエチレングリコール4重量部を加え、80℃に加熱して攪拌し、均一に溶解させてエポキシ樹脂組成物(I)を得た。
エポキシ樹脂組成物(I)を減圧下で十分に脱泡させてから金型に静かに注入し、120℃で1時間加熱した後にさらに160℃で4時間加熱して硬化物(I)を得た。
(実施例2)
実施例1で製造された酸無水物混合物(I)をエポキシ樹脂用硬化剤とし、その195重量部に対して水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(HBE−100:新日本理化株式会社製)10重量部、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学工業株式会社製)90重量部、硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオネート(ヒシコーリンPX−4ET:日本化学工業株式会社製)1重量部、安定剤として9,10−ジヒドロ−9−ホスファ−10−オキサフェナンスレン−9−オキシド(HCA:三光化学株式会社製)0.2重量部、可撓化剤としてエチレングリコール4重量部を加え、80℃に加熱して攪拌し、均一に溶解させてエポキシ樹脂組成物(II)を得た。
以下、実施例1と同様にして、硬化物(II)を得た。
(実施例3)
ドデセニル無水コハク酸(AS1510:星光PMC株式会社製)95重量部、n−オクタデセニル無水コハク酸(東京化成工業株式会社製)5重量部及び水素化触媒として5重量%パラジウム/活性炭素触媒0.3重量部を用い、実施例1と同様にして酸無水物混合物(II)を得た。さらに、酸無水物混合物(II)を用いた以外、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物(III)を得、さらに硬化物(III)を得た。
(比較例1)
ドデセニル無水コハク酸(AS1510:星光PMC株式会社製)を減圧下で蒸留(145〜168℃/2mmHg)した。得られた蒸留物194重量部に対して3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学工業株式会社製)100重量部、硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオネート(ヒシコーリンPX−4ET:日本化学工業株式会社製)1重量部、安定剤として9,10−ジヒドロ−9−ホスファ−10−オキサフェナンスレン−9−オキシド(HCA:三光化学株式会社製)0.2重量部、可撓化剤としてエチレングリコール4重量部を加え、80℃に加熱して攪拌し、均一に溶解させてエポキシ樹脂組成物(IV)を得た。
以下、実施例1と同様にして硬化物(IV)を得た。
実施例1、2、3及び比較例1で得た酸無水物混合物(I)、(II)、(III)、(IV)の外観及び色相、硬化物(I)、(II)、(III)、(IV)の外観、ガラス転移温度、吸湿率、透過率及び耐熱変色性を評価し、その結果を表1に示した。表1における特性評価の方法は以下の通りである。
[酸無水物混合物特性]
・外観:目視により判定した。
・色相:JIS K 0071−1に示されたハーゼン単位色数を用いる方法により測定した。
[硬化物特性]
・外観:目視により判定した。
・ガラス転移温度:硬化物から2mm×mm×5mmの試料を切り出し、機械的熱分析(TMA)により測定した。
測定装置 SSC−5200(セイコー電子工業株式会社製)
測定条件 荷重20g/毎分5℃加熱
・吸湿率:硬化物試料に対してプレッシャー試験機を用いて温度85℃、相対湿度85%の条件で180時間にわたり加湿試験を行った後、下記の式(1)より吸湿率を求めた。
Figure 2006312702
・透過率:分光光度計(日本分光株式会社製V−570)を用いて厚さ1mmの硬化物の400nmにおける透過率を測定した。
・耐熱変色性:厚さ1mmの硬化物を120℃で500時間加熱した後、分光光度計(日本分光株式会社製V−570)を用いて400nmにおける透過率を測定した。
Figure 2006312702
本発明の一般式(I)で示されるエポキシ樹脂用硬化剤を用いることにより、吸湿率が低く、透明性及び耐熱変色性に優れる硬化物を得ることができる。
実施例1で製造された酸無水物混合物のフーリエ変換赤外線(FT−IR)スペクトルを示す。 実施例1で製造された酸無水物混合物の核磁気共鳴(NMR)スペクトルを示す。

Claims (6)

  1. 一般式(I)で表される酸無水物の1種又は2種以上を含有してなるエポキシ樹脂用硬化剤。
    Figure 2006312702

    (一般式(I)中のRは、炭素数が8〜20の範囲である飽和炭化水素基を表す。)
  2. 一般式(I)で表される酸無水物において、Rが少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有する炭素数8〜20の飽和炭化水素基であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
  3. 一般式(II)で表される酸無水物の1種又は2種以上を、水素化触媒の存在下で水素化することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤の製造方法。
    Figure 2006312702

    (一般式(II)中のRは、炭素数が8〜20の範囲であって、少なくとも1以上の炭素数の分岐鎖を1個以上有し、かつ炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1個以上含む炭化水素基を表す。)
  4. 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
  6. 請求項5に記載の硬化物にて封止された光半導体。

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