JP2006311681A - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の発進性能をより向上させ、車両の発進時における蓄電装置の過充電や過大な電力による充電を抑制する。
【解決手段】 停車時や低速時にアクセルペダル83が大きく踏み込まれたとき、リングギヤ軸32aに要求される要求トルクに基づく要求パワーとバッテリ50の入力制限の絶対値と損失との和によりエンジン要求パワーを設定し、このエンジン要求パワーがエンジン22から出力されると共に定格値や温度条件などから定まるトルク制限をモータMG2から出力してもよいトルクの上限として要求トルクがリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、遊星歯車機構のキャリア,サンギヤ,リングギヤにそれぞれエンジン,ジェネレータ,駆動軸が接続されると共に駆動軸にモータが接続され、ジェネレータおよびモータと電力をやり取りするバッテリが設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、アクセル開度や車速(駆動軸の回転数)から駆動軸に要求される要求トルクを設定すると共に要求トルクと駆動軸の回転数との積により要求パワーを設定し、設定した要求パワーに基づくパワーがエンジンから出力されると共に要求トルクが駆動軸に出力されるようエンジンやジェネレータ,モータを制御している。
特開2004−44469号公報
上述のハイブリッド自動車では、発進時には駆動軸の回転数が略ゼロの状態であるから、要求トルクは大きくても要求パワーとしては比較的小さな値が設定され、エンジンから出力されるパワーは比較的小さなものとなる。このため、要求トルクを駆動軸に出力するためにモータの負担が大きくなり、その定格値によっては十分な発進性能を得ることができない場合が生じる。モータとして定格値の大きなものを採用すればよいが、モータの体格が大きくなる。発進時にエンジンから出力するパワーを大きくすることも考えることができるが、発進時にはエンジンからの動力によりジェネレータは発電するが駆動軸に接続されているために回転数が略ゼロのモータは電力消費(損失分のみ消費)されないから、発進のためにエンジンからの動力を大きくするとバッテリに過充電や過大な電力による充電が生じる場合がある。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、車両の発進性能をより向上させることを目的の一つとする。また、本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、車両の発進時における蓄電装置の過充電や過大な電力による充電を抑制することを目的の一つとする。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と車軸に接続された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定する大トルク走行要求判定手段と、
車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で前記内燃機関から出力すべき目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されたときには前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記通常の設定態様よりも大きな動力となるよう前記内燃機関の目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する発進時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定し、車両の発進時に大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で内燃機関から出力すべき目標動力を設定しこの設定した目標動力で内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に大トルク走行要求が判定されたときには蓄電手段の入力制限の範囲内で通常の設定態様よりも大きな動力となるよう内燃機関の目標動力を設定しこの設定した目標動力で内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する。したがって、発進時に大トルク走行要求がなされたときに電力動力入出力手段により内燃機関から車軸に伝達される動力を大きくして走行するから、定格制限などにより大トルク走行要求に見合うトルクを電動機から十分に出力できないときでも大トルク走行要求に応えることができる。この結果、発進時の動力性能をより向上させることができる。もとより、蓄電手段の入力制限の範囲内で目標動力を設定して内燃機関を制御するから、蓄電手段に過充電や過大な電力による充電が生じるのを抑止することができる。ここで、「車両の発進時」には、車両が完全に停止している状態からの発進の他、低速で走行している状態からの発進も含まれる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記発進時制御手段は、前記大トルク走行要求時制御として前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記内燃機関から出力可能な動力の最大値を前記目標動力として設定して制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発進時の動力性能を更に向上させることができる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段が充電可能か否かを判定する充電可否判定手段を備え、前記発進時制御手段は、前記充電可否判定手段により蓄電手段が充電不可と判定されたときには、車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されたときであっても前記通常時制御を実行する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段に過充電や過大な電力による充電が生じるのをより確実に抑止することができる。
本発明のハイブリッド自動車において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に伝達する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド自動車の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に接続された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
(a)運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定し、
(b)車両の発進時に前記ステップ(a)により大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で前記内燃機関から出力すべき目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に前記ステップ(a)により大トルク走行要求が判定されたときには前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記通常の設定態様よりも大きな動力となるよう前記内燃機関の目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車の制御方法によれば、運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定し、車両の発進時に大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で内燃機関から出力すべき目標動力を設定しこの設定した目標動力で内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に大トルク走行要求が判定されたときには蓄電手段の入力制限の範囲内で通常の設定態様よりも大きな動力となるよう内燃機関の目標動力を設定しこの設定した目標動力で内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する。したがって、発進時に大トルク走行要求がなされたときに電力動力入出力手段により内燃機関から車軸に伝達される動力を大きくして走行するから、定格制限などにより大トルク走行要求に見合うトルクを電動機から十分に出力できないときでも大トルク走行要求に応えることができる。この結果、発進時の動力性能をより向上させることができる。もとより、蓄電手段の入力制限の範囲内で目標動力を設定して内燃機関を制御するから、蓄電手段に過充電や過大な電力による充電が生じるのを抑止することができる。ここで、「車両の発進時」には、車両が完全に停止している状態からの発進の他、低速で走行している状態からの発進も含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内
燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、駆動輪63a,63bに取り付けられたブレーキ装置65a,65bの図示しないアクチュエータへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に発進時の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22が運転されており車速Vが所定車速Vref(例えば、時速10km)未満の状態でアクセルペダル83が踏み込まれて車両の発進が要求されたときに実行される。
発進時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダル83からのアクセル開度Accやブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,モータMG2のトルク制限Tlim,バッテリ50の残容量SOC,バッテリ50の入力制限Winなどのデータを入力する処理を行なう(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出された回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。モータMG2のトルク制限Tlimは、モータMG2やインバータ42の温度に基づいて設定、例えば、モータMG2やインバータ42の温度が所定温度を上回ったときにモータMG2の定格トルクの50%や60%の値として設定されたものを入力するものとした。残容量SOCは、電流センサにより検出されたバッテリ50の充放電電流に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。入力制限Winは、バッテリ50の残容量SOCや温度センサ51により検出された電池温度に基づいて設定されたものを入力するものとした。なお、入力制限Winは、バッテリ50が充電可能なパワーが大きいほど値は小さくその絶対値は大きくなるよう負の符号として定めた。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と要求パワーPr*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPr*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じることにより計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、車速Vが所定車速Vref(例えば、時速10km)未満で且つアクセル開度Accが所定開度Aref(例えば、95%や100%)以上か否かを判定すなわち大トルクによる発進が要求されているか否かを判定すると共に(ステップS120)、バッテリ50が充電可能か否かを判定する(ステップS130)。バッテリ50が充電可能か否かは、バッテリ50の残容量SOCや電池温度Tbにより得られる入力制限Winに基づいて判定することができる。車速Vが所定車速Vref未満でないと判定されたりアクセル開度Accが所定開度Aref以上でないと判定されたり車速Vが所定車速Vref未満で且つアクセル開度Accが所定開度Aref以上であってもバッテリ50が充電可能な状態にないと判定されたときには、大トルクによる発進が要求されていないか大トルクによる発進が要求されていてもバッテリ50が充電不可の状態にあると判断して、要求パワーPr*とバッテリ50の充放電要求パワーPb*とロスLossとの和によりエンジン22から出力すべきエンジン要求パワーPe*を設定する(ステップS140)。ここで、充放電要求パワーPb*は、バッテリ50の残容量SOCが基準値以上のときには残容量SOCが大きくなるほど放電側のパワーが大きくなり残容量SOCが基準値未満のときには残容量SOCが小さくなるほど充電側のパワーが大きくなるようにモータECU40により設定され通信により入力されたものを用いるものとした。なお、発進時には車速Vは値0近傍にあることから、要求トルクTr*が大きくても要求パワーPr*は小さなものとなり、エンジン要求パワーPe*としても比較的小さな値が設定されることになる。
エンジン要求パワーPe*を設定すると、設定したエンジン要求パワーPe*とエンジン22が効率よく運転する燃費用動作ラインとに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS160)。図4にエンジン22の燃費用動作ラインの一例および目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する様子を示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、燃費用動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS170)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*を計算すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(3)により計算し(ステップS180)、計算した仮モータトルクTm2tmpとステップ100で入力したトルク制限Tlimとのうち小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS190)。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信すると共に(ステップS200)、入力したブレーキポジションBPに基づくブレーキトルクでブレーキ装置65a,65bを制御して(ステップS210)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS120で車速Vが所定車速Vref未満で且つアクセル開度Accが所定開度Aref以上と判定されステップS130でバッテリ50が充電可能な状態にあると判定されたときには、大トルクによる発進が要求されていると判断して、要求パワーPr*から入力制限Winを減じたもの(入力制限Winの絶対値を加えたもの)にロスLossを加えてエンジン要求パワーPe*を設定し(ステップS150)、設定したエンジン要求パワーPe*と上述した燃費用動作ラインとに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し(ステップS160)、設定した目標回転数Ne*に基づいてステップS170以降の処理を行なって本ルーチンを終了する。大トルクによる発進が要求されたときにエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*が設定される様子を示す説明図を図6に示す。図示するように入力制限Winを上限として用いて最も大きいエンジン要求パワーPe*を設定すれば(図中実線参照)、充放電要求パワーPb*を用いてエンジン要求パワーPe*を設定するもの(図中破線参照)に比して目標トルクTe*を大きくすることができるから、エンジン22からリングギヤ軸32aに直接伝達されるトルクを大きくすることができる。従って、モータMG2から出力すべきトルクの負担を減らすことができるから、ステップS190でトルク制限TlimでモータMG2から出力するトルクを制限するものとしてもリングギヤ軸32aには要求トルクTr*を出力することが可能となる。この結果、発進性能を向上させることができる。このように、発進時にバッテリ50の入力制限Winの範囲でエンジン要求パワーPe*を大きくしてモータMG2の負担を減らすのは、発進時には要求トルクTr*が大きいときであっても要求パワーPr*は比較的小さくなるから、エンジン22から出力されるパワーは小さくなると共に要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力するためにモータMG2から出力すべきトルク(仮モータトルクTm2tmp)は大きくなり、モータMG2がトルク制限Tlimによる制限を受けやすくなることに基づく。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20Bによれば、大トルクによる発進が要求されていないときには要求パワーPr*とバッテリ50の充放電要求パワーPb*とに基づいてエンジン要求パワーPe*を設定しこのエンジン要求パワーPe*に基づく目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによりエンジン22が運転されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを駆動制御し、大トルクによる発進が要求されているときには要求パワーPr*とバッテリ50の入力制限Winとに基づいてできる限りエンジン22から大きなパワーが出力されるようエンジン要求パワーPe*を設定しこのエンジン要求パワーPe*に基づく目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによりエンジン22が運転されると共に要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを駆動制御するから、発進時にモータMG2がトルク制限Tlimによる制限を受けるのを回避でき、発進性能をより向上させることができる。しかも、バッテリ50の入力制限Winの範囲内でエンジン要求パワーPe*を設定して制御するから、バッテリ50に過充電が生じたり過大な電力による充電が生じるのを抑止することができる。さらに、大トルクによる発進が要求されていてもバッテリ50が充電不可の状態にあるときには充放電要求パワーPb*に基づいてエンジン要求パワーPe*を設定するから、バッテリ50への過充電や過大な電力による充電をより確実に抑止することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、発進時にエンジン要求パワーPe*として要求パワーPr*とバッテリ50の入力制限Winの絶対値とロス(Loss)との和の値を設定したが、必ずしもこれに限られず、バッテリ50の入力制限Winの範囲内であれば要求パワーPr*とバッテリ50の入力制限Winの絶対値とロス(Loss)との和の値よりも若干小さな値を設定するものとしてもよい。このとき、入力制限Winの範囲内でできる限り大きな値をエンジン要求パワーPe*に設定した方がエンジン22からリングギヤ軸32aに直接伝達するトルクを大きくすることができるから、発進性能をより向上させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、大トルクによる発進が要求されたときにはバッテリ50の入力制限Winの範囲内で値が大きくなるようエンジン要求パワーPe*を設定し、設定したエンジン要求パワーPe*とエンジン22が効率よく運転できる燃費用動作ラインとに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定するものとしたが、エンジン要求パワーPe*と燃費用動作ラインよりもエンジン22から高トルクを出力する高トルク用動作ラインとに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図7における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の燃費用動作ラインの一例および目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素の力学的な関係を示す共線図である。 大トルクによる発進が要求されたときにエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*が設定される様子を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、65a,65b,66a,66b ブレーキ装置、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と車軸に接続された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
    前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
    運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定する大トルク走行要求判定手段と、
    車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で前記内燃機関から出力すべき目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されたときには前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記通常の設定態様よりも大きな動力となるよう前記内燃機関の目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する発進時制御手段と
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 前記発進時制御手段は、前記大トルク走行要求時制御として前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記内燃機関から出力可能な動力の最大値を前記目標動力として設定して制御する手段である請求項1記載のハイブリッド自動車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド自動車であって、
    前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段が充電可能か否かを判定する充電可否判定手段を備え、
    前記発進時制御手段は、前記充電可否判定手段により蓄電手段が充電不可と判定されたときには、車両の発進時に前記大トルク走行要求判定手段により大トルク走行要求が判定されたときであっても前記通常時制御を実行する手段である
    ハイブリッド自動車。
  4. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項1ないし3いずれか記載のハイブリッド自動車。
  5. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に伝達する対回転子電動機である請求項1ないし3いずれか記載のハイブリッド自動車。
  6. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に接続された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    (a)運転者が大きなトルクによる走行を要求する大トルク走行要求を判定し、
    (b)車両の発進時に前記ステップ(a)により大トルク走行要求が判定されなかったときには通常の設定態様で前記内燃機関から出力すべき目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、車両の発進時に前記ステップ(a)により大トルク走行要求が判定されたときには前記蓄電手段の入力制限の範囲内で前記通常の設定態様よりも大きな動力となるよう前記内燃機関の目標動力を設定し該設定した目標動力で該内燃機関が運転されると共に車両に要求される要求トルクに基づくトルクにより走行するよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する大トルク走行要求時制御を実行する
    ハイブリッド自動車の制御方法。
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