JP2006309972A - 基板用コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】整列板に形成された位置決め孔を端子の長さが短くなるほど大きくなるように形成することによって、整列板の構成を簡素化して製造コストを低減することができ、基板用コネクタを基板に実装する際には端子を適切に整列させて実装作業を容易に行うことができ、端子と基板とのはんだ付部に加えられる応力を適切に吸収することによってはんだクラックの発生を確実に防止することができるようにする。
【解決手段】コネクタ本体と、該コネクタ本体から突出し、突出側端部が回路基板の接続孔に挿入されてはんだ付けされる複数本の端子16と、前記接続孔と同様の配列となるように形成され、前記端子16の各々が挿入される複数の位置決め孔を備え、前記コネクタ本体に取付けられる整列板21とを有する基板用コネクタであって、前記位置決め孔は、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように形成される。
【選択図】図1
【解決手段】コネクタ本体と、該コネクタ本体から突出し、突出側端部が回路基板の接続孔に挿入されてはんだ付けされる複数本の端子16と、前記接続孔と同様の配列となるように形成され、前記端子16の各々が挿入される複数の位置決め孔を備え、前記コネクタ本体に取付けられる整列板21とを有する基板用コネクタであって、前記位置決め孔は、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板用コネクタに関するものである。
従来、プリント回路基板等の基板に実装され、他の電気回路等と接続するために、基板用コネクタが使用されている(例えば、特許文献1参照。)。このような基板用コネクタは、コネクタ本体の後方に突出する多数のL字状端子、及び、該端子を案内するためのガイド孔が多数形成された整列板を備える。
図8は従来の基板用コネクタの整列板を示す図である。
図において、301は整列板であり、302は整列板301が取付けられたコネクタハウジングである。該コネクタハウジング302は、整列板301とコネクタハウジング302とから成る組立体を図示されない基板、支持部材等にボルト等の固定手段によって取付けるための取付部303を有する。なお、該取付部303には、前記固定手段が挿入される貫通孔(こう)304が形成されている。
そして、前記整列板301には、図示されない端子が挿入される多数のガイド孔305が形成されている。ここでのコネクタは、いわゆるレセプタクルコネクタである。また、前記端子の各々は、コネクタハウジング302の後壁から後方に向けて突出し、途中でほぼ直角に屈曲され、先端が下向きとなるようなL字状端子である。そして、下向きとなっている各端子の先端が、図示されない基板に形成されたスルーホールの各々に挿入され、はんだ付けされて接続される。また、前記ガイド孔305の各々には、各端子の下向きの部分が挿入されるようになっている。これにより、前記端子は、整列板301によって整列させられ、かつ、安定的に保持されるので、各端子とそれに対応するスルーホールとの位置関係が安定し、端子をスルーホールに挿入して、コネクタを基板に実装するための作業を容易に行うことができる。
しかし、前記整列板301によって端子を固定的に保持した場合、端子を基板に接続するはんだ付部において、はんだクラックが発生することがある。該はんだクラックは、コネクタの使用時にコネクタに加えられる熱膨張による応力や振動等の外力によって、はんだ付部に応力が加えられることによって発生したりすると考えられる。
そこで、前記整列板301にはガイド孔305の列の間にスリット306が形成されている。該スリット306の存在により、整列板301にある程度の柔軟性が付与され、ガイド孔305に挿入された端子同士の位置関係の変位がある程度許容される。そのため、はんだ付部に加えられる応力が、端子の変位によって吸収されるので、はんだクラックの発生を防止する効果を期待することができる。
特開平11−176533号公報
しかしながら、前記従来の基板用コネクタにおいては、ガイド孔305の列の間にスリット306が形成されているので、整列板301の構成が複雑になり、製造コストが高くなってしまう。また、端子同士の位置関係の変位が許容される程度は、スリット306の形状、パターニング、寸法、位置等に依存するので、適切な値に設定することが困難である。そのため、はんだクラックの発生を適切に防止することができなかった。
本発明は、前記従来の基板用コネクタの問題点を解決して、整列板に形成された位置決め孔を端子の長さが短くなるほど大きくなるように形成することによって、整列板の構成を簡素化して製造コストを低減することができ、基板用コネクタを基板に実装する際には端子を適切に整列させて実装作業を容易に行うことができ、端子と基板とのはんだ付部に加えられる応力を適切に吸収することによってはんだクラックの発生を確実に防止することができる基板用コネクタを提供することを目的とする。
そのために、本発明の基板用コネクタにおいては、コネクタ本体と、該コネクタ本体から突出し、突出側端部が回路基板の接続孔に挿入されてはんだ付けされる複数本の端子と、前記接続孔と同様の配列となるように形成され、前記端子の各々が挿入される複数の位置決め孔を備え、前記コネクタ本体に取付けられる整列板とを有する基板用コネクタであって、前記位置決め孔は、挿入される端子の長さが短くなるほど大きくなるように形成される。
本発明の他の基板用コネクタにおいては、さらに、前記位置決め孔は、前記整列板における回路基板と反対側の面に向けて径が拡大するテーパ部を備える。
本発明の更に他の基板用コネクタにおいては、さらに、前記端子は、一部が前記コネクタ本体に挿入されて取付けられる本体部、及び、該本体部に対して所定角度で延在する突出側部を備え、該突出側部が前記位置決め孔に挿入される。
本発明の更に他の基板用コネクタにおいては、さらに、前記整列板は肉厚の薄い薄肉部を備える。
本発明の更に他の基板用コネクタにおいては、さらに、前記整列板は長さの短い端子に対応する部分が欠如している。
本発明によれば、基板用コネクタは、整列板に形成された位置決め孔を端子の長さが短くなるほど大きくなるように形成するようになっている。そのため、整列板の構成を簡素化して製造コストを低減することができ、基板用コネクタを基板に実装する際には端子を適切に整列させて実装作業を容易に行うことができ、端子と基板に対するはんだ付部に加えられる応力を適切に吸収することによってはんだクラックの発生を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における基板用コネクタの斜視図、図2は本発明の実施の形態における基板用コネクタの側面図、図3は本発明の実施の形態における基板用コネクタの整列板の下面図、図4は本発明の実施の形態における基板用コネクタの整列板の要部拡大平面図であり、図3のA部拡大図、図5は本発明の実施の形態における基板用コネクタを回路基板に実装した状態の断面図、図6は本発明の実施の形態における基板用コネクタを回路基板に実装した状態の要部拡大断面図であり、図5のB部拡大図である。
図において、10は本実施の形態における基板用コネクタとしてのコネクタであり、後述される回路基板としての基板31に実装され、図示されない相手側コネクタと嵌(かん)合され、前記基板31と相手側コネクタに接続された装置とを電気的に接続する。前記コネクタ10は、例えば、自動車のエンジン、AT(オートマチックトランスミッション)、ABS(アンチロックブレーキシステム)等を制御するためのECU(Electronic Control Unit)の接続に使用される防水コネクタであって、ワイヤーハーネス等の末端に接続された相手側コネクタと嵌合されるものであるが、いかなる用途に使用されるものであってもよい。
また、本実施の形態において、コネクタ10の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記コネクタ10の各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
そして、前記コネクタ10は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成されたコネクタ本体としてのハウジング11を有する。該ハウジング11は、図1に示されるように、概略扁(へん)平な矩(く)形状の形状を備え、前方(図1において矢印Xで示される方向、並びに、図2及び5における左方)から図示されない相手側コネクタの部材を挿入するための開口部である図5に示されるような挿入口13を有し、また、後面には鍔(つば)状のフランジ部14が一体的に形成されている。さらに、前記ハウジング11は、後面から後方(図2及び5における右方)に向けて突出するように一体的に形成された端子支持部12を有する。該端子支持部12には、図5に示されるように、端子支持孔12aが複数形成されており、該端子支持孔12aの各々に端子16が挿入されて支持されている。
ここで、該端子16は、一部が前記ハウジング11に挿入されて取付けられる本体部、及び、該本体部に対して所定角度で延在する突出側部としての脚部を有する。なお、本実施の形態において、前記端子16は、図2及び5に示されるように、略L字状の形状を備え、本体部は水平方向に延在し、脚部は本体部の後端(図2及び5における右端)において直角に屈曲されて鉛直方向に延在する。そして、前記端子16の本体部は、端子支持孔12aに挿入されて取付けられている。なお、本体部の先端(図2及び5における左端)は、挿入口13内に突出し、相手側コネクタが備える相手側端子と電気的に接続するコネクタ接続部として機能する。また、前記端子16の脚部は下向きに突出し、端子16の突出側端部、すなわち、脚部の下端部は、基板31の接続孔としてのスルーホール32に挿入されてはんだ付けされ、基板31に形成された図示されない導電トレースと電気的に接続する基板接続部として機能する。
本実施の形態において、端子16の数は、例えば、154本であるが、必要に応じて、適宜変更することができる。また、前記端子16は、ハウジング11の幅方向(図2及び5における図面に垂直な方向)に、例えば、39列を形成するように並べられているが、前記列の数は、必要に応じて、適宜変更することができる。さらに、端子16は、長さによって複数種類に別れ、例えば、5種類の端子16から成るが、該端子16の種類は何種類であってもよい。そして、図示される例においては、4種類の端子16から成る列が37列存在し、3種類の端子16から成る列が2列存在する。なお、同一の列内では、各種類の端子16が、前後及び上下方向(図2及び5おける左右及び上下方向)に延在する同一平面を構成するように配置される。
図5において、列が3種類の端子16から成る例が示されている。該3種類の端子16を、各々、第1端子16a〜第3端子16cとすると、第1端子16aの全長が最も長く、第2端子16bの全長が第1端子16aより短く、第3端子16cの全長が第2端子16bより短く、最も短くなっている。より詳細には、第1端子16aは本体部及び脚部の長さが最も長く、第2端子16bは本体部及び脚部の長さが第1端子16aより短く、第3端子16cは本体部及び脚部の長さが第2端子16bより短く、最も短くなっている。なお、第1端子16a〜第3端子16cの太さはすべて等しくなっている。
そして、第1端子16aは、本体部が最も高く位置し、脚部が最も後方に位置するようにハウジング11に取付けられ、第2端子16bは、本体部が第1端子16aより低く位置し、脚部が第1端子16aより前方に位置するようにハウジング11に取付けられ、第3端子16cは、本体部が第2端子16bより低く位置し、脚部が第2端子16bより前方に位置するようにハウジング11に取付けられる。なお、前記第1端子16a〜第3端子16cの本体部の先端位置はほぼ同一鉛直面内にあり、前記第1端子16a〜第3端子16cの脚部の下端位置はほぼ同一水平面内にある。
また、例えば、4種類の端子16から成る列の場合、最も長い端子16は、本体部が最も高く位置し、脚部が最も後方に位置するようにハウジング11に取付けられ、2番目に長い端子16は、本体部が最も長い端子16より低く位置し、脚部が最も長い端子16より前方に位置するようにハウジング11に取付けられ、3番目に短い端子16は、本体部が2番目に長い端子16より低く位置し、脚部が2番目に長い端子16より前方に位置するようにハウジング11に取付けられ、最も短い端子16は、本体部が最も低く位置し、脚部が最も前方に位置するようにハウジング11に取付けられる。なお、4種類の端子16の本体部の先端位置はほぼ同一鉛直面内にあり、4種類の端子16の脚部の下端位置はほぼ同一水平面内にある。また、4種類の端子16の太さはすべて等しくなっている。
さに、前記ハウジング11は、後面から後方に向けて突出するように一体的に形成された整列板支持部15を有する。図示される例において、該整列板支持部15は、ハウジング11の幅方向に関して一つだけ形成されているが、必要に応じて複数形成することができる。そして、前記整列板支持部15には、端子16を整列させた状態で保持する整列板21が取付けられている。該整列板21は、図3に示されるように、水平方向に延在する矩形状の板部材であり、端子16をガイドする位置決め孔としてのガイド孔22を備える。該ガイド孔22は、前記基板31のスルーホール32と同様の配列となるように形成されている。そして、前記ガイド孔22は、整列板21を貫通するように形成され、端子16の脚部が挿入される。なお、図3に示される例においては、図の上側がハウジング11の後面に近い側であり、図の下側がハウジング11の後面から離れた側である。
そして、ガイド孔22は、列を形成するように並べられている端子16に対応して列を形成するように並べられ、図3に示されるように、4つのガイド孔22から成る列と3つのガイド孔22から成る列とが形成されている。また、ガイド孔22の断面形状は、端子16の脚部の断面形状と同様の形状を有することが望ましい。例えば、端子16の脚部の断面形状が円形である場合、ガイド孔22の断面形状も円形であり、端子16の脚部の断面形状が矩形である場合、ガイド孔22の断面形状も矩形であることが望ましい。図示される例において、ガイド孔22の断面形状は矩形である。
本実施の形態においては、図3に示されるように、ガイド孔22の径は、ハウジング11の後面に近いほど大きくなるように設定されている。すなわち、ガイド孔22は、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように形成されている。これにより、端子16の太さはすべて等しいので、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との間隔、すなわち、遊びは、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなる。
図4には、ガイド孔22の径の変化を説明するために、図3におけるA部が拡大して示されている。なお、該A部は、3つのガイド孔22から成る列が形成されている部分であるが、4つのガイド孔22から成る列においても、ガイド孔22の径の変化は同様である。ここで、3種類のガイド孔22を、各々、第1ガイド孔22a〜第3ガイド孔22cとすると、第1端子16aをガイドする第1ガイド孔22aの径が最も小さく、第2端子16bをガイドする第2ガイド孔22bの径が第1ガイド孔22aより大きく、第3端子16cをガイドする第3ガイド孔22cの径が第2ガイド孔22bより大きく、最も大きくなっていることが分かる。
なお、図3及び4において、23は整列板21に形成された薄肉部であり、他の部分より整列板21の肉厚が薄くなっている。図3に示される例において、前記薄肉部23は、概略櫛(くし)歯状の形状を有し、ハウジング11の後面に近い側に形成された2つのガイド孔22とハウジング11の後面から離れた側に形成された2つのガイド孔22との間の位置に形成されている。また、図4に示される例において、前記薄肉部23は、概略矩形の形状を有し、第1ガイド孔22aと第2ガイド孔22bとの間及び第2ガイド孔22bと第3ガイド孔22cの間の位置に形成されている。しかし、前記薄肉部23は、いかなる形状であってもよいし、いかなる位置に形成されたものであってもよい。また、前記薄肉部23は、必要に応じて省略することもできる。
また、図6には、ガイド孔22の縦断面形状を説明するために、図5におけるB部が拡大して示されている。図6に示されるように、ガイド孔22は、整列板21を上下方向に貫通し、端子16の脚部が挿入される。また、各ガイド孔22は、整列板21の下面側に形成された径が一定のガイド部、及び、該ガイド部に接続して整列板21の下面側に形成され、上方に行くに従って径が拡大するテーパ部を備える。前記ガイド部は、主として端子16の脚部を整列させた状態で保持する機能を発揮し、前記テーパ部は、端子16が変形した際に、脚部が傾斜することを許容する機能を発揮する。
なお、図5に示されるように、端子支持部12に形成された端子支持孔12aも、端子支持部12の後端面側、すなわち、後方に行くに従って径が拡大するテーパ部を備える。該テーパ部は、端子16が変形した際に、脚部が傾斜することを許容する機能を発揮する。
次に、前記コネクタ10を基板31に実装する動作について説明する。
まず、コネクタ10の端子16における脚部の下端部を基板31に形成されたスルーホール32に挿入する工程が行われる。なお、スルーホール32の内面には、通常、金属等から成る導電性の被膜が形成され、該被膜は基板31に形成された図示されない導電トレースと電気的に接続されている。この工程では、すべての数、例えば、154本の端子16を対応する数のスルーホール32に同時に挿入する。ここで、すべての端子16の脚部が、整列板21のガイド孔22に挿入され、整列した状態で保持されているので、端子16における脚部の下端部は、高い精度で位置決めされている。そのため、154本の端子16における脚部の下端部を対応する154個のスルーホール32に同時に挿入する工程を容易に行うことができる。
なお、本実施の形態においては、前述のように、ガイド孔22の径は、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように設定され、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びは、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなっている。しかし、図5からも分かるように、短い端子16、例えば、第3端子16cは、長い端子16、例えば、第1端子16aと比較して、ハウジング11の端子支持部12から突出してからガイド孔22に挿入されるまでの部分、すなわち、端子支持部12によって固定されておらず、かつ、ガイド孔22によってもガイドされておらず、自由に変形することができる自由部分の長さが短くなっている。そのため、第3端子16cのように短い端子16の場合、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが大きくても、自由部分の先端である脚部の下端部の位置決め精度が低下することがないので、第1端子16aのような長い端子16と同様に、脚部の下端部が高い精度で位置決めされる。
続いて、スルーホール32に挿入された端子16の脚部を、溶融はんだ中への浸漬(しんし)によるはんだ付け、すなわち、ディップはんだ付けを行うことによって、スルーホール32にはんだ付けする工程が行われる。なお、はんだ付けの工程が行われる前に、基板31を図示されないボルト等の固定手段によって、例えば、整列板支持部15のようなハウジング11の一部分に固定することもできる。また、ディップはんだ付けは、周知の技術であるので、説明は省略する。
はんだ付けが完了すると、図5及び6に示されるように、端子16の脚部は基板31のスルーホール32にはんだ付けされた状態となる。なお、図6において、33は、端子16と基板31とのはんだ付部におけるはんだであり、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との間隙(げき)に進入しているとともに、基板31の上下面と端子16の脚部の表面との間に略三角形状断面のはんだフィレットを形成している。これにより、端子16の脚部が基板31に固定されるとともに、各端子16は、対応するスルーホール32と電気的に接続され、その結果、該スルーホール32に接続されている基板31に形成された導電トレースと電気的に接続される。
ところで、前述のようにして基板31に実装されたコネクタ10の使用中には、端子16と基板31とのはんだ付部に応力が加えられることが考えられる。例えば、基板31に実装されたコネクタ10の使用されている環境に温度変化が生じた場合、基板31やコネクタ10の各部材、又は、基板31やコネクタ10に接続されている各部材の熱膨張率の相違に起因する各部材の歪(ひず)みによって発生する応力が、前記はんだ付部に加えられる。また、基板31やコネクタ10の各部材、又は、基板31やコネクタ10に接続されている各部材に振動その他の外力が加えられた場合、該外力に起因する応力が前記はんだ付部に加えられる。特に、コネクタ10が自動車のエンジンを制御するためのECUの接続に使用されるような場合、自動車の使用環境は、−40〔℃〕〜120〔℃〕程度の範囲であるので、温度変化が大きく、また、悪路を高速で走行した際等には大きな振動が加えられるので、はんだ付部に大きな応力が加えられることが考えられる。
これに対し、本実施の形態においては、ガイド孔22の径は、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように設定されている。そのため、第3端子16cのように短い端子16の場合、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが大きくなっているので、短い端子16の脚部は大きく変位することができ、ガイド孔22に挿入されている部位において、比較的自由に傾斜したり変形したりすることができる。これにより、はんだ付部に応力が加えられても、該応力を端子16の傾斜や変形によって吸収することができるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。すなわち、温度変化による各部材の歪みや振動が端子16の傾斜や変形によって吸収されるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。
もっとも、第1端子16aのような長い端子16の場合、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが小さくなっているので、長い端子16の脚部は大きく変位することができず、ガイド孔22に挿入されている部位において、自由に傾斜したり変形したりすることができない。しかし、長い端子16の場合、前述のように、自由部分の長さが長くなっているので、長い端子16の自由部分は大きく変位することができ、比較的自由に傾斜したり変形したりすることができる。これにより、はんだ付部に応力が加えられても、該応力を端子16の傾斜や変形によって吸収することができるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。すなわち、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが小さくなっていても、温度変化による各部材の歪みや振動が端子16の自由部分の傾斜や変形によって吸収されるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。
このように、本実施の形態においては、整列板21に形成されたガイド孔22の径が、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように設定されている。そのため、端子16と基板31とのはんだ付部に加えられる応力を適切に吸収することによってはんだクラックの発生を確実に防止することができる。
すなわち、短い端子16の場合、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが大きくなっているので、短い端子16の脚部は大きく変位することができ、ガイド孔22に挿入されている部位において、比較的自由に傾斜したり変形したりすることができる。これにより、はんだ付部に応力が加えられても、該応力を端子16の傾斜や変形によって吸収することができるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。また、長い端子16の場合、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが小さくなっていても、自由部分の長さが長くなっているので、長い端子16の自由部分は大きく変位することができ、比較的自由に傾斜したり変形したりすることができる。これにより、はんだ付部に応力が加えられても、該応力を端子16の傾斜や変形によって吸収することができるので、前記はんだ付部が大きな応力を受けることがない。
なお、整列板21が薄肉部23を備える場合、該薄肉部23が変形し易いので、はんだ付部に応力が加えられても、該応力を薄肉部23の変形によっても吸収することができる。
さらに、コネクタ10を基板31に実装する際に、端子16を適切に整列させて実装作業を容易に行うことができる。すなわち、短い端子16の場合、自由部分の長さが短くなっているので、ガイド孔22の内周面と端子16の外周面との遊びが大きくても、自由部分の先端である脚部の下端部の位置決め精度が低下することがない。これにより、長い端子16と同様に、脚部の下端部が高い精度で位置決めされる。
なお、短い端子16が挿入されるガイド孔22の径を実質的に無限大にすることもできる。すなわち、整列板21における、短い端子16が挿入されるガイド孔22とその周辺部分が欠如しているように形成することもできる。前述のように、短い端子16の場合、自由部分の長さが短くなっているので、整列板21によって整列させられなくても、自由部分の先端である脚部の下端部の位置決め精度が低下することがない。
また、整列板21に形成されたガイド孔22の径を変化させるだけではんだクラックの発生を確実に防止することができ、はんだクラックの発生を防止するための特別な構造を必要としないので、整列板21の構成を簡素化することができ、製造コストを低減することができる。
なお、本実施の形態においては、端子16が本体部に対して所定角度で延在する突出側部としての脚部を有するものである場合について説明したが、本体部と脚部とが一直線状になっているものであってもよい。
図7は本発明の実施の形態における基板用コネクタの変形例を示す模式側面図である。
図7に示される例において、基板31は、多層基板、例えば、3層基板であり、各々導電トレースを備える第1層31a〜第3層31cから成り、コネクタ10を実装する部位において階段状に形成されている。全長が最も長い第1端子16aの脚部が最も低い位置にある第1層31aの導電トレースにはんだ付けされ、全長が第1端子16aより短い第2端子16bの脚部が第1層31aより高い位置にある第2層31bの導電トレースにはんだ付けされ、全長が最も短い第3端子16cの脚部が最も高い位置にある第3層31cの導電トレースにはんだ付けされている。なお、その他の点の構成については、図1〜6に示される例と同様であるので説明を省略する。
そして、図7に示される例においても、図1〜6に示される例と同様に、整列板21に形成されたガイド孔22の径が、挿入される端子16の長さが短くなるほど大きくなるように設定されているので、端子16と基板31とのはんだ付部に加えられる応力を適切に吸収することによってはんだクラックの発生を確実に防止することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 コネクタ
11 ハウジング
12 端子支持部
12a 端子支持孔
13 挿入口
14 フランジ部
15 整列板支持部
16 端子
16a 第1端子
16b 第2端子
16c 第3端子
21、301 整列板
22、305 ガイド孔
22a 第1ガイド孔
22b 第2ガイド孔
22c 第3ガイド孔
23 薄肉部
31 基板
31a 第1層
31b 第2層
31c 第3層
32 スルーホール
33 はんだ
302 コネクタハウジング
303 取付部
304 貫通孔
306 スリット
11 ハウジング
12 端子支持部
12a 端子支持孔
13 挿入口
14 フランジ部
15 整列板支持部
16 端子
16a 第1端子
16b 第2端子
16c 第3端子
21、301 整列板
22、305 ガイド孔
22a 第1ガイド孔
22b 第2ガイド孔
22c 第3ガイド孔
23 薄肉部
31 基板
31a 第1層
31b 第2層
31c 第3層
32 スルーホール
33 はんだ
302 コネクタハウジング
303 取付部
304 貫通孔
306 スリット
Claims (5)
- (a)コネクタ本体(11)と、
(b)該コネクタ本体(11)から突出し、突出側端部が回路基板(31)の接続孔(32)に挿入されてはんだ付けされる複数本の端子(16)と、
(c)前記接続孔(32)と同様の配列となるように形成され、前記端子(16)の各々が挿入される複数の位置決め孔(22)を備え、前記コネクタ本体(11)に取付けられる整列板(21)とを有する基板用コネクタ(10)であって、
(d)前記位置決め孔(22)は、挿入される端子(16)の長さが短くなるほど大きくなるように形成されることを特徴とする基板用コネクタ(10)。 - 前記位置決め孔(22)は、前記整列板(21)における回路基板(31)と反対側の面に向けて径が拡大するテーパ部を備える請求項1に記載の基板用コネクタ(10)。
- 前記端子(16)は、一部が前記コネクタ本体(11)に挿入されて取付けられる本体部、及び、該本体部に対して所定角度で延在する突出側部を備え、該突出側部が前記位置決め孔(22)に挿入される請求項1又は2に記載の基板用コネクタ(10)。
- 前記整列板(21)は肉厚の薄い薄肉部(23)を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板用コネクタ(10)。
- 前記整列板(21)は長さの短い端子(16)に対応する部分が欠如している請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板用コネクタ(10)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005128300A JP2006309972A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 基板用コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005128300A JP2006309972A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 基板用コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006309972A true JP2006309972A (ja) | 2006-11-09 |
Family
ID=37476650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005128300A Pending JP2006309972A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 基板用コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006309972A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010050147A1 (ja) * | 2008-10-30 | 2010-05-06 | タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 | 電気コネクタ |
JP2013168324A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Jst Mfg Co Ltd | コネクタ |
-
2005
- 2005-04-26 JP JP2005128300A patent/JP2006309972A/ja active Pending
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WO2010050147A1 (ja) * | 2008-10-30 | 2010-05-06 | タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 | 電気コネクタ |
JP2013168324A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Jst Mfg Co Ltd | コネクタ |
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