JP2006309629A - Uim用icカードとuim及びuim用icカードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本UIM用ICカード10は、札入れサイズのカード基板内に、通常サイズUIM1と小型サイズUIM2の外形形状が、折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIMの折り取り容易化加工がされた複数の接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右の短辺に隣接する部分に並行して設けられており、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C5,C6,C7端子(あるいはC4,C8端子を含む部分)に隣接する部分には周縁スリット2sが形成されないことを特徴とする。
本発明のUIMは、UIM用ICカード10の折り取り容易化加工部から折り取りしたカード体に関する。
【選択図】 図1
Description
ここに、UIM用ICカードとは、一般には札入れサイズのカード基板内に、UIMの外形形状が周縁スリットと接続部(ブリッジ)により折り取り可能に形成されていて、当該接続部から折り取りして、UIMを携帯電話機等に装着して使用する用途のICカードに関するが、本発明では、当該通常サイズUIM中のICモジュール部分に、一層小型にした小型サイズUIMの外形形状を設け、当該小型サイズUIMまたは通常サイズUIMのいずれかを選択して取り外しして使用できる形態のUIM用ICカードと当該UIM用ICカードから折り取りしたUIM、及びUIM用ICカードの製造方法に関する。
UIMまたはSIMには、GSM(Global System for Mobile Communication)規格、3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格があり、形状・位置(図7参照)、使用時の電気的特性を定めるものとして知られている。
これらは、呼称は異なるが、外形形状(横25.0mm、縦15.0mm)や構成において実質的に同一であり、機能的にも同様のものである。したがって、本明細書においてUIMという場合は、SIM、USIMをも包含する通常サイズUIMをいうものとする。
これを回避するため、小型サイズUIMの折り取り加工部を内包した通常サイズUIMを作ることが在庫減少にもつながり、利便性が高くなる。そのため、後述するように、この形態のUIMについて既に提案されたものがある。
通常、3FF規格(3rd Form Factor)として、欧州電気通信規格化協会が、ETSI TS102 221として2004年2月に制定した、横15.0mm、縦12.0mmの大きさであるが、本明細書では、当該規定サイズから著しく逸脱しないかぎり近似する外形のものも含むものとする。
特許文献1、特許文献2、特許文献3には、札入れサイズのカード外形から小型のICカード領域を折り取る場合に、通常の規格準拠UIMサイズと、さらに小型のミニサイズUIMのいずれかを選択できるUIM折り取り形状について提案している。特許文献4は、複数の外形形状の小型サイズUIMを包含する通常サイズUIMを提案している。
特許文献5、特許文献6、特許文献7は、本願の先願にかかる内容であるが、ミニサイズUIM(小型サイズUIM)を嵌め込みする各種の内枠構造について記載している。
従って、通常サイズUIMの携帯電話機がコネクタ部への繰り返し挿抜を行っても、常時加圧型ばねピンがUIMに対して余分な負荷、衝撃を与えることがなく、コネクタピン、UIM双方の製品寿命が延びるメリットが期待できる。
本発明のUIM用ICカードの製造方法によれば、携帯電話機に装着して上記のような効果を生じるUIM用ICカード又はUIMを通常のICカードの製造工程で量産することができる。
図1は、本発明のUIM用ICカードの例を示す図、図2は、本発明のUIM用ICカードの他の例を示す図、図3は、本発明のUIM用ICカードのさらに他の例を示す図、図4は、本発明のUIMを示す図、図5は、UIMと携帯電話機の端子(ピン)との位置関係を説明する図、図6は、UIM用ICカードの製造工程を説明する図、図7は、UIMの形状等に関する規格値を示す図、である。
図1に図示するUIM用ICカード10は、札入れサイズのカード基板3内に、通常サイズUIM1を有し、その通常サイズUIM1内のICモジュール接触端子板6を包囲する部分に、小型サイズUIM2が形成されている。通常サイズUIM1はその外形形状が、カード基板3を完全に貫通する溝状の周縁スリット1sとカード基板3を不完全に切断する複数箇所の接続部(ブリッジ)1b1,1b2とにより形づくられている。
小型サイズUIM2もその外形形状は、カード基板3を完全に貫通する溝状の周縁スリット2sとカード基板3を不完全に切断する折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部2b1,2b2とにより形成されている。なお、接続部は一般にはブリッジという場合もある。UIM1の切り欠き部1Kは、携帯電話機等に装着した場合の位置合わせの整合のためのものであり、小型サイズUIM2にも同様の切り欠き部2Kを通常有する。
図1(A)中に斜めのハッチングが入っている矩形状の部分は、携帯電話機に通常サイズUIM1をスライドして挿入した際に、携帯電話機側の端子(ピン)と接触を生じる範囲を示している。この場合は小型サイズUIM2の左右の領域にわたる広い範囲で接触を生じる。従って、このように接続部2b1,2b2を左右双方の短辺に形成することで、UIM1を携帯電話機の装着部に装着する際に、前記した端子(ピン)に接触または引っかかりを生じないという効果を発揮することができる。通常サイズUIM1は折り取って使用するので、UIM1の周縁スリット1sの位置は特に制限されない。
なおまた、接触端子板6の左右の短辺とは、ICモジュールの接触端子板6の4辺のうち、ICカードの短辺に平行する2辺をいうものとする。接続部が1箇所の場合は、通常図において右側の短辺側を接続部とする。携帯電話機のUIM装着部(コネクタ)の機構は、UIMとの接触面積を大きくとれ、より傾きを少なく位置決めできるよう、UIM長辺(上下辺)をスライドさせて固定させる方式のものが圧倒的に多いためである。
通常サイズUIM1はその外形形状が、カード基板3を完全に貫通する溝状の周縁スリット1sとカード基板3を不完全に切断する接続部1b1,1b2とにより形づくられ、小型サイズUIM2もその外形形状は、カード基板3を完全に貫通する溝状の周縁スリット2sとカード基板3を不完全に切断する接続部2b1,2b2とにより形成されているのも同様である。
図2中に斜めのハッチングが入っている矩形状の部分は、携帯電話機に通常サイズUIM1をスライドして挿入した際に、端子(ピン)と接触を生じる範囲を示している。この場合は小型サイズUIM2の右側の領域だけで接触が生じることを示している。従って、この場合は、小型サイズUIM2の左側の接続部2b2の範囲を、図2のように狭くしても周縁スリット2sと携帯電話機の端子(ピン)が接触を生じることはない。
図3のUIM用ICカード10の場合、通常サイズUIM1は2箇所の接続部1b1,1b2を有し、小型サイズUIM2は3箇所の接続部2b1,2b2,2b3を有している。1b1,1b2,2b1の接続部は、カード基板3の短辺に平行する方向に長さ方向を有しているが、2b2,2b3の接続部は、カード基板3の長辺(ICモジュールの長辺)に平行する方向に長さ方向を有している。
この場合は小型サイズUIM2の右側の領域だけで接触が生じるので、小型サイズUIM2の右側の短辺のC5,C6,C7端子部分には周縁スリットを形成しないで、接続部2b1になっている。図3の場合も、小型サイズUIM2の図3中左側の部分は、周縁スリット2sになっているが、端子(ピン)との接触領域にはかからないので前記問題を生じることはない。
小型サイズUIM2(図4(A3))は、当該サイズを専用に用いる携帯電話機等に使用できるが、当該小型サイズUIM2を通常サイズUIM1の枠形状に再嵌め込みして使用することを、本発明では考慮していない。
図5(A)の平面図は、従来のUIM1jと携帯電話機側の端子(ピン)8との関係を示している。従来のUIM1jは、携帯電話機側にスライドして挿入され、図5(A)の右側のように携帯電話機側の端子(ピン)8の下面に破線で示す位置に停止する。
図5(B)の断面(図5(A)のa−a,b−b線断面)図のように、携帯電話機側の端子(ピン)8はUIM1j側に突出しているので、小型サイズUIM2の周縁スリット2sに接触または嵌まり込んでひっかかり易い。そのため、図5(C)のように、周縁スリット2sの「×」印を付した部分が携帯電話機の端子(ピン)8を破損または変形させ易い問題がある。
まず、図6(A)のように、ICカード用カード基板3を製造する。カード基板3は、例えば、コア層となる白色硬質塩化ビニルシート31,32と表面層となる透明塩化ビニルシート33,34を仮積み積層した後、プレス機に導入して熱圧をかけてプレスし、層間を熱融着させることで、一体のカード基板3にする。ただし、例示した塩化ビニルシートに限られず、PET−Gシートやポリエチレンテレフタレート(PET)シートであってもよい。PETシートの場合は接着シートを併用して層間接着する。
ICモジュール5を装着用凹部20に装填してから、接触端子板6表面から軽く熱圧をかけると、ICモジュール5が装着用凹部20内に固定して搭載される。
なお、ICモジュール5の装着(搭載)に支障がないかぎり、周縁スリットやハーフカット加工は、ICモジュール装着用凹部20の掘削と連続する工程で行なっても構わない。切削加工等の終了後は、ICチップに対する検査や発行処理を行う。必要によりサインパネル、ホログラムラベル等の転写を行う。
接触端子板6が形成され、接触型ICチップが実装されたCOT(Chip On Tape;ガラスエポキシ基材、厚み160μm)のICチップやワイヤボンディング部周囲を囲み、エポキシ系樹脂を滴下して樹脂モールドした。
ICモジュール接触端子板6の大きさは、12.0mm×11.0mmとし、モールド樹脂部17は大きさ、8.0mm×8.0mm、基材厚みを含めないモールド樹脂部17の高さは、440μmとなった。
カード基板3のコアシート31,32として、表面印刷済みの二軸延伸白色PET−Gシート(厚み360μm)を使用し、その上下面にオーバーシート33,34として、厚み50μmの二軸延伸透明PET−Gシート2枚を使用した。これらを仮積み積層してから、プレス機に導入し、熱圧融着してプレスラミネートし、カード基板3を準備した。
プレス工程の条件は、150°C、2.0MPa、成形(加熱)時間30分とした。プレス後は、多少の収縮のため、カード基板3の総厚は800μmとなった。
次に、図6(B)のように、カード基板3に対して、ICモジュール装着用凹部20をNC制御によるエンドミル加工により形成した。COTのプリント基板(厚み160μm)7と接着テープ19の合計厚みに相当する深さ、200μmに第1凹部を掘削した。
また、その中心部に、ICモジュール5のモールド樹脂部17を納めるようにさらに切削して合計深さが640μmになるように第2凹部を掘削した。
第1凹部開口の大きさは、12.1mm×11.1mmとし、第2凹部は、ほぼその中心部であって、8.1mm×8.1mmの大きさとした。このICモジュール装着用凹部20に先に準備したICモジュール5を装着(搭載)し、接触端子板面から熱圧をかけてICモジュールを凹部内に固定した。これにより、ICモジュール実装済みICカード基板3を完成した。
このICカード基板3のICモジュール5の接触端子板6の4周囲に、幅0.5mmの周縁部2rが残るようにし、その外側に周縁スリット2sと接続部2b1,2b2を図1のようにして設けた。周縁スリット2sは、幅0.5mmとしエンドミルで切削した。
接続部2b1,2b2はカード基板の上下面から、幅(直径)0.2mmのエンドミルで、0.2mmの深さで切削し、中心層が0.4mm厚で残るようにした。この周縁スリット2sと接続部2b1,2b2の内側が小型サイズUIM2となる。
1s 周縁スリット
1b,1b1,1b2 接続部(ブリッジ)
2 小型サイズUIM
2s 周縁スリット
2b,2b1,2b2,2b3 接続部(ブリッジ)
3 カード基板
4 ICチップ
5 ICモジュール(COT)
6 接触端子板
7 プリント基板
8 携帯電話機の端子(ピン)
10 UIM用ICカード
17 モールド樹脂部
20 ICモジュール装着用凹部
Claims (5)
- 札入れサイズのカード基板内に、通常サイズUIMの外形形状が、折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成され、さらに当該通常サイズUIM内のICモジュール接触端子板を包囲する部分に小型サイズUIMの外形形状が、同様に折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIMの折り取り容易化加工がされた接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右いずれかの短辺に隣接する部分に並行して設けられており、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8端子に並行する部分には周縁スリットが形成されていないことを特徴とするUIM用ICカード。
- 札入れサイズのカード基板内に、通常サイズUIMの外形形状が、折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成され、さらに当該通常サイズUIM内のICモジュール接触端子板を包囲する部分に小型サイズUIMの外形形状が、同様に折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIMの折り取り容易化加工がされた接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右いずれかの短辺に隣接する部分に並行して設けられており、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C5,C6,C7端子に並行する部分には周縁スリットが形成されていないことを特徴とするUIM用ICカード。
- 通常サイズUIM内のICモジュール接触端子板を包囲する部分に小型サイズUIMの外形形状が、折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成されているUIMにおいて、前記小型サイズUIMの折り取り容易化加工がされた接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右の短辺に隣接する部分に並行して設けられており、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8端子に並行する部分には周縁スリットが形成されていないことを特徴とするUIM。
- 通常サイズUIM内のICモジュール接触端子板を包囲する部分に小型サイズUIMの外形形状が、折り取り容易化加工がされた複数箇所の接続部と周縁スリットにより形成されているUIMにおいて、前記小型サイズUIMの折り取り容易化加工がされた接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右の短辺に隣接する部分に並行して設けられており、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C5,C6,C7端子に並行する部分には周縁スリットが形成されていないことを特徴とするUIM。
- 複数枚の基材シートを重ね合わせて熱圧を加え一体化してカード基材を製造する工程と、前記カード基材にICモジュール搭載用凹部を掘削する工程と、前記ICモジュール搭載用凹部にICモジュールを搭載する工程と、搭載したICモジュールの周囲に小型サイズUIMの外形形状を周縁スリットと折り取り容易化加工がされた接続部により形成する工程と、さらにその外側に通常サイズUIMの外形形状を周縁スリットと折り取り容易化加工がされた接続部により形成する工程と、を有するUIM用ICカードの製造方法において、小型サイズUIMの外形形状の折り取り容易化加工がされた接続部のうち、少なくとも1箇所の接続部は、ICモジュールの端子板の左右の短辺に隣接する部分に並行して設け、かつ当該端子板のC1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8端子に並行する部分には周縁スリットを形成しないようにすることを特徴とするUIM用ICカードの製造方法。
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