JP2006308518A - 流量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で塵埃等が侵入しにくく、高い測定精度を有するとともに、圧力損失の小さい流量測定装置を提供することにある。
【解決手段】 副流路が、上流側が第1分岐点となる導入口21に連通するとともに、下流側が第2分岐点20aとなる導入流路22と、上流側が前記第2分岐点20aで前記導入流路22から分岐し、主流路12と平行となるように形成されるとともに、下流側が排出口28に連通する第1副流路23と、上流側が前記第2分岐点20aで前記導入流路22から分岐し、前記主流路12に交差するように形成された第2副流路24と、上流側が前記第2副流路24の下流側に連通し、流量検出素子を配置するとともに、下流側が前記排出口28に連通する第3副流路(検出流路)25と、からなる流量測定装置である。
【選択図】図6

Description

本発明は流量測定装置、例えば、工場における空気流量を監視する産業機器、睡眠時無呼吸症候群用治療機器等の医療機器等に使用される小型の流量測定装置に関する。
一般に、流量測定装置のうち、大流量を直接測定する直管型流量測定装置では、流量検出素子の測定可能領域まで流速を低くするために配管の直径を大きくする必要があり、装置の小型化に限界があった。特に、流速が速くなると、流量検出素子の出力直線性が低下し、精度の高い測定が困難になる。このため、小型化を図るとともに、測定精度を向上するために主流路に副流路を設け、前記副流路に流れる流体の流量を測定し、これに基づいて主流路を流れる流体の流量を換算する小型の流体測定装置が提案されている。
従来、副流路を設けた流量測定装置としては、例えば、主流路に流れ制限器を設けた流量モジュールがある(特許文献1参照)。また、第1の主管路ブロックと、第2の主管路ブロックとからなる燃焼ガス流量測定装置がある(特許文献2参照)。
特表2003−523506号公報 特許第3340655号公報
しかしながら、前者によれば、圧力損失が大きく、エネルギーロスが大きい。一方、後者によれば、構成部品として副流路を構成するために2部品が必要であり、部品点数,組立工数が多い。
また、副流路型流量測定装置であっても、接続される機器内における配管が複雑であると、主流管内を流れる流速分布が一様でなく、不均一になりやすい。そして、流速分布が不均一であると、分流比が崩れ、正確な流量測定が困難となる。
さらに、例えば、測定する流体の中には塵埃等が混入していることがあり、塵埃等が流量検出素子に付着すると、流量検出素子の特性が変化し、故障しやすいという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、小型で塵埃等が侵入しにくく、高い測定精度を有するとともに、圧力損失の小さい流量測定装置を提供することを課題とする。
本発明にかかる流量測定装置は、前記課題を解決すべく、流体が流れる主流路を有する主流管と、前記主流路内に設けられ、流体の流れを絞るオリフィスと、前記主流管に一体に設けられるとともに、一端が前記オリフィスの上流側に設けた導入口に連通し、かつ、他端が前記オリフィスの下流側に設けた排出口に連通する副流路を設けた副流路ブロックとからなり、前記副流路が、上流側が第1分岐点となる前記導入口に連通するとともに、下流側が第2分岐点となる導入流路と、上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路と平行となるように形成されるとともに、下流側が前記排出口に連通する第1副流路と、上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路に交差するように形成された第2副流路と、上流側が前記第2副流路の下流側に連通し、流量検出素子を配置するとともに、下流側が前記排出口に連通する検出流路と、からなる構成としてある。
本発明によれば、第1,第2分岐点で流体の流れが2回分流することになる。このため、大きな圧力損失を生じさせることなく、装置の小型化を維持しつつ、流量検出素子の測定可能領域まで流速を低下させることができる。この結果、流量検出素子の出力直線性を活用でき、測定精度の高い小型の流量測定装置が得られる。また、2回の分流作用で、流体に混入している塵埃等が検出流路内に侵入しにくくなり、塵埃等に基づく不具合を回避できる。
また、本発明にかかる流量測定装置は、流体が流れる主流路を有する主流管と、前記主流路内に設けられ、流体の流れを絞るオリフィスと、前記主流管に一体に設けられるとともに、一端が前記オリフィスの上流側において対向するように設けた一対の導入口に連通し、かつ、他端が前記オリフィスの下流側において対向するように設けた一対の排出口に連通する副流路を設けた副流路ブロックとからなり、前記副流路が、上流側が第1分岐点となる前記導入口に連通するとともに、下流側が第2分岐点となる一対の導入流路と、上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路と平行となるように形成されるとともに、下流側が一対の前記排出口にそれぞれ連通する一対の第1副流路と、上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路に交差するように形成された一対の第2副流路と、上流側が一対の前記第2副流路の下流側にそれぞれ連通し、流量検出素子を配置するとともに、下流側が一対の前記排出口にそれぞれ連通する検出流路と、からなる構成であってもよい。
本発明によれば、前述の効果に加え、対向する位置に設けた一対の導入口から流入した流体が検出流路内で合流し、その流量が流量検出素子で測定される。このため、主流路内の流速が不均一であっても、前記検出流路内で平均化されるので、より一層、測定精度の高い流量測定装置が得られる。
本発明にかかる実施形態としては、第1副流路の流路断面積を調整可能としておいてもよい。
本実施形態によれば、第1副流路の流路断面積を調整することにより、検出流路に流れる流量を調整できるので、使用できる流量検出素子の選択範囲が広がる。
本発明にかかる他の実施形態としては、導入口と導入流路の上流側に位置する第2分岐点とが同一鉛直線上に位置する導入流路と、排出口と排出流路とが同一鉛直線上に位置する導入流路と、を並設しておいてもよい。
本実施形態によれば、導入流路と排出流路とが同一方向に揃っているので、成型作業において同時に型抜きできることから、主流管に一体成型することが可能となる。
本発明にかかる異なる実施形態としては、導入口に連通する導入流路を、流入した流体の一部が主流路の流れと逆方向に流れるように断面略L字形状としておいてもよい。
本実施形態によれば、導入流路に流入した流体の一部が主流路の流れと逆方向に流れるとともに、残る一部が排出流路に流出する。このため、塵埃等が検出流路により一層侵入しにくくなり、塵埃等に基づく不具合をより一層確実に回避できるという効果がある。
本発明にかかる実施形態を図1ないし図16の添付図面に従って説明する。
本実施形態にかかる流量測定装置は、図1および図2に示すように、主流管11の外周面に副流路を形成する副流路ブロック20を一体成型したベース10と、中央部に測定孔31を有し、前記副流路ブロック20の開口部をシールするシール板30と、前記測定孔31に挿入される流量検出素子41を下面中央に有し、前記シール板30に積み重ねられる回路基板40と、前記副流路ブロック20の開口部を被覆するカバー50と、から構成されている。なお、シール板30と回路基盤40とはネジ43を介して副流路ブロック20に固定される。
前記ベース10は、主流管11内を貫通する主流路12の内周面の中央部に十文字形状のオリフィス13を設けてある。そして、前記オリフィス13を設けた内周面のうち、上下で対向するように第1調整リブ14,14を突設する一方、左右で対向するように第2調整リブ15,15を突設してある。前記第1,第2調整リブ14,15は、流速分布の不均一を是正し、より一層正確な流量測定を行うために設けられている。
シール板30はゴム等の絶縁材からなるものであり、流体の漏洩を防止し、回路基板40を保護するためのものである。
回路基板40は、下面中央に取り付けた流量検出素子41がデータを検出し、上面に設けた制御回路42が前記データに基づいて主流路12の流量を換算して出力する。前記流量検出素子41としては、例えば、熱式流量検出素子、熱線式流量検出素子等が挙げられ、特に、限定するものではない。
一方、副流路ブロック20内に形成される副流路は、図3に示すように、前記オリフィス13の上流側近傍に位置する内周面のうち、左右で対向する位置に設けた第1分岐点である一対の導入口21,21から始まり、前記オリフィス13の下流側近傍に位置する内周面のうち、左右で対向する位置に設けた一対の排出口28,28で終わる流路である。
前記副流路は、図6に示すように、線対称となるように形成されており、前記導入口21,21から流入した流体を上昇させる平面略L字形状の導入縦溝22,22が設けられている。そして、前記導入縦溝22の上端に位置する第2分岐点20aで、主流路12と平行に形成されている第1副流路23と、前記主流路12に直交する方向に形成されている第2副流路24とに分かれる。前記第1副流路23は中央に位置する仕切り壁23aを越えて平面略L字形状の排出縦溝27に連通する。
前記第2副流路24は線対称となるように設けた他の第2副流路24と第1合流点20aで合流し、前記主流路12と平行に形成した検出流路である第3流路25に連通する。前記第3流路25を形成するために設けた一対の略C字形状の仕切り壁29のうち、対向面の中間部に突部29aが対向するように形成され、巾狭の検出区域となっている。流路を絞ることにより、流れの不均一を是正するためである。そして、前記第3流路25の下流側に位置する第3分岐点20cで左右に一対の第4副流路26,26にそれぞれ分岐する。ついで、第4副流路26は、その下流側に位置する第2合流点20dで前記第1副流路23の下流側と合流するとともに、排出縦溝27に連通する。最後に、前記排出縦溝27の下流側に位置する前記排出口28を介して主流路12に連通する。
本実施形態において、第1分岐点である導入口21で流体が分流することから、導入縦溝22に塵埃等は侵入しにくい。さらに、導入口21に連通する導入縦溝22を平面略L字形状とし、前記導入口21から流入した流体が主流路12の流れと逆方向に流れるようにした。質量が大きい塵埃、液体等は逆方向に流れにくいので、検出流路である第3流路25により一層塵埃等が侵入しにくくなる。
また、前記排出縦溝27を断面略L字形状としたのは、上流側と下流側とのバランスを考慮して円滑な流れを確保するためである。
本実施形態によれば、導入縦溝22および排出縦溝27を並設するように同一方向に揃えて形成してあるので、型抜きを同時に行うことができ、主流管11に副流路ブロック20を一体成型できる。このため、部品点数、組立工数が少なく、組立精度の高い流量測定装置を得られるという利点がある。
次に、前述の構造からなる流量測定装置の測定方法について説明する。
まず、主流路12の上流側から流れてきた流体はオリフィス13に当たることにより、偏流の影響が低減化される。そして、偏流の度合いが少なくなった流体の一部が第1分岐点である導入口21から導入縦溝22に流入する。このとき、流体に混入している塵埃等は質量が大きいので、その大部分が主流路12の流れに従って下流側に流れる。
前記導入縦溝22は平面略L字形状を有しているので、流入した流体の一部は主流路12の流れと逆方向に流れるが、塵埃等は気体に比べて質量が大きいので、逆方向に流れにくい。このため、塵埃等は第2分岐点20aから第1副流路23を介して排出縦溝27に流れる。したがって、第2分岐点20aから第2副流路24に流れ込む流体は塵埃等の混入が極めて少なくなり、流量検出素子41を汚染しにくい。
第2副流路24に流れ込んだ流体は第1合流点20bで他の第2副流路24を流れる流体と合流した後、第3流路25に流れ込み、対向する突部29a,29aの間に配置された流量検出素子41を通過し、流量が測定される。ついで、前記第3副流路25の下流側に位置する第3分岐点20cで左右に分かれた流体は第4副流路26から排出縦溝27の上流側に流れ、第2合流点20dで導入縦溝27から第1副流路23を介して流れてきた流体と合流する。そして、合流した流体は排出縦溝27に沿って下降し、排出口28から主流路12に流出する。
前記流量検出素子41は、例えば、所定の速度で通過する流体によって奪われる熱量に基づいて電圧の変化を検出することにより、通過する流体の流量を検出するものである。そして、本実施形態によれば、第3副流路25を通過する流体の速度を低く設定できるので、低速度の流体しか測定できない流量検出素子も使用でき、安価に製造することができる。
また、流量を適宜調整することにより、流量検出素子41の測定可能領域のうち、直線性に優れた測定領域を選択できるので、測定精度の高い流量測定装置が得られる。
なお、第3副流路25の流量の調整は第1副流路23における仕切り壁23aの高さや平面積、または、第2副流路24の断面積を調整することにより、流量検出素子41に適した流量に調整できる。
本実施形態では、副流路を左右対称に一対設けることにより、流体を合流するようにしてあるので、主流路における流体の速度分布が不均一であっても、平均化されるので、測定精度が向上する。ただし、副流路は必ずしも左右対称に一対設ける必要はなく、例えば、図16に示すように、主流管11の片側だけに設けてもよい。
本願発明にかかる流量測定装置は、気体の流量を測定する場合だけでなく、液体の流量を測定する場合にも適用できものである。
図1Aおよび図1Bは本願発明にかかる流量測定装置の実施形態を示す斜視図および左側面図である。 図1で示した流量測定装置の分解斜視図である。 図3Aおよび図3Bは図1で示した流量測定装置の断面図および平面図である。 図1で示した流量測定装置の断面斜視図である。 図5Aおよび図5Bは図1で示した流量測定装置の平面図およびカバーを外した状態を示す平面図である。 図5Bで示した流量測定装置の斜視図である。 図5Bで示した流量測定装置の異なる角度から見た斜視図である。 図7の平面断面斜視図である。 図8と異なる位置で切断した図7の平面断面斜視図である。 図9と異なる位置で切断した図7の平面断面斜視図である。 図10と異なる位置で切断した図7の平面断面斜視図である。 図12Aないし図12Dは平面断面図を示し、図12Eは切断位置を示す正面図である。 図13Aないし図13Dは側面断面図を示し、図13Eは切断位置を示す平面図である。 本願発明にかかる流量測定装置の流路を簡略的に示した斜視図である。 本願発明にかかる流量測定装置の流路を概略的に示した斜視図である。 本願発明にかかる他の実施形態の流路を概略的に示した斜視図である。
符号の説明
10:ベース
11:主流管
12:主流路
13:オリフィス
14:第1調整リブ
15:第2調整リブ
20:副流ブロック
20a:第2分岐点
20b:第1合流点
20c:第3分岐点
20d:第2合流点
21:導入口(第1分岐点)
22:導入縦溝
23:第1副流路
23a:仕切り壁
24:第2副流路
25:第3副流路(検出流路)
26:第4副流路
27:排出縦溝
28:排出口
29:仕切り壁
29a:突部
30:シール板
31:測定孔
40:回路基盤
41:流量検出素子
42:制御回路
50:カバー

Claims (5)

  1. 流体が流れる主流路を有する主流管と、前記主流路内に設けられ、流体の流れを絞るオリフィスと、前記主流管に一体に設けられるとともに、一端が前記オリフィスの上流側に設けた導入口に連通し、かつ、他端が前記オリフィスの下流側に設けた排出口に連通する副流路を設けた副流路ブロックとからなり、
    前記副流路が、
    上流側が第1分岐点となる前記導入口に連通するとともに、下流側が第2分岐点となる導入流路と、
    上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路と平行となるように形成されるとともに、下流側が前記排出口に連通する第1副流路と、
    上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路に交差するように形成された第2副流路と、
    上流側が前記第2副流路の下流側に連通し、流量検出素子を配置するとともに、下流側が前記排出口に連通する検出流路と、
    からなることを特徴とする流量測定装置。
  2. 流体が流れる主流路を有する主流管と、前記主流路内に設けられ、流体の流れを絞るオリフィスと、前記主流管に一体に設けられるとともに、一端が前記オリフィスの上流側において対向するように設けた一対の導入口に連通し、かつ、他端が前記オリフィスの下流側において対向するように設けた一対の排出口に連通する副流路を設けた副流路ブロックとからなり、
    前記副流路が、
    上流側が第1分岐点となる前記導入口に連通するとともに、下流側が第2分岐点となる一対の導入流路と、
    上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路と平行となるように形成されるとともに、下流側が一対の前記排出口にそれぞれ連通する一対の第1副流路と、
    上流側が前記第2分岐点で前記導入流路から分岐し、前記主流路に交差するように形成された一対の第2副流路と、
    上流側が一対の前記第2副流路の下流側にそれぞれ連通し、流量検出素子を配置するとともに、下流側が一対の前記排出口にそれぞれ連通する検出流路と、
    からなることを特徴とする流量測定装置。
  3. 第1副流路が、その流路断面積を調整可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の流量測定装置。
  4. 導入口と導入流路の上流側に位置する第2分岐点とが同一鉛直線上に位置する導入流路と、排出口と排出流路とが同一鉛直線上に位置する導入流路と、を並設したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の流量測定装置。
  5. 導入口に連通する導入流路を、流入した流体の一部が主流路の流れと逆方向に流れるように断面略L字形状としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の流量測定装置。
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