JP2006307317A - 窒素含有クロム被膜、その製造方法及び機械部材 - Google Patents

窒素含有クロム被膜、その製造方法及び機械部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な耐摩耗性、耐焼き付き性等を有するとともに、基材への密着性及び靭性にも優れた窒素含有クロム被膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 膜厚方向の中間部11bの含有窒素濃度を他の部位11a,11cの含有窒素濃度より高くした窒化含有クロム被膜11である。膜全体としての耐摩耗性、耐焼き付き性等の特性は、前記中間部11bの含有窒素濃度が高く、したがって、前記中間部11bの硬度が高いことによって担保される。また、膜厚方向における含有窒素濃度の違いにより、前記中間部11bにおいて硬度が高く、その両側の基材側11a及び被膜表面側11cにおいて、硬度が低くなっている。したがって、膜全体としての靭性も良好となる。加えて、前記基材側11aにおいては、含有窒素濃度が前記中間部11bより低い分だけクロム濃度が高いので、基材4に対する密着性も良好となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、窒素含有クロム被膜とその製造方法に関するものである。本発明はまた、窒素含有クロム被膜を有する機械部材に関するものである。
車両のエンジン及び変速機等に使用される摩擦摩耗部品等の機械部材は、過酷な条件下での使用を前提としているため、それに耐え得るように、耐摩耗性、耐食性、耐焼き付き性等に優れていることが不可欠である。
そこで、従来、前記の如き特性を有する機械部材を得る目的で、鋼材等からなる基材の表面に、窒化クロムの被膜を形成することが提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1には、窒化クロム被膜におけるクロム原子と窒素原子との組成比(Cr/N組成比)を、基材側から被膜の表面側にかけて、約20から約1.0の範囲で段階的又は傾斜的に小さくし、膜表面では、膜中のクロム原子と窒素原子との組成比を1にすることが開示されている(特に、第3頁左欄下から9行目〜同右欄3行目)。
また、特許文献2には、基材の表面に、窒化クロム被膜として、100原子当たり50〜99のクロム原子及び50〜1の窒素原子を含む窒化クロム結晶が点在した膜を形成することが開示されている(特に、第3頁左欄4行目〜7行目)。
特開平7−109561号公報 特開平11−217666号公報
しかしながら、特許文献1の前記構成によれば、窒化クロム被膜の窒素濃度が、基材側から被膜の表面に近づくにつれて段階的又は傾斜的に大きくなるので、基材側から被膜表面に近づくにつれて硬さは大きくなる半面、膜全体としての靭性が悪い等の欠点があった。
一方、特許文献2では、窒化クロム被膜の厚さ方向におけるクロム原子と窒素原子の組成比の変化の態様には言及がなされていないので、クロム原子と窒素原子の比率は、被膜の厚さ方向において均一であると推測される。この場合、クロムの比率を大きくすれば、基材への密着性が良好となるが、その半面、被膜表面の硬度が不十分となってしまう。逆に、窒素の比率を上げると、被膜表面の硬度は大きくなるが、基材への密着性が悪くなってしまう等の問題がある。
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、良好な耐摩耗性、耐焼き付き性等を有するとともに、基材への密着性及び靭性にも優れた窒素含有クロム被膜及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明はまた、前記窒素含有クロム被膜を有する機械部材を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る窒素含有クロム被膜は、基材の表面に形成される窒素含有クロム被膜であって、膜厚方向の中間部の含有窒素濃度が他の部位の含有窒素濃度より高くなっていることを特徴としている(請求項1)。
ここで、膜厚方向の中間部とは、膜厚方向の正確な中点となる部位である必要はなく、該中点付近であってもよく、さらに、該中点を含んで、又は該中点の近傍で、膜厚方向の一定の厚みを有する領域であっても良い。
また、本発明に係る窒素含有クロム被膜は、膜全体として見た場合に窒素を含んでいれば良く、前記基材への接触面又は該接触面を含むいくらかの厚さ分の含有窒素濃度がゼロの場合も含むものとする。
なお、本発明は、膜厚方向の中間部に含有窒素濃度の最も大きな層が存在することが特徴であるから、膜厚方向における前記中間部以外の部分の含有窒素濃度は、前記中間部の含有窒素濃度値より小さくさえあれば、膜厚方向においてその数値に上がり下がりがあっても良い。したがって、例えば、前記中間部と被膜表面との間に、それら両部分の含有窒素濃度より低い数値の中間低濃度層を有し、前記被膜表面の含有窒素濃度は、前記中間部の含有窒素濃度よりは小さいが、前記中間低濃度層の含有窒素濃度より大きな数値となっている場合も、本発明の範囲内である。
前記窒素含有クロム被膜において、膜全体としての耐摩耗性、耐焼き付き性等の特性は、前記中間部の含有窒素濃度が高く、したがって、前記中間部の硬度が高いことによって担保される。また、前記窒素含有クロム被膜においては、膜厚方向における含有窒素濃度の違いにより、前記中間部において硬度が高く、その両側の基材側及び被膜表面側において、硬度が低くなっている。このような構成にすることで、膜全体としての靭性も良好となる。加えて、前記基材側においては、含有窒素濃度が前記中間部より低い分だけクロム濃度が高いので、基材に対する密着性も良好となる。特に、前記基材への接触面の含有窒素濃度をゼロとすれば、前記基材への接触面は、窒素を含有しない単なるクロム被膜であることになるので、前記基材に対する密着性が一層良好となる。
好適な実施の一形態として、前記含有窒素濃度が、前記基材側から前記中間部にかけて逓増し、該中間部から被膜表面側にかけて逓減しているものとすることもできる(請求項2)。ここで、逓増、逓減の態様は、段階的であっても傾斜的(なめらか)であっても良い。但し、可及的に細かく段階的とされているのが望ましく、その究極の態様として、滑らかに増大又は減少しているのが最も望ましい。
他の実施の一形態として、被膜表面の含有窒素濃度が、前記基材への接触面の含有窒素濃度より高くなっているものとすることもできる(請求項3)。このようにすれば、前記被膜表面側における硬度が前記基材側におけるよりも高くなるので、膜全体としての強度が一層高くなるほか、前記基材への接触面におけるクロム濃度が前記被膜表面におけるよりも高くなるので、基材に対する密着性も一層良好となり、好適である。
好適な実施の一形態として、前記中間部の含有窒素濃度を0.5〜3.0アトミックパーセント(請求項4)、被膜表面の含有窒素濃度を0.3〜0.6アトミックパーセント(請求項5)、前記基材への接触面の含有窒素濃度を0〜0.6アトミックパーセント(請求項6)としたものとすることもできる。
本発明の他の実施の形態に係る窒素含有クロム被膜は、基材の表面に形成される窒素含有クロム被膜であって、膜厚方向の中間部の硬度が他の部位の硬度より高くされていることを特徴としている(請求項7)。
また、好適な実施の一形態として、被膜表面の硬度が、前記基材への接触面の硬度より高くされたものとすることもできる(請求項8)。
好適な実施の一形態として、前記中間部のビッカース硬度HVを800〜2000(請求項9)、被膜表面のビッカース硬度HVを700〜1900(請求項10)、前記基材への接触面のビッカース硬度HVを500〜1000(請求項11)としたものとすることもできる。
次に、本発明に係る窒素含有クロム被膜の製造方法は、窒素を含む雰囲気中でクロムを所定時間スパッタリングすることによって基材の表面に窒素含有クロム被膜を形成する方法であって、スパッタリングの中間時点における雰囲気の窒素濃度を他の時点に比べて高くすることを特徴としている(請求項12)。ここで、スパッタリングの中間時点とは、スパッタリング時間の正確な中間時点である必要はなく、該中間時点付近であってもよく、さらに、該中間時点を含む、又は該中間時点の近傍の時点を含む、時間帯であっても良い。また、スパッタリングの開始時点又は該開始時点を含む時間帯においては、前記雰囲気の窒素濃度がゼロとされている場合も含むものとする。
この製造方法によれば、スパッタリングの進行に応じて、基材の表面にクロム被膜又は窒素含有クロム被膜が堆積し、前記窒素含有クロム被膜の膜厚が、スパッタリング時間の経過とともに大きくなる。そして、スパッタリングの過程で、雰囲気の窒素濃度が前記の如く変化せしめられるので、膜厚方向の中間部の含有窒素濃度が他の部位の含有窒素濃度よりも高い被膜が形成される。
好適な実施の一形態として、スパッタリングの開始時点からスパッタリングの中間時点にかけて、雰囲気の窒素濃度を逓増せしめ、スパッタリングの中間時点からスパッタリングの終了時点にかけて、雰囲気の窒素濃度を逓減せしめることとしても良い(請求項13)。この場合、逓増、逓減の態様は、段階的であっても傾斜的(なめらか)であっても良い。但し、可及的に細かく段階的とされているのが望ましく、その究極の態様として、滑らかに増大又は減少しているのが最も望ましい。
他の実施の一形態として、スパッタリングの終了時点における雰囲気の窒素濃度が、スパッタリングの開始時点における雰囲気の窒素濃度より高くされたものとすることもできる(請求項14)。このようにすれば、被膜表面側の含有窒素濃度が基材側の含有窒素濃度より高い被膜を得ることができる。
本発明に係る機械部材は、前記いずれかの形態の窒素含有クロム被膜を有するものである(請求項15)。本発明に係る機械部材には、自動車部品等の機械部品だけでなく、金型等も含まれる。本発明に係る機械部材によれば、前記窒素含有クロム被膜の発明によって奏される作用効果と同一の作用効果が奏される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る窒素含有クロム被膜を基材の表面に形成するためのスパッタリング装置の概略図、図2は、窒素含有クロム被膜の含有窒素濃度グラフ(中段)と、スパッタリング工程における雰囲気の窒素濃度グラフ(下段)を、被膜の断面図(上段)に対応させて示した説明図である。
図1に示すスパッタリング装置10は、真空処理室1と、該真空処理室1内を真空状態にせしめるための真空ポンプ2と、前記真空処理室1内の中心部に配設された回転テーブル3と、該回転テーブル3上に治具5を介して載置された被処理部材としての基材4と、該基材4を取り囲むように配置された蒸発源としてのクロムターゲット6と、該各クロムターゲット6にそれぞれ接続された直流のスパッタ電源7と、前記回転テーブル3に接続された直流のイオンボンバード及びバイアス電源8と、前記真空処理室1内にアルゴンガス及び窒素ガスを導入するためのガス導入パイプ9と、を備えている。
前記スパッタリング装置10によりスパッタリングを行うにあたっては、まず、前記真空ポンプ2を作動させ、前記真空処理室1について真空排気を実施する。次に、前記ガス導入パイプ9を介して、前記真空処理室1内に、アルゴンガスを導入してスパッタリングの雰囲気を形成する。スパッタリングプロセスの前に、必要に応じて、それ自体周知のイオンボンバード処理(アルゴン雰囲気中)を行い、アルゴンイオンによって前記基材の表面の活性化を行うことが好ましい。
スパッタリング工程においては、前記クロムターゲット6に前記スパッタ電源7の高電圧を印加して、前記クロムターゲット6の近傍でグロー放電(低温プラズマ)を生じさせる。これにより、放電領域内のアルゴンガスがイオン化して前記クロムターゲット6に高速で衝突し、その衝撃によって、前記クロムターゲット6からクロム原子が叩き出される。
前記真空処理室1内には、スパッタリングの開始後、所定時間を経過した後に、又は、スパッタリングの開始時点から、前記ガス導入パイプ9を介して、窒素ガスの導入が開始される。このため、前記クロムターゲット6から叩き出されたクロム原子は、雰囲気の窒素濃度がゼロの間はクロム単独で、そして、雰囲気に窒素ガスが導入された後は雰囲気中の窒素原子とともに、前記基材4の表面に叩きつけられて堆積する。その結果、例えば、図2の上段の断面図に示すような窒素含有クロム被膜11を有する機械部材12が出来上がる。スパッタリング時間は、前記基材4の種類や必要とされる膜厚によって適宜に設定することができ、例えば、0.5〜15時間等とされる。
前記窒素含有クロム被膜11は、クロムの中に窒素が固溶されている状態の組織を有するが、その組織調整は、スパッタリング工程において、前記真空処理室1内の雰囲気の窒素濃度を制御することによって行うことができ、雰囲気の窒素濃度の制御は、前記ガス導入パイプ9を介してなされる前記真空処理室1内への窒素ガスの供給量の制御によって行うことができる。窒素ガスの供給量を増やして雰囲気の窒素濃度を高くすれば、前記クロムターゲット6から叩き出されたクロム原子と結合して前記基材4の表面に堆積する窒素の量が多くなり、逆に、窒素ガスの供給量を減らして雰囲気の窒素濃度を低くすれば、前記窒素含有クロム被膜11に含まれる窒素の量が少なくなる。そこで、スパッタリングの中間時点における雰囲気の窒素濃度が他の時点に比べて高くなり、且つ、その前後の、スパッタリングの開始時点及び終了時点における雰囲気の窒素濃度が前記中間時点の窒素濃度より低くなるように、前記窒素ガスの供給量を制御すれば、本実施の形態に係る前記窒素含有クロム被膜11が形成される。スパッタリングの開始時点では窒素ガスを供給しなくても良い。
具体的には、スパッタリングの開始時点Tsからスパッタリングの中間時点Tmにかけて、雰囲気の窒素濃度を逓増せしめ、スパッタリングの中間時点Tmからスパッタリングの終了時点Teにかけて、雰囲気の窒素濃度を逓減せしめるのが好ましい。
例えば、図2の上段の断面図に示した三層構造の窒素含有クロム被膜11を製造する場合には、図2の下段のグラフに示すように、スパッタリングの開始時点Tsから始まる第一の時間帯t1では、窒素ガスを導入しないことで雰囲気の窒素濃度を第一のレベルL1としてゼロにし、前記第一の時間帯t1に連続する第二の時間帯t2では、窒素ガスを所定量導入して、雰囲気の窒素濃度を前記第一のレベルL1より大きい第二のレベルL2に上昇させ、前記第二の時間帯t2に連続してスパッタリングの終了時点Teまで続く第三の時間帯t3では、窒素ガスの導入量をそれまでより少なくして、雰囲気の窒素濃度を、前記第二のレベルL2より小さく且つ前記第一のレベルL1より大きい第三のレベルL3まで下降させれば良い。この場合の窒素ガスの供給量の変化を割合で示すと、例えば、前記第一の時間帯t1の供給量:前記第二の時間帯t2の供給量:前記第三の時間帯t3の供給量=0:10:2のようにすることができる。
スパッタリング時間中に、雰囲気の窒素濃度の変化分を時間的に且つ量的に小刻みにすればするほど、図2の下段のグラフに破線で示したような滑らかな曲線又は部分的な直線となり、含有窒素濃度の異なるより多層構造の被膜が形成されることになる。
以上のようにして製造される前記窒素含有クロム被膜11においては、図2の中段のグラフに示すように、膜厚方向の中間部11bの含有窒素濃度(すなわち、被膜の組織に占める窒素原子の割合)が、膜厚方向の他の部位11a,11cの含有窒素濃度より高くなる。この場合、前記窒素含有クロム被膜11において、膜厚方向の基材側11a及び被膜表面側11cにおける含有窒素濃度が、前記中間部11bの含有窒素濃度より低く形成されることになる。
なお、基材側層11a及び被膜表面側層11cにおいては、その含有窒素濃度が中間部層11bの含有窒素濃度より低くさえあれば、含有窒素濃度値に上がり下がりがあってもよい。したがって、例えば、前記第三の時間帯t3において、スパッタリングの雰囲気への窒素ガスの導入量を変化させることにより、被膜表面11sの含有窒素濃度を、前記被膜表面側層11cにおける前記被膜表面11sより内側の部分の含有窒素濃度より高くすることもできる。
また、スパッタリングの雰囲気への窒素ガスの導入を、スパッタリングの開始時点から所定時間遅らせれば、前記基材に近い部分11aは、含有窒素濃度がゼロの、単なるクロム被膜となる。
前記窒素含有クロム被膜11において、「膜厚方向の中間部」とは、膜厚方向の正確な中点となる部位である必要はなく、該中点付近であってもよく、さらに、該中点を含んで、又は該中点の近傍で、膜厚方向の一定の厚みを有する領域であっても良い。
具体的には、完成状態の窒素含有クロム被膜において、前記含有窒素濃度が、前記基材側11aから前記中間部11bにかけて逓増し、該中間部11bから前記被膜表面側11cにかけて逓減している状態となっていることが好ましい。ここで、逓増、逓減の態様は、段階的なものであっても傾斜的(なめらか)なものであっても良いが、可及的に細かく段階的とされているのが好ましく、その究極の態様として、図2の中段のグラフに破線で示すように、滑らかに増大又は減少しているのが最も好ましい。
前記組成を有する窒素含有クロム被膜11によれば、膜全体としての耐摩耗性、耐焼き付き性等の特性は、前記中間部11bの含有窒素濃度が高く、したがって、前記中間部11cの硬度が高いことによって担保される。
また、前記窒素含有クロム被膜11においては、図2の上段の断面図に示したように、膜厚方向における含有窒素濃度の違いにより、中間部層11bにおいて最も硬度が高く(例えばHVが800〜2000、好ましくはHVが1500〜2000、特に好ましくはHVが1700程度)、その両側の基材側層11a及び被膜表面側層11cにおいて、硬度が低く(例えば、基材側層11aでHVが500〜1000、好ましくはHVが500〜700、特に好ましくはHVが500程度、被膜表面側層11cでHVが700〜1900、好ましくはHVが1000〜1500、特に好ましくはHVが1000程度)なっている。したがって、膜全体としての硬さを最高硬度の部分よりも低くしていること、さらにCrN化合物(セラミックス)の生成を抑制することにより、靭性も良好となると考えられる。
加えて、前記基材側11aにおいては、含有窒素濃度が前記中間部11bより低い分だけクロム濃度が高いので、基材4に対する密着性も良好となる。基材4が機械部材に用いられる工具鋼や低炭素鋼などの金属の場合、特に基材と被膜界面の熱膨張率の差を小さくしておく、すなわちメタルのクロムまたはクロム濃度の高い状態を界面に形成し、中間部方向に向かって徐々に窒素を増やすことにより、熱応力の発生を小さくし密着強度を大きくすることができると考えられる。
また、前記基材4への密着性が良好となっているので、被膜形成時に窒素濃度を緩やかに変化させて、前記基材4への接触面11dにおける熱膨張率と膜内部における熱膨張率との差を小さくすることにより、耐摩耗性を保ちつつ、耐熱衝撃性も向上させることができると考えられる。
さらに、本実施の形態では、図2の中段のグラフから明らかなように、前記被膜表面11sの含有窒素濃度が、前記基材4への接触面11dの含有窒素濃度より高くなっている。このようにすれば、前記被膜表面側11cにおける硬度が前記基材側11aにおけるよりも高くなる。
なお、図2では、最も単純な例として、含有窒素濃度の異なる(したがって、硬度の異なる)三層構造の窒素含有クロム被膜(基材側層11aの含有窒素はゼロ)を示してあるが、膜厚方向における含有窒素濃度の変化の回数をより多くせしめることにより、膜厚一定の下で、含有窒素濃度の異なる五層、六層、あるいはそれ以上の多層構造の被膜とすることが可能であり、層の数が多いほど、耐衝撃性、靭性、前記基材への密着性等の諸特性に優れた窒素含有クロム被膜となる。但し、各層は、スパッタリングにより徐々に堆積形成されるものである関係上、含有窒素濃度や硬度の点においてある面を境にして明確に区分される性質のものではなく、層同士の間の境界部分は、必然的に、隣接する層の組成や性質が混在した領域となっていることは言うまでもない。
例えば、真空処理室1の雰囲気中のアルゴンガスのガス分圧を1.2×10−3torr程度とし、窒素ガス分圧が0〜0.5×10−3torrの範囲となるように雰囲気の窒素濃度(窒素ガス供給量)を変化させることにより、スパッタリングの初期において、窒素濃度0〜0.6アトミックパーセント、HVが500〜1000の基材側層11aを形成することができ、スパッタリングの中期において、窒素濃度0.5〜3.0アトミックパーセント、HVが800〜2000の中間部層11bを形成することができ、スパッタリングの終期において、窒素濃度0.3〜0.6アトミックパーセント、HVが700〜1900の被膜表面側層11cを形成することができる。形成された窒素含有クロム被膜中の窒素濃度の測定は、通常の物理分析法が適用でき、たとえばGDS(グロー放電発光表面分析)を利用し、膜厚方向には例えばArスパッタ等により膜表面から厚さ方向に掘っていき測定すれば良い。
なお、前記数値例は、窒素含有クロム被膜が三層である場合に限定されるものではない。すなわち、前記において基材側層11aとは、基材表面への接触面11dを含む層、被膜表面側層11cとは、被膜表面11sを含む層、中間部層11bとは、前記基材側層11aと前記被膜表面側層11cとの間にあって最も窒素濃度が高い層、という意味であり、前記基材側層11aと前記中間部層11bとの間、及び、前記中間部層11bと前記被膜表面側層11cとの間に、異なる窒素濃度を有する層が挟まれて存在している場合にも、前記数値例は適用可能である。
また、本発明において、窒素含有クロム被膜の厚さは、窒素の含有量がゼロの部分がある場合はそれも含めて、膜全体として数μm程度から最大100μmにすることも可能である。しかし、膜厚が所定値を超えると、被膜の応力で被膜にクラックが入り易くなる傾向があるので、実際には、30μm程度を膜厚の上限とするのが好ましい。この範囲内において、要求される特性に応じて機械部材の種類ごとに膜厚を決めればよいが、例えば、精度の厳しい機械部材の場合には、膜厚1〜5μm程度、好ましくは3μm程度、良好な耐摩耗性を必要とする機械部材の場合には、膜厚5〜30μm、好ましくは10〜20μm程度とすることができる。
さらに、限定はされないが、一実施の形態に係る窒素含有クロム被膜として、最も含有窒素濃度の高い前記中間部層11bの厚さは、膜全体の厚さに対して、例えば、一割〜四割程度の厚さ(例えば、膜厚が20μmであれば、中間部層の厚さが2〜8μm程度)とすることができる。
<第一実施例>
発明者等は、第一実施例として、本発明による窒素含有クロム被膜と、比較例としての、本発明による前記窒素含有クロム被膜の中間層と同じ硬度を持つ均一な組成の窒素含有クロム被膜と、を比較した。
本実施例による被膜としては、基材側のHVが500、中間層のHVが1700、表面層のHVが1000のものを用いた。ここで、表面層はビッカースの圧子に荷重25gをかけて測定したものである。基材側と中間層の硬度は、その窒素ガス導入量の条件で20μmの厚さのスパッタリング被膜を作製し、その表面の上記条件で測定したものである。なお、この硬度はクロム被膜中の含有窒素濃度に略対応するので、対応する表を予め作成しておき対比させても良い。比較例による被膜の硬度HVは1700である。
実際の処理方法としては、ターゲットとしてクロムターゲットを使用する処理装置の真空処理室に基材を入れ、この真空処理室内を2×10-2torrのアルゴンガス雰囲気中として1250V×0.01mAでイオンボンバード処理を約40分間施して、基材の表面を活性化した。
次に、処理装置の真空処理室内を排気して真空にした後、真空処理室内の雰囲気中のアルゴンガスの分圧を1.2×10−3torr、バイアス電圧を−100Vとして、スパッタリングを約7分間行って、基材上に硬度HVが500程度、厚さ1μm弱のクロム被膜を形成した。
続いて、処理装置の真空処理室内に窒素ガスを導入して、真空処理室内の雰囲気中のアルゴンガス分圧を1.2×10−3torrとし、窒素ガスの分圧を0〜0.5×10−3torrに変化させながら、バイアス電圧を−100Vでスパッタリングを行って、基材側の層の硬度HVが500、中間層の硬度HVが1700、表面側の層の硬度HVが1000、厚さ約20μmの窒素含有クロム被膜を基材上に形成した。
本実施例による被膜も、比較例の被膜も、同一種類の基材に膜厚を同じにして形成したことは当然であるが、比較試験の内容に応じて、用いる基材の種類及び膜厚は変えてある。
比較試験の内容及び結果は、次の通りである。
<耐摩耗性について>
基材となるSUS304のプレートに、10μmの膜厚で、本実施例による被膜、比較例の被膜をそれぞれ形成したものを試験片として用い、アブレシブ摩耗試験機にて実施した。被膜を擦る摩耗輪には、800番のサンドペーパーを取り付けた。前記摩耗輪を試験片の被膜に1.5kgfで押しつけながら、試験片を連続的に往復運動させた。試験片に対するサンドペーパーの接触面を常に新規な状態に維持するため、前記摩耗輪は、試験片が1往復(30mm×2)するごとに1°回転させた。その結果、本実施例の被膜と比較例の被膜には大きな差はなかったが、いずれも、摺動回数300往復で摩耗量が0.7mg程度、摺動回数が1100往復でも、摩耗量が2mg程度であり、良好な耐摩耗性が確認された。
参考例として、同じ試験を、硬質クロムメッキ、PVD(TiN)被膜、PCVD(TiN)被膜のそれぞれについて行ったところ、硬質クロムメッキの場合には、摺動回数が300往復で摩耗量が1.8mg程度となり、摺動回数が1100往復では、摩耗量が5mg程度となった。また、PVD(TiN)被膜及びPCVD(TiN)被膜の場合には、摺動回数が300往復で、摩耗量がそれぞれ、15mg程度、14mg程度にも達した。従来のこれらの被膜と比較すると、本実施例による被膜の耐摩耗性の良さは明確である。
<密着性について>
SCM415の基材に、20μmの膜厚で、本実施例による被膜、比較例の被膜をそれぞれ形成したものを試験片として用い、スクラッチ試験機(AEセンサー付スクラッチ試験機)により測定した。ダイヤモンド圧子(0.2mmR)により、荷重速度100N/min、スクラッチ速度10mm/minで、被膜のスクラッチを行った。
通常、機械部品の密着性としては、30N以上のスクラッチで、基材からの被膜のはがれや、スクラッチ周辺の被膜のめくれ(破壊)がなければ良いとされる。比較例による試験片では、30〜50Nのスクラッチで、被膜のはがれが生じ始めたが、本実施例による試験片においては、100〜200Nでも基材からのはがれや被膜のめくれがなく、密着性が良好であった。さらに、このことは靭性も高いことを示していると考えられる。
<第二実施例>
試験に使用した本発明による窒素含有クロム被膜は、アルミニウムの基材の表面に形成したもので、基材側のHVが500、中間層のHVが1700、表面層のHVが1000のものである。また、比較例の窒素含有クロム被膜は、アルミニウムの基材の表面に形成した硬度の異なる二層構造の被膜であり、基材側のHVが500(厚さ約1μm)、表面層のHVが1700のものである。膜厚は、いずれの被膜も、20μmで同一である。被膜の形成は第一実施例に準じて行った。
前記第一実施例の場合と同様に、スクラッチ試験機(AEセンサー付スクラッチ試験機)を用いて、ダイヤモンド圧子(0.2mmR)により、荷重速度100N/min、スクラッチ速度10mm/minで前記両被膜のスクラッチを行った。その結果、比較例による試験片では、45Nのスクラッチで被膜のはがれが生じ始めたが、本実施例による試験片においては、100N以上でも基材からのはがれや被膜のめくれがなく、密着性が良好であった。
<第三実施例>
試験に使用した本発明による窒素含有クロム被膜は、チタンの基材の表面に形成したもので、基材側のHVが500、中間層のHVが1700、表面層のHVが1000のものである。また、比較例の窒素含有クロム被膜は、チタンの基材の表面に形成した硬度の異なる二層構造の被膜であり、基材側のHVが500(厚さ約1μm)、表面層のHVが1700のものである。膜厚は、いずれの被膜も、20μmで同一である。被膜の形成は第一実施例に準じて行った。
前記第二実施例と同様のスクラッチ試験を行ったところ、比較例による試験片では、50Nのスクラッチで被膜のはがれが生じ始めたが、本実施例による試験片においては、100N以上でも基材からのはがれや被膜のめくれがなく、密着性が良好であった。
本発明の実施の一形態に係る窒素含有クロム被膜を基材の表面に形成するためのスパッタリング装置の概略図である。 本実施の形態に係る窒素含有クロム被膜の含有窒素濃度グラフ(中段)と、スパッタリング工程における雰囲気の窒素濃度グラフ(下段)を、被膜の断面図(上段)に対応させて示した説明図である。
符号の説明
1 真空処理室
2 真空ポンプ
3 回転テーブル
5 治具
4 基材(被処理部材)
6 クロムターゲット
7 スパッタ電源
8 イオンボンバード及びバイアス電源
9 ガス導入パイプ
10 スパッタリング装置
11 窒素含有クロム被膜
11a 基材側層
11b 中間部層
11c 被膜表面側層
11d 基材への接触面
11s 被膜表面
12 機械部材

Claims (15)

  1. 基材の表面に形成される窒素含有クロム被膜であって、膜厚方向の中間部の含有窒素濃度が他の部位の含有窒素濃度より高くなっている、窒素含有クロム被膜。
  2. 前記含有窒素濃度が、前記基材側から前記中間部にかけて逓増し、該中間部から被膜表面側にかけて逓減している、請求項1に記載の窒素含有クロム被膜。
  3. 被膜表面の含有窒素濃度が、前記基材への接触面の含有窒素濃度より高くなっている、請求項1又は2に記載の窒素含有クロム被膜。
  4. 前記中間部の含有窒素濃度が、0.5〜3.0アトミックパーセントである、請求項1,2又は3に記載の窒素含有クロム被膜。
  5. 被膜表面の含有窒素濃度が、0.3〜0.6アトミックパーセントである、請求項1,2,3又は4に記載の窒素含有クロム被膜。
  6. 前記基材への接触面の含有窒素濃度が、0〜0.6アトミックパーセントである、請求項1,2,3,4又は5に記載の窒素含有クロム被膜。
  7. 基材の表面に形成される窒素含有クロム被膜であって、膜厚方向の中間部の硬度が他の部位の硬度より高くなっている、窒素含有クロム被膜。
  8. 被膜表面の硬度が、前記基材への接触面の硬度より高くなっている、請求項7に記載の窒素含有クロム被膜。
  9. 前記中間部のビッカース硬度HVが800〜2000である、請求項7又は8に記載の窒素含有クロム被膜。
  10. 被膜表面のビッカース硬度HVが700〜1900である、請求項7,8又は9に記載の窒素含有クロム被膜。
  11. 前記基材への接触面のビッカース硬度HVが500〜1000である、請求項7,8,9又は10に記載の窒素含有クロム被膜。
  12. 窒素を含む雰囲気中でクロムを所定時間スパッタリングすることによって基材の表面に窒素含有クロム被膜を形成する方法であって、スパッタリングの中間時点における雰囲気の窒素濃度を他の時点に比べて高くすることを特徴とする、窒素含有クロム被膜の製造方法。
  13. スパッタリングの開始時点からスパッタリングの中間時点にかけて、雰囲気の窒素濃度を逓増せしめ、スパッタリングの中間時点からスパッタリングの終了時点にかけて、雰囲気の窒素濃度を逓減せしめる、請求項12に記載の窒素含有クロム被膜の製造方法。
  14. スパッタリングの終了時点における雰囲気の窒素濃度が、スパッタリングの開始時点における雰囲気の窒素濃度より高くされている、請求項12又は13に記載の窒素含有クロム被膜の製造方法。
  15. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の窒素含有クロム被膜を有する、機械部材。
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