以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置の概略構成を表す斜視図である。
図1において、タグラベル作成装置1は、本体筐体2と、透明樹脂製の上カバー5と、この上カバー5の前側略中央部に対向するように立設される透明樹脂製のトレー6と、このトレー6の前側に配置される電源ボタン7と、本実施形態の要部を構成するテープ切断装置に備えられるカッタレバー9と、LEDランプ34等を備えている。
図2は、図1に示したタグラベル作成装置の上記上カバー5を取り外した状態を表す斜視図である。
図2において、テープホルダ収納部(テープ保持部)4に、テープホルダ3が収納配置されている。このテープホルダ3は、位置決め保持部材12とガイド部材20とを備えており、所定幅のタグテープ(ラベル用テープ)3Aが回転可能に巻回されている。すなわち、タグテープ3Aの軸方向両側にその軸線と略直交するように、一方側側壁部としての上記ガイド部材20と他方側側壁部としての上記位置決め保持部材12とが設けられている。またテープホルダ収納部4の上側を覆うように、前述の上カバー5が後側上端縁部に開閉自在に取り付けられている。
またテープホルダ収納部4の搬送方向に対して略垂直方向の一方の側端縁部にホルダ支持部材15が設けられ、このホルダ支持部材15には、上方に開口する正面視略縦長コの字状の第1位置決め溝部16が形成されている。そして、上記位置決め保持部材12の外側方向に突設され、正面視下方向に幅狭になるように形成された上下方向に縦長の断面略矩形状の取付部材13が、下方向に幅狭な上記第1位置決め溝部16内に密着することで上記ホルダ支持部材15に嵌め込まれる。なおこの取付部材13の突出高さ寸法は、第1位置決め溝部16の幅寸法にほぼ等しくなるように形成されている。
テープホルダ収納部4の他方の側端縁部の搬送方向前端部には、レバー27が設けられている。また上記のタグテープ3Aにおいて、IC回路部150及びアンテナ151を備えた無線タグ回路素子Toが、この例では幅方向中央部に設けられている。
図3は、図2に示した構造の側面図である。
図3において、タグテープ3Aはこの例では3層構造となっており(図3中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図3中左上側)よりその反対側(図3中右下側)へ向かって、剥離紙3a、粘着層3b、自己発色性を有する長尺状の感熱紙(いわゆる、サーマルペーパー)3cの順序で積層され構成されている。
感熱紙3cの裏側(図3中左上側)には、情報を記憶するIC回路部150がこの例では一体的に設けられており、感熱紙3cの裏側の表面には上記IC回路部150に接続され情報の送受信を行うアンテナ151が形成されており、これらIC回路部150及びアンテナ151によって無線タグ回路素子Toが構成されている。感熱紙3cの裏側(図3中左上側)にはまた、上記粘着層3bによって上記剥離紙3aが感熱紙3cに接着されている。この剥離紙3aは、最終的に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層3bにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
なお、本体筐体2の背面部には一方の側端部に電源コード10が接続されている。
図4は、図3中X−X′断面による断面図である。
図4において、上記タグテープ3Aは、巻芯3Bにロール状に巻回されている。これらタグテープ3A及び巻芯3Bと、上記位置決め保持部材12、ガイド部材20等を備えたテープホルダ3とからタグテープロール体(収納手段)100が構成されている。
位置決め保持部材12とガイド部材20との間には、上記巻芯3Bの内周側にて軸方向に配置されるように略筒状形状のホルダ軸部材40が設けられており、主としてこれら位置決め保持部材12、ガイド部材20、及びホルダ軸部材40によってテープホルダ3が構成されている。
ホルダ支持部材15の内側基端部には係合凹部15Aが形成されており、この係合凹部15Aに対し、位置決め保持部材12の下端部に突設された弾性係止片12Aが係合されている。
テープホルダ収納部4の底面部には、ホルダ支持部材15の内側基端部から搬送方向に対して略垂直に、平面視横長四角形の位置決め凹部4Aが所定深さ(例えば約1.5〜3mm)で形成される。またテープホルダ収納部4の下側には、外部のパーソナルコンピュータ等からの指令により各機構部を駆動制御する制御回路部が形成された制御基板32が設けられている。
位置決め凹部4Aの搬送方向幅寸法は、テープホルダ3を構成する位置決め保持部材12及びガイド部材20の各下端縁部の幅寸法にほぼ等しくなるように形成されている。また位置決め凹部4Aのホルダ支持部材15の内側基端部には、位置決め保持部材12の下端縁部から略直角内側方向に延出される後述のテープ判別部60(後述の図11〜図13も参照)に対向する位置に判別凹部4Bが形成されている。
この判別凹部4Bは、搬送方向に縦長の平面視長四角形となっており、位置決め凹部4Aよりもさらに所定深さ(例えば約1.5〜3mm)だけ深くなるように形成されている。また判別凹部4Bには、プッシュ式のマイクロスイッチ等から構成され、タグテープ3Aの種別を判別する4個のテープ判別センサ(テープ検出手段)S1、S2、S3、S4がこの例では略L字状に設けられている。これらテープ判別センサS1〜S4は、それぞれプランジャーとマイクロスイッチ等から構成される公知の機械式スイッチからなり、該各プランジャーの上端部は、該判別凹部4Bの底面部から位置決め凹部4Aの底面部近傍まで突き出るように設けられている。そして、この各テープ判別センサS1〜S4によってテープ判別部60の各センサ孔(後述)が有るか否かを検出し、そのオン・オフ信号によりテープホルダ3に装着されたタグテープ3Aの種類を検出するようになっている。
図5(A)及び図5(B)は、図1に示したタグラベル作成装置より上カバー5及びタグテープロール体100を取り外した状態を表す斜視図、及び図3(A)中W部の拡大斜視図である。
これら図5(A)及び図5(B)において、テープホルダ3を構成する上記ガイド部材20の先端部が載置される載置部21が設けられている。この載置部21は、上記タグテープ3Aを挿入する挿入口18の後端縁部からテープホルダ収納部4の前側上端縁部まで略水平に延出されている。なお前述のガイド部材20の先端部は上記挿入口18まで延出されるようになっている。
載置部21の搬送方向後側の端縁角部には、タグテープ3Aの複数の幅寸法に対応して断面略L字状の4個の第2位置決め溝部22A〜22Dが形成されている。各第2位置決め溝部22A〜22Dは、テープホルダ3を構成するガイド部材20の載置部21に当接する部分の一部を上方から嵌め込むことができるように形成されている。なお、前述した上記位置決め凹部4Aは、ホルダ支持部材15の内側基端部から上記第2位置決め溝部22Aに対向する位置まで設けられている。
巻芯3B、タグテープ3A、及びテープホルダ3からなるタグテープロール体100は、位置決め部材12の取付部材13をホルダ支持部材15の第1位置決め溝部16に嵌め込み、該位置決め部材12の下端部に突設される弾性係止片12Aをホルダ支持部材15の内側基端部に形成される係合凹部15Aに係合させると共に、ガイド部材20の先端部下面を各第2位置決め溝部22A〜22Dに嵌め込んで該ガイド部材20の下端部を位置決め凹部4A内に嵌入して当接させることによって、テープホルダ収納部4に着脱自在に取り付けられる。
図6は、図1に示したタグラベル作成装置の上カバー5及びタグテープロール体100を取り外した状態を表す後方斜視図である。
図6において、上記挿入口18のホルダー支持部材15側の側端縁部には、案内リブ部23が立設されている。また、挿入口18のホルダー支持部材15側の側端縁部(図6中左端縁部)は、該ホルダー支持部材15に嵌め込まれる上記位置決め部材12の内側端面に対応する位置になるように形成されている。
なお、本体筐体2の背面部の他方の側端部には、不図示のパーソナルコンピュータ等と接続されるUSB(Universal Serial Bus)等から構成されるコネクタ部11が設けられている。
図7は、図1に示したタグラベル作成装置1にテープホルダ3が装着された状態を上カバー5を取り外して示す側断面図である。
図7において、前側側面部に左右移動可能に設けられた上記カッタレバー9には、接続部材70を介して上記カッタレバー9によって左右に移動されるカッタユニット8が設けられる。このカッタユニット8は、タグテープ3Aの長手方向と略直交する切断方向(図7中紙面垂直方向)にガイド軸71により移動可能に配置されたカッタ(切断刃)72と、このカッタ72と係脱可能に構成され、上記接続部材70のカッタ側に設けられた中間部材73とを有している。これらカッタユニット8を構成するカッタ72及び中間部材73と、接続部材70と、カッタレバー9と、ガイド軸71とが、トリガー部材77とともにタグテープ3Aを切断するためのテープ切断装置(ラベル用テープ切断装置)を構成している。また、上記カッタユニット8のテープ3A搬送方向上流側(図7中右側)下部には印字を行うサーマルヘッド(以下適宜、印字ヘッドという)31が設けられ、このと対向する位置にはプラテンローラ(ローラ手段)26が設けられている。このプラテンローラ26には、小径ローラ(第2ローラ)が近接して設けられているが、その詳細については、後述する。
印字ヘッド31は、その上下動操作用の前述のレバー27を上方に回動させることにより印字ヘッド31が下方に移動されてプラテンローラ26から離間した状態となり、レバー27を下方に回動させることにより上方に移動されてタグテープ3Aをプラテンローラ26に押圧付勢して印字可能な状態になる。
すなわち、印刷実行時においては、まずレバー27を上方に回動させて、タグテープ3Aの一方の側端縁部をガイド部材20の内側面に当接させつつ、このタグテープ3Aの他方の側端縁部を挿入口18の側縁部に立設される上記案内リブ部23に当接させながら挿入口18内に挿入し、この状態でレバー27を下方に回動させることにより、挿入口18から挿入されたタグテープ3Aは、ライン型の印字ヘッド31によってプラテンローラ26に向かって押圧されるように付勢される。そして、該プラテンローラ26をパルスモータあるいはステッピングモータ等からなるプラテンローラ用モータ208(後述の図9参照)等により回転駆動しつつ、該印字ヘッド31を駆動制御することによって、タグテープ3Aを搬送しながら印字面に順次所定の印字データを印字でき、さらにその搬送方向下流側に位置するアンテナ204を介し無線タグ回路素子Toのアンテナ151を介しIC回路部150へのアクセス(情報読み取り又は書き込み)が行われる。そして、トレー6上に排出された印字済みのタグテープ3Aは、カッタレバー9を右側方向に手動操作することによってカッタユニット8により切断され、無線タグ回路素子Toを備えた無線タグラベルT(後述の図18参照)が分割生成される。
図8は、上記タグテープ3Aに備えられる無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。
この図8において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置1側のアンテナ204とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ151と、このアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
IC回路部150は、アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部150の駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、上記整流部152、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記タグラベル作成装置1のアンテナ204からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの応答信号に基づき、アンテナ204より受信された搬送波を変調反射する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部156により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図9は、タグラベル作成装置1の制御系を表す概念図である。
図9において、巻芯3Bに巻回された上記タグテープ3Aは、前述したように複数の無線タグ回路素子Toがその幅方向中央部に配列されるとともに、この例では、それぞれの無線タグ回路素子Toに対応している領域が印字ヘッド31により各無線タグ回路素子Toに対応する印字Rが行われる印字領域Sとなっており、前述した印刷の後、上記アンテナ204によって、タグテープ3Aに備えられる無線タグ回路素子Toとの間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の授受が行われ、印字済みのタグテープ3Aは前述のようにカッタレバー9が操作されることでカッタユニット8にて切断され、無線タグラベルTが生成される。
そのほか、タグラベル作成装置1には、タグテープ3A及び切断後の無線タグラベルTを搬出口Eへと搬送し送出する上記プラテンローラ26と、上記アンテナ204を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報(無線タグ情報)へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路201と、無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を高周波回路201を介して入力し所定の処理を行って情報を読み出すとともに、高周波回路201を介して無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスする信号処理回路202と、上記印字ヘッド31への通電を制御する印刷駆動回路205と、上記プラテンローラ26を駆動するプラテンローラ用モータ208を制御するプラテンローラ駆動回路209と、上記高周波回路201、信号処理回路202、印刷駆動回路205、プラテンローラ駆動回路209等を介し、タグラベル作成装置1全体の動作を制御するための制御回路210と、この制御回路210からの制御信号により点灯する前述のLED34とが設けられている。なお、上記無線通信による信号授受時において無線タグ回路素子Toをアンテナ204に対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに切断後の各無線タグラベルTを案内する搬送ガイドをさらに設けてもよい。
制御回路210は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。また、この制御回路210は、電源回路211Aにより給電されるとともに、通信回路211Bを介し例えば通信回線に接続され、この通信回線に接続された図示しないルートサーバ、他の端末、汎用コンピュータ、及び情報サーバ等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図10は、上記高周波回路201の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図10において、高周波回路201は、アンテナ204を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、アンテナ204により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶発振回路215と、上記信号処理回路212から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路212からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例では制御回路210からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する送信アンプ217とを備えている。そして、上記送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介してアンテナ204に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。
受信部213は、アンテナ204により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路218と、その第2乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ219と、このバンドパスフィルタ219の出力を増幅する受信第1アンプ221と、この受信第1アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ220と、上記アンテナ204により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器227で位相を90°遅らせた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路222と、その受信第2乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ223と、このバンドパスフィルタ223の出力を増幅する受信第2アンプ225と、この受信第2アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ224とを備えている。そして、上記第1リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路202に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ221及び受信第2アンプ225の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路202に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のタグラベル作成装置1では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
図11(A)及び図11(B)は、図1に示したタグラベル作成装置1に備えられたタグテープロール体100の詳細構造を表す、前側上方からの斜視図、及び下側後方からの斜視図である。
これら図11(A)及び図11(B)において、タグテープロール体100に備えられたテープホルダ3のガイド部材20には、テープホルダ収納部4の底面部に形成される位置決め凹部4Aに嵌入されて該位置決め凹部4Aの底面に当接される第1延出部42と、タグテープ3Aの前側方向略1/4円周上の外側端面部を覆うように外側方向に延出される第2延出部43と、この第2延出部43の外周部からタグテープ3Aの上記挿入口18(図6参照)近傍まで上側端縁部が前下がり状に延出される第3延出部44とが形成されている。
第3延出部44の先端部の下端面は、略水平に形成され、タグラベル作成装置1の前述の載置部21上に当接して、該第3延出部44と第2延出部43の内側面によって装着されたタグテープ3Aの一側端縁部を上記挿入口18まで案内するように構成されている。また、この第3延出部44の下端面の載置部21の搬送方向後端縁部に対向する位置から第1延出部42まで、所定長さ延出される第4延出部45が形成されている。この第4延出部45の搬送方向先端部分は、上記第3延出部44の下端面が載置部21上に当接された場合に、装着されたタグテープ3Aのテープ幅に対向する各第2位置決め溝部22A〜22Dのいずれかに嵌入されるように構成されている(前述の図7参照)。
また、テープホルダ3の位置決め部材12の取付部材13の下端部には、該取付部材13の下端部よりも左右方向に各々外側方向に所定長さ(この例では、約1.5mm〜3mm)突出する正面視略四角形の平板状(この例では長さ約1.5mm〜3mm)の案内部57が形成されている。これにより、テープホルダ3を装着する場合は、取付部材13の下端部に形成される案内部57をホルダ支持部材15の外側端面に当接させつつ、取付部材13を第1位置決め溝部16に挿入することによって、該テープホルダ3を容易に位置決めしつつ装着できるようになっている。
位置決め部材12の延出部56の下端縁部は、ガイド部材20の下端縁部よりも所定長さ(この例では、約1mm〜2.5mm)下側方向に突出するように延出されており、この下端縁部に、略直角内側方向に所定長さ延出される略長四角形のテープ判別部60が形成されている。
このテープ判別部60は、前述した各テープ判別センサS1〜S4に対向する所定位置に各センサ孔60A〜60Dが略L字状に配置されて穿設され、これらセンサS1〜S4と協働してタグテープ3Aの種類を特定するタグテープ特定部として機能するものである。さらに、上記センサS1〜S4は、タグテープの種類として印字位置、テープ幅、テープ位置、タグの有り無し等も特定することが出来るようになっている。
図12(A)は、テープホルダを斜め後方側からみた斜視図であり、図12(B)は斜め前方側からみた斜視図である。
これら図12(A)及び図12(B)において、上記ガイド部材20には第1筒部35が設けられており、この第1筒部35が巻芯3Bの筒孔の一端側端縁部に嵌挿されることによって、ガイド部材20がタグテープ3Aの一方の端面に当接されている。一方、上記位置決め保持部材12には第2筒部37が設けられており、この第2筒部37が巻芯3Bの他端側に嵌挿されることによって、位置決め保持部材12がタグテープ3Aの他方の端面に当接されている。これら第1筒部35と第2筒部37とによって、タグテープ3Aが巻回された巻芯3Bが回転可能に保持される。
また上記ホルダ軸部材40は、一端側が上記ガイド部材20の第1筒部35に嵌挿されるとともに、その一端側端面の外周部にフランジ部36が形成されており、このフランジ部36は上記第1筒部35の外側端面に固着されている。またホルダ軸部材40の他端側端部は、位置決め保持部材12の第2筒部37に嵌挿されてその第2筒部37に固着されている。
このとき、ガイド部材20の上記第1延出部42は、第1筒部35の外側端面の下側外周部から下側方向に延出されており、その上端部、即ち、第1筒部35の外側端面の外周部の左右両中央部には、正面視略四角形の各切欠部47が設けられている。
また、ガイド部材20の各延出部43,44,45の内側面には、装着されたタグテープ3Aの巻回長さ10m、20m、30mをそれぞれ表す各目盛り43A,43,43Cが形成されている。なお、テープホルダ3に巻回されるタグテープ3Aの最大巻回長さは、約30mの長さである。
一方、位置決め部材12の上記第2筒部37の外周部には、フランジ部55が形成されると共に、このフランジ部55の下側外周部から下側方向に延出される延出部56が形成されている。このフランジ部55と延出部56の内側面がタグテープ3A及び巻芯3Bの外側端面に当接される。そして、上記取付部材13は、これらフランジ部55と延出部56の外側端面部の幅方向(図12(A)中左上〜右下方向)略中央部に、即ちホルダ軸部材40の軸心の端縁部から該軸心に対してほぼ直交するように、突設されている。
図13(A)は、上記テープホルダ3の詳細構造を表す左側面図であり、図13(B)は正面図であり、図13(C)は右側面図である。
これら図13(A)〜(C)において、前述したように、上記位置決め保持部材12と上記ガイド部材20との間に上記ホルダ軸部材40が設けられている。このとき、ホルダ軸部材40は、前述した巻芯3Bの各長さ寸法に対応して複数種類(例えば4種類)の長さ寸法のものが設けられており、このホルダ軸部材40の長さ寸法を変更することにより、異なる幅寸法のタグテープ3Aが装着可能な複数種類のテープホルダ3を容易に製作できるようになっている。
図14は、図13(A)中Y−Y′断面における矢視断面図である。
図14において、ホルダ軸部材40のうち、位置決め保持部材12の第2筒部 37内に嵌入される先端部には略縦長の切欠部51が形成されている。この切欠部51には、第2筒部37の内側下端部に内側半径方向に突設される位置決めリブ50が嵌入され、これによって、ホルダ軸部材40を介して位置決め保持部材12とガイド部材20との位置決めを行えるようになっている。
また、位置決め部材12の取付部材13の下端部には延出部56に縦長四角形の貫通孔62が穿設され、この貫通孔62の上端縁部には、下側方向に先端部に外側方向に突出する突起部が形成された弾性係止片12Aが設けられている。
図15は、図13(A)中Z−Z′断面における矢視断面図である。
図15において、前述した第1延出部42の切欠部47に、ホルダ軸部材40の上記フランジ部36の内側面に突設される各位置決め突起48が嵌入され、これによってホルダ軸部材40のガイド部材に対する位置決めが行われる。
図16(A)〜(E)は、それぞれ、位置決め保持部材12のテープ判別部60におけるタグテープの種類を表すセンサ孔の穿設例を示す図である。
図16(A)は、前述したようにテープ判別部60に4つのセンサ孔60A〜60Dが設けられた例を表している。テープホルダ収納部4の判別凹部4Bにはこれらテープ判別孔60A〜60Dに対応して前述のテープ判別センサS1〜S4が設けられている。各センサS1〜S4は、そのプランジャーが上記判別凹部4Bの底面から位置決め凹部4Aの底面部近傍まで突き出し、マイクロスイッチがオフ状態になっている。そして、各センサ孔60A〜60Dが各テープ判別センサS1〜S4に対向する位置にそれぞれ存在する場合にはプランジャーが押下されずマイクロスイッチがオフ状態にあるためオフ信号が出力され、テープ判別部60の各センサ孔60A〜60Dが各テープ判別センサS1〜S4に対向する位置にない場合には上記プランジャーが押下されてマイクロスイッチがオン状態になり、オン信号が出力されるようになっている。
このように、4つのセンサS1〜S4に4つのセンサ孔60A〜60Dの有無の検出結果を関連づけ、ひとつひとつのセンサ孔の有無を「1」と「0」に対応させることにより、該テープホルダ3に装着されたタグテープ3Aの種類を4ビットの符号によって(言い換えれば16通りを区別して)表示できるようになっている。図16(A)〜図16(E)はそれら16通りのうちの一例をそれぞれ表しており、図16(A)はセンサ孔60A,60B,60C,60Dがすべて存在し「1,1,1,1」の検出信号が出力される場合、図16(B)はセンサ孔60A,60B,60Cが存在し「1,1,1,0」の検出信号が出力される場合、図16(C)はセンサ孔60A,60B,60Dが存在し「1,1,0,1」の検出信号が出力される場合、図16(D)はセンサ孔60Bが存在し「0,1,0,0」の検出信号が出力される場合、図16(E)はセンサ孔60C,60Dが存在し「0,0,1,1」の検出信号が出力される場合を表している。
以上のようにして、位置決め部材12の内側下端縁部に設けられたテープ判別部60が判別凹部4B内に挿入され、センサS1〜S4で各センサ孔60A〜60Dの有無が検出されることで、テープホルダ3に装着されたタグテープ3Aの種類が検出可能となっている。
図17(A)及び図17(B)は、上記のように構成されたテープホルダ3のタグラベル作成装置1側への装着挙動の一例について説明するための説明図である。
図17(A)は、巻芯3Bに最大幅のタグテープ3Aが巻回されたテープホルダ3を装着する場合の例を表している。図17(A)において、まずテープホルダ3の位置決め保持部材12の取付部材13をホルダ支持部材15の位置決め溝部16に挿入する。そして、テープホルダ3のガイド部材20の第3延出部44の下端面を載置部21上に当接させると共に、該ガイド部材20の第4延出部45を載置部21の搬送方向後側角部に形成される第2位置決め溝部21Aに嵌入させる。また、該ガイド部材20の第1延出部42の下端縁部をテープホルダ収納部4の底面部に形成される位置決め凹部4A内に嵌入して当接させる。
このとき同時に、テープホルダ3の位置決め保持部材12の延出部56の下端部に形成されるテープ判別部60を、ホルダ支持部材15の基端部内側に形成される判別凹部4Bに挿入すると共に、弾性係止片12Aをホルダ支持部材15の基端部に形成される係合凹部15Aに係合させる。
以上の操作により、テープホルダ3がテープホルダ収納部4に着脱自在に取り付けられ、また各テープ判別センサS1〜S4を介して対向するテープ判別部60の各センサ孔60A〜60Eの有無が検出可能となる。
続いて、レバー27を上方に回動させた状態で、タグテープ3Aの一方の側端縁部をガイド部材20の内側面に当接させつつ、該タグテープ3Aを引きだし、このタグテープ3Aの他方の側端縁部を挿入口18の側端縁部に立設された案内リブ部23に当接させつつ挿入口18に挿入する。その後、レバー27を下方に回動させることにより、該タグテープ3Aの先端部が印字ヘッド31によってプラテンローラ26に押圧され、印字可能な状態になる。
図17(B)は、巻芯3Bに最小幅のタグテープ3Aが巻回されたテープホルダ3を装着する場合の例を表している。図17(B)において、まずテープホルダ3の位置決め保持部材12の取付部材13をホルダ支持部材15の位置決め溝部16に挿入する。そして、テープホルダ3のガイド部材20の第3延出部44の下端面を載置部21上に当接させると共に、該ガイド部材20の第4延出部45を載置部21の搬送方向後側角部に形成される第2位置決め溝部21Dに嵌入させる。また、該ガイド部材20の第1延出部42の下端縁部をテープホルダ収納部4の底面部に形成される位置決め凹部4A内に嵌入して当接させる。
このとき同時に、テープホルダ3の位置決め保持部材12の延出部56の下端部に形成されるテープ判別部60を、ホルダ支持部材15の基端部内側に形成される判別凹部4Bに挿入すると共に、弾性係止片12Aをホルダ支持部材15の基端部に形成される係合凹部15Aに係合させる。
以上の操作により、テープホルダ3がテープホルダ収納部4に着脱自在に取り付けられ、また各テープ判別センサS1〜S4を介して対向するテープ判別部60の各センサ孔60A〜60Eの有無が検出可能となる。
以降レバー27を上方に回動させる等については上記と同様であるので説明を省略する。また、図17(B)ではタグテープ3Aは向かって右側に装填されているが中央などに配置しても良く、テープ幅だけでなく、テープ位置も併せてセンサS1〜S4により同様に検出可能である。
図18(a)及び図18(b)は、上記のようにして無線タグ回路素子Toの情報読み取り(又は書き込み)及びタグテープ3Aの切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図18(a)は上面図、図18(b)は下面図である。また図19(a)は、図18中XIXA−XIXA′断面による横断面図であり、図19(b)は、図18中XIXB−XIXB′断面による横断面図である。
これら図18(a)、図18(b)、及び図19(a)、図19(b)において、無線タグラベルTは、前述のように3層構造となっており、表面側(図19中上側)よりその反対側(図19中下側)へ向かって、感熱紙3c、粘着層3b、剥離紙3aの順で積層している。そして、前述のように感熱紙3cの裏側に、IC回路部150及びアンテナ151からなる無線タグ回路素子Toが備えられる(Toは図19(a)中上下逆向きでも良い。)とともに、感熱紙3cの表面に印字R(この例では「AA−AA」の文字)が印刷されている。タグテープ3Aに無線タグ回路素子Toが備えられることにより、タグテープ3Aの無線タグ回路素子Toが存在する箇所では、図19(a)のようにその断面は凸形状となり、一方、タグテープ3Aの無線タグ回路素子Toが存在しない箇所では、図19(b)のようにその断面凸形状とならず略長方形となる。
上記のような基本構成のタグラベル作成装置1において、本実施形態の最大の特徴はプラテンローラ26の構造にある。以下、この詳細について説明する。
上記のように、タグテープ3Aに無線タグ回路素子Toが備えられることにより、タグテープ3Aの断面はわずかに凸形状となり、タグテープ3Aの一部とプラテンローラ26との間に隙間を生じて当接面に対して均一な押圧力を付与することができなくなり、搬送時にタグテープ3Aが斜行したり、かすれ等の印字不良が生じたりして、安定的な搬送を確実に行うことができなくなる虞がある。この様な問題を回避するために、本実施形態では、プラテンローラ26に小径ローラ(第2ローラ)が近接して設けられている。図20(a)はこの構成を示す正面図、図20(b)はこの構成を示す紙面の左方向から見た側面図、図20(c)は図20(b)中C−C′断面における矢視断面図である。なお、図20(a)ではタグテープは紙面に垂直に搬送されるものとし、図20(a)〜(c)ではタグテープの厚みを誇張して実際よりも厚く示している。
図20(a)〜(c)に示すように、プラテンローラ26(第1ローラ)はローラ軸26Aに対し固定され、プラテン用モータ208により回転駆動される。プラテンローラ26の両側には小径ローラ(第2ローラ)270、272が、それぞれローラ軸270A、272Aの周りに回転可能に設置されている(あるいはローラ軸270A,272Aに対し固定され、これらローラ軸270A,272Aが軸受手段等を介し回転可能に支持されていてもよい)。
また、プラテンローラ26のローラ軸26Aは、図示しない公知の支持機構を介し、タグテープ3Aの搬送中に、タグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L1に移動(相対変位)可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には一方向(図20(a)中の下方向)に圧力P2(矢印参照)が付与されている。なお、この際、テープ走行前の準備段階等において不用意な動作や衝突破損を防止するために、例えばプラテンローラ26の下端面が上記小径ローラ270,272の下端面よりわずかに下方位置となった時点でそれより下方へのプラテンローラ26の移動を阻止するストッパ(図示せず)を設けてもよい。
さらに、印字ヘッド31は、図示しない公知の支持機構を介し、プラテンローラ26によるタグテープ3Aの搬送中に、タグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L2に移動(相対変位)可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には他の方向(図20(a)中の上方向)に圧力P1(但しP1>P2、矢印参照)が付与されている。
一方、小径ローラ270、272のそれぞれのローラ軸270A、272Aは装置側に固定され、タグテープ3Aの搬送中においてはタグテープ3Aに対しその相対位置が固定されている。
プラテンローラ26はタグテープ3Aの無線タグ回路素子Toが備えられた凸部(図19(a)参照)に当接可能に(この例ではローラ軸26Aの軸方向中央部側に)配置されており、小径ローラ270、272は上記の場合にタグテープ3Aの凸部以外の部分に当接するように配置されている。また、プラテンローラ26のローラ軸方向寸法はタグテープ3Aの凸部の幅方向における最大寸法以上で、タグテープ3Aの幅方向最小寸法以下となっている。このような構成の下に、印字ヘッド31がタグテープ3Aの無線タグ回路素子Toの存在する領域に当接して、印字素子によりタグテープ3Aの印字面に印字が行われる。
小径ローラ270、272は、それぞれローラ軸270A、272Aによる片持ち構造により支持されており、これによって全ローラ軸を両持ち構造とした場合のように各ローラ軸が錯綜して複雑な支持構造となるのを抑制し、構造を簡素化することができる。なお、この例ではプラテンローラ26を両持ち構造としているが、勿論プラテンローラ26を片持ち構造にしてもよい。
プラテンローラ26、及び小径ローラ270、272のうち少なくともいずれかは弾性体により構成されており、これにより、弾性体の弾力性を利用して柔軟かつ確実にタグテープ3Aを印字ヘッド31に向かって押圧し確実に当接させることができる。
図20(c)に示すように、小径ローラ270、272は、プラテンローラ26側に、各ローラのローラ軸270A、272Aと直角方向に対し所定の角度で傾斜した凹形状の傾斜端面を備えている。これにより、プラテンローラ26と小径ローラ270、272とが対向する部分において干渉することを防止し、ローラの耐久性向上や変形防止を図り、また干渉によるローラ押圧機能の阻害や性能低下を防止することができる。
このように構成した本実施形態によれば、前述したようにプラテンローラ用モータ208によってプラテンローラ26が駆動されることでタグテープ3Aが搬送される際、タグテープ3Aに凸部があったとしても、上記したようなプラテンローラ26と小径ローラ270,272との相対変位構造により、タグテープ3Aをローラとの間に隙間を生じさせることなく略均一に当接させ、当接面に対して略均一な押圧力を付与することができる。これにより、搬送時にタグテープ3Aが斜行したり、一部分だけに押圧力が集中することがなくなるので、安定的な搬送を確実に行うことができるとともに、かすれ等の印字不良のない良好な印字を行うことができる。
なお、本発明は、上記一実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)小径ローラがプラテンローラの一方側のみに近接して設けられる場合
図21は、この変形例におけるプラテンローラと小径ローラの構成を示す正面図であり、図21ではタグテープは紙面に垂直に搬送されるものとし、タグテープの厚みを誇張して厚く示している。
この変形例では、プラテンローラ26がタグテープ3Aの幅方向一方側に位置する凸部に当接可能なように設けられている。また、小径ローラ274は、タグテープ3Aの幅方向他方側に当接するように1つ設けられており、ローラ軸274Aの周りに回転可能に設置されている(あるいはローラ軸274Aに対し固定され、ローラ軸274Aが軸受手段等を介し回転可能に支持されていてもよい)。さらに、プラテンローラ26、及び小径ローラ274は、それぞれのローラ軸26A,274Aによる片持ち構造により支持されている。
この変形例でも、プラテンローラ26のローラ軸26Aは、タグテープ3Aの搬送中にタグテープ3Aに対し、タグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L3に図示しない公知の支持機構を介し移動可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には一方向(図21中の下方向)に圧力P2(矢印参照)が付与されている。なお前述のようなストッパを設けてもよい。
また、印字ヘッド31は、プラテンローラ26によるタグテープ3Aの搬送中にタグテープ3Aに対しタグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L4に図示しない公知の支持機構を介し移動可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には他の方向(図21中の上方向)に圧力P1(但しP1>P2、矢印参照)が付与されている。
一方、小径ローラ274のローラ軸274Aはタグテープ3Aの搬送中においてはタグテープ3Aに対しその相対位置が固定されている。これ以外の構成は、図20に示したものと同様である。
この変形例によれば、特にタグテープ3Aの幅方向一方側の一部に凸部がある場合に、その幅方向一方側に位置するプラテンローラ26が凸部に当接し、1つの小径ローラ274が幅方向他方側に位置する凸部以外の部分に当接することで、ローラとの間に隙間を生じさせることなく略均一に印字ヘッド31に対しタグテープ3Aを当接させることができる。
(2)印字ヘッドを固定し、プラテンローラ及び小径ローラを上下動可能とした場合
図22は、この変形例におけるプラテンローラと小径ローラの構成を示す正面図であり、図22ではタグテープは紙面に垂直に搬送されるものとし、タグテープの厚みを誇張して厚く示している。図20と同等の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
この変形例では、プラテンローラ26及び小径ローラ270、272の配置に関しては、図20で説明した実施形態と同様であるが、プラテンローラ26、及び小径ローラ270、272のそれぞれのローラ軸26A及び270A、272Aが、タグテープ3Aの搬送中にタグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L5、及びL6、L7に図示しない公知の支持機構を介し移動可能となっている。そして、特にこの例では、プラテンローラ26のローラ軸26Aは図示しない付勢手段により常には一方向(図22中の下方向)に圧力P1(矢印参照)が付与されており、小径ローラ270,272のローラ軸270A,272Aは、図示しない付勢手段により常には一方向(図22中の下方向)に圧力P2(但しP1≒P2、矢印参照)が付与されている。
一方、印字ヘッド31はタグテープ3Aの搬送中においてはタグテープ3Aに対しその相対位置が固定されている。これ以外の構成は、図20に示したものと同様であり、この変形例も、図20で説明した実施形態と同様の作用効果を奏する。
(3)プラテンローラを固定し、小径ローラ及び印字ヘッドを上下動可能とした場合
図23は、この変形例におけるプラテンローラと小径ローラの構成を示す正面図であり、図23ではタグテープは紙面に垂直に搬送されるものとし、タグテープの厚みを誇張して厚く示している。図20と同等の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
この変形例では、プラテンローラ26及び小径ローラ270、272の配置に関しては、図20で説明した実施形態と同様であるが、小径ローラ270、272のそれぞれのローラ軸270A、272Aがタグテープ3Aの搬送中に、タグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L8、L9に図示しない公知の支持機構を介し移動可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には一方向(図23中の下方向)に圧力P2(矢印参照)が付与されている。
また、印字ヘッド31は、タグテープ3Aの搬送中に、タグテープ3Aの搬送方向と交差する方向、即ちタグテープ3Aに対し遠近する方向L10に図示しない公知の支持機構を介し移動可能となっており、特にこの例では、図示しない付勢手段により常には他の方向(図23中の上方向)に圧力P1(但しP1>P2、矢印参照)が付与されている。
一方、プラテンローラ26はタグテープ3Aの搬送中においてはタグテープ3Aに対しその相対位置が固定されている。これ以外の構成は、図20に示したものと同様であり、この変形例も、図20で説明した実施形態と同様の作用効果を奏する。
(4)プラテンローラが所定の角度で傾斜した傾斜端面を備える場合
図24は、この変形例におけるプラテンローラと小径ローラの構成を示す断面図であり、図24ではタグテープは紙面に垂直に搬送されるものとし、タグテープの厚みを誇張して厚く示している。
この変形例では、プラテンローラ26aが、ローラ軸26Aと直角方向に対し所定の角度で傾斜した傾斜端面を備え、プラテンローラ26aの軸方向端面が凹形状となっている。また、小径ローラ276、278のプラテンローラ26側の端面は、ローラ断面内で図20で説明した実施形態とは逆方向に傾斜した凸形状の傾斜端面を備えている。
この変形例によっても、プラテンローラ26と小径ローラ276、278とが対向する部分において干渉することを防止し、ローラの耐久性向上や変形防止を図り、また干渉によるローラ押圧機能の阻害や性能低下を防止することができる。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。