JP2006304842A - 摺動機構、ミシンのルーパ機構及びミシンの針棒駆動機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】WPC処理によりディンプルを形成した部品に摺接する部品の摩耗を抑制する。
【解決手段】縫い針に通された上糸を捕捉するルーパ10が取り付けられ、所定方向に往復運動するルーパ抱き13と、ルーパ抱き13が所定方向に摺動可能に挿通され、所定方向に略直交する方向に延びる軸線周りに揺動するルーパ抱きガイド14と、ルーパ抱きガイド14を揺動可能に摺接保持するルーパ抱きガイド保持部15と、を備えるミシンのルーパ機構1において、ルーパ抱きガイド14は、WPC処理によりルーパ抱き13との摺接面にディンプル14dが形成された後に焼き戻し処理が施されてなる。
【選択図】図1
【解決手段】縫い針に通された上糸を捕捉するルーパ10が取り付けられ、所定方向に往復運動するルーパ抱き13と、ルーパ抱き13が所定方向に摺動可能に挿通され、所定方向に略直交する方向に延びる軸線周りに揺動するルーパ抱きガイド14と、ルーパ抱きガイド14を揺動可能に摺接保持するルーパ抱きガイド保持部15と、を備えるミシンのルーパ機構1において、ルーパ抱きガイド14は、WPC処理によりルーパ抱き13との摺接面にディンプル14dが形成された後に焼き戻し処理が施されてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、摺動機構、摺動機構を用いたミシンのルーパ機構及びミシンの針棒駆動機構に関する。
従来、環縫いロックミシン等においては、部品同士が高速で摺動する上ルーパ機構や針棒駆動機構等がある。例えば、上ルーパ機構においては、上ルーパは軸状に形成された上ルーパ抱きにより保持されており、上ルーパ抱きは円柱状に形成された上ルーパ抱きガイドにより軸方向に摺動可能に保持され、上ルーパ抱きガイドは上ルーパ抱きガイド支えにより円周方向に摺動可能に保持されている。
これらの部品は、一般に金属材料で形成されており、摺接面のフレッチング摩耗や焼き付きを防止するため、摺接面には給油機構により給油がなされているが、給油機構を設けると油の飛散により縫製物を汚してしまうという問題があることから、近年では潤滑にグリースを用いる無給油化が望まれている。
無給油化を実現するため、部品(上ルーパ抱きや上ルーパ抱きガイド)の摺接面にコーティング処理(TiN、DLC等のセラミック皮膜や、潤滑用の硫化モリブデン、テフロン(登録商標)コーティング皮膜)をする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、上ルーパ抱きガイドの摺接面にWPC処理等によりディンプルを形成し、このディンプルにグリースが溜まることにより無給油環境下における潤滑を向上させる方法も採用されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第2846304号公報
特開平9−38368号公報
これらの部品は、一般に金属材料で形成されており、摺接面のフレッチング摩耗や焼き付きを防止するため、摺接面には給油機構により給油がなされているが、給油機構を設けると油の飛散により縫製物を汚してしまうという問題があることから、近年では潤滑にグリースを用いる無給油化が望まれている。
無給油化を実現するため、部品(上ルーパ抱きや上ルーパ抱きガイド)の摺接面にコーティング処理(TiN、DLC等のセラミック皮膜や、潤滑用の硫化モリブデン、テフロン(登録商標)コーティング皮膜)をする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、上ルーパ抱きガイドの摺接面にWPC処理等によりディンプルを形成し、このディンプルにグリースが溜まることにより無給油環境下における潤滑を向上させる方法も採用されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、一方の部品の表面にディンプルを形成すると、摺動部の潤滑を向上させる点では効果的ではあるが、他方の部品との摺接面積が小さくなるとともに表面が硬化するため、摺接面にかかる面圧が大きくなり、他方の部品の表面を摩耗させてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、WPC処理によりディンプルを形成した部品に摺接する部品の摩耗を抑制することができる摺動機構、ミシンのルーパ機構及びミシンの針棒駆動機構を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、第1の機械要素と第2の機械要素を備え、前記第1の機械要素と前記第2の機械要素の相対的動作に伴い、前記第1の機械要素と前記第2の機械要素の動作表面が互いに摺接する摺動機構において、一方の機械要素は、他方の機械要素との摺接面にWPC処理によりディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする。
ここで、WPC処理とは、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで摺動部の表面に噴射し、摺動部の表面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺動部の表面を硬化させる処理をいう。
ここで、WPC処理とは、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで摺動部の表面に噴射し、摺動部の表面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺動部の表面を硬化させる処理をいう。
請求項1に記載の発明によれば、第1の機械要素と第2の機械要素のうち、一方の機械要素は、WPC処理により表面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、一方の機械要素は一旦硬化した後に軟化され、靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって第1の機械要素と第2の機械要素の潤滑を高めることができるとともに、一方の機械要素から他方の機械要素への攻撃性が低下するため、他方の機械要素の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって第1の機械要素と第2の機械要素の潤滑を高めることができるとともに、一方の機械要素から他方の機械要素への攻撃性が低下するため、他方の機械要素の摩耗を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、縫い針に通された上糸を捕捉するルーパが取り付けられ、所定方向に往復運動するルーパ抱きと、前記ルーパ抱きが前記所定方向に摺動可能に挿通され、前記所定方向に略直交する方向に延びる軸線周りに揺動するルーパ抱きガイドと、を備えるミシンのルーパ機構において、前記ルーパ抱きガイドは、WPC処理により前記ルーパ抱きとの摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ルーパ抱きガイドは、WPC処理によりルーパ抱きとの摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きとルーパ抱きガイドの潤滑を高めることができる。また、このルーパ抱きガイドには焼き戻し処理が施されているので、ルーパ抱きガイドは一旦硬化した後に軟化され、ルーパ抱きガイドの靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きとルーパ抱きガイドの潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きへの攻撃性が低下するため、ルーパ抱きの摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きとルーパ抱きガイドの潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きへの攻撃性が低下するため、ルーパ抱きの摩耗を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のミシンのルーパ機構において、前記ルーパ抱きガイドを揺動可能に摺接保持するルーパ抱きガイド保持部を備え、前記ルーパ抱きガイドは、WPC処理により前記ルーパ抱きガイド保持部との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、ルーパ抱きガイドは、WPC処理によりルーパ抱きガイド保持部との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きガイドとルーパ抱きガイド保持部の潤滑を高めることができる。また、このルーパ抱きガイドには焼き戻し処理が施されているので、ルーパ抱きガイドは一旦硬化した後に軟化され、ルーパ抱きガイドの靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きガイドとルーパ抱きガイド保持部の潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きガイド保持部への攻撃性が低下するため、ルーパ抱きガイド保持部の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きガイドとルーパ抱きガイド保持部の潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きガイド保持部への攻撃性が低下するため、ルーパ抱きガイド保持部の摩耗を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、縫い針を保持し、ミシンモータの駆動力により上下動する針棒と、前記針棒の上方で当該針棒を上下動可能に摺接保持する上保持部と、を備えるミシンの針棒駆動機構において、前記上保持部は、WPC処理により前記針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、上保持部は、WPC処理により針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上保持部と針棒の潤滑を高めることができる。また、この上保持部には焼き戻し処理が施されているので、上保持部は一旦硬化した後に軟化され、上保持部の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、上保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、上保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のミシンの針棒駆動機構において、前記針棒の下方で当該針棒を上下動可能に摺接保持する下保持部を備え、前記下保持部は、WPC処理により前記針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、下保持部は、WPC処理により針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって下保持部と針棒の潤滑を高めることができる。また、この下保持部には焼き戻し処理が施されているので、下保持部は一旦硬化した後に軟化され、下保持部の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって下保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、下保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって下保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、下保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
請求項1に記載の発明によれば、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって第1の機械要素と第2の機械要素の潤滑を高めることができるとともに、一方の機械要素から他方の機械要素への攻撃性が低下するため、他方の機械要素の摩耗を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きとルーパ抱きガイドの潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きへの攻撃性が低下するため、ルーパ抱きの摩耗を抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まってルーパ抱きガイドとルーパ抱きガイド保持部の潤滑を高めることができるとともに、ルーパ抱きガイドのルーパ抱きガイド保持部への攻撃性が低下するため、ルーパ抱きガイド保持部の摩耗を抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、上保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
請求項5に記載の発明によれば、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって下保持部と針棒の潤滑を高めることができるとともに、下保持部の針棒への攻撃性が低下するため、針棒の摩耗を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る摺動機構、ミシンのルーパ機構及びミシンの針棒駆動機構の最良の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、摺動機構を有するミシンのルーパ機構及びミシンの針棒駆動機構について説明する。
<ミシンのルーパ機構>
図1及び図2に示すように、ミシンのルーパ機構1(以下、ルーパ機構1という)は、ミシンモータからの駆動力が伝達されて揺動する上ルーパ抱き腕駆動軸11の一端に上ルーパ腕12がねじ12aにより取り付けられ、上ルーパ抱き腕駆動軸11の揺動とともに上ルーパ腕12も揺動するようになっている。上ルーパ腕12は上ルーパ抱き腕駆動軸11の軸線方向に略直交する方向に延びるように取り付けられており、この上ルーパ腕12の先端には、固定ピン12bにより上ルーパ抱き13が取り付けられている。
図1及び図2に示すように、ミシンのルーパ機構1(以下、ルーパ機構1という)は、ミシンモータからの駆動力が伝達されて揺動する上ルーパ抱き腕駆動軸11の一端に上ルーパ腕12がねじ12aにより取り付けられ、上ルーパ抱き腕駆動軸11の揺動とともに上ルーパ腕12も揺動するようになっている。上ルーパ腕12は上ルーパ抱き腕駆動軸11の軸線方向に略直交する方向に延びるように取り付けられており、この上ルーパ腕12の先端には、固定ピン12bにより上ルーパ抱き13が取り付けられている。
この上ルーパ抱き13は、円柱状に形成されるとともにその先端に上ルーパ10が取り付けられており、上ルーパ抱き13の軸線方向が上ルーパ抱き腕駆動軸11及び上ルーパ腕12の長手方向に略直交するように取り付けられ、上ルーパ腕12の揺動とともに上ルーパ抱き13も駆動するようになっている。上ルーパ抱き13は、当該上ルーパ抱き13の駆動を案内する上ルーパ抱きガイド14に挿通されている。上ルーパ抱きガイド14は、円柱状に形成されており、上ルーパ抱き13は、その円周面から軸線に対して直交するように挿通されている。この上ルーパ抱きガイド14は、上ルーパ抱きガイド保持部15内に円周方向に沿って軸周りに摺動可能な状態で設けられている。
すなわち、ルーパ機構1においては、上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14により摺動機構を構成し、さらには、上ルーパ抱きガイド14と上ルーパ抱きガイド保持部15とにより摺動機構を構成している。
すなわち、ルーパ機構1においては、上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14により摺動機構を構成し、さらには、上ルーパ抱きガイド14と上ルーパ抱きガイド保持部15とにより摺動機構を構成している。
上ルーパ抱きガイド保持部15には、前後方向に円形状に貫通された貫通孔15aが形成され、上下方向に円形状に貫通された貫通孔15bが形成されている。貫通孔15aは、上ルーパ抱きガイド14の外径よりも若干大きな径を有するように形成され、上ルーパ抱きガイド14を収容できるようになっている。貫通孔15bは、上ルーパ抱き13を挿通可能な大きさに形成され、上ルーパ抱き13が上ルーパ抱きガイド保持部15の上下方向に移動できるようになっている。上ルーパ抱きガイド保持部15は、ねじ16によりミシンフレームF(図2参照)に固定されている。また、上ルーパ抱きガイド保持部15の前面には、上ルーパ抱きガイド蓋18がねじ18aにより取り付けられている。
ここで、上ルーパ抱き13の外周面及び上ルーパ抱きガイド保持部15の貫通孔15aの内周面には、窒化チタン(TiN)皮膜13aがコーティングされている。これは、上ルーパ抱き13の耐摩耗性や耐久性(長寿命化)を図るためである。なお、上ルーパ抱き13の外周面への皮膜は、窒化チタンに限らず、DLC(Diamond Like a Coating)、硫化モリブデン(MoS2)、テフロン等をコーティングするものであってもよい。
上ルーパ抱きガイド14は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、上ルーパ抱き13及び上ルーパ抱きガイド保持部15との摺接面にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
ここで、WPC処理は、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで上ルーパ抱き13及び上ルーパ抱きガイド保持部15との摺接面に噴射し、これらの摺接面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺接面を硬化させる処理である。また、二度目の焼き戻し温度は250℃〜350℃の範囲内で調節する。
上ルーパ抱きガイド14は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、上ルーパ抱き13及び上ルーパ抱きガイド保持部15との摺接面にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
ここで、WPC処理は、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで上ルーパ抱き13及び上ルーパ抱きガイド保持部15との摺接面に噴射し、これらの摺接面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺接面を硬化させる処理である。また、二度目の焼き戻し温度は250℃〜350℃の範囲内で調節する。
<ルーパ機構の動作>
次に、ルーパ機構の動作について説明する。
ミシンモータの駆動により上ルーパ抱き腕駆動軸11を揺動させると、上ルーパ抱き腕駆動軸11に取り付けられた上ルーパ腕12の先端は上下方向に揺動する。上ルーパ腕12の揺動により、上ルーパ腕12に取り付けられた上ルーパ抱き13は上下方向に揺動する。このとき、上ルーパ抱き13は上ルーパ抱きガイド14に挿通されており、上ルーパ抱き13は上ルーパ抱きガイド14に対して摺動する。
ここで、図3に示すように、上ルーパ抱きガイド14には、WPC処理によりディンプル14dが形成されているため、ディンプル14dは上ルーパ抱き13の窒化チタン被膜13aと接触することはなく、上ルーパ抱きガイド14のうち、ディンプル14d以外の部分が上ルーパ抱き13と接触し、摺動面積は小さくなる。
次に、ルーパ機構の動作について説明する。
ミシンモータの駆動により上ルーパ抱き腕駆動軸11を揺動させると、上ルーパ抱き腕駆動軸11に取り付けられた上ルーパ腕12の先端は上下方向に揺動する。上ルーパ腕12の揺動により、上ルーパ腕12に取り付けられた上ルーパ抱き13は上下方向に揺動する。このとき、上ルーパ抱き13は上ルーパ抱きガイド14に挿通されており、上ルーパ抱き13は上ルーパ抱きガイド14に対して摺動する。
ここで、図3に示すように、上ルーパ抱きガイド14には、WPC処理によりディンプル14dが形成されているため、ディンプル14dは上ルーパ抱き13の窒化チタン被膜13aと接触することはなく、上ルーパ抱きガイド14のうち、ディンプル14d以外の部分が上ルーパ抱き13と接触し、摺動面積は小さくなる。
<実施例>
図4は、同じ材料、大きさ、形状を有するサンプルを三つ用意し、同じ実験条件で上ルーパ抱きガイド14に対して上ルーパ抱き13をそれぞれ同じ回数、同じ時間で摺動させたときの各サンプルのビッカース硬さ(荷重2.94N)を測定した結果を示したものである。また、図5は、図4の結果を棒グラフに示したものである。
図4は、同じ材料、大きさ、形状を有するサンプルを三つ用意し、同じ実験条件で上ルーパ抱きガイド14に対して上ルーパ抱き13をそれぞれ同じ回数、同じ時間で摺動させたときの各サンプルのビッカース硬さ(荷重2.94N)を測定した結果を示したものである。また、図5は、図4の結果を棒グラフに示したものである。
サンプル1においては、母材である低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理及び焼き戻し処理を施した後のビッカース硬さが860.0HVであり、この表面にWPC処理を施すとビッカース硬さが1034.7HVと硬くなった。さらに、WPC処理後に再度焼き戻し処理を施すとビッカース硬さが880.4HVと軟化した。すなわち、WPC処理を施すことにより母材を174.7HVだけ硬化させることができ、WPC処理により硬化した母材に再度焼き戻し処理を施すことにより、母材を154.3HVだけ軟化させることができる。
サンプル2においては、母材である低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理及び焼き戻し処理を施した後のビッカース硬さが863.2HVであり、この表面にWPC処理を施すとビッカース硬さが1064.0HVと硬くなった。さらに、WPC処理後に再度焼き戻し処理を施すとビッカース硬さが883.3HVと軟化した。すなわち、WPC処理を施すことにより母材を200.8HVだけ硬化させることができ、WPC処理により硬化した母材に再度焼き戻し処理を施すことにより、母材を180.7HVだけ軟化させることができる。
サンプル3においては、母材である低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理及び焼き戻し処理を施した後のビッカース硬さが894.0HVであり、この表面にWPC処理を施すとビッカース硬さが1060.3HVと硬くなった。さらに、WPC処理後に再度焼き戻し処理を施すとビッカース硬さが860.6HVと軟化した。すなわち、WPC処理を施すことにより母材を166.3HVだけ硬化させることができ、WPC処理により硬化した母材に再度焼き戻し処理を施すことにより、母材を199.7HVだけ軟化させることができる。
これらの結果より、母材にはWPC処理によるディンプルを形成しつつも、母材の硬さをWPC処理前の硬さに近い状態に戻すことができる。
<実施形態の作用効果>
以上のように、実施形態におけるルーパ機構1によれば、上ルーパ抱きガイド14は、WPC処理により上ルーパ抱き13との摺接面にディンプル14dが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプル14dに溜まって上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14の潤滑を高めることができる。また、この上ルーパ抱きガイド14には焼き戻し処理が施されているので、上ルーパ抱きガイド14は軟化され、上ルーパ抱きガイド14の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプル14dに溜まって上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14の潤滑を高めることができるとともに、上ルーパ抱きガイド14の上ルーパ抱き13への攻撃性が低下するため、上ルーパ抱き13の摩耗を抑制することができる。
以上のように、実施形態におけるルーパ機構1によれば、上ルーパ抱きガイド14は、WPC処理により上ルーパ抱き13との摺接面にディンプル14dが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプル14dに溜まって上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14の潤滑を高めることができる。また、この上ルーパ抱きガイド14には焼き戻し処理が施されているので、上ルーパ抱きガイド14は軟化され、上ルーパ抱きガイド14の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプル14dに溜まって上ルーパ抱き13と上ルーパ抱きガイド14の潤滑を高めることができるとともに、上ルーパ抱きガイド14の上ルーパ抱き13への攻撃性が低下するため、上ルーパ抱き13の摩耗を抑制することができる。
また、上ルーパ抱きガイド14は、WPC処理により上ルーパ抱きガイド保持部15との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上ルーパ抱きガイド14と上ルーパ抱きガイド保持部15の潤滑を高めることができる。また、この上ルーパ抱きガイド14には焼き戻し処理が施されているので、上ルーパ抱きガイド14は軟化され、上ルーパ抱きガイド14の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上ルーパ抱きガイド14と上ルーパ抱きガイド保持部15の潤滑を高めることができるとともに、上ルーパ抱きガイド14の上ルーパ抱きガイド保持部15への攻撃性が低下するため、上ルーパ抱きガイド保持部15の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって上ルーパ抱きガイド14と上ルーパ抱きガイド保持部15の潤滑を高めることができるとともに、上ルーパ抱きガイド14の上ルーパ抱きガイド保持部15への攻撃性が低下するため、上ルーパ抱きガイド保持部15の摩耗を抑制することができる。
<その他>
なお、本発明の摺動機構は、ミシンのルーパ機構以外にも適用可能である。例えば、ミシンの針棒駆動機構(以下、針棒駆動機構という。)に適用することも可能である。
具体的に説明すると、図6及び図7に示すように、針棒駆動機構2は、ミシンモータからの駆動力が伝達されて揺動する針棒駆動軸21を備え、この針棒駆動軸21の一端に駆動軸メタル22及び針棒駆動腕23がねじ23aにより取り付けられている。針棒駆動腕23は、針棒駆動軸21の軸線方向に略直交する方向に延びるように形成されており、その先端部は二股に形成されている。針棒駆動腕23における二股に形成された先端部には、ピン24及び油芯25が止めねじ26により取り付けられている。また、針棒駆動腕23における二股に形成された先端部には、ピン24及び座金27により針棒駆動リンク28の上端部が回動自在に連結されている。針棒駆動リンク28の下端部には、ピン29を連結孔30aに通すことにより針棒30が連結されている。
なお、本発明の摺動機構は、ミシンのルーパ機構以外にも適用可能である。例えば、ミシンの針棒駆動機構(以下、針棒駆動機構という。)に適用することも可能である。
具体的に説明すると、図6及び図7に示すように、針棒駆動機構2は、ミシンモータからの駆動力が伝達されて揺動する針棒駆動軸21を備え、この針棒駆動軸21の一端に駆動軸メタル22及び針棒駆動腕23がねじ23aにより取り付けられている。針棒駆動腕23は、針棒駆動軸21の軸線方向に略直交する方向に延びるように形成されており、その先端部は二股に形成されている。針棒駆動腕23における二股に形成された先端部には、ピン24及び油芯25が止めねじ26により取り付けられている。また、針棒駆動腕23における二股に形成された先端部には、ピン24及び座金27により針棒駆動リンク28の上端部が回動自在に連結されている。針棒駆動リンク28の下端部には、ピン29を連結孔30aに通すことにより針棒30が連結されている。
針棒30の上端部30tには、針棒30を軸線方向に沿って摺動可能となるように保持する円筒状の針棒上メタル31が設けられており、その上端部にはキャップねじ32が螺合されている。
針棒30の下端部30bには、針棒30を軸線方向に沿って摺動可能となるように保持する円筒状の針棒下メタル33が設けられており、その下端部には針留め抱き34が取り付けられている。この針留め抱き34には、糸案内35及び針糸押さえ板36が針糸押さえばね37及びねじ38により取り付けられている。また、針留め抱き34には、針留め39がねじ39aにより取り付けられており、この針留め39の下端部には縫い針40が止めねじ40aにより取り付けられている。
すなわち、針棒駆動機構2においては、針棒30と針棒上メタル31により摺動機構を構成し、さらには、針棒30と針棒下メタル33により摺動機構を構成している。
針棒30の下端部30bには、針棒30を軸線方向に沿って摺動可能となるように保持する円筒状の針棒下メタル33が設けられており、その下端部には針留め抱き34が取り付けられている。この針留め抱き34には、糸案内35及び針糸押さえ板36が針糸押さえばね37及びねじ38により取り付けられている。また、針留め抱き34には、針留め39がねじ39aにより取り付けられており、この針留め39の下端部には縫い針40が止めねじ40aにより取り付けられている。
すなわち、針棒駆動機構2においては、針棒30と針棒上メタル31により摺動機構を構成し、さらには、針棒30と針棒下メタル33により摺動機構を構成している。
ここで、針棒30の外周面には、窒化チタン(TiN)皮膜がコーティングされている。これは、針棒30の耐摩耗性や耐久性(長寿命化)を図るためである。なお、針棒30の外周面への皮膜は、窒化チタンに限らず、DLC(Diamond Like a Coating)、硫化モリブデン(MoS2)、テフロン等をコーティングするものであってもよい。
針棒上メタル31は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、針棒30との摺接部にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
針棒下メタル33は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、針棒30との摺接部にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
ここで、WPC処理は、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで針棒上メタル31及び針棒下メタル33の針棒30との摺接面に噴射し、当該摺接面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺接面を硬化させる処理である。また、二度目の焼き戻し温度は250℃〜350℃の範囲内で調節する。
針棒上メタル31は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、針棒30との摺接部にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
針棒下メタル33は、低炭素合金鋼に浸炭焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施し、さらに、針棒30との摺接部にWPC処理によりディンプルを形成するとともに、再度焼き戻し処理を施すことにより形成されている。
ここで、WPC処理は、微小なショット(20μm〜100μm程度)を噴射速度100m/s〜300m/sで針棒上メタル31及び針棒下メタル33の針棒30との摺接面に噴射し、当該摺接面にディンプル(凹部)を形成するとともに、摺接面を硬化させる処理である。また、二度目の焼き戻し温度は250℃〜350℃の範囲内で調節する。
<針棒駆動機構の動作>
次に、針棒駆動機構の動作について説明する。
ミシンモータの駆動により針棒駆動軸21を揺動させると、針棒駆動軸21に取り付けられた針棒駆動腕23の先端は上下方向に揺動する。針棒駆動腕23の揺動により、針棒駆動腕23に針棒駆動リンク28を介して取り付けられた針棒30はその軸線方向(図6における上下方向)に駆動する。針棒30が駆動することにより、針棒30が挿通された針棒上メタル31及び針棒下メタル33は針棒30の外周面と摺接する。
ここで、針棒上メタル31及び針棒下メタル33の内周面には、WPC処理によりディンプルが形成されているため、ディンプルは針棒30の外周面と接触することはなく、針棒上メタル31及び針棒下メタル33のうち、ディンプル以外の部分が針棒30と接触し、摺接面積は小さくなる。
次に、針棒駆動機構の動作について説明する。
ミシンモータの駆動により針棒駆動軸21を揺動させると、針棒駆動軸21に取り付けられた針棒駆動腕23の先端は上下方向に揺動する。針棒駆動腕23の揺動により、針棒駆動腕23に針棒駆動リンク28を介して取り付けられた針棒30はその軸線方向(図6における上下方向)に駆動する。針棒30が駆動することにより、針棒30が挿通された針棒上メタル31及び針棒下メタル33は針棒30の外周面と摺接する。
ここで、針棒上メタル31及び針棒下メタル33の内周面には、WPC処理によりディンプルが形成されているため、ディンプルは針棒30の外周面と接触することはなく、針棒上メタル31及び針棒下メタル33のうち、ディンプル以外の部分が針棒30と接触し、摺接面積は小さくなる。
以上のように、実施形態における針棒駆動機構2によれば、針棒上メタル31は、WPC処理により針棒30との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒上メタル31と針棒30の潤滑を高めることができる。また、この針棒上メタル31には焼き戻し処理が施されているので、針棒上メタル31は一旦硬化後に軟化され、針棒上メタル31の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒上メタル31と針棒30の潤滑を高めることができるとともに、針棒上メタル31の針棒30への攻撃性が低下するため、針棒30の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒上メタル31と針棒30の潤滑を高めることができるとともに、針棒上メタル31の針棒30への攻撃性が低下するため、針棒30の摩耗を抑制することができる。
また、針棒下メタル33は、WPC処理により針棒30との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなるので、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒下メタル33と針棒30の潤滑を高めることができる。また、この針棒下メタル33には焼き戻し処理が施されているので、針棒下メタル33は一旦硬化後に軟化され、針棒下メタル33の靱性を高めることができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒下メタル33と針棒30の潤滑を高めることができるとともに、針棒下メタル33の針棒30への攻撃性が低下するため、針棒30の摩耗を抑制することができる。
これにより、グリース等の潤滑剤がディンプルに溜まって針棒下メタル33と針棒30の潤滑を高めることができるとともに、針棒下メタル33の針棒30への攻撃性が低下するため、針棒30の摩耗を抑制することができる。
1 ミシンのルーパ機構(摺動機構)
2 ミシンの針棒駆動機構(摺動機構)
10 上ルーパ(ルーパ)
13 上ルーパ抱き(ルーパ抱き)
14 上ルーパ抱きガイド(ルーパ抱きガイド)
14d ディンプル
15 上ルーパ抱きガイド保持部(ルーパ抱きガイド保持部)
30 針棒
31 針棒上メタル(上保持部)
33 針棒下メタル(下保持部)
2 ミシンの針棒駆動機構(摺動機構)
10 上ルーパ(ルーパ)
13 上ルーパ抱き(ルーパ抱き)
14 上ルーパ抱きガイド(ルーパ抱きガイド)
14d ディンプル
15 上ルーパ抱きガイド保持部(ルーパ抱きガイド保持部)
30 針棒
31 針棒上メタル(上保持部)
33 針棒下メタル(下保持部)
Claims (5)
- 第1の機械要素と第2の機械要素を備え、前記第1の機械要素と前記第2の機械要素の相対的動作に伴い、前記第1の機械要素と前記第2の機械要素の動作表面が互いに摺接する摺動機構において、
一方の機械要素は、他方の機械要素との摺接面にWPC処理によりディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする摺動機構。 - 縫い針に通された上糸を捕捉するルーパが取り付けられ、所定方向に往復運動するルーパ抱きと、前記ルーパ抱きが前記所定方向に摺動可能に挿通され、前記所定方向に略直交する方向に延びる軸線周りに揺動するルーパ抱きガイドと、を備えるミシンのルーパ機構において、
前記ルーパ抱きガイドは、WPC処理により前記ルーパ抱きとの摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とするミシンのルーパ機構。 - 前記ルーパ抱きガイドを揺動可能に摺接保持するルーパ抱きガイド保持部を備え、
前記ルーパ抱きガイドは、WPC処理により前記ルーパ抱きガイド保持部との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする請求項2に記載のミシンのルーパ機構。 - 縫い針を保持し、ミシンモータの駆動力により上下動する針棒と、前記針棒の上方で当該針棒を上下動可能に摺接保持する上保持部と、を備えるミシンの針棒駆動機構において、
前記上保持部は、WPC処理により前記針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とするミシンの針棒駆動機構。 - 前記針棒の下方で当該針棒を上下動可能に摺接保持する下保持部を備え、
前記下保持部は、WPC処理により前記針棒との摺接面にディンプルが形成された後に焼き戻し処理が施されてなることを特徴とする請求項4に記載のミシンの針棒駆動機構。
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-
2005
- 2005-04-26 JP JP2005127789A patent/JP2006304842A/ja active Pending
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