JP2006302633A - 燃料電池用アルミニウム板及びそれを用いたセパレータ並びにエンドプレート及びそれらを用いた燃料電池。 - Google Patents

燃料電池用アルミニウム板及びそれを用いたセパレータ並びにエンドプレート及びそれらを用いた燃料電池。 Download PDF

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Abstract

【課題】電気抵抗(接触抵抗)が低く、且つ耐酸性及び耐アルカリ性にも優れた燃料電池用アルミニウム板、及び、かかるアルミニウム板を用いたセパレータ並びにエンドプレート、更には、それらセパレータ及びエンドプレートを備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】酸化皮膜が除去された、厚さが0.1〜2.0mmのアルミニウム板表面に、導電材と、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂とを含む混合物からなる塗膜28を、0.1〜10μmの厚さにて形成せしめた。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用アルミニウム板及びそれを用いたセパレータ並びにエンドプレート及びそれらを用いた燃料電池に係り、特に、固体高分子型燃料電池のセパレータ及びエンドプレートを作製する際に好適に用いられる燃料電池用アルミニウム板、及び、それを用いて製造されたセパレータ並びにエンドプレート、更には、それらを備えた燃料電池に関するものである。
燃料電池は、使用される電解質によって、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型等に分類される。これらの中でも、陽イオン交換膜を電解質として使用する固体高分子型燃料電池は、他の燃料電池と比較して、運転温度が低く、また、出力密度が高いことから小型化にも適しており、更には、構成部材が固体であり、振動や衝撃に晒される用途にも利用可能である等の長所を有しているところから、近年、車載用電源、定置及び家庭用電源等としての研究、開発が、盛んに行なわれている。
かかる固体高分子型燃料電池は、他の燃料電池と同様に、電解質(陽イオン交換膜)の両面を2枚の電極で挟持してなる単位電池が、セパレータを介して、複数個、積層せしめられて、構成されているのであり(固体高分子型燃料電池スタック)、その両側から2枚のエンドプレートにて挟持された状態にて、所定の燃料電池収容ケース内等に保持される。そして、各単位電池に、水素含有ガス(燃料ガス)及び酸素含有ガス(一般には空気)が供給されると、単位電池において、酸素と水素との電気化学反応により起電力が生じ、また、各単位電池が直列的に接続せしめられているところから、燃料電池全体として、所望とする電圧及び電力が得られるのである。
そこにおいて、固体高分子型燃料電池の単位電池間に介在せしめられるセパレータは、水素含有ガス及び酸素含有ガスのそれぞれの流路を形成し、それらのガスを分離すると共に、隣り合う単位電池双方の電極(一方の単位電池における燃料極及び他方の単位電池における空気極)と接触して、かかる単位電池同士を電気的に接続するものであるところから、燃料電池の発電効率に鑑みれば、その電気抵抗(接触抵抗)は小さいことが望ましい。また、各単位電池における電解質(陽イオン交換膜)は、湿潤状態にて保持されているところ、セパレータより各種イオンが溶出すると、電解質におけるイオン伝導能力が低下する恐れがあることから、セパレータには、耐酸性及び耐アルカリ性が優れていることも要求される。これらの事情により、従来の固体高分子型燃料電池においては、セパレータとして、高密度焼成カーボン板材等の炭素材料よりなるものが、広く用いられている。
しかしながら、炭素材料は脆く、割れやすいものであるため、例えば、炭素材料を用いて、振動や衝撃に晒される環境下において使用される燃料電池用のセパレータを作製する際には、所定以上の厚さとする必要があったのであり、そのような所定以上の厚さとされたセパレータは、燃料電池の小型化を阻害する要因となっていた。
また、炭素材料は、一般的に高価であり、更に、ガスの流路となる多数の溝やフランジを形成せしめる際の加工費も高価であるところから、炭素材料よりなるセパレータを用いることは、燃料電池全体の価格を高騰させる要因ともなっていた。
このため、従来の炭素材料よりなるセパレータに代わるものとして、近年、様々な金属板を用いた燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータについて、研究、開発が盛んに進められているのであり、これまでにも種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1(特開平10−228914号公報)においては、ステンレス鋼等の金属製部材からなる燃料電池用セパレータであって、単位電池の電極との接触面に直接金メッキを施したことを特徴とするものが提案されており、また、特許文献2(特開2003−193206号公報)においては、ステンレス鋼表面に、導電性を有する所定の炭化物系金属介在物及び硼化物系介在物のうちの1種以上が分散、露出しており、かかるステンレス鋼の表面粗さが所定の範囲内とされた固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼が、提案されている。
また、基体(基材)としての金属の表面を、導電性粒子と、接着成分たる樹脂とからなる導電性塗料にて被覆してなる燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータについても研究が進められており、例えば、以下のようなものが提案されている。
具体的には、特許文献3(特開平11−345618号公報)においては、表面を酸洗したオーステナイト系ステンレス鋼を基材とし、導電剤たるグラファイト粉末とカーボンブラックとの混合粉末と、ポリオレフィン系樹脂とからなる導電性塗膜が、基材表面に3〜20μm形成されていることを特徴とする固体高分子型燃料電池用塗装金属セパレータ材料が提案されており、また、特許文献4(特開2002−50366号公報)においては、金属基体の表面が、導電性セラミックスを含む導電性粒子と、フラン樹脂、エポキシ樹脂、又はフッ化ビニリデン樹脂とからなる樹脂組成物にて被覆された固体高分子型燃料電池用金属セパレータが、提案されている。更に、特許文献5(特開2004−111079号公報)においては、Al等のダイカスト製の金属セパレータ基材上に、樹脂を含む金属系導電性塗料によって構成される第一塗装層を設け、該第一塗装層上に、樹脂を含む黒鉛系導電性塗料によって構成される第二塗装層を設けてなる燃料電池用金属セパレータが、提案されている。
これら各特許文献にて提案されている燃料電池用セパレータ材料乃至は燃料電池用セパレータにあっては、何れも、基材として、ステンレス鋼等の金属が用いられているところから、反応ガスの流路となる溝やフランジを、プレス加工やパンチング加工等の比較的簡易で、安価な手法によって形成することが可能であり、従来の炭素材料を用いた場合と比較して、セパレータ作製の際のコストが削減され得ると共に、セパレータ本体、ひいては燃料電池の小型化をも可能ならしめるものとなっている。
しかしながら、それらの特許文献において開示されている燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータのうち、特許文献1等にて提案されている如き、ステンレス鋼を用いるものにあっては、ステンレス鋼の密度が大きいことに起因して、得られるセパレータの重量が重くなり、その結果、燃料電池全体の重量も重くなるという問題があった。このため、例えば、ステンレス鋼製のセパレータを用いた燃料電池を自動車に搭載すると、燃費が悪化するという欠点があった。
また、特許文献1にて提案されているような、金属基体(基材)の表面が金メッキされた燃料電池用セパレータにあっては、電気抵抗が低いという点においては優れたものであるものの、その加工(金メッキ)に費用がかかることから、経済的な点において問題があった。
さらに、特許文献3等において提案されている如き、基材となる金属の表面に、各種導電性塗料を塗装してなるセパレータ材料等にあっては、セパレータの耐食性(耐酸性、耐アルカリ性)を確保するために、塗装膜の厚さを3〜数百μmとする必要があったため、必然的に電気抵抗が増大するという問題があった。また、かかる導電性塗料を構成する樹脂として、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、又はアクリル樹脂を使用したものは、それにより生成される塗膜が、要求される耐酸性及び耐アルカリ性を長期間に亘って維持することは困難であり、また、オレフィン樹脂やフッ素系樹脂を用いると、基材たる金属との間の密着性に問題があったのである。
特開平10−228914号公報 特開2003−193206号公報 特開平11−345618号公報 特開2002−50366号公報 特開2004−111079号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、電気抵抗(接触抵抗)が低く、且つ、耐酸性及び耐アルカリ性にも優れた燃料電池用アルミニウム板、及び、そのようなアルミニウム板を用いてなるセパレータ、更にはエンドプレート、加えて、それらを備えた燃料電池を提供することにある。
そして、本発明は、かかる課題を解決するために、酸化皮膜が除去された、厚さが0.1〜2.0mmのアルミニウム板表面に、導電材と、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂とを含む混合物からなる塗膜が、0.1〜10μmの厚さにて形成されていることを特徴とする燃料電池用アルミニウム板を、その要旨としているのである。
なお、そのような本発明に従う燃料電池用アルミニウム板における好ましい態様の一つにおいては、前記導電材が、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、気相法炭素繊維、金粒子、コバルト粒子、或いは、金又は白金でメッキされたニッケル粒子、黒鉛若しくはステンレス鋼粒子の中から選ばれた1種又は2種以上のものであり、また、他の好ましい態様の一つにおいては、前記変性されたポリオレフィン樹脂が、無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレンである。
一方、本発明は、かかる燃料電池用アルミニウム板を用いてなる燃料電池のセパレータ及びエンドプレート、並びに、そのようなセパレータ又はエンドプレートを用いた燃料電池をも、その要旨とするのである。
このように、本発明に従う燃料電池用アルミニウム板においては、基材としてのアルミニウム板表面に導電材を保持しつつ、塗膜を形成せしめる樹脂として、優れた耐酸性及び耐アルカリ性を有し、且つ、アルミニウム板に強力に付着する、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸にて変性されたポリオレフィン樹脂が用いられているところから、かかる塗膜の厚さが0.1〜10μmと比較的薄くても、本発明の燃料電池用アルミニウム板にあっては、優れた耐酸性及び耐アルカリ性を発揮するのである。
また、本発明においては、燃料電池用アルミニウム板表面の塗膜厚さが薄いことに加えて、基材たるアルミニウム板として、その製造工程において表面に形成された酸化皮膜を一旦除去したものが用いられているところから、全体としての電気抵抗(接触抵抗)は、極めて低いものとなるのである。
なお、そのような効果は、導電材として、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、気相法炭素繊維、金粒子、コバルト粒子、或いは、金又は白金でメッキされたニッケル粒子、黒鉛若しくはステンレス鋼粒子の中から1種又は2種以上のものを選択して用いたり、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸にて変性されたポリオレフィン樹脂として、無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレンを用いることによって、より有利に享受することが可能である。
そして、かかる本発明に従う燃料電池用アルミニウム板を用いて作製されたセパレータ及びエンドプレートにあっては、小型で、且つ、軽量性が要求される固体高分子型燃料電池、例えば、車載用の燃料電池において、特に有利に用いられ得るのである。
ところで、一般的に入手可能なアルミニウム板の表面には、その製造の際における熱間処理、冷間処理、熱処理等によって、厚さが5〜500nm程度の比較的厚い酸化皮膜が形成されているところから、本発明に係る燃料電池用アルミニウム板を作製するに際しては、先ず、入手したアルミニウム板表面を被覆している酸化皮膜を、従来より公知の各種手法に従って、除去することが重要である。酸化皮膜が除去されて導電性が向上したアルミニウム板の表面に、後述するような比較的薄い塗膜が形成せしめられることにより、本発明の燃料電池用アルミニウム板にあっては、従来の金属製セパレータ材料等と比較して、電気抵抗(接触抵抗)が極めて低くなるのである。
アルミニウム板に形成されている酸化皮膜の除去は、従来より公知の手法に従って、適宜に実施されることとなるが、例えば、入手したアルミニウム板の表面を、硫酸、硝酸等の酸や、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム等のアルカリ溶液を用いて洗浄し、水洗、乾燥する手法が、有利に用いられる。
なお、そのような酸若しくはアルカリを用いて洗浄、水洗し、乾燥した後のアルミニウム板を、大気中に放置しておくと、その表面には、再び酸化皮膜が形成されるが、それにより生成する酸化皮膜は比較的薄い(厚さ:0.5〜5nm程度)ものである。即ち、洗浄後に再び酸化皮膜が形成されたアルミニウム板の電気抵抗は、一般的に、洗浄前のアルミニウム板と比較して低いのであり、そのような薄い酸化皮膜が形成されたアルミニウム板を用いた場合にあっても、本発明の有利な効果を享受することが可能である。従って、本願明細書及び特許請求の範囲における「酸化皮膜が除去された」アルミニウム板とは、その表面の酸化皮膜が、酸やアルカリ水溶液等を用いて完全に除去された状態のアルミニウム板のみならず、表面の酸化皮膜が一旦、除去された後、大気中に放置等されることにより、再度、比較的薄い(厚さ:0.5〜5nm程度)酸化皮膜が表面に形成されているものも、含まれる。
そのようにして表面の酸化皮膜が除去されたアルミニウム板のうち、本発明においては、厚さが0.1〜2.0mmのアルミニウム板が用いられる。厚さが0.1mm未満のアルミニウム板を用いた燃料電池用アルミニウム板では、それを用いてセパレータを作製すると、得られるセパレータの強度(剛性)が不足し、座屈し易くなる恐れがある。一方、厚さが2.0mmを超えるアルミニウム板を用いると、それより得られる燃料電池用アルミニウム板をプレス加工する際に、凹凸形状が出にくくなり、セパレータにおける水素含有ガス(燃料ガス)及び酸素含有ガス(空気)の流路の確保が難しくなると共に、その厚みが増すことによって燃料電池全体の厚みも増し、重量も大きくなるからである。
より具体的には、本発明の燃料電池用アルミニウム板を用いてセパレータを作製する際には、一般に、かかる燃料電池用アルミニウム板に対してプレス加工等が施されることにより、燃料ガス及び空気の流路となる溝が形成せしめられる(図1参照)。そのようにして得られたセパレータを介して、燃料極、固体高分子電解質及び空気極からなる単位電池が、複数個、積層せしめられて、燃料電池スタックをなし(図2及び図3参照)、そして、この燃料電池スタックは、単位電池の積層方向における両端からエンドプレート等により押さえつけられた状態にて、所定の燃料電池収容ケース内に保持される(図4参照)。従って、厚さが2.0mmを超えるアルミニウム板や、0.1mm未満のものを用いた燃料電池用アルミニウム板では、それを用いて作製されたセパレータが、セパレータとして要求される機能を十分に発揮し得ない恐れがあるのである。
なお、本発明において用いられるアルミニウム板としては、従来より公知の各種のものであれば、何れも用いることが可能であり、例えば、1000番系アルミニウム、3000番系アルミニウム合金、及び5000番系アルミニウム合金の板材の中から、セパレータ又はエンドプレートを作製する際の成形性や、セパレータ等に必要とされる強度等を考慮して、目的とするセパレータ等に応じたものが適宜に選択されて、用いられる。
一方、そのようなアルミニウム板と共に、アルミニウム板表面に所定の導電性塗膜を形成せしめるための導電性塗料が準備されるのであるが、本発明においては、樹脂成分として、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂(以下、変性ポリオレフィン樹脂ともいう)が用いられるのである。かかる特定の変性ポリオレフィン樹脂を用いることにより、本発明の燃料電池用アルミニウム板にあっては、その表面の塗膜が比較的薄いものであるにもかかわらず、優れた耐酸性及び耐アルカリ性を発揮するのであり、また、そのように塗膜が薄くされたことと、酸化皮膜が除去されたアルミニウム板を基材として用いたこととが相俟って、本発明における燃料電池用アルミニウム板全体の電気抵抗(接触抵抗)は、著しく低いものとなるのである。
ここで、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂としては、従来より公知のものが、何れも使用可能である。具体的には、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、及びこれらの無水物等を例示することが出来、また、ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン等を例示することが出来る。これらの中でも、本発明においては、無水マレイン酸で変性されたポリプロピレンが、特に有利に用いられる。
また、導電性塗料に導電材として配合されるものとしては、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、気相法炭素繊維、金粒子、コバルト粒子、及び、金又は白金でメッキされたニッケル粒子、黒鉛及びステンレス鋼粒子等を挙げることが出来、これらの中から、必要に応じて、1種又は2種以上のものが選択されて、適宜に用いられることとなる。なお、金やコバルト等の貴金属粒子、メッキ処理が施されたニッケル粒子等は、高価であるため、製造コストの観点より、塗膜の導電性が不足する場合等に、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、気相法炭素繊維(以下、炭素系導電材ともいう)等と併用することが望ましい。また、本発明において用いられる導電材の大きさ(平均粒径又は平均長さ)は、塗膜形成後の導電材の脱落を考慮すると、好ましくは、目的とする塗膜厚さの2倍以下、より好ましくは、1.5倍以下である。
上述したような変性ポリオレフィン樹脂及び導電材を用いて、アルミニウム板表面に塗布するための導電性塗料が調製されるであり、かかる調製は、従来と同様の手法に従って行なわれる。例えば、所定の有機溶剤に、所定量の変性ポリオレフィン樹脂及び導電材を配合し、混合して、均一に分散せしめることにより実施される。
なお、導電材の配合量は、用いた変性ポリオレフィン樹脂の種類や塗膜の導電性、更には、アルミニウム板への密着性等を総合的に勘案して、適宜に定められることとなるが、一般に、導電材の配合量が少なすぎると、塗膜が十分な導電性を発現しない恐れがあり、一方、その配合量が多すぎると、アルミニウム板表面において、塗膜が十分に形成されない恐れがある。具体的には、カーボンブラック等の炭素系導電材の中から1種、又は2種以上のものを選択して用いる場合には、変性ポリオレフィン樹脂の100重量部に対して、炭素系導電材の総量が50〜150重量部となるような量的割合において配合される。また、炭素系導電材と共に、金等の貴金属粒子や金メッキ等が施されたニッケル粒子等を併用する場合には、変性ポリオレフィン樹脂の100重量部に対して、炭素系導電材(総量)は50〜150重量部、貴金属粒子等は1〜50重量部となるような量的割合において、各々、配合されることとなる。
そのようにして調製された導電性塗料を、従来より公知の手法に従って、予め酸化皮膜が除去されたアルミニウム板表面に塗布せしめて、乾燥等を行なうことにより、本発明に従う燃料電池用アルミニウム板が作製されるのである。
ここで、アルミニウム板表面への導電性塗料の塗布する際には、かかる表面に形成される導電性塗料の固化物(塗膜)の厚さが0.1〜10μmとなるような量において、導電性塗料が塗布される。塗膜厚さが0.1μm未満では、得られる燃料電池用アルミニウム板が十分な耐酸性及び耐アルカリ性を発揮しない恐れがあり、その一方、厚さが10μm以上の塗膜を形成しても、燃料電池用アルミニウム板の導電性が低下するだけで、経済的に好ましくない。換言すれば、本発明の燃料電池用アルミニウム板においては、その表面に形成された塗膜の厚さが0.1〜10μmと比較的薄くても、優れた耐酸性及び耐アルカリ性(耐食性)を発揮するのである。
また、基材たるアルミニウム板表面に導電性塗料を塗布する際の手法として、例えば、アルミニウム板コイルから引き出したアルミニウム板の両面に、導電性塗料を、ロールコート法等の手法により連続的に塗布した後、導電性塗料に含まれる変性ポリオレフィン樹脂の軟化温度以上の温度にて加熱し、十分に有機溶剤を揮発させた後、冷却して、再度コイル状に巻き取るという手法に従えば、導電性塗料の塗布から塗膜の形成に至るまでの一連の処理を連続的に処理することが出来、本発明の燃料電池用アルミニウム板を、より低いコストにて製造することが可能である。
そのようにして得られたコイル状の燃料電池用アルミニウム板を、目的とするセパレータの大きさに切断し、かかる切断されたものに対して、プレス成形機によるプレス加工等を施すことにより、反応ガスの流路となる溝やフランジを有するセパレータが得られる。このように、本発明の燃料電池用アルミニウム板を用いてセパレータを作製する際には、従来の炭素材料を用いたセパレータを製造する際に必要とされていた高度な切削加工等は一切不要であり、耐食性に優れ、且つ電気抵抗の小さな燃料電池のセパレータが、極めて低コストにて製造することが可能ならしめられるのである。
また、本発明に係る燃料電池用アルミニウム板の中でも比較的厚い(厚さ:1.5mm程度)ものに対して、プレス加工等を施すことにより、複数個の単位電池及び複数枚のセパレータからなる燃料電池スタックをその両側から挟持するエンドプレートが、有利に製造される。
以下に、図面を用いて、本発明に従う燃料電池用アルミニウム板を用いて得られたセパレータ及びエンドプレート、並びにそれらを備えた固体高分子型燃料電池について、説明する。
先ず、図1には、本発明に従う燃料電池用アルミニウム板に、所定のプレス加工を施すことにより製造されたセパレータの一例が、斜視図において示されている。そこで示されているセパレータ10は、プレス加工による断面凹凸形状を呈しており、かかる断面凹凸形状により、その両側に複数の溝部12を有している。なお、図1には図示しないが、セパレータ10は、アルミニウム基材(30)の両面に、導電材と、α、β−エチレン不飽和カルボン酸にて変性されたポリオレフィン樹脂の混合物からなる塗膜(28)が、比較的薄い厚さ(0.1〜10μm)にて、形成されてなるものである。
また、図2及び図3には、図1に示されたセパレータ10を用いてなる固体高分子型燃料電池スタック14が、それぞれ示されているのであり、図2はその正面図であり、図3はその縦方向における部分断面図である。かかる図2及び図3からも明らかなように、固体高分子型燃料電池スタック14は、複数個(7個)の単位電池18が、各々、2枚のセパレータ10(10a、10b)を介して積層されて、構成されている。なお、セパレータ10aと10bが同一形状を呈するものであることは、図1及び図2から、明らかなところである。
更に、図4には、図2及び図3に示された固体高分子型燃料電池スタック14を実際に使用する際の一例として、固体高分子型燃料電池スタック14が、4本の脚部17(一つは図示せず)を有する燃料電池収容ケース16内に収容された状態が表わされている。そこにおいて、積層構造を呈する固体高分子型燃料電池スタック14は、その両側から、本発明の燃料電池用アルミニウム板を用いて作製されたエンドプレート20a、20bにて挟持されており、かかるエンドプレート20a、20bに設けられた加圧機構(ボルト)21により、それぞれ、反対側のエンドプレート20b、20aに向かって押さえつけられた状態にて、燃料電池収容ケース16内に保持されている。
固体高分子型燃料電池スタック14の構造について、より具体的に説明すると、図2及び図3からも明らかなように、セパレータ10(10a、10b)と共に燃料電池スタック14を構成する単位電池18は、固体高分子電解質22、燃料極24、及び空気極26とからなり、固体高分子電解質22における一方の側面には燃料極24が配設され、他方の側面には空気極26が配設されている。ここで、かかる燃料極24及び空気極26には、図示はしないが、固体高分子電解質22と接触する側の側面には触媒層が、また、セパレータ10(10a、10b)と接触する側の側面にはガス拡散層が、各々、設けられている。
また、かかる単位電池18の両側には、図3に示されているように、その表面が塗膜28にて被覆されたアルミニウム基材30よりなるセパレータ10a、10bが、それぞれの溝部12が対向するように配置されているのであり、このようなセパレータの配置によって、単位電池18の燃料極24側には、燃料極24とセパレータ10aとの間に水素含有ガス(燃料ガス)流路32が、一方、単位電池18の空気極26側には、空気極26とセパレータ10bとの間に酸素含有ガス(空気)流路34が、それぞれ、有利に形成されているのである。
上述した構造を呈する固体高分子型燃料電池スタック14は、図4に示されているような収容ケース16内に保持せしめられた状態にて、若しくは、固体高分子型燃料電池スタック14そのままの状態にて、燃料ガス供給装置、空気供給装置、及びその他の各種装置を備えた定置用燃料電池システムや、車載用燃料電池システム等の内部に組み込まれる。そして、それら燃料電池システム内において、燃料電池スタック14における水素含有ガス流路32には燃料ガスが、また、酸素含有ガス流路34には空気が、それぞれ供給されることにより、各単位電池18においては、電気化学反応による起電力が生じるのであり、また、それぞれの単位電池18は、導電性を有するセパレータ10を介して、電気的に直列に接続されているところから、固体高分子型燃料電池スタック14全体として、所望とする電圧及び電力が得られることとなるのである。
そこにおいて、固体高分子型燃料電池スタック14を構成するセパレータ10(10a、10b)にあっては、その表面を被覆している塗膜28の厚さが、従来の金属基材を用いたセパレータにおける塗膜の厚さと比較して、薄いものとされており、また、かかる塗膜28が形成される前に、アルミニウム基材30表面の酸化皮膜は予め除去されているところから、そのようなセパレータ10(10a、10b)を用いた燃料電池スタック14にあっては、セパレータ10(10a、10b)における電気抵抗(接触抵抗)が著しく低く、その結果、発電効率が非常に優れたものとなっている。従って、本発明に係るセパレータ10(10a、10b)を用いることにより、固体高分子型燃料電池スタック14の小型化を有利に図ることが出来るのである。
また、セパレータ10(10a、10b)及びエンドプレート20a、20bは、その基材が軽いアルミニウムにて構成されてなるものであるところから、それらを用いた固体高分子型燃料電池スタック14は、従来の固体高分子型燃料電池と比較して、軽量なものとなっている。
従って、本発明に係るセパレータ及びエンドプレートにあっては、燃料電池全体の小型化、軽量化が特に求められている車載用燃料電池において、極めて有利に用いられるのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
厚さ:3mmのアルミニウム合金板を3種類(A1050−H24、A3104−H24、A5052−H32)、準備する一方で、以下のようにして、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを作製した。
具体的には、ポリプロピレン(MFR:10g/10min、230℃)の100重量部に対して、無水マレイン酸を15重量部、キシレンを400重量部、それぞれ加え、130℃に加温した状態において、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、過酸化ベンゾイルの1%キシレン溶液を2時間かけて滴下した。かかる滴下の後、溶液を130℃に保った状態で、さらに60分間撹拌し、その後、室温まで放冷した。これにより得られたけん濁液をろ過し、ろ過物をメチルエチルケトンで洗浄することにより、無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレンを得た。
そのようにして得られた無水マレイン酸変性ポリプロピレンに、下記に掲げる各種の導電材を配合し、混合して均一に分散せしめることにより、4種類の導電性塗料(導電性塗料1〜4)を調製した。なお、かかる調製に際して、無水マレイン酸変性ポリプロピレンは、トルエンに分散させた状態において使用した。
〈導電性塗料1〉
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの100重量部に対して、カーボンブラック(三菱化学株式会社製、♯980、平均粒径:16nm)を100重量部、配合し、混合して、均一に分散せしめた。
〈導電性塗料2〉
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの100重量部に対して、黒鉛粉末(日本黒鉛株式会社製、ASP、平均大きさ:0.5μm、鱗片状)を20重量部、カーボンブラック(三菱化学株式会社製、♯3030B、平均粒径:55nm)を80重量部、それぞれ配合し、混合して、均一に分散せしめた。
〈導電性塗料3〉
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの100重量部に対して、カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製、ケッチェンブラックEC600JD、平均粒径:34nm)を70重量部、気相法炭素繊維(昭和電工株式会社製、VGCF、平均直径:150nm、平均長さ:10〜20μm、繊維状)を20重量部、それぞれ配合し、混合して、均一に分散せしめた。
〈導電性塗料4〉
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの100重量部に対して、カーボンブラック(三菱化学株式会社製)、♯980、平均粒径:16nm)を100重量部、金被覆Ni粉(日興リカ株式会社製、8087−10A、平均粒径:5μm)を10重量部、それぞれ配合し、混合して、均一に分散せしめた。
先に準備したアルミニウム合金板を、先ず、下記に掲げる洗浄方法のうちの何れかの手法にて洗浄し、かかる洗浄後、アルミニウム合金板の表面に、バーコート法により導電性塗料を塗布した。なお、乾燥後の膜厚が所定の値となるように、バーの番手を適宜に選定した。導電性塗料が塗布されたアルミニウム合金板を、電気炉内において、180℃で1分間、加熱した後、電気炉から取り出し、放冷した。かかる放冷の後、先に導電性塗料が塗布された面とは逆の面に対しても、同様の作業を繰り返した。かかる作業を、アルミニウム合金板の種類、その洗浄方法及び導電性塗料の種類、並びに形成される塗膜厚さを適宜に代えながら行なうことにより、表面に導電性塗膜が形成せしめられた30種類のプレコートアルミニウム合金板(試料1〜30)を得た。それぞれのプレコートアルミニウム合金板を作製する際に用いたアルミニウム合金板、その洗浄方法及び導電性塗料の種類、並びに形成された塗膜厚さを、下記表1に示す。
〈アルミニウム合金板の洗浄方法1〉
アルミニウム合金板を、65℃の1質量%硫酸中に30秒間、浸漬した後、水洗、乾燥した。
〈アルミニウム合金板の洗浄方法2〉
アルミニウム合金板を、60℃の10%水酸化ナトリウム水溶液中に20秒間、浸漬し、水洗した後、更に、室温下の10%硝酸中に15秒間、浸漬した。その後水洗し、乾燥した。
〈アルミニウム合金板の洗浄方法3〉
超音波洗浄装置にノルマルヘキサン(30℃)を建浴し、そこにアルミニウム合金板を3分間、浸漬した後、装置内よりアルミニウム合金板を取り出し、清浄なノルマルヘキサンを拭きかけた後、乾燥した。
そして、得られた30種類のプレコートアルミニウム合金板について、下記の手法に従って、接触抵抗を測定し、耐酸・耐アルカリ試験による評価を行なった。
〈接触抵抗の測定〉
プレコートアルミニウム合金板から、10cm四方の大きさの測定用試料を切り出し、かかる測定試料を、図5に示されているように、厚さ:0.5mmの白金板、及び厚さ:0.6mmのカーボン板(昭和電工株式会社製、SG3)にて上下から挟み、両白金板間の抵抗を4端子法により測定した。なお、測定試料の押え付け力(加重)は1MPaとした。測定結果を、下記表1に併せて示す。
〈耐酸・耐アルカリ試験による評価〉
所定の大きさにて切り出したプレコートアルミニウム合金板の塗膜上に、ワセリンを用いて硬質塩化ビニル製リング(内径:30mm、高さ:30mm)を密着させ、更にリングの外周を十分にシールした。リングで囲まれた塗膜の上に、2%硫酸、又は1%水酸化ナトリウム水溶液を5mL、滴下し、ガラス板で蓋をして、20℃で168時間、保持した。かかる保持の後、リングを取り除き、リングで囲まれた部分を水で洗浄し、室内に1時間放置した。そして、目視により、プレコートアルミニウム合金板の腐食状況を評価した。その評価結果を、下記表1に併せて示す。
Figure 2006302633
かかる表1の結果からも明らかなように、10μmを超える厚い塗膜が形成されたプレコートアルミニウム合金板(試料17、22、24、30)は、高い接触抵抗を有することが認められ、一方、0.1μm未満の薄い塗膜が形成されたもの(試料23、29)にあっては、耐酸性及び/又は耐アルカリ性が十分でないことが認められた。また、形成された塗膜の厚さが0.1〜10μmの範囲内とされたプレコートアルミニウム合金板であっても、洗浄方法3に従って洗浄されたアルミニウム合金板を用いたもの、即ち、ノルマルヘキサンにて洗浄されたアルミニウム合金板を用いて得られたプレコートアルミニウム合金板(試料18〜21、同25〜28)にあっては、高い接触抵抗を有することが認められたのであり、ノルマルヘキサンによる洗浄では、アルミニウム合金板表面の酸化皮膜は十分に除去できなかったことが推認される。
これに対して、本発明の如く、予め、酸又はアルカリ性水溶液にて表面を洗浄して、酸化皮膜が除去されたアルミニウム合金板を用いると共に、かかる酸化皮膜が除去されたアルミニウム合金板の表面に、厚さが0.1〜10μmの導電性塗膜を形成しめたプレコートアルミニウム合金板(試料1〜16)にあっては、接触抵抗が低く、且つ、優れた耐酸性及び耐アルカリ性を発揮することが、確認されたのである。
本発明に従う燃料電池のセパレータの一例を示す斜視説明図である。 図1に示されたセパレータを用いた固体高分子型燃料電池スタックの一例を示す正面説明図である。 図2に示された固体高分子型燃料電池スタックの縦方向の部分断面説明図である。 図2に示された固体高分子型燃料電池スタックが燃料電池収容ケース内に保持された状態を示す一部切り欠き説明図である。 本実施例において行なった、プレコートアルミニウム合金板の接触抵抗を測定する手法を概略的に示した説明図である。
符号の説明
10、10a、10b セパレータ
12 溝部
14 固体高分子型燃料電池スタック
16 燃料電子収容ケース
17 脚部
18 単位電池
20a、20b エンドプレート
21 加圧機構
22 固体高分子電解質
24 燃料極
26 空気極
28 塗膜
30 アルミニウム基材
32 水素含有ガス流路
34 酸素含有ガス流路

Claims (7)

  1. 酸化皮膜が除去された、厚さが0.1〜2.0mmのアルミニウム板表面に、導電材と、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂とを含む混合物からなる塗膜が、0.1〜10μmの厚さにて形成されていることを特徴とする燃料電池用アルミニウム板。
  2. 前記導電材が、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、気相法炭素繊維、金粒子、コバルト粒子、或いは、金又は白金でメッキされたニッケル粒子、黒鉛若しくはステンレス鋼粒子の中から選ばれた1種又は2種以上のものであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用アルミニウム板。
  3. 前記変性されたポリオレフィン樹脂が、無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池用アルミニウム板。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のアルミニウム板を用いて得られる燃料電池のセパレータ。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のアルミニウム板を用いて得られる燃料電池のエンドプレート。
  6. 請求項4に記載のセパレータを備えた燃料電池。
  7. 請求項5に記載のエンドプレートを備えた燃料電池。
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