JP7256600B2 - 電気化学的セルのためのバイポーラプレート並びにそれの製造方法 - Google Patents

電気化学的セルのためのバイポーラプレート並びにそれの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池及び/または電解セルに通常使用されるような電気化学的エネルギー変換器のためのコーティングされたバイポーラプレートに関する。本発明は更に、本発明によるコーティングされたバイポーラプレートの製造方法にも関する。
電気化学的変換器(例えば燃料電池または電解セル)は、固形の半透過性電解質膜または液状電解質によって不活性繊維構造中に電気絶縁状態にかつ機械的に互いに隔離されて配置されておりそしていわゆる膜-電極ユニット(英語:membrane electrode assembly=MEA)を形成している二つの電極を含んでいる。この際、燃料電池では、アノードでは酸化反応が、カソードでは還元反応が起こり、電界槽では逆である。電解質としては、セルのタイプに依存して、イオン伝導性ポリマー膜、溶解したアルカリもしくは酸、アルカリカーボネート溶融物またはセラミックが役立つ。電極の両側にはそれぞれ、炭素不織布/織布またはメタルフォームでできた多孔性電気伝導性ガス拡散層が隣接している。それに続いて、電気化学的エネルギー変換器は、大概は電気伝導性炭素複合材料または金属でできているバイポーラプレート(電流分配体または集電体(英語:current collector)とも称される)を両側に備えている。
この際、固形のポリマー電解質膜を用いて作動する燃料電池または電界槽に焦点が当てられる。この際、約85℃で作動させる低温-ポリマー電解質-燃料電池/電解セルと、120℃と180℃との間の温度範囲で作動する高温-ポリマー電解質-燃料電池/電解セルとは区別される。両形態において、プロトン-またはヒドロキシドイオン伝導性アイオノマー膜が電解質として機能する。これは気密であり、かつ非電子伝導性である。その両側にはそれぞれ、触媒層(電極)、多孔性ガス拡散層及びバイポーラプレートが接続している。電極表面上には、常に三つの相(電子伝導体としての触媒、プロトン伝導体としてのアイオノマー及び反応体)が接触している。反応体(燃料電池では水素及び酸素、電解セルでは水)は、バイポーラプレートのチャンネル構造を介して供給され、そして多孔性ガス拡散層の助けにより均一に触媒表面上に分配される。バイポーラプレートは、電気化学的セルを機械的に安定させ、反応体を両側から導入及び導出し、及び発生した電流を回収する仕事を持つ。
応じて、バイポーラプレートは機械的に安定していなければならない。というのも、これらは、機械的支持用要素として、燃料電池及び電界槽の内部で大きい膨張、高い押圧力及びモバイル用途では振動や衝撃に耐える必要があるからである。バイポーラプレートは、発生した電流を効率よく回収しかつ熱エネルギーを冷却媒体に放出するために高い電気伝導性及び熱伝導性を有する必要もある。このためには、これらは、反応体と電解質のいずれも吸収しないようにかつこれを冷却媒体から空間的に分離するように、緻密な表面特性を持つ必要がある。加えて、バイポーラプレートを介して、水の収支(電界槽の場合は水の供給、燃料電池の場合は水の排出)が調整される。更には、高温下での電気化学的腐食及び更には外部電位に対する高い安定性も必要である。この際、バイポーラプレートは、中でも180℃までの温度で濃リン酸に及び(可逆水素電極に対し)約2.2Vまでの電気化学的電位に耐える必要がある。この際、バイポーラプレート/電解質の相境界での電気化学的腐食は、バイポーラプレートの材料選択における決定的な規準となる。
低温用途だけでなく、高温用途に関しても、グラファイト-ポリマー複合原材料が従来技術である。この際、これらは、カーボンブラックまたはグラファイト粒子を含む有機ポリマー、例えばポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、フェノール樹脂及びビニルエステル樹脂であり、これらは、純粋なグラファイト材料と比べて、頑丈さ及び射出成形法または熱間圧縮法を用いた大量生産の大きな改善をもたらす。
このようなグラファイト-ポリマー複合原材料のポリマーマトリックスは、確かに弾性特性によって機械的安定性を向上するものの、ポリマー部分が絶縁的に作用するために電子伝導性及び熱伝導性が犠牲となる。加えて、グラファイトベースのバイポーラプレートは比較的高い材料厚(>2mm)を持つ。
ここで、金属製バイポーラプレートの非常に大きな優位性がある。これらは、一般的に簡単でかつ低廉な製造法、例えばダイカットまたは高圧変形によって生成できる。更に、これらは、良好な脆性並びに衝撃及び振動に対する明らかにより高い機械的安定性を示し、これは、多くの場合に不利に、裂け目を招き得、その結果、ガスの損失を生じ得る。加えて、これらは、燃料電池または電界槽での使用では、十分に高い電子伝導性及び熱伝導性を持つ。
燃料電池技術への一般的な導入がこれまで妨げられた機械的バイポーラプレートの重大なチャレンジは、酸性/アルカリ性及び含湿環境中での腐食に対する、バイポーラプレートとしての金属材料の感受性である。
低温-燃料電池/電界槽では中程度の腐食条件(約85℃で電解質濃度<0.5M HSO)が存在する一方で、高温-燃料電池/電解槽では、使用される濃リン酸(最大16M)及び最大180℃の高温を原因として強烈な条件が支配的となる。これは、電解質と接触している金属製バイポーラプレートが腐食し、そして遊離した金属イオンが、触媒及びポリマー電解質膜(Nafion(登録商標)膜またはポリベンズイミダゾール膜)に不利に害を与え得るという結果を招く。Nafion(登録商標)膜を用いた低温用途では、プロトン伝導性の低下は金属イオンの導入によって既に調べられている。更に別の腐食の現象は、バイポーラプレートの金属表面上に非伝導性かまたは伝導性が十分ではない不動態化層(金属酸化物、金属水酸化物、金属リン酸塩)が形成することであり、これには、電気的接触抵抗の上昇が伴う。これもまた、硫酸条件(Nafion(登録商標)膜)について既に詳細に検査されている。高い作動温度の他に、電気化学的電位も腐食の重大な影響因子である。燃料電池の場合は、約1Vの電位が生じ、電解槽では最大2.2Vの電位さえ生じ得る(対可逆性水素電極)。
腐食の上記欠点は、安定した電子伝導性コーティングを金属製バイポーラプレート上に施与することによって軽減できる。物理的もしくは化学的気相堆積法(英語:physical/chemical vapor deposition、PVD/CVD)を用いて形成された、例えばチタン、クロム、アルミニウム、ケイ素もしくはジルコニウムをベースとするセラミック系窒化物及び炭化物コーティング、グラファイト系もしくは金ベースのコーティングなどのコーティングが従来既知である。また、金属ホウ化物(例えば、NiCoB、NiBまたはNiB)、金または伝導性有機ポリマー、例えばポリアニリンまたはポリピロールの電気化学的堆積プロセスも文献既知である。全てのコーティングオプションにおいて、高い長期安定性も伴う欠陥の無い層を形成するという点に困難さが常に存在する。最小の欠陥、例えば裂け目または穴(英語:pinhole)でさえ、電解質がコーティングの下に広がって、腐食ダメージを招くという結果に繋がる。
更なる可能性の一つは、バイポーラプレート原材料としての特殊鋼が薄いニオブ層でメッキされ、このニオブ層が、安定な電子伝導性の酸化物層を形成し、それによって金属が不動化されることである。
基本的に、コーティングの選択の際には、表面の裂け目を避けるためには、化学的及び電気化学的安定性の他に、電気伝導性並びに金属製バイポーラプレート原材料と施与されるコーティング材料との間の熱膨張係数も考慮しなければならない。
ポリマー電解質-燃料電池におけるバイポーラプレートは、酸性環境並びに温度及び電気化学的電位の影響の故に電気化学的腐食を受ける。このように強烈な条件では、これらの条件下に安定で伝導性の酸化物層を形成する金などの貴金属またはチタンなどの非常に希で高価な金属しか使用できない。これに対して、低廉な特殊鋼及びニッケルベース合金では、腐食速度が速すぎる及び/または非伝導性不動態化層が形成する。これは、比較的速い性能低下及び不利に燃料電池の老化を招く。
しかし、金属製バイポーラプレートの重大な利点を利用可能となるようには、低廉で耐腐食性であり及び電子伝導性のコーティング並びに一般に適したコーティング方法が必要である。
本発明の課題は、適当なコーティングの故に、製造が安価であり、十分に安定しておりかつ耐腐食性であり、更には電気化学的エネルギー変換器で使用するのに必要な電子伝導性及び熱伝導性を示す、低-または高温ポリマー電解質-燃料電池/電解槽のための更に別の金属製バイポーラプレートを提供することである。
本発明の更なる課題は、低-または高温ポリマー電解質-燃料電池/電解槽に使用するための上記の金属製バイポーラプレートを製造するための方法を提供することである。
本発明の上記課題は、主請求項に従うバイポーラプレートによって、並びに副請求項に従うその製造方法によって解消される。該バイポーラプレートまたは製造方法の有利な形態は、それらを引用する下位請求項に記載される。
本発明の核となる思想は、金属原材料の有効な腐食保護となり、更に簡単で低廉なコーティング方法を可能とする、少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド層(GO)を含むコーティングを金属製バイポーラプレートに施与することである。
このようなバイポーラプレート用の適当な材料としては、バイポーラプレートに従来から通例の、鉄ベースの鋼鉄、タングステン、タンタル及び/もしくはランタンを添加したオーステナイト特殊鋼、並びにクロム、ニッケル及び/またはモリブデンを高割合で含み及びニオブ、チタン及び/もしくは銅、マンガン、タングステン、タンタル及びバナジウムを添加した合金、銅合金並びに貴金属、例えば金及び白金、またはハフニウム、タングステン、タンタル及び/もしくはバナジウムを少量含むフェライトクロム含有鋼鉄を含む全ての金属原材料が考慮される。
以上の少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド層からなるグラフェン類似材料を使用したコーティングが、金属製原材料の腐食減少のための有望なオプションであることが判明した。このようなコーティングは、有利に、十分な安定性と、電気化学的セルでの使用に必要な電気伝導性とを有利に有する。
グラフェンとは、一般的に、一つの平面で2次元的にかつ六角形に架橋した状態で存在している炭素でできた単層物質のことである。これとは異なり、グラファイトは、グラフェンでできた並行に延びた平面層でできた三次元構造で存在する。グラフェンも、グラファイトも電気伝導性である。
グラファイトオキシドは、炭素、酸素及び水素でできた非化学理論的化合物である。グラファイトオキシドを極性溶剤中に溶解し、そして超音波で処理した場合には、非伝導性単分子層(グラフェンオキシド)でできた薄片からなる均一なコロイド懸濁液が生じる。
以上の少なくとも部分的に還元されたグラフィンオキシド層を含む本発明によるコーティングを製造するためには、化学合成が行われる。グラファイト粉末から出発して、先ずグラファイトオキシド粉末を製造し、これを次いで超音波分散を介して、安定したグラフェンオキシド(GO)懸濁液に転化する。安定とは、30日を過ぎた後でも沈降がない懸濁液のことを指す。
次いで、金属製キャリア基材上にこの懸濁液を堆積することによって、単一の薄いグラフェンオキシド層を施与でき、次いで少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド(rGO)に還元できる。これを、以下では、グラフェン類似材料と称する。
グラフィンオキシド中の酸素含有率は、20~60重量%、特に25重量%と50重量%との間のオーダーであり(残留炭素)、そして還元条件に依存して還元後にグラフェン類似材料中では大きく低減され得る。有利には、減少率は50%超、特に約75%である。コーティング中でのグラフェンオキシドからグラフェンへの少なくとも部分的な還元は、本発明の枠内では、少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド(rGO)として称され、そしてコーティングの材料はこの点でグラフェン類似と称される。酸素含有率の減少はXPS測定によって簡単に検査でき、この際、C-OH及びC=Oピーク強度の減少を、グラフェンオキシドからグラフェンへの還元の目安として見なすことができる。
この際、単一の堆積されたグラフェンオキシド層の層厚は、用途、堆積方法及びGO懸濁液の濃度に応じて変わり、そして一般的にはそれぞれ10nmと1μmとの間である。堆積のためには、特にスプレーコート法、ディップコート法またはスピンコート法が適している。
有利には、コーティングステップ及び還元ステップは、所望の層厚が達成されるまで、複数の連続するプロセスステップにおいて交互に行われる。
最初に所望の層厚までコーティングステップのみを行う場合には、その後の還元は層のより深くまで行う必要があり、これは一般的に実現がより困難である。所望の層厚に依存して、GO濃度はスプレー方法では典型的には0.5~5mg/mlであり、ディップコート法及びスピンコート法では約5~10mg/mlである。低温-または高温-ポリマー電解質-燃料電池/電解層で使用するための環境条件に応じて、必要な層厚は変化し得る。
施与されたグラフェンオキシドの少なくとも部分的な還元のためには、これまで既知の全ての還元方法(熱的、化学的、電気化学的またはレーザー誘発方法)が考慮される。熱的に還元されたグラフェンオキシドは以下ではtrGOとも略す。少なくとも部分的な還元によって、グラフェンオキシド層は、有利に、バイポーラプレートの使用にとって十分に電気伝導性となる。十分な伝導性とは、少なくとも50S/cm、好ましくは100S/cm超の電気伝導性のことを指す。
燃料電池/電解槽の場合には、バイポーラプレートと隣接するガス拡散層との間の接触抵抗は非常に重大である。金属製表面は、空気酸素に及び水性並びに酸素含有溶液と接触して、電子伝導性を強く低下させる不動態化層を構成する傾向がある。この不動態化効果は、燃料電池及び電解層では、コーティングされていない金属原材料の使用の場合には大きな性能低下を招く。
それ故、グラフェン類似材料を用いたバイポーラプレートの本発明によるコーティングにとって重大なパラメータは、バイポーラプレートとガス拡散層との境界面での接触抵抗である。金または白金などの貴金属は非常に小さい接触抵抗を示す。なぜならば、これらは表面不動態化を受けないからである。しかし、貴金属は、コストの理由から一般的にバイポーラプレート材料としては考慮されない。コスト的に有利な特殊鋼並びにニッケル及びクロムベースの合金の場合には、接触抵抗は、燃料電池及び電解槽の性能に対し非常に大きな影響を持つ。
更に、金属製バイポーラプレートは、少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングによって、化学的な電解質攻撃から空間的に保護される。これは、還元されたグラフェンオキシドコーティングに欠陥がない、例えば裂け目やピンホールがないことを前提としている。低温-燃料電池及び電解槽の場合は、80~90℃の典型的な作動温度が支配的であり、硫酸水性環境(一般的に<0.5M HSO)が存在する。高温-燃料電池及び電解槽では、120~180℃のより高い作動温度及び約16M HPOの酸性度が存在する。バイポーラプレートの本発明による「グラフェン類似」コーティングは、上記の温度及び酸性環境条件に対して安定していることが判明した。
腐食性電解質に対する化学的腐食安定性の他に、少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングは、燃料電池では最大1Vまでの外部電位で、電解槽では最大2.2Vまでの外部電位において高い電気化学的安定性も示す。上記の電位値は、参照基準としての可逆的水素電極に対して測定される。本発明による還元されたグラフェンオキシドコーティングによる上記外部電位でのアノード腐食電流密度の低下は、これまで通例のグラファイト系複合材料、コーティングされていない金属原材料並びに文献既知のコーティングコンセプトと比べて重大な改善である。
加えて、本発明による少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングは、文献既知のグラファイト系及びセラミック系コーティングコンセプトと比べてより高い膨張係数を有する。燃料電池及び電解槽の上記の作動温度では、金属製バイポーラプレートは、剛性及び非弾性コーティングでは不利に裂け目や剥離を招く恐れのある測定可能な材料膨張を起こす。これは、腐食現象、接触抵抗の上昇、及びその結果、電池性能の低下を必然的に招く。本発明による少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド層の高い弾性率は、一般的に、コーティングの温度依存分解を防ぐ。加えて、コーティングされた金属製基材の曲げ試験は、最大45℃までの曲げても、少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングの欠陥(裂け目及び剥離)は観察されないことが分かった。
適当な金属製バイポーラプレート用の材料としては、従来から通例の、鉄ベースの鋼鉄、タングステン、タンタル及び/もしくはランタンを添加したオーステナイト特殊鋼、並びにクロム、ニッケル及び/またはモリブデンを高割合で含み及びニオブ、チタン及び/もしくは銅、マンガン、タングステン、タンタル及びバナジウムを添加した合金、銅合金並びに貴金属、例えば金及び白金、またはハフニウム、タングステン、タンタル及び/もしくはバナジウムを少量含むフェライトクロム含有鋼鉄を含む全ての金属原材料が考慮される。
金属製バイポーラプレート上に形成された本発明によるグラフェン類似コーティングは、有利に、バイポーラプレートの金属原材料に対して非常に良好な付着を示す。更に、このコーティングは有利に柔軟性(flexibel)であることが判明した。加えて、酸性または塩基性媒体中、高い温度及び電気/電子化学的電位下での耐腐食性は、コーティングされていない金属製バイポーラプレートと比べて大きく向上することができる。
本発明によるグラフェン類似コーティングは、十分に良好な電気伝導性も有するために、これは、燃料電池及び電解槽で、すなわち一般的に電気化学的セルに使用するための金属製バイポーラプレート用の有望なコーティングとして有利に使用することができる。それによって、グラファイト系材料に転用できない完全に新しい設計の可能性が開かれる。金属製バイポーラプレートは一般的に約100μmの材料厚に達するため(参照 グラファイト系複合材料>2mm)、本発明によるグラフェン類似コーティングを用いると、燃料電池及び電解スタックのかなりより高い質量及び容積エネルギー密度を達成できる。
更に、本発明によるグラフェン類似コーティングは、既知の代替的なコーティング技術、例えば手間のかかる物理的もしくは化学的気相堆積法と比べて、明らかにより簡単でかつ費用効果の高い上記のコーティング法によって生成することができる。
有利には、本発明によるグラフェン類似コーティングは、電子化学的セルでの使用にのみに限定されない。本発明によるグラフェン類似コーティングの更に別の用途は、一般的に、例えばパイプライン、船体、車体、金属製の電子化学及び化学用反応器などの腐食の恐れがある金属製部材、または建物、特に橋や類似の建造物の鋼製部材のコーティングである。
図1aは、本発明による還元されたグラフェンオキシドコーティングを備えてない、エンボス加工されたチャンネル構造を装備した金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)を示す。 図1bは、本発明による少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングを備えた、エンボス加工されたチャンネル構造を装備した金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)を示す。 図2は、本発明によるグラフェン類似コーティングを備えた金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)の横断面図を示す。 図3は、本発明による熱還元したグラフェンオキシドコーティングを備えた金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)の横断面図を示す。 図4は、押圧力に依存した、コーティングされていない及びコーティングされたバイポーラプレートと隣接するガス拡散層(炭素不織布)との間の接触抵抗を示す。 図5は、30日間の長期間試験における、温度を130℃に上昇させた場合の自由腐食電位の推移を示す。
以下に、本発明による対象を、バイポーラプレートに関する幾つかの図面に基づいて例示的により詳しく説明するが、本発明はそれによって限定されない。
電気化学的セルに使用するためのバイポーラプレートに課せられる要求は、一方では電池の環境中での高い化学的及び電気化学的安定性、十分な電子及び熱伝導性、高い脆性並びに大量生産の可能性である。
図1aは、本発明による還元されたグラフェンオキシドコーティングを備えてない、エンボス加工されたチャンネル構造(英語 flow field)を装備した金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)を示す。
これに対し、図1bは、本発明による少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシドコーティングを備えた、エンボス加工されたチャンネル構造(英語 flow field)を装備した金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)を示す。施与は、2mg/mlの濃度の水性グラフェンオキシド懸濁液を使用したスプレーコート法によって行った。還元されたグラフェンオキシド層への還元は、ホットプレート上で500℃までの温度で熱的に行った。この際、各々のスプレーコート工程の後に、近接のコーティング工程の前にその時に施与された層を熱的に還元した。総層厚はこのバイポーラプレートでは250nmであった。
図2は、本発明によるグラフェン類似コーティングを備えた金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)の横断面図を示す。図1に類似の施与及び還元法(熱還元)。総層厚はこの場合も約250nmであった。断面はイオン研磨技術を用いて作成した。
図3は、本発明による熱還元したグラフェンオキシドコーティングを備えた金属製バイポーラプレート(原材料1.4404)の横断面図を示す。図1の場合と同様の施与及び還元法。層厚はこの場合は約250nmであった。断面は外科用メスで切断して作成した。個々の還元したグラフェンオキシド層の層構造を明らかに確認できる。
図4は、押圧力に依存した、コーティングされていない及びコーティングされたバイポーラプレートと隣接するガス拡散層(炭素不織布)との間の接触抵抗を示す。層厚200nmの原材料1.4404上の本発明による熱還元したグラフェンオキシド-コーティング(trGO/1.4404)は、1.4404上の還元していないグラフェンオキシドコーティング(GO/1.4404)と比べて、一桁超の接触抵抗の低下を有利に示す。比較のために、空気酸素で自然に形成した表面不動態化層及び機械的に損耗(研磨)した表面を持つ、原材料1.4404でできたコーティングされていないバイポーラプレートの接触抵抗を示す。材料サンプル1.4404は、機械的研磨の直後に測定した。しかし、表面の不動態化は、空気酸素でまたは水性並びに酸素含有溶液中で数字時間内で行ったため、不動態化層を持つ材料サンプル1.4404は、燃料電池または電解槽中において作動条件で期待される接触抵抗を示す。
層厚が約100nmの原材料1.4404上の熱還元したグラフェンオキシド層(trGO/1.4404)の接触抵抗は、熱還元の後に、140Ncm-2の押圧力では1700mΩcmから120mΩcmに、そして300Ncm-2の押圧力では775mΩcmから62mΩcmに、還元していないグラフェンオキシド層(GO/1.4404)と比較して一桁超減少する。この際、trGO/1.4404の接触抵抗は、空気で不動態化したコーティングされていない原材料1.4404と比べても低い。燃料電池の運転では<100mΩcmの接触抵抗が必要であることが判明した。この基準値は、バイポーラプレートに本発明に従い生成された熱還元したグラフェンオキシド層で達成することができる。
図5は、30日間の長期間試験における、温度を130℃に上昇させた場合の自由腐食電位の推移を示す。この試験は、三電極測定セルで、175mlの85重量%濃度HPO中で行った。コーティングされていない原材料1.4404では、不動態化層の高速な崩壊が認められ、これには、温度が上昇するにつれ低下する自由腐食電位が伴う。温度上昇は、図面では、5℃の温度変動で菱形によって示す。10nm及び100nmの厚さの原材料1.4404上の熱的に少なくとも部分的に還元したグラフェンオキシドコーティングは、これらの強烈な条件下では些細な向上しか示さない。これとは反対に、約250nmの厚さの熱還元したグラフェンオキシド層は、30日間後でさえ、435mVの腐食電位を示す(対可逆性水素電極)。これは、コーティングの下のバイポーラプレートの金属表面が、酸の攻撃に対して効果的に保護されていることの徴候である。実際の燃料電池及び電解条件下では、一般的に明らかにより低い電解質量(約1mg/cm)がバイポーラプレートと接触した状態で存在するため、これらの場合は、金属基材を腐食から保護するためには、比較的薄い層厚でも十分である。
更なる試験としては、電気化学的三電極測定セル内において室温で175mlの1M HPO中での動電位的腐食試験を行った。100mV/sのスキャン速度で0~1.3Vの電位範囲(対可逆性水素電極)での100サイクルの後に、(可能なバイポーラプレート材料としての)100μmの厚さを持つコーティングされていない銅試料が完全に溶解したが、(本発明によるバイポーラプレートの形態としての)熱的に少なくとも部分的に還元されたグラフェンオキシド(trGO)でコーティングされた銅試料は縁領域のみにおいて僅かな欠陥を示した。これは、中でも、シールリングが測定セルの分解の時に熱還元したグラフェンオキシドコーティングに損傷を与えたということによって説明できる。
グラフェンオキシド(GO)懸濁液の調製のためには、以下に記載の化学合成を行った。親水性基(中でもエポキシ、ヒドロキシ基及びカルボキシ基)でのグラファイトの官能化、及びその後の超音波分散処理により、安定したグラフェンオキシド(GO)懸濁液が保証され、これは、コーティング工程の後に、上述のように還元される。親水性基を除去することによって、芳香族系が復活する。
例示的合成(ハマーによる改変合成法):
グラファイトを丸底フラスコ中に仕込み、400mlのHSO/HPO(360/40ml)と混合し、そして攪拌する。その後、温度が比較的一定になるようにゆっくりと少しずつKMnOを加える。反応が強く発熱性であるので、氷浴中で冷却する。次いで、50℃に温度調節し、そして18時間攪拌する。その後、室温に冷却し、そして500mlの氷に加える。次いで、7mlの27%濃度Hを加える。それから、そうして得られたグラファイトオキシド粉末を遠心分離し、エタノール及び水で数回洗浄し、そして乾燥する。その後、プロトン性極性溶剤中でソノトロードを用いたグラファイトオキシド粉末の直接的な超音波分散化を行う(ソノトロード表面1cm当たり約100Wの強度を用いて1mg/mlの濃度で100mlの懸濁液あたり60分間)。最後に、遠心分離及び乾燥を再び行う(生成物はグラフェンオキシド粒子)。懸濁液の形で、基材の直接的なコーティングが可能である。
グラフェンオキシドからグラフェンへの少なくとも部分的な還元は、該方法の簡単な形態の一つにおいて、炉中でまたはホットプレート上で、好ましくは保護ガス雰囲気(窒素、アルゴン)中でまたは空気酸素に接して、200~500℃の温度範囲において行う。熱エネルギーの供給によって、官能基を還元し(CO/COの消失)、芳香族系を復活させる。これは、熱重量分析(TGA)によって確認できた。加えて、XPS分光分析を用いた検査によって、バイポーラプレート上に施与されたコーティングが、グラフェン、グラファイトオキシドまたは本発明によるグラフェン類似特性を含むか否かを明確に区別できる。
グラフェンオキシド(GO)懸濁液の製造のための他の方法も試験した。化学合成は、強力な還元剤、例えばヒドラジンを用いて溶液中でまたは気相で行う。グラフェンオキシド層は、ヒドラジンを用いて、化学還元されたグラフェンオキシド層(crGO)に還元される。グラフェンオキシド層から電子化学的に還元されたグラフェンオキシド層(erGO)への電気化学的還元は、カソード分極領域(可逆性水素電極に対し-1Vまで)内で電解質(例えば、リン酸二水素カリウム)中で行った。化学的及び電気化学的還元での欠点として、還元剤の外来イオンによるコーティングの汚染が起こることが挙げられる。燃料電池/電解槽中では、これは、ポリマー電解質膜または触媒の汚染を招く恐れがある。レーザー誘発還元は、レーザー光線を用いてグラフェンオキシドコーティングを直接照射して行う。これには、一方ではレーザー誘発すべきグラフェンオキシドコーティング(LrGO)の効果的な還元を達成し、そして他方ではコーティングのダメージを避けるために、強度、エネルギー、パルス期間などの適合が必要である。
それ故、化学的及び電気化学的還元は不純物を不利にコーティング中に持ち込み、そしてレーザー還元では、しばしば部分的な欠陥が生じた。それ故、本発明の枠内では、特に熱還元が、特に簡単で効果的であり、それ故、特に有利であると見なされる。
本願は、特許請求の範囲に記載の発明に係るものであるが、本願の開示は以下も包含する:
1.
電気化学的セルに使用するための金属製バイポーラプレートであって、電気伝導性グラフェン類似コーティングを有することを特徴とする、金属製バイポーラプレート。
2.
グラフェン類似コーティングが、少なくとも部分的に還元された状態で存在する一つ以上のグラフェンオキシド層を含む、上記1に記載の金属製バイポーラプレート。
3.
グラフェン類似コーティングが10nmと1μmとの間の層厚を有する、上記1または2に記載の金属製バイポーラプレート。
4.
グラフェン類似コーティングが少なくとも50S/cmの電気伝導性を有する、上記1~3の何れか一つに記載の金属製バイポーラプレート。
5.
鉄ベースの鋼鉄、オーステナイト特殊鋼、並びにクロム、ニッケル及び/またはモリブデンを高割合で含み及びニオブ、チタン及び/もしくは銅、マンガン、タングステン、タンタル及びバナジウムを添加した合金、銅合金並びに貴金属、例えば金及び白金を含む、上記1~4の何れか一つに記載の金属製バイポーラプレート。
6.
上記1~5の何れか一つに記載のバイポーラプレートを製造する方法であって、
-金属製バイポーラプレート上に、グラフェンオキシドを含む安定な懸濁液を施与して、少なくとも一つのグラフェンオキシド層を生成すること、
-施与された一つのグラフェンオキシド層または施与された複数のグラフェンオキシド層を還元ステップに付して、少なくとも部分的に還元された電気伝導性グラフェン類似コーティングを生成すること、
を特徴とする前記方法。
7.
各々の施与されたグラフェンオキシド層に還元ステップを行う、上記6に記載の方法。
8.
グラフェンオキシドを含む安定な懸濁液の施与を、スプレーコート法、ディップコート法またはスピンコート法により行う、上記6または7に記載の方法。
9.
堆積したグラフェンオキシドを含むコーティングの還元を、化学的にもしくは電気化学的にまたはレーザー誘発してまたは熱的に行う、上記6~8の何れか一つに記載の方法。
10.
熱還元のために、最大500℃までの温度を使用する、上記6~9の何れか一つに記載の方法。
11.
クロム、ニッケル及び/もしくはモリブデンを含む合金、または銅合金、または貴金属、またはタングステン、タンタル及び/もしくはランタンを添加したオーステナイト特殊鋼、またはハフニウム、タングステン、タンタル及び/もしくはバナジウムを少量含むフェライトクロム含有鋼鉄を金属原材料として含むバイポーラプレートを使用する、上記6~10の何れか一つに記載の方法。

Claims (3)

  1. バイポーラプレートの製造方法であって、
    -金属製バイポーラプレート上に、グラフェンオキシドの電気伝導性単分子層からなる薄片を含む安定なグラフェンオキシド懸濁液をスプレーコート法、ディップコート法またはスピンコート法により施与して、少なくとも一つの10nmと1μmとの間の層厚を有するグラフェンオキシド層を生成すること、
    -施与された一つのグラフェンオキシド層または施与された複数の積層されたグラフェンオキシド層を還元ステップに付して、少なくとも部分的に還元された電気伝導性グラフェン類似コーティングを生成すること、但し、複数の積層されたグラフェンオキシド層の場合は、グラフェンオキシド層を積層した後に、還元ステップに付すか、または各々の施与されたグラフェンオキシド層に還元ステップを行い、及び
    -堆積したグラフェンオキシドを含むコーティングの還元を、熱的にまたはレーザー誘発して行い、及び熱還元のためには、200℃から最大500℃までの温度を使用すること、
    を特徴とする、前記方法。
  2. クロム、ニッケル及び/もしくはモリブデンを含む合金、または銅合金、または貴金属、またはタングステン、タンタル及び/もしくはランタンを添加したオーステナイト特殊鋼、またはハフニウム、タングステン、タンタル及び/もしくはバナジウムを少量含むフェライトクロム含有鋼鉄を金属原材料として含むバイポーラプレートを使用する、請求項に記載の方法。
  3. 還元ステップによって、少なくとも50S/cmの電気伝導性を持つ、少なくとも部分的に還元された電気伝導性グラフェン類似コーティングを生成する、請求項1または2に記載の方法。
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